JP2004205563A - 画像平滑化装置、定着装置、画像形成装置 - Google Patents

画像平滑化装置、定着装置、画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】記録シート上のトナー画像の段差感の解消と記録シートの樹脂層のブリスターの防止とを両立することができる定着装置を提供する。
【解決手段】原シートの片面又は両面にポリオレフィン樹脂被覆層を設け、さらにその片面又は両面にトナー画像を埋め込む受容層を設ける記録シートを対象とし、
第一ロールを含む複数の張架ロールと、当該複数の張架ロールにより回転自在に張架される無端ベルトと、当該無端ロールを挟み当該加熱ロールに圧接してニップ部を形成する第二ロールと、当該第一ロール及び/又は第二ロールを加熱する加熱源とを備える画像平滑化装置であって、
当該第一ロールの表面温度をTn[℃]、当該ポリオレフィン樹脂のビカット軟化温度をTv[℃]、記録シートのニップ部通過時間をt[sec]とし、これらが
(Tv+55)×(1+1/100t)≧Tn≧(Tv+20)/(1+1/100t) [℃]の関係を満足する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ、これらの複合機等の電子写真方式、静電転写方式を用いた画像形成装置の定着装置に関し、より詳しくは、ベルト式定着装置の改良に係る。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】特公平4-031389号公報
【特許文献2】特公平4-031393号公報
【特許文献3】特開2002-091048号公報
【特許文献4】米国特許5,516,394号公報
【0003】
従来、電子写真方式を適用したカラー複写機やカラープリンター等のカラー画像形成装置としては、感光体ドラムを1つのみ備え、当該感光体ドラム上に、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(BK)等の各色のトナー像を順次形成し、上記感光体ドラム上に順次形成されるイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(BK)等の各色のトナー像を、記録シート上に多重に転写した後、これらのトナー像を加熱して記録シート上に定着することにより、カラー画像を形成するように構成したものがある。また、上記カラー画像形成装置としては、感光体ドラム上に順次形成されるイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(BK)等の各色のトナー像を、一旦中間転写体上に多重に一次転写した後、当該中間転写体上に多重に転写された各色のトナー像を、記録シート上に一括して二次転写し、これらのトナー像を加熱して記録シート上に定着することにより、カラー画像を形成するように構成したものもある。
【0004】
さらに、上記カラー画像形成装置としては、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(BK)等の各色に対応した複数の画像形成ユニットを備え、各画像形成ユニットの感光体ドラム上に順次形成されるイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(BK)等の各色のトナー像を、記録シート上に多重に転写するか、又は一旦中間転写体上に多重に一次転写した後、当該中間転写体上に多重に転写された各色のトナー像を、記録シート上に一括して二次転写した後、これらのトナー像を加熱して記録シート上に定着することによりカラー画像を形成するように構成したものがある。
【0005】
ところで、上記記録シート上に転写・定着されるカラートナーは、通常、バインダー樹脂中に顔料や染料等からなる着色剤を分散又は溶融混合して構成され、粒子径は、数μm〜数十μmに設定される。このようなカラートナーは、普通紙や一般の印刷用紙等のコート紙上に、複数層重ね合わせた状態で転写された後、加熱溶融された状態で普通紙や一般の印刷用紙等のコート紙上に定着される。
【0006】
電子写真方式を使用したカラー複写機やプリンターの定着装置としては、定着ロールと加圧ロールを対向して配置し、その挟持部分を所定の温度、所定の荷重で定着させる構成のロール定着装置が広く採用されている。上記ロール定着装置による定着後のカラー画像表面には、トナー層の高低によって、例えば10〜100μm程度の凹凸が形成され、光沢のムラが発生する。その結果、普通紙や一般の印刷用紙等のコート紙上に形成されたカラー画像は、入射する照明光を乱反射し、肉眼で観察すると、光沢性に劣る画像に感じられる。
【0007】
そこで、光沢性に優れたカラー画像が得られるカラー画像形成方法・装置として、高光沢な表面を有するベルトにトナー画像を重ねて加熱加圧してトナーを溶融させ、冷却してトナーが固化した後に剥離することで、ベルト表面の形状をレプリカすることにより高光沢な画像を得る冷却剥離方式のベルト定着装置が存在する。
【0008】
例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3には、冷却剥離方式のベルト定着装置により高光沢化する技術が開示されている。また特許文献3には、ベルト定着装置で定着する記録シーとして、その表面に受像層を備えるものが開示されており、さらに当該受像層の好適な粘弾性が開示されている。また、特許文献4には、記録シートとしてコート紙を用い、当該コート層の軟化温度以下で高い圧力を加えながら定着する技術が開示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、記録シートとしては、原紙にポリオレフィン樹脂を被覆した支持体(コート紙)上にさらに受容層を設けるものが存在するが、このような記録シートは写真ライクな画像を得る観点から好ましい記録シートである。一方、この記録シートが備えるポリオレフィン樹脂は一般に耐熱温度が低いため、特許文献3に開示されているような高温で定着を行うと、ブリスターやポリオレフィン層のオフセットが発生する。他方、特許文献4に開示されているような低温で定着を行うと、得られる画像に段差感が残り、写真ライクで平滑な画質が得られない。また、装置の耐久性等を考慮すると、定着ニップ圧は低い方が好ましい。
【0010】
本発明は、このような技術的な課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、(定着の温度条件及び/又は圧力条件を規定することで)、記録シート上のトナー画像の段差感の解消と記録シートの樹脂層のブリスターの防止とを両立することができる定着装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、原シートの片面又は両面にポリオレフィン樹脂被覆層を設け、さらにその片面又は両面にトナー画像を埋め込む受容層を設ける記録シートを対象とし、第一ロールを含む複数の張架ロールと、当該複数の張架ロールにより回転自在に張架される無端ベルトと、当該無端ベルトを挟み当該加熱ロールに圧接してニップ部を形成する第二ロールと、当該第一ロール及び/又は第二ロールを加熱する加熱源とを備え、当該記録シートは、当該ニップ部においてその受容層側が無端ベルトに密着され、無端ベルトと共に搬送冷却させた後に無端ベルトから剥離される画像平滑化装置を前提とし、当該第一ロールの表面温度をTn[℃]、当該ポリオレフィン樹脂のビカット軟化温度をTv[℃](原シートの両面にそれぞれ異なるポリオレフィン樹脂被覆層が設けられる場合には、より低温の方のビカット軟化温度がTvとされる)、記録シートのニップ部通過時間をt[sec]、当該ニップ部の圧力をP[Mpa]、当該ニップ部を記録シートが通過する時間をt[sec]とすると、次のような条件(1)~(10)の少なくとも一つを満たすものである。
