JP2008301670A - モータ制御装置及び電気式動力舵取装置 - Google Patents

モータ制御装置及び電気式動力舵取装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 デルタ結線のモータでの循環電流を抑制できる電気式動力舵取装置を提供する。
【解決手段】 モータのUVW各相の電流Iu、Iv、Iwに基づき、コイルaに流れる電流の理論値Iaを演算し、該演算値Iaと測定した当該コイルaの電流値(実値)Iaとの差(循環電流)に基づき、循環電流を打ち消すように、モータ回転角センサ33により検出されたモータの電気角θを進める或いは遅れるように補正する。そして、補正された電気角に基づきモータに印加する電圧値を求め、該電圧をモータへ印加する。コイルaの電流の理論値Iaと電流値(実値)Iaとの差を小さくすることで、循環電流を抑制し、モータからの異音、モータでの損失を無くす。
【選択図】 図2

Description

本発明は、デルタ結線のモータを制御するモータ制御装置、及び、デルタ結線のモータのアシスト力により操舵を補助する電気式動力舵取装置に関するものである。
電気式動力舵取装置は、一般に、ステアリングホイールによる操舵を補助可能なアシスト力を出力するモータと、ステアリングホイールによる操舵トルクを検出するトルクセンサとを備える。そして、トルクセンサで検出した操舵トルクに基づいてモータの目標電流値を設定し、目標電流値とモータに流れるモータ電流との偏差に、PI(比例・積分)又はPID(比例・積分・微分)補償を施して指令電圧値を求め、電流指令値に基づいてモータに電圧を印加してアシスト力の発生を制御するものが知られている。
特許文献1には、デルタ結線のモータを、6極9スロットに構成することで循環電流を抑制した電動パワーステアリング装置が開示されている。
特開2005−51950号公報
ここで、電気式動力舵取装置用のモータには、低電圧で高いトルクを得ることができる点で、スター結線よりもデルタ結線が望ましい。しかしながら、デルタ結線を用いると、循環電流が発生し、循環電流によるトルクリプルによって異音が発生し、また、循環電流によるモータでの損失が生じる。更に、循環電流によるモータのトルク損失(トルク変動)によって操舵フィーリングが劣化する。
特許文献1の電動パワーステアリング装置では、6極9スロットの機械的な構成によってデルタ結線モータの循環電流を抑制しているため、一般的な構成のモータには適用することができなかった。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、デルタ結線のモータでの循環電流を抑制できるモータ制御装置及び電気式動力舵取装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1のモータ制御装置は、
デルタ結線のモータの指令値Iqmを出力する指令値出力手段30bと、
前記デルタ結線のモータの3相のうちの少なくとも2相(例えば、UVW相、STU相)の電流、及び、モータのコイルaに流れる電流を検出するモータ電流検出手段37u、37v、37w、37aと、
前記指令値出力手段30bからの指令値Iqm、及び、前記デルタ結線のモータの3相のうちの少なくとも2相の電流に基づき前記モータに印加する電圧値を求める電圧値演算手段30dと、
モータMの少なくとも2相の電流、及び、モータのコイルに流れる電流から循環電流を求め、循環電流を打ち消すように前記電圧値演算手段により求められる電圧値を補正する電流値を求める循環電流抑制手段30cと、
前記循環電流抑制手段により補正された電圧値を前記モータに印加する電圧印加手段35と、を備えること技術的特徴とする。
また、請求項3のモータ制御装置は、
デルタ結線のモータの指令値Iqmを出力する指令値出力手段30bと、
前記デルタ結線のモータの3相のうちの少なくとも2相の電流、及び、モータの1のコイルaに流れる電流を検出するモータ電流検出手段37u、37v、37w、37aと、
前記モータの電気角を検出する電気角検出手段33と、
モータの3相のうちの少なくとも2相の電流に基づき、前記1のコイルに流れる電流の理論値を演算し、該演算値と測定した前記1のコイルの電流値との差に基づき、循環電流を打ち消すように前記電気角検出手段により検出されたモータの電気角を補正する循環電流抑制手段30cと、
