JP2008309029A - 遠心圧縮機 - Google Patents
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Abstract
【課題】適切にサージングを防止して、低流量領域における性能向上を図ることができる遠心圧縮機を提供する。
【解決手段】インペラ3と、インペラ3を収容すると共にインペラ3に連通して気体Aを送気する第一流路R1が形成されたケーシング10と、を備える遠心圧縮機1であって、第一流路R1におけるインペラ3よりも下流側の気体Aの一部をインペラ3よりも上流側に送気する第二流路R2を備えることを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】インペラ3と、インペラ3を収容すると共にインペラ3に連通して気体Aを送気する第一流路R1が形成されたケーシング10と、を備える遠心圧縮機1であって、第一流路R1におけるインペラ3よりも下流側の気体Aの一部をインペラ3よりも上流側に送気する第二流路R2を備えることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、遠心圧縮機に関するものである。
遠心圧縮機では、その稼動中にサージングという不安定現象が発生する場合がある。サージングとは、遠心圧縮機の気体(流体)の流量が減少すると、突然気体の圧力や流量が変動し始め、周期的な振動に発達する現象をいう。サージング状態においては、気体の圧力及び流量が大きく変動するために、遠心圧縮機の稼動は非常に不安定なものになってしまう。
サージングの発生は、様々な要素が関係しているものの、その大きな要因としては、インペラの上流側先端に発生する気体の剥離現象及びディフューザでの気体の剥離(逆流)現象を挙げることができる。
この現象の対策としては、遠心圧縮機のシュウラド壁に、インペラで圧縮した気体の一部をインペラの上流へ導く流路を設け、インペラに流入する気体の流量を増加(気体の一部を循環)させることで、インペラの上流側先端に発生する剥離を要因としたサージングを防ぐものがある。
特開平9−310699号公報
特開2005−23792号公報
しかしながら、従来の技術では、遠心圧縮機の低流量領域における性能特性の向上が必ずしも十分ではない。また、複数の要因に起因するサージングに対して、同時に対処することができないという問題がある。
本発明は上述した事情に鑑みてなされたもので、適切にサージングを防止して、低流量領域における性能向上を図ることができる遠心圧縮機を提供することを目的としている。
本発明に係る遠心圧縮機では、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
本発明は、インペラと、インペラを収容すると共にインペラに連通して気体を送気する第一流路が形成されたケーシングと、を備える遠心圧縮機であって、第一流路におけるインペラよりも下流側の気体の一部をインペラよりも上流側に送気する第二流路を備えることを特徴とする。
本発明は、インペラと、インペラを収容すると共にインペラに連通して気体を送気する第一流路が形成されたケーシングと、を備える遠心圧縮機であって、第一流路におけるインペラよりも下流側の気体の一部をインペラよりも上流側に送気する第二流路を備えることを特徴とする。
また、第二流路が送気する気体の流量は、インペラから排出される気体の流量の10%以下であることを特徴とする。
また、第二流路の流入口は、第一流路のディフューザ部に開口することを特徴とする。
また、第二流路の流入口は、インペラの回転中心軸からインペラの径方向にインペラの半径の1〜1.2倍の距離の範囲内に開口することを特徴とする。
また、第二流路の流入口は、インペラの回転中心軸からインペラの径方向にインペラの半径の1〜1.2倍の距離の範囲内に開口することを特徴とする。
また、第二流路の流出口は、流出する気体がインペラを回転させるように開口することを特徴とする。また、第二流路の流出口は、流出する気体が第一流路の下流側を向くように開口することを特徴とする。
また、第二流路は、ケーシング壁面内に形成されることを特徴とする。
また、インペラ内の気体の一部をインペラよりも上流側に送気する第三流路を備えることを特徴とする。また、第二流路と第三流路が合流することを特徴とする。
また、第二流路と第三流路の開閉を切り替える切替部を備えることを特徴とする。
また、切替部は、第二流路と第三流路のいずれか一方の流出口を塞ぐことが可能なスライド機構と、スライド機構を作動させるアクチュエータと、を備えることを特徴とする。
また、切替部は、第二流路と第三流路のいずれか一方の流出口を塞ぐことが可能なスライド機構と、スライド機構を作動させるアクチュエータと、を備えることを特徴とする。
また、インペラの回転数及び/又は第一流路から排出される気体の圧力に基づいて、切替部を作動させる制御部を備えることを特徴とする。
