JP2008287205A - 機種性能決定装置および画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】安価な手段により、安全性の高い機種設定を容易に実現できるようにする。
【解決手段】エンジン制御部50のCPU51は、メイン制御部30の不揮発性メモリ34に保存されている機種固有情報と、エンジン制御部50の不揮発性メモリ54に保存されている機種固有情報と、ヒューズ状態検知部57で検知されたヒューズの状態とを読み出す。3つの機種固有情報の全てが一致し、機種固有情報が高性能機の場合は高性能機として起動し、低性能機の場合は低性能機として起動する。3つの機種固有情報の全てが一致しない場合で、不揮発性メモリ34,54の設定値が低性能機、ヒューズの設定値が高性能機の場合は、ヒューズ55をヒューズ切断部56で切断して、低性能機として起動させる。上記以外の3つの機種固有情報の組み合わせの場合は、エラー発生をメイン制御部30に通知して起動を停止させ、エラーメッセージを表示させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、機種を設定する機種固有情報に基づいて所定の性能機として機能させるように決定する機種性能決定装置および画像形成装置に関する。
近年、デジタル複写機等の画像形成装置では、機種数の増加に伴って在庫コストが上昇する傾向にある。そこで、画像形成装置の在庫コストを抑制する観点から考えると、製造工場からの出荷時における機種は未設定とし、消費地近辺の中間拠点または販売会社において仕向け地の設定、あるいは機種性能の設定ができる仕組みを実現している。
図8は、画像形成装置の機種性能設定に関する流れを説明する図であり、図9は、従来の機種性能決定装置の構成例を説明するブロック図であり、図10は、従来の機種性能設定時における動作を説明するフローチャートであり、図11は、従来の機種性能設定後の動作を説明するフローチャートである。図8に示すように、消費地近辺の中間拠点または販売会社120において機種性能の設定が可能になると、製造工場110における出荷時の機種が一種類で済むため、在庫管理が容易となり、発注から出荷時までのリードタイムを短縮することが可能となる。
また、消費地近辺の中間拠点または販売会社120においては、仕向け地ごと、あるいは機種ごとに在庫を保有する必要がないため、売れ筋機種の予想が外れた場合でも在庫の増加を招くことがなくなり、発注に対してタイムリーな対応が可能になる等、様々な利点がある。
そこで、従来の機種性能の設定については、図8に示すように、お客様130に対して商品名βで示される高性能機と、商品名αで示される低性能機とを提供する。この高性能機と低性能機は、製造工場110の段階では区別されることなく製造・出荷が行われる。そして、消費地近辺の中間拠点または販売会社120では、高性能機と低性能機が区別されていない機種未設定のマシンを購入し、売上予測、売上データ、お客様からの要求に基づいて、仕向け地の設定、あるいは機種性能の設定を行い、お客様130に対して販売、出荷が行われる。
次に、従来の機種性能決定装置の構成について、図9を用いて説明する。ここでは、デジタル複写機140内のメイン制御部160に搭載されたCPU161は、ROM162に内蔵された制御プログラムに従って、RAM163をワーク領域として動作する。
また、デジタル複写機140内のエンジン制御部170にもCPU171が搭載され、ROM172に内蔵された制御プログラムに従って、RAM173をワーク領域として動作する。
このメイン制御部160とエンジン制御部170との間では、UART141により操作モードやユーザの設定した各種エンジン情報(紙サイズ、定着ステータス)等をやり取りし、デジタル複写機140としての動作を実現する。
製造工場110からのデジタル複写機の出荷時には、高性能機か低性能機かの区別がないため、メイン制御部160のROM162に内蔵された制御プログラムと、エンジン制御部170のROM172に内蔵された制御プログラムとはそれぞれ共通であり、これはお客様130にマシンが提供された後も同じである。
また、メイン制御部160の不揮発性メモリ164、およびエンジン制御部170の不揮発性メモリ174には、機種固有情報が未設定である。
そして、消費地近辺中間拠点または販売会社120において、機種設定を行う場合には、パーソナルコンピュータ(PC)等のマシンコンフィグレーションツール150を用いて、デジタル複写機140に機種固有情報の設定が行われる。
マシンコンフィグレーションツール150は、図9に示すように、メイン制御部160の外部I/F制御回路165とイーサーネット(Ethernet(登録商標))を介して接続され、設定すべき機種に応じた機種固有情報をメイン制御部160に通知するものである。
メイン制御部160のCPU161は、受信した機種固有情報を不揮発性メモリ164に保存すると同時に、UART141を通じてエンジン制御部170へ機種固有情報を通知する。
エンジン制御部170のCPU171は、受信した機種固有情報を不揮発性メモリ174に保存する。機種設定後のお客様の元では、メイン制御部160の不揮発性メモリ164、およびエンジン制御部170の不揮発性メモリ174に保存された機種固有情報に基づいて、両方の機種固有情報が高性能機で一致すれば、高性能機として動作し、低性能機で一致すれば、低性能機として動作し、不一致であればエラーとする。
また、エンジン制御部170の不揮発性メモリ174に保存された機種固有情報に代えて、ディップスイッチやハーネス等の状態により機種固有情報を設定することも可能である。
従来の機種設定時における動作について、図9および図10を用いて説明する。まず、マシンコンフィギュレーションツール150から機種固有情報を受信すると(ステップS501)、メイン制御部160が不揮発性メモリ164に機種固有情報を保存し(ステップS502)、メイン制御部160がエンジン制御部170に機種固有情報を通知し(ステップS503)、エンジン制御部170が不揮発性メモリ174に機種固有情報を保存する(ステップS504)。
