JP2002204102A - 高周波デバイス及び高周波装置 - Google Patents

高周波デバイス及び高周波装置

Info

Publication number
JP2002204102A
JP2002204102A JP2001095966A JP2001095966A JP2002204102A JP 2002204102 A JP2002204102 A JP 2002204102A JP 2001095966 A JP2001095966 A JP 2001095966A JP 2001095966 A JP2001095966 A JP 2001095966A JP 2002204102 A JP2002204102 A JP 2002204102A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
piezoelectric
voltage
frequency
frequency device
dielectric plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001095966A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3535469B2 (ja
Inventor
Yoshiaki Terajima
喜昭 寺島
Mutsuki Yamazaki
六月 山崎
Hiroyuki Fukuya
浩之 福家
Fumihiko Aiga
史彦 相賀
Riichi Kato
理一 加藤
Hiroyuki Kayano
博幸 加屋野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2001095966A priority Critical patent/JP3535469B2/ja
Priority to US09/983,891 priority patent/US6778042B2/en
Priority to DE60135078T priority patent/DE60135078D1/de
Priority to EP01125358A priority patent/EP1202375B1/en
Publication of JP2002204102A publication Critical patent/JP2002204102A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3535469B2 publication Critical patent/JP3535469B2/ja
Priority to US10/890,211 priority patent/US6937117B2/en
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Motors That Do Not Use Commutators (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 特性に優れたフィルタを実現することができ
るとともに、スカート特性やリップル特性の変動なしに
フィルタの通過周波数を精度よく容易に調整することが
可能な高周波デバイスを提供する。 【解決手段】 基板11上に形成された超伝導体膜によ
って構成された複数の共振素子12からなるフィルタ素
子と、超伝導体膜が形成された基板表面に略平行に対向
し、かつ複数の共振素子及び共振素子間の間隙を覆うよ
うに配置された誘電体板16と、誘電体板の上方に配置
された圧電部17と、誘電体板と圧電部とを接続し、圧
電部の変位に応じて移動可能な接続部材23とを備え、
圧電部の変位により接続部材を介して誘電体板を移動さ
せることで、誘電体板の基板との対向面と超伝導体膜が
形成された基板表面との間隔が調整可能となるように構
成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高周波デバイス及
び高周波装置、特にマイクロ波フィルタに係る高周波デ
バイス及び高周波装置に関する。
【0002】
【従来の技術】無線又は有線で情報通信を行う通信機器
は、アンプ、ミキサ、フィルタなどの各種のデバイスか
ら構成されており、共振特性を利用したデバイスが多く
含まれている。例えば、フィルタは、共振素子を複数個
並べて特定の周波数帯のみを通過させる機能を有する。
このようなフィルタには、挿入損失が小さく、しかも所
望帯域以外を通過させない特性が要求され、そのために
は無負荷Q値の高い共振素子が必要となる。
【0003】無負荷Q値の高い共振素子を実現する一つ
の方法として、共振素子を構成する導体に超伝導体を用
い、基板にAl2 3 、MgO、LaAlO3 などの誘
電損失が非常に小さい材料を用いる方法がある。しか
し、この場合には、無負荷Q値が10000以上とな
り、共振特性が非常に鋭くなるため、設計の段階で共振
特性を高精度に調整しなければ所望の特性が得られな
い。
【0004】このような問題を克服するために、共振周
波数の調整機能を有する共振器及びフィルタが提案され
ており、例えば誘電率が印加電界に依存する誘電体を共
振素子近傍に設置して誘電体に電圧を印加する方法等が
知られている。
【0005】例えば、文献1(Appl. Phys. lett., Vo
l.66, p.3674, (1995))には、誘電率が印加電界に依存
する誘電体SrTiO3 膜で表面を覆ったLaAlO3
基板上に酸化物超伝導体膜からなるコプレーナ形共振器
を形成し、中央の伝送線路と両側のグランドとの間に電
圧を印加して共振周波数fをチューニングするものが記
載されている。しかしながら、誘電率が電界強度に依存
するSrTiO3 のような誘電体は誘電損失(tan
δ)が大きいため、無負荷Q値は200程度にまで減少
してしまう。
【0006】文献2(Appl. Phys. lett., Vol.68, p.1
651, (1996))には、前述した周波数チューニングが可
能なコプレーナ形共振器を複数並べたチューナブルバン
ドパスフィルタが記載されている。しかしながら、前述
したようにフィルタを構成する個々の共振器単体の無負
荷Q値が小さいため、スカート特性と呼ばれる周波数通
過帯域の立ち上がり立ち下がりが緩く、周波数選択性が