【0012】
その条件とは、(1):(Tv+55)×(1+1/100t)≧Tn、(2): Tn≧(Tv+20)/(1+1/100t) [℃]、(3):0.50≧P・t [MPa・s]、(4):P≧1.0 [MPa]、(5):t≧0.1 [sec]、(6):0.05≦t、好ましくは0.01≦t[sec]、(7):t[sec]≦0.5、好ましくはt[sec]≦0.25、さらに好ましくはt[sec]≦0.20、(8):Tn[℃]≦155、好ましくはTn[℃]≦140、さらに好ましくはTn[℃]≦135、(9):105≦Tn[℃]、好ましくは115≦Tn[℃]、120≦Tn[℃]、(10):P・t [MPa・s]≧0.10である。
【0013】
また、前記無端ベルトの内側からニップ部下流領域を冷却する冷却部材を備えてもよい。ここで、冷却部材としては、ヒートシンク、当該ヒートシンクに送風するファン装置などが挙げられる。また、ヒートシンクの周囲にはダクトを設け、当該ダクト内にファン装置で送風することもできる。
【0014】
また、この画像平滑化装置を▲1▼ベルト方式の定着装置とすることもできるし、▲2▼転写定着方式の画像形成装置とすることもできる。すなわち、▲1▼この画像平滑化装置は、前記無端ベルトが定着ベルトであり、前記記録シートの受像層側に保持されたトナー像を定着する定着装置とするができる。また▲2▼この画像平滑化装置は、前記無端ベルトが中間転写ベルトであり、当該中間転写ベルト上に保持されたトナー像を記録シートの受像層側に転写定着する画像形成装置とすることもできる。さらに、▲1▼ベルト方式の定着装置とした場合にも、それを備える画像形成装置、より具体的には、第一定着装置と、当該第一定着装置の搬送方向下流側に設けられる第二定着装置(ベルト方式の定着装置)とを備え、記録シートを第一定着装置のみで定着する第一モードと、記録シートを第一定着装置と第二定着装置とで定着する第二モードとを備える画像形成装置とすることもできる。
【0015】
【発明の実施による形態】
実施形態
以下、この発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0016】
〔画像形成装置〕
図1は本発明に係わるタンデム型カラー画像形成装置100の概略構成図である。この画像形成装置100は1には図示しないパーソナルコンピュータ等から送られてくるカラー画像情報や、画像データー入力装置、画像読み取り装置102より読み取られたカラー原稿のカラー画像情報等が入力され、入力された画像情報に対して画像処理が行われる。
【0017】
1Y,1M,1C,1Kはそれぞれイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色トナー画像を形成する電子写真画像形成ユニットであり、複数の張架ロール10により張架された無端状の中間転写ベルト9の進行方向に対して1Y,1M,1C,1Kの順で直列に配設されている。また中間転写ベルト9は各電子写真画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kの静電潜像担持体2Y,2M,2C,2Kとそれぞれに対向して配設される転写手段6Y,6M,6C,6Kとの間を挿通している。なお、トナーの材質等については後述する。
【0018】
中間転写ベルト9への画像形成の動作をイエロートナー画像を形成する、電子写真画像形成ユニット1Yを代表して説明する。
【0019】
まず静電潜像担持体2Yは、一様帯電器3Yによりその表面を一様に帯電される。次に露光器4Yによりイエロー画像に対応する像露光がなされ、静電潜像担持体2Yの表面にはイエロー画像に対応する静電潜像が形成される。
【0020】
このイエロー画像に対応する静電潜像は現像装置5Yによってイエロートナー像となり、一次転写手段の一部を構成する一次転写ロール6Yの圧接力及び静電吸引によって中間転写ベルト9上に転写される。転写後の静電潜像担持体2Y上に残留したイエロートナーは、静電潜像担持体クリーニング装置7Yよって掻き取られる。静電潜担持体2Yの表面は除電装置8Yによって除電された後、次の画像形成サイクルのために一様帯電器3Yにより再び帯電される。
【0021】
多色のカラー画像形成を行なう本画像形成装置100では、各電子写真画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kの相対的な位置の違いを考慮したタイミングで、上記と同様の画像形成工程が電子写真画像形成ユニット1M,1C,1Kにおいても行われ、中間転写ベルト9上にフルカラートナー像が形成される。
【0022】
中間転写ベルト9上に形成されたフルカラートナー像は、所定のタイミングで二次転写位置へと搬送される記録媒体上18に、中間転写ベルト9を支持するバックアップロール13と、バックアップロール13に圧接する二次転写手段の一部を構成する二次転写ロール12の圧接力及び静電吸引によって転写される。
【0023】
記録シート18は、図1に示すように、画像形成装置100内の下部に配置された記録媒体収容部としての給紙カセット17から、所定のサイズのものが給紙ロール17aによって給紙される。給紙された記録シート18は、複数の搬送ロール19及びレジストロール20によって、所定のタイミングで中間転写ベルト9の二次転写位置まで搬送される。そして、記録シート18には、上述したように、二次転写手段としてのバックアップロール13と二次転写ロール12とによって、中間転写ベルト9上からフルカラートナー像が一括して転写されるようになっている。
【0024】
また、中間転写ベルト9上からフルカラートナー像が転写された記録シート18は、中間転写ベルト9から分離された後、二次転写手段の下流側に配設された第一定着装置15へと搬送され、この第一定着装置15によって熱及び圧力でトナー像が記録シート18上に定着される。
【0025】
また、二次転写手段により記録シート18上に転写できなかった中間転写ベルト9上の残トナーは、そのまま中間転写ベルト9上に付着した状態で中間転写体クリーニング装置14まで搬送され、クリーニング手段14により、中間転写ベルト9上から除去され次の画像形成に備える。
【0026】
図2は、第一定着装置15を説明する断面概略図である。この第一定着装置15は小熱容量の定着ロール30と、加圧ベルト31・加圧パッド32からなる加圧ベルト式定着装置である。
【0027】
定着ロール30は、アルミニウムからなる肉厚1.5mm、外径25mm、長さ380mmのコア30a表面に、ゴム硬度(JIS-A)が33°のシリコーンゴムからなる弾性体層30bを厚さ0.5mm、長さ320mmに被覆し、さらに弾性体層30bの表面に厚さ30μmのPFAチューブからなる離型層30cを被覆して形成されている。定着ロール30の内部には、加熱源として650Wのハロゲンランプ33が配設されており、定着ロール30の表面温度が所定の温度(トナーの溶融温度によるが、一般には140〜190℃)となるように内部から加熱する。
【0028】
加圧ベルト31は厚さ75μm、外径30mm、長さ330mmのポリイミドベルトの表面に、厚さ30μmのPFAチューブからなる離型層が形成されている。加圧ベルト31内部には、加圧ベルト31を定着ロール30に押圧しニップを形成する加圧パッド32が配置されている。加圧パッド32の押圧荷重は33Kgで、ニップ幅は6.5mmである。加圧ベルト31・加圧パッド32側には熱源を持たない。
【0029】
本画像形成装置100内の記録媒体搬送路11は画像形成装置100の側面に設けられており、その記録媒体搬送経路11は略垂直となるように構成されている。
【0030】
