JP2008285993A - 建物の補強方法 - Google Patents

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Kazuhiko Okashita
和彦 岡下
Naoto Tanaka
直人 田中
Okitoshi Haneda
臣利 羽田
Takaaki Kaneko
貴昭 金子
Kazuhiro Nohara
和宏 野原
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Abstract

【課題】地震などの水平外力に対する壁パネルの機能を的確に評価して利用できるようにする建物の補強方法を提供する。
【解決手段】複数の柱とその上下に横架される梁とを接合したラーメン構造体と、上下の梁に端部がそれぞれ連結される複数の間柱4と、間柱4に取り付けるためのフレーム51と硬質木片セメント板52とを備えた外壁パネル5とによって構成される建物の補強方法である。硬質木片セメント板52の外側からフレーム51を貫通して間柱に到達するリベット6を打込むことによって、所定の水平外力より大きな水平外力が作用した際には、フレーム51と硬質木片セメント板52との接合が破壊することなくリベット6を挿通させるフレーム51又は間柱4の孔が塑性変形するように硬質木片セメント板52とフレーム51と間柱4とを接合する。
【選択図】図1

Description

本発明は、地震や強風などによって設計値より大きな水平外力が作用した際の耐力に優れた建物の補強方法に関するものである。
従来、角部に配置された柱間に、天井梁と床梁を架け渡してラーメン構造体を構築し、その柱間に配置した間柱に外壁パネルを取り付けるユニット建物の構造が知られている(特許文献1など参照)。
また、特許文献2には、複数の柱とその上端に横架される梁とを組み合わせて形成される骨組構造体に、ブレース構造の耐力壁を配置して耐力を向上させた構造が開示されている。この耐力壁は、柱や梁と同様に構造部材として構造計算上で考慮され、この耐力壁の有無及び配置箇所によって建物の設計耐力が異なることになる。
さらに、特許文献3には、鉄骨ラーメン構造体の建物ユニットに間柱を介して取り付けられる外壁パネルは、設計上は耐震構造部材として考慮されていないが、実際に地震によって水平外力が作用すると、建物ユニットの変形を抑える機能を発揮することが開示されている。
特開平8−60765号公報 特開2002−138702号公報 特開2005−350964号公報
しかしながら、従来の鉄骨ラーメン構造体などの骨組構造体では、間柱及びそれに取り付けられる外壁パネルなどの壁パネルは、構造設計計算上では無視されているので、実際には地震に強い建物であっても設計上で評価を受けることが難しい。
また、構造部材として設計されていなければ、耐震性能にもバラつきが生じる可能性があるので、建物の耐力の定量的な評価が難しい。
一方、すべての壁パネルを耐力壁とすると、建物の剛性が非常に高くなって、変形によってエネルギーを吸収するというラーメン構造体などの骨組構造体本来の特性が充分発揮されなくなるおそれがある。
そこで、本発明は、地震などの水平外力に対する壁パネルの機能を的確に評価して利用できるようにする建物の補強方法を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明の建物の補強方法は、複数の柱とその上下に横架される梁とを接合したラーメン構造体と、前記上下の梁に端部がそれぞれ連結される複数の間柱と、前記間柱に取り付けるための装着部と面材とを備えた壁パネルとによって構成される建物の補強方法であって、前記面材の外側から前記装着部を貫通して前記間柱に到達する棒状連結材を打込み、前記棒状連結材を複数、上記同様に打込むことによって、所定の水平外力より大きな水平外力が作用した際には、前記装着部と前記面材との接合が破壊することなく前記棒状連結材を挿通させる前記装着部又は前記間柱の孔が塑性変形するように前記面材と前記装着部と前記間柱とを接合することを特徴とする。
また、複数の柱とその上下に横架される梁とを接合したラーメン構造体と、前記上下の梁に端部がそれぞれ連結される複数の間柱と、前記間柱間に横架される横材と、少なくとも前記横材に取り付けるための装着部と面材とを備えた壁パネルとによって構成される建物の補強方法であって、前記面材の外側から前記装着部を貫通して前記横材に到達する棒状連結材を打込み、前記棒状連結材を複数、上記同様に打込むことによって、所定の水平外力より大きな水平外力が作用した際には、前記装着部と前記面材との接合が破壊することなく前記棒状連結材を挿通させる前記装着部又は前記横材の孔が塑性変形するように前記面材と前記装着部と前記横材とを接合することを特徴とする。
さらに、複数の柱とその上端に横架される梁とを組み合わせて形成される骨組構造体と、前記梁に端部が連結される複数の間柱と、前記間柱に取り付けるための装着部と面材とを備えた壁パネルとによって構成される建物の補強方法であって、前記面材の外側から前記装着部を貫通して前記間柱に到達する棒状連結材を打込み、前記棒状連結材を複数、上記同様に打込むことによって、所定の水平外力より大きな水平外力が作用した際には、前記装着部と前記面材との接合が破壊することなく前記棒状連結材を挿通させる前記装着部又は前記間柱の孔が塑性変形するように前記面材と前記装着部と前記間柱とを接合することを特徴とする。
また、このような補強方法によって補強された建物は、複数の柱とその上下に横架される梁とを接合したラーメン構造体と、前記上下の梁に端部がそれぞれ連結される複数の間柱と、前記間柱に取り付けるための装着部と面材とを備えた壁パネルとによって構成される建物であって、前記装着部と前記間柱は複数の棒状連結材によって接合されるとともに、所定の水平外力より大きな水平外力が作用した際には、前記装着部と前記面材との接合が破壊することなく前記棒状連結材を挿通させる前記装着部又は前記間柱の孔が塑性変形することを特徴とする。