本発明に係る遠心圧縮機は、第二流路により、第一流路におけるインペラよりも下流側の気体の一部をインペラよりも上流側に送気することで、インペラを流れる気体の見かけの流量とディフューザ部を流れる流量とを増加させて、インペラ上流側先端及びディフューザでの気体の剥離を要因とするサージングを有効に防止できる。
また、第二流路が送気する気体の流量をインペラから排出される気体の流量の10%以下にするものでは、遠心圧縮機としての性能の低下を防ぎつつ、効率的にサージング防止効果を得ることができる。
また、第二流路の流入口が第一流路のディフューザ部に開口するものでは、気体が剥離しやすいディフューザ部の気体を直接的に上流側に送気することができるので、ディフューザ部の気体の剥離を要因とするサージングを効果的に防止することができる。
また、第二流路の流入口が、インペラの回転中心軸から、インペラの径方向にインペラの半径の1〜1.2倍の距離の範囲内に開口するものでは、特に剥離しやすい領域の気体を上流側に送気するので、ディフューザ部に流れる気体の剥離を防止することができる。このため、ディフューザ部の気体の剥離を要因とするサージングを確実に防止できる。
また、第二流路の流入口が、インペラの回転中心軸から、インペラの径方向にインペラの半径の1〜1.2倍の距離の範囲内に開口するものでは、特に剥離しやすい領域の気体を上流側に送気するので、ディフューザ部に流れる気体の剥離を防止することができる。このため、ディフューザ部の気体の剥離を要因とするサージングを確実に防止できる。
また、第二流路の流出口が、流出する気体がインペラを回転させるように開口させるものでは、効果的にインペラ出口における気体の流れ角を大きくすることができ、ディフューザ部に発生する気体の剥離を防止して、サージングの発生を回避することができる。
また、第二流路の流出口が、流出する気体が第一流路の下流側を向くように開口するものでは、インペラに流入する気体の流れを乱すことがなく、安定して遠心圧縮機を稼動することができる。
また、第二流路の流出口が、流出する気体が第一流路の下流側を向くように開口するものでは、インペラに流入する気体の流れを乱すことがなく、安定して遠心圧縮機を稼動することができる。
また、第二流路が、ケーシング壁面内に形成されるものでは、遠心圧縮機の軽量化や省スペース化を図ることができる。
また、インペラ内の気体の一部をインペラよりも上流側に送気する第三流路を備えるものでは、インペラに流入する気体の見かけの流量を増加させて、インペラ上流側先端に発生する気体の剥離現象を防止するので、これに起因するサージングの発生を回避することができる。
また、第二流路と第三流路が合流することによって、遠心圧縮機の軽量化や省スペース化を図ることができる。
また、第二流路と第三流路が合流することによって、遠心圧縮機の軽量化や省スペース化を図ることができる。
また、第二流路と第三流路の開閉を切り替える切替部を備えるものでは、遠心圧縮機の稼動状態に応じて、サージングの要因に適切に対処することで、遠心圧縮機の性能の低下を防止することができる。
また、切替部は、第二流路と第三流路のいずれか一方の流出口を塞ぐことが可能なスライド機構と、スライド機構を作動させるアクチュエータと、を備えるものでは、遠心圧縮機の軽量化や省スペース化を図ることができる。
また、インペラの回転数及び/又は第一流路から排出される気体の圧力に基づいて、切替部を作動させる制御部を備えるものでは、遠心圧縮機の性能の低下を適切に防止できる。これにより、低流量領域での運転を安定かつ確実に行うことができる。
以下、本発明に係る遠心圧縮機の実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は本発明の実施の形態に係る遠心圧縮機1の概略構成を示す模式図、図2は図1のX−X断面図、図3は図1のY−Y断面図である。
図1は本発明の実施の形態に係る遠心圧縮機1の概略構成を示す模式図、図2は図1のX−X断面図、図3は図1のY−Y断面図である。
遠心圧縮機1は、空気(気体)Aを遠心力によって圧縮するインペラ3と、インペラ3に回転力を伝達する回転軸9と、インペラ3を収容するケーシング10と、ディフューザ20を流れる空気A2の一部を循環させるパイプ23と、パイプ23の流量を電動弁27の開閉によって制御する制御ユニット25などから構成される。
インペラ3は、回転軸9の一端に連結されるインペラ本体部4と、インペラ本体部4に放射状に配置された複数の長羽根5及び短羽根7と、から形成される。
回転軸9は、ケーシング10によって支持され、回転中心軸Oまわりに回転可能である。そして、回転軸9の他端に連結されているタービン(図示せず)の羽根車が回転することにより、インペラ3が回転するようになっている。
回転軸9は、ケーシング10によって支持され、回転中心軸Oまわりに回転可能である。そして、回転軸9の他端に連結されているタービン(図示せず)の羽根車が回転することにより、インペラ3が回転するようになっている。
