JPH07307613A - 円偏波マイクロストリップアンテナ - Google Patents

円偏波マイクロストリップアンテナ

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JPH07307613A
JPH07307613A JP10001194A JP10001194A JPH07307613A JP H07307613 A JPH07307613 A JP H07307613A JP 10001194 A JP10001194 A JP 10001194A JP 10001194 A JP10001194 A JP 10001194A JP H07307613 A JPH07307613 A JP H07307613A
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JP
Japan
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conductor
excitation
excitation element
microstrip antenna
dielectric substrate
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JP10001194A
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English (en)
Inventor
Shuichi Okuno
秀一 奥野
Masamichi Fujita
正道 藤田
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ANTENNA GIKEN KK
Original Assignee
ANTENNA GIKEN KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 1点給電タイプで2点給電タイプに匹敵する
広帯域で良好な軸比特性、VSWR特性及び利得特性を
得ることができ、小型で構造が単純、高信頼性、かつ安
価な円偏波マイクロストリップアンテナを提供する。 【構成】 第1の誘電体基板11の下側全面に導体地板
12が形成され、上面に導体励振素子13及び1点給電
の給電線路14がエッチング等の手段により形成され
る。上記導体励振素子13は、円形状に形成され、その
周縁部に2つの縮退分離素子15a,15bが相対向す
るように設けられる。この縮退分離素子15a,15b
は、給電線路14の軸に対して45°偏位して設けられ
る。また、上記第1の誘電体基板11の上面には、第2
の誘電体基板16が所定の間隔を保って設けられる。こ
の第2の誘電体基板16の下面には、導体励振素子13
に対向するように導体無給電素子17が形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、導体無給電素子を備え
た円偏波マイクロストリップアンテナに関する。
【0002】
【従来の技術】円偏波マイクロストリップアンテナは、
小型、軽量であり、且つ単純な構造であるために各分野
で広く使用されている。この円偏波マイクロストリップ
アンテナとしては、1点給電タイプ及び2点給電タイプ
のものがある。
【0003】図11は、従来の1点給電タイプの円偏波
マイクロストリップアンテナの構成例を示したものであ
る。図11(a)において、1は誘電体基板で、その下
面に導体地板2が形成され、上面に導体励振素子3及び
給電線路4が形成されている。上記導体励振素子3は、
円形状に形成され、その周縁部に2つの凹部状の縮退分
離素子5a,5bが相対向するように設けられている。
この縮退分離素子5a,5bは、給電線路4の軸に対し
て45°偏位して設けられる。
【0004】上記のように導体励振素子3の形状を給電
点から見て非対称とし、図11図(b)に示すように導
体励振素子3上に互いに直交する励振モード#1及び#
2を発生させ、それらの振幅と位相差を円偏波が発生す
る条件である等振幅、90°位相差の状態になるように
各部の寸法を設定することで円偏波を発生させている。
【0005】図12(a),(b)は、上記円偏波マイ
クロストリップアンテナにおける2つの励振モードの振
幅と位相の周波数特性の例であり、周波数f0 よりも少
し低い周波数f1 で共振する励振モード#1と、f0 よ