前記指令値出力手段30bからの指令値Iqm、及び、前記デルタ結線のモータの3相のうちの少なくとも2相の電流、前記循環電流抑制手段で補正されたモータの電気角に基づき前記モータに印加する電圧値を求める電圧値演算手段30dと、
前記電圧値演算手段により求められた電圧値を前記モータに印加する電圧印加手段35と、を備えることを技術的特徴とする。
請求項1のモータ制御装置では、モータの3相のうちの少なくとも2相の電流、及び、モータのコイルに流れる電流から循環電流を求め、循環電流を打ち消すようにモータに印加する電圧値を補正する。これにより、循環電流を抑制し、モータからの異音、モータでの損失を無くすことができる。
請求項2のモータ制御装置では、モータの3相のうちの少なくとも2相の電流に基づき、1のコイルに流れる電流の理論値を演算し、該演算値と測定した当該1のコイルの電流値との差に基づき、循環電流を打ち消すようにモータに印加する電圧値を補正する。これにより、循環電流を抑制し、モータからの異音、モータでの損失を無くすことができる。
請求項3のモータ制御装置では、モータの3相のうちの少なくとも2相の電流に基づき、1のコイルに流れる電流の理論値を演算し、該演算値と測定した当該1のコイルの電流値との差に基づき、循環電流を打ち消すように電気角検出手段により検出されたモータの電気角を補正する。そして、補正されたモータの電気角に基づきモータに印加する電圧値を求め、該電圧をモータへ印加する。これにより、循環電流を抑制し、モータからの異音、モータでの損失を無くすことができる。また、請求項3では、循環電流を電気角の補正により抑制するため、循環電流の抑制のために、モータの各相の電圧値を調整するための調整値を求める演算を行うことと比較し、簡易な処理で循環電流の抑制を実現できる。
請求項4の電気式動力舵取装置では、デルタ結線のモータの循環電流を抑制し、モータからの異音、モータでの損失を無くす。また、循環電流によるモータのトルク損失(ロストルクの増大)を無くし、操舵フィーリングを向上させることができる。
請求項5の電気式動力舵取装置では、コントロールユニットをモータと一体にしてあるため、1のコイルに流れる電流を測定するためのモータ内の電流センサからの信号線を容易にコントロールユニット側へ接続できる。また、コントロールユニットとモータとの配線を短くできるため、配線での電圧降下が抑えられ、特に緊急操舵時の操舵フィーリングを向上させれる。
[第1実施形態]
以下、本発明の電気式動力舵取装置に係る第1実施形態を図1〜図3に基づいて説明する。まず本実施形態の電気式動力舵取装置20のハードウェア構成を図1、図2を参照して説明する。
図1に示すように、電気式動力舵取装置20は、自動車等の車両の操舵を操舵力の面から補助する装置で、主に、ステアリングホイール21、ステアリング軸22、ピニオン入力軸23、トルクセンサ24、減速機27、ラックアンドピニオン28、ロッド29、ブラシレスモータM、ECU30、モータ駆動回路35、モータ回転角センサ33等から構成されている。第1実施形態では、ブラシレスモータM、ECU30、モータ駆動回路35が一体構造になっている。
ステアリングホイール21には、ステアリング軸22の一端側が接続されており、このステアリング軸22の他端側にはトルクセンサ24の入力側が接続されている。またこのトルクセンサ24の出力側には、ラックアンドピニオン28のピニオン入力軸23の一端側が接続されている。トルクセンサ24は、図略のトーションバーとこのトーションバーを挟むようにトーションバーの両端に取り付けられた2つのレゾルバとからなり、トーションバーの一端側を入力、他端側を出力とする入出力間で生じるトーションバーの捻れ量等を当該2つのレゾルバにより検出することで、ステアリングホイール21による操舵トルクThや操舵角θHを検出し得るように構成されている。
トルクセンサ24の出力側に接続されるピニオン入力軸23の途中には、減速機27が連結されており、モータMから出力されるアシスト力をこの減速機27を介してピニオン入力軸23に伝達し得るように構成されている。モータMには、モータMの回転角θMを検出することで電気角θを算出可能にするための電気角検出手段としてのモータ回転角センサ33が取り付けられており、このモータ回転角θMやトルクセンサ24による操舵トルクTh、操舵角θH等に基づいてECU30によるモータMの駆動制御が行われている。
