JP5374718B2 - 帯域通過フィルタ - Google Patents

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Description

本発明は、マイクロ波周波数帯などの高周波数領域で使用する帯域通過フィルタに関する。
近年、マイクロ波などの高周波数信号の帯域通過フィルタ(Band Pass Filter : BPF)に関する研究開発が盛んに行われている。この種の帯域通過フィルタは、λ/4(1/4波長)などで共振する共振器をいくつか設けてそれらを結合させ、所望の帯域の高周波信号を共振器から共振器に伝播させるように構成するのが一般的である。共振器を構成するためには、小型化のために、信号線路及び共振器をパターニングされた薄い導体(いわゆるストリップ導体)としたものが広く用いられている。
一般に、λ/4共振器を用いた帯域通過フィルタは、本来通過させたい帯域の共振周波数の共振モードとその奇数倍の高調波帯域の共振周波数の共振モード(スプリアスモード)を有しているため、不要な高調波帯域をも通過させてしまう。このような不要な帯域はスプリアス応答と称される。このスプリアス応答を低減するには、帯域通過フィルタと直列に低域通過フィルタなどの別のフィルタ等を設けることも可能であるが、そうすると帯域通過フィルタの小型化に対して阻害要因となる。
特許文献1に記載の帯域通過フィルタは、エッジ結合している各々のストリップ導体の共振器のインピーダンスを微妙に変化させてスプリアス応答を低減したものである。なお、エッジ結合は、2個の共振器を横に並べるように同一層に形成して電磁界により結合させたものである。一方、後述のブロードサイド結合は、2個の共振器を別の層に形成して縦に重なるように配置して電磁界により結合させたものである。
特許文献1に記載の帯域通過フィルタは、それ自体がスプリアス応答を低減するので、上記の別のフィルタ等を設ける場合であってもその素子を少なくすることができ、その結果、帯域通過フィルタの小型化には都合が良い。
特許文献2に記載の帯域通過フィルタは、インターディジタル配置でブロードサイド結合しているストリップ導体の複数個の共振器からなる共振器群が横方向に複数並列に設けられたものである。これらは、ストリップ導体を少なくすることができるために、帯域通過フィルタの小型化には非常に有利である。なお、インターディジタル配置は、2個の共振器間で、一方の共振器の開放端と他方の共振器の短絡端(接地導体に接続された端)とが対向し、一方の共振器の短絡端と他方の共振器の開放端とが対向した配置のものである。
特開2003−69306号公報 特開2008−92113号公報
しかし、特許文献2に記載されているような帯域通過フィルタは、ブロードサイド結合した共振器間の結合が強い(結合係数kが大きい)ため、共振器間に複数パターンの電磁界分布が生じて共振モードの共振周波数が分裂する。分裂した中の1つの共振モードを本来通過させるべき帯域(基本帯域)の共振モード(基本モード)とすると、その他の共振モードは、不要帯域の共振周波数のスプリアスモードとなるので、スプリアス応答はより複雑になる。
本発明は、係る事由に鑑みてなされたものであり、その目的は、複数個の共振器がブロードサイド結合して成る共振器群が横方向に複数並列に設けられた帯域通過フィルタにおいて、スプリアス応答を大幅に低減した帯域通過フィルタを提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の帯域通過フィルタは、複数個の共振器がブロードサイド結合して成る共振器群が横方向に複数並列に設けられ、この複数の共振器群は少なくとも入力側共振器群と出力側共振器群の2つを含んでおり、入力側共振器群と結合する入力信号線路に高周波信号が入力され、出力側共振器群と結合する出力信号線路に前記複数の共振器群によりフィルタ処理を行った高周波信号を出力する帯域通過フィルタであって、前記複数の共振器群のうち、入力側共振器群と、入力側共振器群ではない少なくとも1つの共振器群とは、スプリアスモードの共振周波数がずれるように構成してあることを特徴とする。