従来の機種設定後の動作について、図9および図11を用いて説明する。まず、メイン制御部160は、不揮発性メモリ164から機種固有情報を読み出して、エンジン制御部170に通知すると(ステップS601)、エンジン制御部170は不揮発性メモリ174から機種固有情報を読み出して(ステップS602)、メイン制御部160とエンジン制御部170との機種固有情報が一致したか否かを判断する(ステップS603)。
ステップS603において、両者の機種固有情報が一致した場合は、一致した機種固有情報が高性能機か低性能機かを判断する(ステップS604)。高性能機であった場合は、高性能機として起動し(ステップS605)、低性能機であった場合は、低性能機として起動して(ステップS606)、処理が終了する。
また、上記ステップS603において、両者の機種固有情報が不一致の場合は、メイン制御部160に対してエラー発生を通知し、起動を停止する(ステップS607)。すると、メイン制御部160側では、そのエラーメッセージを表示部に表示して、エラーの発生を使用者に伝える。
このように、機種設定を容易に行えるようにすると、誤った機種設定によって装置が誤動作を起こしたり、故意の機種設定によって不正改造を誘発したりする恐れがあるため、これらを抑制する工夫が必要となる。
そこで、従来から機種設定を実現することを目的とした種々の発明がなされている。例えば、特許文献1では、機種依存データを機種判別制御部によって機器内の複数箇所に配置された複数の記憶手段のいずれかに書き込みを行い、起動時に機種依存データを読み取って機種判別を行う発明が開示されている。これにより、装置の製造業者以外のものにとっては、機種依存データがどこに格納されているか分かり難いため、変更を困難にすることができる。
特許文献1における機種依存データとは、それが読み取られることで機種判別されると共に、各ハードウェアが所定の機種として動作するのに必要なデータをいい、例えば、装置が画像形成装置である場合は、用紙の搬送速度、帯電電位、給紙間隔などのデータを挙げることができる。
特開2006−11498号公報
しかしながら、特許文献1で開示された発明では、機器として複数のメモリ搭載を前提としているため、コストアップにつながるという問題がある。
また、特許文献1で開示された発明では、メモリには機種依存データが保存されていると推測できるため、その保存内容をダンプするだけで、同じ機種依存データを容易に作成可能となり、不正改造を防止することが難しいという問題がある。
さらに、特許文献1で開示された発明では、予め設定された機種依存データを読み出すだけで機器の動作を決定するものであり、機器自体が機種依存データを自分自身で設定することのできない構成となっている。このため、機種設定対象とは異なる同一モデルの画像形成装置の高性能機に相当する機種依存データが悪意ある者によって不正にコピーされ、または持ち出されたような場合に、機種依存データが容易に複製され、機種設定対象となる画像形成装置が低性能機から高性能機へ不正に改造される恐れがあり、安全性が担保できないという問題がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、安価な手段により、安全性の高い機種性能設定を容易に実現することが可能な機種性能決定装置およびそれを用いた画像形成装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1にかかる発明は、機種性能を決定する対象である対象装置の性能を規定する第1機種固有情報を格納する第1記憶手段と、前記第1機種固有情報に基づいて前記対象装置の性能を規定する第2機種固有情報を生成する生成手段と、前記第2機種固有情報を格納する第2記憶手段と、第2の状態から第1の状態へは遷移可能であるが、第1の状態から第2の状態へは遷移不可能とする不可逆な状態を実現する不可逆部と、前記第1機種固有情報と前記第2機種固有情報とを比較する比較手段と、前記比較手段による比較結果に基づいて前記不可逆部の状態を設定する設定手段と、前記第1機種固有情報、前記第2機種固有情報、および前記不可逆部の状態に基づいて前記対象装置の性能を決定する性能決定手段と、を備えたことを特徴とする。
また、請求項2にかかる発明は、請求項1に記載の機種性能決定装置において、前記比較手段による比較結果が特定の場合に、前記不可逆部の状態を確認する確認手段をさらに備えたことを特徴とする。
また、請求項3にかかる発明は、請求項2に記載の機種性能決定装置において、ある特定条件のときに、第2の状態にある前記不可逆部を第1の状態に遷移させることで前記対象装置の性能を維持する性能維持手段をさらに備えたことを特徴とする。
また、請求項4にかかる発明は、請求項1に記載の機種性能決定装置において、前記不可逆部は、溶断可能なヒューズを含み、前記ヒューズを切断する切断部をさらに備え、前記設定手段は、前記切断部を用いてヒューズを切断するか/切断しないかの何れかの状態に設定することを特徴とする。
また、請求項5にかかる発明は、請求項3に記載の機種性能決定装置において、前記不可逆部は、溶断可能なヒューズを含み、前記ヒューズを切断する切断部をさらに備え、前記性能維持手段は、前記切断部を用いて第2の状態にあるヒューズを切断して第1の状態にすることで前記対象装置の性能を維持することを特徴とする。
また、請求項6にかかる発明は、請求項1に記載の機種性能決定装置において、前記性能決定手段は、前記比較手段により前記第1機種固有情報と前記第2機種固有情報とを比較した結果、前記対象装置の異なる性能を規定するものである場合に、前記対象装置の性能を決定できないとしてエラー処理を行うことを特徴とする。
また、請求項7にかかる発明は、請求項5に記載の機種性能決定装置において、前記性能維持手段は、前記切断部を用いて第2の状態にあるヒューズを切断する切断処理を実施しても第1の状態に遷移できない場合に、前記対象装置の性能を維持できないとしてエラー処理を行うことを特徴とする。
また、請求項8にかかる発明は、請求項5に記載の機種性能決定装置において、前記性能維持手段は、前記切断部を用いて第2の状態にあるヒューズを切断する切断処理を規定回数実施しても第1の状態に遷移できない場合に、前記対象装置をある性能に維持することを特徴とする。