ここで、前記装着部と前記面材との間には、少なくとも前記装着部の縁部を囲繞するように接着材が介在されているように構成することができる。
また、前記間柱の少なくとも一部には、その間柱を中心に別体の前記壁パネルの側縁がそれぞれ接合されているものであってもよい。
さらに、前記間柱は、その本体部より弾性変形量の大きな連結構造を介して前記梁に連結されるものであって、前記棒状連結材を挿通させる前記装着部又は前記間柱の孔が塑性変形することによってその壁パネルの拘束から解除された前記間柱の連結構造が伸縮する構成であってもよい。
また、前記間柱は、その本体部より降伏点が小さな連結構造を介して前記梁に連結されるものであって、前記棒状連結材を挿通させる前記装着部又は前記間柱の孔が塑性変形することによってその壁パネルの拘束から解除された前記間柱の連結構造が塑性変形する構成であってもよい。
また、前記間柱の上下の端部は、前記本体部よりも断面積が小さくなるように形成されるものであって、前記棒状連結材を挿通させる前記装着部又は前記間柱の孔が塑性変形することによってその壁パネルの拘束から解除された前記間柱の端部が伸縮する構成とすることができる。
さらに、前記間柱の上下の端部又は前記間柱と前記梁との連結材の少なくとも一方は、前記本体部よりも低降伏点材料によって形成されるものであって、前記棒状連結材を挿通させる前記装着部又は前記間柱の孔が塑性変形することによってその壁パネルの拘束から解除された前記間柱の端部又は前記連結材が塑性変形する構成とすることもできる。
また、前記梁には両側に切欠部が設けられる可変部と不動部が形成され、その可変部に前記間柱の端部が連結され、前記棒状連結材を挿通させる前記装着部又は前記間柱の孔が塑性変形することによってその壁パネルの拘束から解除された前記間柱に連結される前記可変部が上下に移動する構成とすることもできる。
そして、前記間柱の上下の端部を前記梁の側面に沿って延出させ、その延出部又は梁の側面の少なくとも一方に設けた上下方向に延びる長穴に通したボルトによって両者を連結し、そのボルトの締め付け力によって連結強度を調整したものであって、前記棒状連結材を挿通させる前記装着部又は前記間柱の孔が塑性変形することによってその壁パネルの拘束から解除された前記間柱に作用する引張力が前記締め付け力を上回ると、前記長穴の範囲内で間柱が移動する構成であってもよい。
また、前記間柱の上下の端部は、粘弾性材料を備えているものであって、前記棒状連結材を挿通させる前記装着部又は前記間柱の孔が塑性変形することによってその壁パネルの拘束から解除された前記間柱の端部で前記粘弾性材料の緩衝機能が発揮される構成とすることができる。
さらに、この建物は、複数の柱とその上下に横架される梁とを接合したラーメン構造体と、前記上下の梁に端部がそれぞれ連結される複数の間柱と、前記間柱間に横架される横材と、少なくとも前記横材に取り付けるための装着部と面材とを備えた壁パネルとによって構成される建物であって、前記装着部と前記横材は複数の棒状連結材によって接合されるとともに、前記間柱はその本体部より弾性変形量の大きな連結構造を介して前記梁に連結され、所定の水平外力より大きな水平外力が作用した際には、前記装着部と前記面材との接合が破壊することなく前記棒状連結材を挿通させる前記装着部又は前記横材の孔が塑性変形し、これによってその壁パネルの拘束から解除された前記間柱の連結構造が伸縮することを特徴とする。
また、複数の柱とその上端に横架される梁とを組み合わせて形成される骨組構造体と、前記梁に端部が連結される複数の間柱と、前記間柱に取り付けるための装着部と面材とを備えた壁パネルとによって構成される建物であって、前記装着部と前記間柱は複数の棒状連結材によって接合されるとともに、前記間柱はその本体部より弾性変形量の大きな連結構造を介して前記梁に連結され、所定の水平外力より大きな水平外力が作用した際には、前記装着部と前記面材との接合が破壊することなく前記棒状連結材を挿通させる前記装着部又は前記間柱の孔が塑性変形し、これによってその壁パネルの拘束から解除された前記間柱の連結構造が伸縮することを特徴とする。
さらに、複数の柱とその上端に横架される梁とを組み合わせて形成される骨組構造体と、前記梁に端部が連結される複数の間柱と、前記間柱に取り付けるための装着部と面材とを備えた壁パネルとによって構成される建物であって、設計値内の水平外力が作用した際には、前記骨組構造体と前記壁パネルにてその水平外力に抵抗し、設計値より大きな水平外力が作用した際には、前記骨組構造体にてその水平外力に抵抗することを特徴とする。
ここで、前記設計値内の水平外力が作用した際には、前記壁パネルの内、屋外に面する外壁パネルのすべてが水平外力に対して抵抗するように設計することができる。
このように構成された本発明の建物の補強方法では、面材の外側から装着部を貫通して間柱に到達する棒状連結材を打込み補強する。そして、このようにして補強された建物では、ラーメン構造体の上下の梁間に連結される間柱に棒状連結材を介して取り付けられる外壁パネルなどの壁パネルは、大地震などの設計値より大きな水平外力が作用すると面材と装着部との接合が破壊する前に棒状連結材を挿通させる孔が塑性変形する。そして、この孔の塑性変形する過程において地震エネルギーが吸収される。
すなわち、水平外力が作用しても、棒状連結材を挿通させる孔が弾性変形する間は、間柱間を連結する壁パネルの作用によって建物の変形が抑えられる。
そして、大きな水平外力が作用して孔が塑性変形する過程で地震エネルギーを吸収することになる。また、さらに大きな水平外力が作用すると、孔が広がって棒状連結材を介して壁パネルに荷重が伝達されにくくなり、それに代わってラーメン構造体が変形して地震エネルギーを吸収する。
以上の作用を別の言葉で言い換えると、設計値内の水平外力が作用した際には、ラーメン構造体(骨組構造体)と壁パネルにてその水平外力に抵抗し、設計値より大きな水平外力が作用した際には、ラーメン構造体(骨組構造体)にてその水平外力に抵抗する、といえる。
