JP2008295024A - 高周波フィルタ - Google Patents

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Abstract

【課題】 共振パターンの特定箇所への電流集中が生じにくく、かつ実際のフィルタ特性の、設計値からのずれが生じにくい高周波フィルタを提供する。
【解決手段】 誘電体基板の主表面上に導電材料で形成された円形の平面形状を持つ共振パターン(21)が形成されている。共振パターンの中心を通過し、相互に直交する第1及び第2の仮想直線を定義する。第1の仮想直線と、共振パターンの外周線との2つの交差箇所において、それぞれ第1の入力ポート(22)及び第1の出力ポート(23)が、共振パターンと電磁気的に結合する。第2の仮想直線と、共振パターンの外周線との2つの交差箇所において、それぞれ第2の入力ポート(24)及び第2の出力ポート(25)が、共振パターンと電磁気的に結合する。第1のポート間導波路(26)が、第1の出力ポートに出力された高周波信号を第2の入力ポートまで伝搬させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、マイクロストリップラインまたはストリップライン構造の共振パターンを持つ高周波フィルタに関する。
図13Aに、下記の特許文献1に記載された高周波フィルタの平面図を示し、図13Bに、図13Aの一点鎖線11B−11Bにおける断面図を示す。
誘電体基板101の主表面上に、共振パターン102、入力ポート103、及び出力ポート104が形成されている。共振パターン102の平面形状は円形である。入力ポート103及び出力ポート104は、それぞれ共振パターン102の外周上の、中心角90°をなす2つの点において、共振パターン102に電磁気的に結合している。誘電体基板101の裏面には、グランド膜105が形成されている。共振パターン102、グランド膜105、及び誘電体基板101は、マイクロストリップラインを構成する。
共振パターン102の上に、他の誘電体基板110が配置されている。誘電体基板110の表面上に、導体パターン111が形成されている。導体パターン111は、入力ポート103と共振パターン102との結合位置と、出力ポート104と共振パターン102との結合位置とを両端とする中心角270°の円弧の中心点と重なる位置に配置されている。導体パターン111の平面形状は例えば円形であり、その直径は、マイクロストリップラインを伝搬する高周波信号の実効波長の1/4以下である。
導体パターン111が共振パターン102と電磁気的に結合することにより、共振パターン102の相互に直交する2つの電磁界モードの縮退が解かれて共振周波数が分離する。これにより、図13Aに示した高周波素子は、デュアルモードフィルタとして機能する。
図13A及び図13Bに示したディスク型共振パターンは、ヘアピン型共振パターンやストレートライン型共振パターンに比べて、特定箇所への電流の集中が生じにくい。また、円形の外周の一部にノッチを設けたディスクパターンに比べても、特定箇所への電流の集中が生じにくい。このため、電力耐性が高く、送信用フィルタへの応用が期待される。
特開2006−115416号公報
図13A及び図13Bに示した高周波フィルタでは、共振パターン102と、その上に配置される誘電体基板110との間に発生する空気ギャップ、共振パターン102と導体パターン111との位置ずれ等により、フィルタ特性が設計値からずれてしまう。
本発明の目的は、共振パターンの特定箇所への電流集中が生じにくく、かつ実際のフィルタ特性の、設計値からのずれが生じにくい高周波フィルタを提供することである。
本発明の一観点によると、
誘電体材料からなる基板と、
前記基板の主表面上に導電材料で形成された円形の平面形状を持つ第1の共振パターンと、
前記第1の共振パターンの中心を通過する第1の仮想直線と、前記第1の共振パターンの外周線との一方の交差箇所において、該第1の共振パターンと電磁気的に結合する第1の入力ポートと、
前記第1の仮想直線と、前記第1の共振パターンの外周線との他方の交差箇所において、該第1の共振パターンと電磁気的に結合する第1の出力ポートと、
前記第1の共振パターンの中心を通過し、前記第1の仮想直線と直交する第2の仮想直線と、前記第1の共振パターンの外周線との一方の交差箇所において、該第1の共振パターンと電磁気的に結合する第2の入力ポートと、
前記第2の仮想直線と、前記第1の共振パターンの外周線との他方の交差箇所において、該第1の共振パターンと電磁気的に結合する第2の出力ポートと、
前記第1の出力ポートに出力された高周波信号を前記第2の入力ポートまで伝搬させる第1のポート間導波路と
を有する高周波フィルタが提供される。
1枚の誘電体基板上に、共振パターン、入出力ポート、及びポート間導波路を形成することにより、複数のパターンの位置ずれに起因する共振周波数のずれを防止することができる。また、共振パターン等が基板の片面に形成されるため、製造効率が高く、特に共振器を多段化した場合に、より顕著な効果が期待される。さらに、円形の共振パターンを用いたため、耐電力性が高く、大電力入力時の非線形歪が抑制される。
