JP2008298100A - 自動変速機の発進クラッチ制御装置および制御方法 - Google Patents

自動変速機の発進クラッチ制御装置および制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】発進クラッチ31の制御系の制御応答遅れなどから、過補正によるエンジン5の回転数吹け上がりすぎ、吹け上がり量小さすぎを防止し、運転者に不快感を与えない自動変速機30の発進クラッチ制御装置を提供する。
【解決手段】目標エンジン回転数に対する実際のエンジン回転数の差回転数が所定値を超えたとき、発進クラッチの最大出力の15%以内で予め細分設定した学習補正値に基いてフィードフォワード分を補正する。過補正をなくし、制御的なハンチングを回避できる形で伝達トルク補正量を学習し、フィードバック分よりもフィードフォワード分に重点を置いて制御する。
【選択図】図2

Description

本発明は、自動変速機の発進クラッチ制御装置および制御方法に関するものである。
近年、自動車用手動変速機におけるシフト動作、セレクト動作、発進クラッチ締結動作を自動的に行う変速制御装置が実用化されている。
その変速動作は、まず、変速制御開始と同時にエンジントルクを低下させ、発進クラッチを解放する。次に、シフト、セレクト制御により、ギア位置を変速前から目標とする位置に移動する。最後に、発進クラッチを締結させながらエンジン出力を変速前の状態まで復帰させていくものである。
また、発進クラッチの制御方法として、特許文献1に開示されているように、発進クラッチトルクを、エンジントルクに応じつつ、余裕トルクを加算して制御するものがある。これにより、発進クラッチがすべらない範囲で、できる限り低いトルクでのクラッチ締結により、省エネと機械磨耗の低減を実現している。このとき、エンジントルクに見合った発進クラッチトルクは、いわゆるフィードフォワード分(F/F分)として制御される。
一方、特許文献2に開示されているように、発進クラッチを締結させる場合に、目標エンジン回転数を設け、実際のエンジン回転数が合うように発進クラッチトルクをフィードバック(F/B)制御させることも行われる。このフィードバック分は発進クラッチの個体特性によるばらつきなどを吸収する役割も持つ。ここで、目標エンジン回転数と実エンジン回転数の偏差から比例、積分演算によるフィードバック量に対応した目標圧力修正値を求め、これを学習値としてフィードフォワード分を補正している。そして、上記のフィードフォワード分(F/F分)とフィードバック分(F/B分)を組み合わせることで、発進クラッチトルクの制御を行う。
しかしながら、フィードバック分(F/B分)を用いて、実際のエンジン回転数を目標エンジン回転数に制御しようとするとき、発進クラッチ制御系の応答遅れの面などから、フィードバック(F/B)ゲインが強すぎると制御が振動的に不安定となる。このため、ある程度の差回転数(目標エンジン回転数と実際のエンジン回転数の差)を許容して制御している。
したがって、発進クラッチ伝達トルク特性の個体特性ばらつきや特性の経年変化に対し、フィードバック(F/B)制御により十分に制御しきれず、差回転数が残存することがある。ひどい場合には実際のエンジン回転数が吹け上がりすぎたり、逆に吹け上がり量が小さすぎることで(エンジン回転数の落ち込み)、運転者に不快感を与えるという問題点がある。
特開2003−278897号公報 特開平3−125032号公報
しかしながら、上記特許文献2においては、発進クラッチ伝達トルク特性の個体特性のばらつきや特性の経年変化に対し、フィードバック(F/B)制御分を用いた場合に十分に制御しきれず、差回転数が大きくなる場合がある。この結果、実際のエンジン回転数が吹け上がりすぎたり、逆に吹け上がり量が小さすぎることで、運転者に不快感を与えることがある。
また、フィードバック量の演算によっては、発進クラッチ制御系の応答遅れとも重なって過補正となり易い。このため、極端な場合には、フィードバック量が大きく増減を繰り返し、発進クラッチトルクが制御的にハンチングを引き起こす場合も出てくる。
本発明の目的は、発進クラッチの制御が安定し、運転者に不快感を与えることのない自動変速機の発進クラッチ制御装置または制御方法を提供することである。
本発明は、複数のドライブギアを有する入力軸と、複数のドリブンギアを有する出力軸と、前記ドライブギアの1つと前記ドリブンギアの1つが選択されてかみ合った状態で、エンジンからの駆動力を前記入力軸から前記出力軸への伝達または遮断を連続的に切換える発進クラッチと、スロットル開度に応じて前記発進クラッチの伝達トルクを制御する発進クラッチ制御手段を備え、スロットル開度に応じた目標エンジン回転数と実エンジン回転数との差回転数が所定範囲を超えたとき学習補正値を算出し、この学習補正値に基いて、以降の前記発進クラッチ制御における伝達トルクを補正することを主特徴とする。
本発明の望ましい実施態様においては、前記差回転数が所定範囲を所定時間継続して超えたとき、今回の算出に基き前記学習補正値を更新することを特徴とする。