このように面材と装着部との接合が破壊する前に棒状連結材を挿通させる孔が塑性変形して壁パネルが荷重を受けなくなるので、壁パネルが限界まで耐えた後に破壊して一気に建物が崩壊するというような破壊パターンにはならない。
そして、このような建物の地震時の挙動を把握してその挙動が再現される構造を構築することで、壁パネルの機能を的確に評価することができる。
また、このように設計された建物は、地震時の安全性が向上するうえに、地震によって損傷しても構造部材の再利用により容易に建物の修復をすることができる。
さらに、装着部の縁部を囲繞するように接着材を介在させることで、装着部と面材との間に水などが浸入し難くなり、接合部の劣化を防ぐことができる。
また、1本の間柱に圧縮力と引張力の向きが正反対の力を作用させることで荷重が相殺されるので、設計値以下の水平外力が作用しているときには変形が抑えられる。
そして、設計値より大きな水平外力が作用して棒状連結材を挿通させる孔が大きく塑性変形し、一方の壁パネルの拘束から間柱が解除されると、間柱は変形しやすくなってラーメン構造体の変形により地震エネルギーが吸収されるというように、間柱の機能を水平外力の大きさによって変えることができる。
さらに、間柱と梁との連結構造を、間柱の本体部より弾性変形量の大きな連結構造又は降伏点が小さな連結構造とすることで、壁パネルを連鎖的に損壊させないという機能を向上させることができる。
また、間柱間に横架されるまぐさなどの横材に壁パネルを取り付けた場合でも、壁パネルの作用によって上記と同様に地震エネルギーを吸収することができるので、地震時の安全性が向上するうえに、地震によって損傷しても構造部材の再利用により容易に建物の修復をすることができる。
そして、上述したような大きな水平外力が作用して孔が塑性変形する過程で地震エネルギーを吸収するという現象は、ラーメン構造体以外の骨組構造体で構成される建物に本発明を適用した場合にも発生する。この際においても、さらに大きな水平外力が作用すると、孔が広がって棒状連結材を介して壁パネルに荷重が伝達されにくくなり、それに代わって骨組構造体が変形して地震エネルギーを吸収することができる。
以下、本発明の最良の実施の形態について図面を参照して説明する。
図2は、本実施の形態の建物を構成する建物ユニット1の概略構成を説明するための斜視図である。
この建物ユニット1は、横方向及び上下方向に複数連結させることでユニット建物(図示せず)を構成するものである。
まず、構成から説明すると、この建物ユニット1は、四隅に配置される4本の柱2,・・・と、その上端間に横架される梁としての天井梁31,・・・と、その下端間に横架される梁としての床梁32,・・・とから構成される骨組構造体としてのラーメン構造体11を主たる構造部材としている。
この柱2と天井梁31及び床梁32とは、剛接合されているが、この剛接合はまったく柱2と梁31,32との角度が変わらないものに限定されるものではなく、現実的な構造物としての半剛接合で接合されているものも含むものである。
また、床梁32,32間には、所定の間隔を置いて複数の小梁321,・・・が架け渡されている。
そして、図2の前面側の柱間2,2には、4枚の壁パネルとしての外壁パネル5,・・・を取り付けるための5本の間柱4,・・・が配置されている。
この間柱4は、上端が天井梁31に連結されるとともに、下端が床梁32に連結される。また、柱2に隣接する間柱4,4を除いた中間の3本の間柱4,4,4には、それぞれ2枚の別体の外壁パネル5,5の側縁が接合される。
この外壁パネル5の外側から見た正面図を図3(a)に、建物ユニット1の内側から見た裏面図を図3(b)に示す。
この外壁パネル5は、矩形の面材としての硬質木片セメント板52と、その裏面側の縁部を囲繞するように配置される装着部としてのフレーム51とから主に構成される。
このフレーム51は、図3(b)に示されるように、2本の縦枠51b,51bと、その縦枠51b,51bの上端間及び下端間を繋ぐ横枠51c,51cと、その横枠51c,51c間に上下方向に間隔を置いて複数配置される中間枠51d,・・・とから主に構成される。
そして、この縦枠51b,51bには、棒状連結材としてのリベット6を挿通させる孔としてのリベット孔51aが、上下方向に間隔を置いて複数開口されている。
また、図3(a)に示すように、硬質木片セメント板52は、複数本のスクリュー釘52a,・・・によってフレーム51に固定されている。
この外壁パネル5の断面図を図1(a)に示す。この図に示すように、硬質木片セメント板52とフレーム51との間には、接着材としてのウレタン系の接着剤53が隙間無く介在されている。
すなわち、このフレーム51の裏面の少なくとも縁部を囲繞するように連続して接着剤53を塗布し、硬質木片セメント板52に貼りつけることで、面材と装着部との間に外部から水などが浸入する隙間の発生を防ぐことができる。
また、間柱4と外壁パネル5とは、棒状連結材としてのリベット6によって接合される。このリベット6は、ワンサイドリベットであり、間柱4側から打ち込むだけでフレーム51と間柱4とを接合することができる。
なお、外壁パネル5の構成は、図1(a)に示すものに限定されるものではなく、例えば図1(b)に示すような構成の外壁パネル15であってもよい。
この外壁パネル15は、石こうボード152cの両面を断面視略コ字形に成形した鋼板152aと平板状の鋼板152bとで挟んで接着剤で一体化されるもので、両側縁には装着部としてのL形フレーム151,151が取り付けられている。
このL形フレーム151は、鋼板152aの内側面と鋼板152bの外側面とにL形の一方の側面が挟まれて取り付けられるもので、L形フレーム151と鋼板152bとの間には接着材としてのウレタン系の接着剤153が介在されている。
また、この外壁パネル15と間柱4も、棒状連結材としてのリベット6を間柱4側からL形フレーム151に打ち込んで接合させる。