悪くなる。また、電圧印加によって通過周波数帯域を変
化させた時、挿入損失、スカート特性、通過周波数帯域
内リップルが変化するという問題もある。
【0007】特開平9−307307号公報或いは特開
平10−51204号公報には、フィルタ素子上に誘電
率が電圧に依存する誘電体を設け、それに近接して電圧
印加用の電極対を設置するものが開示されている。しか
しながら、誘電率が印加電圧に従って変化する誘電体に
加えて電圧印加用電極が必要なため、電極による損失が
加わる。その結果、共振器単体の無負荷Q値は数百以下
と小さくなり、急峻なスカート特性を有するフィルタを
得ることができない。また、電極対に電圧を印加するこ
とによって誘電体の誘電率を一様に変えて周波数のチュ
ーニングを行う場合、誘電体による損失が大ききことに
加え、その損失が印加電圧によって変化するため、チュ
ーニングに付随してフィルタを構成する共振素子のQ値
が変化し、フィルタの挿入損失や通過帯域内特性が所望
の特性からずれてしまうという問題がある。さらにこの
方法では、誘電率や誘電損失に空間分布ができてしま
い、全面均一に変化させることができないという問題が
ある。
【0008】文献3(IEEE Trans. Microwave Theory a
nd Techniques, Vol.47, No9, p1656, (1999))には、
フィルタをパッケージに収納してチューニング用のネジ
を共振素子上及び共振素子間ギャップ上等に多数設置
し、このネジの抜き差しによって周波数をチューニング
するものが記載されている。この場合、チューニング機
能の付加に伴う損失の増加は、上述した誘電体電圧印加
方式に比較して小さくなる。しかし、各ネジがフィルタ
特性に及ぼす影響がそれぞれ異なるため、各ネジの制御
を個別に厳格に行う必要がある。また、フィルタのパタ
ーンに応じて各ネジの最適位置を異ならせる必要もあ
る。このような理由により、本方式では、制御パラメー
タが多く、調整が困難で、構造が複雑になるといった問
題がある。
【0009】また、圧電体アクチュエータを用いた共振
周波数の調整機能を有する共振器も提案されている。
【0010】例えば、USP5406233には、スト
リップライン構造のデバイスの少なくとも一方のグラン
ド層を、両面に電極膜が形成された圧電体上に形成し、
電極膜間に印加する電圧を調整することで、マイクロ波
伝播速度或いは共振周波数を制御するものが開示されて
いる。共振周波数のチューニングメカニズムは、中心導
体とグランドとの距離の違いによる共振周波数のズレで
あり、圧電体板の反り或いは撓みをグランド層に連動さ
せるものである。しかしながら、この方式は共振器の共
振周波数制御には適しているが、フィルタに適用するこ
とは困難である。すなわち、この方式はグランド層の基
板となる圧電体の反りや撓みを利用するものであること
から、中心導体とグランド層の間隔は場所によって異な
るのに対して、共振素子を複数並べたフィルタにおいて
は、各々の共振周波数は全て等しいことが必要なためで
ある。
【0011】また、2000年春の低温工学・超電導学
会(予稿集p146)において、一端に誘電体を設置し
たベンダタイプの圧電体アクチュエータを用い、誘電体
がコプレーナ構造の超伝導共振器の共振素子の上部に近
接するようにアクチュエータの他端を固定したチューナ
ブル共振器が発表されている。しかしながら、この構造
は電圧印加による圧電体板の曲がりを利用するものであ
るため、誘電体の共振素子に対向する面は上下に平行移
動するものではなく、電圧印加によって傾くため、共振
素子が複数並んだフィルタに適用することは困難であ
る。
【0012】このように、圧電体アクチュエータを用い
た従来の周波数チューニング方式は、共振素子が1個だ
けの共振器には適用可能であるが、複数の共振素子から
構成されるフィルタに対しては、バンド幅、リップル及
び挿入損失といった帯域内特性やスカート特性を変える
ことなく、中心周波数を可変にすることはできなかっ
た。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】以上述べたように、超
伝導体によって構成された共振素子を用いたフィルタが
提案されており、またこのようなフィルタ素子の周波数
をチューニングするための方式も提案されている。しか
しながら、従来の方式では、急峻なスカート特性(シャ
ープスカート特性)を有するフィルタが得られない、通
過周波数のチューニングに際してスカート特性やリップ
ル特性等が変化してしまう、チューニングに際して精度
のよい調整が困難である等の問題があった。
【0014】本発明は上記従来の課題に対してなされた
ものであり、特性に優れたフィルタを実現することがで
きるとともに、スカート特性やリップル特性等の変動な
しにフィルタの通過周波数域や中心周波数を精度よく容
易に調整することが可能な高周波デバイス及び高周波装
置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明に係る高周波デバ
イスは、基板上に形成された超伝導体膜によって構成さ
れた複数の共振素子からなるフィルタ素子と、前記超伝
導体膜が形成された基板表面に略平行に対向し、かつ前
記複数の共振素子及び共振素子間の間隙を覆うように配
置された誘電体板と、前記誘電体板の上方に配置された
圧電部と、前記誘電体板と前記圧電部とを接続し、前記
圧電部の変位に応じて移動可能な接続部材とを備え、前
記圧電部の変位により前記接続部材を介して前記誘電体
板を移動させることで、前記誘電体板の前記基板との対
向面と前記超伝導体膜が形成された基板表面との間隔が
調整可能となるように構成されたことを特徴とする。
【0016】前記誘電体板には、誘電損失の小さな誘電
体材料、特にAl2 3 、MgO、LaAlO3 などを
用いることが好ましい。
【0017】各共振素子及び各共振素子間の間隙は誘電
体板によって完全に覆われていることが好ましいが、各
共振素子及び各共振素子間の間隙の一定以上の領域、好
ましくは半分以上の領域が誘電体板によって覆われてい
てもよい。この場合、各領域が誘電体板によって同様に
覆われている、すなわち共振素子と誘電体板とのオーバ
ーラップする領域が各共振素子について同等(同じ形状
及び面積)であり、共振素子間の間隙と誘電体板とのオ