本発明の望ましい実施態様においては、前記学習補正値を前記発進クラッチの最大出力の15%以内に制限することを特徴とする。
本発明の望ましい実施態様によれば、発進クラッチ伝達トルク特性のばらつきや、経年変化に対しても、学習により目標発進クラッチトルクを補正することで、目標エンジン回転数に対するエンジン回転数のトレース性(制御性)を維持することができる。特に、制御的なハンチングを回避できる形で伝達トルク補正量を学習し、発進クラッチトルクのフィードフォワード分(F/F分)を補正することにより、過補正を避けることで運転者に不快感を与えるのを防止することができる。
本発明によるその他の目的と特徴は、以下に述べる実施形態の中で明らかにする。
以下に、本発明の一実施形態による自動変速機の発進クラッチ制御装置および制御方法について、図面を参照して説明する。
この実施例の制御の概要を述べると、目標エンジン回転数と実際のエンジン回転数との差回転数が所定範囲を超えた際に発進クラッチトルクの学習補正値を算出する。差回転数が正側、すなわち、実際のエンジン回転数が、目標エンジン回転数に対する所定範囲よりもさらに吹け上がった場合には、目標発進クラッチトルクを増加補正するように学習補正値を算出する。これに対し、差回転数が負側、すなわち、実際のエンジン回転数が、目標エンジン回転数に対する所定範囲よりもさらに下回った場合には、目標発進クラッチトルクを減少補正するように学習補正値を算出する。
学習補正値は、制御的に過補正とならない所定値となるようにする。
そして、上記学習補正値を、発進クラッチトルクのフィードフォワード分(F/F分)に加算することで、フィードフォワード的に補正を行う。
また、学習補正値が予め設定した上限値、もしくは下限値に達した状態から発進を行った場合に、再度、差回転数が所定範囲を超えた場合には、発進クラッチ自体に機能的な異常があると判断する。
以下、図1〜図9を用いて、本発明の一実施形態による自動変速機の制御装置について説明する。
図1は、本発明の一実施形態による自動変速機の全体構成を示すシステム図である。エンジン5においては、スロットル開度制御器25で制御された吸気通路面積に応じて変化する吸入空気量をエアフローセンサ11で検出する。また、エンジン回転数センサ23でエンジン回転数を検出し、それぞれエンジン制御用コンピュータ(ECU)100に取り込む。エンジン制御用コンピュータ(ECU)100は運転条件に応じて最適な燃料噴射量、点火時期を算出し、インジェクタ13、および点火プラグ17に制御信号を伝達することでエンジン制御が行われる。また、スロットルセンサ12で検出されたスロットル開度、エアフローセンサ11で検出された吸入空気量、およびエンジン回転数センサ23で検出されたエンジン回転数等を用い、エンジン5が実際に発生しているトルクの推定を行う。なお、14は吸気マニホールド、15はシリンダ、16は点火コイル、18はアイドルスピードコントロール(ISC)バルブである。
エンジン制御用コンピュータ(ECU)100は、運転者のアクセル操作をアクセル開度センサ27などから入力することで、運転者の要求に応じた目標エンジントルクを算出する。この目標エンジントルクに基き、スロットル開度制御器25で吸入空気量を調整したり、あるいは点火時期、燃料噴射量を調整することで駆動トルクの制御を行う。
エンジン5の出力は、クランク軸19から発進クラッチ31を介して自動変速機30の入力軸37に伝達される。入力軸37には第1ドライブギア32、第2ドライブギア33、第3ドライブギア34、第4ドライブギア35、第5ドライブギア36、図示していないが後進ドライブギアが設置されている。また、出力軸46には回転自在で第1〜第5ドリブンギア41〜45、図示していないが後進ドリブンギアが設置されている。前記第1ドライブギア32と第1ドリブンギア41はかみ合い状態にあり駆動力を伝達できるようになっている。同様に、第2ドライブギア33と第2ドリブンギア42、…、第5ドライブギア36と第5ドリブンギア45、および図示しない後進ドライブギアと後進ドリブンギアは、それぞれかみ合い状態にあり、駆動力を伝達できるようになっている。
前記第1ドリブンギア41の駆動力は出力軸46に設けた第1かみ合いクラッチ55を接続することで、出力軸46に伝達する。一方で第2ドリブンギア42の駆動力も前記第1かみ合いクラッチ55を接続することで、前記出力軸46に伝達される。ここで、前記第1かみ合いクラッチ55は、変速機制御用コンピュータ(TCU)200の制御信号に基づき、シフトアクチュエータ61、セレクトアクチュエータ62で制御し、油圧制御機構65を介して供給される油圧で作動する。この場合、第1ドリブンギア41と第2ドリブンギア42のいずれかを選択して駆動力の伝達を行う。
同様に、第3ドリブンギア43、あるいは第4ドリブンギア44の駆動力は、出力軸46に設けた第2かみ合いクラッチ56を接続することで出力軸46に伝達する。前記第2かみ合いクラッチ56は、変速機制御用コンピュータ(TCU)200の制御信号に基づき、第3ドリブンギア43と第4ドリブンギア44のいずれかを選択して接続する。