請求項2に記載の帯域通過フィルタは、請求項1に記載の帯域通過フィルタにおいて、前記複数の共振器群のうち、入力側共振器群と、入力側共振器群ではない少なくとも1つの共振器群とは、それらを構成する共振器の形状が異なることを特徴とする。
請求項3に記載の帯域通過フィルタは、請求項2に記載の帯域通過フィルタにおいて、前記複数の共振器群のうち、入力側共振器群と、入力側共振器群ではない少なくとも1つの共振器群とは、少なくとも、それらを構成する共振器の幅及び長さが異なることを特徴とする。
請求項4に記載の帯域通過フィルタは、請求項1〜3のいずれか1項に記載の帯域通過フィルタにおいて、前記複数の共振器群のうち、入力側共振器群と、入力側共振器群ではない少なくとも1つの共振器群とは、それらを構成する共振器の数が異なることを特徴とする。
本発明の帯域通過フィルタによれば、複数個の共振器がブロードサイド結合して成る共振器群が横方向に複数並列に設けられた帯域通過フィルタにおいて、複数の共振器群のうち、入力側共振器群と、入力側共振器群ではない少なくとも1つの共振器群とは、スプリアスモードの共振周波数がずれるように構成したので、スプリアス応答を大幅に低減することが可能になる。
本発明の第1の実施形態に係る帯域通過フィルタ1Aを透視的に示すものであって、(a)が正面左斜め上から見た斜視図、(b)が正面図である。 同上の帯域通過フィルタ1Aを透視的に示すものであって、(a)が平面図、(b)が底面図である。 同上の帯域通過フィルタ1Aの4個の共振器からなる1つの共振器群において、それを構成する共振器の共振モードが分裂し、その共振周波数が(縦方向の)間隔Sに応じて変化することを示す特性図である。 同上の4個の共振器からなる1つの共振器群における共振モードM11、M12、M13、M14のそれぞれの電磁界分布の模式図であって、(a)が電界分布、(b)が磁界分布である。 同上の4個の共振器からなる1つの共振器群において、それを構成する共振器の幅Wに応じて各々の共振モードの共振周波数が変化することを示す特性図である。 同上の帯域通過フィルタ1Aのシミュレーションを示すものであって、(a)は入力側共振器群2における共振の特性を示すもの、(b)は出力側共振器群3Aにおける共振の特性を示すもの、(c)は帯域通過フィルタ1Aのフィルタ特性を示すもの、(d)は(c)の比較のためのフィルタ特性を示すものである。 本発明の第2の実施形態に係る帯域通過フィルタ1Bを透視的に示すものであって、(a)が正面左斜め上から見た斜視図、(b)が正面図である。 同上の帯域通過フィルタ1Bの6個の共振器からなる1つの共振器群において、それを構成する共振器の共振モードが分裂し、その共振周波数が間隔Sに応じて変化することを示す特性図である。 同上の帯域通過フィルタ1Bのシミュレーションを示すものであって、(a)は入力側共振器群2における共振の特性を示すもの、(b)は出力側共振器群3Bにおける共振の特性を示すもの、(c)は帯域通過フィルタ1Bのフィルタ特性を示すものである。 本発明の第1の実施形態に係る帯域通過フィルタ1Aの変形例を透視的に示すものであって、(a)が正面左斜め上から見た斜視図、(b)が正面図である。 本発明の第2の実施形態に係る帯域通過フィルタ1Bの変形例を透視的に示すものであって、(a)が正面左斜め上から見た斜視図、(b)が正面図である。
以下、本発明を実施するための好ましい形態を図面を参照しながら説明する。本実施形態で説明する帯域通過フィルタは、マイクロストリップライン、コプレーナラインなどにおいて、適用することができるものである。本発明の第1の実施形態に係る帯域通過フィルタ1Aは、図1〜2に示すように、フィルタ処理を行うよう横方向に並列に設けられた入力側共振器群2と出力側共振器群3Aを有している。この入力側共振器群2は、入力信号線路20と結合し、入力信号線路20は入力端子部20aに電気的に接続されている。