ーバーラップする領域が各共振素子間の間隙について同
等(同じ形状及び面積)であることが好ましい。
【0018】フィルタの通過周波数(通過特性)、中心
周波数、スカート特性、リップル特性、挿入損失特性等
は、共振素子周囲の媒体の実効誘電率の影響を受ける。
本発明では、各共振素子及び各共振素子間の間隙は誘電
体板によって同様に覆われており、各共振素子と誘電体
板との関係、各共振素子間の間隙と誘電体板との関係
は、それぞれ同等になっている。そのため、圧電部の変
位に応じて接続部材を介して誘電体板を基板表面に対し
て垂直方向に移動させ、誘電体板の対向面と基板表面と
の間隔を両者の平行状態を維持した状態で変化させるこ
とにより、実効誘電率を各領域で一様に変化させること
ができる。したがって、実効誘電率の各共振素子に対す
る影響度並びに各共振素子間の結合に対する影響度をい
ずれも同等にすることができ、フィルタのスカート特性
やリップル特性等を維持した状態で、フィルタの通過周
波数域や中心周波数を精度良く容易にシフトさせること
ができる。
【0019】従来技術で述べた共振素子上及び共振素子
間ギャップ上に周波数調整用のネジを多数設けたフィル
タでは、各ネジの調整を個別にかつ厳格に行う必要があ
り、またフィルタのパターンに応じて各ネジの位置を変
える必要もあるため、フィルタ特性を精度よく容易に制
御することが極めて困難であるが、本発明ではフィルタ
のパターンによらず、フィルタ特性を精度よく容易に制
御することが可能となる。また、従来技術で述べた圧電
体アクチュエータを用いた方式は、共振素子単体の周波
数制御には適用可能であっても、複数の共振素子から構
成されるフィルタへの適用は困難であったが、本発明に
よれば、このようなフィルタに対してもフィルタ特性を
精度よく制御することが可能となる。
【0020】なお、前記圧電部の平面形状を長方形状と
し、例えばその両端近傍(対向する両短辺近傍)を固定
することにより、圧電素子の変位幅を大きくすることが
可能となる。また、前記圧電部の平面形状を円状とし、
例えばその外周近傍を固定することにより、誘電体基板
のフィルタ形成面と誘電体板の対向面との平行度を高め
ることが可能となる。
【0021】また、前記圧電部は複数の圧電領域からな
るものであってもよい。この場合、複数の圧電領域を独
立して制御可能、すなわち独立して変位可能とすること
で、誘電体基板のフィルタ形成面と誘電体板の対向面と
の平行度を的確に調整することが可能となる。
【0022】本発明に係る高周波装置は、前記高周波デ
バイスと、前記圧電部への印加電圧と前記圧電部の変位
に応じて変動する前記フィルタ素子の中心周波数との関
係に関する情報を記憶する記憶部と、前記フィルタ素子
の中心周波数を変更する際に、前記記憶部に記憶された
印加電圧と中心周波数との関係に関する情報に基づいて
前記圧電部に印加する電圧を制御する電圧制御部と、を
備えたことを特徴とする。
【0023】すでに述べたように、前述した高周波デバ
イスでは、フィルタ素子が形成された基板表面と圧電部
に接続された誘電体板の対向面との間隔によって、フィ
ルタ素子の中心周波数は一義的に規定される。しかしな
がら、中心周波数を変更する際に、中心周波数に応じた
間隔自体を調整することは実際には困難であると考えら
れる。本高周波装置では、圧電部に印加される電圧とそ
れに対応する中心周波数との関係を予め求めておき、印
加電圧によってフィルタの中心周波数を規定するため、
容易に中心周波数の変更を行うことができる。
【0024】また、本発明に係る高周波装置は、前記高
周波デバイスと、前記圧電部への印加電圧と前記圧電部
の変位に応じて変動する前記フィルタ素子の中心周波数
との関係を表すヒステリシスカーブに関する情報を記憶
する第1の記憶部と、前記ヒステリシスカーブ上におけ
る現動作点に関する情報を記憶する第2の記憶部と、前
記フィルタ素子の中心周波数を変更する際に、前記第1
の記憶部に記憶されたヒステリシスカーブに関する情報
と前記第2の記憶部に記憶された現動作点に関する情報
とに基づいて前記圧電部に印加する電圧を制御する電圧
制御部と、を備えたことを特徴とする。
【0025】圧電素子は通常ヒステリシスを有してお
り、印加電圧と中心周波数との関係にも通常ヒステリシ
スが存在している。このようにヒステリシスが存在する
と、中心周波数は、圧電部への印加電圧だけでは一義的
に規定できず、印加電圧の変化過程(変化経路)にも依
存する。そのため、確実に所望の中心周波数を設定する
ためには、ヒステリシスカーブ(ヒステリシスループ)
の端部、すなわち最大電圧点或いは最低電圧点のいずれ
かを必ず経由して印加電圧を設定する必要があり、それ
だけ周波数のチューニングに時間を要することになる。
【0026】本高周波装置では、ヒステリシスカーブも
含めて印加電圧と中心周波数との関係を記憶しておくと
ともに、ヒステリシスカーブ上において現在設定されて
いる動作点も記憶しておき、これらの記憶情報に基づい
て印加電圧を規定する。このように動作点も記憶してお
くことで、必ずしもヒステリシスカーブの最大電圧点或
いは最低電圧点を経由しなくてもよく、したがって短時
間で所望の中心周波数を確実に設定することが可能とな
る。
【0027】また、本発明に係る高周波装置は、前記高
周波デバイスと、前記圧電部への印加電圧と前記圧電部
の変位に応じて変動する前記フィルタ素子の中心周波数
との関係を表す複数のヒステリシスカーブに関する情報
を記憶する記憶部と、前記フィルタ素子の中心周波数を
変更する際に、前記記憶部に記憶された複数のヒステリ
シスカーブに関する情報に基づいて前記圧電部に印加す
る電圧を制御する電圧制御部と、を備えたことを特徴と
する。
【0028】同一のヒステリシスカーブ(ヒステリシス
ループ)のみによって中心周波数の変更を行うと、中心
周波数によっては圧電部に大きな電圧を印加しなければ
ならない場合がある。圧電部に大きな電圧が長時間印加
され続けると、絶縁性等の観点から素子に悪影響を及ぼ
すおそれがある。本高周波装置では、複数のヒステリシ
スカーブに関する情報を記憶しておくことで、設定する
中心周波数に応じて動作点の印加電圧が小さくなるよう
なヒステリシスカーブを選択することが可能であり、圧
電部の信頼性を向上させることが可能となる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照して説明する。
