JP2008304208A - 半導体試験装置用テストヘッド - Google Patents
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Abstract
【解決手段】所定の第1信号を扱うメイン基板21及びDUTとの間で第2信号の入出力を行うサブ基板23を有するピンカード2と、該ピンカード2とDUTとの間に介在し、第1、第2信号を伝送する信号伝送手段3と、を備えたテストヘッドであって、上記サブ基板23は、上記メイン基板21を経由することなく信号伝送手段3に直接接続される。
【選択図】図2
Description
ピンカード上には、高速信号を扱うタイミング発生器、ドライバ、コンパレータ及びスイッチと、低速信号を扱うロジック回路及び電源回路とが試験回路として設置されている。同時に試験できるDUTの個数を増やすには、高速信号を扱う試験回路を同時に試験可能なDUTの数に応じて複数設置する必要があると共にピン数が増大する。したがって、ピンカードのプリント回路基板サイズは大きなものとなり、層間の位置合わせ精度やスルーホールに対するランドパターンのマージンが大きくなる等の信号損失の劣化要因が増大する。同様に、マザーボードも大きなサイズを必要とするためマザーボードを介した信号伝送も損失が大きくなる。
同時に試験できるDUTの個数を増やすには、上述するようにピン数を増大させる必要があるが、高速信号を扱う回路が製造バラツキや部品特性のバラツキに敏感なため、1つのピンあたりの製造歩留まりが従来に比べて劣る。したがって、ピン数の増大は、ピンカードの製造歩留まりを悪化させる。
ピンカード上には、故障率の高いスイッチ等の部品が実装されるが、例えばこのようなスイッチが故障した場合の交換単位は、ピンカード単位となる。同時に試験できるDUTの個数を増やすために、ピンカード上に実装される部品点数が増大した場合には、ピンカードの交換を頻繁に行う必要が生じ、修理費用が増大する。
ピン数の増大は、ピンカードを接続するためのコネクタの数が増大することを意味する。一方で、高速信号を伝送するコネクタは、インピーダンス制御、端子間信号分離を行う必要があり、構造上、接地導体を伴う形状でかつコネクタピン(接続端子)の形状精度を高くする必要がある。このため、コネクタの数が増大した場合には、コネクタの位置合わせが難しく接続の困難性が増加し、コネクタの損傷が起きやすくなる。
このような非特許文献1に開示されたピンカードによれば、サブ基板を用いるため、高速信号に適した低誘電率かつ低誘電体損失の基板材料を用いることができ、またビア位置精度が高められることによってインピーダンス制御ビアやオープンスタブにならないビア工法を用いることができ、高速信号の波形品質の劣化を特許文献1と比較して抑制することができる。
また、故障の際にサブ基板単位の交換が可能となり、修理費用が低減できる。また、実質的に一基板あたりの部品の実装数を特許文献1と比較して減少させることができる。このため、例えば良品のサブ基板を集めることによってピンカードの製造歩留まりを向上させることもできる。
このため、以下のような問題点を有している。
サブ基板とメイン基板とを電気的に接続するケーブルハーネスは、高速信号を扱うものであるため非常に高価である。つまり、非特許文献1に提案されたピンボードは、このような高価なケーブルハーネスをサブ基板ごとに設置する必要があり、装置コストが増加する。
サブ基板とメイン基板とを電気的に接続するケーブルハーネスにおいても高速信号の劣化が生じる。サブ基板内をマイクロストリップ線路等で構成した伝送線路で信号伝送を行う場合と比較すれば、ケーブルハーネスを用いることによって高速信号の劣化を抑制することができるが十分ではない。
なお、サブ基板とメイン基板とを電気的に接続するケーブルハーネスにおける高速信号の劣化は、例えば径の大きな伝送ケーブルを用いることによって抑制することができるが、スペースを考慮すると、数ミリ程度の径の伝送ケーブルしか使用することができず、信号損失の削減が難しい。
テストヘッドの内部においては、サブ基板とメイン基板とを電気的に接続するケーブルハーネスの伝送ケーブルを引き回すために十分に広いスペースを確保することが難しく、伝送ケーブルを曲げて設置する必要がある。このため、伝送ケーブルを介して上記ケーブルハーネスのコネクタに力の負荷がかかり、コネクタと伝送ケーブルとの接続の信頼性が低下する。
なお、本発明において「直接接続」とは、接続対象同士が他の部材を介することなく接続されていることを意味する。
すなわち、本発明においては、サブ基板が他の部材を介することなく信号伝送手段に接続される。