図1Aに、第1の実施例による高周波フィルタの断面図を示し、図1Bに、図1Aの一点鎖線1B−1Bにおける平断面図を示す。図1Bの一点鎖線1A−1Aにおける断面図が、図1Aに相当する。
主表面上に共振パターン21等が形成され、裏面にグランド膜27が形成された誘電体基板20が、パッケージ15の本体15Aの底面上に配置されている。グランド膜27がパッケージ本体15Aの底面に接触する。
パッケージ本体15Aは、上方が開口した直方体状の容器であり、開口部は、天板15Bで塞がれている。パッケージ本体15Aと天板15Bとにより、内部に閉じた空間を画定するパッケージ15が構成される。パッケージ15は、例えば、熱伝導性及び導電性に優れる無酸素銅で形成されている。なお、無酸素銅の他に、純アルミニウム、アルミニウム合金、銅合金等で形成してもよい。さらに、熱収縮率が誘電体基板20のそれに近いコバール、インバー、42アロイ等で形成してもよい。また、パッケージ15には、表面酸化による電気的な特性の劣化を防止するために、厚さ2μm程度の金めっきが施されている。
誘電体基板20は、主表面に(100)結晶面が現れている酸化マグネシウム(MgO)で形成され、その厚さは0.5mmである。誘電体基板20の材料として、LaAlO、サファイア等の高誘電率、低損失の誘電体材料を用いてもよい。
図1Bに示すように、誘電体基板20の主表面上に、共振パターン21、第1の入力ポート22、第1の出力ポート23、第2の入力ポート24、第2の出力ポート25、及びポート間導波路26が形成されている。上記誘電体基板20の上に5GHz帯のバンドパスフィルタを作製する場合の共振パターン21は、直径11mmの円形の平面形状を有する。このとき、共振パターン21内で共振する高周波信号の波長λrと、共振パターンdの直径dとの関係は、
d=(n/2)λr (nは自然数) ・・・(1)
となる。ここで、n=1のときの波長λrに相当する周波数を「基本共振周波数」と呼ぶこととする。すなわち、共振パターン21の基本共振周波数の信号は、その直径の2倍、すなわち22mmの波長を持つ。実際の共振波長は、マイクロストリップラインの実効誘電率と、電気的に測定された共振周波数とから求めることができる。なお、現実には、共振パターン21の縁からの電磁波の染み出し等により、共振する高周波信号の波長は、上述の式(1)で求めた共振波長λrからややずれる。
共振パターン21の中心を通過し、相互に直交する第1の仮想直線40及び第2の仮想直線41を定義する。共振パターン21の外周と、第1の仮想直線40との一方の交差箇所において、第1の入力ポート22が共振パターン21に電磁気的に結合し、他方の交差箇所において、第1の出力ポート23が共振パターン21に電磁気的に結合している。第1の入力ポート22及び第1の出力ポート23の各々の平面形状は、共振パターン21の外周に沿う曲率を持った三日月状であり、第1の仮想直線40に関して線対称である。
共振パターン21の外周と、第2の仮想直線41との一方の交差箇所において、第2の入力ポート24が共振パターン21に電磁気的に結合し、他方の交差箇所において、第2の出力ポート25が共振パターン21に電磁気的に結合している。第2の入力ポート24及び第2の出力ポート25の各々の平面形状は、共振パターン21の外周に沿う曲率を持った三日月状であり、第2の仮想直線41に関して線対称である。これらの入出力ポート22〜25の各々は、共振パターン21の縁から間隔25〜100μm隔てられて配置されている。
第1の入力ポート22に入力導波路31が接続されている。入力導波路31は、第1の仮想直線40に沿って配置される。第2の出力ポート25に出力導波路32が接続されている。出力導波路32は、第2の仮想直線41に沿って配置されている。ポート間導波路26が、第1の出力ポート23と第2の入力ポート24とを接続し、第1の出力ポート23に出力された高周波信号を、第2の入力ポート24まで伝搬させる。
共振パターン21、入出力ポート22〜25、導波路31、32、ポート間導波路26、及びグランド膜27は、YBaCu6+x(以下、「YBCO」という。)で形成されており、その厚さは100〜500nmである。なお、これらの導電パターンは、YBCO以外に、液体窒素温度で超伝導状態を示す酸化物超伝導材料で形成してもよい。酸化物超伝導材料の例として、R−Ba−Cu−O系(RはNb、Ym、Sm、またはHo)材料、Bi−Sr−Ca−Cu−O系材料、Pb−Bi−Sr−Ca−Cu−O系材料、CuBaCaCu系材料(1.5<p<2.5、2.5<q<3.5、3.5<r<4.5)等が挙げられる。
入力導波路31、出力導波路32、及びポート間導波路26の幅は、上述の誘電体基板20上に形成する場合は0.5mmであり、このときの導波路の特性インピーダンスは50Ωである。入力導波路31及び出力導波路32の各々の、共振パターン21から遠い方の端部近傍の表面上に、Cr膜、Pd膜、及びAu膜がこの順番に積層された電極が形成されている。
YBCO膜は、例えばパルスレーザ蒸着法により形成することができる。誘電体基板20の主表面上の各YBCOパターンは、通常のフォトリソグラフィ技術を用いて形成することができる。Cr膜、Pd膜、及びAu膜が積層された電極は、蒸着及びリフトオフ法を用いて形成することができる。
