JP2008295886A - 清掃用シート - Google Patents

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Hiroshi Otsuka
浩史 大塚
Chiharu Omori
千晴 大森
Minoru Wada
稔 和田
Hidesuke Kakiuchi
秀介 垣内
Akihito Shizuno
聡仁 静野
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Abstract

【課題】大粒径の土ぼこりを容易に捕集することが可能な乾式の清掃用シートを提供すること。
【解決手段】20度における表面張力が45mN/m以上で且つ20度における蒸気圧が267Pa以下である薬剤を含む液が、繊維材料を含むシートに付与されてなり、該液の量が、該シートの重量に対して3〜95重量%である清掃用シート。前記薬剤はグリセリンであることが好ましい。前記親水性繊維が、セルロース系繊維及び親水性の合成繊維を含むことが好ましい。親水性の合成繊維はアクリル繊維であることが好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は、床面等の清掃に特に好適に用いられる乾式の清掃用シートに関する。
本出願人は先に、繊維ウエブの繊維の絡合で形成された不織布状の繊維集合体を有する清掃用シートにおいて、該繊維集合体に薬剤を0.1〜500%含浸させたものを提案した(特許文献1参照)。この清掃用シートに用いられる前記の薬剤としては、実質的にドライな乾式清掃を目的とした油剤成分を主とするものと、実質的にウエットな湿式清掃を目的とした洗浄剤等が用いられる。この清掃用シートによれば、小さなダストからパンくずや髪の毛等の比較的大きなダストまで捕集することが可能である。
ところで、土ぼこりは一般に様々な大きさの粒子の混合物からなる。そして、粒子の粒径が150μm以上になると、足裏で知覚する粒子のざらつき感が顕著になる。しかし、粒子が大粒径になるほど、前記の清掃用シートを用いた粒子の除去は容易でなくなる。
特許文献1とは別に、本出願人は先に、水性洗浄剤の含浸された床用清掃シートを提案した(特許文献2)。水性洗浄剤の含浸量は100〜1000重量%である。水性洗浄剤をこの範囲の量で含浸させることで、しみ汚れや土ぼこりに対する清掃性能を高めている。しかし、この清掃用シートは湿式のものなので、清掃対象面との摩擦係数が水性洗浄剤に起因して高くなる傾向にある。
特開平5−192285号公報 特開2001−269300号公報
従って本発明の目的は、前述した従来技術よりもダストの捕集性能が更に向上した清掃用シートを提供することにある。
本発明は、20度における表面張力が45mN/m以上で且つ20度における蒸気圧が267Pa以下である薬剤を含む液が、繊維材料を含むシートに付与されてなり、該液の量が、該シートの重量に対して3〜95重量%である清掃用シートを提供するものである。
本発明の清掃用シートによれば、乾式の清掃用シートでは捕集が容易でなかった大粒径のダスト、特に大粒径の土ぼこりを容易に捕集することができる。しかも本発明の清掃用シートは乾式のものなので、手軽に(例えば清掃具に装着した状態で片手で)清掃を行うことができる。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。図1には本発明の清掃用シートの一実施形態の斜視図が示されている。図2は図1におけるII−II線断面図である。本実施形態の清掃用シート10は、繊維材料を含む繊維シートに、特定の薬剤を含む液が付与されてなるものである。該液が付与されるシートは、繊維ウエブの水流交絡で形成された繊維集合体11と、繊維集合体11の内部に配された網状シート12とから構成されている。繊維集合体11と網状シート12とは、水流交絡によって繊維集合体11の構成繊維が網状シート12と絡合し、両者が一体化している。