りも少し高い周波数f2 で共振する励振モード#2が存
在する。これら2つの励振モードは、図から明らかなよ
うに中心周波数f0 においてのみ、等振幅、90°位相
差の状態になっており、f0 でしか円偏波が発生する条
件を満たしていないことが分かる。
【0006】また、これらの振幅と位相の周波数特性は
各励振モードのインピーダンスに関係しており、もとも
とQが高いマイクロストリップアンテナでは、インピー
ダンスの変化が急激なために振幅と位相の変化も急激な
ものになっている。この結果、このタイプの円偏波マイ
クロストリップアンテナでは、中心周波数f0 及びf0
に極めて近い周波数でしか良好な円偏波を発生させるこ
とが出来ない。
【0007】図13は、上記アンテナの軸比特性の例で
あり、軸比3dB以下の実用的な帯域は2%程度と狭帯
域なものである。図14は、従来の2点給電タイプの円
偏波マイクロストリップアンテナの構成例を示したもの
である。このアンテナは、導体地板2を備えた誘電体基
板1上に円偏波発生機構を持たない導体励振素子3A及
び、この導体励振素子3Aに2点給電する給電回路4A
が形成され、この給電回路4Aに終端抵抗6が接続され
る。
【0008】このタイプの円偏波マイクロストリップア
ンテナは、導体励振素子3Aに2カ所から等振幅、90
°位相差の電力を給電し、導体励振素子3A上に2つの
直交する励振モード#1及び#2を共振させて円偏波を
発生させている。このアンテナの軸比特性は、給電され
る電力の振幅と位相によって決定されるので、給電回路
4Aの特性に依存し、一般に広帯域で良好な軸比特性を
持っている。しかし、このアンテナは、Qが高いために
インピーダンス特性が狭帯域であり、f0 から離れた周
波数では給電回路4Aとの不整合損が生じ、広帯域で良
好な利得が得られないという問題がある。
【0009】図15は、スタック型の2点給電タイプの
円偏波マイクロストリップアンテナの構成例を示したも
のである。このアンテナは、前記の利得特性が狭帯域で
あるという欠点を解決するために、誘電体基板1上に導
体無給電素子7を装荷した誘電体基板8を設けて、アン
テナのインピーダンス特性を広帯域化し、利得特性を広
帯域化したもので、利得、軸比等の実用的な帯域は、1
0%前後かそれ以上と広帯域である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】近年、利用価値が益々
高まっている無線通信分野の多くでは、帯域が数%以上
の広帯域なアンテナが要求され、更に携帯電話等の移動
体通信分野では、小型、軽量、かつ安価であることが要
求されている。
【0011】1点給電タイプの円偏波マイクロストリッ
プアンテナは、小型、軽量で構造が単純であるが、狭帯
域である為にこれらの無線通信分野では用いることが出
来ない。
【0012】従って、従来では主に給電回路を必要とす
る2点給電タイプのアンテナが用いられているが、給電
回路部のスペースが必要で、その分だけ大きくなるとい
う問題がある。また、2点給電タイプのアンテナにおい
て、性能の良いものを求めるには、放射素子部と給電回
路部を空間的に遮蔽し、空間的な結合を避けなければな
らず、そのために大型化すると共に構造が複雑になり、
高価なものになっていた。
【0013】本発明は上記の点に鑑みてなされたもの
で、広帯域に亘って2つの励振モードを等振幅、90°
位相差の状態を保つことができ、1点給電タイプで2点
給電タイプに匹敵する広帯域で良好な軸比特性、VSW
R特性及び利得特性を得ることができ、小型で構造が単
純、高信頼性、かつ安価な円偏波マイクロストリップア
ンテナを提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明に係る円偏波マイ
クロストリップアンテナは、導体地板と、導体励振素子
及び導体無給電素子を順次空間または誘電体層を介して
平行に配置する手段と、上記導体励振素子または導体無
給電素子の何れか一方に円偏波発生用の縮退分離素子を
形成する手段と、上記導体励振素子に1点給電する給電
手段とを具備したことを特徴とする。
【0015】また、本発明は、上記円偏波マイクロスト
リップアンテナにおいて、上記導体励振素子における2
つの直交する励振モードのインピーダンスが少なくとも
一部の周波数帯において一定となるように上記各素子の
寸法を設定したことを特徴とする。