一方、本実施の形態の間柱4には、梁に連結させる上端及び下端に、図5(a)に示すような連結構造としてのバネ部42が形成されている。
このバネ部42は、断面視略コ字形の本体部41よりも断面積が小さくなるように、コ字形のウェブ部だけで形成されている。すなわち、バネ部42においては、コ字形の両側面部が切り取られた平板状の小断面部42aが形成されるとともに、その小断面部42aは途中から略直角に折り曲げられて端面部42bが形成されている。
また、この端面部42bには、間柱4と床梁32とを連結させるための連結ボルト43,43を挿通させる孔が2つ開口されている。
さらに、間柱4の本体部41には、リベット6を挿通させるための孔としてのリベット孔4aが開口されている。
このように構成されたバネ部42を介して床梁32に連結された間柱4に引張力が作用すると、図5(b)に示すようにバネ部42が本体部41よりも伸びて大きく弾性変形するので、外壁パネル5に伝達される荷重が緩和されて、連鎖的に外壁パネル5,・・・が損壊していくという現象の発生を抑えることができる。
なお、間柱4の上端と天井梁31との間も、このバネ部42と同様の連結構造で連結される。
次に、本実施の形態の建物の作用について説明する。
このように構成された本実施の形態の建物ユニット1は、ラーメン構造体11の上下の梁31,32間に連結される間柱4,・・・に、リベット6を介して外壁パネル5が取り付けられている。
そして、この建物ユニット1に、水平外力としての地震力(図6参照)が作用すると、始めは間柱4,4間を連結する外壁パネル5がブレースのような働きをしてラーメン構造体11とともに建物ユニット1の揺れを抑える働きをする。すなわち、設計値内の水平外力が作用した際には、ラーメン構造体11(骨組構造体)と外壁パネル5(壁パネル)にてその水平外力に抵抗する。
この状態は、設計値を建築基準法で定める地震力とした場合は、その大きさに至るまで確実に続く。また、設計値を建築基準法で定める地震力の1.25倍又は1.5倍とした場合は、その地震力に至るまで続く。
以下、さらに詳細に一次設計と二次設計における状態について説明する。ここで、一次設計の地震力は、建築基準法でいう標準せん断力係数Cdを0.2としたときの地震力、二次設計の地震力は、建築基準法でいう必要保有水平耐力となる地震力とする。
そして、作用する地震力の大きさが一次設計の範囲内ならば、間柱4と外壁パネル5のフレーム51とを接合するリベット6に作用するせん断力は、フレーム51の支圧耐力の範囲内に収まり、リベット孔51aが塑性変形することはない。
ここで仮に、リベット孔51aが拡大する前にフレーム51と硬質木片セメント板52との接着剤53による接合が剥がれると、その影響によってある地震力に達したときに一気に建物ユニット1が崩壊してしまうおそれがある。
これに対して、地震力が増加してリベット孔51aが塑性変形して押し広げられて、外壁パネル5が荷重を徐々に受けなくなるようにすることで、建物ユニット1の変形量は大きくなるものの、それによって地震エネルギーを吸収することができるので、ラーメン構造体11や外壁パネル5が壊滅的に損傷することを防止することができる。すなわち、設計値より大きな水平外力が作用した際には、ラーメン構造体11(骨組構造体)の変形によってエネルギーを吸収するという本来の特性が発揮されて、その水平外力に抵抗する。
また、外壁パネル5が荷重を受けなくなると、間柱4のバネ部42,42の伸縮が大きくなって、その後の地震力の増加に対しても建物ユニット1はねばり強く耐えて、倒壊や崩壊を防ぐことができる。
また、損傷する前に荷重を受けなくなった外壁パネル5やラーメン構造体11は、著しく損傷しておらず再利用することができるので、地震後に短期間かつ経済的に建物ユニット1の修復をおこなうことができる。
さらに、フレーム51の縁部を囲繞するように接着剤53を介在させることで、フレーム51と硬質木片セメント板52との間に水などが浸入し難くなり、接合部の劣化を防ぐことができる。
また、中間に配置される3本の間柱4,・・・は、1本の間柱4の一方の側縁に接合された外壁パネル5からは圧縮力が作用し、他方の側縁に接合された外壁パネル5からは引張力が作用することになり、向きが正反対の力によって荷重が相殺されるので、設計値以下の水平外力が作用して外壁パネル5,5が荷重を受けているときには建物ユニット1の変形が抑えられる。
そして、設計値より大きな水平外力が作用してリベット孔4aが大きく塑性変形し、一方の外壁パネル5の拘束から間柱4が解除されると、間柱4は残った外壁パネル5からの一方向の荷重によって変形量が大きくなり、これによってラーメン構造体11が変形して地震エネルギーが吸収されるので、残った外壁パネル5が連鎖的に損壊することがなくなる。
すなわち、建物ユニット1に作用する水平外力の大きさによって、外壁パネル5が荷重を受けるか否かが変わるとともに、その際の間柱4の機能を変えることができる。
以下、この実施例1では、前記実施の形態で説明した建物ユニット1の水平耐力を確認した実験及び解析について説明する。なお、前記実施の形態で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については同一符号を付して説明する。
この実施例1では、外壁パネル5のフレーム51には、JIS規格に規定される一般構造用圧延鋼材(SS400)を使用し、間柱4には同じくSS400のフレーム51より厚い鋼材を使用した。
また、リベット6は、かしめ後のせん断強度がフレーム51の引張強さより大きくなるワンサイドリベットを使用した。
そして、このフレーム51と間柱4とをリベット6で接合したリベット接合部に単調載荷したせん断試験の結果、このリベット接合部の降伏強度Pyと引張強さPmaxはリベット6のせん断強度より小さくなり、フレーム51のリベット孔51aが最初に変形して接合が破壊されることが確認できた。