また、出力側共振器群3Aは、出力信号線路30と結合し、出力信号線路30は出力端子部30aに電気的に接続されている。そして、外部から入力端子部20aを介して入力信号線路20に、フィルタ処理が行われる高周波信号(例えば、マイクロ波など)が入力され、フィルタ処理を行った高周波信号は出力信号線路30に出力され、出力端子部30aを介して外部に出力される。構造的には、帯域通過フィルタ1Aは、絶縁材料(例えば、LTCC(低温同時焼結セラミックス))から成る略直方体状の外郭体1aを有し、その対向する2面に前述した入力端子部20aと出力端子部30aが設けられ、それらと直交する方向の対向する2面に、接地導体1b、1b’が設けられている。図1〜2においては、接地導体1b、1b’は透視されている。
入力側共振器群2と出力側共振器群3Aはそれぞれ、複数個の共振器が積層され、ブロードサイド結合して成る。これらの共振器や入力信号線路20及び出力信号線路30は、ストリップ導体であり、各ストリップ導体の間には前述の外郭体1aの絶縁材料が存在している。入力側共振器群2と出力側共振器群3Aを構成する各共振器は、λ/4共振器であって、短絡端と開放端の間の長さL(図1〜2参照)の長方形状のストリップ導体である。また、入力側共振器群2と出力側共振器群3Aにおいてブロードサイド結合する共振器はインターディジタル配置となっている。
入力信号線路20は、前述のように入力側共振器群2に結合している。より詳しくは、入力信号線路20は、入力側共振器群2を構成するいずれかの共振器にブロードサイド結合、或いは場合によってはエッジ結合している。出力信号線路30は、前述のように出力側共振器群3Aに結合している。より詳しくは、出力信号線路30は、出力側共振器群3Aを構成するいずれかの共振器にブロードサイド結合、或いは場合によってはエッジ結合している。また、入力信号線路20と出力信号線路30の内側の端20b、30bは、接地導体1b又は1b’に接続され、或いは場合によっては開放された状態となる。入力信号線路20と出力信号線路30は、適切な外部とのインピーダンスマッチングや外部Q値のために重要であるが、これらのことの詳しい説明は、本願発明の要旨ではないので省略する。なお、図1〜2に示しているのは、入力信号線路20と出力信号線路30がそれぞれ、入力側共振器群2、出力側共振器群3Aを構成する最も下側の共振器にブロードサイド結合、すなわち、所定の長さが共振器に重なって(オーバラップして)いる場合であり、入力信号線路20と出力信号線路30の内側の端20b、30bが接地導体1b’に接続されている場合である。
入力側共振器群2と出力側共振器群3Aを構成する共振器の数は、フィルタ特性、損失、サイズなどを考慮して、適宜決定されるものであるが、この実施形態では、共振器の数が4つのものを例として説明する。すなわち、入力側共振器2は4つの共振器21、22、23、24から成り、共振器21、23の短絡端は接地導体1bに接続されており、共振器22、24の短絡端は接地導体1b’に接続されている。出力側共振器3Aは4つの共振器31A、32A、33A、34Aから成り、共振器31A、33Aの短絡端は接地導体1bに接続されており、共振器32A、34Aの短絡端は接地導体1b’に接続されている。
1つの共振器群(入力側共振器群2又は出力側共振器群3A)は、λ/4の共振モードの他に、その奇数倍(3倍、5倍、・・・)の高調波帯域の共振モードを有しているのであるが、着目すべきは、ブロードサイド結合の共振器の間隔Sを狭くして行くと、図3に示すように、λ/4の共振モード及びその奇数倍の高調波帯域の共振モードがそれぞれ分裂して、共振周波数が異なる4つの共振モードが存在するようになることである。図3は、1つの共振器群において、λ/4の共振モードが4つの共振モードM11、M12、M13、M14に分裂し、3倍の高調波帯域の共振モードが4つの共振モードM21、M22、M23、M24に分裂していることを示している。これは、図4に示すように、1つの共振器群における共振器間の電磁界分布は4つのパターンに分かれるため、電磁界が有するエネルギーに応じて共振周波数は4つに分裂しているのである。なお、図3及び後述の図のデータは、電磁界分布のシミュレーションソフトであるアンソフト社製HFSSを用いたシミュレーションによるものである。