【0016】また、本発明は、上記円偏波マイクロスト
リップアンテナにおいて、上記導体励振素子と導体無給
電素子のインピーダンスが複共振状態となるように上記
各素子の寸法を設定したことを特徴とする。
【0017】
【作用】まず、本発明によるアンテナの原理的な作用に
ついて説明する。図2は、スタック型の直線偏波マイク
ロストリップアンテナの構成を示したものである。この
アンテナは、第1の誘電体基板11の下側全面に導体地
板12を形成し、上面に導体励振素子13Aを形成した
狭帯域な直線偏波マイクロストリップアンテナにおい
て、第2の誘電体基板16に形成した導体無給電素子1
7を装荷することにより、導体励振素子13Aと導体無
給電素子17のインピーダンスを複共振状態にし、イン
ピーダンスを広帯域化したもので、図3に示すように広
帯域なVSWR特性を持っている。
【0018】通常、このアンテナの導体励振素子13A
と導体無給電素子17の寸法は、f0 で共振するように
設定されるが、本発明では導体励振素子13Aの寸法を
f0で共振する寸法からずらすことで得られる以下に述
べるような特性を利用している。
【0019】即ち、図2に示すスタック型の直線偏波マ
イクロストリップアンテナにおいて、導体無給電素子1
7の大きさは変えずに、導体励振素子13Aの寸法のみ
を可変すると、インピーダンス特性は図4のように、導
体励振素子13Aを小さくしたときは誘導性になり、逆
に導体励振素子13Aを大きくしたときは容量性にな
る。そして、導体励振素子13A上の励振モード位相
も、これに伴って変化し、導体励振素子13Aを小さく
したときは位相は進み、逆に導体励振素子13Aを大き
くしたときは位相は遅れる。
【0020】また、このとき励振モードのインピーダン
スは、導体励振素子13Aとの寸法をf0 で共振する寸
法からずらすことで、導体励振素子13Aと導体無給電
素子17のインピーダンスの複共振状態により、周波数
による変化が極めて小さくなっているので、励振モード
の振幅も広帯域に亘り、ほぼ一定の状態を保つことが出
来る。
【0021】従って、このアンテナは、導体無給電素子
17の大きさは変えずに、導体励振素子13Aの大きさ
のみを変えることで、広帯域に亘り導体励振素子13A
上の励振モードの振幅をほぼ一定に保ちながら、励振モ
ードの位相を自由に調整できる特性を持っている。
【0022】本発明は、このような特性を利用して広帯
域な円偏波アンテナを実現したものであり、円偏波を発
生させるために導体励振素子上に縮退分離素子を設けた
り、あるいは、導体励振素子の形状を給電点から見て非
対称にすることで、円偏波を発生させるための互いに直
交する2つの励振モードを導体励振素子上に発生させ、
導体励振素子、縮退分離素子等の寸法を可変し、2つの
励振モードそれぞれから見た導体励振素子の実効的な長
さを調節することで、広帯域に亘り導体励振素子上の2
つの励振モードの位相差を90°、かつ等振幅の状態に
している。
【0023】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の一実施例を説
明する。 (第1実施例)図1は、本発明の第1実施例に係る1点
給電タイプの円偏波マイクロストリップアンテナの構成
を示し、(a)は斜視図、(b)は断面図、(c)は導
体励振素子及び給電線路部である。
【0024】図1(a),(b)において、11は第1
の誘電体基板で、その下側全面に導体地板(アース板)
12が形成され、上面に導体励振素子(パッチ素子)1
3及びこの導体励振素子13に電力を供給するための給
電線路14がエッチング等の手段により形成される。上
記導体励振素子13は、円形状に形成され、その周縁部
に2つの凸部状の縮退分離素子15a,15bが相対向
するように設けられる。この縮退分離素子15a,15
bは、図1(c)に示すように給電線路14の軸に対し
て45°偏位して設けられる。また、上記第1の誘電体
基板11の上面には、第2の誘電体基板16が所定の間
隔dを保って設けられる。この第2の誘電体基板16の
下面には、上記導体励振素子13に対向するように導体
無給電素子(パラスティック素子)17がエッチング等
の手段で設けられる。上記第1の誘電体基板11及び第
2の誘電体基板16は平行に配置され、導体励振素子1
3及び導体無給電素子17に電気的に影響を及ぼさない
位置で、誘電体または導体等からなる支柱等により固定
される。