また、第5ドリブンギア45、あるいは図示しない後進ドライブギアの駆動力は、出力軸46に設けた第3かみ合いクラッチ57を接続することで出力軸46に伝達する。この場合も、前記第3かみ合いクラッチ57は、変速機制御用コンピュータ(TCU)200の制御信号に基づき、第5ドリブンギア45と後進ドリブンギアのいずれかを選択して接続する。
なお、最終的に出力軸46が伝達する駆動力は、次の5つのうち、いずれか1つが選択される。(1)第1ドライブギア32から第1ドリブンギア41、第1かみ合いクラッチ55を経由した駆動力。(2)第2ドライブギア33から第2ドリブンギア42、第1かみ合いクラッチ55を経由した駆動力。(3)第3ドライブギア34から第3ドリブンギア43、第2かみ合いクラッチ56を経由した駆動力。(4)第4ドライブギア35から第4ドリブンギア44、第2かみ合いクラッチ56を経由した駆動力。(5)第5ドライブギア36から第5ドリブンギア45、第3かみ合いクラッチ57を経由した駆動力。(6)図示しない後進ドライブギアから後進ドリブンギア、第3かみ合いクラッチ57を経由した駆動力のうち、いずれか1つである。これらの組み合せを順に、1速、2速、3速、4速、5速、およびリバースとする。
ところで、入力軸37にはアシストクラッチ71が設置され、また、回転自在で第7ドライブギア72が設置されている。一方、出力軸46には、第7ドリブンギア73が設置され、変速機制御用コンピュータ(TCU)200の制御信号に基づき、アシストアクチュエータ63で制御され、油圧制御機構65を介して供給される油圧で作動し、駆動力の伝達を行う。
入力軸37には発進クラッチ31が設けてあり、エンジン5の駆動力を伝達、または遮断する役割を果たす。発進クラッチ31は、変速機制御用コンピュータ(TCU)200の制御信号に基づき、発進アクチュエータ64で制御され、油圧制御機構65を介して供給される油圧で作動する。
出力軸46の駆動力は、最終的に差動装置81を介して駆動輪82に伝達される。
変速機制御用コンピュータ(TCU)200は、次の信号を取り込んでいる。すなわち、エンジン回転数センサ23で検出したエンジン回転数、入力軸37に設けた入力軸回転数センサ51で検出した入力軸回転数、出力軸46に設けた出力軸回転数センサ52で検出した出力軸回転数、および油圧制御機構65に設けた油温センサ66で検出した変速機油温がある。また、前記で1つだけ選択されたドライブギア、ドリブンギア、かみ合いクラッチの組み合せに基づきパターン分けしたシフト位置、図示しないシフト位置センサ、セレクト位置センサを設けて検出したセレクト位置である。さらに、図示しない発進クラッチ31に設けた発進クラッチ位置センサより発進クラッチ位置を検出し、取り込んでいる。
変速機制御用コンピュータ(TCU)200は、これらの入力信号から最適な運転状態になるようにシフトアクチュエータ61、セレクトアクチュエータ62、アシストアクチュエータ63、発進アクチュエータ64を制御している。
なお、本実施例ではシフトアクチュエータ61、セレクトアクチュエータ62、アシストアクチュエータ63、発進アクチュエータ64は、油圧制御機構65を制御するために油圧方式としている。しかし、各アクチュエータはそれのみにとらわれず、電動モータを使用した構成としてもよい。
また、エンジン制御用コンピュータ(ECU)100と変速機制御用コンピュータ(TCU)200は、互いに常時、制御用信号のやり取りをしており、例えば、変速機制御用コンピュータ(TCU)200で算出した目標エンジントルクを実現する。このために、エンジン制御用コンピュータ(ECU)100に対し要求を送信し、スロットル開度や点火時期、燃料噴射量を制御している。
次に、本実施例における発進クラッチトルクの学習値について説明する。
図2は、本発明の一実施形態による目標発進クラッチトルクの学習制御を示すブロック図である。図1における変速機制御用コンピュータ(TCU)200は、図2に示す次の各手段を備えている。すなわち、発進領域判定手段210、目標エンジン回転数算出手段220、差回転数算出手段230、目標発進クラッチトルク算出手段240、学習条件判定手段250、学習補正値算出手段260、並びに機能診断手段270である。
発進領域判定手段210は、例えば、出力軸回転数センサ52で検出した出力軸回転数を用いて発進領域か否かの判定を行う。具体的には、出力軸回転数が所定値以下(0r/minに近い値)の場合は車両がほぼ停止状態と推定されるため、発進領域と判定する。なお、シフト位置センサ91、およびセレクト位置センサ92の信号に基づきギアがニュートラル状態で、かつ発進クラッチ位置センサ93で検出した発進クラッチ位置が発進クラッチ解放状態であることを認識すれば、別の方法を用いることもできる。すなわち、前記の出力軸回転数の代わりに、入力軸回転数センサ51で検出した入力軸回転数を使って発進領域の判定を行うことも可能である。
目標エンジン回転数算出手段220は、アクセル開度センサ27で検出したアクセル開度に基づき目標エンジン回転数を算出する。基本的にはアクセル開度が大きくなるほど目標エンジン回転数も大きく算出されるように制御を行う。