このため、本発明の半導体試験装置用テストヘッドによれば、サブ基板とDUTとの間にて入出力が行われる信号(第2信号)を伝送するためのケーブルハーネスを用いて、サブ基板とメイン基板とを電気的に接続する必要がない。つまり、コネクタの数を減少することができると共に、サブ基板とメイン基板とを接続する伝送ケーブルを必要としない。
よって、本発明の半導体試験装置用テストヘッドによれば、装置の低コスト化を図ることができる。
また、サブ基板とメイン基板とを電気的に接続するケーブルハーネスにおける信号の劣化をなくすことができる。
また、曲げて設置される伝送ケーブルによってコネクタに力が加わることがない。このため、ワイヤハーネスの伝送ケーブルによるコネクタへの力の負荷をなくすことができ、コネクタにおける接続信頼性が低下する虞がない。
また、以下の実施形態において、「ケーブルハーネス」とは、同軸ケーブルの各端にコネクタが接続されたものを示す。
また、以下の実施形態において、ケーブルハーネス側コネクタブロックとは、ピンカードに設置されるコネクタブロックであって、ケーブルハーネス側を向いて設置されるものを示す。
また、マザーボード側コネクタブロックとは、ピンカードに設置されるコネクタブロックであって、マザーボード側を向いて設置されるものを示す。
また、ピンカード側コネクタブロックとは、ケーブルハーネスが備えるコネクタブロックであって、ピンカード側を向いて設置されるものを示す。
また、パフォーマンスボード側コネクタブロックとは、ケーブルハーネスが備えるコネクタブロックであって、パフォーマンスボード側を向いて設置されるものを示す。
図1は、本実施形態のテストヘッドH(半導体試験装置用テストヘッド)の構成を示す断面図である。この図に示すように、本テストヘッドは、マザーボード1、複数のピンカード2、複数のケーブルハーネス3、パフォーマンスボード4及び筐体5等から構成されている。
第1の支持剛体22は、メイン基板21よりも剛性が高い剛体であり、メイン基板21に接続されると共にサブ基板23が固定されるものである。この第1の支持剛体22は、アルミニウム等の熱伝導性の高い材料から構成されており、サブ基板23を冷却するためのヒートシンク(除熱機構)として機能する。
また、第1の支持剛体22にはサブ基板23に向けて突出する突出部22cが形成され、ケーブルハーネス側コネクタブロック24のコネクタハウジング24cには突出部22cが嵌合される嵌合孔24dが形成されている。
そして、突出部22cが嵌合孔24dに嵌合されることによって、サブ基板23が第1の支持剛体22に対して位置決めされる。このように第1の支持剛体22に対して位置決めされたサブ基板23は、複数の固定ネジ21gによって第1の支持剛体22に直接固定される。
ピンカード側コネクタブロック固定機構80は、図4の拡大図に示すように、コネクタハウジング32cと第2の支持剛体6とに形成された同径の貫通孔32d,6aに挿通されると共にこれらの貫通孔32d,6aよりも小径のピン81と、コネクタハウジング32cと第2の支持剛体6との間に介在されるバネ82(弾性体)と、によって構成されている。なお、ピン81の頭部は、貫通孔32d,6aよりも大径とされており、これによってピン81の抜け落ちが防止されている。
ピンカード側コネクタブロック32は、このようなピンカード側コネクタブロック固定機構80によってフローティング固定されることによって、ピン81が貫通孔32d,6a内にて移動できる範囲、及び、バネ82の伸縮範囲にて移動の自由度を有することとなる。
したがって、ケーブルハーネス3のピンカード側コネクタブロック32とケーブルハーネス側コネクタブロック24とを容易に接続することができる。
つまり、本実施形態のテストヘッドHにおいては、ピンカード2とDUTとの間には、ケーブルハーネス3とパフォーマンスボード4とが介在され、これらのケーブルハーネス3及びパフォーマンスボード4によって信号が伝送される。すなわち、本実施形態のテストヘッドHにおいては、本発明の信号伝送手段がケーブルハーネス3及びパフォーマンスボード4を備える構成となっている。なお、上述のように本実施形態のテストヘッドHにおいては、本発明の信号伝送手段が、ケーブルハーネス3及びパフォーマンスボード4の他、第2の支持剛体6を備える構成となっている。
そして、筐体5の上端部にパフォーマンスボード4が嵌合されることによって支持され、筐体5の下端部にマザーボード1が嵌合されることによって支持されている。
そして、ケーブルハーネス側コネクタブロック24の接続端子24aの中心信号導体61bが、ピンカード側コネクタブロック32の接続端子32aの先端部62Aが備える外接地導体62aの開口端62bから挿入し、中心信号導体62cと当接する。また、ケーブルハーネス側コネクタブロック24の接続端子24aの外接地導体61aとピンカード側コネクタブロック32の接続端子32aの先端部62Aが備える外接地導体62aとが当接される。これによって、接続端子24aと接続端子32aとが他の部材を介することなく直接接続される。