ケーシング10は、第一流入口Bからインペラ3までの流路を形成する吸込部ケーシング12と、インペラ3を収容してインペラ3とともに吸込部ケーシング12からディフューザ20までの流路を形成する収容部ケーシング14と、収容部ケーシング14からスクロール部40までの流路を形成するディフューザ20と、ディフューザ20から第一流出口Dまでの流路を形成するスクロール部40と、から一体的に形成される。なお、各流路は連通し、この第一流入口Bからインペラ3を介してスクロール部40の最下流部に位置する第一流出口Dまで連なる一連の流路が第一流路R1となる。
吸込部ケーシング12は、回転中心軸Oの軸方向からみて断面形状が中空円形であって、収容部ケーシング14に連接する。
そして、吸込部ケーシング12は、第一流入口Bから流入した空気A0がインペラ3に流入するまでの流路を形成する。
そして、吸込部ケーシング12は、第一流入口Bから流入した空気A0がインペラ3に流入するまでの流路を形成する。
収容部ケーシング14は、インペラ3を包み込むように収容して、回転軸9を回転可能に支持する。なお、収容部ケーシング14の内壁はシュウラドとして機能する。
そして、収容部ケーシング14は、インペラ3に流入した空気A1がディフューザ20に流入するまでの流路を、インペラ3とともに形成する。
そして、収容部ケーシング14は、インペラ3に流入した空気A1がディフューザ20に流入するまでの流路を、インペラ3とともに形成する。
ディフューザ(ディフューザ部)20は、回転中心軸Oの軸方向に互いに対向するディフューザ形成面21a、21bから構成される。ディフューザ形成面21a、21bは、各内周縁部が収容部ケーシング14と連接され、外周縁部でスクロール部40と連接している。
インペラ3からスクロール部40へと流れるディフューザ20の流路断面積は、半径方向に次第に大きくなるようになっている。なお、所謂ベーン(案内羽根)はついていない。
このディフューザ20は、流入した空気A2がスクロール部40に流入するまでの流路を形成する。
インペラ3からスクロール部40へと流れるディフューザ20の流路断面積は、半径方向に次第に大きくなるようになっている。なお、所謂ベーン(案内羽根)はついていない。
このディフューザ20は、流入した空気A2がスクロール部40に流入するまでの流路を形成する。
スクロール部40は、ディフューザ形成面21a、21bの外周縁部と連接している。そして、回転中心軸Oを中心として、吸込部ケーシング12の一部と収容部ケーシング14に巻き付くように構成されている。また、回転中心軸Oに沿った断面形状は中空円形であって、第一流路の下流側に進むほどに流路断面積が大きくなるようになっている。
このスクロール部40は、ディフューザ20から流入した空気A3をスクロール部40の下流側の第一流出口Dから外部に排出するまでの流路を形成する。
このスクロール部40は、ディフューザ20から流入した空気A3をスクロール部40の下流側の第一流出口Dから外部に排出するまでの流路を形成する。
また、遠心圧縮機1は、第一流路R1の他に、第二流路R2及び第三流路R3をも備える。
第二流路R2は、ディフューザ形成面21aに開口する第二流入口22からパイプ23内を介して吸込部ケーシング12に開口する第二流出口24まで、空気A2の一部の空気A2aを送気するものである。
第二流路R2は、ディフューザ形成面21aに開口する第二流入口22からパイプ23内を介して吸込部ケーシング12に開口する第二流出口24まで、空気A2の一部の空気A2aを送気するものである。
図3に示すように、第二流入口22は、ディフューザ形成面21aに回転軸9からインペラ3の径方向にインペラ3の半径Rの1.2倍の距離となる位置に開口する。
また、第二流出口24は、後述の第三流路R3の第三流出口34よりも、第一流路R1の上流側に適当な距離をもって開口する。
そして、第一流路R1の上流から下流の方向に向けて空気A2aが流出するように開口する。
そして、第一流路R1の上流から下流の方向に向けて空気A2aが流出するように開口する。
また、インペラ3を回転させる方向(図2において反時計回り方向)に流出するように開口する。なお、本実施形式においては、第二流入口22と第二流出口24の開口数をそれぞれ8つとしており、インペラ3の周方向に等間隔に配置している(図2、図3参照)。
パイプ23は、その一端が第二流入口22と接合されて、他端が第二流出口24に接合されるものである。パイプ23には、第二流路R2の空気A2aの流量を調整する電動弁27が設けられている。この電動弁27の開閉は、後述の制御装置26によって行われる。
第三流路R3は、ケーシング10内に形成された流路であって、所謂ケーシングトリートメントと呼ばれるものである。すなわち、インペラ3の短羽根7の入口周辺の空気A1aを第三流入口32から空間30を介して第三流出口34まで送気する。
第三流入口32は、収容部ケーシング14において、短羽根7の入口に対応する複数箇所に開口する。また、第三流出口34は、吸込部ケーシング12において、インペラ3から第一流路R1の上流側方向に十分に離間させた位置に複数箇所に開口する。
空間30は、吸込部ケーシング12壁面内の下流側と収容部ケーシング14壁面内の上流側の間に亘って、インペラ3の周方向に円環状に形成される。そして、空間30は、収容部ケーシング14に開口する第三流入口32と吸込部ケーシング12に開口する第三流出口34とをそれぞれ介して第一流路R1に連通する。