差回転数算出手段230は、目標エンジン回転数算出手段220で算出した目標エンジン回転数とエンジン回転数センサ23で検出したエンジン回転数の差を計算し、差回転数を求める。
目標発進クラッチトルク算出手段240は、まず、エンジン制御用コンピュータ(ECU)100で推定演算した推定エンジントルクを基準に、エンジン出力を伝達するのに必要十分な発進クラッチトルクであるフィードフォワード(F/F)制御分を算出する。その一方で、目標エンジン回転数を実現するために、差回転数算出手段230で求めた差回転数を基に、発進クラッチトルクのフィードバック(F/B)制御分を算出する。そして最終的には両者を加算することで目標発進クラッチトルクを算出する。
ここで、推定エンジントルクについて、図3を用いて説明する。
図3は、エンジントルク特性の一例を示している。エンジン制御用コンピュータ(ECU)100は、スロットルセンサ12で検出したスロットル開度、エンジン回転数センサ23で検出したエンジン回転数から、図3に示すようなエンジントルク特性を用いて推定を行う。より詳細に推定を行うならば詳細は記載しないが、例えば、エンジン油温に応じたエンジンフリクショントルク、あるいはエアコン作動やヘッドライトなどの電気負荷による補機トルク分などを算出し、図3から求めた推定エンジントルクを補正する。
図2に戻り、学習条件判定手段250は、まず、学習制御自体が許可される状態か否かを判定する。具体的には、まず、エンジン制御に関係する機器のうち、一つでも異常がないことである。つまり、エアフローセンサ11、スロットルセンサ12、インジェクタ13、点火プラグ17、アイドルスピードコントロールバルブ18、エンジン回転数センサ23、スロットル開度制御器25、アクセル開度センサ27に異常がないことである。また、自動変速機の制御に関係する機器にも異常がないことである。つまり、入力軸回転数センサ51、出力軸回転数センサ52、シフトアクチュエータ61、セレクトアクチュエータ62、アシストアクチュエータ63、発進アクチュエータ64、油温センサ66のうち、一つでも異常がないことが許可条件となる。
次に、運転条件が学習制御を許可する条件を満たしているか(学習領域内であるか)を判定する。例えば、油温センサ66で検出される自動変速機30の油温が低い時には学習制御を禁止する。また、判定方法は省略するが、道路勾配を上り坂や下り坂と判定した場合、あるいはスリップしやすい低μ路と判定した場合も、発進時のエンジン回転数の挙動が、通常の平坦かつスリップのない路面とは異なるため、誤学習をなくす意味で学習制御を禁止する。
本実施例では、目標エンジン回転数と実際のエンジン回転数との差回転数が所定範囲を超えた場合に、発進クラッチトルクの学習補正値を補正する。しかし、発進途中でのアクセル開度変化が相対的に小さく、また、目標エンジン回転数の変化が相対的に小さい状態を認識し、その領域内だけで差回転数が所定範囲を超えたか否かの判定を行う。
学習補正値算出手段260は、目標エンジン回転数と実際のエンジン回転数との差回転数が上記の学習許可条件を満たした状態で所定範囲を超えた際に発進クラッチトルクの学習補正値を算出する。基本的には、差回転数が正側(実際のエンジン回転数が目標エンジン回転数に対する所定範囲よりもさらに吹け上がった場合)では、目標発進クラッチトルクを増加補正するように学習補正値を算出する。これに対し、差回転数が負側(実際のエンジン回転数が目標エンジン回転数に対する所定範囲よりもさらに下回った場合)では、目標発進クラッチトルクを減少補正するように学習補正値を算出する。学習補正値は不揮発性のメモリに格納、記憶され、次回以降の発進で(イグニッションスイッチが一旦切られた後でも)、目標発進クラッチトルクの演算には、前回記憶された学習補正値が反映される。
機能診断手段270は、発進クラッチが機能的に問題ないかの診断を行う。学習補正値算出手段260で、差回転数の出方により発進クラッチトルクの学習補正値を算出し、目標発進クラッチトルクの算出を行う。しかし、際限なく学習補正値を増加させることは制御的にも好ましくないので、上下限のリミッタ値を設け、学習補正値がリミッタ値の範囲を超えないようにする。具体的には、クラッチ最大出力の15%以内であることが望ましい。
したがって、学習補正値が上限値、もしくは下限値に達した状態でさらに発進を行ったとき、差回転数算出手段230で算出した差回転数が再度、所定範囲を超えたと認識した場合には、発進クラッチ制御系自体に機能的な異常があると判断する。この判断結果は、変速機制御用コンピュータ(TCU)200に、異常診断情報として記憶させる。
次に発進クラッチの伝達トルク特性について図4を用いて説明する。
図4は発進クラッチ特性の一例を示している。
図4において横軸は目標発進クラッチトルクを百分率で表示したものである。目標トルク[%]は、発進クラッチが完全解放時のトルク(伝達トルクが0)のとき0[%]とし、完全締結時のトルク(発進クラッチの最大許容伝達トルク)で100[%]としている。したがって、目標トルク[%]が0[%]から100[%]に増すにつれて、発進クラッチの伝達トルクも増加することになる。