このため、ピンカード2とケーブルハーネス3とを接続する場合には、まず、第1係合機構40の係合突起42が係合孔41に嵌合されることによって、第2の支持剛体6とピンカード2の第1の支持剛体22とが位置決めされる。
続いて、図7に示すように、第2係合機構50の係合突起52が係合孔51に嵌合されることによって、ケーブルハーネス側コネクタブロック24のコネクタハウジング24cとピンカード側コネクタブロック32のコネクタハウジング32cとが位置決めされる。この際、ピンカード側コネクタブロック32は、第2の支持剛体6に対してフローティング固定されているこのため、ケーブルハーネス側コネクタブロック24のコネクタハウジング24cとピンカード側コネクタブロック32のコネクタハウジング32cとの位置決めを容易に行うことが可能となる。
そして最後に、第3係合機構60の係合突起である接続端子32aの先端部62Aが、係合孔である接続端子24a及び貫通孔24bに嵌合されることによって、接続端子24aと接続端子32aとが位置決めされ、さらに接続端子24aと接続端子32aとが直接接続される。
このため、本実施形態のテストヘッドHによれば、信号伝送に要するコネクタ(コネクタブロック)の数を減少することができると共に、サブ基板23とメイン基板21とを接続するケーブルハーネスを必要としない。
よって、本実施形態のテストヘッドHによれば、装置の低コスト化を図ることができる。特に本実施形態のテストヘッドHのように、サブ基板23が高速信号を扱う試験回路を有している場合には、電気的接続を確保する部品が高価なものとなる。したがって、本実施形態のテストヘッドHのように、サブ基板23とメイン基板21とを接続するケーブルハーネスを必要としない構成を採用することによる装置コストの低減は顕著なものとなる。
図8は、本発明の第2実施形態に係るテストヘッドにおいて、ピンカード2とケーブルハーネス3とが離間された状態を示す斜視図である。
サブ基板23が有する試験回路において高速信号を処理する場合には、サブ基板23上における消費電力が増大して発熱量が増加するが、本構成を採用することによって、サブ基板23を十分に冷却することができる。また、流路100に流す冷媒の流量や温度を調整することによって、冷却性能を制御することが可能となるため、サブ基板23を所望の温度に保持することが可能となる。
したがって、本実施形態のテストヘッドによれば、上記第1実施形態のテストヘッドHと同様の効果を奏すると共に、テストヘッドの安定した動作を確保することが可能となる。
なお、さらに効率的な放熱を行うためには、サブ基板23に実装される部品の放熱パッドを伝熱弾性体または伝熱シート等を介して第1の支持剛体22に圧着することが好ましい。
図9は、本発明の第3実施形態に係るテストヘッドにおいて、ピンカード2とケーブルハーネス3とが離間された状態を示す斜視図である。
また、第1係合機構40の係合孔41が貫通孔とされており、係合孔41に冷媒を供給あるいは排出を行うためのチューブ103が接続されている。
そして、チューブ103を介して一方の係合突起42に冷媒が供給されることで流路100の内部に冷媒が流れ、さらに他方の係合突起42からチューブ103に冷媒が供給されることによって冷媒が排出される。すなわち、係合突起42を介して冷媒の出し入れが行われる。
また、第1の支持剛体22から流路100が突出することがないため、サブ基板23の交換を容易に行うことができる。
図10は、本発明の第4実施形態に係るテストヘッドにおいて、ピンカード2とケーブルハーネス3が離間された状態を示す斜視図である。なお、図10においては、説明の便宜上、分解されたサブ基板23を1つのみ図示している。
なお、固定ネジ200としては、http://www.geltec.co.jp/product/pro_01.htm#thetaに示されるもの等を用いることができる。
この熱伝導ゲルとしては、http://www.geltec.co.jp/product/pro_08.htmに示されるもの等を用いることができる。
すなわち、ピンカード側コネクタブロック32がパフォーマンスボード4の一部として構成されており、サブ基板23とパフォーマンスボード4とが直接接続されている。
また、ピンカード側コネクタブロック32が第2の支持剛体6及びパフォーマンスボード4と直接接続されることによって、伝送ケーブル31を設置する必要がなくなり、装置コストのさらなる低減を図ることができると共に、ケーブルハーネス3における信号劣化を抑制することが可能となる。
なお、本実施形態においては、伝送ケーブル31が設置されていないため、ケーブルハーネスという語句が妥当な表現ではなくなっているが、上記第1実施形態との対比を容易とするためにケーブルハーネスという語句を用いている。
