JP2006086251A - 電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】各種電気機器で、複数の仕向地がある場合、機器の電源が入った瞬間のマイコンソフトウェア起動時に絶対必要な機種間差分の切り替えを、外装ケースをかぶった状態で確定することが出来る、小型で優れた特性を持つ電子機器の生産方法を目的とする。
【解決手段】基本となる同一仕様の機器を大量に生産しておき、その後、必要な機種間差分を外装ケースの開口部を使って、ヒューズROMを切断することにより、市場出荷後に不正に書き換えられてしまう可能性の無い仕様の決定方法を提供し、多くの違った仕様の機器を外装ケーシング後に決定できるという、フレキシブルな生産方式を実現することが出来る。
【選択図】図1
【解決手段】基本となる同一仕様の機器を大量に生産しておき、その後、必要な機種間差分を外装ケースの開口部を使って、ヒューズROMを切断することにより、市場出荷後に不正に書き換えられてしまう可能性の無い仕様の決定方法を提供し、多くの違った仕様の機器を外装ケーシング後に決定できるという、フレキシブルな生産方式を実現することが出来る。
【選択図】図1
Description
本発明は、複数の仕向地に、異なった仕様の電子機器を出荷するための機器内部の仕組みと生産方法に関するものである。
複数の機能や、品種を同一の半導体の中に造り込み、製造過程で、その機能や、品種を一つに決定する方法に関しては、特開平4―291941号公報に記載されたものが知られている。これは半導体内に複数個形成したヒューズROMの切断にて品種を一つに決定する方法である。ただし、半導体単体での機能や、品種を半導体製造過程で一つに決定するのが目的なので、半導体のパッケージング前に、ヒューズの切断をレーザーで行う。従って、半導体完成後に、その半導体の機能や、品種を決定することは想定していない。
近年、磁気記録再生装置についても、上記の半導体で採用している仕組みと同様に、複数の仕向地別に機種間の差分が有り、それぞれ異なった仕様で生産する場合、外から見た仕様が異なるにも関わらず、内部の電気的な部品構成や、部品実装の内容、製造方法、調整仕様は全く同一で、各機種間差分の仕様の違いは、マイコンのソフトウェアのみで切り替え可能な内容となってきている。すなわち、複数の仕向地に、それぞれの機種の間で異なった仕様で生産され、出荷される機器にも関わらず、ソフトウェア以外のハードウェアは全く共通のものづくりが出来る生産の仕組みが実現されつつある。
以下に従来の磁気記録再生装置で採用されている、複数の機種間差分の決定方法について説明する。
まず、従来の磁気記録再生装置では、複数の仕向地がある機種間の差分を決定する方法について、
A.EEPROMに機種間差分の違いを書き込む方法
B.マイコンの入力ポートの電圧をチップジャンパーの実装の「有り」または「無」で「Hi」または「Low」に固定して、機種間差分の違いを切り替える方法
C.マイコンのソフトウェアをフラッシュROMに格納し、複数の機種間差分に応じて、マイコンのソフトウェアそのものを書き換えて、機種間差分の違いを切り替える方法
などが、一般に実施されてきた。
A.EEPROMに機種間差分の違いを書き込む方法
B.マイコンの入力ポートの電圧をチップジャンパーの実装の「有り」または「無」で「Hi」または「Low」に固定して、機種間差分の違いを切り替える方法
C.マイコンのソフトウェアをフラッシュROMに格納し、複数の機種間差分に応じて、マイコンのソフトウェアそのものを書き換えて、機種間差分の違いを切り替える方法
などが、一般に実施されてきた。
以下に、図4,5,6を使って、それぞれの方法の説明を行う。
図4は、AのEEPROMに機種間差分の違いを書き込む方法の構成図である。
1はマイコンで機種間の差分の情報を受けて、具体的な機種間の機能や方式の違いを設定し、実現する。10はEEPROMで、バイトごとにアドレスを指定して、電気的にデータを書き換えることが可能である。容量は2Kバイトから64Kバイト程度の各種の容量が使われている。また、電源をOFFしても保持しているデータは消えず、機器の設定やデータの保存に適した、専用の半導体素子である。通常、1のマイコンとのデータのやり取りはシリアル通信で行う。そのシリアル通信用の信号ラインに設けたコンタクト用の端子が8である。8のコンタクト用の端子は、9の外装ケースの開口部から見えるところに配置する。