一方、このピニオン入力軸23の他端側には、ラックアンドピニオン28を構成する図略のラック軸のラック溝に噛合可能なピニオンギヤが形成されている。このラックアンドピニオン28では、ピニオン入力軸23の回転運動をラック軸の直線運動に変換可能にしており、またこのラック軸の両端にはロッド29が連結され、さらにこのロッド29の端部には図略のナックル等を介して操舵輪FR、FLが連結されている。これにより、ピニオン入力軸23が回転すると、ラックアンドピニオン28、ロッド29等を介して操舵輪FR、FLの実舵角を変化させることができるので、ピニオン入力軸23の回転量および回転方向に従った操舵輪FR、FLの操舵を可能にしている。
図2に示すように、モータMは、デルタ結線されたコイルa、b、cから成り、各UVW相(又はSTU相)にはUVW相電流検出用の電流センサ37u、37v、37wが設けられている。また、コイルaには、該コイルaの電流を検出するための電流センサ37aが設けられている。ECU30は、主に、A/D変換器等の周辺LSIや半導体メモリ装置等を備えたMPU(Micro Processor Unit)、トルクセンサ24、モータ回転角センサ33、電流センサ37u、37w、37v、37a、あるいは図略の車速センサ等による各種センサ情報(操舵トルク信号、操舵角信号、モータ回転角信号、車速信号)等を入出力可能な入出力インターフェイスI/F、およびMPUから出力されるモータ電流指令に基づいてPWM制御によるモータ電圧をモータMに供給可能なモータ駆動回路35から構成されている。なおこのMPUの半導体メモリ装置(以下「メモリ」という。)には、後述するモータMの循環電流を抑制する処理用のプログラム等が格納されている。
このように構成することにより、車両に搭載された電気式動力舵取装置20では、ステアリングホイール21による操舵トルクThをトルクセンサ24により検出し、また車速センサにより車両の走行速度(車速)Vを検出する。そして、この操舵トルクThおよび車速Vに応じたモータ電流指令値Iq* をECU30のMPUにより演算し、さらにこのモータ電流指令値Iq* に基づいてモータMによるアシスト力の発生をモータ駆動回路35により制御する。これにより、電気式動力舵取装置20は、操舵トルクThおよび車速Vに応じて発生するモータMのアシスト力により当該車両の運転者のステアリングホイール21による操舵を補助可能にしている。
次に、第1実施形態のECU30およびモータ駆動回路35によるアシスト力の制御処理の概要を図3に基づいて説明する。ECU30のMPUにより行われるアシスト力の制御は、位相補償部30a、電流指令値演算部30b、電流制御部30cおよびPWM演算部30dにより構成されている。
まずトルクセンサ24により検出された操舵トルクThは、入出力インターフェイスI/Fを介してMPUに入力されると、電気式動力舵取装置20の安定性を高めるために位相補償部30aにより位相補償処理が行われた後、電流指令値演算部30bに出力される。位相補償された操舵トルクThが入力される電流指令値演算部30bには、図略の車速センサにより検出された車速Vも入力されるので、電流指令値演算部30bでは、MPUのメモリに予め記憶されているアシストマップに基づいて、操舵トルクThおよび車速Vに対応した電流目標値Iqmを演算する。この電流指令値演算部30bでは、操舵トルクThのみならず車速Vにも対応した電流目標値Iqmの演算を行っているので、例えば、車速Vが小さいときには大きなアシスト力を出力するように、また車速Vが大きいときには小さなアシスト力を出力するように、電流目標値Iqmを演算する、いわゆる車速依存型の電流指令値演算が行われている。