また、請求項9にかかる発明は、請求項4、請求項5、請求項7、請求項8のいずれか一つに記載の機種性能決定装置において、前記ヒューズは、全体が筐体で覆われていることを特徴とする。
また、請求項10にかかる発明は、画像形成装置であって、前記画像形成装置の性能を規定する第1機種固有情報を格納する第1記憶手段と、前記第1機種固有情報に基づいて前記画像形成装置の性能を規定する第2機種固有情報を生成する生成手段と、 前記第2機種固有情報を格納する第2記憶手段と、第2の状態から第1の状態へは遷移可能であるが、第1の状態から第2の状態へは遷移不可能とする不可逆な状態を実現する不可逆部と、前記第1機種固有情報と前記第2機種固有情報とを比較する比較手段と、前記比較手段による比較結果に基づいて前記不可逆部の状態を設定する設定手段と、前記第1機種固有情報、前記第2機種固有情報、および前記不可逆部の状態に基づいて前記画像形成装置の性能を決定する性能決定手段と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、第2の状態から第1の状態へは遷移可能であるが、第1の状態から第2の状態へは遷移不可能とする不可逆な状態を実現する不可逆部を新たな構成として具備している。まず、対象装置の性能を規定する第1記憶手段に格納された第1機種固有情報と、その第1機種固有情報に基づいて対象装置の性能を規定する第2記憶手段に格納された第2機種固有情報とを比較部で比較し、その比較結果に基づいて不可逆部の状態を設定手段で設定する。そして、性能決定手段により前記第1機種固有情報、前記第2機種固有情報、および前記不可逆部の状態に基づいて対象装置の性能を決定するようにする。このように、対象装置の機種性能の設定が機種性能決定装置自身で行うことができるため、サービスマン等が介在するのを排除可能となり、不正改造防止効果が得られるようにしたものである。
例えば、ヒューズのような不可逆部を用いて、ヒューズを切断することで対象装置の性能をいったん低性能機に決定した後は、高性能機に改造することができなくなり、第1および第2記憶手段に格納された第1機種固有情報や第2機種固有情報が仮にメモリダンプされたとしても、物理的切断されたヒューズを繋ぐことは困難であって、高い不正改造防止効果を得ることができる。また、ヒューズのような不可逆部を含む基板を交換して高性能機に改竄しようとしても、性能維持手段が第1機種固有情報や第2機種固有情報に基づいて不可逆部であるヒューズを強制的に切断し、低性能機に維持するため、不正改造防止効果を得ることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。なお、本発明を実施するための最良の形態では、電子装置の一例としてデジタル複写機等の画像形成装置を例にあげて説明するが、他の電子装置であってもよい。
(メイン制御部およびエンジン制御部のハードウェア構成)
図1は、本実施の形態にかかるデジタル複写機の構成例を説明するブロック図である。図1に示すデジタル複写機1のメイン制御部30は、CPU31、ROM32、RAM33、第1記憶手段としての不揮発性メモリ34、および外部I/F制御回路35などを備えている。
また、デジタル複写機1のエンジン制御部50は、生成手段、比較手段および性能決定手段としてのCPU51、ROM52、RAM53、第2記憶手段としての不揮発性メモリ54、不可逆部としてのヒューズ55、設定手段、性能維持手段および切断部としてのヒューズ切断部56、およびヒューズの状態を確認する確認手段としてのヒューズ状態検知部57などを備えている。
さらに、メイン制御部30とエンジン制御部50とは、UART(Universal Asynchronous Receiver Transmitter)4により接続されている。また、外部I/F制御回路35はマシンコンフィグレーションツール5とEthernet(登録商標)などの通信回線を介して接続されている。
そして、メイン制御部30に搭載されたCPU31は、ROM32に内蔵された制御プログラムに従ってRAM33をワーク領域として動作する。
ROM32は、制御プログラム、データ等を保存するための装置である。例えば、図8を参照して説明すると、製造工場110からの出荷時において、本発明のデジタル複写機1は、高性能機、低性能機の区別がないため、制御プログラム自体は共通であって、お客様130に提供された後も同様である。
RAM33は、データ等を一時的に保存するための装置である。例えば、CPU31のワーク領域としてデータを一時的に保存する。
不揮発性メモリ34は、電源を切っても記憶内容を保存する装置であり、不揮発性の半導体メモリによって構成される。例えば、デジタル複写機1の機種性能、ここでは高性能機であるか低性能機であるかを規定する機種固有情報を保存する。なお、製造工場110の出荷時には、まだ機種設定がなされていないため、機種固有情報は未設定状態である。
外部I/F制御回路35は、後述するマシンコンフィグレーションツール5とEthernet(登録商標)などのLANで接続されたインターフェース制御部である。例えば、マシンコンフィグレーションツール5であるPCからデジタル複写機1の機種固有情報を受信する。
また、エンジン制御部50にもやはりCPU51が搭載されており、ROM52に内蔵された制御プログラムに従って、RAM53をワーク領域として動作する。
ROM52は、制御プログラム、データ等を保存するための装置である。例えば、図8を参照して説明すると、製造工場110からの出荷時において、本発明のデジタル複写機1は、高性能機、低性能機の区別がないため、制御プログラム自体は共通であって、お客様130に提供された後も同様である。
RAM53は、データ等を、一時的に保存するための装置である。例えば、CPU51のワーク領域としてデータを一時的に保存する。
不揮発性メモリ54は、電源を切っても記憶内容を保存する装置である。例えば、デジタル複写機1の機種固有情報を保存する。なお、製造工場110の出荷時には、まだ機種設定がなされていないため、機種固有情報は未設定状態である。
