JP6917606B2 - 清拭シート - Google Patents

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Description

本発明は、各種の液体を含ませた後、押圧することにより、含ませた液体を放出させながら清拭する清拭シートに関する。
対人あるいは対物向けの清拭シートとして、構成繊維同士が三次元交絡することによって一体化してなるスパンレース不織布は、風合いが良く、拭き取り対象物に対してキズ等を付ける恐れがないため、各種の拭き取り用途に好適に使用されている。
清拭する際には、ドライの状態で使用するものや、各種液体を含ませて使用するものがある。液体を含ませて使用するもののうち、液体が単なる水ではなく、機能性を有する液体の場合は、清拭シート自体が液体を十分に染み込む機能を必要とされるが、拭き取りの際に、染み込ませた液体を効果的に拭き取り対象物に移行することが求められる。効果的に液体を放出し移行させなければ、機能性を有する液体の効果が十分に発揮できないからである。液体を染み込ませて湿潤状態で使用する清拭シートとしては、各種の繊維を所定量混合したものや、積層したものが開示されている(特許文献1〜3)。
特許第4827528号公報 特開2009−91274号公報 特表2009−532095号公報
本発明の課題は、清拭シートとしての使用感を持ちながら、含ませた液体を効率よく放出し、被清拭物に移行しながら、効果的に清拭しうる清拭シートを提供することにある。
本発明は、上記課題を達成するものであって、中間層と、中間層の両面に位置する外層とから構成される3層構造不織布によって構成される清拭シートであり、
中間層を構成する繊維は、機械捲縮を有する熱可塑性合成繊維のみからなり、該合成短繊維の単繊維繊度が1.45〜9dtexであり、
中間層は、構成する繊維同士が、繊維の交点で、熱可塑性合成短繊維を構成する熱可塑性重合体の一部が溶融固化することによって接着してなる短繊維不織布(ただし、構成繊維同士が部分的熱圧着部により接合された熱接着不織布は除く。)であって、該短繊維不織布がエアスルー不織布またはサーマルボンド不織布のいずれかであり
外層を構成する繊維は、セルロース系繊維であって、再生セルロース繊維または精製セルロース繊維のいずれかの繊維のみからなり
両面に位置する外層と中間層とは、層間において、少なくとも外層を構成する繊維が、中間層を構成する繊維に絡みつくことによって層間が一体化しており、
清拭シートは、3層構造不織布の質量(100質量部)に対して400質量部以上の液体を含んでおり、液体放出性が63.3質量%以上であることを特徴とする清拭シート。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の清拭シートは、中間層と、その中間層の両面に位置する2つの外層との3層構造不織布によって構成される。外層は、清拭の際に、清拭対象物と直に接する層であり、清拭性を発揮する清拭層である。一方、外層に挟まれてなる中間層は、清拭の際に染み込ませる液体を保持する層であり、保水性を発揮する保水層(あるいは保液層)でもあり、クッション性も発揮する層でもある。そして、中間層の両面に位置する外層が、中間層が保持してなる水分を外層よりも外部に染み出ないように、中間層を挟み込むことによって閉じ込める役割を担い、清拭の際に、清拭シート面に押圧する力が加わると、押圧により中間層の空隙が押し潰されて、中間層内の空隙に保有していた水分や液体が、外層側に移動して外層に保持しきれない液体は外部に効率的に染み出し、今まで中間層にて保持していた液体や水分を効果的に外層よりも外部へ放出する。
中間層は、熱可塑性合成繊維のみによって構成され、熱可塑性合成繊維としては、その重合体の性質上、疎水性に優れるポリオレフィン系繊維であることが好ましい。中間層は、中間層内の空隙に水分や液体を保持する役割を担うものでありながら、また、押圧により、保持している水分や液体を中間層外に容易に放出する役割も担うことを要する。ここで、中間層を構成する繊維自体が、吸水性を有する繊維であると、繊維自体が水分や液体を吸水により保持してしまい、また、保持した水分や液体を容易に放出することができない。したがって、本発明の中間層は、一般的に吸水性を有しないとされる熱可塑性合成繊維のみによって構成させることにより、繊維自体が吸水するのではなく、効果的に、繊維間の空隙で水分や液体を保持し、必要の際に容易に中間層の外へ放出し、外層を通じて、シート外へ移行することができるのである。