電流指令値演算部30bから電流目標値Iqmが入力された電流制御部30cでは、電流センサ37により検出された実際のモータ電流Iu、Iv、Iwとの差に相当する信号、及び、モータ回転角センサ33からの信号(モータ回転角θM)から求めた電気角θに基づいて、PI制御値又はPID制御値を演算し、モータ電流指令値Iq* をPWM演算部30dに出力する。PWM演算部30dでは、このモータ電流指令値Iq* に応じた電圧指令値Vq*を演算して、さらに、PWM演算を行い、その演算結果であるPWM制御信号をモータ駆動回路35に出力する。この結果、モータ駆動回路35では、これらの制御信号に基づいてモータMを駆動制御することでモータMによる適正なアシスト力を発生させることが可能となる。
第1実施形態の電気式動力舵取装置で行うモータMでの循環電流の抑圧制御原理について、図4及び図5を参照して説明する。
指令電圧が一定で、循環電流が流れないとき、図4(A)中で示すU相電流Iuと同様に、図2中に示すコイルaの電流値Iaの理論値は、サイン波状に変化する。ここで、このサイン波の最大値をとる場合の回転角度(電気角)をθmaxとし、最小値をとる場合の回転角度(電気角)をθminとする。
図4(B)は、U相、V相、W相の電流値Iu、Iv、Iwとコイルaの電流値(理論値)Iaの電気角(θ)との関係を示すグラフである。図5は電気角(θ)0°から電気角90°までのコイル電流の変化を示す説明図であり、図5(A)は電気角0°、図5(B)は電気角15°、図5(C)は電気角30°、図5(D)は電気角45°、図5(E)は電気角60°、図5(F)は電気角75°、図5(G)は電気角90°のコイル電流を示す。電気角の変化により、コイルに流れる電流が変化して行く。
ECU30は、モータのUVW各相の電流に基づきコイルaの電流値Iaの理論値を演算する。そして、電流値Iaの演算値(理論値)と電流センサ37aで検出したコイルaの電流値(実値)との差が循環電流に相当するため、該差に基づき、循環電流を打ち消すようにモータ回転角センサ33で検出されたモータの電気角を進ませる又は遅らせる補正する。即ち、電気角を進ませ又は遅らせることで、コイルaの電流値(実値)を増減させて、電流値Iaの演算値(理論値)との差を小さくする。なお、電気角の補正は、モータMが正転している場合、例えば、右方向へステアリングホイールの操舵をアシストしているときと、モータMが逆転している場合、例えば、左方向へステアリングホイールの操舵をアシストしているときとで逆になるように行う。
具体的には、モータMが正転時で、電流値Iaの理論値が減少しているとき(図4(A)中で(1)で示す)、または、モータMが逆転時で、電流値Iaの理論値が増加しているとき(図中で(4)で示す)、循環電流により実値Iaが大きくなった場合(図4(A)中のポイントP1)、回転角が大きくなるように補正することで、循環電流を打ち消す。逆に、循環電流が流れることで、実値Iaが小さくなった場合、回転角が小さくなるように補正することで、循環電流を打ち消す。
一方、モータMが正転時で、電流値Iaの理論値が増加しているとき(図中で(2)で示す)、または、モータMが逆転時で、電流値Iaの理論値が減少しているとき(図中で(3)で示す)、循環電流により実値Iaが大きくなった場合(図4(A)中のポイントP2)、回転角が小さくなるように補正することで、循環電流を打ち消す。逆に、循環電流が流れることで、実値Iaが小さくなった場合、回転角が大きくなるように補正することで、循環電流を打ち消す。
図4(A)を参照して上述した第1実施形態のECU30による循環電流の抑制処理について、図6のフローチャートを参照して説明する。
先ず、ECU30は、U相、V相、W相の電流値Iu、Iv、Iw、及び、コイルaの電流値(実値)Ia及びモータ回転角度θを入力し、U相、V相、W相の電流値Iu、Iv、Iwからコイルaの電流理論値Iaを演算する(S12)。そして、モータMが正転しているか逆転しているかを判断する(S14)。モータが正転しているときは(S14:Yes)、電流理論値Iaが増加しているかを判断する(S16)。図4(A)中で(1)で示したように電流理論値Iaが減少しているときは(S16:No)、電流理論値Iaが電流実値Iaと近似している(例えば、誤差3%の範囲)かを判断し(S20)、近似している場合には(S20:Yes)、循環電流がほとんど流れていないので処理を終了する。他方、電流理論値Iaが電流実値Iaが所定(例えば3%超)よりも差があるときは(S20:No)、電流理論値Iaが電流実値Iaより小さいかを判断する(S22)。電流理論値Iaが電流実値Iaより小さい場合には(S22:Yes)、電気角θを所定角度α(例えば1°)分増大させる(S26)。反対に、電流理論値Iaが電流実値Iaより大きい場合には(S22:No)、電気角θを所定角度α(例えば1°)分減少させる(S24)。この所定角度α分の電気角補正を繰り返すことで、循環電流をほぼ零にすることができる。