図4の縦軸は、クラッチ位置を百分率で表示したものである。目標位置[%]は、発進クラッチが完全締結時の位置で0[%]とし、完全解放時の位置で100[%]としている。
このように、図4は、発進クラッチの位置[%]と伝達トルク[%]の関係を示している。図2に示した変速機制御用コンピュータ(TCU)200は、同図の目標発進クラッチトルク算出手段240で算出した目標発進クラッチトルクから、図4に示す発進クラッチの目標トルク[%]を最終的には目標位置[%]に変換して制御する。
次に、本実施例での発進クラッチトルクの学習制御方法について説明する。
図5は、本発明の一実施形態における目標発進クラッチトルク制御、および学習制御のフローチャートである。
まず、ステップ501で発進領域か否かの判定を行い、発進領域でなければ終了する。
ステップ501で発進領域と判定された場合はステップ502に進み、目標エンジン回転数TNEを算出する。目標エンジン回転数TNEは、アクセル開度センサ27で検出したアクセル開度に基づき算出される。基本的には、アクセル開度が大きくなるほど目標エンジン回転数TNEも大きく算出される。
次に、ステップ503で、目標エンジン回転数TNEと実際のエンジン回転数NEとの差分を取り、差回転数DNENIを下記(1)式を用いて算出する。
DNENI=NE−TNE……………………………………………………………(1)
続いて、ステップ504で、目標発進クラッチトルクTTSCを算出して、発進クラッチの出力トルクを制御する。目標発進クラッチトルクTTSCは、推定エンジントルクを基準に、エンジン出力を伝達するのに必要十分な発進クラッチトルクのフィードフォワード(F/F)制御分と、目標エンジン回転数TNEを実現するための発進クラッチトルクのフィードバック(F/B)制御分とを加算して算出する。
一方、ステップ505では、学習許可条件の判定を行う。学習許可条件が非成立の場合は、その後の学習演算を中止して終了するので、今回の学習を中止し、次回には、前回までの学習補正値をそのまま採用することになる。
学習許可条件の判定は、まず、学習制御自体が許可される状態か否かを判定する。具体的には、前述したエンジン制御に関係する機器に異常が無いことを判定する。すなわち、エアフローセンサ11、スロットルセンサ12、インジェクタ13、点火プラグ17、アイドルスピードコントロールバルブ18、エンジン回転数センサ23、スロットル開度制御器25、アクセル開度センサ27に異常がないことである。次に、自動変速機の制御に関係する機器に異常が無いことを判定する。すなわち、入力軸回転数センサ51、出力軸回転数センサ52、シフトアクチュエータ61、セレクトアクチュエータ62、アシストアクチュエータ63、発進アクチュエータ64、油温センサ66のうち、一つでも異常がないことが許可条件となる。
その次に、運転条件が学習制御を許可する条件を満たしているかを判定する。例えば、油温センサ66で検出される自動変速機30の油温が低い時には学習制御を禁止する。また、本実施例の特徴として、目標エンジン回転数TNEと実際のエンジン回転数NEとの差回転数DNENIが所定範囲を超えた場合に発進クラッチトルクの学習補正値を補正する。但し、アクセルを踏み込んだ後には、アクセル開度がほぼ安定していることが求められる。逆に言えば、アクセル開度が大きく変化し続ける状況で学習制御を行うと、誤った学習をする可能性が高いため、これを回避する。このため、発進途中でのアクセル開度変化が相対的に小さいことを、目標エンジン回転数TNEの変化が相対的に小さいことによって認識し、その領域内だけで、差回転数DNENIが所定範囲を超えたか否かの判定を行う。
そして、ステップ505で学習許可条件が成立したときには、ステップ506に進み、発進中のアクセル開度、および差回転数DNENIの正負に応じて発進クラッチトルクの補正値DTSCLRWを算出する。
この後、ステップ507で、学習補正値DTSCLRを算出する。この値は、予め不揮発性のメモリに格納、記憶されている学習補正値DTSCLRに対し、ステップ506で求めた補正値DTSCLRWを加算することで算出する。次回以降の発進では(イグニッションスイッチが一旦切られた後でも)、目標発進クラッチトルクTTSCの演算には、前回記憶された学習補正値DTSCLRが反映される。具体的な方法としては、発進クラッチトルクのフィードフォワード(F/F)制御分に、学習補正値DTSCLRを加算する形で行う。
次に、ステップ508で学習補正値DTSCLRが、0を中心としてあらかじめ設定した上下限値に達しているか否かを判定し、上下限値に達していなければ終了する。仮にステップ508で、学習補正値DTSCLRが上下限値に達していると判断した場合には、ステップ509に進む。