パッケージ本体15Aの側壁に、同軸の入力コネクタ35及び出力コネクタ36が取り付けられている。入力コネクタ35の中心導体が、直径25μmのAu線により入力導波路31の端部の電極に接続され、出力コネクタ36の中心導体が、直径25μmのAu線により出力導波路32の端部の電極に接続されている。Au線の代わりに、AuリボンやAl線を用いてもよい。
図2Aに、第1の実施例による高周波フィルタの透過特性(SパラメータのS21の周波数依存性)のシミュレーション結果を示す。シミュレーションは、ソネット社製の電磁界シミュレータを用いて行った。横軸は、周波数を単位「GHz」で表し、縦軸は、S21の大きさを単位「dB」で表す。なお、比較のために、図2Bに示した共振パターンを持つ高周波フィルタ(比較例)の透過特性を破線で示す。比較例による高周波フィルタにおいては、円形の共振パターン21aを挟んで相互に対向する位置に、入力ポート22a及び出力ポート25aが配置されている。
図2Aに示すように、第1の実施例による高周波フィルタのS21は、周波数約5GHzにおいて最大値を示す。実施例の構成とすることにより、図2Bに示した比較例の高周波フィルタに比べて、急峻な周波数遮断特性が得られる。特に、第1の実施例の場合には、遮断周波数よりも外側の周波数域に減衰極が現れており、急峻な周波数遮断特性が得られていることがわかる。
図3に、第1の実施例による高周波フィルタのSパラメータの実測結果を示す。誘電体基板20として、(100)結晶面が現れた厚さ0.5mmのMgO基板を用い、誘電体基板20の主表面上の各パターン、及びグランド膜27をYBCOで形成し、その厚さを500nmとした。共振パターン21の直径は11mmとし、入出力ポート22〜25の各々と共振パターン21の縁との間隔を25μmとした。ポート間導波路26の長さは12.1mmとした。この長さは、第1の出力ポート23の、共振パターン21に対向する縁から、ポート間導波路26の中心を経由して、第2の入力ポート24の、共振パターン21に対向する縁に至るまでの経路の長さを意味する。この高周波フィルタを温度65Kまで冷却してYBCO膜を超伝導状態にし、Sパラメータの測定を行った。
図3の横軸は周波数を単位「GHz」で表し、縦軸はSパラメータの大きさを単位「dB」で表す。グラフ中の実線はS21、すなわち透過特性を示し、破線はS11、すなわち反射特性を示す。図2Aに示したシミュレーショ結果と同等の、急峻な周波数遮断特性を持つことがわかる。
第1の実施例においては、図13A及び図13Bに示した従来の高周波フィルタとは異なり、複数の誘電体基板を必要としない。このため、複数の誘電体基板の位置ずれ等に起因してフィルタ特性が設計値からずれることがない。
図4に、入出力ポート22〜25の各々と、共振パターン21の縁との間隔を75μmとしたときの、ポート間導波路26の長さの異なる3種類の高周波フィルタのSパラメータのシミュレーション結果を示す。横軸は周波数を単位「GHz」で表し、縦軸はSパラメータの大きさを単位「dB」で表す。グラフ中の一点鎖線、実線、及び破線は、それぞれポート間導波路26の長さを11.3mm、12.0mm、及び12.5mmとした高周波フィルタのSパラメータを示す。なお、図4には、S11とS21とを示している。
厚さ0.5mmのMgO基板上に形成した幅0.5mmの導波路における実効誘電率は6.50である。従って、この導波路を伝播する5GHzの高周波信号の波長は23.5mmになる。従って、長さが11.3mm、12.0mm、及び12.5mmのポート間導波路26の線路長は、それぞれ高周波信号の線路内波長の0.48倍、0.51倍、及び0.53倍になる。導波路の線路長を、その導波路を伝播するある特定の周波数の信号の線路内波長で正規化した長さを「電気的線路長」と呼ぶこととする。
いずれの高周波フィルタにおいても、周波数5GHz近傍においてS21が最大値を示しており、その両側にそれぞれ減衰極が現れている。S11パラメータは、周波数5GHz近傍において2つの急峻な極小値を示している。これは、共振パターン21内にデュアルモードの共振が発生していることを示している。この2つの極小値の間隔は、ポート間導波路26の電気的線路長が長くなるに従って拡がっている。また、S21の通過帯域幅は、ポート間導波路26の電気的線路長が長くなるに従って拡がっている。これは、ポート間導波路26の電気的線路長が長くなるに従って、デュアルモードの結合が強くなることを意味している。
ポート間導波路26の電気的線路長による通過帯域の変化は、共振間結合係数kで説明できる。デュアルモードの共振が発生しているときの2つの異なる共振周波数をそれぞれfl及びfh(fl<fh)とすると、共振間結合係数kは次式で表される。
k=(fh−fl)/(fh+fl) ・・・(2)
図5に、ポート間導波路26の長さを変化させたときの共振間結合係数kの変化を示す。図5の横軸はポート間導波路26の長さを単位「mm」で表し、縦軸は共振間結合係数kを表す。図5の上側の横軸に、周波数5GHzの高周波信号の線路内波長23.5mmで正規化したポート間導波路26の電気的線路長を示す。