一方、図4(A)中で(2)で示したように電流理論値Iaが増加しているときは(S16:Yes)、電流理論値Iaが電流実値Iaと近似しているかを判断し(S30)、近似している場合には(S30:Yes)、処理を終了する。他方、電流理論値Iaが電流実値Iaよりも所定以上差があるときは(S30:No)、電流理論値Iaが電流実値Iaより小さいかを判断する(S32)。電流理論値Iaが電流実値Iaより小さい場合には(S32:Yes)、電気角θを所定角度α分減少させる(S34)。反対に、電流理論値Iaが電流実値Iaより大きい場合には(S32:No)、電気角θを所定角度α分増加せる(S36)。
ここで、モータが逆転している場合には(S14:No)、電流理論値Iaが増加しているかを判断する(S86)。図4(A)中で(3)で示したように電流理論値Iaが減少しているときは(S86:No)、電流理論値Iaが電流実値Iaと近似しているかを判断し(S40)、近似している場合には(S40:Yes)、処理を終了する。他方、電流理論値Iaが電流実値Iaよりも所定以上差があるときは(S40:No)、電流理論値Iaが電流実値Iaより小さいかを判断する(S42)。電流理論値Iaが電流実値Iaより小さい場合には(S42:Yes)、電気角θを所定角度α分減少させる(S44)。反対に、電流理論値Iaが電流実値Iaより大きい場合には(S42:No)、電気角θを所定角度α分増加させる(S46)。
モータが逆転している場合であって(S14:No)、図4(A)中で(4)で示したように電流理論値Iaが増加しているときは(S86:Yes)、電流理論値Iaが電流実値Iaと近似しているかを判断し(S50)、近似している場合には(S50:Yes)、処理を終了する。他方、電流理論値Iaが電流実値Iaよりも所定以上差があるときは(S50:No)、電流理論値Iaが電流実値Iaより小さいかを判断する(S52)。電流理論値Iaが電流実値Iaより小さい場合には(S52:Yes)、電気角θを所定角度α分増加させる(S56)。反対に、電流理論値Iaが電流実値Iaより大きい場合には(S52:No)、電気角θを所定角度α分減少させる(S54)。
第1実施形態の電気式動力舵取装置では、モータのUVW各相の電流に基づき、コイルaに流れる電流の理論値Iaを演算し、該演算値Iaと測定した当該コイルaの電流値(実値)Iaとの差(循環電流)に基づき、循環電流を打ち消すようにモータ回転角センサ33により検出された電気角θを進める或いは遅れるように補正する。そして、補正された電気角に基づきモータに印加する電圧値を求め、該電圧をモータへ印加する。コイルaの電流の理論値Iaと電流値(実値)Iaとの差を小さくすることで、循環電流を抑制し、モータからの異音、モータでの損失を無くす。また、循環電流によるモータのトルク損失(ロストルクの増大)を無くし、操舵フィリングを向上させることができる。また、循環電流を電気角の補正により抑制するため、循環電流の抑制のために、モータの各UVW各相の電圧値を調整するための調整値を求める演算を行うことと比較し、簡易な処理で循環電流の抑制を実現できる。
更に、第1実施形態の電気式動力舵取装置では、コントロールユニット(ECU)30をモータMと一体にしてあるため、コイルaに流れる電流を測定するためのモータ内の電流センサ37aからの信号線を容易にコントロールユニット側へ接続できる。
また、上述した実施形態では、U相、V相、W相の電流値を検出してモータ制御を行ったが、本発明では、U相、V相、W相の少なくとも2相の電流値を検出することでも循環電流を低減することができる。
上述した実施形態では、本発明のモータ制御装置を電気式動力舵取装置に用いる例を例示したが、本発明のモータ制御装置は、種々の用途のモータの制御用に適用可能であることは言うまでもない。