図4の動作は、EEPROMに機種間差分の違いを書き込み、シリアル通信でマイコンに設定情報を送る。データの書き換えは、8のコンタクト用の端子を、9の外装ケースの開口部から見えるところに配置する。そのコンタクト端子を通じて、シリアル通信で、コマンドや、アドレスや、データを送ることにより、外装ケースをかぶった状態のままで、10のEEPROMの内容を書き換えることが出来る。
図5は、Bのマイコンの入力ポートの電圧をチップジャンパーの実装の「有り」または「無」で「Hi」または「Low」に固定して、機種間差分の違いを切り替える方法の構成図である。
マイコン1の入力ポートは、71の抵抗が実装されることにより、GNDに接続されLowに固定されるか、または72の抵抗が実装されることにより、電源に接続されHiに固定されるかのどちらかで設定を決定する。71の抵抗と72の抵抗が同時に実装されることはない。
この構成の場合、設定できるデータはマイコンのポート1個に付きHi/Lowの1ビットであり、多数の情報を設定する為には、多数のポートが必要になる。ただし、マイコンの入力ポートを直接HiまたはLowに固定して設定を決定する方法なので、マイコンの電源が入ってすぐのソフトウェア起動時の設定にも利用できる。
また、設定を変えるには電気部品の実装を変える必要があるため、その電気基板を使う機種が、どんな設定か、またはどちらの仕向地かを電気基板の実装時までに決定しておくことが必須である。
この方法は、構成上、後からの仕向地や設定の変更は難しく、外装ケースをかぶったままでの変更はほとんど不可能である。
図6は、CのマイコンのソフトウェアをフラッシュROMに格納し、複数の機種間差分に応じて、マイコンのソフトウェアそのものを書き換えて、機種間差分の違いを切り替える方法の構成図である。
11はマイコンのソフトウェアを保存するために、フラッシュROMマイコンの中に構成されているフラッシュROMである。フラッシュROM11の書き換えに必要な、複数の端子が8である。コンタクト用の端子8は、外装ケースの開口部9から見えるところに配置する。この構成により、外装ケースをかぶった状態で、フラッシュROM11に格納したマイコン1のソフトウェアの内容を書き換えることが出来る。
特開平4−291941号公報
上記従来の複数の仕向地の差分を決定するための方法で、AのEEPROMに機種間差分の違いを書き込む方法は、複数の仕向地の機種間の差分で別々の設定を大量に書き込み、仕向地間の差分を細かく設定するには最適である。また、書き変え用の電気的な端子を、外装ケースをかぶった状態で外から接続できる開口部に設けて、機器の組み立て後、外装ケースをかぶった状態で機種間差分を確定することも容易に実現できる。しかしながら、EEPROMに格納した機種間差分の情報は、マイコンとの間で、シリアル通信を使った情報の読みとりでマイコンに送っているため、機器の電源が入った瞬間に絶対必要な初期設定(例えば、NTSC/PALなどの放送方式の決定等)の機種間差分の切り替えには使用することが出来ない。
また、上記AのEEPROMに機種間差分の違いを書き込む方法では、外装ケース開口部を使って、機器の組み立て後、外装ケースをかぶった状態のまま、機種間差分を書き換えられる構成なので、機器を出荷した後、市場でもう一度、外装の開口部を開かれ、不正に機種間差分を書き換えることが容易に出来る。つまり、上記EEPROMの機種間差分を市場で不正に書き変えることで、より機能の低いモデルに設定して工場より出荷した機器を、より機能の高いモデルに設定し直されることが出来る訳である。このように後で書き換えられてしまう可能性を考慮すると、特に販売価格の高低に直結する機能の高低を、EEPROMに書き込む方法で、仕向地を分けることは、大きなリスクを持つこととなり、市場での不正な改造に対して、何らかの対策を打つことが必要である。
一方、Bのマイコンの入力ポートの電圧を、チップジャンパーの実装をするか実装しないかで、HiまたはLowにして、機種間差分の違いを切り替える方法は、マイコンのポートを直接読み取って機種間差分の決定を行っているため、機器の電源が入った瞬間のマイコンソフトウェア起動時に絶対必要な機種間差分の切り替えに使用することが出来る。しかしながら、プリント基板に実装する電気部品を使って、機種間差分を決定するため、機器の組み立て後、外装ケースをかぶった状態で機種間差分を確定することが容易には実現出来ない。仮に外装ケースの開口部を大きくして、機器の組み立て後、外装ケースをかぶった状態でチップジャンパーの追加または削除が出来るようにしたとしても、半田コテ等の高熱を発生する工具を、組み立て完成後の機器に対して用いることとなり、外装ケースの焼損の危険や、狭い開口部からの無理な作業によるチップジャンパーの実装不良の危険から逃れることは出来ず、品質の安定した生産を実現することが難しい。