ポート間導波路26の線路長が約11.3mm(周波数5GHzの高周波信号の線路内波長で正規化した電気的線路長が約0.48)のときに共振間結合係数kが0になり、帯域幅が最も狭くなる。ポート間導波路26を長くすると、共振間結合係数kは増大する。図5に示したグラフから、ポート間導波路26の線路長を、周波数5GHzの高周波信号の線路内波長の56%以下の範囲で変化させることにより、通過帯域幅を調整することが可能になることがわかる。なお、通過帯域幅を調整することが可能な線路長の範囲の下限値は、共振間結合係数kが0となる長さにすればよい。
ポート間導波路26の電気的線路長は、その幾何学的な長さ及び幅、第1の出力ポート23と共振パターン21との間隔、第2の入力ポート24と共振パターン21との間隔、及びポート間導波路26の周囲の空間の誘電率等に依存する。従って、これらのパラメータを変化させることによって、ポート間導波路26の電気的線路長を変化させることができる。
図6Aに、ポート間導波路26の電気的線路長を、基本共振周波数に相当する線路内波長とほぼ等しくした場合の誘電体基板20の主表面上のパターンを示す。
図6Bに、ポート間導波路26の線路長を20.5mm〜24.5mmの範囲内で変化させたときの高周波フィルタの透過特性(S21の周波数依存性)のシミュレーション結果を示す。横軸は周波数を単位「GHz」で表し、縦軸はS21の大きさを単位「dB」で表す。周波数5GHz近傍でS21が極大値を示しており、デュアルモードの発振が生じていることが確認できる。ただし、図4に示した場合と異なり、極大値を示す周波数の両側に減衰極が見られない。
ポート間導波路26の線路長が20.5mmから24.5mmまでの範囲内において、線路長が長くなるに従って、透過帯域が低周波側へシフトしている。透過特性は、ポート間導波路26の線路長が、基本共振周波数に相当する線路内波長の0.9倍〜1.1倍の範囲内で、同様の傾向を示す。このように、ポート間導波路26の線路長を、基本共振周波数に相当する線路内波長の0.9倍〜1.1倍の範囲内で変化させることにより、透過帯域をシフトさせることが可能である。
図7Aに、第2の実施例による高周波フィルタの誘電体基板上の導電パターンを示す。第1の実施例による高周波フィルタは、1つの共振パターン21を有する1段構成であったが、第2の実施例による高周波フィルタは、2段構成になっている。第1段目の導電パターンは、図1A及び図1Bに示した第1の実施例の高周波フィルタの導電パターンと同一である。第2段目の導電パターンは、第1段目の導電パターンの鏡像を回転させたものと等しい。第2段目の導電パターンの共振パターン21A、第3の入力ポート22A、第3の出力ポート23A、第4の入力ポート24A、第4の出力ポート25A、及びポート間導波路26Aが、それぞれ第1の実施例による高周波フィルタの共振パターン21、第1の入力ポート22、第1の出力ポート23、第2の入力ポート24、第2の出力ポート25、及びポート間導波路26に対応する。
上述のように、第2段目の導電パターンが第1段目の導電パターンの鏡像に等しい。このため、誘電体基板20の主表面に向かってみたとき、第1段目の共振パターン21の中心を基準として、第1の出力ポート23から第2の入力ポート24へ向かう回転の向き(図7Aにおいて反時計回り)と、第2段目の共振パターン21Aの中心を基準として、第3の出力ポート23Aから第4の入力ポート24Aへ向かう回転の向き(図7Aにおいて時計回り)とが反対になる。
ステージ間導波路50が、第1段目の第2の出力ポート25と、第2段目の第3の入力ポート22Aとを接続する。ステージ間導波路50の線路長は、基本共振周波数に相当する線路内波長の3/8倍である。
図7Bに比較例による高周波フィルタの誘電体基板上の導電パターンを示す。第2の実施例では、第2段目の導電パターンが第1段目の導電パターンの鏡像を回転させたものと一致したが、比較例では、第1段目の導電パターン自体を回転させたものに一致する。第2段目の導電パターンの共振パターン21B、第3の入力ポート22B、第3の出力ポート23B、第4の入力ポート24B、第4の出力ポート25B、及びポート間導波路26Bが、それぞれ第1の実施例による高周波フィルタの共振パターン21、第1の入力ポート22、第1の出力ポート23、第2の入力ポート24、第2の出力ポート25、及びポート間導波路26に対応する。
第2段目の導電パターンが、第1段目の導電パターン自体を回転させたものと一致するため、誘電体基板20の主表面に向かってみたとき、第1段目の共振パターン21の中心を基準として、第1の出力ポート23から第2の入力ポート24へ向かう回転の向き(図7Bにおいて時計回り)と、第2段目の共振パターン21Bの中心を基準として、第3の出力ポート23Bから第4の入力ポート24Bへ向かう回転の向き(図7Bにおいて時計回り)とが同一である。
ステージ間導波路50が、第1段目の第2の出力ポート25と、第2段目の第3の入力ポート22Bとを接続する。ステージ間導波路50の線路長は、基本共振周波数に相当する線路内波長の3/8倍である。