ここで、帯域通過フィルタ1Aにおいて本来通過させるべき帯域の基本モードは、最低の共振周波数での共振モードであるM11である。それ以外のものは、高調波帯域のものと同様にスプリアスモードとみなされる。
なお、図3は、共振器の間隔Sに対して各々の共振モードの共振周波数が変化することをも示している。共振器間の間隔Sが小さい程、基本モードM11の共振周波数が低下したり、それに近接するスプリアスモードM12の共振周波数との周波数比が大きくなるので、共振器間の間隔Sを小さくすることで、小型化を図ったりフィルタ特性の改善を図ったりすることが可能である。
基本モードM11の共振周波数は、共振器の長さLを変更して調整すれば、容易に所望の周波数が精度良く得られる。
スプリアスモードM12、M13、・・・の強度の低減、すなわちスプリアス応答の低減について説明する。帯域通過フィルタ1Aにおいては、スプリアスモードM12、M13、・・・の強度の低減のために、出力側共振器群3Aを構成する個々の共振器31A、32A、33A、34Aの形状を、入力側共振器群2を構成する個々の共振器21、22、23、24の形状と異ならせることによって、出力側共振器群3Aと入力側共振器群2の間で、基本モードM11の共振周波数を一致させる一方、スプリアスモードM12、M13、・・・の共振周波数がずれるようにしている。なお、5倍以上の高調波帯域の強度は非常に小さいので、通常は、λ/4の共振モード及びその3倍の高調波帯域の共振モードについてスプリアスモードの共振周波数がずれるようにすればよい。また、共振器の異なる形状とは、反転したり回転したりすると一致するものは含まない。
共振器の異なる形状として、出力側共振器群3Aを構成する共振器の幅Wを入力側共振器群2の幅Wと異ならせたものを説明する。これは、図5に示すように、共振器の幅Wに応じて各々の共振モードの共振周波数が変化することを利用したものである。すなわち、出力側共振器群3Aを構成する共振器の幅Wを入力側共振器群2の幅Wと異ならせれば、出力側共振器群3Aでは各々の共振モードの共振周波数は、入力側共振器群2の共振周波数からずれるものとなる。それから、出力側共振器群3Aの基本モードM11の共振周波数が入力側共振器群2の基本モードM11の共振周波数と一致するように、出力側共振器群3Aの共振器の長さLを変更して調整する。そうすれば、出力側共振器群3Aと入力側共振器群2の間で、基本モードM11の共振周波数が一致する一方、スプリアスモードM12、M13、・・・の共振周波数がずれるようにすることができるのである。
図6に示すのは、帯域通過フィルタ1Aのシミュレーションである。入力側共振器群2の全ての共振器の長さLは1.6mm、幅Wは0.2mmである。出力側共振器群3Aの全ての共振器の長さLは1.4mm、幅Wは0.4mmであって、幅Wを入力側共振器群2の共振器よりも大きくした分、基本モードM11の共振周波数が低下する(図5参照)ので、長さLを小さくして共振周波数を上げている。そうすると、出力側共振器群3Aの基本モードM11の共振周波数(図6(b)参照)が、入力側共振器群2の基本モードM11の共振周波数(約3.5GHz)(図6(a)参照)に一致するようになるのである。また、図6(a)、(b)に示すように、スプリアスモードM12、M13、M14の共振周波数については、入力側共振器群2と出力側共振器群3Aの共振周波数から適度にずれている。この帯域通過フィルタ1Aの特性は、同図(c)に示すように、20GHzまでのスプリアス応答が約−17dB以下に抑制されている。なお、図示は省略しているが、3倍の高調波帯域のスプリアスモードM21、M22、・・・については同様に、入力側共振器群2と出力側共振器群3Aの共振周波数は互いに適度にずれており、スプリアス応答も十分に抑制されている。また、同図(d)は比較のために出力側共振器群3Aの共振器を入力側共振器群2の共振器と同じにした場合の帯域通過フィルタ1Aのフィルタ特性であるが、この場合は、一部のスプリアスモードM13の強度が高い。