制御ユニット25は、制御装置26と、第二流路R2の開閉を行う電動弁27と、回転軸9の回転数を計測する回転数センサ28と、第一流出口Dの空気A3の圧力を計測する圧力センサ29と、から構成される。
制御装置(制御部)26は、回転数センサ28及び圧力センサ29から伝送された回転軸9の回転数及び第一流出口Dの空気A3の圧力の値と、予め制御装置26に記憶された設定値との比較を行い、この結果に基づいて、電動弁27に開閉の制御をするものである。なお、回転数センサ28は、回転軸9の先端に設けた磁性体(不図示)の磁界変化を検出して、回転軸9(インペラ3)の回転数を出力するものである。また、圧力センサ29は周知のものを使用している。
次に、上述した構成を備える遠心圧縮機1の作用について説明する。
まず、遠心圧縮機1の基本的な作用を第一流路R1に沿って説明する。
回転軸9によって連結されているタービン(図示せず)の羽根車が回転することにより、インペラ3が回転する。そして、インペラ3の回転によって、吸込部ケーシング12の空気A0の圧力が外部の空気Aの圧力よりも低くなるため、第一流入口Bから空気Aが順次流入する。
まず、遠心圧縮機1の基本的な作用を第一流路R1に沿って説明する。
回転軸9によって連結されているタービン(図示せず)の羽根車が回転することにより、インペラ3が回転する。そして、インペラ3の回転によって、吸込部ケーシング12の空気A0の圧力が外部の空気Aの圧力よりも低くなるため、第一流入口Bから空気Aが順次流入する。
吸込部ケーシング12を流れる空気A0は、インペラ3によって収容部ケーシング14に流入する。インペラ3を流れる空気A1は、インペラ3による遠心力によって圧力エネルギと速度エネルギが与えられる。すなわち、インペラ3を通過する間に、空気A1の圧力エネルギと速度エネルギが増加する。インペラ3を経た空気A1は、空気A2となって、ディフューザ20に流入する。
ディフューザ20の流路断面積はディフューザ20径方向に進むほど大きくなるため、ディフューザ20を流れる空気A2は、速度エネルギが減少して、その分だけ圧力エネルギが増加する。
その後、ディフューザ20を経た空気A2は、スクロール部40に流入する。スクロール部40を流れる空気A3は、スクロール部40の流路断面積の増大によって、さらに速度エネルギの一部が圧力エネルギに変換される。そして、さらに圧力が増した空気A3は、スクロール部40の下流の第一流出口Dから外部に排出される。
続いて、第二流路R2の作用について説明する。
ディフューザ20を流れる空気A2の圧力は、第二流出口24付近を流れる空気A0の圧力よりも高いため、パイプ23に設けられた電動弁27が開くことで、ディフューザ20を流れる空気A2の一部の空気A2aがパイプ23を介して、インペラ3よりも上流の第一流路R1に送気される。そして、第一流入口Bから流入した空気A0、第二流出口24から流出した空気A2a及び後述の第三流出口34から流出した空気A1aがインペラ3に流入する。
ディフューザ20を流れる空気A2の圧力は、第二流出口24付近を流れる空気A0の圧力よりも高いため、パイプ23に設けられた電動弁27が開くことで、ディフューザ20を流れる空気A2の一部の空気A2aがパイプ23を介して、インペラ3よりも上流の第一流路R1に送気される。そして、第一流入口Bから流入した空気A0、第二流出口24から流出した空気A2a及び後述の第三流出口34から流出した空気A1aがインペラ3に流入する。
そのため、第一流入口Bから流入する空気A0の流量よりもインペラ3上流側先端部に流れる空気A1(A0+A1a+A2a)の流量が多くなる。これにより、インペラ3に流入する空気A1が増加するので、短羽根7の入口周辺の流れが円滑化して、短羽根7の入口付近で空気A1が剥離しづらくなり、これを要因としたサージングの発生を防止することができる。
また、第一流入口Bから流入する空気A0の流量よりもディフューザ20上流側に流れる空気A2(A0+A2a)の流量が多くなる。これにより、インペラ3の出口流れ角αを大きくすることができるため、ディフューザ20で空気A2が剥離しづらくなり、サージングの発生を防止することができる。
また、第一流入口Bから流入する空気A0の流量よりもディフューザ20上流側に流れる空気A2(A0+A2a)の流量が多くなる。これにより、インペラ3の出口流れ角αを大きくすることができるため、ディフューザ20で空気A2が剥離しづらくなり、サージングの発生を防止することができる。
なお、ディフューザ20で空気A2の逆流(剥離)しやすい位置は、回転中心軸Oからインペラ3の径方向にインペラの半径Rの1〜1.2Rの距離の範囲内である。そのため、第二流入口22が回転中心軸Oから1.2Rの位置に開口することで、この位置の空気A2aがインペラ3上流側に送気されて流れが円滑化される。従って、サージングの要因である空気A2aの剥離(逆流)を抜本的に消滅させることができ、効果的にサージングの発生を予防できる。