そこで、この方法の場合、電気部品をプリント基板に実装するときに、同時に実装するチップジャンパーで機種間差分を確定する生産方式にすると、生産の品質は安定する。しかしながら、あらかじめ基本となる仕様の機器を大量に生産しておき、その後必要な機種間差分を決定して多くの違った仕様の機器をフレキシブルに生産する生産方式を取ることが出来ない。つまり、この方式では、生産の比較的初期段階で、各仕向地別の数量を決定しておく必要がある。その結果、需要に柔軟な対応を行う必要のある、昨今のものづくりの基本であるサプライチェーンマネージメントの考え方に合わない。
次に、CマイコンのソフトウェアをフラッシュROMに格納し、複数の機種間差分に応じて、マイコンのソフトウェアそのものを書き換えて、機種間差分の違いを切り替える方法については、マイコンのソフトウェア書き変え用の電気的な端子を、外装ケースの開口部の内側に設けて、機器の組み立て後、外装ケースをかぶった状態でソフトウェアを書き換え、機種間差分を確定することは可能ではある。
しかしながら、フラッシュROMは、一度フラッシュROM内のすべてのソフトウェアを一括ですべて消去してから、もう一度すべてのソフトウェアを書き込む必要があるため、書き換えのたびに、すべてのソフトウェアを書き込むのに必要な膨大な時間がかかり、生産効率上得策ではない。
また、最初に同一の仕様で生産しておく為には、とりあえず、どこかの仕向地のソフトウェアを書き込む必要があり、まず1回目の書き込みに膨大な時間がかかる。その後、仕向地が決定して、機種間の差分別のソフトウェアを後で書き込むのに、再度、膨大な時間がかかり、2重に生産効率が悪くなる。
また、ごく一部の差分しかないソフトウェアを別の仕向地用の機種のために、元々は同じ空っぽのフラッシュROMマイコンのフラッシュROMに書き込む。書き込み後は、別の部品として管理し、それぞれの仕向地別のマイコンを別々のICとして管理するのは効率的でない。
機器の開発中や、量産の初期にはフラッシュROMマイコンを使うが、いずれ量産が本格化した後には、コストの安いマスクROMマイコンに切り替えることが一般的である。
しかるに、この方法は、あらかじめソフトウェアをマイコン製造時に内部に焼き込んで作るマスクROMマイコンでは、後でソフトウェアを書き直すことが出来ないので、マスクROMマイコンを実装している機器には適用することができない。
以上のように、AのEEPROMに機種間差分の違いを書き込む方法、Bのマイコンの入力ポートの電圧をチップジャンパーの実装をするかしないかでHi/Lowにして、機種間差分の違いを切り替える方法、CマイコンのソフトウェアをフラッシュROMに格納し、複数の機種間差分に応じて、マイコンのソフトウェアそのものを書き換えて、機種間差分の違いを切り替える方法、のいずれの方法にも一長一短がある。Aは、機種間差分や機能を、市場出荷後の不正な方法による書き換えられる可能性に対して、十分な安全性がない。Bは、組み立て後、外装ケースをかぶった状態で簡単に機種間差分を確定できない。Cは、フラッシュROM内のソフトウェアをすべて書き換えるため、膨大な時間がかかるとともに、マスクROMマイコンを搭載した機器では、この方法は適用することが出来ない。従って、すべての量産中の機器に対して使える訳ではない。という問題点を有していた。
本発明は上記従来の問題点を解決するもので、機器の電源が入った瞬間のマイコンソフトウェア起動時に絶対必要な機種間差分の切り替えについて、外装ケースをかぶった状態で機種間差分を確定することが出来る。そのため機器の生産計画の初期段階で、各仕向地の数量を決定しておく必要がなく、まず基本となる同一仕様の機器を大量に生産しておき、その後、必要な各仕向地の機種間差分を決定して、多くの違った仕様の機器をフレキシブルに生産することでき、それをすべての量産中の機器に対して、組み立て後、外装ケースをかぶった状態で簡単に確定でき、しかも市場出荷後に不正に書き換えられてしまう可能性の無い決定方法を提供することが出来る。