この略垂直な記録媒体搬送経路11により画像形成、及び定着された記録シート18は、画像形成装置の上部に排出することが可能な構成となるため、新たに記録媒体搬送経路を設けることなく、第二定着装置101を画像形成装置100と画像読み取り装置102の間に配設することが可能となっている。
【0031】
本画像形成装置1には第一モード(普通プリント)と第二モード(高光沢プリントすなわち写真モード)、を備えており、低光沢、及び非光沢の画像を出力する通常プリントモードを選択した場合、普通紙やコート紙が収納されている給紙カセット17より選択的に給紙され、二次転写手段によりフルカラートナー像転写され、第一定着装置15において定着された後、搬送方向切替ゲート16により搬送路が第一記録媒体排出口21側に切り替えられ、排出ロール22によって普通紙モード用排紙トレイ25上に、画像形成面が上向きに排出される。
【0032】
次に、本実施形態で第二モードを選択した場合に用いられる、記録シート18の詳細に付いて図3を基に説明する。この記録シート18は、原シート18bの両面にポリオレフィン樹脂被覆層18cを設け、さらにその片面にポリエステル等からなる熱可塑性樹脂を主成分としたものを、厚さ5〜20μmの範囲で(例えば10μmの厚さで)被覆した透明な受像層(透明樹脂層、受容層)18aを設けたものである。このような記録シート18を用いることで、全面で均一な光沢感が得られる。なお、原シート18b、ポリオレフィン樹脂被服層18c、受像層18aの材質については後述する。
【0033】
次に、第二モードを選択した場合に用いられる、第二定着装置(定着装置)101の詳細について図4、5に基づいて以下に説明する。
【0034】
第二定着装置101は画像形成装置部と画像読み取り装置102の間に配設され、図1に示すように画像形成装置100と一体の構成となっている。
【0035】
第二定着装置101は、熱源を有する加熱定着ロール(第一ロール)40、剥離ロール(張架ロール)44、ステアリングロール(張架ロール)45 、加熱定着ロール40および剥離ロール44とステアリング45に巻き回された定着ベルト(無端ベルト)47、定着ベルト47を介して加熱定着ロール40に押圧してニップ部を形成する加圧ロール(第二ロール)42、定着ベルト47の回転方向のニップ下流側にて定着ベルト47を冷却するヒートシンク(冷却部)46を有し、トナーを担持した記録シート18は、トナー画像が定着ベルト47と接するようにニップ部に搬送されて加熱加圧定着され、冷却器46で定着ベルト47および記録シート18が冷却されたのちに、定着ベルト47と記録シート18を剥離するベルト定着器である。
【0036】
加熱定着ロール40は、熱伝導性の高い金属製のコア40aの表面に、PFAチューブ等のフッ素樹脂層からなる離型層40bを形成し、コア40a中に、ハロゲンランプなどの加熱源(熱源)41が備えられ、加熱定着ロール40の表面温度が所定の温度になるように加熱し、定着ベルト47とトナー像が形成された記録シート18を加熱する。
【0037】
加圧ロール42は、熱伝導性の高い金属製のコア42aの周囲に、ゴム硬度(JIS-A)が40°程度のシリコーンゴム等からなる弾性体層42bを被覆し、さらにその表面PFAチューブ等のフッ素樹脂層からなる離型層42cを形成し、コア42a中に、ハロゲンランプなどの加熱源(熱源)43が備えられ、加圧ロール42の表面温度が所定の温度になるように加熱し、定着時の記録シート18に圧力を印加させると同時に、記録媒体を裏面から加熱させる。
【0038】
加熱定着ロール40と加圧ロール42の構成は上述した構成に限定される物ではなく、記録シート18上に形成されたトナー画像を、定着ベルト47を介して記録シート18上に定着できる構成であれば良い。加熱定着ロール40の代わりに、非回転の面状発熱ヒーターであってもよい。また、加圧ロールの代わりに、固定部材と無端ベルトの組合せ、ロールと無端ベルトの組合せであってもよい。
【0039】
剥離ロール44は、定着ベルト47から記録シート18を記録シート18自身の剛性により剥離させる原理であり、その外径形状(寸法)は定着ベルト47と記録シート18の付着力、及び定着ベルト47の剥離ロール44への巻き付け角度によって決定される。ステアリングロール45は、定着ベルト47を回転させることにより発生する片寄りによるベルト端部の破損を防止するためのものであり、一方の軸が固定され、他方の軸を図示しない駆動装置により加熱定着ロール40に対して傾かせることで、定着ベルト47が片寄った場合逆方向にベルトの進行方向を変える役割を果たす。
【0040】
ヒートシンク46は、定着ベルト47と密着している記録シート18を冷却するためのものであり、定着ベルト47の内周面で、且つ加熱定着ロール40の下流側、剥離ロール44の上流側に配設され、定着ベルトの内周面に接触して定着ベルトの熱を吸収する。ヒートシンク46は、加熱定着ロール40と加圧ロール42により溶融させられた記録シート18の表面の受像層18aとトナー像を冷却させ、画像表面全体を定着ベルト47表面にならった平滑な状態で固化させることで高光沢なプリントを可能にする。
【0041】
定着ベルト47は熱硬化型ポリイミド製の無端状フィルム上に、表面が平滑な厚さ35μmのシリコーンゴム層等を被覆したものが用いられる。消費電力の面からはベルトは薄いものが望ましいが、強度的な観点からポリイミド基材は75μm以上、記録媒体上のトナー画像に密着して定着させる観点からシリコーンゴム層は30μm以上が必要である。さらに、定着ベルト47は加熱定着ロール40と剥離ロール44、ステアリングロール45の間に掛け渡され、加熱定着ロール40に従動回転する。
【0042】
次に第二モードが選択された場合の画像形成から排出までの動作、搬送経路について説明する。
【0043】
第二モードが選択された場合においても、第一モードが選択された場合と同様に、上述した画像形成プロセスが実行され、中間転写ベルト9上にフルカラートナー像が形成される。ここで第二モードの記録シート18が収納されている給紙カセット17より選択的に給紙され、二次転写手段によりフルカラートナー像転写され、第一定着装置15において定着された後、搬送方向切替ゲート16により搬送路が第二定着装置101側に切り替えられ、搬送ロール24によって第二定着装置101側に搬送される。
【0044】
そして図5に示すように、第二定着装置101の加熱定着ロール40に巻き付けれらた定着ベルト47と加圧ロール42により記録シート18の受像層18a側に保持されたトナー49が受像層18a内部に埋め込まれ、定着ベルト47に密着した状態で搬送され、ヒートシンク46により所定の温度に冷却されたのちに、剥離ロール44部で定着ベルト47から記録シート18が剥離し、排出ロール48によって第二モード用排紙トレイ26上に、画像形成面が下向きに排出される。
【0045】
第二定着装置101に搬送される記録シート18上のトナー49は、画像形成装置100内部に配設された第一定着装置15により一旦定着が行われているため、搬送方向切替ゲート16により搬送方向切り替え動作を行なった際に、画像形成面が搬送支持部材等と接触した場合においても画像の乱れ等の画質ディフェクトが発生することはない。
【0046】
なお、本実施例では第二定着装置101を画像形成装置100と一体化しているが、これに限らず、図6に示すように、第二定着装置101を画像形成装置100とは別ユニットとして構成することもできる。
【0047】
すなわち、第二モード時に用いられる第二定着装置101を、図7.に示すように、画像形成装置100とは別ユニット化し、画像形成装置100内の第一定着装置15の記録媒体搬送下流側、且つ画像形成装置100と画像読取装置102の間に配設している。
【0048】
第二定着装置101を別ユニット化することにより、既存の通常プリントモードのみの画像形成装置に第二定着装置101を取り付けることが可能となり、画像形成装置本体を新たに開発することなく、高光沢(写真画像)と非光沢(一般文章等)の画像を出力することができる画像形成装置の構成を可能にしている。