また、第二流出口24から流出する空気A2aがインペラ3を回転させるように開口するので、流出した空気A2aがインペラ3に流入する空気A0に予旋回を与えるため、インペラ3の出口流れ角αをさらに大きくすることができる(図3参照)。これによって、ディフューザ20を流れる空気A2の剥離は完全に発生しなくなるので、より効果的にサージングの発生を防止することができる。
また、第二流出口24が第一流路R1の上流側から下流側の方向を向くように開口するので、第一流路R1の流れを乱すことがない。
続いて、第三流路R3の作用について説明する。
第一流路R1におけるインペラ短羽根7周辺(第三流入口32周辺)を流れる空気A1は、インペラ3の遠心力によって圧力が高まっている。すなわち、空気A1は、第三流出口34付近の空気A0の圧力よりも高いため、空気A1の一部の空気A1aは、空間30に流入した後に第三流出口34から第一流路R1へと送気される。そのため、上述したように、第一流入口Bから流入した空気A0と第二流出口24から流出した空気A1aがインペラ3に流入する。
第一流路R1におけるインペラ短羽根7周辺(第三流入口32周辺)を流れる空気A1は、インペラ3の遠心力によって圧力が高まっている。すなわち、空気A1は、第三流出口34付近の空気A0の圧力よりも高いため、空気A1の一部の空気A1aは、空間30に流入した後に第三流出口34から第一流路R1へと送気される。そのため、上述したように、第一流入口Bから流入した空気A0と第二流出口24から流出した空気A1aがインペラ3に流入する。
つまり、第一流入口Bから流入する空気A0の流量よりもインペラ3に流れる空気A1の流量が増加する。また、剥離するおそれが高いインペラ3の短羽根7周辺の空気A1aをインペラ3の上流側に送気するので、短羽根7の入口周辺の流れがさらに円滑化されて、空気A1が剥離しづらくなる。そのため、空気A1の剥離を要因としたサージングの発生を有効に防止することができる。
図4は、第一流路R1の空気流量と第一流出口Dにおける空気A3の圧力との相関関係を示す図(性能曲線図)である。ラインL(L1〜L3)は、サージングラインと呼ばれるもので、このサージングラインよりも低流量領域において遠心圧縮機1の稼動を行うとサージングが発生する。
ラインL1は、従来の遠心圧縮機、すなわち第二流路R2及び第三流路R3のないサージングラインを示している。また、ラインL2及びL3は、本実施形態の遠心圧縮機1のサージングラインであって、ラインL2は第三流路R3のみを作用させた場合のサージングラインであり、ラインL3は第二流路R2及び第三流路R3を作用させた場合のサージングラインである。なお、ラインMは、本実施形態に係る遠心圧縮機1の作動線を示している。
図4が示すように、従来の遠心圧縮機は、ラインL1よりも大流量領域の領域a以外では稼動ができない。これに対して、本実施の形態に係る遠心圧縮機1は、領域aのみならず、ラインL1よりも低流量領域である領域b及び領域cでの稼動が可能ある。
まず、第三流路R3のみを作用させた場合には、インペラ3に流入する空気A1の流量を多くすることができ、空気A1aをインペラ3の上流側に送気するので、短羽根7の入口周辺の流れが円滑化される。これにより、インペラ3の短羽根7の入口周辺で空気A1が剥離しにくくなるため、サージングの発生を防止することができる。
従って、本実施の形態に係る遠心圧縮機1は、従来の遠心圧縮機よりも低流量領域である領域bでの稼動が可能となる。
従って、本実施の形態に係る遠心圧縮機1は、従来の遠心圧縮機よりも低流量領域である領域bでの稼動が可能となる。
ラインL2に近づくと、ディフューザ20の入り口付近の近傍で空気A2aの逆流が生じるおそれがある。そして、このままL2よりも低流量領域である領域cに入ると、空気A2の剥離が発生して、それが要因となってサージングが発生する。
そこで、第二流路R2及び第三流路R3を作用させることで、インペラ3に流入するA1及びディフューザ20に流入する空気A2の流量を増加させることができる。これにより、インペラ3及びディフューザ20で空気Aの剥離がしづらくなる。
特に、ディフューザ20においては、上述の通り、ディフューザ20に流入する空気A2の流量が増加する。さらに、逆流が生じやすいディフューザ20入口周辺の空気A2aをインペラ3上流側に流出させるとともに、流出する空気A2aの方向をインペラ3の回転方向にすることで、極めて高い剥離抑制効果が認められる。そのため、領域cであっても、サージングの発生を防止することができる。
このように、第二流路R2と第三流路R3を作用させることで、第三流路R3のみを作用させた場合の領域bよりも、さらに低流量領域の領域cで遠心圧縮機1の稼動が可能となる。
ところで、電動弁27を常に開放して第三流路R3を作用させると、ディフューザ20で圧力損失が発生し、ディフューザ20の本来的な役割が損なわれ、領域c以外の領域a、bで稼動している時に遠心圧縮機1の性能が低下してしまうおそれがある。
そこで、領域a及びbの稼動領域では電動弁27は閉じておき、第一流路R1の空気Aの流量がラインL2に近づいたときに電動弁27を開放することで、上記弊害を是正することができる。