この目的を達成するために本発明の電子機器は、機種間差分情報を保存する不揮発性記憶手段と、不揮発性記憶手段の書き込み端子と、書き込み端子に機器の外装ケースをかぶった状態で機器の外から接続できる外装開口部と、外装開口部を閉じるための蓋と、不揮発性記憶手段の記憶内容を読み出すための読み出し手段と、読み出し手段で読み出した内容を一時的に保存するための一時保存手段と、一時保存手段に保持された情報に従って、機種間の仕様の差を切り替える手段を備えた構成を有している。
この構成によって、機器の電源が入った瞬間のマイコンソフトウェア起動時に絶対必要な機種間差分の切り替えを保持する不揮発性記憶手段の設定を、外装ケースをかぶったままの状態で確定することが出来、あらかじめ基本となる同一仕様の機器を大量に生産しておき、その後、必要な機種間差分を決定して、多くの違った仕様の機器をフレキシブルに生産する生産方式を取ることができる。
以上のように本発明は、後で書き換え不可能な仕向地の決定を、外装ケースがかぶった後に行うことが出来、同一仕様の機器を大量に生産しておき、その後、多くの違った仕様の機器を仕向地別に分けるフレキシブルな生産を実現出来るという優れた効果が得られる。
本発明の請求項1に記載の発明は、機種間差分情報を保存する不揮発性記憶手段と、不揮発性記憶手段の書き込み端子と、不揮発性記憶手段の書き込み端子に、機器の外装ケースをかぶった状態で機器の外から接続できる外装開口部と、外装開口部を閉じるための蓋と、不揮発性記憶手段の記憶内容を読み出すための読み出し手段と、不揮発性記憶手段の記憶内容を一時的に保存するための一時保存手段と、一時保存手段に保持された情報に従って、機種間の仕様の差を切り替えるソフトウェアを備えることにより、機器の電源が入った瞬間のマイコンソフトウェア起動時に絶対必要な機種間差分の切り替えを保持する不揮発性記憶手段の設定を、外装ケースをかぶった状態で確定することが出来、あらかじめ基本となる同一仕様の機器を大量に生産しておき、その後、必要な機種間差分を決定して、多くの違った仕様の機器をフレキシブルに生産ができるという作用を有する。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における電子機器の構成を示すブロック図であり、図2は本発明の実施の形態1における電子機器のより具体的な構成を示すブロック図である。同図において従来と同一の構成要素には同一番号を付与し説明を省略する。なお、本実施の形態では電子機器の一例として、デジタルビデオカメラなどの磁気記録再生装置を引用して説明している。
図1は本発明の実施の形態1における電子機器の構成を示すブロック図であり、図2は本発明の実施の形態1における電子機器のより具体的な構成を示すブロック図である。同図において従来と同一の構成要素には同一番号を付与し説明を省略する。なお、本実施の形態では電子機器の一例として、デジタルビデオカメラなどの磁気記録再生装置を引用して説明している。
図1において、1は機種間差分の仕様を実現するための手段で、最近の磁気記録再生装置の仕向地別の機能差は、マイコンおよびそのソフトウェアの切り替えで実現される。機能の有り無、または機能の方式の違いがその差分である。例えば、デジタル信号による外部入力機能の対応があるか無いかなどの、機能の有り無による、仕向地別の機能差が代表的である。また、別の例として、出荷する国の放送方式で、映像信号の準拠する放送方式が、NTSC方式か、PAL方式かなどが、仕向地別の仕様差となる。これらは、いずれもマイコンのソフトウェアの切り替えにより、仕向地別の機能差や、仕様の差が決定できる項目である。
2は仕向地情報の一時保持手段である。Hi/Low情報をラッチして保持する。
3は仕向地情報の取り込み手段である。仕向地情報の不揮発性記憶手段4に保持したHi/Lowの情報を、スイッチ等を介して仕向地情報の一時保持手段2に取り込む働きをする。また、仕向地情報の不揮発性記憶手段4に情報を書き込むとき、仕向地情報の一時保持手段2との間を切り離し、情報を書き込むときの高電圧等の影響が仕向地情報の一時保持手段2へ及ばないようにする働きもしている。
6は仕向地情報の外部よりの書き換え手段である。これは、機器が外装ケースをかぶった後に、何らかの方法で内部の電気部品に接続し、仕向地情報の不揮発性記憶手段4を書き換えるための手段で、好ましくはジャック、コネクタを使って外部とつながり、特定の電気信号を使って内部にある仕向地情報の不揮発性記憶手段4を書き換える。