熱可塑性合成繊維のみによって構成される中間層は、構成繊維同士が繊維の交点で、熱可塑性合成繊維を構成する熱可塑性重合体の一部が溶融固化することによって接着している不織布を用いることが好ましい。特に、機械捲縮を有する熱可塑性合成短繊維が多数堆積してなる短繊維ウェブに、エアスルー法やサーマルボンド法により、構成繊維の一部を溶融させて、繊維交点で熱接着してなる不織布を用いる。さらには、融点の異なる2種の重合体からなり、低融点重合体が鞘部に、高融点重合体が芯部に配されてなる芯鞘型複合繊維によって構成され、鞘部の低融点重合体が溶融固化することによって、構成繊維同士が熱接着してなる短繊維不織布を用いることが好ましい。芯鞘型複合繊維としては、芯部にポリエステルが配され、鞘部にポリエチレンが配された複合繊維や、芯部にポリプロピレン、鞘部にポリエチレンが配された複合繊維を好ましく用いることができる。これらはいずれも、繊維表面にポリオレフィンが配されることにより、疎水性であり、上記した中間層の役割を効果的に発揮することができる。
中間層を構成する繊維は、上記したように機械捲縮を有する短繊維であって、その単繊維繊度は、使用目的により適宜選択すればよく、1.45〜9dtexの範囲のもの使用する。単繊維繊度が大きくなるとコシ感が向上しゴワゴワした触り心地となるため、汚れをゴシゴシと力を入れて拭い取る用途に適しており、3.5〜9dtexを選択するとよい。一方、単繊維繊度が小さくなるとしなやかで柔らかい風合いなる傾向となり、女性や赤ちゃんの肌等のデリケートな用途に適しており、1.45〜3.3dtexの範囲を選択するとよい。
中間層は、JIS L 1907 バイレック法による吸水性が20mm以下であるとよい。熱可塑性合成繊維であるポリエステル繊維やポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維は、繊維自体が吸水することがないため、これらの繊維によって構成される短繊維不織布を用いてバイレック法による吸水性を測定しても略ゼロmm付近であり、中間層(短繊維不織布)を構成する繊維間空隙による毛細官現象や繊維配列の影響によって若干数mm程度吸い上げることもあるが、20mmを超えることはない。本発明においては、上記したように、中間層を構成する繊維自体には吸水性がなく、また吸水性がなく疎水性の繊維によって構成されているため、中間層を構成する短繊維不織布自体は吸水性を有するものではないが、繊維自体が吸水するのではなく、繊維間の空隙に保液あるいは保水し、必要な際に放出することができる。このように、吸水性に乏しい中間層が、押圧による力が加わるまでの間に、良好に液体や水分を保持できるのは、中間層の両面を、吸水性を有する外層で挟みこむ構造を採用するからである。
次いで、中間層の両面に位置する外層について説明する。外層を構成する繊維は、セルロース系繊維により構成される。セルロース系繊維は、繊維自体が吸水性を有するため、外層に一定の吸水性を付与することができ、中間層よりも吸水性に優れる。そして、外層は一定の吸水性を有することから、中間層内に保持してなる液体や水分を挟み込んで、3層構造不織布の質量に対して少なくとも400質量部の液体を清拭シート中に保持することができる。
セルロース系繊維は、レーヨン,キュプラ等の再生セルロース繊維、リヨセル繊維(商品名「テンセル」)等の精製セルロース繊維が挙げられる。
ルロース系繊維として、コットン繊維はルーメンと呼ばれる中空構造になっており、この中空部にも液体や水分を取り込むことができるため、コットン繊維自体の吸水性は高い。しかしながら、この中空部に、液体や水分が一旦抱き込まれると、容易に放出されない