繊維集合体11はその構成繊維の絡合のみによって形成されていることが好ましい。こうすることで、熱可塑性樹脂からなる繊維を融着することで結合した繊維集合体と異なり、清掃用シート10は肌触りが良くなり、髪の毛や細かなダスト等の汚れの捕集性及び保持性に優れるようになる。
清掃用シート10には、小凸部13及び小凹部14が多数形成されている。小凸部13は、繊維集合体11がその一方の面側から他方の面側に突出して形成されている。そして小凸部13間に小凹部14が位置している。その結果、清掃用シート10は全体として凹凸形状となっている。
小凸部13は、それぞれ略同じ大きさで、やや細長い幅狭な山型形状をしており、規則的に設けられている。小凸部13は小凹部14によって区切られた個々独立した形状をしているが、シート10の幅方向及び/又は長手方向に関し、一部がつながって連続体となっていても良い。
清掃用シート10における小凸部13及び小凹部14は、繊維集合体11に対して施した水流交絡による構成繊維の再配列・再絡合により形成されている。それによって小凸部13及び小凹部14はそれ自身でその形態を保持している。従って、小凸部13及び小凹部14は荷重に対してへたり難いものとなっている。小凸部13及び小凹部14が形成されることに起因して、清掃用シート10の見掛け厚みは、小凸部13及び小凹部14が形成される前の繊維集合体11の厚みよりも大きくなる。
「繊維の再配列・再絡合により形成されている」とは、水流交絡により一度弱く絡合された繊維集合体が凹凸賦形部材上で再度水流交絡されることにより、繊維が該賦形部材の凹凸部に沿って配列し直し、再び絡合されることをいう。
小凸部13及び小凹部14は、繊維集合体11が厚さ方向に屈曲様になることで形成されている。そして、屈曲様の繊維集合体11に形成された多数の屈曲部が小凸部13及び小凹部14にそれぞれ相当する。前述のとおり小凸部13及び小凹部14は繊維の再配列によって形成されているが、その場合、高圧水の圧力によって、小凸部13の構成繊維が小凹部14の方へ流れ込むことに起因する繊維の分配は極めて低い程度に抑えられている。なお、繊維の分配が更に進むと、小凸部13のあったところに孔があいてしまう。繊維の分配が起こらないように繊維集合体11を屈曲様とさせるには、例えば本出願人の先の出願に係る特開2001−336052号公報の段落〔0049〕ないし〔0051〕の記載に従い、水流交絡の際に加えられるエネルギーを調整すればよい。
清掃用シート10は、特定の薬剤を含む液を含有している。本実施形態に用いられる特定の薬剤は、20度における表面張力が45mN/m以上で且つ20度における蒸気圧が267Pa以下であるものである。本発明者らの検討の結果、清掃用シート10が、20度における表面張力が45mN/m以上である薬剤を含む液を含有することで、土ぼこり等の比較的粒径の大きな粒子、特に粒径が150μm以上の粒子の捕集性が極めて向上することが判明した。粒径が150μm以上の粒子は、足裏で知覚する粒子のざらつき感が顕著なものなので、かかる粒径を有する粒子を確実に捕集できることは、清掃用シート10の清掃性能を向上させる上で非常に有利である。
20度における表面張力が45mN/m以上である薬剤は、捕集対象となる土ぼこり等の比較的粒径の大きな粒子に対する吸着能力が高い。この理由は、土ぼこりは主にケイ砂(SiO2)からなり表面が親水性なので、表面張力が高い薬剤との親和性が高いことに起因していると考えられる。この吸着力に起因して、大粒径の粒子であっても確実に捕集することが可能となる。この観点から、該薬剤の20度における表面張力は高ければ高いほど好ましく、具体的には46mN/m以上、特に50mN/m以上であることが好ましい。表面張力の上限値に特に制限はないが、73mN/m、特に60mN/m程度に表面張力が高ければ、大粒径の粒子を吸着して捕集する性能が十分に発揮される。