次に、本発明の第2の実施形態に係る帯域通過フィルタ1Bを説明する。この帯域通過フィルタ1Bは、図7に示すように、帯域通過フィルタ1Aの出力側共振器群3Aを出力側共振器群3Bにかえたものである。出力側共振器群3Bは、それを構成する個々の共振器の形状は同じであるものの、共振器の数が入力側共振器群2Aを構成する共振器の数と異なっている。この実施形態では、入力側共振器群2が4個の共振器21、22、23、24からなるのに対し、出力側共振器群3Bは6個の共振器31B、32B、33B、34B、35B、36Bからなる。図8は、出力側共振器群3Bにおいて、λ/4の共振モードが6つの共振モードM’11、M’12、M’13、M’14、M’15、M’16に分裂し、3倍の高調波帯域の共振モードが6つの共振モードM’21、M’22、M’23、M’24、M’25、M’26に分裂していることを示している。
帯域通過フィルタ1Bにおいては、スプリアスモードM12、M13、・・・、M’12、M’13、・・・の強度の低減のために、出力側共振器群3Bを構成する共振器の数を入力側共振器群2を構成する共振器の数と異ならせることによって、出力側共振器群3Bと入力側共振器群2の間で、基本モードM’11、M11の共振周波数を一致させる一方、スプリアスモードM’12、M’13、・・・、M12、M13、・・・の共振周波数がずれるようにしている。
具体的には、先ず、出力側共振器群3Bの基本モードM’11の共振周波数を入力側共振器群2の基本モードM11の共振周波数と一致させる。そのためには、必要に応じて共振器31B、32B、・・・の長さLを変更して調整する。そうすると、出力側共振器群3BのスプリアスモードM’12、M’13、・・・の共振周波数は、通常、入力側共振器群2のスプリアスモードM12、M13、・・・の共振周波数からずれている。もし、一致し、フィルタ特性に影響するならば、前述の第1の実施形態の帯域通過フィルタ1Aのように、出力側共振器群3Bの幅Wを変えて、再度、出力側共振器群3Bの基本モードM’11の共振周波数を入力側共振器群2の基本モードM11の共振周波数と一致させて調整すればよい。
図9に示すのは、帯域通過フィルタ1Bのシミュレーションである。入力側共振器群2及び出力側共振器群3Bの共振器の長さLは1.6mm、幅Wは0.2mmである。この条件で、図9(a)、(b)に示すように、出力側共振器群3Bの基本モードM’11の共振周波数が入力側共振器群2の基本モードM11の共振周波数(約3.5GHz)と良く一致していた。また、同図(a)、(b)に示すように、出力側共振器群3BのスプリアスモードM’12、M’13、・・・の共振周波数は、入力側共振器群2のスプリアスモードM12、M13、・・・の共振周波数から適度にずれている。この帯域通過フィルタ1Bの特性は、同図(c)に示すように、40GHzまでのスプリアス応答が約−24dB以下に抑制されている。
以上のように、第1の実施形態と第2の実施形態では、入力側共振器群2と、入力側共振器群ではない少なくとも1つの共振器群(すなわち、出力側共振器群3A又は3B)とは、スプリアスモードの共振周波数がずれるように構成してあるので、スプリアス応答を大幅に低減することを可能としている。
なお、入力側共振器群2と出力側共振器群3A又は3Bの間の結合の程度を示す結合係数kや入力信号線路20と入力側共振器群2との間の結合の程度を示す外部結合係数kx(外部Q値の逆数)を適切に調整することにより、スプリアス応答の更なる低減が可能である。これらのことの詳しい説明は、本願発明の要旨ではないので省略するが、本願発明者が発明者として含まれる特願2009−072666に記載されている。
以上、本発明の実施形態に係る帯域通過フィルタについて説明したが、本発明は、上述の実施形態に記載したものに限られることなく、特許請求の範囲に記載した事項の範囲内でのさまざまな設計変更が可能である。例えば、上記の帯域通過フィルタ1A、1Bの1つの共振器群(入力側共振器群2及び出力側共振器群3A、3B)を構成するそれぞれ共振器の数は、2個以上ならばフィルタ特性、損失、サイズなどを考慮して、適宜変更可能である。