ステップ509では、発進クラッチの機能診断を行う。差回転数DNENIが所定範囲を超え、ステップ506で発進クラッチトルクの補正値DTSCLRWが算出されたのにもかかわらず、ステップ507で学習補正値DTSCLRが上下限値に達しておれば異常と判定する。すなわち、これ以上、学習補正値DTSCLRを増加、あるいは減少できない状態にあり、かつ、それ以上の補正を求めているので、発進クラッチ制御系自体に問題があると判断するのである。
次に、本実施例における目標発進クラッチトルクの学習制御時の制御動作についてタイムチャートを使って説明する。
図6は、本発明の一実施形態における発進時の目標発進クラッチトルク、および学習制御のタイムチャートを示している。なお、図6中で横軸は時間を示している。
車両停止状態(発進クラッチ31解放状態で入力軸回転数NIが0[r/min])、すなわち、発進制御領域内において、時刻t1でアクセルを踏み込み、アクセル開度APSが増加すると、それに応じて目標エンジン回転数TNEが算出される。目標エンジン回転数TNEの決定手法は図示していないが、アクセル開度APSの大きさに応じて決まる値が設定されており、時刻t1からt2にかけて徐々に増加させる。時刻t2に達した時点で、目標エンジン回転数TNEは一定の値となる。これに対し、実際のエンジン回転数NEは、アクセルが踏み込まれると上昇し、その後は、目標エンジン回転数TNEをトレースするパターンAのように、発進クラッチ位置RPSSCを制御する。これにより、徐々に発進クラッチを締結させ、最終的には、エンジン回転数NEと入力軸回転数NIが一致することで発進クラッチが締結される。
この状態を発進クラッチ位置で見ると、発進クラッチ位置RPSSCは、車両停止状態で完全解放位置にあり、時刻t1の前後から締結側に向かって制御される。発進クラッチ31は、エンジン回転数NEを目標エンジン回転数TNEにトレースさせるのと同時に、エンジントルクを自動変速機に伝達する役目もあり、大きな流れとしては、時間経過とともに締結側に変化し、最終的には完全締結位置に達する。
発進クラッチ位置RPSSCと目標発進クラッチトルクTTSCには、図4で示したような関係がある。また、目標発進クラッチトルクTTSCは、図5の説明でも述べたように、目標発進クラッチトルク(F/F分)TTSCFFと、目標発進クラッチトルク(F/B分)TTSCFBの和としている。推定エンジントルクSTEGは、エンジン制御用コンピュータ(ECU)100が、目標エンジントルクTTEGの制御を行った結果として推定される。そこで、図6の場合、目標発進クラッチトルク(F/F分)TTSCFFは、推定された推定エンジントルクSTEGを用いて、回転変動に伴うイナーシャ変化分に対するトルクを差し引いて求めている。また、目標発進クラッチトルク(F/B分)TTSCFBは、目標エンジン回転数TNEとエンジン回転数NEの差分(差回転数)に、F/Bゲインを乗じたものを基準に求めている。
発進時のエンジン回転数NEは、常にパターンAのように制御できれば良いが、実際には、図4に示した発進クラッチ特性にも個体ばらつきがあり、目標エンジン回転数TNEに対する実際のエンジン回転数のトレース性能もばらつく。また、これまでの実機試験結果などから、発進アクチュエータ64の制御応答遅れも無視できないものがあり、目標発進クラッチトルク(F/B分)TTSCFBを算出する際のF/Bゲインを強めすぎると、エンジン回転数がうねる現象が起こり易い。このような場合には、実際のエンジン回転数を、目標エンジン回転数TNEにトレースさせることが難しい。また、フィードバック量を学習値として、目標発進クラッチトルク(F/F分)TTSCFFに反映させたとしても、過補正になる可能性がある。
こうした状況は、例えば、エンジン回転数NEが、パターンBのように吹け上がったり、逆にパターンCのように吹け上がりが小さすぎるといった現象として現れる。パターンBの場合は、エンジン回転数NEの吹け上がりとして運転者に不快感を与える。一方、パターンCは、運転者がエンジン回転数NEの上昇不足を感じるとともに、発進クラッチ31が締結過多にあるため車両前後g(重力加速度)の変化が大きく、ショックを感じるため、両者とも運転性は良くない。
本実施例では、エンジン回転数NEが、パターンBやCとなったときに、その状態を認識し、次回以降の発進で、目標発進クラッチトルク(F/F分)TTSCFFを補正する学習制御を実行する。さらに、補正が効きすぎる、いわゆる過補正をなくし、制御的なハンチングを回避するために、学習補正値を経験的にできるだけ小さくしている。具体的には、前述したように、クラッチ最大出力の15[%]以内であることが望ましい。
次に、目標発進クラッチトルク(F/F分)TTSCFFを補正するために用いる学習補正値DTSCLRWの算出方法について説明する。
時刻t1からt2にかけてアクセル開度APSの変化に基づき、目標エンジン回転数TNEが上昇し、その後は一定値に保持される。時刻t2を起点として、目標エンジン回転数TNEが一定となった時点から、入力軸回転数NIと一致するまでの間を学習領域と定め、この間のエンジン回転数NEの挙動を判定する。まず、パターンBのように、エンジン回転数NEが吹け上がりすぎた場合を考える。目標エンジン回転数TNEに対し、所定値だけ高い回転数にNE上限値を設けておき、エンジン回転数NEがNE上限値を超えた時点t3からタイマで計時し始める。すなわち、エンジン回転数NEと、目標エンジン回転数TNEとの差回転数が所定範囲を超えたとき、タイマ計時を始めている。そして、所定時間TMLRWP以上に亘って、NE上限値を超えた場合(時刻tB)には、学習補正値としてDTSCLRWPをセットする。これを基に、学習補正値DTSCLRを(2)式を用いて更新する。