表面張力の測定方法は次のとおりである。温度20℃、湿度65%の環境領域で、協和界面科学株式会社製の自動表面張力計(CBVP−2型)において、プレート法(ウイルヘルミ法)を用い(測定プレートは白金プレートを用いた)、自動測定モードで測定した。
ところで、ダストに対する吸着能力が高い薬剤であっても、その揮発性が高い場合には、清掃用シート10を長期間保存している間に該薬剤が揮発してしまい、所望の捕集性能が発揮されないことがある。そこで本実施形態においては、上述の表面張力を有する薬剤のうち、揮発性の低い薬剤を用いている。具体的には、20度における蒸気圧が267Pa以下、好ましくは133Pa以下、更に好ましくは26.6Pa以下のものを用いている。このような薬剤を用いることによって、長期間保存した後であっても大粒径の粒子(例えば粒径が150〜300μmの粒子)に対する吸着・捕集能力が高い清掃用シート10となすことができる。蒸気圧は低ければ低いほど好ましく、具体的には13.3Pa以下、特に4.5Pa以下であることが好ましい。蒸気圧の下限値に特に制限はないが、0.1Pa、特に1Pa程度に蒸気圧が低ければ、薬剤の揮発が十分に抑制される。
上述の表面張力及び蒸気圧の条件を満足する薬剤としては、例えばグリセリン、1,2−エタンジオール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、トリエタノールアミン、2,2’−チオジエタノール等が挙げられる。これらの薬剤のうち、安全性や経済性を考慮すると、グリセリンを用いることが好ましい。
前記の薬剤を含む液の使用量は、繊維材料を含むシートの重量(即ち該溶液が付与される前の清掃用シート10の重量)に対して3〜95重量%、特に10〜95重量%、とりわけ30〜95重量%であることが好ましい。つまり該液の付与量は少量であり、その結果、本実施形態の清掃用シート10は乾式のものとなる。該液の付与量を高くして湿式の清掃用シートとなした場合には、大粒径の粒子の捕集性は充分であるものの、清掃対象面との摩擦係数が高くなり、手軽に(例えば清掃具に装着した状態で片手で)清掃を行いづらくなる。これに対して、前記の液の付与量を少なくして乾式のシートとなした場合には、大粒径の粒子の捕集性を高めつつ、清掃対象面を抵抗感なく手軽に拭き取ることができる。
前記の薬剤を含む液は、該薬剤のみからなっていてもよく、或いは水又は有機溶媒と混合させた液の状態であってもよい。前記の薬剤を、水又は有機溶媒と混合させた溶液の状態で清掃用シート10に含有させる場合、該溶液中における薬剤の量は3重量%以上、特に10重量%以上であることが好ましい。該溶液は、これを清掃用シート10を構成する繊維シートへ含有させたときに、その構成繊維、例えばセルロース系繊維及び親水性の合成繊維に素早く浸透するので、まんべんなく塗布できる点から好ましい。前記の薬剤と混合させる媒体の種類に特に制限はないが、安全性、取り扱い性、経済性等の点から、有機溶媒よりも水を用いることが好ましい。
前記の薬剤を含む液は、界面活性剤を含んでいないものであることが好ましい。界面活性剤が含まれていると、前記の薬剤が有する高い表面張力が界面活性剤によって減殺されてしまい、大粒径の粒子に対する捕集性が低下する傾向にあるからである。
前記の薬剤を含む液には、香料や防腐剤等の各種添加剤が適量含まれていてもよい。
次に、清掃用シート10を構成する繊維集合体11及び網状シート12について説明する。繊維集合体11は、繊維ウエブの水流交絡によりその構成繊維同士が絡合して形成された不織布状のものである。繊維集合体11は、好ましくは構成繊維の絡合のみによって形成されているので、構成繊維の融着や接着のみによって形成されているウエブと比べてその構成繊維の自由度が大きい。このため、その構成繊維による髪の毛や細かなダスト等の汚れの捕集性及び保持性に優れると共に肌触りが良い。
繊維集合体11の構成繊維は、前記の薬剤と親和性の高いものであることが、大粒径の粒子の捕集性の向上の点から好ましい。例えば前記の薬剤としてグリセリンを用いる場合には、グリセリンは水溶性の薬剤であることから、繊維集合体11の構成繊維は親水性の繊維であることが好ましい。