コットン繊維以外のセルロース系繊維(再生セルロース繊維、精製セルロース繊維)は、中空部を有していないため、上記したように、中空部に液体や水分を溜め込んで放出しにくいことがない。したがって、外層を構成する繊維として、再生セルロース繊維や精製セルロース繊維を用いこれらの繊維のみによって構成する。
外層を構成する繊維同士は、交絡により一体化していることが好ましく、外層と中間層とは、層間において、少なくとも外層を構成する繊維が、中間層を構成する繊維に絡みつくことによって層間が一体化している。外層を構成する繊維同士が、交絡により一体化することによって、清拭シート表面の風合いが良好となり、拭き取り対象物に対してキズ等をつける恐れがなく、肌あたりが柔らかで良好となる。また、中間層と外層との層間が、外層を構成する繊維が中間層に絡み付いて一体化することにより、外層を構成するセルロース系繊維を通じて、中間層に保液してなる水分を良好に外層側に放出することができる。交絡による一体化は、公知の水流交絡処理によって得られることができる。交絡処理が良好に行えるには、外層を構成する繊維は、連続繊維ではなく、短繊維によって構成されることがよい。短繊維の繊維長は、カード機で開繊しうる程度の長さであればよく、一般に、繊維長が10〜100mm程度のものがよい。
外層を構成する繊維の単繊維繊度は、清拭対象等の使用目的により適宜選択すればよいが、ソフト性等を考慮すると、1〜3dtexの範囲のものがよい。
外層と中間層との目付の質量比は、清拭性や保液性、保持した液体や水分の放出性を考慮すると、外層(片側の層)/中間層=1/2〜1.5/1が好ましい。また、清拭シートを構成する3層構造不織布の目付は、40〜80g/m程度がよい。
次いで、本発明の3層構造不織布から構成される清拭シートの製造方法の一例について、説明する。
まず、保水層の役割の担う中間層となる不織布を準備する。上記したように合成繊維から構成され繊維同士が熱接着により一体化してなるエアースルー不織布あるいはサーマルボンド不織布がよい。
次いで、外層を構成するセルロース系繊維からなる短繊維ウェブを準備する。短繊維ウェブはセルロース系繊維として、再生セルロース繊維や精製セルロース繊維を採用しこれらの繊維のみからなるウェブを準備する。
中間層となる不織布の両面にセルロース系繊維からなる短繊維ウェブを積層した積層体を得、得られた積層体に高圧水流を施す。高圧水流を施す際、積層体はメッシュ状支持体に担持し、高圧水流は、積層体側すなわちメッシュ状支持体側の反対側から施す。高圧水流は、孔径0.05〜2.0mmの噴射孔が、噴射孔感覚0.05〜10mmで一列または複数列配置されている噴射装置を用い、たとえば、1.5〜20MPaで水を噴出させて得られるものである。高圧水流は、積層体に一回または二回以上施す。この高圧水流は、メッシュ状支持体に担持されている積層体に衝突すると、高圧水流のエネルギーが積層体の構成繊維を運動させるエネルギーとなり、構成繊維相互間を交絡させるのである。すなわち、外層を構成する繊維同士が交絡し、また、外層を構成する繊維が中間層に絡み付き、3層を一体化させる。高圧水流を施した積層体には、水が含浸されているため、積層体を絞って過剰な水分を除去して、本発明の3層構造不織布からなる清拭シートを得る。
本発明の清拭シートは、上記した構成を採用したことから、3層構造不織布の質量(100質量部)に対して400質量部以上の液体を良好に保持するとともに、清拭の際には、その保持した液体や水分を良好に放出して清拭対象物に効率良く移行させることができる。この保持した液体や水分を良好に放出して移行させることができるという優れた液体や水分の放出性は、下記の液体放出性により評価する。
3層構造不織布の質量(100質量部)に対して400質量部以上の液体または水分を含んでなる清拭シート(試料)100mm×100mmを準備し、3回押圧により、放出した合計液体量が、当初含んでなる液体量に対して、50質量%以上であると、液体放出性が50%以上であるとし、良好に液体を放出移行させることができ、液体放出性が良好であると評価した。また、この合計液体量が60%以上であると、液体放出性がより優れていると評価できる。さらには、1回目の押圧の際に放出した液体量が、30質量%以上であることが好ましく、より好ましくは40%以上である。また、2回目の押圧の際に放出した合計液体量が40%質量以上であることが好ましく、より好ましくは50%以上である。