【0049】
第二定着装置101の配設方法はとしては、図7に示すように、第二定着装置101の底面及び側面等に複数の支持部材60、及び複数の固定部61を設け、直接画像形成装置100上にの乗せる。もしくは図8に示すように、第二定着装置101上面、もしくは側面に複数の指示部材60を設け、画像読み取り装置102の底面部、もしくは画像読み取り装置102を支えている画像読取装置取付部材103等に吊り下げる構成となっている。
【0050】
実験1
このような画像形成装置100において、適切な加熱定着ロール40及び加圧ロール42の温度、加熱部材温度Tnを規定するため、次のような実験を行った。
【0051】
まず、実験条件について説明する。第二定着装置102のより詳細な構成として、加熱定着ロール40は、径φ50mmのアルミニウム製ハードロールとして構成し、加圧ロール42は、径φ50mmの弾性ロール(ゴム層2mm)として構成した。また、加熱定着ロール40と加圧定着ロール42とのニップ部(より正確には、定着ベルト47と加圧ロール42とのニップ部)の搬送方向幅(ニップ幅)は、6.0mmである。また、ニップ圧力は1.5Mpaである。また、定着ベルト47は、t75μmのポリイミド基材上に35μmのシリコーンゴム層を設けたものを採用した。記録シート18のポリオレフィン樹脂被覆層18cのビカット軟化温度Twは、低密度PE と同様、86℃である。また、定着速度は、60mm/sである。
【0052】
実験方法は、加熱部材温度Tnを変更しつつ、記録シート18上にトナー像を定着し、定着済み画像のレリーフ(段差)の状態と、ブリスターやポリオレフィン樹脂被覆層18cのオフセットの発生の有無について確認した。
【0053】
図9は、ニップ時間が0.1secの場合のこの実験結果を説明するグラフである。縦軸はレリーフを、横軸は加熱部材温度Tnをそれぞれ示している。加熱部材温度Tnの低温側では加熱部材温度110℃未満で、埋り込み性が悪く、加熱部材温度Tnの高温側では、加熱部材温度155℃以上でメディアのポリオレフィン樹脂層18cが過度に溶融し、全面がオフセットするというディフェクトが発生する。
【0054】
したがって、加熱部材温度145℃以上では軽微なBlisterが発生するので、加熱部材温度Tn は145℃未満にすることが望ましい。
【0055】
図10は、ニップ時間が0.3secの場合のこの実験結果を説明するグラフである。定着速度を低速化し、ニップ通過時間を長くすると、グラフは全体的に低温側(図9、10中左側)にシフトする。これより、 (Tv+55)×(1+1/100t)≧Tn≧(Tv+20)/(1+1/100t) [℃](t:ニップ通過時間、Tv:ポリオレフィン樹脂のビカット軟化温度、Tn:加熱部材温度)を満足することが好ましいことが分かる。ここで、加熱部材温度Tnは117℃〜155℃@0.1s(図9参照)、加熱部材温度Tn 110℃〜146℃@0.3s(図10参照)を満足することが好ましく、 (Tv+45)×(1+1/100t)≧Tn≧(Tv+20)/(1+1/100t) [℃](t:ニップ通過時間、Tv:ポリオレフィン樹脂のビカット軟化温度、Tn:加熱部材温度)を満足することがさらに好ましい。ここで、加熱部材温度Tnは117℃〜144℃@0.1s、110℃〜135℃@0.3sを満足するほうが良い。なお、記録シート18表裏のポリオレフィン層のビカット軟化温度が異なる場合には、低温側のビカット軟化温度にて温度範囲を規定する。
【0056】
実験2
次に、このような画像形成装置100において、適切な加熱定着ロール40と加圧ロール42とのニップ圧Pとニップ通過時間tを規定するため、次のような実験を行った。実験条件、実験方法は実験1と略同様である。
【0057】
図11はニップ圧Pが0.5Mpa、ニップ時間tが0.05secの場合、図12はニップ圧Pが1.5Mpa、ニップ時間tが0.5secの場合の実験結果を説明するグラフである。それぞれ縦軸はレリーフを、横軸は加熱部材温度Tnをそれぞれ示している。
【0058】
この実験結果から、ニップ圧力とニップ通過時間は、以下の関係を満足することがよい。0.50≧P・t [MPa・s]≧0.1,P≧1.0 [MPa],t≧0.1 [s](P:ニップ圧力、t:ニップ通過時間)ここで、これ(圧力0.5/時間0.05s)以下では、温度を上げても目標値をクリアする温度領域はない(図11参照)。圧力Pと時間tの片方を上げても満足な結果は得られず、両方を大きくする必要がある。ただし、P・tの積が0.5以上となると、オフセット・ブリスター発生温度が低下するため、やはり好ましくない。(図12参照)
【0059】
本実施例は、転写シート上に未定着トナー画像を形成し、一次定着装置にて仮定着した後に、ベルト冷却剥離方式の第二定着装置にて定着しているが、これに限らず、▲1▼転写シート上に未定着トナー画像を形成した後に、ベルト冷却剥離方式の定着装置にて定着する構成や、▲2▼中間転写ベルト上に形成された未定着トナー画像を転写定着同時に行った後に冷却し中間転写ベルトから剥離する熱トランスフィックス方式を用いても良い。
【0060】
図13は、本発明を熱トランスフィックス方式の画像形成装置104に適用したものである。実施例に係る画像形成装置100と同様の構成には、同一の符号を付し、その説明を省略する。この画像形成装置104の画像形成動作を説明する。各画像形成ユニット1Y~Kから、各一次転写ロール6Y~Kにより、中間転写ベルト9上にトナー像が順次重ね合わせられ、最終的にフルカラートナー像が中間転写ベルト9上に形成される。中間転写ベルト9上のフルカラートナー像は、ヒータにより温められ、二次転写位置において搬送される記録シート18上に熱と圧力との作用により、転写されると同時に定着される。なお、バックアップロール13中にも熱源を備えている。
【0061】
記録シート18は、その受像層18aを中間転写ベルト9に密着させた状態で、ベルト9の回転と共に搬送される。その際、ヒートシンクにより冷却される。そして、中間転写ベルト9の曲率変化部分で、記録シート18はその剛性により剥離され、画像形成が終了する。
【0062】
〔記録シートの材質〕
ところで、上記記録シート18は、当該シート18の支持体としての用紙の内部結合強度を向上させるのが望ましく、当該用紙18bの内部結合強度の向上に対しては、例えば、原紙のパルプの種類(剛性の高い針葉樹)、熱処理パルプ、叩解を進め繊維間結合を高める、紙力剤(ポリアミド、アクリルアミド、アミン化合物等)、湿潤紙力増強剤(ポリアミド、エポキシ、メラミン化合物等)の添加、サイズプレスで水系樹脂(ポリビニルアルコール、フッ素系樹脂、アクリル、スチレン、アクリル−スチレン共重合体、アミド、ウレタン、エポキシ化合物等)の含浸、塗工などがあるが、目的に応じて適宜選択される。
【0063】
受像層18aは、記録画像部の光沢が均一であることをも特徴とする。トナーの定着時に、トナーが記録シート18中に埋め込まれていない場合は、トナーの厚みによって、光沢が異なり、画像の品質が著しく低下する。よって光沢ムラを解消するために、トナーを受像層18a中に埋め込むことが重要である。すなわち、トナーを埋め込むためには、短時間の加熱でトナーが十分に溶融し、かつ受像層18aを構成する樹脂も軟化し、トナーと相溶することが必要である。
【0064】
これに関して、鋭意検討した結果、上記記録シート18は、カラートナーからなるトナー画像の定着ニップ部内の温度(例えば、120〜130℃)において、当該記録シート18の受像層18aを構成する熱可塑性樹脂の粘度が、カラートナーの粘度より小さく、且つ前記記録シート18の受像層18aを構成する熱可塑性樹脂の弾性が、カラートナーの弾性より小さくなるように設定することにより、定着時にカラートナーからなるトナー画像を、受像層18a中に埋め込んで粒状性を小さくして、光沢性を向上させることができる。