ヒューズ55は、ジュール熱を利用して溶断(切断)することにより接続状態(第2の状態)から非接続状態(第1の状態)へ遷移可能であるが、非接続状態(第1の状態)から接続状態(第2の状態)へ遷移できない不可逆的な電気回路素子である。機種設定時にCPU51は、メイン制御部30の不揮発性メモリ34、およびエンジン制御部50の不揮発性メモリ54にそれぞれ設定された第1および第2機種固有情報に基づいて、ヒューズ切断部56によりヒューズ55を切断するか否かを制御する。例えば、高性能機の場合はヒューズ55を切断せずに、低性能機の場合はヒューズ55の切断処理を実施する。ヒューズ55の状態は、ヒューズ状態検知部57によって確認することが可能である。
UART4は、メイン制御部30とエンジン制御部50との間で、操作モード、ユーザ設定、各種エンジン情報(紙サイズ、定着ステータス)などをやり取りするための通信回路である。
マシンコンフィグレーションツール5は、機種固有情報といったマシンコンフィグレーションに必要な情報をデジタル複写機1に通知する装置である。例えば、このマシンコンフィグレーションツール5は、パーソナルコンピュータ(PC)などである。
図2は、本発明の機種性能決定装置の特徴的な構成部を説明するブロック図である。図2に示すように、メイン制御部30の不揮発性メモリ34には、マシンコンフィグレーションツール5からデジタル複写機1の性能を規定する第1機種固有情報が書き込まれる。エンジン制御部50の不揮発性メモリ54には、上記第1機種固有情報に基づいてエンジン制御部50のCPU51が生成したデジタル複写機1の性能を規定する第2機種固有情報が書き込まれる。エンジン制御部50の比較部としてのCPU51は、第1機種固有情報と第2機種固有情報とを比較し、その比較結果に基づいて設定部としてのヒューズ切断部56によりヒューズ55の状態(切断するか/切断しないか)を設定する。そして、エンジン制御部50の性能決定部としてのCPU51は、ヒューズ55の状態と、第1機種固有情報および第2機種固有情報に基づいて、デジタル複写機1の機種性能を決定するものである。
以上のように構成された本発明のデジタル複写機1は、外部のマシンコンフィグレーションツール5から機種固有情報を受信すると、これをメイン制御部30の不揮発性メモリ34およびエンジン制御部50の不揮発性メモリ54に保存する。そして、不可逆的に変化する電気回路素子としてのヒューズ55を備えたことを特徴としている。
なお、ここではメイン制御部30とエンジン制御部50との間をUART4によって接続されているが、必ずしもこれに限定されず、他の通信回路であってもよい。
(第1の実施の形態)
次に、本発明の機種性能決定装置を備えたデジタル複写機1にかかる実施の形態について説明する。図1のデジタル複写機1の製造工場出荷時においては、高性能機、低性能機の区別がないため(図8参照)、メイン制御部30のROM32に内蔵された制御プログラムと、エンジン制御部50のROM52に内蔵された制御プログラムとはそれぞれ共通であって、これはお客様130にマシンを提供した後も同じである。
また、メイン制御部30の不揮発性メモリ34と、エンジン制御部50の不揮発性メモリ54には、機種固有情報が未設定の状態である。さらに、ヒューズ55は、非切断状態にあり、高性能機あるいは未設定の状態となっている。
そこで、図8に示すような消費地近辺中間拠点または販売会社120において機種設定を行う場合は、PC等から成るマシンコンフィグレーションツール5を用いて、デジタル複写機1に対し機種固有情報の設定を行う。マシンコンフィグレーションツール5は、メイン制御部30の外部I/F制御回路35とイーサーネットで接続されているため、設定すべき機種に応じた機種固有情報をメイン制御部30に通知する。
メイン制御部30のCPU31は、マシンコンフィグレーションツール5から受信された機種固有情報を不揮発性メモリ34に保存すると同時に、UART4を介してエンジン制御部50へ機種固有情報を通知する。
エンジン制御部50のCPU51は、受信した機種固有情報を不揮発性メモリ54に保存する。そして、このエンジン制御部50のCPU51は、メイン制御部30の不揮発性メモリ34と、エンジン制御部50の不揮発性メモリ54にそれぞれ保存された機種固有情報に基づいて、自己のデジタル複写機1が高性能機であるか、低性能機であるかを判断し、決定する。高性能機と判断した場合は、ヒューズ切断部56を作動させることなく、ヒューズ55を非切断状態のままとし、低性能機と判断した場合は、ヒューズ切断部56を作動させて、ヒューズ55を切断することにより、ヒューズ55を低性能機の状態に設定する。
機種設定後のデジタル複写機1は、お客様130のもとでメイン制御部30の不揮発性メモリ34、エンジン制御部50の不揮発性メモリ54、およびヒューズ55に設定、保存された機種固有情報に基づいて、機器の動作を以下のように決定する。
図3は、第1の実施の形態において三種類の機種固有情報の組み合わせに基づく機器の動作例を示す図である。図3に示すように、全ての機種固有情報が高性能機で一致すれば、高性能機として動作し(組み合わせ8)、低性能機で一致すれば、低性能機として動作する(組み合わせ1)。また、不一致の場合は、それらの組み合わせに応じてどのような操作が市場で行われたのかを機器自身で判定することが可能となる。
例えば、メイン制御部30の不揮発性メモリ34と、エンジン制御部50の不揮発性メモリ54がいずれも低性能機であり、ヒューズ55が高性能機の場合(組み合わせ2)は、市場でヒューズ55が搭載された基板が新品のサービスパーツと交換されたと判断できるので、機器自身で機種設定を行うようにする。具体的には、消費地近辺中間拠点または販売会社120において機種設定を行う場合と同様に、ヒューズ切断部56を動作させてヒューズ55を切断状態とし、機種固有情報をヒューズ55に設定、保存する。
また、その他の不一致の場合において、機器自身が機種固有情報を設定し、かつ外部からは隠蔽されているヒューズ55が切断状態にあって、低性能機を示しているにも関わらず、メイン制御部30またはエンジン制御部50のいずれかの不揮発性メモリが高性能機を示している場合(組み合わせ3、5、7)は、市場で何らかの不正行為が行われたと判断することができる。従って、この場合はエラー処理が行われる。