本発明の第1実施形態に係る電気式動力舵取装置の全体構成例を示す構成図である。 図2はECU等の構成例を示す回路ブロック図である。 第1実施形態に係る電気式動力舵取装置のECUによる制御概要を示す制御ブロック図である。 図4(A)はU相の電流値とコイルaの電流値の変化を示すグラフであり、図4(B)は、U相、V相、W相の電流値とコイルaの電流値の変化を示すグラフである。 電気角(θ)0°から電気角(θ)90°までのコイル電流の変化を示す説明図であり、図5(A)は電気角(θ)0°、図5(B)は電気角(θ)15°、図5(C)は電気角(θ)30°、図5(D)は電気角(θ)45°、図5(E)は電気角(θ)60°、図5(F)は電気角(θ)75°、図5(G)は電気角(θ)90°のコイル電流を示す。 循環電流の抑圧制御処理を示すフローチャートである。
符号の説明
20…電気式動力舵取装置
21…ステアリングホイール
24…トルクセンサ(操舵トルク検出手段)
30…ECU
30b…電流指令値演算部(指令値出力手段)
30c…電流制御部(電圧値演算手段:循環電流抑制手段)
30d…PWM演算部(電圧値演算手段:循環電流抑制手段)
33…モータ回転角センサ
35…モータ駆動回路(電圧印加手段)
37u、37v、37w、37a…電流センサ(モータ電流検出手段)
MPU…マイクロプロセッサ
M…モータ
a…コイル

Claims (5)

  1. デルタ結線のモータの指令値を出力する指令値出力手段と、
    前記デルタ結線のモータの3相のうちの少なくとも2相の電流、及び、モータのコイルに流れる電流を検出するモータ電流検出手段と、
    前記指令値出力手段からのモータ指令値、及び、前記デルタ結線のモータの3相のうちの少なくとも2相の電流に基づき前記モータに印加する電圧値を求める電圧値演算手段と、
    モータの3相のうちの少なくとも2相の電流、及び、モータのコイルに流れる電流から循環電流を求め、循環電流を打ち消すように前記電圧値演算手段により求められる電圧値を補正する電流値を求める循環電流抑制手段と、
    前記循環電流抑制手段により補正された電圧値を前記モータに印加する電圧印加手段と、を備えることを特徴とするモータ制御装置。
  2. 前記循環電流抑制手段は、モータの3相のうちの少なくとも2相の電流に基づき、1のコイルに流れる電流の理論値を演算し、該演算値と測定した前記1のコイルの電流値との差に基づき、循環電流を打ち消すように前記電圧値演算手段により求められる電圧値を補正する電流値を求めることを特徴とする請求項1のモータ制御装置。
  3. デルタ結線のモータの指令値を出力する指令値出力手段と、
    前記デルタ結線のモータの3相のうちの少なくとも2相の電流、及び、モータの1のコイルに流れる電流を検出するモータ電流検出手段と、
    前記モータの電気角を検出する電気角検出手段と、
    モータの3相のうちの少なくとも2相の電流に基づき、前記1のコイルに流れる電流の理論値を演算し、該演算値と測定した前記1のコイルの電流値との差に基づき、循環電流を打ち消すように前記電気角検出手段により検出されたモータの電気角を補正する循環電流抑制手段と、前記指令値出力手段からのモータ指令値、及び、前記デルタ結線のモータの3相のうちの少なくとも2相の電流、前記循環電流抑制手段で補正されたモータの電気角に基づき前記モータに印加する電圧値を求める電圧値演算手段と、
    前記電圧値演算手段により求められた電圧値を前記モータに印加する電圧印加手段と、を備えることを特徴とするモータ制御装置。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1のモータ制御装置を用いる電気式動力舵取装置であって、
    前記指令値出力手段が、ステアリング系の操舵トルクを検出して操舵のアシスト量を演算し、
    該演算されたアシスト量に基づき制御されたモータの出力によって操舵をアシストする電気式動力舵取装置。
  5. 前記モータ電流検出手段、前記電気角検出手段、前記循環電流抑制手段、前記電圧値演算手段、及び、前記電圧印加手段を構成するコントロールユニットを前記モータと一体にしたことを特徴とする請求項4の電気式動力舵取装置。
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