【0065】
また、上記記録シート18は、カラートナーからなるトナー画像の定着ニップ部内の温度(例えば、120〜130℃)において、当該記録シート18の受像層18aを構成する熱可塑性樹脂の動的粘弾性の力学正接損失(tanδ)が、カラートナーの動的粘弾性の力学正接損失(tanδ)より大きくなるように設定することにより、定着時にカラートナーからなるトナー画像を、受像層18a中に埋め込んで粒状性を小さくして、光沢性を向上させることができる。
【0066】
そして、この実施の形態に係る記録シート18では、例えば、上記の粘弾性特性を満たすために、受像層18aを構成する熱可塑性樹脂の分子量を、カラートナーの分子量よりも低分子となるように設定される。
【0067】
また、この実施の形態に係る記録シート18では、例えば、上記の粘弾性特性を満たすために、受像層18aを構成する熱可塑性樹脂の無機微粒子の添加量を、カラートナーの無機微粒子の添加量よりも少なくなるように設定される。
【0068】
受像層18aを構成する樹脂としては、ポリエステル樹脂、スチレン−アクリル酸エステル樹脂、スチレン−メタクリル酸エステル樹脂等が挙げられるが、特にポリエステル樹脂が好ましく使用される。ポリエステル樹脂を構成する多価アルコール成分と多価カルボン酸成分としては、次のものが例示される。
【0069】
多価アルコール成分としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ビスフェノールAにオレフィンオキサイドを付加したモノマー等を用いることができる。
【0070】
多価カルボン酸成分としては、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、ドデセニルコハク酸、n−オクチルコハク酸、n−ドデセニルコハク酸、1,2,4−ベンゼルトリカルボン酸、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシ−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、テトラ(メチレンカルボキシ)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸およびこれらの酸の低級アルキルエステル等を用いることができる。
【0071】
ポリエステル系樹脂は、上記多価アルコール成分と多価カルボン酸成分を各成分から1種以上用いて合成される。また、トナーの成分が、カラートナーでは、ポリエステル樹脂、モノクロトナーでは、スチレン−アクリル系樹脂が主となっていることから、トナーとの相溶性の高い樹脂組成を選ぶことが好ましい。したがって、ポリエステル樹脂、スチレン−アクリル酸エステル樹脂、スチレン−メタクリル酸エステル樹脂等の中から目的に応じて1種或いは2種以上が混合されて使用される。
【0072】
さらに、受像層18aには、性を阻害しない範囲で顔料、離型剤、導電剤等を含有させることができる。その場合、全樹脂に対して主成分の樹脂量は、80重量%以上であることが必要である。さらに、受像層18aは、温度20℃、相対湿度85%において表面電気抵抗8.0×108 Ω以上になるように調整されたものが好ましい。なお、上記離型剤は、必要に応じて、0.5重量%〜10重量%の範囲で、受像層18a中に添加される。
【0073】
基材18bは、支持体として一般の上質紙が用いられる。基材18bの表裏両面には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン等からなる被覆層18cが、10〜30μmの厚さに被覆される。上記被覆層18cは、支持体の表裏両面に被覆された後、通常の硬化工程や表面処理工程等で平滑化処理される。なお、被覆層18cが塗設される面は、平滑化処理を施す際に、JIS K0601に基づく最大粗さRmaxが20μm以下になるように調整される。
【0074】
バック層18dとしては、無機顔料等にポリエステル樹脂等の接着剤を加えたものを、所定の厚さに薄く塗布したものが用いられる。バック層44に用いられる顔料としては、例えば、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、カオリン、焼成カオリン、構造性カオリン、デラミカオリン、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、アルミナ、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、シリカ、アミノ珪酸マグネシウム、微粒子状珪酸カルシウム、微粒子状炭酸マグネシウム、微粒子状軽質炭酸カルシウム、ホワイトカーボン、ベントナイト、ゼオライト、セリサイト、スメクサイト等の鉱物質顔料や、ポリスチレン樹脂、スチレン−アクリル共重合樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂並びにそれらの微小中空粒子や貫通孔型の有機顔料等が挙げられ、これらの中から1種あるいは2種以上が用いられる。
【0075】
バック層18dに用いられる接着剤としては、印画紙基材18bの被覆層18cとの接着性等が考慮して選択され、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリオレフィン樹脂、オレフィン−無水マレイン酸樹脂、メラミン樹脂等の合成高分子化合物等が例示できるが、ポリエステル樹脂が望ましい。
【0076】
バック層18dに用いられる接着剤の配合割合は、顔料20重量%に対して100〜400重量%の範囲である。
【0077】
また、バック層18dには、離型剤や滑剤が無機顔料100重量部に対して0.5〜5重量部の範囲で配合されることが好ましく、離型剤や滑剤の配合量が0.5重量部未満では、受像層18aとバック層18dとの密着が強くなり紙間摩擦係数が高くなり、走行性が悪くなる。一方、5重量部を越えるとバック層18dの強度の低下による紙粉の発生が問題となる。
【0078】
本実施の形態の離型剤や滑剤としては、例えば、ステアリン酸などの高級脂肪酸、ステアリン酸亜鉛などの高級脂肪酸金属塩、ステアリン酸アミドなどの高級脂肪酸アミド及びそのメチロール化物、ポリエチレンワックスなどの炭化水素類が挙げられる。
【0079】
バック層18dの塗被液中には、これらの他に各種助剤、例えば、界面活性剤、ph調節剤、粘度調節剤、柔軟剤、光沢付与剤、ワックス類、分散剤、流動安定剤、導電防止剤、安定化剤、帯電防止剤、架橋剤、サイズ剤、蛍光増白剤、着色剤、紫外線吸収剤、消泡剤、耐水化剤、可塑剤、滑剤、防腐剤、香料等が必要に応じて適宜使用することも可能である。
【0080】
バック層18dの塗工量については、カールバランス等によって本発明の転写シートの使用目的に応じて選択されるものであるが、一般的には、両面が被覆層18cによって被覆された支持体表面の凹凸を完全に覆う程度が必要であり、乾燥重量で8〜40g/m2 が好ましい。バック層18dを形成する塗被方法としては、一般に公知の塗被装置、例えばブレードコータ、エヤーナイフコータ、ロールコータ、リバースロールコータ、バーコータ、カーテンコータ、ダイスロットコータ、グラビアコータ、チャンプレックスコータ、ブラシコータ、ツーロールコータあるいはメータリングブレード式のサイズプレスコータ、ビルブレードコータ、ショートウエルコータ、ゲートロールコータ等が適宜持ちいらえる。
【0081】
バック層18dを平滑化処理する際は、特に無理をすることなく、通常のスーパーキャレンダ、グロスキャレンダ、ソフトキャレンダ等の平滑化処理装置で行われる。また、オンマシンやオフマシンで適宜用いられ、加圧装置の形態、加圧ニップのかず、加温等も通常の平滑化処理装置に準じて適宜調節される。