また、外壁パネル5を、一本の縦枠51bあたり6本のリベット6(間隔300〜600mm)で間柱4に接合した試験体に交番繰り返し試験を実施した結果、単調載荷のせん断試験で求めたリベット接合部の強度と整合した試験結果が得られた。
一方、図7には、建物ユニット1を解析用に2次元モデル化した建物ユニットモデル1Aを示した。
ここでは、ラーメン構造体モデル11Aを2本の柱モデル2A,2Aの直下の支点111A,111Aでそれぞれ支持させ、柱モデル2Aと天井梁モデル31A及び床梁モデル32Aとの接合は回転バネ21Aでモデル化した。
また、間柱モデル4Aの上下にはバネ部モデル42A,42Aを設け、間柱モデル4A,4A間は外壁パネルモデル5Aで連結した。
この外壁パネルモデル5Aは、上記したリベット接合部のせん断試験結果を基にして、枠組壁工法建築物設計指針(国土交通省住宅建築指導課監修)に従いブレース置換をおこなったものである。
そして、この建物ユニットモデル1Aに水平荷重P(水平外力)を作用させて、保有水平耐力及び構造特性係数を算定する。ここでは、外壁パネルモデル5Aに入る軸力が最大荷重に達した後のシミュレーションは、その部分の外壁パネルモデル5Aを除去したモデルでその後のシミュレーションをおこなう。
なお、比較のために、間柱モデル4A及び外壁パネルモデル5Aを配置しないラーメン構造体モデル11Aだけの解析もおこなった。
図8は、各モデルに繰り返し水平荷重Pを載荷した結果の包絡線を、水平荷重Pと層間変形角の関係で示した図である。ここで、層間変形角は、層間変位δを建物ユニットモデル1Aの高さhで割った値で、層間変位δは1階の床と2階の床との水平変位差をいう。なお、この建物ユニットモデル1Aでは床梁モデル32Aが水平移動しないので、天井梁モデル31Aの水平変位量が層間変位δということになる。
この図8の破線で示した包絡線Sは、ラーメン構造体モデル11Aのみの場合の復元力特性を示したものである。
これに対して、実線で示した包絡線SRWは、ラーメン構造体モデル11Aに外壁パネルモデル5Aを加えた場合の復元力特性を示したものである。
このように2つのモデルの層間変形角が1/120(建築基準法の損傷限界)に至るまでの傾き(一次剛性)を比較すると、外壁パネルモデル5Aを加えた場合の方が急勾配になっており、設計値以下の水平荷重Pが作用した場合の変形量が抑えられていることがわかる。
また、包絡線S,SRWとX軸とで囲む面積は、外壁パネルモデル5Aを加えた場合の方が広くなっており、地震時のエネルギー吸収量が大きくなっていることがわかる。
さらに、倒壊の可能性が出てくる安全限界(層間変形角1/15)に至るまでの水平荷重Pも、建物ユニットモデル1Aの方が上回っていることがわかる。
この結果、外壁パネル5を加えた建物ユニット1の方が、ラーメン構造体11のみを構造部材として設計する場合に比べて、設計値以下の地震に対しては変形が抑制されるうえに、設計値より大きな地震に対しても崩壊し難い構造となっていることが定量的に説明できる。
以下、この実施例2では、前記実施の形態で説明した間柱4とは別の形態の間柱について、図9〜図11を参照しながら説明する。
まず、図9(a)に示す間柱72と梁710の連結構造は、切欠部71,71を設けた梁710に間柱72の端部が連結される構造である。
すなわち、この梁710は断面視コ字形に形成されていて、間柱72の端面を連結ボルト73,73によって梁710の上面に連結する。この梁710の上面は、間柱72を連結する可変部71aと、その可変部71aの両側に設けられる切欠部71,71と、さらにその両側の不動部71b,71bとによって形成される。
このような連結構造が形成された間柱72と梁710との連結部に、間柱72を介して引張力が作用すると、図9(b)に示すように可変部71aが持ち上がって大きく弾性変形することになる。
すなわち、設計値以下の水平外力が作用している間は外壁パネル5によって建物ユニット1の変形が抑えられるが、設計値より大きな水平外力が作用してリベット孔4aが大きく塑性変形すると、外壁パネル5の拘束から間柱72が解除されて可変部71aの変形量が大きくなり、これによってラーメン構造体11が変形して地震エネルギーが吸収されるので、残った外壁パネル5が連鎖的に損壊することがなくなる。
次に、図10には、長穴81bとボルト82によって構成する間柱81と梁83の連結構造を示した。
すなわち、断面視コ字形の間柱81の端部には、ウェブ部が軸方向に延出された延出部81aが形成されるとともに、その延出部81aには上下方向に延びる長穴81b,81bが形成されている。
そして、この長穴81b,81b及び梁83の側面に形成された穴(長穴であってもなくてもよい)にボルト82,82をそれぞれ挿通し、その締付け力を調整することによって間柱81を梁83に所定の連結強度で連結する。
このような連結構造とすることで、間柱81に所定の大きさの引張力が作用するまでは間柱81本体が弾性変形するだけで大きな変形とはならず、引張力が締付け力を上回ると長穴81bの範囲内で間柱81が移動して、これによってラーメン構造体11が変形して地震エネルギーが吸収されるので、残った外壁パネル5が連鎖的に損壊することがなくなる。
続いて図11には、間柱91と梁92との連結構造に、粘弾性ゴムなどの粘弾性材料を配置した構造を示した。
例えば図11(a)は、間柱91の端部に、前記実施の形態の間柱4のバネ部42と同様に小断面部91aを形成するとともに、梁92の上フランジ92aの上面側に粘弾性材料としての上ゴム93を配置し、上フランジ92aの下面側に粘弾性材料としての下ゴム94を配置し、その上ゴム93及び下ゴム94を貫通させたボルト95によって梁92と間柱91とを連結している。
そして、この間柱91に圧縮力が作用すると上ゴム93が押し縮められて緩衝材の機能を発揮し、引張力が作用すると下ゴム94が押し縮められて緩衝材の機能を発揮する。
このように粘弾性材料であれば粘性成分で振動を吸収することができるので、間柱91と梁92との間に介在させることで、間柱91と梁92との間で振動エネルギーが吸収されて応力の伝達が緩和される。