図8に、第2の実施例及び比較例による高周波フィルタの透過特性(S21の周波数依存性)のシミュレーション結果を示す。横軸は周波数を単位「GHz」で表し、縦軸はS21の大きさを単位「dB」で表す。図中の実線が、図7Aに示した第2の実施例による高周波フィルタのS21を示し、破線が、図7Bに示した比較例による高周波フィルタのS21を示す。いずれの場合にも、周波数約5GHzを中心とする透過帯域を持つバンドパスフィルタ特性を示している。
第2の実施例の場合には、透過帯域の両側において、それぞれ2つずつ減衰極が現れている。これに対し、比較例の場合には、減衰極は現れていない。第2の実施例のように、第1段目の導電パターンと第2段目の導電パターンとを鏡像の関係にすることにより、周波数遮断特性をより急峻にすることができる。このように、第2の実施例による高周波フィルタと比較例による高周波フィルタとの透過特性が異なる挙動を示すのは、1段目及び2段目の共振パターンからその上方に放射される電磁波同士が、相互に影響し合うためと考えられる。
図9に、第2の実施例による高周波フィルタのステージ間導波路50の線路長を基本共振周波数に相当する線路内波長と等しくした場合、線路内波長の3/8倍とした場合、及び線路内波長の1/2倍とした場合の透過特性(S21の周波数依存性)を示す。横軸は周波数を単位「GHz」で表し、縦軸はS21の大きさを単位「dB」で表す。図中の細線、太線、及び破線が、それぞれステージ間導波路50の電気的線路長を基本共振周波数に相当する線路内波長と等しくした場合、線路内波長の3/8倍とした場合、及び線路内波長の1/2倍とした場合のS21パラメータのシミュレーション結果を示す。
ステージ間導波路50の電気的線路長を線路内波長と等しくした場合には、透過帯域の低周波側に、共振ピークpが現れている。ステージ間導波路50の電気的線路長を線路内波長の1/2倍にした場合には、透過帯域の高周波側に、共振ピークpが現れている。これに対し、ステージ間導波路50の電気的線路長を線路内波長の3/8倍にした場合には、良好なバンドパスフィルタ特性が得られている。
この評価結果からわかるように、ステージ間導波路50の電気的線路長を基本共振周波数に相当する線路内波長の3/8倍にすることが好ましい。
上記第2の実施例では、2段で高周波フィルタを構成したが、3段以上の複数段構成を採用してもよい。この場合、周波数遮断特性を急峻にするために、奇数段目の導電パターンと、偶数段目の導電パターンとが、相互に鏡像の関係になるようにすることが好ましい。
上記第1及び第2の実施例では、入出力ポートの平面形状を三日月状としたが、共振パターンと電磁気的に結合し得る他の形状としてもよい。
図10に、第3の実施例による高周波フィルタの主要部の断面図を示す。第1及び第2の実施例では、導電パターンの片側にのみグランド膜27を配置したマイクロストリップ線路により高周波フォルタを構成した。第3の実施例では、導電パターンの両側にグランド膜を配置したストリップ線路により高周波フィルタを構成する。
誘電体基板20、その主表面上の導電パターン21、22、23等、その裏面上のグランド膜27の構成は、第1の実施例の高周波フィルタの構成と同一である。誘電体基板20の主表面上に、導電パターン21、22、23等を覆うように、誘電体膜60が配置されている。この誘電体膜60の表面上に、上側のグランド膜61が形成されている。
このように、ストリップ線路構造としても、第1の実施例のマイクロストリップ線路構造の高周波フィルタと同様の効果が得られる。また、内層導電パターン21、22、23等を、第2の実施例による高周波フィルタのように複数段構成としてもよい。
図11Aに、第4の実施例による高周波フィルタの断面図を示す。図11Bに、図11Aの一点鎖線11B−11Bにおける平断面図を示す。図11Bの一点鎖線11A−11Aにおける断面図が、図11Aに相当する。以下、図1A及び図1Bに示した第1の実施例による高周波フィルタとの相違点に着目して説明し、構成が同一の部分については重複説明を省略する。
誘電体基板20の上方に、第1の誘電体部材70及び第2の誘電体部材71が配置されている。第1の誘電体部材70は、共振パターン21と第1の出力ポート23との結合部の近傍に配置され、第2の誘電体部材71は、共振パターン21と第2の入力ポート24との結合部の近傍に配置されている。ここで、「近傍」とは、共振パターン21と入出力ポート23、24との結合部に発生する電磁界の影響の及ぶ範囲と定義することができる。
第1の誘電体部材70は、第1の支持部材72によりパッケージ15に支持されている。第1の支持部材72は、第1の誘電体部材70を昇降させることができる。すなわち、第1の誘電体部材70と基板20との間隔を変化させることができる。第1の誘電体部材70を最も下降させた状態では、第1の誘電体部材70が、共振パターン21及び第1の出力ポート23に接触する。
第1の支持部材72には、例えばパッケージ15の天板15Bに形成された貫通孔に螺号するネジを用いることができる。ネジを回転させることにより、第1の誘電体部材70を昇降させることができる。なお、第1の支持部材72に、外部からの駆動信号によって対象物を並進移動させるリニアアクチュエータを用いてもよい。