【0082】
本発明の基材18bに使用される支持体としては、特に限定されないが、例えば抄紙phが4.5付近である酸性抄紙、炭酸カルシウム等のアルカリ性填料を主成分として含み抄紙phを約6の弱酸性〜約9の弱アルカリ性とする中性抄紙等の紙基体が用いられる。抄紙方法については、一般の長網多筒式、丸網単筒式、ヤンキ―等の抄紙機が適宜用いられる。また、用途に応じて合成紙、不織布、合成樹脂フィルムも使用できる。
【0083】
基材18bへの受像層18aの塗工には、一般に公知の塗被装置、例えば、リバースロールコータ、バーコータ、カーテンコータ、ダイスロットコータ、グラビアコータ等の装置が適宜用いられる。
【0084】
また、受像層18aが塗工された記録シート18は、必要に応じて平滑化処理することができ、通常のスーパーキャレンダ、グロスキャレンダ、ソフトキャレンダ等の平滑化処理装置で行われる。また、加圧装置の形態、加圧ニップの数、加温等も通常の平滑化処理装置に準じて適宜調節される。なお、熱可塑性樹脂のビカット軟化温度(VST; Vicat Softening Temperature)は、JIS K 7206に定められた試験方法にて測定する。
【0085】
〔カラートナーの素材〕
一方、上記記録シート18上に転写・定着されるカラートナーのトナーは、例えば、結着樹脂、着色剤、離型剤を有機溶媒中に、溶解/分散させた油性成分を、水性媒体中に分散させ、造粒して得られる静電潜像現像用トナーであって、必要に応じてトナー内部に無機微粒子を含むように構成されている。
【0086】
上記トナー内部に分散される無機微粒子としては、例えば、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、硫酸バリウムなどの金属塩、酸化けい素、酸化チタン、酸化アルミニウム、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、などの金属酸化物、セラミック、カーボンブラック、等が挙げられ、単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。中でも、発色性、OHP透過性を良好にするため、酸化けい素などの結着樹脂との屈折率差が小さい無機微粒子が好ましい。
【0087】
また、無機微粒子の粒径は、好ましくは4nm以上500nm以下で、特に好ましくは6nm以上50nm以下である。500nmを越えると十分な効果が得られない。さらに、無機微粒子のトナー内部への添加量は、トナー100重量部に対し、好ましくは1重量部以上20重量部以下であり、特に好ましくは、2重量部以上10重量部以下である。1重量部未満、又は20重量部を越えると定着性が不十分となる。
【0088】
これらの無機微粒子は、製造工程中でトナー中から離脱させないため、カップリング剤等で疎水性に表面処理することが好ましく、カップリング剤としては、具体的にはメチルトリクロロシラン、メチルジクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、ジフェニルジクロロシラン、テトラメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルトリエトシキシラン、ジフェニルジエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ヘキサメチルシラザン、N,N−(ビストリメチルシリル)アセトアミド、N,N−ビス(トリメチルシリル)ウレア、tert−ブチルジメチルクロロシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプリピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプリピルメチルジエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、等のシランカップリング剤やチタンカップリング剤等を挙げることができる。カップリング剤を使用するのは、親油性が小さいと、トナー中への無機微粒子の取込み率が小さくなるためである。
【0089】
結着樹脂としては、具体的には、公知の定着用樹脂を用いることができ、具体的にはアルコール成分とカルボン酸成分との縮合重合によって得られるポリエステル(アルコール成分としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、キシリレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ビスフェノールA、水添ビスフェノールA、ビスフェノールAエチレンオキサイド、ビスフェノールAプロピレンオキサイド、ソルビトール、グリセリンなどの2価以上のアルコールおよびアルコール誘導体、カルボン酸成分としては、マレイン酸、フマール酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、アジピン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、シクロペンタンジカルボン酸、無水コハク酸、無水トリメリット酸、無水マレイン酸、ドデセニル無水コハク酸などの2価以上のカルボン酸、カルボン酸誘導体や無水カルボン酸など)が挙げられる。なお、アルコール成分およびカルボン酸成分をそれぞれ2種以上組み合わせてもかまわない。
【0090】
また、ポリアクリル酸メチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチル、ポリアクリル酸2−エチルヘキシル、ポリアクリル酸ラウリル等のアクリル酸エステル重合体、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸ブチル、ポリメタクリル酸ヘキシル、ポリメタクリル酸2−エチルヘキシル、ポリメタクリル酸ラウリル等のメタクリル酸エステル重合体、アクリル酸エステルとメタアクリル酸エステルとの共重合体、スチレン系モノマーとアクリル酸エステルもしくはメタアクリル酸エステルとの共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリプロピオン酸ビニル、ポリ酪酸ビニル、ポリエチレン及びポリプロピレンなどのエチレン系重合体及びその共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体などのスチレン系共重合体、ポリビニルエーテル、ポリビニルケトン、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂などを単独あるいは混合して用いることができる。
【0091】
本実施の形態で用いる離型剤としてのワックスとしては、具体的にはパラフィンワックス、酸化パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックスなどの石油ワックス、モンタンワックスなどの鉱物ワックス、みつろう、カルナバワックスなどの動植物ワックス、ポリオレフィンワックス、酸化ポリオレフィンワックス、フィッシャートロプシュワックスなどの合成ワックス等を単独あるいは混合して用いることができる。ワックスの融点は、40℃〜150℃が好ましく、50℃〜100℃が特に好ましい。
【0092】
ワックスはあらかじめより小さく分散させておくのが望ましく、平均1μm以下に分散させておくことが望ましい。ワックス粒子径を小さくするワックスの分散方法としては、メディア式ミルでワックスを有機溶媒中で湿式粉砕する方法、ワックスを有機溶媒中で溶解させた後、冷却析出させて微分散させる方法あるいはワックスを気相中で蒸発させて、微粒子化させる方法が挙げられる。用いられる有機溶媒は、結着樹脂を溶解する際に用いる溶媒と必ずしも同一である必要はない。溶媒の量は、ワックス1重量部に対して、溶媒0.1〜20重量部が望ましい。