【0030】図1は、本発明の実施形態に係るマイクロ
波用の高周波デバイスについて示したものであり、通過
周波数帯域を調整可能なバンドパスフィルタの断面図を
示したものである。
【0031】本実施形態に係るバンドパスフィルタはマ
イクロストリップライン構造であり、誘電体基板11の
表面上に複数の共振素子12、入力線路13及び出力線
路14が形成され、誘電体基板11の裏面上に接地電極
15が形成されている。誘電体基板11は、誘電損失の
小さい誘電体材料を用いて形成されており、例えばAl
2 3 (サファイア)、MgO、LaAlO3 などを用
いることができる。また、共振素子12、入力線路1
3、出力線路14及び接地電極15は、超伝導体材料を
用いて形成されており、超伝導体材料には、Re1 Ba
2 Cu3 x (Reは、Y,Ho,Ybなどの希土類元
素)、Bi系、Tl系などの酸化物超伝導体を用いるこ
とができる。
【0032】誘電体基板11の上方には、誘電損失の小
さい誘電体材料(Al2 3 (サファイア)、MgO、
LaAlO3 など)を用いた誘電体板16が、誘電体基
板11表面に略平行に対向して配置されている。また、
この誘電体板16は、複数の共振素子12、各共振素子
12相互間の間隙、共振素子12と入力線路13との間
隙及び共振素子12と出力線路14との間隙を覆うよう
に配置されている。
【0033】図2(a)及び図2(b)は、誘電体板1
6と共振素子12等の位置関係の例を示した平面図であ
る。図2(a)は、各共振素子12及び各共振素子12
間の間隙の全ての領域を完全に覆うように誘電体板16
を配置した例である。図2(b)は、各共振素子12及
び各共振素子12間の間隙の半分以上の領域を覆うよう
に誘電体板16を配置した例である。
【0034】誘電体板16の上方には、圧電素子17が
配置されている。この圧電素子17は、圧電体18を上
部電極19及び下部電極20で挟んだ構造となってい
る。圧電素子17の端部は、パッケージ21に設けられ
た固定部22によって固定されている。圧電素子17に
は、例えば全体の平面形状(誘電体板16に平行な方向
の面の平面形状)が長方形状のものを用いることがで
き、この場合には長方形の対向する両短辺近傍の箇所を
固定部22によってそれぞれ固定する。
【0035】誘電体板16と圧電素子17とは、接続部
材23を介して接続されている。この接続部材23に
は、誘電率が小さい誘電体材料からなるロッド状部材を
用いることができ、誘電体板16の上面中心部及び圧電
素子17の下面中心部にロッド状部材が固定されてい
る。
【0036】圧電素子17の上部電極19及び下部電極
20には、配線24を介して出力電圧可変の直流電源2
5が接続されており、上部電極19と下部電極20との
間に印加される直流電源25の電圧に応じて圧電素子1
7が変位する。圧電素子17の端部は固定されているこ
とから、変位は圧電素子17の中央部、すなわち接続部
材23が接続された箇所で最大となる。圧電素子17に
は接続部材23を介して誘電体板16が接続されている
ため、圧電素子17の変位に応じて誘電体板16が上下
方向に移動する。すなわち、誘電体板16と誘電体基板
11との平行状態を保ったまま、誘電体板16が誘電体
基板11表面に対して垂直方向に移動し、誘電体板16
と誘電体基板11との間隔が調整される。
【0037】以下、本発明の具体例について説明する。
【0038】図1に示したような基本構成を有するバン
ドパスフィルタの一例として、1.9GHz帯のマイク
ロストリップライン構造のフィルタを作製した。図3
は、本例における誘電体基板11、誘電体板16及び圧
電素子17の位置関係を示した平面図である。
【0039】誘電体基板11には、厚さ約0.5mm、
直径約30mmのLaAlO3 からなる基板を用いた。
この誘電体基板11の両面にY系超伝導体薄膜をスパッ
タリング法で厚さ約500nm成膜し、基板裏面側に成
膜された超伝導体薄膜を接地電極15とした。さらに、
基板表面側に成膜された超伝導体薄膜をイオンミリング
法を用いて加工し、所望の共振周波数を有する5個の共
振素子12、入力線路13及び出力線路14を形成し、
マイクロストリップライン構造のバンドパスフィルタを
作製した。各共振素子12はいずれも、幅約170μ
m、長さ約20.2mmの同一形状であり、通過帯域中
心周波数は約1.9GHzであった。
【0040】このようにして作製したフィルタを銅製の
パッケージ21の本体内に収納し、その上部とパッケー
ジ21のカバーとの間に、長さ約70mm、幅約10m
mのベンダタイプの圧電素子17(圧電体アクチュエー
タ)を、その両端を固定した状態で配置した。平面形状
が長方形状の圧電体アクチュエータを用いることで、ス
トローク(変位幅)を大きくとることが可能である。上
部電極19及び下部電極20とパッケージ21との電気
的絶縁は、図示していないテフロン(登録商標)シート
で行った。また、圧電素子17の配置方向(長辺の方
向)は、共振素子12の配列方向(入力線路13から出
力線路14に向かう方向)に対して垂直方向となるよう
にした。
【0041】さらに、圧電体アクチュエータ17の中央
部に、直径約5mm、長さ約10mmのサファイアロッ
ド(接続部材23)を介して、厚さ約0.5mm、直径
約28mmのAl2 3 (サファイア)からなる誘電体
板16を設置した。圧電アクチュエータに電圧が印加さ
れていない状態での誘電体板16とフィルタ素子12と
の間隔は約0.35mmとした。
【0042】図4は、圧電アクチュエータに+150V
及び−150Vの電圧を印加したときの、フィルタの通
過特性S21の測定結果を示したものである。印加電圧
を変えることによって誘電体板を上下方向に移動させる
ことで、通過帯域中心周波数は約12MHz程度シフト
するが、挿入損失、バンド幅及びリップルといった帯域
内特性やスカート特性に変化はなかった。
【0043】なお、上述した例では誘電体板16にAl
2 3 (サファイア)を用いたが、MgOの場合も同様
であった。また、誘電体板16にLaAlO3 を用いた
場合には、Al2 3 及びMgOの場合と比較して、通
過帯域のシフト量が約1.5倍であった。
【0044】このように本例では、共振素子の超伝導性