また、残る組み合わせ4、6は、いずれかの不揮発性メモリの機種固有情報が低性能機を示しているにも関わらず、高性能機の機種固有情報が混在し、ヒューズ55の状態も高性能機を示しているため、何らかの不具合があったと判断して、エラー処理を行うようにする。そして、このような一連の動作は、機種設定時と、機種設定後の両方で実施される。
(機種設定時の動作説明)
次に、第1の実施の形態の機種設定時における動作について図1および図4を用いて説明する。図4は、第1の実施の形態にかかるデジタル複写機の機種設定時の動作を説明するフローチャートである。図4に示すように、マシンコンフィギュレーションツール5から機種固有情報を受信すると(ステップS101)、メイン制御部30は不揮発性メモリ34に第1機種固有情報を保存する(ステップS102)。そして、メイン制御部30は、エンジン制御部50に対して第1機種固有情報を通知する(ステップS103)。
エンジン制御部50のCPU51では、受信した第1機種固有情報に基づいてデジタル複写機1の性能を規定する第2機種固有情報を生成し(ステップS104)、その第2機種固有情報を不揮発性メモリ54に保存する(ステップS105)。エンジン制御部50のCPU51は、メイン制御部30の不揮発性メモリ34に保存されている機種固有情報と、エンジン制御部50の不揮発性メモリ54に保存されている機種固有情報とを比較する(ステップS106)。
そして、これら2つの機種固有情報が一致しているか否かを判断し(ステップS107)、機種固有情報が一致している場合は、図3に示す組み合わせ1、2、7、8に該当するため、ステップS108において、高性能機で一致したか否かが判断される。高性能機で一致した場合は、ヒューズ55の状態が高性能機か否かが判断され(ステップS109)、高性能機であれば高性能機として起動される(ステップS110)。
ステップS108において、低性能機で一致した場合は、ヒューズ55の状態が低性能機か否かが判断され(ステップS111)、低性能機であれば低性能機として起動される(ステップS112)。また、ステップS111において、ヒューズ55の状態が低性能機でない場合は、図2の組み合わせ「2」に該当し、機器自身がヒューズ55をヒューズ切断部56で切断して(ステップS113)、低性能機として正常起動させる(ステップS112)。
また、ステップS107において、2つの機種固有情報が一致しなかった場合(組み合わせ3〜6)、および、ステップS108において2つの機種固有情報が高性能機で一致したが、ステップS109でヒューズの状態が高性能機でない場合(組み合わせ7)は、市場で何らかの不正行為が行われたか、何らかの不具合があったと判断されて、エラー処理が行われる。すなわち、エラー発生をメイン制御部30のCPU31に通知して、起動を停止させる(ステップS114)。そして、メイン制御部30のCPU31は、エラーメッセージを不図示の表示部に表示させることにより、エラー発生を使用者に伝える(ステップS115)。
(機種設定後の動作説明)
次に、第1の実施の形態の機種設定後における動作について図1および図5を用いて説明する。図5は、第1の実施の形態にかかるデジタル複写機の機種設定後の動作を説明するフローチャートである。図5に示すように、エンジン制御部50のCPU51は、メイン制御部30の不揮発性メモリ34に保存されている機種固有情報と、エンジン制御部50の不揮発性メモリ54に保存されている機種固有情報とを比較する(ステップS201)。
そして、これら2つの機種固有情報が一致しているか否かを判断し(ステップS202)、機種固有情報が一致している場合は、図3に示す組み合わせ1、2、7、8に該当するため、ステップS203において、高性能機で一致したか否かが判断される。高性能機で一致した場合は、ヒューズ55の状態が高性能機か否かが判断され(ステップS204)、高性能機であれば高性能機として起動される(ステップS205)。
ステップS203において、低性能機で一致した場合は、ヒューズ55の状態が低性能機か否かが判断され(ステップS206)、低性能機であれば低性能機として起動される(ステップS207)。また、ステップS206において、ヒューズ55の状態が低性能機でない場合は、図2の組み合わせ「2」に該当し、機器自身がヒューズ55をヒューズ切断部56で切断して(ステップS208)、低性能機として正常起動させる(ステップS207)。
また、ステップS202において、2つの機種固有情報が一致しなかった場合(組み合わせ3〜6)、および、ステップS203において2つの機種固有情報が高性能機で一致したが、ステップS204でヒューズの状態が高性能機でない場合(組み合わせ7)は、市場で何らかの不正行為が行われたか、何らかの不具合があったと判断されて、エラー処理が行われる。すなわち、エラー発生をメイン制御部30のCPU31に通知して、起動を停止させる(ステップS209)。そして、メイン制御部30のCPU31は、エラーメッセージを不図示の表示部に表示させることにより、エラー発生を使用者に伝える(ステップS210)。
このように、第1の実施の形態では、図3に示した2つの機種固有情報とヒューズ55の状態の組み合わせに基づいて、機器の動作がモデル設定時(図4のステップS106〜S115)も、モデル設定後(図5のステップS201〜S210)も同様に実施され、機器自身により機器設定を行っていることがわかる(図4のステップS111〜S113、図5のステップS206〜S208参照)。そして、第1の実施の形態では、メイン制御部30およびエンジン制御部50の不揮発性メモリ34,54に加え、不可逆特性を有するヒューズ55を新たな構成として追加している。
このため、第1の実施の形態によれば、ヒューズ55の初期ステータス(切断前)に対して、ステータス遷移後(切断後)を低性能機と規定することにより、低性能機へのステータス遷移後(切断後)には高性能機のステータス(切断前)に戻すことができなくなり、不正改造によって低性能機を高性能機として利用されるのを確実に防止することができる。
また、第1の実施の形態によれば、ヒューズ55の切断を機器自身で判断して実施し、ヒューズ55の状態を確認して正当性の判断を行うため、仮に機種固有情報を複製して、機器自身に搭載したとしても、内部のヒューズ55の状態に合わせて正当性の判断行うため、高い安全性を担保することが可能となる。