【0093】
ワックスの溶解方法としては、加熱、加圧などして行うことができる。ワックスを気相中で蒸発させて、微粒子化させる方法において、気相としては、ヘリウム、アルゴン、窒素の不活性ガスを用い、ワックスを100℃〜400℃の温度に加熱し、0.01〜10torrの減圧下で蒸発させて、蒸発したワックス微粒子を冷却した基体に付着させた後、かきとるあるいは溶剤に分散させるなどして微粒子化することができる。トナー造粒の際には、ワックス微粒子化粉末をそのまま加えても、溶媒中に分散させても構わない。本方法では、温度および減圧度を調製することで、分子量分布の狭い留分を分離することも可能である。
【0094】
本実施の形態で用いる顔料としては、公知の有機、もしくは、無機の顔料を使用することができる。たとえば、ファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック等のカーボンブラック、ベンガラ、紺青、酸化チタン等の無機顔料、ファストイエロー、ジスアゾイエロー、ピラゾロンレッド、キレートレッド、ブリリアントカーミン、パラブラウン、ベンズイミダゾロン等のアゾ顔料、銅フタロシアニン、無金属フタロシアニン等のフタロシアニン顔料、フラバントロンイエロー、ジブリロモアントロンオレンジ、ペリレンレッド、キナクリドンレッド、ジオキサジンバイオレット等の縮合多環系顔料、カーミンレーキ顔料などが挙げられる。
【0095】
なお、本実施の形態においては、磁性一成分トナーとして、黒色着色剤の全部又は一部を磁性粉で置き換えることができる。磁性粉としては、マグネタイト、フェライト、又はコバルト、鉄、ニッケル等の金属単体又はその合金を用いることができる。これらの着色剤は、樹脂100重量部に対して1〜50重量部程度の割合で加え、好ましくは2〜20重量部が適切である。
【0096】
本実施の形態の顔料分散方法としては、サンドミル、ボールミル、アトライター、コボールミル等のメディア式分散機、三本ロールミル等のロールミル、ナノマイザー等のキャビテーションミル、コロイドミルなどを用いて顔料を分散することができる。顔料分散時に適度なせん断力を加えるために、前記結着樹脂を一部添加して粘度を調製してもよい。
【0097】
顔料の分散状態を安定に保つため、顔料分散剤を添加することが好ましい。顔料分散剤としては、具体的には、EFKA47、EFKA4009、EFKA4010(変性ポリウレタン:EFKA CHEMICALS社製)、アジスパーPB711、アジスパーPB411、アジスパーPA111(味の素(株)製)、ディスパロンDA−703−50、ディスパロンDA−705、ディスパロンDA−725、ディスパロンDA−400N(ポリエステル:楠本化成(株)製)などが挙げられる。
【0098】
また、顔料と顔料分散剤をより強固な結合として顔料分散をより安定化するために、顔料誘導体等を添加したり、顔料の表面処理を行ったものを顔料分散することが好ましい。顔料誘導体としては具体的には、ジメチルアミノエチルキナクリドン、ジヒドロキナクリドン、アントラキノンのスルホン酸誘導体、アントラキノンのカルボン酸誘導体、ソルスパース5000、ソルスパース12000、ソルスパース22000(ゼネカ社製)、EFKA−745、LP6750(EFKA CHEMICALS社製)などが挙げられる。また、顔料の表面処理剤としては、ガムロジン、ウッドロジン、トールロジン等の天然ロジン、アビエチン酸、レボピマル酸、デキストロピマル酸等のアビエチン酸誘導体とそれらのカルシウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩などの金属塩、ロジン・マレイン酸樹脂、ロジン・フェノール樹脂等が挙げられる。顔料誘導体、顔料表面処理剤の量は、顔料に対して0.1〜100重量%が好ましく、0.1〜10重量%の範囲が特に好ましい。
【0099】
本実施の形態においては、帯電制御剤を用いても良く、従来現像剤に用いられたものが使用できるが、ゼログラフィー用粉体トナーに於いて使用されている安息香酸の金属塩、サリチル酸の金属塩、アルキルサリチル酸の金属塩、カテコールの金属塩、含金属ビスアゾ染料、テトラフェニルボレート誘導体、第四級アンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩からなる群か選ばれる化合物、極性基を含有したレジンタイプの帯電制御剤、さらにこれらを適宜組み合わせたものが好ましく使用できる。トナー固形分に対するこれら帯電制御剤の添加量は、一般に10重量%以下の範囲である。
【0100】
その他の添加剤として、流動性などを与えるために、トナー表面に微粒子を添加することが好ましく、微粒子としては具体的には、金属塩、樹脂、酸化けい素、酸化チタン、酸化アルミニウム、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、などの金属酸化物、セラミック、カーボンブラック等が挙げられる。
【0101】
これらの無機微粒子は、導電性、帯電性等を制御するために、カップリング剤等で表面処理することが好ましく、カップリング剤としては具体的にはメチルトリクロロシラン、メチルジクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、ジフェニルジクロロシラン、テトラメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ヘキサメチルシラザン、N,N−(ビストリメチルシリル)アセトアミド、N,N−ビス(トリメチルシリル)ウレア、tert−ブチルジメチルクロロシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプリピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプリピルメチルジエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、等のシランカップリング剤やチタンカップリング剤等を挙げることができる。
【0102】
なお、微粒子の添加方法としては、トナーの乾燥後、Vブレンダー、ヘキシエルミキサー等の混合機を用いて乾式でトナー表面に付着させてもよいし、微粒子を水または水/アルコールのごとき水系の液体に分散させた後、スラリー状態のトナーに添加し乾燥させトナー表面に外添剤を付着させてもよい。また、乾燥粉体にスラリーをスプレーしながら乾燥してもよい。
【0103】
本実施の形態のトナー粒子の作成方法としては、具体的には、結着樹脂、着色剤、ワックス(離型剤)、無機微粒子、その他の材料を溶媒に溶解分散させてなる油性成分を、水性溶媒中で懸濁分散し、その後前記溶媒を除去する方法、前記溶液に貧溶媒を加えることにより粒子を析出させる方法などが挙げられる。
【0104】
前記水性媒体は、主として水が用いられるが、水溶性溶媒を混合しても構わない。油性成分を水性媒体中に分散安定化させるために無機微粒子かつ/または水溶性高分子を添加することが好ましく、添加される無機微粒子としては、リン酸カルシウム、ヒドロキシアパタイト、炭酸カルシウム、酸化チタン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、硫酸バリウム、酸化珪素等があげられる。無機分散剤の量は、水性媒体100重量部に対して、1〜30重量部が好ましい。さらに無機分散剤の平均粒径は1μm以下が好ましい。水溶性高分子としては具体的には、セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、デンプン、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸などが挙げられる。
【0105】
前記溶媒としては、一般の有機溶媒が用いられる。例えば、トルエン、キシレン等の炭化水素、塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素、テトラヒドロフラン等のエーテル類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類が挙げられる。これらは単独で使用してもよく、混合して使用してもよい。
【0106】
前記粒子作成のための攪拌方法としては、ホモジナイザー、コロイドミル等のローターステーター型攪拌機、ディゾルバー等のインペラー型攪拌機、超音波攪拌機などが用いられる。本実施の形態のトナーは、平均粒径が3μm以上10μm以下である。また、トナーの乾燥には、通気乾燥装置、噴霧乾燥装置、回転乾燥装置、気流乾燥装置、流動層乾燥装置、伝熱加熱型乾燥装置、凍結乾燥装置などが知られており、いずれも用いることができる。
【0107】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、記録シート上のトナー画像の段差感の解消と記録シートの樹脂層のブリスターの防止とを両立することにより写真としての画質・質感を実現できる定着装置、及び画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。
【図2】第一定着装置を示す概略構成図である。
【図3】記録シートの概略構成図である。
【図4】第二定着装置を示す概略構成図である。
【図5】第二定着装置の第二モードプロセスを示した図である。
【図6】本発明の異なる実施形態の画像形成装置を示す概略構成図である。
【図7】図6の画像形成装置の第二定着装置の配設方法を示した図である。
【図8】図6の画像形成装置の第二定着装置の別の配設方法を示した図である。
【図9】本発明の画像段差(レリーフ)についての実験結果を示した図である。
【図10】本発明の画像段差(レリーフ)についての実験結果を示した図である。
【図11】本発明の画像段差(レリーフ)についての実験結果を示した図である。
【図12】本発明の画像段差(レリーフ)についての実験結果を示した図である。
【図13】本発明を熱トランスフィックス方式の画像形成装置に適用したものである。
【符号の説明】
1Y,1M,1C,1K…電子写真形成ユニット、2Y,2M,2C,2K…静電線像担持体、3Y,3M,3C,3K…一様帯電器、4Y,4M,4C,4K…露光器、5Y,5M,5C,5K…現像装置、6Y,6M,6C,6K…一次転写ロール、7Y,7M,7C,7K…静電線像担持体クリーニング装置、8Y,8M,8C,8K…除電装置、9…中間転写ベルト、12…二次転写ロール、13…バックアップロール、15…第一定着装置、18…記録シート、18a…受像層、18b…基材(原シート)、18c…ポリオレフィン樹脂被覆層、18d…バック層、40…加熱定着ロール(第一ロール)、41…加熱定着加熱源(熱源)、42…加圧ロール(第二ロール)、43…加圧ロール加熱源(熱源)、44…剥離ロール(張架ロール)、45…ステアリングロール(張架ロール)、46…ヒートシンク(冷却部)、47…定着ベルト(無端ベルト)、100…画像形成装置、101…第二定着装置(定着装置)、104…画像形成装置

Claims (9)

  1. 原シートの片面又は両面にポリオレフィン樹脂被覆層を設け、さらにその片面又は両面にトナー画像を埋め込む受容層を設ける記録シートを対象とし、
    第一ロールを含む複数の張架ロールと、当該複数の張架ロールにより回転自在に張架される無端ベルトと、当該無端ベルトを挟み当該加熱ロールに圧接してニップ部を形成する第二ロールと、当該第一ロール及び/又は第二ロールを加熱する加熱源とを備え、
    当該記録シートは、当該ニップ部においてその受容層側が無端ベルトに密着され、無端ベルトと共に搬送冷却させた後に無端ベルトから剥離される画像平滑化装置であって、
    当該第一ロールの表面温度をTn[℃]、当該ポリオレフィン樹脂のビカット軟化温度をTv[℃]、記録シートのニップ部通過時間をt[sec]とし、これらが
    (Tv+55)×(1+1/100t)≧Tn≧(Tv+20)/(1+1/100t) [℃]の関係を満足する画像平滑化装置。
  2. 原シートの片面又は両面にポリオレフィン樹脂被覆層を設け、さらにその片面又は両面にトナー画像を埋め込む受容層を設ける記録シートを対象とし、
    第一ロールを含む複数の張架ロールと、当該複数の張架ロールにより回転自在に張架される無端ベルトと、当該無端ベルトを挟み当該加熱ロールに圧接してニップ部を形成する第二ロールと、当該第一ロール及び/又は第二ロールを加熱する加熱源とを備え、
    当該記録シートは、当該ニップ部においてその受容層側が無端ベルトに密着され、無端ベルトと共に搬送冷却させた後に無端ベルトから剥離される画像平滑化装置であって、
    当該ニップ部の圧力をP[Mpa]、当該ニップ部を記録シートが通過する時間をt[sec]とし、これらが、
    0.50≧P・t [MPa・s]かつP≧1.0 [MPa]かつt≧0.1 [sec]の関係を満足する画像平滑化装置。
  3. 原シートの片面又は両面にポリオレフィン樹脂被覆層を設け、さらにその片面又は両面にトナー画像を埋め込む受容層を設ける記録シートを対象とし、
    第一ロールを含む複数の張架ロールと、当該複数の張架ロールにより回転自在に張架される無端ベルトと、当該無端ベルトを挟み当該加熱ロールに圧接してニップ部を形成する第二ロールと、当該第一ロール及び/又は第二ロールを加熱する加熱源とを備え、
    当該記録シートは、当該ニップ部においてその受容層側が無端ベルトに密着され、無端ベルトと共に搬送冷却させた後に無端ベルトから剥離される画像平滑化装置であって、
    当該第一ロールの表面温度をTn[℃]、当該ポリオレフィン樹脂のビカット軟化温度をTv[℃]、記録シートのニップ部通過時間をt[sec]、当該ニップ部の圧力をP[Mpa]、当該ニップ部を記録シートが通過する時間をt[sec]とし、これらが、
    (Tv+55)×(1+1/100t)≧Tn≧(Tv+20)/(1+1/100t) [℃]及び、
    0.50≧P・t [MPa・s]かつP≧1.0 [MPa]かつt≧0.1 [sec]の関係を満足する画像平滑化装置。
  4. 前記ポリオレフィン樹脂のビカット軟化温度Tvは、原シートの両面にそれぞれ異なるポリオレフィン樹脂被覆層が設けられる場合には、より低温の方のビカット軟化温度とされる請求項1又は3に記載の画像平滑化装置。
  5. 前記無端ベルトの内側からニップ部下流領域を冷却する冷却部材を備える請求項1〜4のいずれかに記載の画像平滑化装置。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の画像平滑化装置は、前記無端ベルトが定着ベルトであり、前記記録シートの受像層側に保持されたトナー像を定着する定着装置である。
  7. 請求項6記載の定着装置を備える画像形成装置。
  8. 第一定着装置と、当該第一定着装置の搬送方向下流側に設けられる第二定着装置とを備え、当該第二定着装置は請求項6記載の定着装置であるとともに、記録シートを第一定着装置のみで定着する第一モードと、記録シートを第一定着装置と第二定着装置とで定着する第二モードとを備える画像形成装置。
  9. 請求項1〜5のいずれかに記載の画像平滑化装置は、前記無端ベルトが中間転写ベルトであり、当該中間転写ベルト上に保持されたトナー像を記録シートの受像層側に転写定着する画像形成装置。
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