第2の誘電体部材71は、第1の誘電体部材70と同様に、第2の支持部材73によりパッケージ15に昇降可能に支持されている。
第1の誘電体部材70及び第2の誘電体部材71を昇降させると、共振パターン21と第1の出力ポート23との間の静電容量、及び共振パターン21と第2の入力ポート24との間の静電容量が変化する。これにより、高周波フィルタの透過特性及び反射特性が変化する。
図12に、第4の実施例による高周波フィルタのSパラメータの周波数依存性を示す。図12の実線が、第1の誘電体部材70及び第2の誘電体部材71を配置しない場合のSパラメータを示し、破線が、第1の誘電体部材70を、共振パターン21及び第1の出力ポート23に接触させ、かつ第2の誘電体部材71を、共振パターン21及び第2の入力ポート24に接触させた状態のSパラメータのシミュレーション結果を示す。第1の誘電体部材70及び第2の誘電体部材71として、厚さ0.5mm、直径2mmの円板状に加工したMgOを用いた。
第1の誘電体部材70及び第2の誘電体部材71を配置すると、透過帯域幅が広くなることがわかる。このとき、中心周波数はほとんど変化しない。第1の誘電体部材70と基板20との間、及び第2の誘電体部材71と基板20との間に、間隙を設けると、透過帯域幅は、図12に示した誘電体部材を配置した場合と配置しない場合との中間の大きさになる。間隙を変化させることにより、透過帯域幅を変化させることができる。
透過帯域幅の制御性を高めるために、第1の誘電体部材70及び第2の誘電体部材71を、電磁界の強い領域に配置することが好ましい。例えば、平面視において、共振パターン21と第1の出力ポート23との間の間隙と重なるように第1の誘電体部材70を配置することが好ましい。第2の誘電体部材71は、平面視において、共振パターン21と第2の入力ポート24との間の間隙と重なるように配置することが好ましい。
また、第1の誘電体部材70と基板20との間隔、及び第2の誘電体部材71と基板20との間隔が10mm以下になるように、第1の誘電体部材70及び第2の誘電体部材71を配置することができるような構成とすることが好ましい。
第4の実施例では、第1の誘電体部材70及び第2の誘電体部材71を円板状としたが、他の幾何学的形状、例えば、円柱状、立方体、直方体等としてもよい。
また、上記第4の実施例では、第1の誘電体部材70及び第2の誘電体部材71にMgOを用いたが、他の誘電体材料を用いてもよい。なお、透過帯域幅の制御性を高め、かつ損失を小さくするために、誘電率が高く、かつ誘電損の小さな材料を選択することが好ましい。このような材料として、MgO以外に、例えば、SrTiO、TiO、Al等が挙げられる。また、第1の誘電体部材70と第1の支持部材72とを、1つの誘電体材料から一体成型してもよい。同様に、第2の誘電体部材71と第2の支持部材73とを、1つの誘電体材料から一体成型してもよい。
誘電体部材を、共振パターン21と第1の入力ポート22との結合部、及び共振パターン21と第2の出力ポート25との結合部の近傍に配置すると、透過帯域幅はほとんど変化せず、透過特性の急峻性が変化する。従って、透過帯域幅を制御するためには、誘電体部材を、共振パターン21と第1の出力ポート23との結合部の近傍、及び共振パターン21と第2の入力ポート24との結合部の近傍の少なくとも一方に配置することが好ましい。
以上実施例に沿って本発明を説明したが、本発明はこれらに制限されるものではない。例えば、種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者に自明であろう。
上記第1〜第4の実施例に基づき、下記の付記に示された発明を開示する。
(付記1)
誘電体材料からなる基板と、
前記基板の主表面上に導電材料で形成された円形の平面形状を持つ第1の共振パターンと、
前記第1の共振パターンの中心を通過する第1の仮想直線と、前記第1の共振パターンの外周線との一方の交差箇所において、該第1の共振パターンと電磁気的に結合する第1の入力ポートと、
前記第1の仮想直線と、前記第1の共振パターンの外周線との他方の交差箇所において、該第1の共振パターンと電磁気的に結合する第1の出力ポートと、
前記第1の共振パターンの中心を通過し、前記第1の仮想直線と直交する第2の仮想直線と、前記第1の共振パターンの外周線との一方の交差箇所において、該第1の共振パターンと電磁気的に結合する第2の入力ポートと、
前記第2の仮想直線と、前記第1の共振パターンの外周線との他方の交差箇所において、該第1の共振パターンと電磁気的に結合する第2の出力ポートと、
前記第1の出力ポートに出力された高周波信号を前記第2の入力ポートまで伝搬させる第1のポート間導波路と
を有する高周波フィルタ。
(付記2)
前記第1のポート間導波路の線路長が、前記第1の共振パターンの基本共振周波数に相当する線路内波長の56%以下である付記1に記載の高周波フィルタ。
(付記3)
前記第1のポート間導波路の線路長が、前記第1の共振パターンの基本共振周波数に相当する線路内波長の90%〜110%の範囲内である付記1に記載の高周波フィルタ。
(付記4)
前記第1の入力ポート、第1の出力ポート、第2の入力ポート、第2の出力ポート、及びポート間導波路が、前記基板の主表面上に形成された導電材料からなる導電パターンで構成されている付記1乃至3のいずれか1項に記載の高周波フィルタ。