一方、図11(b)に示した連結構造は、間柱91の小断面部91aの内側面側に、断面視三角形状に形成された粘弾性材料としての角部ゴム96が配置されたものである。
そして、この間柱91に引張力が作用すると小断面部91aが伸びてバネとしての機能を発揮し、圧縮力が作用すると角部ゴム96が押し縮められて緩衝材の機能を発揮する。
このように間柱91の端部にバネ部を設けて梁92と連結させるとともに角部ゴム96を配置して非線形のバネ構造とすることで、間柱91に圧縮力が作用した際の梁92への応力の伝達をより緩和することができる。
さらに、図示していないが、梁の上面に当接させる間柱の端面や間柱のウェブ部の端部付近を、間柱の本体部よりも降伏点の低い材料によって形成した連結構造とすることもできる。
このように低降伏点材料を端部に使用することで、この部分が本体部よりも先に降伏して塑性変形が始まり、作用荷重に対する端部の変形が大きくなる。そして、これによってラーメン構造体11が変形して地震エネルギーが吸収されるので、残った外壁パネル5が連鎖的に損壊することがなくなる。
また、間柱と梁とを連結する連結材としての連結ボルトを低降伏点材料にして連結構造を構成することもできる。
なお、他の構成及び作用効果については、前記実施の形態と略同様であるので説明を省略する。
以下、この実施例3では、前記実施の形態で説明したリベット6とは別の形態の棒状連結材について、図12を参照しながら説明する。
この実施例3では、外壁パネル5,15の外側面側から棒状連結材としてのタッピンねじ6Aをねじ込んで間柱4に接合させる。
このタッピンねじ6Aは、図12(a)に示すように、外壁パネル5の硬質木片セメント板52及びフレーム51を貫通して間柱4に到達する長さの軸部と、その軸部より径の大きな頭部を有するものであるため、既設の外壁パネル5に対して外側からねじ込んで、容易に補修、補強をおこなうことができる。
また、このようにタッピンねじ6Aによって硬質木片セメント板52とフレーム51を繋ぐことで、接着剤53の強度が弱い場合であっても補強することができる。
この結果、フレーム51と硬質木片セメント板52との接合が破壊することなく、タッピンねじ6Aを挿通させるフレーム51又は間柱4の孔を変形させることができる。
なお、図12(b)に示すように、鋼ボード152を備えた外壁パネル15についても、棒状連結材としてタッピンねじ6Aを使用することができる。
なお、他の構成及び作用効果については、前記実施の形態と略同様であるので説明を省略する。
以下、この実施例4では、前記実施の形態及び実施例で説明した間柱に外壁パネル5を取り付けたのとは別の形態の壁パネルの取付構造について説明する。
図13は、実施例4の建物を構成する建物ユニット10の概略構成を説明するための斜視図である。
この建物ユニット10は、横方向及び上下方向に複数連結させることでユニット建物(図示せず)を構成するものである。
まず、構成から説明すると、この建物ユニット10は、四隅に配置される4本の柱2,・・・と、その上端間に横架される梁としての天井梁31,・・・と、その下端間に横架される梁としての床梁32,・・・とから構成されるラーメン構造体11を主たる構造部材としている。
そして、図13の前面側の柱間2,2には、複数の外壁パネル5,25を取り付けるための5本の間柱4,・・・が配置されている。
また、開口部250を設ける間柱4,4間には、開口部250の上下に横材としてのまぐさ14,14が横架されて間柱4,4間が連結されている。
この実施例4では、外壁パネル25をこのまぐさ14と間柱4,4とに取り付ける構造について説明する。
この開口部250の下側に取り付ける外壁パネル25の外側から見た正面図を図14(a)に、建物ユニット10の内側から見た裏面図を図14(b)に示す。
この外壁パネル25は、矩形の面材としての硬質木片セメント板252と、その裏面側の縁部を囲繞するように配置される装着部としてのフレーム251とから主に構成される。
このフレーム251は、図14(b)に示されるように、2本の縦枠251b,251bと、その縦枠251b,251bの上端間及び下端間を繋ぐ横枠251c,251cと、まぐさ14に対峙させる装着枠251eとから主に構成される。
この縦枠251b,251bには、棒状連結材としてのリベット6を挿通させる孔としてのリベット孔251d,251dが上下方向に間隔を置いて複数開口されている。
また、装着枠251eは、縦枠251b,251b間を連結する横方向に向けた枠材で、棒状連結材としてのリベット6を挿通させる孔としてのリベット孔251a,251aが横方向に間隔を置いて複数開口されている。
そして、このまぐさ14及び間柱4,4と外壁パネル25とは、棒状連結材としてのリベット6によって接合される(図15参照)。このリベット6は、ワンサイドリベットであり、まぐさ14側から打ち込むだけでフレーム251とまぐさ14とを接合することができる。
また、図14(a)に示すように、硬質木片セメント板252は、複数本のスクリュー釘252a,・・・によってフレーム251に固定されている。
さらに、図13に示すように、外壁パネル25と同様の形態の外壁パネル25Aが、開口部250の上側にまぐさ14を介して取り付けられている。
次に、本実施例の建物の作用について説明する。
このように構成された実施例4の建物ユニット10は、ラーメン構造体11の上下の梁31,32間に連結される間柱4,・・・と、その間に横架されたまぐさ14とに、リベット6を介して外壁パネル25が取り付けられている。
また、図13に示すように、外壁パネル25の両側には、間柱4,4に装着される外壁パネル5,5が配置されている。
そして、この建物ユニット10に、水平外力としての地震力が作用すると、前記実施の形態で説明した間柱4,4間を連結する外壁パネル5に加えて、間柱4,4とまぐさ14とに取り付けられた外壁パネル25が面拘束によって変形を拘束することで、ラーメン構造体11とともに建物ユニット10の揺れを抑える働きをする。