押圧は、直径約41mm、質量500gの分銅を用いて、液体を含む試料の上に濾紙(アドバンテックNo.2)を3枚重ねて載せて、その上に前記分銅を静かに置き、3秒後に分銅と濾紙を取り除き、清拭シートの質量を測定し、放出した液体(水分)の量を算出した。この(1)分銅による押圧、(2)分銅と濾紙の除去、(3)清拭シートの質量測定の(1)〜(3)の一連の動作を3回繰り返して、1回目の押圧により放出した液体量、2回目の押圧により放出した液体量と2回押圧による放出した合計液体量、3回目の押圧により放出した液体量と3回押圧による放出した合計液体量をそれぞれ算出し、当初含んでいた液体量に対して、3回押圧によって放出した合計液体量の比率を求め、これを液体放出性として評価した。なお、濾紙はその都度、新しいものを使用した。
また、上記では、すでに液体が含まれてなる清拭シートについての評価であるが、本発明では、液体を含ませて使用する清拭シートであって、液体を含ませる前の状態の清拭シートについても、本発明の範囲内とする。その場合は、市販の化粧水を用いて評価し、3回押圧により、放出した合計液体量が、当初含ませた液体量に対して、50質量%以上であることにより、良好に液体を放出移行させることができ、液体放出性が良好であると評価した。また、この合計液体量が60質量%以上であると、液体放出性がより優れていると評価できる。さらには、上記と同様で、1回目の押圧の際に放出した液体が、30質量%以上であることが好ましく、より好ましくは40質量%以上である。また、2回目の押圧の際に放出した合計液体量が40質量%以上であることが好ましく、より好ましくは50質量%以上である。
液体が含まれていない清拭シートについての液体放出性の評価は、100mm×100mmの試料(清拭シート)を準備し、この清拭シートの質量を測定した後、清拭シートの質量(100質量部)に対して、400質量部の液体を清拭シートに含ませる。液体としては化粧水を用い、具体的には、ロート製薬社製 商品名「肌研 白潤薬用美白化粧水」を用いた。押圧は、上記と同様で、直径約41mm、質量500gの分銅を用いて、液体を含む試料の上に濾紙(アドバンテックNo.2)を3枚重ねて載せて、その上に前記分銅を静かに置き、3秒後に分銅と濾紙を取り除き、清拭シートの質量を測定し、放出した液体(水分)の量を算出した。この(1)分銅による押圧、(2)分銅と濾紙の除去、(3)清拭シートの質量測定の(1)〜(3)の一連の動作を3回繰り返して、1回目の押圧により放出した液体量、2回目の押圧により放出した液体量と2回押圧による放出した合計液体量、3回目の押圧により放出した液体量と3回押圧による放出した合計液体量をそれぞれ算出し、当初含ませた液体量に対して、3回押圧によって放出した合計液体量の比率を求め、これを液体放出性として評価した。なお、濾紙はその都度、新しいものを使用した。
本発明の清拭シートの大きさは、清拭対象物に応じて、適宜設計すればよい。清拭対象物が、比較的大きい面積の場合は、一辺の長さが10数cm〜30cm程度がよい。また、身体の清拭用の場合は、片手での取扱い性を考慮して10cm〜20cm程度がよい。また、いわゆる化粧水やメイク落とし等の顔用に用いる場合は、数cm〜10cm程度がよい。
本発明の清拭シートは、使用上の便宜のために予め化粧水が含浸してなる化粧シートとしてや、所望の清拭用液体等が含浸してなる液体含浸清拭シートとしても用いられるものである。また、使用者が、ドライの状態の清拭シートに、その都度、好みの液体を含浸させて使用してもよいものである。