による損失の低減を犠牲にすることなく、かつ、リップ
ル、スカート特性及びバンド幅を変えることなく、通過
帯域の中心周波数だけを調整することが可能である。
【0045】以下、本発明の変更例について説明する。
【0046】図5は、第1の変更例を示したものであ
り、誘電体基板11、誘電体板16、圧電素子17及び
圧電素子17の固定部22の位置関係を示した平面図で
ある。基本的な構成は図1等に示した構成と同様であ
り、全体の基本的な断面形状は図1に示したものと同様
である。ただし、すでに説明した実施形態では、圧電素
子17全体の平面形状を長方形状としたが、本例では、
圧電素子17の平面形状を円状としている。
【0047】先に示した具体例と同様のフィルタを作製
し、圧電素子17を直径約50mmの円板状とした。圧
電素子17は、その円周全体に沿った固定部22によっ
て周囲をパッケージ21に固定した。
【0048】円板タイプの圧電アクチュエータは、ベン
ダタイプのものよりストロークが小さいため、フィルタ
の中心周波数のシフト量は、同一電圧を印加した場合、
長さ約70mmのベンダタイプの圧電アクチュエータの
半分程度であったが、誘電体基板11のフィルタ形成面
と誘電体板16の対向面との平行度の点で、ベンダタイ
プのものより優れたものを得ることができた。
【0049】図6は、第2の変更例を示したものであ
り、共振素子の配列方向(入出力方向)に対して垂直な
方向の断面図である。基本的な構成は図1等に示した構
成と同様であるが、本例では誘電体基板11と誘電体板
16との間に弾性部材としてバネ30を挿入している。
【0050】このように、誘電体基板11と誘電体板1
6との間にバネ30を配置し、誘電体板16に対して垂
直方向にバネの戻り応力を加えることで、振動(例え
ば、フィルタを冷却するための冷凍機等からの振動)に
よって誘電体基板11と誘電体板16との間隔が変動
し、フィルタの特性が不安定になるといったことを防止
することができる。
【0051】図7は、第3の変更例を示したものであ
る。すでに説明した実施形態では、圧電部として単一の
圧電素子を用いたが、本例では、圧電部を複数の圧電領
域によって構成している。
【0052】図7に示した例では、圧電部を二つの圧電
素子17によって構成し、それぞれの圧電素子17の一
方の端部を図1等に示した例と同様に固定部22に固定
し、他方の端部を接続部材23に固定している。他方の
端部は、接続部材23に直接固定してもよいし、両圧電
素子17をつなぎ合わせる部材を介して固定してもよ
い。また、各圧電素子17の上部電極19どうし、下部
電極20どうしを、それぞれ配線(Au線)31によっ
て同電位とする。本例においても、先に示した具体例と
同様の結果を得ることができた。
【0053】各圧電素子17を配線31によって接続せ
ず、各圧電素子17をそれぞれ独立に制御することで、
各圧電素子17を独立して変位させることも可能であ
る。このように各圧電素子17を独立に制御すること
で、誘電体板16の誘電体基板11に対する傾き角を調
整することができるため、基板11のフィルタ形成面と
誘電体板16の対向面との平行度を的確に調整すること
ができる。
【0054】なお、以上説明した実施形態では、フィル
タ特性として帯域通過フィルタを例に説明したが、本発
明は他のフィルタ特性のものにも適用できることは明ら
かである。
【0055】次に、上述した高周波デバイス(図1〜図
7を用いて説明した)を用いた高周波装置について説明
する。
【0056】図8は、本高周波装置の概略構成を示した
ブロック図であり、上述したような構成を有する周波数
可変デバイス(高周波デバイス)41、記憶部42及び
電圧制御部43によって構成されている。
【0057】記憶部42には、周波数可変デバイス41
内の圧電素子への印加電圧とフィルタの中心周波数との
関係を表すヒステリシスカーブ(ヒステリシスループ)
に関する情報、及びヒステリシスカーブ上における現在
の動作点(現在の印加電圧と中心周波数によって決ま
る)に関する情報が記憶されている。ヒステリシスカー
ブに関しては、複数のヒステリシスカーブに関する情報
が記憶されていることが好ましい。
【0058】電圧制御部43は、制御部及び電圧発生部
によって構成され、フィルタの中心周波数を変更する際
に、記憶部42に記憶されている情報に基づいて、印加
電圧の変化過程(変化経路)を決定し、決定された変化
過程にしたがって圧電素子に電圧を印加する。
【0059】次に、本高周波装置の動作を図9を参照し
て説明する。図9は、圧電素子への印加電圧とフィルタ
の中心周波数とのヒステリシスカーブ(ヒステリシスル
ープ)について示した図である。この図に示すように、
中心周波数の経路は、電圧を上げていく場合と下げてい
く場合とで異なっている。
【0060】まず、第1の動作例について説明する。本
例は、同一のヒステリシスカーブを用いて中心周波数を
変更する場合に、最短経路をたどるように(最短時間と
なるように)して中心周波数を設定するものである。以
下、図9の実線で示したヒステリシスカーブ上で中心周
波数を設定する場合について説明する。
【0061】例えば、現在の動作点がP3(中心周波数
f3)であり、中心周波数をf2に変更する場合を考え
る。中心周波数f2に対応する動作点としては、P2と
P8が存在する。この場合、ヒステリシスの性質上、動
作点P3の電圧から動作点P2或いはP8の電圧に直接
電圧を下げることはできないため、ヒステリシスカーブ
の最低電圧(−150V)或いは最高電圧(+150ボ
ルト)を一旦経由して、動作点P2或いはP8の電圧を
設定することになる。すなわち、動作点P2に設定する
場合には、P3点(電圧V3とする)からP1点(電圧
V1)に一旦電圧を下げた後、P2点(電圧V2)まで
電圧を上げる。また、動作点P8に設定する場合には、
P3点(電圧V3)からP5点(電圧V5)に一旦電圧
を上げた後、P8点(電圧V8)まで電圧を下げる。両
者の電圧変化量を比べると、前者では(V3−V1)+
(V2−V1)となり、後者では(V5−V3)+(V
5−V8)となるが、本例では前者の方が電圧変化量が
小さく、設定に要する時間を短くすることができる。し
たがって、電圧制御部43では、前者の電圧経路によっ
て動作点をP2に、すなわち中心周波数をf2に設定す
る。
【0062】今度は、現在の動作点がP2(中心周波数