そして、作用する地震力の大きさが一次設計の範囲内ならば、まぐさ14と外壁パネル25のフレーム251とを接合するリベット6に作用するせん断力は、フレーム251の支圧耐力の範囲内に収まり、リベット孔251aが塑性変形することはない。
これに対して、地震力が増加してリベット孔251aが塑性変形して押し広げられると、外壁パネル25が荷重を徐々に受けなくなり、建物ユニット10の変形量は大きくなるが、それによって地震エネルギーを吸収することができるので、ラーメン構造体11や外壁パネル25が壊滅的に損傷することを防止することができる。
また、外壁パネル25が荷重を受けなくなると、間柱4のバネ部42,42の伸縮が大きくなって、その後の地震力の増加に対しても建物ユニット10はねばり強く耐えて、倒壊や崩壊を防ぐことができる。
なお、他の構成及び作用効果については、前記実施の形態と略同様であるので説明を省略する。
以下、この実施例5では、前記実施の形態及び実施例で説明したラーメン構造体11以外の骨組構造体としての鉄骨造12によって構成される建物1Bについて説明する。なお、前記実施の形態で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については同一符号を付して説明する。
ここで、図16は、実施例5の建物1Bを構成する鉄骨造12の概略構成を説明するための斜視図である。
まず、構成から説明すると、この建物1Bは、基礎となる土台124と、その土台124に立設される柱122,・・・と、その柱122,・・・の上端間に横架される梁121,・・・とから構成される骨組構造体としての鉄骨造12を主たる構造部材としている。
ここで、この柱122と梁121とは、ボルトなどで連結されているだけであり、通常は、このような鉄骨造12の変形を抑えるために、図16に仮想線(二点鎖線)で示したブレース125,・・・が所々に配置されている。
これに対してこの実施例5では、ブレース125,・・・は配置せずに、壁パネルとしての外壁パネル5によって鉄骨造12の変形を抑える。
この外壁パネル5は、図16に示すように間柱としてのフレーム柱123,・・・に取り付けられる。このフレーム柱123には、通常、ブレース125を取り付けるために使用される鋼製枠材などが使用できる。
また、図17は、外壁パネル5,・・・を途中まで取り付けた建物1Bの状態を示した斜視図である。このように外壁パネル5,・・・を取り付ける箇所には、ブレース125を配置しなくてもよい。
次に、本実施例の建物1Bの作用について説明する。
このように構成された実施例5の建物1Bは、鉄骨造12の梁121に連結されるフレーム柱123に、リベット6を介して外壁パネル5が取り付けられている。
そして、この建物1Bに、水平外力としての地震力が作用すると、前記実施の形態で説明したように、フレーム柱123,123間を連結する外壁パネル5が面拘束によって変形を拘束することで、鉄骨造12とともに建物1Bの揺れを抑える働きをする。すなわち、設計値内の水平外力が作用した際には、鉄骨造12(骨組構造体)と外壁パネル5(壁パネル)にてその水平外力に抵抗する。
この作用する地震力の大きさが一次設計の範囲内ならば、フレーム柱123と外壁パネル5のフレーム51とを接合するリベット6に作用するせん断力は、フレーム51の支圧耐力の範囲内に収まり、リベット孔51aが塑性変形することはない。
これに対して、地震力が増加してリベット孔51aが塑性変形して押し広げられると、外壁パネル5が荷重を徐々に受けなくなり、建物1Bの変形量は大きくなるが、それによって地震エネルギーを吸収することができるので、鉄骨造12や外壁パネル5が壊滅的に損傷することを防止することができる。すなわち、設計値より大きな水平外力が作用した際には、鉄骨造12(骨組構造体)の変形によってエネルギーを吸収するという本来の特性が発揮されて、その水平外力に抵抗する。
なお、他の構成及び作用効果については、前記実施の形態と略同様であるので説明を省略する。
以上、図面を参照して、本発明の最良の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施の形態又は実施例に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
例えば、前記実施の形態では建物ユニット1を建物として説明したが、これに限定されるものではなく、建物ユニット1を横方向及び上下方向に複数連結させることで構築されるユニット建物を建物としてもよい。また、本発明の建物は、建物ユニット1などの工業化住宅に限定されるものではなく、在来工法で構築される建物にも本発明を適用できる。
また、前記実施の形態、実施例4及び実施例5では、壁パネルとして外壁パネル5,25について説明したが、これに限定されるものではなく、間柱4,4間(フレーム柱123,123間)又は横材との間を所定の強度で連結するとともに、リベット6を挿通する孔が先に塑性変形するような強度を備えているパネルであれば、化粧用の外装材の内側に配置される内壁パネルや間仕切りパネルを壁パネルとしてもよい。
また、前記実施の形態では、接着剤53をフレーム51と硬質木片セメント板52との間に隙間無く充填して接合したが、これに限定されるものではなく、接合強度が所望する強度を満たすのであれば、フレーム51の縁部を囲繞するように接着剤53を塗布して、フレーム51と硬質木片セメント板52と接着剤53との間に空洞ができるような構成としてもよい。
さらに、接着材はウレタン系の接着剤53に限定されるものではなく、エポキシ系などの他の接着剤や粘着テープなどであってもよい。
また、前記実施の形態又は実施例5では、フレーム51のリベット孔51aを変形させて外壁パネル5が外れるようにしたが、これに限定されるものではなく、間柱4(フレーム柱123)のリベット孔4aが変形するようにフレーム51の強度を間柱4(フレーム柱123)に対して相対的に高めてもよい。