具体的には、予め、遠心圧縮機1のラインL2を求めておいて、回転軸9の各回転数におけるラインL2上の第一流出口Dにおける空気A3の圧力を制御装置26に記憶させておく。そして、遠心圧縮機1の稼動中は、回転センサ29によって回転軸9の回転数を、圧力センサ29によって第一流出口Dにおける空気A3の圧力を、それぞれ計測して、その計測結果を制御装置26に伝送する。
制御装置26は、伝送された回転数の値によって、その回転数に対応するラインL2上の空気A3の圧力の値を判断し、その値と伝送された空気A3の圧力の値を比較する。そして、例えば、伝送された空気A3の値がラインL2上の圧力の値の0.95倍の値に達したときには、電動弁27を開放させるべく、電動弁27に対して指令する。
これにより、遠心圧縮機1の領域a及び領域bでの稼動において、遠心圧縮機1の性能を低下させるおそれを防止することができ、また効率のよい円滑な稼動をすることができる。従って、遠心圧縮機1の性能を低下させることなく、第一流路R1の流量によって変化するサージングの発生要因に応じて、適切に対処することができる。
また、第二流路R2によって、第一流路R1に送気する空気A2aの流量は、インペラ3を介してディフューザ20に流入した空気A2の10%以下に設定すると、遠心圧縮機としての性能の低下を防ぎつつ、高効率でサージング防止効果を得ることができる。
このように、本実施形態の遠心圧縮機1によれば、サージングの発生要因に適切に対処することでサージングを防止して、その低流量側の稼動領域を拡大することができる。
続いて、本発明に係る遠心圧縮機の第二実施形態について、図面を参照して説明する。図5は本発明の第二実施形態に係る遠心圧縮機50の要部を示す概略構成図である。
遠心圧縮機50の基本的な構成は、遠心圧縮機1と同様であるが、ケーシング10´内に第二流路r2が形成される点及び第二流路r2と第三流路r3の開閉を切り替える切替部60を備える点が異なる。なお、遠心圧縮機1と構成が異ならない点については説明を省略する。
第二流路r2は、ディフューザ形成面21bに開口する第二流入口72から、ケーシング10´壁面内の空間70を介して、インペラ3上流側に開口する共通流出口74まで、ディフューザ20を流れる空気A2の一部の空気A2aを送気するものである。
第二流入口72は、ディフューザ形成面21bに回転中心軸Oからインペラ3の径方向にインペラ3の半径Rの1.2倍の距離となる位置に開口する。そして、第二流入口72は、ディフューザ20を流れる空気A2aをケーシング10´の壁面内に形成された空間70に流入する流入口を形成する。また、第二流入口72の開口数は8つであり、回転中心軸Oを中心として、周方向に等間隔に配置されている。
空間70は、吸込部ケーシング12´壁面内の下流側と収容部ケーシング14´壁面内の上流側の間に亘って、インペラ3の周方向に円環状に形成されたものである。そして、空間70は、ディフューザ形成面21bに開口する第二流入口72と、収容部ケーシング14´に開口する第三流入口32と、吸込部ケーシング12´に開口する共通流出口74と、をそれぞれ介して第一流路R1に連通する。
共通流出口74は、第二流路r2を流れる空気A2aの流出口として機能し、さらに第三流路r3を流れる空気A1aの流出口としても機能する。なお、共通流出口74の配置は、第三流出口34の配置と同一である。
第三流路r3は、第三流入口32から空間70を介して共通流出口74までインペラ3の短羽根7の入口周辺の空気A1aを送気する。
切替部60は、空間70に配置された可動部62を制御ユニット25´のアクチュエータ64によって、回転中心軸Oの軸方向に可動させることで、第二流路r2と第三流路r3を切り替えるものである。
可動部62は、その一部である内周壁面66が空間70形成面に接するように空間70に収容されており、回転中心軸Oを中心に円環状に形成されたものである。そして、アクチュエータ64が作用することで、可動部62が空間70内をスライドするようになっている。
可動部62は、その一部である内周壁面66が空間70形成面に接するように空間70に収容されており、回転中心軸Oを中心に円環状に形成されたものである。そして、アクチュエータ64が作用することで、可動部62が空間70内をスライドするようになっている。
続いて、上述した構成を備える遠心圧縮機50の作用について説明する。
遠心圧縮機50の稼動において、ディフューザ20を流れる空気A2aの剥離よりも、インペラ3の短翼入り口付近での空気A1aの剥離が発生しやすい稼動領域(図4の領域a、領域b相当)では、空気A1aの剥離を防止すべく、第二流路r2を遮断して第三流路r3のみを作用させる。
遠心圧縮機50の稼動において、ディフューザ20を流れる空気A2aの剥離よりも、インペラ3の短翼入り口付近での空気A1aの剥離が発生しやすい稼動領域(図4の領域a、領域b相当)では、空気A1aの剥離を防止すべく、第二流路r2を遮断して第三流路r3のみを作用させる。