さらに、第1の実施の形態によれば、ヒューズ55の切断を機器自身で判断して実施し、ヒューズ55の状態を確認して正当性の判断を行うため、ヒューズを搭載した基板のサービスパーツ(例えば、ヒューズ切断前)の共通化が実現可能となり、より高い安全性を担保することが可能となる。
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態にかかるデジタル複写機の構成について、図1を用いて説明する。図1に示すように、デジタル複写機1のエンジン制御部50のCPU51は、メイン制御部30の不揮発性メモリ34、およびエンジン制御部50の不揮発性メモリ54に保存された機種固有情報に基づいて、自己のデジタル複写機1が高性能機であるか、低性能機であるかを判断し、決定する。CPU51が高性能機と判断した場合は、ヒューズ切断部56を作動させずに、ヒューズ55を非切断状態のままとし、低性能機と判断した場合は、ヒューズ切断部56を作動させて、ヒューズ55を切断することにより、ヒューズ55を低性能機の状態に設定する。
その際、本第2の実施の形態では、ヒューズ状態検知部57を使ってヒューズ55が実際に切断できたか否かを確認し、切断できた場合は低性能機として起動させ、切断できなかった場合はエラー処理を行うようにした点に特徴がある。
次に、第2の実施の形態にかかる動作について説明する。図6は、第2の実施の形態にかかるデジタル複写機の機種設定後の動作を説明するフローチャートである。図6のフローチャートは、第1の実施の形態の機種設定後の動作を説明する図5にステップS309〜S311を追加したものである。このため、図6のステップS301〜S308、ステップS312〜ステップS313の動作は、図5のステップS201〜S208、ステップS209〜S210と同じであるため説明を省略する。
すなわち、図6のステップS308では、図2に示す機種固有情報の組み合わせが「2」の場合、エンジン制御部50のCPU51がヒューズ切断部56によりヒューズ55を切断する。しかし、ヒューズ切断部56を使ってヒューズ55の溶断を実行したとしても、何らかの理由で切断できない場合は、低性能機とはならず高性能機のままとなる。
そこで、第2の実施の形態では、エンジン制御部50のCPU51がヒューズ状態検知部57で実際にヒューズ55が切断できたかどうかを確認する(ステップS309)。ヒューズ55の切断が確認できた場合は、ステップS307に移行して低性能機として起動させる。一方、切断が確認できなかった場合は、エラーが発生したことをメイン制御部30のCPU31に通知して、起動を停止させる(ステップS310)。
そして、メイン制御部30のCPU31は、エラーメッセージを不図示の表示部に表示させて(ステップS311)、エラーが発生したことを使用者に伝える。
このため、第2の実施の形態によれば、第1の実施の形態の効果に加え、ヒューズ55の溶断実行後にヒューズが確実に切断されたかを確認することにより、万一ヒューズが切断されなかった場合でも、エラー表示によって高性能機として不正使用されることを防止することができる。
(第3の実施の形態)
第3の実施の形態にかかるデジタル複写機1の特徴的な構成は、図1に示す不可逆素子としてのヒューズ55を筐体で覆うことにより、外部から見てヒューズが切断状態にあるのか非切断状態にあるのかがわからず、情報の隠蔽効果と不正改造の防止効果とを得ることができる。ヒューズ55を筐体で覆う構造としては、種々のものが考えられるが、周囲を板状に覆うだけでなく、樹脂等でモールドして一体化させても良い。要は、隠蔽性と非露出性を兼ね備え、容易に露出できない堅牢な構造であることが望ましい。
また、上記した筐体で覆われたヒューズ55を基板上に搭載することにより、ヒューズ55が搭載された基板をサービスパーツとして共通化することが可能となり、かつ情報の隠蔽効果と不正改造の防止効果とが得られ、より高い安全性を担保することができる。
さらに、上記した筐体で覆われ、基板上に搭載されたヒューズ55が切断前の状態にあるものとしたため、ヒューズ55が搭載された基板をサービスパーツとして共通化することが可能となり、より高い安全性を担保することができる。
このように、第3の実施の形態によれば、ヒューズ55を筐体で覆い、その筐体で覆われたヒューズ55を基板上に搭載し、さらに基板上に搭載されたヒューズ55を切断前の状態のヒューズとしたことにより、情報の隠蔽効果と不正改造の防止効果が得られると共に、ヒューズが搭載された基板をサービスパーツとして共通化できるため、より高い安全性を担保することができる。
(第4の実施の形態)
第4の実施の形態の特徴は、図1に示すデジタル複写機1のヒューズ55が搭載された基板が交換された場合、次回電源投入時は図3に示す機種固有情報の組み合わせ2の状態となる。この時、デジタル複写機1は、各機種固有情報の読み出し結果に基づいて、ヒューズ55が搭載された基板が交換されたと判断できるため、機器自身で機種設定が行われる。
この第4の実施の形態にかかる動作を説明するフローチャートは、第1または第2の実施の形態にかかる機種設定後の動作を説明する図5または図6のフローチャートと同様である。すなわち、デジタル複写機1は、各機種固有情報の読み出し結果に基づいて、ヒューズ55が搭載された基板が交換されたと判断すると、次回電源投入時は図3の機種固有情報の組み合わせ2の状態となる。
このため、図5のフローチャートでは、ステップS206で組み合わせ2と判断されると、ヒューズ55を切断し(ステップS208)、低性能機として起動させる(ステップS207)。
また、図6のフローチャートでは、ステップS306で組み合わせ2と判断されると、ヒューズ55を切断し(ステップS308)、ヒューズ状態検知部57によりヒューズが切断できたか否かを確認して(ステップS309)、ヒューズの切断が確認できた場合は、低性能機として起動する(ステップS307)。ヒューズの切断が確認できなかった場合は、エラーが発生したことをメイン制御部30のCPU31に通知して、起動を停止する(ステップS310)。そして、メイン制御部30のCPU31は、エラーメッセージを不図示の表示部に表示させて(ステップS311)、エラーが発生したことを使用者に伝える。