親水性の繊維としては、例えばセルロース系繊維を用いることができる。セルロース系繊維としては、レーヨン、リヨセル、テンセル、コットンの繊維などが挙げられる。これらは単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。また、親水性の合成繊維を用いることも好ましい。親水性の合成繊維を用いることで、シート10は、セルロース系繊維だけを使用した場合に比べて嵩高となり、ダストの絡み取り性、操作性、風合いが一層良好になる。親水性の合成繊維としては、それ自身が親水性を有する合成樹脂からなる繊維や、それ自身は疎水性の合成樹脂であるが繊維油剤などの親水化剤による処理で親水化された繊維などが挙げられる。前者の例としては、アクリル繊維が挙げられる。後者の例としては、繊維油剤などの親水化剤による処理で親水化されたポリエチレンテレフタレート繊維などが挙げられる。親水化処理の方法としては、親水化剤による表面付着処理や練り込みなどが挙げられる。親水化剤としては、一般的な繊維用界面活性剤などを用いることができる。親水性の合成繊維は、単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
セルロース系繊維と親水性の合成繊維とを併用する場合、両者の使用割合は、重量比で表して、前者:後者=95:5〜5:95、特に70:30〜30:70であることが、繊維の自由度を損なうことなく前記の薬剤との親和性が高くなり、髪の毛や細かなダスト、大粒径の粒子汚れの捕集性及び保持性に優れる点から好ましい。
繊維集合体11の坪量、構成繊維の繊維長や太さは、加工性、経済性等を総合的に勘案して適宜決定される。繊維集合体11の坪量は30〜100g/m2 、特に40〜70g/m2であることが、繊維の再配列・再絡合により上述した小凸部13及び小凹部14を形成するときに孔あきが発生することの防止、十分な嵩高さの発現、及び嵩高さの維持の点から好ましい。
繊維集合体11の内部に配されている網状シート12は、全体として矩形の格子状に形成された樹脂製のネットである。網状シート12は、その通気度が0.1〜1000cm3/(cm2・sec)あることが好ましい。この範囲の通気度であれば網状シート12としてネット以外に、不織布、紙、フィルム等を用いることもできる。繊維集合体11はその構成繊維間で絡合しているのみならず、繊維集合体11の構成繊維が網状シート12と絡合及び/又は融着していることが好ましい。これによって清掃用シート10の引っ張り強度が向上している。網状シート12がネットである場合、その線径は好ましくは50〜600μm、更に好ましくは75〜350μmである。また、線間距離は好ましくは2〜30mm、更に好ましくは4〜20mmである。網状シート12の構成材料としては、例えば、本出願人の先の出願に係る特開平7−184815号公報に記載の材料が使用できる。なお、網状シート12の構成材料として熱収縮性のものを用いることは妨げられない。尤も網状シート12は、熱収縮性でないか、又は熱収縮性であるとしても140℃で3分間加熱した後の熱収縮率が3%以下の低熱収縮性であることが好ましい。
本実施形態の清掃用シート10は、例えば本出願人の先の出願に係る特開2001−336052号公報の図3ないし図5に示す装置を用いて製造することができる。
本実施形態の清掃用シート10は、フローリング等の床面の清掃に特に好適に用いられる。また、比較的広い面積のテーブルや机などの家具、テレビやビデオデッキ、冷蔵庫などの家電製品の清掃に用いることもできる。