本発明の清拭シートは、中間層と、その中間層の両面に位置する2つの外層との3層構造であり、中間層は、熱可塑性合成短繊維のみから構成され、外層は、特定のセルロース系繊維により構成される。外層に挟まれてなる中間層は、清拭の際に染み込ませる液体を保持する保水層であり、外層は、清拭の際に、清拭対象物と直に接する層であって清拭性を発揮する清拭層である。本発明の清拭シートは、液体や水分を清拭シートに含む状態においては、中間層の両面に位置する外層が、中間層が保持してなる水分を外層よりも外部に染み出ないように、中間層を挟み込むことによって閉じ込める役割を担うことから、大量の液体を中間層の繊維間空隙内に良好に保持することができ、一方、清拭の際に、清拭シート面に押圧する力が加わると、押圧により中間層の空隙が押し潰されて、中間層内の空隙に保有していた水分や液体が、外層側に移動して、今まで中間層にて保持していた液体や水分を効果的に外層よりも外部へ放出し、清拭対象物に放出移行することができ、効率よく清拭作業を行うことができる。
以下、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。また、水分放出性の評価方法は、上述したとおりである。
実施例1
中間層として、ポリプロピレンが芯、ポリエチレンが鞘に配されてなるポリオレフィン系複合短繊維(単繊維繊度2.2dtex)のみから構成され、構成繊維同士が繊維の交点で溶融固化してなるエアースルー不織布(目付20g/m)を準備した。このエアースルー不織布のバイレック法による吸水性は、3.2mmであった。
また、外層を構成する繊維として、リヨセル繊維(単繊維繊度1.7dtex、繊維長38mm)を準備し、構成繊維としてリヨセル繊維のみからなる短繊維ウェブ(目付20g/m)をカード法により作成した。
短繊維ウエブ/エアースルー不織布/短繊維ウエブの順に積層して積層体を得、この積層体に水流交絡処理を施した。水流交絡処理は、100メッシュのメッシュ状支持体上に前記積層体を載置して、プレウエット行程を経た後、ノズル孔径0.1mmの噴射孔が孔間隔0.6mmで横一列に配置された噴出装置を用い、4.11MPaの圧力で3回処理し、さらに反転し同じ水圧で3回処理を行い、目付60g/mの実施例1の清拭シートを得た。
実施例2
実施例1において、外層として、リヨセル繊維に換えて、レーヨン繊維(単繊維繊度1.7dtex、繊維長40mm)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、目付60g/mの実施例2の清拭シートを得た。
参考
実施例1において、外層の短繊維ウェブとして、コットン繊維(単繊維繊度1.7dtex、平均繊維長18mm)とポリエステル繊維(単繊維繊度1.45dtex、繊維長33mm)との混合短繊維ウェブ(混合比率は質量比で50/50)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、目付60g/m参考の清拭シートを得た。
参考例2
実施例1において、外層として、リヨセルに換えて、コットン繊維(単繊維繊度1.7dtex、平均繊維長18mm)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、目付60g/m参考の清拭シートを得た。
参考
実施例1において、外層の短繊維ウェブとして、コットン繊維(単繊維繊度1.7dtex、平均繊維長18mm)とリヨセル繊維(単繊維繊度1.7tex、繊維長38mm)との混合短繊維ウェブ(混合比率は質量比で50/50)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、目付60g/m参考の清拭シートを得た。
参考
実施例1において、外層の短繊維ウェブとして、コットン繊維(単繊維繊度1.7dtex、平均繊維長18mm)とレーヨン繊維(単繊維繊度1.7tex、繊維長40mm)との混合短繊維ウェブ(混合比率は質量比で50/50)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、目付60g/m参考の清拭シートを得た。
比較例1
実施例1において、中間層を用いず、構成繊維としてコットン繊維(単繊維繊度1.7dtex、平均繊維長18mm)のみからなる短繊維ウェブ(目付60g/m)をカード法により作成し、実施例1と同様の水流交絡処理を施して、目付60g/mの比較例1の清拭シートを得た。
比較例2