このように、第4の実施の形態によれば、ヒューズが搭載された基板が交換されたと判断すると、機器側で組み合わせ2の状態と判断して、機器自身で機種設定を行い、低性能機として正常起動させるため、不正改造を防止することができる。すなわち、低性能機を高性能機に改造して不正利用するため、切断されていないヒューズを搭載した基板に交換したとしても、機器自身が自動的に低性能機として起動させるため、不正利用することができなくなる。
(第5の実施の形態)
第5の実施の形態にかかるデジタル複写機の構成について、図1を用いて説明する。図1に示すように、エンジン制御部50のCPU51は、メイン制御部30の不揮発性メモリ34と、エンジン制御部50の不揮発性メモリ54とに保存された機種固有情報に基づいて、自己のデジタル複写機1が高性能機であるか、低性能機であるかを判断し、決定する。CPU51が高性能機と判断した場合は、ヒューズ切断部56を作動させずに、ヒューズ55を非切断状態のままとし、低性能機と判断した場合は、ヒューズ切断部56を作動させて、ヒューズ55を切断することにより、ヒューズ55を低性能機の状態に設定する。
第5の実施の形態にかかるデジタル複写機の特徴は、ヒューズ55を切断した場合に、ヒューズ状態検知部57によってヒューズ55が切断できた否かを確認し、切断できた場合は低性能機として起動させ、切断できなかった場合はリトライを行う点にある。この時、予めリトライ回数の上限を設定しておき、規定回数リトライしてもヒューズ55が切断できなかった場合は、何らかの異常がヒューズ55に発生していると機器自身が判断して、規定回数以上のリトライは機器の動作異常につながる恐れがあるため、リトライを停止する。また、機器の機種設定としては、低性能機の状態であるので、リトライ回数エラーが発生したことをエンジン制御部50の不揮発性メモリ54に保存しておき、再度の電源オン時にヒューズ55の切断処理を繰り返し実施しないようにする。その際、機器は不揮発性メモリに格納されている機種固有情報やヒューズ55の状態に関わらず、常に低性能機として動作させるようプログラミングされている。
次に、第5の実施の形態にかかる動作について説明する。図7は、第5の実施の形態にかかるデジタル複写機の機種設定後の動作を説明するフローチャートである。図7のフローチャートは、第1の実施の形態の機種設定後の動作を説明する図5にステップS408〜S413を追加したものである。このため、図7のステップS401〜S407、ステップS414〜ステップS415の動作は、図5のステップS201〜S207、ステップS209〜S210と同じであるため説明を省略する。
すなわち、図7のステップS406では、図3に示す機種固有情報の組み合わせが「2」の場合に、ステップS408に移行して、リトライ回数エラーがこれまでに発生したことがあるか否かを判断する。リトライ回数エラーの履歴は、リトライ回数エラーが発生する度に、エンジン制御部50のCPU51が不揮発性メモリ54に記憶させるため、CPU51が不揮発性メモリ54にアクセスすることで、その有無を確認することができる。
ステップS408において、リトライ回数エラーが発生したことがある場合は、ステップS407に移行して、低性能機として起動させる。これまでに、リトライ回数エラーが発生したことがない場合は、ヒューズ55を切断する(ステップS409)。
ヒューズ55の切断後にエンジン制御部50のCPU51は、ヒューズ状態検知部57によってヒューズが実際に切断されているか否かを確認する(ステップS410)。ヒューズが実際に切断されていれば、ステップS407で低性能機として起動させる。ヒューズが切断されていない場合は、ステップS411に移行して、不図示のリトライカウンタをインクリメント(+1)し、リトライ回数が上限に達したか否かを判断する(ステップS412)。
リトライ回数が上限に達していなければ、ステップS409に戻って、ヒューズ55の切断をリトライする。しかし、リトライ回数が上限に達した場合は、これ以上リトライを行うと機器の動作異常につながる恐れがあるため、リトライを停止し、ステップS413でリトライ回数エラーが発生したことをエンジン制御部50の不揮発性メモリ54に記憶させる。
このように、第5の実施の形態によれば、ヒューズ55の溶断を実行する前に、ヒューズ切断のリトライ回数エラーの履歴の有無を検出し、リトライ回数エラーの発生がなければヒューズ切断を実行し、ヒューズが切断されなかった場合は、リトライ回数の上限に達するまで繰り返し行い、リトライ回数の上限に達するとリトライ回数エラーとして不揮発性メモリ54に履歴として記憶させるため、ヒューズの切断処理を支障のない範囲で効率良く繰り返し行うことが可能となる。リトライ回数エラーが過去にあった場合は、機器自体の不具合が考えられるので、リトライさせる必要はない。リトライ回数エラーが過去にない場合は、機器に支障のない回数内であれば機種設定を行う上でリトライする必要がある。
本発明の機種性能決定装置は、上述したようにデジタル複写機や複合機などの画像形成装置に組み込むことにより、一つのモデルに複数の機種性能を持たせておき、要求される仕向け地や機種性能に応じた機種設定を行うだけで対応させることが可能となる。これにより、モデル数の増加に伴う製造コストや在庫コストを低減することが可能となる。
また、本発明の機種性能決定装置は、一つのモデルに複数の機種性能を持たせることが可能であるが、不可逆特性を持ったヒューズのような不可逆部を用いて高性能機から低性能機への変更を可能とし、低性能機から高性能機への機種性能の変更を不可としたため、強力な不正改造防止効果が得られる。
さらに、本発明の機種性能決定装置は、不可逆部としてのヒューズを筐体で覆うことにより、隠蔽性と不正改造防止効果を一層高めることができる。また、低性能機から高性能機へ機種性能を不正に変更しようとして、ヒューズ、あるいはヒューズを搭載した基板を交換したとしても、機器自身の判断で低性能機へ自動的に機種設定を行ったり、あるいはエラー表示を行ったりすることで、不正改造されるのを防止することができる。