DTSCLR=DTSCLR+DTSCLRWP…………………………………(2)
学習補正値DTSCLRには、上限値として学習補正値上限値DTSCLRMXを設け、この値を超えて増加しないように制限をかけ、制御的にガードをかけている。
これに対し、パターンCのようにエンジン回転数NEの吹け上がりが小さすぎた場合を考える。まず、目標エンジン回転数TNEに対し、NE下限値を設けておく。エンジン回転数NEが、NE下限値を下回った時点t4からタイマで計時し始め、所定時間TMLRWM以上に亘ってNE下限値を下回った場合(時刻tC)には、学習補正値としてDTSCLRWMをセットする。これを基に、学習補正値DTSCLRを、(3)式を用いて更新する。
DTSCLR=DTSCLR+DTSCLRWM…………………………………(3)
また、学習補正値DTSCLRには、下限値として学習補正値下限値DTSCLRMNを設け、この値を下回って減少しないように制限をかけ、制御的にガードをかけている。
(2)式、(3)式のDTSCLRWP、DTSCLRWMは、制御的に過補正とならないような比較的小さな値とする。例えば、実験的に決定することが望ましく、前述したように、本実施例においては、クラッチ最大出力の15%以内とした。
この学習補正値DTSCLRは、不揮発性のメモリに記憶され、次回以降の発進時に、これを用いて、目標発進クラッチトルク(F/F分)TTSCFFを学習補正することで、パターンAのようなエンジン回転数NEの挙動に近づけていくことができる。
次に、学習補正値DTSCLRの大きさの使い分けについて説明する。
図7は、学習制御における学習補正値の一例を示している。
発進時、アクセル踏み込み後のアクセル開度APSに応じた学習補正値を設定できるようにするとともに、目標エンジン回転数TNEとエンジン回転数NEの差分(差回転数)の正負に応じて設定できるようにした。
なお、アクセルAPS開度の大きさにより目標エンジン回転数TNEも連動的に変化することから、図7においてアクセル開度APSの代わりに目標エンジン回転数TNEを用いても良い。
図8は、学習制御における学習補正値の一例を示すグラフである。横軸には、目標エンジン回転数TNEとエンジン回転数NEの差分(差回転数)を採り、縦軸には、学習補正値の具体例を示している。
従来、学習補正値の最大値は、クラッチ最大出力の約30[%]程度と考えられるが、本発明の望ましい実施例においては、クラッチ最大出力の15[%]以内とし、かつ、図7および図8に示すように、アクセル開度に応じて8段階に細分している。
これにより、従来のように、発進クラッチ制御系の応答遅れと重なって過補正となり易く、極端な場合には、フィードバック量が大きく増減を繰り返し、発進クラッチトルクが制御的にハンチングを引き起こす惧れをきめ細かに排除している。この結果、発進クラッチの制御が安定し、運転者に不快感を与えることがない。
以上により、発進クラッチ特性のばらつきや経年変化、あるいは、発進クラッチ制御系の応答遅れがあっても、目標発進クラッチトルクをきめ細かく補正することで、目標エンジン回転数TNEに対するエンジン回転数NEの高いトレース性を維持できる。また、過補正を避けることで、運転者に不快感を与えることを防止できる。
次に、発進クラッチの機能診断について説明する。
図9は、本発明の一実施形態における発進クラッチ機能診断のタイムチャートである。
エンジン回転数がパターンBのように目標エンジン回転数TNEに対し吹け上がり過ぎている場合で説明する。なお、パターンCのように吹け上がりが小さ過ぎる場合も制御方法としては同様である。
学習補正値DTSCLRが学習補正値上限値DTSCLRMXに達した状態でも、なおエンジン回転数NEがNE上限値を超え(時刻t3)、所定時間TMLRWP以上に亘って、NE上限値を超えた場合(時刻tB)を考える。この場合には、例えば、エンジン回転数NEと入力軸回転数NIが一致した後で、発進クラッチが完全に締結した時点(時刻t7)で、機能診断フラグfSCNGを0→1にし、発進クラッチ制御系が機能的に異常であると判断する。
以上により、発進クラッチ制御系の機能的な異常を検知し、アラームを発することができる。
本発明の一実施形態による自動変速機の全体構成を示すシステム図である。 本発明の一実施形態における目標発進クラッチトルクの学習制御を示すブロック図である。 エンジントルク特性の一例である。 発進クラッチ特性の一例である。 本発明の一実施形態における目標発進クラッチトルク制御、および学習制御のフローチャートである。 本発明の一実施形態における発進時の目標発進クラッチトルク、および学習制御のタイムチャートである。 本発明の一実施形態における学習補正値の一設定例である。 本発明の一実施形態における学習補正値の一設定例のグラフである。 本発明の一実施形態における発進クラッチ機能診断のタイムチャートである。