【0025】上記第1の誘電体基板11としては、アン
テナの効率を悪化させない目的で誘電体損の比較的少な
い例えばテフロンガラス基板等が用いられる。この場合
の比誘電率εr は2.6程度である。そして、第1の誘
電体基板11は、導体地板12及び導体励振素子13を
含む厚さtが例えば0.8mm程度に設定され、第1の
誘電体基板11と第2の誘電体基板16との間隔dが
0.08λ程度に設定される。また、導体励振素子13
の直径は、中心周波数f0 より高い周波数f2 で共振す
る値、例えば0.31λに設定され、縮退分離素子15
a,15bを含む長さLは、中心周波数f0 より低い周
波数f1 で共振する値、例えば0.45λに設定され
る。更に、導体無給電素子17の直径は、中心周波数f
0 に共振する値、例えば0.36λに設定される。上記
周波数f1 ,f2 は、中心周波数f0に対して例えば3
%〜10%の範囲で設定される。
【0026】上記第2の誘電体基板16としては、例え
ばガラスエポキシ樹脂等が使用される。第2の誘電体基
板16の材質及び厚さがアンテナの特性に及ぼす影響
は、第1の誘電体基板11の材質及び厚さがアンテナの
特性に及ぼす影響に比較してかなり小さいので、材質及
び厚さの選択の自由度は大きくなる。ガラスエポキシ基
板は、テフロンガラス基板に比べて誘電体損は大きい
が、剛性が高く、また塗装等の表面処理も容易であり、
レドームの機能を持たせることが出来る。
【0027】本発明は、上記したように円偏波を発生さ
せるために導体励振素子13上に縮退分離素子15a,
15bを設け、また、導体励振素子13の形状を給電点
から見て非対称にすることで、円偏波を発生させるため
の互いに直交する2つの励振モードを導体励振素子13
上に発生させ、導体励振素子13、縮退分離素子15
a,15b等の寸法を可変し、2つの励振モードそれぞ
れから見た導体励振素子13の実効的な長さを調節する
ことで、広帯域に亘り導体励振素子13上の2つの励振
モードの位相差を90°、かつ等振幅の状態にしてい
る。
【0028】図5(a),(b)は、上記第1実施例に
おける円偏波マイクロストリップアンテナの2つの励振
モードの振幅と位相の周波数特性を示したものである。
同図から明らかなように広帯域で等振幅、90°位相差
を実現していることが分かる。
【0029】また、図6は、第1実施例で示したアンテ
ナの軸比特性を示したものである。本発明の円偏波マイ
クロストリップアンテナは、軸比の3dB以下の帯域は
約15%で、従来の2点給電タイプに匹敵する広帯域な
特性を得ており、図13の従来の1点給電タイプの軸比
特性と比べると著しい広帯域化を実現していることがわ
かる。
【0030】更に、図7は第1実施例で示したアンテナ
のVSWR特性である。スタック化により励振モードの
インピーダンスが広帯域化しているので、それらを合成
したアンテナのインピーダンスは更に広帯域化し、同図
に見られるように極めて広い帯域で良好な特性となって
いる。
【0031】図8は、第1実施例におけるアンテナの利
得特性である。スタック化により導体無給電素子17が
導波器の様な働きをし、指向特性利得を向上させ、また
スタック化によって広帯域化されたVSWR特性によ
り、広帯域に亘り不整合損が小さくなって高利得となっ
ている。
【0032】上記のように導体地板12、縮退分離素子
15a,15bを持つ導体励振素子13、縮退分離素子
を持たない導体無給電素子17により円偏波マイクロス
トリップアンテナを構成することで、広帯域に亘り2つ
の励振モードを等振幅、90°位相差の状態にし、1点
給電タイプで2点給電タイプに匹敵する広帯域で良好な
軸比特性、極めて広帯域で良好なVSWR特性、広帯域
で高い利得特性を得ることができる。
【0033】また、誘電体基板11の板厚については、
通常無給電素子が無いタイプのマイクロストリップアン
テナではQを下げるために板厚の厚いものを用いる必要
があるが、本発明によるアンテナは導体無給電素子17
を装荷することでQが低下しているので、比較的薄いも
のを使用できる。基板の板厚と価格は一般に比例するの
で、本発明のように薄い基板を使用することでコストの
低下を図ることができ、かつ小型、軽量化することがで
きる。
【0034】(第2実施例)図9(a)〜(c)は、本
発明の第2実施例に係る円偏波マイクロストリップアン
テナの構成図である。
【0035】図9(a),(b)に示すように、誘電体