(付記5)
前記第1の共振パターン、第1の入力ポート、第1の出力ポート、第2の入力ポート、第2の出力ポート、及び第1のポート間導波路が、液体窒素温度で超伝導を示す超伝導材料で形成されている付記4に記載の高周波フィルタ。
(付記6)
さらに、前記基板の前記主表面とは反対側の裏面上に形成されたグランド膜を有する付記1乃至5のいずれか1項に記載の高周波フィルタ。
(付記7)
さらに、
前記基板の主表面上に導電材料で形成されており、平面形状が前記第1の共振パターンと同一である第2の共振パターンと、
前記第2の共振パターンの中心を通過する第3の仮想直線と、前記第2の共振パターンの外周線との一方の交差箇所において、該第2の共振パターンと電磁気的に結合する第3の入力ポートと、
前記第3の仮想直線と、前記第2の共振パターンの外周線との他方の交差箇所において、該第2の共振パターンと電磁気的に結合する第3の出力ポートと、
前記第2の共振パターンの中心を通過し、前記第3の仮想直線と直交する第4の仮想直線と、前記第2の共振パターンの外周線との一方の交差箇所において、該第2の共振パターンと電磁気的に結合する第4の入力ポートと、
前記第4の仮想直線と、前記第2の共振パターンの外周線との他方の交差箇所において、該第2の共振パターンと電磁気的に結合する第4の出力ポートと、
前記第3の出力ポートに出力された高周波信号を前記第4の入力ポートまで伝搬させる第2のポート間導波路と、
前記第2の出力ポートに出力された高周波信号を前記第3の入力ポートまで伝搬させるステージ間導波路と
を有する付記1乃至6のいずれか1項に記載の高周波フィルタ。
(付記8)
前記ステージ間導波路の線路長が、前記第1の共振パターンの基本共振周波数に相当する線路内波長の3/8倍である付記7に記載の高周波フィルタ。
(付記9)
前記基板の主表面に向かってみたとき、前記第1の共振パターンの中心を基準として、前記第1の出力ポートから前記第2の入力ポートへ向かう回転の向きと、前記第2の共振パターンの中心を基準として、前記第3の出力ポートから前記第4の入力ポートへ向かう回転の向きとが逆向きである付記7または8に記載の高周波フィルタ。
(付記10)
さらに、
前記基板を収容し、電気的にシールドするパッケージと、
前記パッケージに取り付けられ、前記基板上の入出力ポートのうち最も前段の入力ポートに接続された同軸入力コネクタと、
前記パッケージに取り付けられ、前記基板上の入出力ポートのうち最も後段の出力ポートに接続された同軸出力コネクタと
を有する付記1乃至9のいずれか1項に記載の高周波フィルタ。
(付記11)
さらに、
前記第1の共振パターンと前記第1の出力ポートとの結合箇所、及び前記第1の共振パターンと前記第2の入力ポートとの結合箇所の少なくとも一方に発生する電磁界の影響の及ぶ範囲内に配置された誘電体部材と、
前記基板と前記誘電体部材との間隔が変化できるように前記誘電体部材を支持する支持部材と
を有する付記1乃至10のいずれか1項に記載の高周波フィルタ。
(付記12)
前記支持部材が、前記誘電体部材を前記基板に対して昇降させるアクチュエータを含む付記11に記載の高周波フィルタ。
(1A)は第1の実施例による高周波フィルタの断面図であり、(1B)は、その平断面図である。 (2A)は、第1の実施例及び比較例による高周波フィルタの透過特性のシミュレーション結果を示すグラフであり、(2B)は、比較例による高周波フィルタの導電パターンを示す平面図である。 第1の実施例による高周波フィルタの透過特性及び反射特性の実測結果を示すグラフである。 第1の実施例による高周波フィルタのポート間導波路の電気的線路長を異ならせた複数の試料の透過及び反射特性のシミュレーション結果を示すグラフである。 ポート間導波路の長さと、共振間結合係数との関係を示すグラフである。 (6A)は、第1の実施例の高周波フィルタのポート間導波路の電気的線路長をほぼ基本共振波長とした場合の導電パターンを示す平面図であり、(6B)は、ポート間導波路の電気的線路長を異ならせた複数の試料の透過特性のシミュレーション結果を示すグラフである。 (7A)は、第2の実施例による高周波フォルタの導電パターンを示す平面図であり、(7B)は、比較例による高周波フォルタの導電パターンを示す平面図である。 第2の実施例及び比較例による高周波フィルタの透過特性のシミュレーション結果を示すグラフである。 第2の実施例による高周波フィルタのステージ間導波路の電気的線路長を異ならせた複数の試料の透過特性のシミュレーション結果を示すグラフである。 第3の実施例による高周波フィルタの主要部の断面図である。 (11A)は第4の実施例による高周波フィルタの断面図であり、(11B)は、その平断面図である。 第4の実施例による高周波フィルタのSパラメータの周波数依存性のシミュレーション結果を示すグラフである。 (13A)は、従来の高周波フィルタの導電パターンの平面図であり、(13B)は、従来の高周波フィルタの主要部の断面図である。
符号の説明
15 パッケージ
20 誘電体基板
21 共振パターン
22 第1の入力ポート