なお、本実施の形態では、決定すべき機種性能として、高性能機と低性能機の2種類としたが、複数の不可逆素子を用いることにより、3種類以上の異なる機種性能を選択できるように構成することも可能である。
以上述べたように、各実施の形態に基づいて本発明を説明してきたが、上記実施の形態例で示した要件は一例に過ぎず、本発明がこれらの要件によって限定されるものではない。例えば、本発明では不可逆な特性を有する不可逆部として、ヒューズを例にあげて説明したが、ギア、クラッチ、センサの組合せで同様な構成を構築することも可能である。これらの点に関しては、本発明の主旨をそこなわない範囲で変更することが可能であり、その応用形態に応じて適切に定めることができる。
本実施の形態にかかるデジタル複写機の構成例を説明するブロック図である。 本発明の機種性能決定装置の特徴的な構成部を説明するブロック図である。 第1の実施の形態において三種類の機種固有情報の組み合わせに基づく機器の動作例を示す図である。 第1の実施の形態にかかるデジタル複写機の機種設定時の動作を説明するフローチャートである。 第1の実施の形態にかかるデジタル複写機の機種設定後の動作を説明するフローチャートである。 第2の実施の形態にかかるデジタル複写機の機種設定後の動作を説明するフローチャートである。 第5の実施の形態にかかるデジタル複写機の機種設定後の動作を説明するフローチャートである。 画像形成装置の機種性能設定に関する流れを説明する図である。 従来の機種性能決定装置の構成例を説明するブロック図である。 従来の機種性能設定時における動作を説明するフローチャートである。 従来の機種性能設定後の動作を説明するフローチャートである。
符号の説明
1 デジタル複写機
4 UART
5 マシンコンフィグレーションツール
30 メイン制御部
31 CPU
32 ROM
33 RAM
34 不揮発性メモリ
35 外部I/F制御回路
50 エンジン制御部
51 CPU
52 ROM
53 RAM
54 不揮発性メモリ
55 ヒューズ
56 ヒューズ切断部
57 ヒューズ状態検知部

Claims (10)

  1. 機種性能を決定する対象である対象装置の性能を規定する第1機種固有情報を格納する第1記憶手段と、
    前記第1機種固有情報に基づいて前記対象装置の性能を規定する第2機種固有情報を生成する生成手段と、
    前記第2機種固有情報を格納する第2記憶手段と、
    第2の状態から第1の状態へは遷移可能であるが、第1の状態から第2の状態へは遷移不可能とする不可逆な状態を実現する不可逆部と、
    前記第1機種固有情報と前記第2機種固有情報とを比較する比較手段と、
    前記比較手段による比較結果に基づいて前記不可逆部の状態を設定する設定手段と、
    前記第1機種固有情報、前記第2機種固有情報、および前記不可逆部の状態に基づいて前記対象装置の性能を決定する性能決定手段と、
    を備えたことを特徴とする機種性能決定装置。
  2. 前記比較手段による比較結果が特定の場合(ex.低:低/高:高)に、前記不可逆部の状態を確認する確認手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の機種性能決定装置。
  3. ある特定条件(ex.比較結果が低:低で、不可逆部の状態が高)のときに、第2の状態にある前記不可逆部を第1の状態に遷移させることで前記対象装置の性能を維持する性能維持手段をさらに備えたことを特徴とする請求項2に記載の機種性能決定装置。
  4. 前記不可逆部は、溶断可能なヒューズを含み、
    前記ヒューズを切断する切断部をさらに備え、
    前記設定手段は、前記切断部を用いてヒューズを切断するか/切断しないかの何れかの状態に設定することを特徴とする請求項1に記載の機種性能決定装置。
  5. 前記不可逆部は、溶断可能なヒューズを含み、
    前記ヒューズを切断する切断部をさらに備え、
    前記性能維持手段は、前記切断部を用いて第2の状態にあるヒューズを切断して第1の状態にすることで前記対象装置の性能を維持することを特徴とする請求項3に記載の機種性能決定装置。
  6. 前記性能決定手段は、前記比較手段により前記第1機種固有情報と前記第2機種固有情報とを比較した結果、前記対象装置の異なる性能を規定するものである場合に、前記対象装置の性能を決定できないとしてエラー処理を行うことを特徴とする請求項1に記載の機種性能決定装置。
  7. 前記性能維持手段は、前記切断部を用いて第2の状態にあるヒューズを切断する切断処理を実施しても第1の状態に遷移できない場合に、前記対象装置の性能を維持できないとしてエラー処理を行うことを特徴とする請求項5に記載の機種性能決定装置。
  8. 前記性能維持手段は、前記切断部を用いて第2の状態にあるヒューズを切断する切断処理を規定回数実施しても第1の状態に遷移できない場合に、前記対象装置をある性能(低性能機)に維持することを特徴とする請求項5に記載の機種性能決定装置。
  9. 前記ヒューズは、全体が筐体で覆われていることを特徴とする請求項4、請求項5、請求項7、請求項8のいずれか一つに記載の機種性能決定装置。
  10. 画像形成装置であって、
    前記画像形成装置の性能を規定する第1機種固有情報を格納する第1記憶手段と、
    前記第1機種固有情報に基づいて前記画像形成装置の性能を規定する第2機種固有情報を生成する生成手段と、
    前記第2機種固有情報を格納する第2記憶手段と、
    第2の状態から第1の状態へは遷移可能であるが、第1の状態から第2の状態へは遷移不可能とする不可逆な状態を実現する不可逆部と、
    前記第1機種固有情報と前記第2機種固有情報とを比較する比較手段と、
    前記比較手段による比較結果に基づいて前記不可逆部の状態を設定する設定手段と、
    前記第1機種固有情報、前記第2機種固有情報、および前記不可逆部の状態に基づいて前記画像形成装置の性能を決定する性能決定手段と、
    を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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