基板11の下側全面に導体地板12を設け、上面に導体
励振素子13をエッチング等の手段により形成してい
る。この導体励振素子13は、例えば同図(c)に示す
ように正方形に形成したもので、その対向する2つの角
部分を切除することにより縮退分離素子を形成してい
る。そして、誘電体基板11には、導体励振素子13の
給電部aの下側より同軸コネクタ21を取り付け、この
同軸コネクタ21の中心導体を給電ピン22により導体
励振素子13の給電部aに接続している。
【0036】また、誘電体基板11の上側には、導体ま
たは誘電体からなる筒状の支柱23を介して円形の導体
無給電素子17を配置し、この導体無給電素子17の上
側中心部より支柱23内に導体または誘電体からなるネ
ジ24を挿通させて誘電体基板11の中心部に固定して
いる。
【0037】電力の供給は同軸コネクタ21から行なわ
れ、給電ピン22を介して導体励振素子13の給電点a
に給電される。この第2実施例は、導体無給電素子17
を誘電体基板を用いずに構成することでコストの低減化
を図っており、第1実施例に対して給電方法、導体励振
素子13の形状、導体無給電素子17の構成等が異なる
が、アンテナの特性は第1実施例とほぼ同等である。
【0038】(第3実施例)図10(a)〜(c)は、
本発明の第3実施例に係る円偏波マイクロストリップア
ンテナの構成図である。
【0039】図10(a)(b)において、11は第1
の誘電体基板で、その下面に導体地板12を設けてい
る。この導体地板12の中央部には、長方形のスロット
31が形成されている。また、上記第1の誘電体基板1
1の上面には、導体励振素子13を形成している。この
導体励振素子13は、例えば図10(c)に示すように
十字形状に形成され、その十字の方向が第1の誘電体基
板11の辺に対してほぼ45°偏位して設けられる。ま
た、上記第1の誘電体基板11の上面には、第2の誘電
体基板16が所定の間隔を保って設けられ、その上面中
央に例えば正方形の導体無給電素子17が設けられる。
上記第1の誘電体基板11及び第2の誘電体基板16は
平行に配置され、導体励振素子13及び導体無給電素子
17に電気的に影響を及ぼさない位置で、誘電体または
導体等からなる支柱等により固定される。
【0040】更に、上記導体地板12の下面には、第3
の誘電体基板32が設けられ、この第3の誘電体基板3
2の下面に給電線路14が形成される。この場合、給電
線路14は、図10(c)に示すように導体地板12に
形成されたスロット31に対して直交するように設けら
れる。
【0041】上記の構成において、導体励振素子13に
は、給電線路14からスロット31を介して電力が供給
される。即ち、導体励振素子13は、給電線路14と電
磁的に結合されて電力が供給される。
【0042】この第3実施例においても、前記第1実施
例と同等のアンテナ特性を得ることができる。以上、3
つの実施例につて説明したが、本発明の導体励振素子1
3への給電方法は、導体励振素子13と同一面上のマイ
クロストリップラインから給電する方法、導体地板の側
から導体ピンにより導体励振素子13に対して垂直に給
電する方法、また電磁結合的に給電する方法等、前記実
施例以外にも通常のマイクロストリップアンテナで使用
されるさまざまな方法が使用可能である。
【0043】また、導体励振素子13の形状も前記実施
例以外に、通常の1点給電タイプの円偏波マイクロスト
リップアンテナで使用される様々な形状が使用可能であ
り、導体無給電素子17の形状も、円形、正方形、正多
角形等々、本発明の作用を生じさせる形状であれば使用
可能である。
【0044】更に上記各実施例では、導体励振素子13
に縮退分離素子を形成した場合について説明したが、導
体無給電素子17に縮退分離素子を形成しても良く、こ
の場合においても、上記各実施例と同等のアンテナ特性
を得ることができる。
【0045】また、上記実施例では、マイクロストリッ
プアンテナを単素子で構成した場合について示したが、
複数の素子を用いてアレーアンテナの構成としても良い
ことは勿論である。
【0046】
【発明の効果】以上詳記したように本発明によれば、導
体地板、導体励振素子、導体無給電素子を順次空間また
は誘電体層を介して平行に配置すると共に、上記導体励
振素子または導体無給電素子の何れか一方に円偏波発生
用の縮退分離素子を形成して円偏波マイクロストリップ
アンテナを構成することで、広帯域に亘り2つの励振モ