このとき、図4(a)に示すように、可動部62の可動部62のディフューザ20側の凸部壁面67と空間70のディフューザ20側の壁面が密着することにより、第二流路r2が遮断されて、第三流出口34が開放状態である第三流路r3のみが作用する。
これにより、ディフューザ20の圧力損失は生じず、ディフューザ20の性能低下を招くおそれはないので、効率的に遠心圧縮機50の稼動を行うことができる。
これにより、ディフューザ20の圧力損失は生じず、ディフューザ20の性能低下を招くおそれはないので、効率的に遠心圧縮機50の稼動を行うことができる。
なお、この際に、可動部62と収容部ケーシング14´によって空間71が形成される。空間71は、第二流入口72によってディフューザ20に連通し、回転中心軸Oを中心として円環状に形成されるものである。この空間71はディフューザ20で相対的に高い圧力の空気A2を吸気し、空間71内を周方向に移動して低い圧力の空気A2部分に排出するため、ディフューザ20の流れを円滑化することができる。
そして、第一流路R1の空気Aが低流量になると、ディフューザ20を流れる空気A2aの剥離が発生するおそれがある。そのため、ディフューザ20での空気A2aの剥離を防止すべく、アクチュエータ64によって、可動部62を作動させることにより、第三流路r3を遮断し、第二流路r2を作用させる。
具体的には、図4(b)のように、制御装置26からの指令を受けたアクチュエータ64によって、可動部62がスライドするため、第三流出口34は、可動部62の内周壁面66によって塞がれる。同時に、可動部62のディフューザ20側の凸部壁面67と空間70のディフューザ20側の壁面は、一定の空間をもって離間するので、第二流入口72が開放される。従って、第三流入口32が可動部62の内周壁面66によって塞がれて、第三流路r3が遮断されるため、第二流入口72が開放している第二流路r2のみが作用することになる。
これにより、ディフューザ20に発生する空気A2aの剥離を重点的に防止するため、サージングを発生させずに、さらなる低流量領域での稼動が可能となる。なお、短羽根7の入口周辺の空気A1aの剥離は、インペラ3に流入する空気A1の流量が増加することにより防ぐことができる。
そして、第一流路R1の空気Aの流量が増加して、ディフューザ20での空気A2の剥離が生じない稼動領域(図4の領域a、領域b相当)での稼動となった場合には、再びアクチュエータ64によって可動部62を反対方向に作動させて、第二流路r2を遮断し、第三流路r3を作用させる。
これにより、インペラ3短羽根7入口付近の空気A1aの剥離を重点的に防止することができ、ディフューザ20の性能を損なうおそれもない。従って、遠心圧縮機50の性能の低下を招くことがないため、遠心圧縮機50の効率的な稼動が可能となる。
すなわち、本実施形態の遠心圧縮機50では、各流量によって発生しやすい空気Aの剥離に応じて適切にその対策をするため、性能効率を損なうことがない。さらに、サージングの発生を防止することができ、広範囲での流量域において遠心圧縮機の駆動が可能となる。同時に、遠心圧縮機50の軽量化や省スペース化が図られることにもなる。
なお、上述した実施の形態において示した動作手順、あるいは各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、本実施形式の遠心圧縮機1,50では、第二流入口22をディフューザ形成面21a又は21bの一方のみに形成したが、ディフューザ形成面21a及び21bの双方に開口させる構成にしてもよい。
また、第二流入口22は、ディフューザ形成面21a又は/及び21bに回転軸9からインペラ3の径方向にインペラ3の半径Rの1〜1.2倍の距離の範囲内の位置であれば、ディフューザ20の逆流する空気A2aを第二流路R2,r2に流入させて効果的に消滅させて、サージングを防止することができる。
また、第二流入口22が、ディフューザ形成面21a又は/及び21bに開口されていれば、逆流しようとする空気A2aを第二流路R2,r2に流入させて消滅させることができ、サージングの発生を防止することができる。
また、第二流入口22は、ディフューザ形成面21a又は/及び21bに回転軸9からインペラ3の径方向にインペラ3の半径Rの1〜1.2倍の距離の範囲内の位置であれば、ディフューザ20の逆流する空気A2aを第二流路R2,r2に流入させて効果的に消滅させて、サージングを防止することができる。
また、第二流入口22が、ディフューザ形成面21a又は/及び21bに開口されていれば、逆流しようとする空気A2aを第二流路R2,r2に流入させて消滅させることができ、サージングの発生を防止することができる。
また、第二流入口22,72が開口する位置は、21a,21bに限られない。すなわち、第一流路R1のディフューザ20入口部よりも下流側に開口させたとしても、ディフューザ20を流れる空気A1の見かけの流量を増加させることができる。そのため、インペラ3及びディフューザ20で空気Aの剥離がしにくくなって、サージングを防止することができる。例えば、スクロール部40に第二流入口22を設けても、サージングを防止することができる。