符号の説明
5…エンジン、11…エアフローセンサ、12…スロットルセンサ、13…インジェクタ、14…吸気マニホールド、15…シリンダ、16…点火コイル、17…点火プラグ、18…アイドルスピードコントロール(ISC)バルブ、19…クランク軸、23…エンジン回転数センサ、25…スロットル開度制御器、27…アクセル開度センサ、30…自動変速機、31…発進クラッチ、32…第1ドライブギア、33…第2ドライブギア、34…第3ドライブギア、35…第4ドライブギア、36…第5ドライブギア、37…入力軸、41…第1ドリブンギア、42…第2ドリブンギア、43…第3ドリブンギア、44…第4ドリブンギア、45…第5ドリブンギア、46…出力軸、51…入力軸回転数センサ、52…出力軸回転数センサ、55…第1かみ合いクラッチ、56…第2かみ合いクラッチ、57…第3かみ合いクラッチ、61…シフトアクチュエータ、62…セレクトアクチュエータ、63…アシストアクチュエータ、64…発進アクチュエータ、65…油圧制御機構、66…油温センサ、71…アシストクラッチ、72…第7ドライブギア、73…第7ドリブンギア、81…差動装置、82…駆動輪、100…エンジン制御用コンピュータ(ECU)、200…変速機制御用コンピュータ(TCU)。

Claims (10)

  1. 複数のドライブギアを有する入力軸と、複数のドリブンギアを有する出力軸と、前記ドライブギアの1つと前記ドリブンギアの1つが選択されてかみ合った状態で、エンジンからの駆動力を前記入力軸から前記出力軸への伝達または遮断を連続的に切換える発進クラッチと、スロットル開度に応じて前記発進クラッチの伝達トルクを制御する発進クラッチ制御手段を備えた自動変速機の制御装置において、スロットル開度に応じた目標エンジン回転数と実エンジン回転数との差回転数が所定範囲を超えたとき学習補正値を算出する学習補正値算出手段と、この学習補正値に基いて、以降の前記発進クラッチ制御手段における伝達トルクを補正する学習補正手段とを備えたことを特徴とする自動変速機の制御装置。
  2. 請求項1において、前記差回転数が所定範囲を所定時間継続して超えたとき、今回の算出に基き前記学習補正値を更新する手段を備えたことを特徴とする自動変速機の制御装置。
  3. 請求項1または2において、前記学習補正値を前記発進クラッチの最大出力の15%以内に制限する手段を備えたことを特徴とする自動変速機の制御装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかにおいて、アクセル開度に応じて前記学習補正値を細分して設定する手段を備えたことを特徴とする自動変速機の制御装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかにおいて、エンジン制御および/または自動変速機の制御に関係する機器の異常を判定する手段と、前記機器に異常が無いとき前記学習補正値の算出を許可する手段を備えたことを特徴とする自動変速機の制御装置。
  6. 請求項1〜5のいずれかにおいて、アクセル開度に応じた目標エンジン回転数がほぼ一定、および/または、前記クラッチの入力軸回転数が前記目標エンジン回転数以下の状態で、前記学習補正値の算出を許可する手段を備えたことを特徴とする自動変速機の制御装置。
  7. 請求項1〜6のいずれかにおいて、前記発進クラッチ制御手段にフィードフォワード制御系と、フィードバック制御系とを備え、フィードフォワード制御分に前記学習補正値を加算する学習補正手段を備えたことを特徴とする自動変速機の制御装置。
  8. 請求項1〜7のいずれかにおいて、前記学習補正値に上限値および/または下限値を設定する上限値設定手段および/または下限値設定手段を備えたことを特徴とする自動変速機の制御装置。
  9. 請求項8において、前記学習補正値が前記上限値および/または下限値に到達した状態で、前記差回転数が所定範囲を超えたとき、異常と診断する異常診断手段を備えたことを特徴とする自動変速機の制御装置。
  10. 複数のドライブギアを有する入力軸と、複数のドリブンギアを有する出力軸と、前記ドライブギアの1つと前記ドリブンギアの1つが選択されてかみ合った状態で、エンジンからの駆動力を前記入力軸から前記出力軸への伝達または遮断を連続的に切換える発進クラッチとを備え、スロットル開度に応じて前記発進クラッチの伝達トルクを制御する自動変速機の制御方法において、スロットル開度に応じた目標エンジン回転数と実エンジン回転数との差回転数が所定範囲を超えたとき、学習補正値を算出する学習補正値算出ステップと、この学習補正値に基いて、以降の前記発進クラッチの伝達トルクの制御量を補正する学習補正ステップとを備えたことを特徴とする自動変速機の制御方法。
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