23 第1の出力ポート
24 第2の入力ポート
25 第2の出力ポート
26 ポート間導波路
27 グランド膜
31 入力導波路
32 出力導波路
35 入力コネクタ
36 出力コネクタ
40 第1の仮想直線
41 第2の仮想直線
50 ステージ間導波路
60 誘電体膜
61 上側グランド膜
70 第1の誘電体部材
71 第2の誘電体部材
72 第1の支持部材
73 第2の支持部材

Claims (10)

  1. 誘電体材料からなる基板と、
    前記基板の主表面上に導電材料で形成された円形の平面形状を持つ第1の共振パターンと、
    前記第1の共振パターンの中心を通過する第1の仮想直線と、前記第1の共振パターンの外周線との一方の交差箇所において、該第1の共振パターンと電磁気的に結合する第1の入力ポートと、
    前記第1の仮想直線と、前記第1の共振パターンの外周線との他方の交差箇所において、該第1の共振パターンと電磁気的に結合する第1の出力ポートと、
    前記第1の共振パターンの中心を通過し、前記第1の仮想直線と直交する第2の仮想直線と、前記第1の共振パターンの外周線との一方の交差箇所において、該第1の共振パターンと電磁気的に結合する第2の入力ポートと、
    前記第2の仮想直線と、前記第1の共振パターンの外周線との他方の交差箇所において、該第1の共振パターンと電磁気的に結合する第2の出力ポートと、
    前記第1の出力ポートに出力された高周波信号を前記第2の入力ポートまで伝搬させる第1のポート間導波路と
    を有する高周波フィルタ。
  2. 前記第1のポート間導波路の線路長が、前記第1の共振パターンの基本共振周波数に相当する線路内波長の56%以下である請求項1に記載の高周波フィルタ。
  3. 前記第1のポート間導波路の線路長が、前記第1の共振パターンの基本共振周波数に相当する線路内波長の90%〜110%の範囲内である請求項1に記載の高周波フィルタ。
  4. 前記第1の入力ポート、第1の出力ポート、第2の入力ポート、第2の出力ポート、及びポート間導波路が、前記基板の主表面上に形成された導電材料からなる導電パターンで構成されている請求項1乃至3のいずれか1項に記載の高周波フィルタ。
  5. さらに、
    前記基板の主表面上に導電材料で形成されており、平面形状が前記第1の共振パターンと同一である第2の共振パターンと、
    前記第2の共振パターンの中心を通過する第3の仮想直線と、前記第2の共振パターンの外周線との一方の交差箇所において、該第2の共振パターンと電磁気的に結合する第3の入力ポートと、
    前記第3の仮想直線と、前記第2の共振パターンの外周線との他方の交差箇所において、該第2の共振パターンと電磁気的に結合する第3の出力ポートと、
    前記第2の共振パターンの中心を通過し、前記第3の仮想直線と直交する第4の仮想直線と、前記第2の共振パターンの外周線との一方の交差箇所において、該第2の共振パターンと電磁気的に結合する第4の入力ポートと、
    前記第4の仮想直線と、前記第2の共振パターンの外周線との他方の交差箇所において、該第2の共振パターンと電磁気的に結合する第4の出力ポートと、
    前記第3の出力ポートに出力された高周波信号を前記第4の入力ポートまで伝搬させる第2のポート間導波路と、
    前記第2の出力ポートに出力された高周波信号を前記第3の入力ポートまで伝搬させるステージ間導波路と
    を有する請求項1乃至4のいずれか1項に記載の高周波フィルタ。
  6. 前記ステージ間導波路の線路長が、前記第1の共振パターンの基本共振周波数に相当する線路内波長の3/8倍である請求項5に記載の高周波フィルタ。
  7. 前記基板の主表面に向かってみたとき、前記第1の共振パターンの中心を基準として、前記第1の出力ポートから前記第2の入力ポートへ向かう回転の向きと、前記第2の共振パターンの中心を基準として、前記第3の出力ポートから前記第4の入力ポートへ向かう回転の向きとが逆向きである請求項5または6に記載の高周波フィルタ。
  8. さらに、
    前記基板を収容し、電気的にシールドするパッケージと、
    前記パッケージに取り付けられ、前記基板上の入出力ポートのうち最も前段の入力ポートに接続された同軸入力コネクタと、
    前記パッケージに取り付けられ、前記基板上の入出力ポートのうち最も後段の出力ポートに接続された同軸出力コネクタと
    を有する請求項1乃至7のいずれか1項に記載の高周波フィルタ。
  9. さらに、
    前記第1の共振パターンと前記第1の出力ポートとの結合箇所、及び前記第1の共振パターンと前記第2の入力ポートとの結合箇所の少なくとも一方に発生する電磁界の影響の及ぶ範囲内に配置された誘電体部材と、
    前記基板と前記誘電体部材との間隔が変化できるように前記誘電体部材を支持する支持部材と
    を有する請求項1乃至8のいずれか1項に記載の高周波フィルタ。
  10. 前記支持部材が、前記誘電体部材を前記基板に対して昇降させるアクチュエータを含む請求項9に記載の高周波フィルタ。
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