なお、効率的にサブ基板23の熱を第1の支持剛体22に伝達するための伝熱媒体は、熱伝導ゲル202に限られるものではなく、伝熱シート等を用いることもできる。
図12は、本発明の第5実施形態に係るテストヘッドにおいて、ピンカード2とケーブルハーネス3が離間された状態を示す斜視図である。なお、図12においては、説明の便宜上、分解されたサブ基板23を1つのみ図示している。
このようなサブ基板23は、上記第4実施形態において示した固定ネジ200によってサブ基板用支持剛体23Aがメイン基板21に固定されることによって、メイン基板21に対してフローティング固定されている。また、ピンカード側コネクタブロック32は、第2の支持剛体6に直接固定されている。
また、第2係合機構50の係合孔51が貫通孔とされており、係合孔51に冷媒を供給あるいは排出を行うためのチューブ303が接続されている。
そして、チューブ303を介して一方の係合突起52に冷媒が供給されることで流路300の内部に冷媒が流れ、さらに他方の係合突起52からチューブ303に冷媒が供給されることによって冷媒が排出される。すなわち、係合突起52を介して冷媒の出し入れを行うことができる。
図13及び図14は、本発明の第6実施形態に係るテストヘッドの第2係合機構50近傍の拡大断面図であり、図13が第2係合機構50の係合孔51と係合突起52とが分離された状態を示す図であり、図14が第2係合機構50の係合孔51と係合突起52とが嵌合された状態を示す図である。
また、ブッシュ400は、多軸緩衝材の機能も持つため、万が一接続端子24aと接続端子32aとが衝突した場合であっても、接続端子24a及び接続端子32aが損傷することを抑制することができる。
図15は、本発明の第7実施形態に係るテストヘッドにおいて、ピンカード2とケーブルハーネス3が離間された状態を示す斜視図である。
Claims (8)
- 所定の第1の信号を扱うメイン基板及びDUT(Device Under Test)との間で第2信号の入出力を行うサブ基板を有するピンカードと、該ピンカードとDUTとの間に介在し、少なくとも前記第2信号を伝送する信号伝送手段と、を備えた半導体試験装置用テストヘッドであって、
前記サブ基板は、前記メイン基板を経由することなく信号伝送手段に直接接続されることを特徴とする半導体試験装置用テストヘッド。 - 前記第2信号は、前記第1信号よりも高速の信号であることを特徴とする請求項1記載の半導体試験装置用テストヘッド。
- 前記ピンカードが、前記メイン基板に接続する第1支持剛体を備え、
前記サブ基板が、複数の接続端子と当該接続端子を纏めるコネクタハウジングとを有するサブ基板コネクタブロックを備え、
前記信号伝送手段が、複数の接続端子と当該接続端子を纏めるコネクタハウジングとを有する信号伝送手段コネクタブロックと、該信号伝送手段コネクタブロックを支持する第2支持剛体と、を備え、
前記第1支持剛体と前記第2支持剛体とを係合する第1係合機構と、
前記サブ基板コネクタブロックの前記コネクタハウジングと前記信号伝送手段コネクタブロックのコネクタハウジングとを係合する第2係合機構と、
前記サブ基板コネクタブロックの前記接続端子と前記信号伝送手段コネクタブロックの接続端子とを係合する第3係合機構と、
のうち少なくとも2つの係合機構を備えることを特徴とする請求項1または2記載の半導体試験装置用テストヘッド。 - 前記サブ基板が前記第1支持剛体に接続されると共に、前記第1支持剛体が除熱機構としての機能を有することを特徴とする請求項3記載の半導体試験装置用テストヘッド。
- 前記サブ基板を所定範囲の移動の自由度を持って前記第1支持剛体あるいは前記メイン基板にフローティング固定するサブ基板固定機構、若しくは、前記信号伝送手段コネクタブロックを所定範囲の移動の自由度を持って前記第2支持剛体にフローティング固定する信号伝送手段コネクタブロック固定機構を備えることを特徴とする請求項3または4記載の半導体試験装置用テストヘッド。
- 前記サブ基板が前記第1支持剛体に固定されている場合において、前記第1支持剛体の内部に形成される流路を備え、前記第1係合機構を介して前記流路への冷媒の出し入れが行われることを特徴とする請求項3〜5いずれかに記載の半導体試験装置用テストヘッド。
- 前記サブ基板に一体形成される第3支持剛体と、該第3支持剛体の内部に形成される流路とを備え、前記第2係合機構を介して前記流路への冷媒の出し入れが行われることを特徴とする請求項3〜5いずれかに記載の半導体試験装置用テストヘッド。
- 前記ピンカードは、前記DUTと前記メイン基板との間で前記第1信号の入出力を行うことを特徴とする請求項1〜7いずれかに記載の半導体試験装置用テストヘッド。
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