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に制限されない。例えば前記実施形態の清掃用シート10には多数の小凸部13及び小凹部14が形成されていたが、これらを有していない清掃用シート(例えば本出願人の先の出願に係る特開平7−184815号公報に記載の清掃用シート)に本発明を適用してもよい。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。しかしながら本発明の範囲はかかる実施例に制限されない。
〔実施例1〕
本出願人の先の出願に係る特開2001−336052号公報の図3ないし図5に示す装置を用い、同公報の段落〔0033〕ないし〔0051〕に記載の手順に従い、図1及び図2に示す清掃用シート10を製造した。原料の繊維として、レーヨン繊維(1.7dtex、40mm)及びアクリル繊維(1.0dtex、51mm)を重量比で1:1で混合したものを用いた。これらの繊維を原料とし、常法のカード法を用い坪量58g/m2の繊維ウエブを得た。網状シートとしてポリプロピレン製の格子状ネット(繊維間距離8mm、線径300μm)を用い、その上下に該繊維ウエブを重合した後、水圧1〜5MPaの条件で複数のノズルから噴出したジェット水流で絡合一体化し、繊維集合体を有する積層体を得た。次に、特開2001−336052号公報の図4(a)〜図4(c)に示す構造のパターニング部材上で、水圧1〜5MPaの条件で複数のノズルから噴出したジェット水流を当てて凸部形状を賦与し、熱風乾燥により凹凸形状を有する繊維シートを得た。その後、グリセリンをシートに対して49重量%塗工し、図1及び図2に示す清掃用シート10を得た。
〔実施例2〕
原料の繊維として、レーヨン繊維(1.7dtex、40mm)及び親水化ポリエチレンテレフタレート繊維(1.6dtex、44mm)を重量比で1:1で混合したものを用いた。親水化ポリエチレンテレフタレート繊維は、ポリエチレンテレフタレート樹脂に親水化剤を練り込んだ後に、溶融紡糸して得られたものである。またグリセリンの塗工量を50重量%とした。これら以外は実施例1と同様にして、図1及び図2に示す清掃用シート10を得た。
〔実施例3〕
原料の繊維として、レーヨン繊維(1.7dtex、40mm)のみを用いた。またグリセリンの塗工量を80重量%とした。これら以外は実施例1と同様にして、図1及び図2に示す清掃用シート10を得た。
〔比較例1〕
実施例1で用いたグリセリンに代えて、流動パラフィン90重量%とノニオン性界面活性剤(ポリオキシエチレンアルキルエーテル)10重量%とからなる油剤をシートに対して5重量%塗工した。これ以外は実施例1と同様にして、清掃用シートを得た。
〔比較例2〕
原料の繊維として、ポリエチレンテレフタレート繊維(1.49dtex、38mm)のみを用いた。また、実施例1で用いたグリセリンに代えて、流動パラフィン90重量%とノニオン性界面活性剤(ポリオキシエチレンアルキルエーテル)10重量%とからなる油剤をシートに対して5重量%塗工した。これら以外は実施例1と同様にして、清掃用シートを得た。
〔評価〕
得られた清掃用シートについて、以下の方法でダストの捕集性能及び薬剤の染み出し防止性を評価した。それらの結果を以下の表1に示す。
〔ダストの捕集性能〕
ダストの捕集性能は、髪の毛、JIS試験用ダスト7種(3〜80μm)、及びJIS試験用ダスト1種(44〜300μm)を篩い分けた大粒径ダスト(150〜300μm)の3種類を対象として行った。
〔髪の毛の捕集率〕
花王株式会社製の清掃具であるクイックルワイパー(登録商標)に清掃用シートを装着した。30cm×60cmのフローリング(松下電工製 ウッディタイルMT613T)上に約10cmの髪の毛を5本散布し、その上に清掃用シートを乗せて一定のストローク(60cm)で2往復清掃して清掃用シートに捕集された髪の毛の本数を測定した。この操作を連続6回実施して、30本中何本の髪の毛が捕集されたかを測定した。捕集された髪の毛の数を30で除し、これに100を乗じて、その値を髪の毛の捕集率(%)とした。
〔JIS試験用ダスト7種(3〜80μm)の捕集率〕