さらに、前記実施の形態では、間柱4の上下の端部にバネ部42,42を設ける構成について説明したが、これに限定されるものではなく、間柱4の一方の端部にのみバネ部42を設けても良い。
また、前記実施例4では、開口部250の上下に設けたまぐさ14と間柱4,4に外壁パネル25を装着する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、開口部250のない個所の間柱4,4間に横架された複数の横材のみに外壁パネルを取り付けることもできる。
さらに、前記実施の形態及び実施例では、ラーメン構造体11又はそれ以外の骨組構造体としての鉄骨造12によって構成される建物について説明したが、これに限定されるものではなく、木造の柱と梁とを組み合わせた骨組構造体によって構成される建物にも本発明を適用することができる。
本発明の最良の実施の形態の外壁パネルの間柱への接合構造を説明するための断面図である。 建物ユニットの構成を説明する斜視図である。 外壁パネルの構成を説明する図であって、(a)は建物外部側から見た正面図、(b)は建物内部側から見た裏面図である。 間柱に外壁パネルを取り付けた構成を建物内部側から見た図である。 (a)は間柱の端部の連結構造の構成を説明する斜視図、(b)は間柱に引張力が作用している状態を説明する側面図である。 地震時の建物ユニットの挙動を模式的に説明する説明図である。 建物ユニットの解析モデルを説明するモデル図である。 解析結果の水平荷重と層間変形角との関係を示した図である。 (a)は梁に切欠部を設けた場合の間柱の端部との連結構造の構成を説明する斜視図、(b)は間柱に引張力が作用している状態を説明する側面図である。 長穴を介して間柱と梁とを連結する連結構造の構成を説明する斜視図である。 (a)は梁と間柱との間に粘弾性材料を介在させた連結構造の構成を説明する側面図、(b)は間柱の端部の角部に粘弾性材料を配置した連結構造の構成を説明する側面図である。 実施例3の外壁パネルの間柱への接合構造を説明するための断面図である。 実施例4の建物ユニットの構成を説明する斜視図である。 実施例4の外壁パネルの構成を説明する図であって、(a)は建物外部側から見た正面図、(b)は建物内部側から見た裏面図である。 実施例4の間柱に外壁パネルを取り付けた構成を建物内部側から見た図である。 実施例5の鉄骨造の構成を説明する斜視図である。 実施例5の建物の構成を説明する斜視図である。
符号の説明
1 建物ユニット(建物)
11 ラーメン構造体
2 柱
31 天井梁(梁)
32 床梁(梁)
4 間柱
4a リベット孔(孔)
41 本体部
42 バネ部(連結構造、端部)
42a 小断面部
5,15 外壁パネル(壁パネル)
51 フレーム(装着部)
51a リベット孔(孔)
151 L形フレーム(装着部)
52 硬質木片セメント板(面材)
152 鋼ボード(面材)
53,153 接着剤(接着材)
6 リベット(棒状連結材)
6A タッピンねじ(棒状連結材)
71 切欠部
71a 可変部(連結構造)
71b 不動部
710,83 梁
72,81 間柱
81a 延出部
81b 長穴
91 間柱
92 梁
93 上ゴム(粘弾性材料)
94 下ゴム(粘弾性材料)
96 角部ゴム(粘弾性材料)
10 建物ユニット(建物)
14 まぐさ(横材)
14a リベット孔(孔)
25 外壁パネル(壁パネル)
251 フレーム(装着部)
251a リベット孔(孔)
251d リベット孔(孔)
251e 装着枠
1B 建物
12 鉄骨造(骨組構造体)
121 梁
122 柱
123 フレーム柱(間柱)

Claims (3)

  1. 複数の柱とその上下に横架される梁とを接合したラーメン構造体と、前記上下の梁に端部がそれぞれ連結される複数の間柱と、前記間柱に取り付けるための装着部と面材とを備えた壁パネルとによって構成される建物の補強方法であって、
    前記面材の外側から前記装着部を貫通して前記間柱に到達する棒状連結材を打込み、
    前記棒状連結材を複数、上記同様に打込むことによって、所定の水平外力より大きな水平外力が作用した際には、前記装着部と前記面材との接合が破壊することなく前記棒状連結材を挿通させる前記装着部又は前記間柱の孔が塑性変形するように前記面材と前記装着部と前記間柱とを接合することを特徴とする建物の補強方法。
  2. 複数の柱とその上下に横架される梁とを接合したラーメン構造体と、前記上下の梁に端部がそれぞれ連結される複数の間柱と、前記間柱間に横架される横材と、少なくとも前記横材に取り付けるための装着部と面材とを備えた壁パネルとによって構成される建物の補強方法であって、
    前記面材の外側から前記装着部を貫通して前記横材に到達する棒状連結材を打込み、
    前記棒状連結材を複数、上記同様に打込むことによって、所定の水平外力より大きな水平外力が作用した際には、前記装着部と前記面材との接合が破壊することなく前記棒状連結材を挿通させる前記装着部又は前記横材の孔が塑性変形するように前記面材と前記装着部と前記横材とを接合することを特徴とする建物の補強方法。
  3. 複数の柱とその上端に横架される梁とを組み合わせて形成される骨組構造体と、前記梁に端部が連結される複数の間柱と、前記間柱に取り付けるための装着部と面材とを備えた壁パネルとによって構成される建物の補強方法であって、
    前記面材の外側から前記装着部を貫通して前記間柱に到達する棒状連結材を打込み、
    前記棒状連結材を複数、上記同様に打込むことによって、所定の水平外力より大きな水平外力が作用した際には、前記装着部と前記面材との接合が破壊することなく前記棒状連結材を挿通させる前記装着部又は前記間柱の孔が塑性変形するように前記面材と前記装着部と前記間柱とを接合することを特徴とする建物の補強方法。
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