また、入力側共振器群ではない少なくとも1つの共振器群として、出力側共振器群以外の共振器群を入力側共振器群に対してスプリアスモードの共振周波数がずれるように構成することもできる。すなわち、図10に示す帯域通過フィルタ1A’のように、帯域通過フィルタ1Aを変形して、入力側共振器群2と出力側共振器群3A’の間に中間共振器群4Aを配置したり、図11に示す帯域通過フィルタ1B’のように、帯域通過フィルタ1Bを変形して、入力側共振器群2と出力側共振器群3B’の間に中間共振器群4Bを配置したりし、この中間共振器群4A、4Bを特許請求の範囲における入力側共振器群ではない1つの共振器群とすることもできる。中間共振器群4A、4Bとして複数の共振器群を配置することも可能である。帯域通過フィルタ1A’は、中間共振器群4Aを構成する個々の共振器の形状を、入力側共振器群2を構成する個々の共振器の形状と異ならせることで、帯域通過フィルタ1Aと同様にスプリアスモードの強度を低減している。出力側共振器群3A’を構成する個々の共振器の形状は入力側共振器群2を構成する個々の共振器の形状と同じでよいし或いは異ならせてもよい。帯域通過フィルタ1B’は、中間共振器群4Bを構成する共振器の数を入力側共振器群2を構成する共振器の数と異ならせることで、帯域通過フィルタ1Bと同様にスプリアスモードの強度を低減している。出力側共振器群3B’を構成する共振器の数は入力側共振器群2を構成する共振器の数と同じでよいし或いは異ならせてもよい。このような帯域通過フィルタ1A’、1B’は、損失が大きくサイズが大きくなり易いが、基本モードの強度に対するスプリアスモードの強度を相対的に小さくできスプリアス応答を更に低減することができる。
1A、1B 帯域通過フィルタ
1a 外郭体
1b、1b’ 接地導体
2 入力側共振器群
21〜24 入力側共振器群2を構成する共振器
20 入力信号線路
20a 入力信号線路20の入力端子部
3A、3B 出力側共振器群
31A〜34A 出力側共振器群3Aを構成する共振器
31B〜36B 出力側共振器群3Bを構成する共振器
30 出力信号線路
30a 出力信号線路30の出力端子部

Claims (4)

  1. 複数個の共振器がブロードサイド結合して成る共振器群が横方向に複数並列に設けられ、この複数の共振器群は少なくとも入力側共振器群と出力側共振器群の2つを含んでおり、入力側共振器群と結合する入力信号線路に高周波信号が入力され、出力側共振器群と結合する出力信号線路に前記複数の共振器群によりフィルタ処理を行った高周波信号を出力する帯域通過フィルタであって、
    前記複数の共振器群のうち、入力側共振器群と、入力側共振器群ではない少なくとも1つの共振器群とは、スプリアスモードの共振周波数がずれるように構成してあることを特徴とする帯域通過フィルタ。
  2. 請求項1に記載の帯域通過フィルタにおいて、
    前記複数の共振器群のうち、入力側共振器群と、入力側共振器群ではない少なくとも1つの共振器群とは、それらを構成する共振器の形状が異なることを特徴とする帯域通過フィルタ。
  3. 請求項2に記載の帯域通過フィルタにおいて、
    前記複数の共振器群のうち、入力側共振器群と、入力側共振器群ではない少なくとも1つの共振器群とは、少なくとも、それらを構成する共振器の幅及び長さが異なることを特徴とする帯域通過フィルタ。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の帯域通過フィルタにおいて、
    前記複数の共振器群のうち、入力側共振器群と、入力側共振器群ではない少なくとも1つの共振器群とは、それらを構成する共振器の数が異なることを特徴とする帯域通過フィルタ。
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