実施例1において、中間層を用いず、構成繊維としてリヨセル繊維のみからなる短繊維ウェブ(目付60g/m)をカード法により作成し、実施例1と同様の水流交絡処理を施して、目付60g/mの比較例2の清拭シートを得た。
比較例3
実施例1において、中間層を用いず、構成繊維としてレーヨン繊維(単繊維繊度1.7dtex、繊維長40mm)のみからなる短繊維ウェブ(目付60g/m)をカード法により作成し、実施例1と同様の水流交絡処理を施して、目付60g/mの比較例4の清拭シートを得た。
比較例4
実施例1において、中間層を用いず、構成繊維としてコットン繊維(単繊維繊度1.7dtex、平均繊維長18mm)とポリエステル繊維(単繊維繊度1.45dtex、繊維長33mm)との混合短繊維ウェブ(混合比率は質量比で50/50 目付60g/m)をカード法により作成し、実施例1と同様の水流交絡処理を施して、目付60g/mの比較例4の清拭シートを得た。
得られた実施例および比較例の清拭シートについて、液体放出性の評価を上述した方法によりした。評価は、清拭シートの質量100質量部に対して、400質量部の化粧水(ロート製薬社製 商品名「肌研 白潤薬用美白化粧水」)を含ませて評価した。評価結果を表1に示した。
Figure 0006917606

表1の評価結果からも分かるように、本発明の実施例1〜6の清拭シートは、中間層が存在することにより、含ませた液体を押圧により効率よく、かつ効果的に放出・移行させることができるものであった。

Claims (4)

  1. 中間層と、中間層の両面に位置する外層とから構成される3層構造不織布によって構成される清拭シートであり、
    中間層を構成する繊維は、機械捲縮を有する熱可塑性合成繊維のみからなり、該合成短繊維の単繊維繊度が1.45〜9dtexであり、
    中間層は、構成する繊維同士が、繊維の交点で、熱可塑性合成短繊維を構成する熱可塑性重合体の一部が溶融固化することによって接着してなる短繊維不織布(ただし、構成繊維同士が部分的熱圧着部により接合された熱接着不織布は除く。)であって、該短繊維不織布がエアスルー不織布またはサーマルボンド不織布のいずれかであり
    外層を構成する繊維は、セルロース系繊維であって、再生セルロース繊維または精製セルロース繊維のいずれかの繊維のみからなり
    両面に位置する外層と中間層とは、層間において、少なくとも外層を構成する繊維が、中間層を構成する繊維に絡みつくことによって層間が一体化しており、
    清拭シートは、3層構造不織布の質量(100質量部)に対して400質量部以上の液体を含んでおり、液体放出性が63.3質量%以上であることを特徴とする清拭シート。
  2. 中間層を構成する熱可塑性合成短繊維が、ポリオレフィン系短繊維であることを特徴とする請求項1の清拭シート。
  3. 中間層は、JIS L 1907 バイレック法による吸水性が20mm以下であることを特徴とする請求項1または2記載の清拭シート。
  4. 中間層と、中間層の両面に位置する外層とから構成される3層構造不織布によって構成される清拭シートであり、
    該清拭シートは液体を含ませて使用するものであり、
    中間層を構成する繊維は、機械捲縮を有する熱可塑性合成短繊維のみからなり、該合成短繊維の単繊維繊度が1.45〜9dtexであり、
    中間層は、構成する繊維同士が、繊維の交点で、熱可塑性合成短繊維を構成する熱可塑性重合体の一部が溶融固化することによって接着してなる短繊維不織布(ただし、構成繊維同士が部分的熱圧着部により接合された熱接着不織布は除く。)であって、該短繊維不織布がエアスルー不織布またはサーマルボンド不織布のいずれかであり
    外層を構成する繊維は、セルロース系繊維であって、再生セルロース繊維または精製セルロース繊維のいずれかの繊維のみからなり
    両面に位置する外層と中間層とは、層間において、少なくとも外層を構成する繊維が、中間層を構成する繊維に絡みつくことによって層間が一体化しており、
    液体放出性が63.3質量%以上であることを特徴とする液体を含ませて使用する清拭シート。
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