f2)であり、中心周波数をf3に変更する場合を考え
る。中心周波数f3に対応する動作点としては、P3と
P7が存在する。この場合、電圧変化量を最小にするた
めには、動作点P2から動作点P3に直接電圧を上げれ
ばよいことは明らかであるが、現在の動作点が把握され
ていない場合には、ヒステリシスカーブの最低電圧(−
150V)或いは最高電圧(+150ボルト)を一旦経
由して、動作点P3或いはP7の電圧を設定せざるを得
ない。本例では、現在の動作点を記憶しているため、電
圧制御部43では、動作点P2から動作点P3に直接電
圧を上げる電圧経路によって、動作点をP3に、すなわ
ち中心周波数をf3に設定することができる。
【0063】このように、本動作例では、ヒステリシス
カーブの特性の他、現在設定されている動作点も記憶し
ておくため、電圧変化量が最小となるような経路を選択
することができ、短時間で中心周波数を確実に変更する
ことができる。
【0064】上述した効果を検証するため、図9のf1
〜f5の5種類の中心周波数を想定し、動作点P3を初
期状態として、ランダムに20回、中心周波数を変化さ
せた。その結果、平均所要時間は約0.24ミリ秒であ
った。比較例として、ヒステリシスカーブの最低電圧或
いは最高電圧を必ず経由して、ランダムに20回、中心
周波数を変化させた場合には、平均所要時間約0.42
はミリ秒であった。
【0065】次に、第2の動作例について説明する。本
例は、複数のヒステリシスカーブを記憶しておくこと
で、中心周波数を設定する際に、印加電圧の絶対値が最
小なるようなヒステリシスカーブを選択するものであ
る。以下、図9を参照して具体的に説明する。
【0066】例えば、中心周波数をf4に設定する場合
を考える。実線で示した単一のヒステリシスカーブを用
いて中心周波数f4を設定する場合には、P4(電圧約
100V)或いはP6(電圧約50V)が動作点とな
る。しかしながら、このような大きな電圧が圧電素子に
連続して長時間印加され続けることは、素子の特性や信
頼性の観点から好ましくない。本例では、実線で示した
ヒステリシスカーブの他に、点線で示したヒステリシス
カーブ等、複数のヒステリシスカーブの特性を記憶部4
2に記憶しておく。中心周波数f4に設定する際には、
実線で示したヒステリシスカーブの代わりに、点線で示
したヒステリシスカーブを用いることで、中心周波数f
4に対応する動作点(黒丸で示した点)の電圧は0V近
傍に設定される。なお、このように他のヒステリシスカ
ーブから点線で示したヒステリシスカーブに変更して動
作点を設定する場合には、ヒステリシスカーブの最低電
圧(−200V)或いは最高電圧(+200ボルト)を
一旦経由してから、動作点を設定する。
【0067】このように、本動作例では、複数のヒステ
リシスカーブを記憶しておくため、中心周波数に応じて
適当なヒステリシスカーブを選択することで、圧電素子
に印加する電圧を小さくすることができる。
【0068】以上、本発明の実施形態を説明したが、本
発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣
旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施するこ
とが可能である。さらに、上記実施形態には種々の段階
の発明が含まれており、開示された構成要件を適宜組み
合わせることによって種々の発明が抽出され得る。例え
ば、開示された構成要件からいくつかの構成要件が削除
されても、所定の効果が得られるものであれば発明とし
て抽出され得る。
【0069】
【発明の効果】本発明によれば、フィルタが形成された
基板表面と略平行に且つ共振素子及び共振素子間の間隙
を覆うように誘電体板を配置し、圧電部の変位を利用し
て、誘電体板とフィルタが形成された基板との間隔を調
整することにより、スカート特性やリップル特性等の変
動なしにフィルタの通過特性を精度よく容易に調整する
ことが可能となる。また、圧電部に印加される電圧とそ
れに対応する中心周波数との関係を記憶しておくこと
で、最適な中心周波数を容易に設定することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る高周波デバイスの基本
的な構成例を示した断面図。
【図2】本発明の実施形態に係る高周波デバイスの主要
部の位置関係を示した平面図。
【図3】本発明の実施形態に係る高周波デバイスの具体
例について主要部の位置関係を示した平面図。
【図4】本発明の実施形態に係り、圧電素子への印加電
圧を変えたときのフィルタの通過特性について示した
図。
【図5】本発明の実施形態に係る高周波デバイスの第1
の変更例について主要部の位置関係を示した平面図。
【図6】本発明の実施形態に係る高周波デバイスの第2
の変更例について示した断面図。
【図7】本発明の実施形態に係る高周波デバイスの第3
の変更例について示した断面図。
【図8】本発明の実施形態に係る高周波装置の概略構成
を示したブロック図。
【図9】本発明の実施形態に係る高周波装置の動作を説
明するための図。
【符号の説明】
11…誘電体基板 12…共振素子 13…入力線路 14…出力線路 15…接地電極 16…誘電体板 17…圧電素子 18…圧電体 19…上部電極 20…下部電極 21…パッケージ 22…固定部 23…接続部材 24…配線 25…直流電源 30…バネ 31…配線 41…周波数可変デバイス 42…記憶部 43…電圧制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福家 浩之 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 相賀 史彦 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 加藤 理一 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 加屋野 博幸 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 Fターム(参考) 5J006 HB03 HB12 JA01 LA11 MA01 MA13 MB02 MB03 NA08 NB10 NE03 NE11 PA03 PA09