花王株式会社製の清掃具であるクイックルワイパー(登録商標)に清掃用シートを装着した。100cm×100cmのフローリング(松下電工製 ウッディタイルMT613T)上にJIS試験用ダスト7種(関東ローム層、細粒)を0.1g散布し(ハケを用いて全面に均一散布)、フローリングを1往復で4列清掃した。この操作を連続6回した後、汚れた清掃シートの重量を測定した。清掃前に予め測定しておいた清掃用シートの重量を差し引いてダストの捕集量を算出した。捕集されたダストの重量を、散布した全ダスト重量(0.6g=0.1g×6回)で除し、これに100を乗じて、その値をJIS試験用ダスト7種の捕集率(%)とした。
〔大粒径ダスト(150〜300μm)の捕集率〕
IWAMOTO MINERAL CO製の試験用ダスト1種を篩い分けし、目開き300μmのメッシュをパスし且つ目開き150μmのメッシュにオンしたものを集めた。このダスト0.5gを、茶こしを用いて平らな板の上の8cm×8cmの正方形の範囲に均一に散布した。散布したダストを覆うように、10cm×10cmに切り出した清掃用シートを静かに重ねた。そしてシート上を、150mm幅で重さ1kgのローラを用いて縦横それぞれ一往復プレスし、シートにダストを付着させた。次いで、ダストが付着したシートの重量Aを測定した。ダストを付着させる前に予め測定しておいたシートの重量Bを、重量Aから差し引き、シートに付着したダストの重量Cを求めた。重量Cを、初期のダスト重量である0.5gで除し、更に100を乗じた値をダストの捕集率(%)とした。
〔薬剤の染み出し防止性〕
黒色の艶消し化粧版の上に清掃用シート(15cm×15cm)を載置し、その中央部上にアクリル板(縦10cm×横10cm×厚さ5mm)を静置した。更にアクリル板の上に500gの重りを載置した。1分経過後、重り、アクリル板及び清掃用シートを取り除き、黒色の艶消し化粧版の上に染み出した薬剤の様子を、限度見本を基準に目視評価した。染み出しが全くない場合を◎、若干染み出しがみられる場合を○、やや染み出しがみられる場合を△、半分以上の薬剤の染み出しがみられる場合を×と評価した。
表1に示す結果から明らかなように、各実施例の清掃用シートは、髪の毛の捕集率は、比較例と同レベルを維持しつつ、JIS試験用ダスト7種(3〜80μm)の捕集率及び大粒径ダスト(150〜300μm)の捕集率が比較例よりも高いことが判る。特に、大粒径ダスト(150〜300μm)の捕集率が、比較例よりも極めて高いことが判る。また各実施例の清掃用シートは、薬剤の染み出しがなくドライな状態であることが判る。
本実施形態の嵩高シートの要部を拡大して示す斜視図である。 図1のII−II線断面を示す拡大断面図である。
符号の説明
10 清掃用シート
11 繊維集合体
12 網状シート
13 小凸部
14 小凹部

Claims (8)

  1. 20度における表面張力が45mN/m以上で且つ20度における蒸気圧が267Pa以下である薬剤を含む液が、繊維材料を含むシートに付与されてなり、該液の量が、該シートの重量に対して3〜95重量%である清掃用シート。
  2. 前記薬剤がグリセリンである請求項1記載の清掃用シート。
  3. 前記繊維材料として、親水性繊維を用いた請求項1又は2記載の清掃用シート。
  4. 前記親水性繊維が、セルロース系繊維を含む請求項3記載の清掃用シート。
  5. 前記親水性繊維が、親水性の合成繊維を更に含む請求項4記載の清掃用シート。
  6. 前記親水性繊維が、セルロース系繊維及び親水性の合成繊維を重量比で前者:後者=5:95〜95:5の割合で含んでいる請求項5記載の清掃用シート。
  7. 前記液が界面活性剤を含んでいないものである請求項1ないし6の何れかに記載の清掃用シート。
  8. 前記シートが、繊維ウエブを水流交絡させて形成された繊維集合体を具備するものである請求項1ないし7の何れかに記載の清掃用シート。
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