ただし、この接続部は、製造時の、組み立てまたは調整に必要な他の信号も出力されていたり、入力できたりするので、製造時は機器が外装ケースをかぶった後も、その部分だけ開口部を設け、電気的接続のためのコンタクトランド、またはジャック、コネクタ等を外から容易にアクセス出来るところに設ける。これが外装ケースの書き換え用開口部9である。そして、機器の完成時は容易にアクセス出来ないように、書き換え用開口部9を専用の蓋等で覆う。
一方、機器は、工場出荷後に市場でもう一度開口部9を開かれ、不正に機種間差分を書き換えられる危険性がある。これは、機能に差が有り、販売価格に差がある機器を、市場で不正に改造することである。その不正な改造方法とは、機種間差分を書き換えることにより、出荷時に機能と価格を低く設定した機種を、より機能の高いモデルに市場設定し直すことである。書き換え防止手段5は、その市場での不正な改造に対して、仕向地情報の外部よりの書き換えを防止するための手段である。
その対策のために、端子とのコンタクト方法に特別な方法を取ったり、書き換え用の電気信号を工夫したり、書き換え用に特別なコマンドを用意したりする。
好ましくは、書き換えは1回限り可能とし、書き換え方向はより機能と価格が高い仕向地間差分から、より機能と価格が低い仕向地間差分にしか書き換えられないようにすれば、市場で不正に機種間差分を書き換えられることを防ぐことが出来る。
図3は本発明の電子機器の実施の形態1のより具体的な構成図である。マイコン1の仕向地決定端子1aの対GND間には、ヒューズROM4を設ける。仕向地決定端子1aの対電源間にはプルアップ抵抗7を設ける。また、外装ケースの開口部9から見えるところにコンタクトランド8を設ける。
以上のように構成された電子機器について、その動作を説明する。
まず、機種間差分はヒューズROM4を切断するか、切断しないかで決定することができる。ヒューズROM4を切断するには機器の外装ケーシング後に、外装ケースの開口部9から、コンタクトランド8に高電圧を印可し、ヒューズROM4を切断する。ヒューズROM4が切断された場合、マイコン1の入力ポート(仕向地決定端子1a)はプルアップ抵抗7により、電源側にプルアップされ、Hiが入力される。
ヒューズROM4が切断されなかった場合、マイコン1の入力ポート(仕向地決定端子1a)は、ヒューズROM4でGND側に固定され、Lowが入力される。構成要素のスイッチとラッチはいずれもマイコンポートの機能として、マイコン1の入力ポートの内部に構成されている。
ヒューズROM4の切断と割り当てる機種との関係は、以下に説明する考え方で割り当てる。機能と販売価格に差がある機器の機種間差分の設定は、出荷時に機能と価格を低く設定した機種を、ヒューズROM4を切断する側に設定し、より機能と販売価格の高いモデルをヒューズROM4を残す側に設定する。この設定により、ヒューズの特性から、市場でヒューズをつなぎ直すことは出来ないので、機能と販売価格の低い機種を、それよりも機能と販売価格の高いモデルに不正に、改造することは出来ない。
以上のように本実施の形態1によれば、機種間差分情報をヒューズROM4で保存し、ヒューズROM4の書き込み端子を、外装ケースをかぶった状態で外から書き換えできる開口部9の内部に設け、その開口部9を閉じる蓋を設け、ヒューズROM4の出力を読み込むスイッチと、仮に保持するラッチと、保持したHi/Lowに従って機種間差分を切り替えるソフトウェアを備えることによって、機器の電源が入った瞬間のマイコンソフトウェア起動時に絶対必要な機種間差分の切り替えについて、外装ケースをかぶった状態で機種間差分を確定することが出来る。この方法を使うと、機器の生産の初期段階で、各機種の仕向地別の数量を決定しておく必要がない。まず、基本となる同一仕様の機器を大量に生産しておき、その後、必要な機種間差分を外装ケースの開口部9を使って、ヒューズROM4を切断することにより決定して、多くの違った仕様の機器をフレキシブルに生産することができる。しかも、それをすべての量産中の機器に対して、組み立て後、外装ケースをかぶった状態で簡単に機種間差分を確定でき、しかも市場出荷後に不正に書き換えられてしまう可能性の無い決定方法を提供することが出来る。
なお、ヒューズROM4は一つではなく、複数個用意することによって、より多くの仕向地に対応することが出来る。
また、ヒューズROM4を設ける場所については、マスクROMマイコン内に形成することにより、マスクROMマイコンを仕様した生産時も、ヒューズROMによる機種間差分切り替え機能を実現することが出来る。