また、第二流入口22と第二流出口24の開口数は、本実施形態の数以外のものであってもよい。但し、その開口数が4〜8つの場合に優れた効果を示す。
また、第二流入口22と第二流出口24の開口数は、同数でなくてもよく、パイプ23等を分岐させる等して、異なる数にすることも可能である。
また、第二流入口22と第二流出口24を円周状にスリット形に形成して、空気A2aを流出させてもよい。
また、第二流入口22と第二流出口24の開口数は、同数でなくてもよく、パイプ23等を分岐させる等して、異なる数にすることも可能である。
また、第二流入口22と第二流出口24を円周状にスリット形に形成して、空気A2aを流出させてもよい。
また、本実施形態の遠心圧縮機1,50では、ディフューザ20にベーンが存在しないものであるが、ベーンが存在しても適用が可能である。
また、本実施形態の遠心圧縮機1,50では、収容部ケーシング14,14´の内壁がシュウラドの機能を果たすが、シュウラド付のインペラを使用して、第三流入口32をケーシング及びシュウラドを貫通させる構成にしてもよい。
また、第二流路R2,r2と第三流路R3,r3の切替や作動のタイミングは流量と回転数を計測して、その計測された値に基づいて行ってもよい。また、第一流入口Bの空気A0を計測して、空気A3との圧力比を用いてもよい。
また、パイプ23を空間30に接続したり、可動部62を省略したりして、第二流路R2,r2と第三流路R3,r3を合流させる構成にしてもよい。なお、この際には、第三流路R3の空気A1aの流れを乱さないように第三流路R3からの空気A2を合流させるのが好ましい。
また、本実施形態の遠心圧縮機50では、空間71を形成するような可動部62を用いているが、空間71は必ずしも必要ではない。そのため、空間71を形成しないように可動部62の壁面によって第二流入口72を完全に塞ぐ構成にしてもよい。
また、本実施形態の遠心圧縮機1,50をエンジンの過給器、産業用の圧縮機又はガスタービンに適用することが可能である。
1,50…遠心圧縮機、3…インペラ、10,10´…ケーシング、20…ディフューザ(ディフューザ部)、22,72…第二流入口(第二流路の流入口)、24…第二流出口(第二流路の流出口)、26…制御装置(制御部)、32…第三流入口(第二流路の流入口)、34…第三流出口(第三流路の流出口)、60…切替部、62…可動部(スライド機構)、64…アクチュエータ、70…空間、74…共通流出口、A(A1〜A3)…空気、O…回転中心軸、R…インペラ半径、R1…第一流路、R2,r2…第二流路、R3,r3…第三流路
Claims (12)
- インペラと、前記インペラを収容すると共に前記インペラに連通して気体を送気する第一流路が形成されたケーシングと、を備える遠心圧縮機であって、
前記第一流路における前記インペラよりも下流側の気体の一部を前記インペラよりも上流側に送気する第二流路を備えることを特徴とする遠心圧縮機。 - 前記第二流路が送気する気体の流量は、前記インペラから排出される気体の流量の10%以下であることを特徴とする請求項1に記載の遠心圧縮機。
- 前記第二流路の流入口は、前記第一流路のディフューザ部に開口することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の遠心圧縮機。
- 前記第二流路の流入口は、前記インペラの回転中心軸から前記インペラの径方向に前記インペラの半径の1〜1.2倍の距離の範囲内に開口することを特徴とする請求項3に記載の遠心圧縮機。
- 前記第二流路の流出口は、流出する気体が前記インペラを回転させるように開口することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の遠心圧縮機。
- 前記第二流路の流出口は、流出する気体が前記第一流路の下流側を向くように開口することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の遠心圧縮機。
- 前記第二流路は、前記ケーシング壁面内に形成されることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の遠心圧縮機。
- 前記インペラ内の気体の一部を前記インペラよりも上流側に送気する第三流路を備えることを特徴とする請求項1から請求項7に記載の遠心圧縮機。
- 前記第二流路と前記第三流路が合流することを特徴とする請求項8に記載の遠心圧縮機。
- 前記第二流路と前記第三流路の開閉を切り替える切替部を備えることを特徴とする請求項8又は請求項9に記載の遠心圧縮機。
- 前記切替部は、前記第二流路と前記第三流路のいずれか一方の流出口を塞ぐことが可能なスライド機構と、前記スライド機構を作動させるアクチュエータと、を備えることを特徴とする請求項10に記載の遠心圧縮機。
- 前記インペラの回転数及び/又は前記第一流路から排出される気体の圧力に基づいて、前記切替部を作動させる制御部を備えることを特徴とする請求項10又は請求項11に記載の遠心圧縮機。
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