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に形成された超伝導体膜によって構
    成された複数の共振素子からなるフィルタ素子と、 前記超伝導体膜が形成された基板表面に略平行に対向
    し、かつ前記複数の共振素子及び共振素子間の間隙を覆
    うように配置された誘電体板と、 前記誘電体板の上方に配置された圧電部と、 前記誘電体板と前記圧電部とを接続し、前記圧電部の変
    位に応じて移動可能な接続部材とを備え、 前記圧電部の変位により前記接続部材を介して前記誘電
    体板を移動させることで、前記誘電体板の前記基板との
    対向面と前記超伝導体膜が形成された基板表面との間隔
    が調整可能となるように構成されたことを特徴とする高
    周波デバイス。
  2. 【請求項2】前記圧電部は平面形状が長方形状であるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の高周波デバイス。
  3. 【請求項3】前記圧電部は平面形状が円状であることを
    特徴とする請求項1に記載の高周波デバイス。
  4. 【請求項4】前記圧電部は複数の圧電領域からなること
    を特徴とする請求項1に記載の高周波デバイス。
  5. 【請求項5】前記複数の圧電領域は独立して変位可能で
    あることを特徴とする請求項4に記載の高周波デバイ
    ス。
  6. 【請求項6】請求項1乃至5のいずれかに記載の高周波
    デバイスと、 前記圧電部への印加電圧と前記圧電部の変位に応じて変
    動する前記フィルタ素子の中心周波数との関係に関する
    情報を記憶する記憶部と、 前記フィルタ素子の中心周波数を変更する際に、前記記
    憶部に記憶された印加電圧と中心周波数との関係に関す
    る情報に基づいて前記圧電部に印加する電圧を制御する
    電圧制御部と、 を備えたことを特徴とする高周波装置。
  7. 【請求項7】請求項1乃至5のいずれかに記載の高周波
    デバイスと、 前記圧電部への印加電圧と前記圧電部の変位に応じて変
    動する前記フィルタ素子の中心周波数との関係を表すヒ
    ステリシスカーブに関する情報を記憶する第1の記憶部
    と、 前記ヒステリシスカーブ上における現動作点に関する情
    報を記憶する第2の記憶部と、 前記フィルタ素子の中心周波数を変更する際に、前記第
    1の記憶部に記憶されたヒステリシスカーブに関する情
    報と前記第2の記憶部に記憶された現動作点に関する情
    報とに基づいて前記圧電部に印加する電圧を制御する電
    圧制御部と、 を備えたことを特徴とする高周波装置。
  8. 【請求項8】請求項1乃至5のいずれかに記載の高周波
    デバイスと、 前記圧電部への印加電圧と前記圧電部の変位に応じて変
    動する前記フィルタ素子の中心周波数との関係を表す複
    数のヒステリシスカーブに関する情報を記憶する記憶部
    と、 前記フィルタ素子の中心周波数を変更する際に、前記記
    憶部に記憶された複数のヒステリシスカーブに関する情
    報に基づいて前記圧電部に印加する電圧を制御する電圧
    制御部と、 を備えたことを特徴とする高周波装置。
JP2001095966A 2000-10-30 2001-03-29 高周波デバイス及び高周波装置 Expired - Fee Related JP3535469B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001095966A JP3535469B2 (ja) 2000-10-31 2001-03-29 高周波デバイス及び高周波装置
US09/983,891 US6778042B2 (en) 2000-10-30 2001-10-26 High-frequency device
DE60135078T DE60135078D1 (de) 2000-10-30 2001-10-29 Hochfrequenzvorrichtung
EP01125358A EP1202375B1 (en) 2000-10-30 2001-10-29 High-frequency device
US10/890,211 US6937117B2 (en) 2000-10-30 2004-07-14 High-frequency device