ードを等振幅、90°位相差の状態にし、1点給電タイ
プで2点給電タイプに匹敵する広帯域で良好な軸比特
性、極めて広帯域で良好なVSWR特性、広帯域で高い
利得特性が得られるものである。
【0047】従って、従来の給電回路を必要とするため
に構造が複雑で大型で高価であった2点給電タイプの円
偏波マイクロストリップアンテナに代わる、小型で構造
が単純、高信頼性、かつ安価な円偏波マイクロストリッ
プアンテナを実現し得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る円偏波マイクロスト
リップアンテナの構成を示し、(a)は斜視図、(b)
は断面図、(c)は導体励振素子及び給電線路部の詳細
図。
【図2】本発明によるアンテナの作用を説明するための
スタック型の直線偏波マイクロストリップアンテナの構
成を示し、(a)は斜視図、(b)は断面図。
【図3】図2に示したアンテナのVSWR特性図。
【図4】図2に示したアンテナのインピーダンス特性
図。
【図5】図1の第1実施例におけるアンテナの2つの励
振モードの振幅と位相の周波数特性図。
【図6】第1実施例におけるアンテナの軸比特性図。
【図7】第1実施例におけるアンテナのVSWR特性
図。
【図8】第1実施例におけるアンテナの利得特性図。
【図9】本発明の第2実施例に係る円偏波マイクロスト
リップアンテナの構成を示し、(a)は斜視図、(b)
は断面図、(c)は導体励振素子部分の詳細図。
【図10】本発明の第3実施例に係る円偏波マイクロス
トリップアンテナの構成を示し、(a)は斜視図、
(b)は断面図、(c)は導体励振素子及び給電線路部
の詳細図。
【図11】従来の1点給電タイプの円偏波マイクロスト
リップアンテナの構成を示し、(a)は斜視図、(b)
は導体励振素子及び給電線路部の詳細図。
【図12】図11のアンテナにおける2つの励振モード
の振幅と位相の周波数特性図。
【図13】図11のアンテナにおける軸比特性図。
【図14】従来の2点給電タイプの円偏波マイクロスト
リップアンテナの構成図。
【図15】従来のスタック型2点給電タイプの円偏波マ
イクロストリップアンテナの構成図。
【符号の説明】
11 第1の誘電体基板 12 導体地板 13,13A 導体励振素子 14 給電線路 15a,15b 縮退分離素子 16 第2の誘電体基板 17 導体無給電素子 21 同軸コネクタ 22 給電ピン 23 支柱 24 ネジ 31 スロット 32 第3の誘電体基板

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導体地板と、導体励振素子及び導体無給
    電素子を順次空間または誘電体層を介して平行に配置す
    る手段と、上記導体励振素子または導体無給電素子の何
    れか一方に円偏波発生用の縮退分離素子を形成する手段
    と、上記導体励振素子に1点給電する給電手段とを具備
    したことを特徴とする円偏波マイクロストリップアンテ
    ナ。
  2. 【請求項2】 導体地板と、導体励振素子及び導体無給
    電素子を順次空間または誘電体層を介して平行に配置す
    る手段と、上記導体励振素子または導体無給電素子の何
    れか一方に円偏波発生用の縮退分離素子を形成する手段
    と、上記導体励振素子に1点給電する給電手段とを具備
    してなる円偏波マイクロストリップアンテナにおいて、
    上記導体励振素子における2つの直交する励振モードの
    インピーダンスが少なくとも一部の周波数帯において一
    定となるように上記各素子の寸法を設定したことを特徴
    とする円偏波マイクロストリップアンテナ。
  3. 【請求項3】 導体地板と、導体励振素子及び導体無給
    電素子を順次空間または誘電体層を介して平行に配置す
    る手段と、上記導体励振素子または導体無給電素子の何
    れか一方に円偏波発生用の縮退分離素子を形成する手段
    と、上記導体励振素子に1点給電する給電手段とを具備
    してなる円偏波マイクロストリップアンテナにおいて、
    上記導体励振素子と導体無給電素子のインピーダンスが
    複共振状態となるように上記各素子の寸法を設定したこ
    とを特徴とする円偏波マイクロストリップアンテナ。
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