また、IC内に設けるならば、機種の仕向地情報を保存するための不揮発性記憶手段として、一つまたは複数個のフラッシュメモリーをマスクROMマイコン内に形成する方法も有効である。これにより、マスクROMマイコン時もフラッシュメモリーによる機種間差分切り替え機能を実現することが出来る。
また別の方法として、一つまたは複数個のヒューズROMを、マイコンの外部の別の機能を果たす周辺ICの内部に形成することも可能である。形成したヒューズROMの出力をマイコンの入力ポートに接続すれば、同様の効果が得られる。
同様に、一つまたは複数個のフラッシュメモリーを、機種の仕向地情報を保存するための不揮発性記憶手段として、マイコンの外部の別の機能を果たす周辺ICの内部に形成することも可能である。形成したフラッシュメモリーの出力をマイコンの入力ポートに接続すれば、同様の効果が得られる。
本発明は、後で書き換え不可能な仕様の決定を、外装ケースがかぶった後に行うことが出来、同一仕様の機器を大量に生産しておき、その後、多くの違った仕様の機器を仕向地別に分けるフレキシブルな生産を実現出来るものであり、様々な仕様があり量産する機器に用いると有用的である。
1 マイコン
2 ラッチ
3 スイッチ
4 ヒューズROM
5 仕向地情報の外部よりの書き換え防止手段
6 仕向地情報の外部よりの書き換え手段
7 プルアップ抵抗
8 書き換え用のコンタクト部
9 外装の開口部
10 EEPROM
11 フラッシュROM
71 GND側抵抗
72 電源側抵抗
2 ラッチ
3 スイッチ
4 ヒューズROM
5 仕向地情報の外部よりの書き換え防止手段
6 仕向地情報の外部よりの書き換え手段
7 プルアップ抵抗
8 書き換え用のコンタクト部
9 外装の開口部
10 EEPROM
11 フラッシュROM
71 GND側抵抗
72 電源側抵抗
Claims (7)
- 機種間差分情報を保存する不揮発性記憶手段と、前記不揮発性記憶手段の書き込み端子と、前記書き込み端子に機器の外装ケースをかぶった状態で機器の外から接続できる外装開口部と、前記外装開口部を閉じるための蓋と、前記不揮発性記憶手段の記憶内容を読み出すための読み出し手段と、前記読み出し手段で読み出した内容を一時的に保存するための一時保存手段と、前記一時保存手段に保持された情報に従って、機種間の仕様の差を切り替える手段を備えたことを特徴とする電子機器。
- 機種間差分情報を保存する不揮発性記憶手段に一つまたは複数個のヒューズROMを使ったことを特徴とする請求項1記載の電子機器。
- 通常機能で通常価格の機種の仕様に対して、より高機能でかつ高価格の仕様を一つまたは複数個のヒューズROMの、未切断側に割り当てることを特徴とする請求項1、2記載の電子機器。
- 一つまたは複数個のヒューズROMをマスクROMマイコン内に形成し、マスクROMマイコン時もヒューズROMによる機種間差分切り替え機能を実現出来ることを特徴とする請求項1〜3記載の電子機器。
- 一つまたは複数個のフラッシュメモリーをマスクROMマイコン内に形成し、マスクROMマイコン時もフラッシュメモリーによる機種間差分切り替え機能を実現することを特徴とする請求項1〜3記載の電子機器。
- 一つまたは複数個のヒューズROMを、マイコンの外部の別の機能を果たす周辺ICの内部に形成することを特徴とする請求項1〜3記載の電子機器。
- 一つまたは複数個のフラッシュメモリーをマイコンの外部の別の機能を果たす周辺ICの内部に形成することを特徴とする請求項1〜3記載の電子機器。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008287205A (ja) * | 2006-08-04 | 2008-11-27 | Ricoh Co Ltd | 機種性能決定装置および画像形成装置 |
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2004
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008287205A (ja) * | 2006-08-04 | 2008-11-27 | Ricoh Co Ltd | 機種性能決定装置および画像形成装置 |
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