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000-333070 2000-10-31
JP2000333070 2000-10-31
JP2001095966A JP3535469B2 (ja) 2000-10-31 2001-03-29 高周波デバイス及び高周波装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002204102A true JP2002204102A (ja) 2002-07-19
JP3535469B2 JP3535469B2 (ja) 2004-06-07

Family

ID=26603172

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001095966A Expired - Fee Related JP3535469B2 (ja) 2000-10-30 2001-03-29 高周波デバイス及び高周波装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3535469B2 (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004051788A1 (ja) * 2002-11-29 2004-06-17 Fujitsu Limited 共振フィルタ
JP2007274667A (ja) * 2006-03-08 2007-10-18 Fujitsu Ltd 超伝導フィルタ及びフィルタ特性調整方法
JP2008028835A (ja) * 2006-07-24 2008-02-07 Fujitsu Ltd 超伝導チューナブルフィルタ
JP2008172652A (ja) * 2007-01-15 2008-07-24 Fujitsu Ltd ピエゾ素子を用いた超伝導チューナブルフィルター
JP2008295024A (ja) * 2007-04-25 2008-12-04 Fujitsu Ltd 高周波フィルタ
JP2009038697A (ja) * 2007-08-03 2009-02-19 Furukawa Electric Co Ltd:The 無停波型アンテナ切替装置
US8224409B2 (en) 2008-05-08 2012-07-17 Fujitsu Limited Three-dimensional filter with movable superconducting film for tuning the filter
JP2015100097A (ja) * 2013-11-20 2015-05-28 株式会社東芝 チューナブルフィルタ装置
US9837694B2 (en) 2015-03-11 2017-12-05 Kabushiki Kaisha Toshiba Filter characteristic tuning apparatus, tunable filter apparatus and control method for tunable filter apparatus
US10256789B2 (en) 2016-03-29 2019-04-09 Kabushiki Kaisha Toshiba Displacement conversion mechanism and tunable filter device

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9979064B2 (en) 2014-12-09 2018-05-22 University Of Yamanashi Tunable dual-band band-pass filter
JP6236701B2 (ja) 2014-12-09 2017-11-29 国立大学法人山梨大学 改良型チューナブルデュアルバンド帯域通過フィルタ

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0235461U (ja) * 1988-08-29 1990-03-07
JPH0477272U (ja) * 1990-11-20 1992-07-06
JPH04355804A (ja) * 1991-06-03 1992-12-09 Toshiba Corp 位置調整装置
JPH04368006A (ja) * 1991-06-14 1992-12-21 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 酸化物超伝導マイクロ波部品
WO1995035584A1 (fr) * 1994-06-17 1995-12-28 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Element de circuit h.f.

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0235461U (ja) * 1988-08-29 1990-03-07
JPH0477272U (ja) * 1990-11-20 1992-07-06
JPH04355804A (ja) * 1991-06-03 1992-12-09 Toshiba Corp 位置調整装置
JPH04368006A (ja) * 1991-06-14 1992-12-21 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 酸化物超伝導マイクロ波部品
WO1995035584A1 (fr) * 1994-06-17 1995-12-28 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Element de circuit h.f.

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004051788A1 (ja) * 2002-11-29 2004-06-17 Fujitsu Limited 共振フィルタ
JP2007274667A (ja) * 2006-03-08 2007-10-18 Fujitsu Ltd 超伝導フィルタ及びフィルタ特性調整方法
JP4644174B2 (ja) * 2006-03-08 2011-03-02 富士通株式会社 超伝導フィルタ及びフィルタ特性調整方法
JP2008028835A (ja) * 2006-07-24 2008-02-07 Fujitsu Ltd 超伝導チューナブルフィルタ
JP2008172652A (ja) * 2007-01-15 2008-07-24 Fujitsu Ltd ピエゾ素子を用いた超伝導チューナブルフィルター
JP2008295024A (ja) * 2007-04-25 2008-12-04 Fujitsu Ltd 高周波フィルタ
JP2009038697A (ja) * 2007-08-03 2009-02-19 Furukawa Electric Co Ltd:The 無停波型アンテナ切替装置
US8224409B2 (en) 2008-05-08 2012-07-17 Fujitsu Limited Three-dimensional filter with movable superconducting film for tuning the filter
JP2015100097A (ja) * 2013-11-20 2015-05-28 株式会社東芝 チューナブルフィルタ装置
US9837694B2 (en) 2015-03-11 2017-12-05 Kabushiki Kaisha Toshiba Filter characteristic tuning apparatus, tunable filter apparatus and control method for tunable filter apparatus
US10256789B2 (en) 2016-03-29 2019-04-09 Kabushiki Kaisha Toshiba Displacement conversion mechanism and tunable filter device

Also Published As

Publication number Publication date
JP3535469B2 (ja) 2004-06-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1202375B1 (en) High-frequency device
US7567145B2 (en) Superconducting tunable filter
KR100907358B1 (ko) 동조가능한 강유전체 공진 장치
US6898450B2 (en) High temperature superconducting tunable filter with an adjustable capacitance gap
US5406233A (en) Tunable stripline devices
Mansour High-Q tunable dielectric resonator filters
US6216020B1 (en) Localized electrical fine tuning of passive microwave and radio frequency devices
US6463308B1 (en) Tunable high Tc superconductive microwave devices
JP2002204102A (ja) 高周波デバイス及び高周波装置
US20180241108A1 (en) Tunable dual-band band-pass filter
US20030020553A1 (en) Tunable superconductor resonator or filter
RU2179356C2 (ru) Переключаемый планарный высокочастотный резонатор (варианты) и фильтр
US8224409B2 (en) Three-dimensional filter with movable superconducting film for tuning the filter
KR100399605B1 (ko) 공기-유전체 샌드위치 구조 및 이를 이용한 유전체공진기, 대역 통과 및 소거 필터, 동조 변위기 그리고위상 배열 안테나
JP2002529938A (ja) 組み込みdcブロックを有する強誘電体
US4020429A (en) High power radio frequency tunable circuits
US6114931A (en) Superconducting arrangement with non-orthogonal degenerate resonator modes
US6185441B1 (en) Arrangement and method relating to coupling of signals to/from microwave devices
JP4874281B2 (ja) 通信用モジュール
JP2002141705A (ja) 高周波デバイス
JP2004112668A (ja) 共振器及びフィルタ
Terashima et al. 2 GHz tunable superconducting band-pass filter using a piezoelectric bender
JP2002141704A (ja) フィルタ装置
MXPA02000642A (es) Resonador y filtro superconductores de alta temperatura sintonizables.
JP2002141706A (ja) 高周波デバイス

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20031225

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040309

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040311

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080319

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090319

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100319

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees