JP6912102B2 - エネルギー吸収機構及び木造建物 - Google Patents
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Description
K1<K2 ・・・(数式1)
K=(K1×K2)/(K1+K2) ・・・(数式2)
(耐力壁の構造)
図1は、本発明の一実施形態に係るエネルギー吸収機構を適用した耐力壁の模式図であ
る。耐力壁とは、木造建物の軸組において、地震や台風により木造建物に生じる力を主として負担する壁のことである。本発明の一実施形態に係るエネルギー吸収機構は、この耐力壁に取り付けられている。
K1<K2 ・・・(数式1)
K=(K1×K2)/(K1+K2) ・・・(数式2)
ことが望ましい。また、筋交い102が90mm×90mmの矩形断面又はこれと同等の断面の場合は、第1バネ定数K1が1.5〜5.5kN/mmであり、Kの数値が1.4〜3.9であることが望ましい。
また、発明者は、上記のエネルギー吸収機構が十分な効果を得られるかについて試験を行った。以下、当該試験の詳細を説明する。この試験は、図1に示す耐力壁のモデルに対する増分解析法に基づく解析と荷重試験により行った。なお、エネルギー吸収機構Sとして、板状の一対の第2バネ部材S2と、板状の第1バネ部材S1とで構成され、第1バネ部材S1が一対の第2バネ部材S2に挟まれる形で介在し、これらが接着された構造を用いた。
壁倍率=P0×(1/1.96)×(1/L) ・・・(数式3)
ただし、1.96:壁倍率=1を算定する数値(kN/m)
L:試験体の壁の長さ(m)
続き、本実施形態に用いたエネルギー吸収機構Sの構造について説明する。以下の説明において、本実施形態のエネルギー吸収機構Sをダンパ1とし、第2バネ部材S2を剛性部材2とし、第1バネ部材S1を弾性部材3として説明する。なお、この構造は一例であり、他の形状を用いてもよく、本発明はこの構造に限定されない。
られている。各ブリッジ部5cの幅は、例えばそれぞれ0.5mm以上の幅で、第1の板部分5aの上部あるいは下部の全幅に対し、全体で2〜60%、好ましくは3〜50%、より好ましくは5〜30%の幅に設定されている。このように全体で少なくとも2%〜60%とすることで、建物に入力されるエネルギーをブリッジ部5cによっても吸収することができる。なお、この実施の形態では同じ幅のブリッジ部5cを3つ設けているが、ブリッジ部5cの幅や数は異なっていてもよい。
しては、それぞれ木ねじの代わりに釘などを用いてよい。
以上のとおり、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態を説明したが、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、種々の追加、変更または削除が可能である。例えば、前述したダンパ1のほか、本実施形態のエネルギー吸収機構Sは、次のようにして実施することができる。
次に、上記の実施形態とは別の実施形態A1〜A3について説明する。これら実施形態A1〜A3と上記実施形態との主な相違点は、筋交い102と、柱材100及び/又は構造材101との間にクリアランスが生じるようにダンパ1を設置している点である。
ようにダンパ1を設置したものである。実施形態A3は、図24又は図25に示すように、筋交い102と、柱材100及び構造材101との間にクリアランスが生じるようにダンパ1を設置したものである。これらの構造によれば、筋交いの圧縮及び引張りのいずれの方向にもダンパ1を効かせることができ、地震などの揺れによるエネルギーを効率良く吸収する。
(エネルギー吸収機構の構造)
次に、上記した実施形態とはまた別の実施形態について説明する。この実施形態は、上記したものとエネルギー吸収機構Sの構造が異なる。すなわち、ダンパ1とは別の構造のダンパ20である。以下、この実施形態のダンパ20の構造について説明する。
また、図34にダンパ20の変形例を示す。図34に示すように、ダンパ20が板状固定部23により柱材のみに固定されるのに対し、ダンパ30は、2つの板状固定部33、34を備え、柱材100及び横架材(土台)101にネジ等により固定される構造である。
次に、上記したダンパとは別の構造のダンパについて説明する。図36に示す、ダンパ50は、金属板が加工されて形成され、バネ定数の異なる第1バネ部51と、第2バネ部52と、板状固定部53とを備える。
2 剛性部材
3 弾性部材
4 板状固定部
4a 取付孔
5 筒状固定部
5a 第1の板部分
5b 第2の板部分
5c ブリッジ部
5d 第1の貫通孔
5e 第2の貫通孔
5f 第3の貫通孔
5g 第4の貫通孔
6 結合部
7 第1の固定具
8 第2の固定具
9 凸部
10 エネルギー吸収材
20 ダンパ
21 第1バネ部
22 第2バネ部
23 板状固定部
20 ダンパ
31 第1バネ部
32 第2バネ部
33、34 板状固定部
40 ダンパ
41 第1バネ部
42 第2バネ部
43 板状固定部
50 ダンパ
51 第1バネ部
52 第2バネ部
53 板状固定部
60 ダンパ
61 第1バネ部
62 第2バネ部
63 板状固定部
70 ダンパ
71 第1バネ部
72 第2バネ部
73 板状固定部
100 柱材
101 構造材(土台)
102 筋交い
202 筋交い
302 筋交い
402 壁材
C 空隙
S エネルギー吸収機構
S1 第1バネ部材
S2 第2バネ部材
Claims (13)
- 鉛直方向に延びる一対の柱材と、水平方向に延びる一対の構造材と、一方の柱材の中央から、他方の柱材と当該構造材との接合部に向けて延びる筋交い材とを備える木造建物に用いられ、前記柱材及び/又は前記構造材と、前記筋交い材と、に固定されるエネルギー吸収機構であって、
第1のバネ部と、第2のバネ部と、を備え、
前記第1のバネ部は、第1バネ定数K1が1.5〜7.5kN/mmの範囲であり、
前記第2のバネ部は、第2バネ定数K2が5.0〜30.0kN/mmの範囲であり、 下記数式1を満たし、かつ、下記数式2により導き出されるKの数値が1.4〜4.9の範囲内であり、
前記筋交い材の端部と、前記柱材又は前記構造材との間にクリアランスが生じるように設置される、エネルギー吸収機構。
K1<K2 ・・・(数式1)
K=(K1×K2)/(K1+K2) ・・・(数式2) - 鉛直方向に延びる一対の柱材と、水平方向に延びる一対の構造材と、当該柱材と当該構造材との接合部に設置されるほおづえ型の筋交い材とを備える木造建物に用いられ、前記柱材及び/又は前記構造材と、前記筋交い材と、に固定されるエネルギー吸収機構であって、
第1のバネ部と、第2のバネ部と、を備え、
前記第1のバネ部は、第1バネ定数K1が1.5〜7.5kN/mmの範囲であり、
前記第2のバネ部は、第2バネ定数K2が5.0〜30.0kN/mmの範囲であり、 下記数式1を満たし、かつ、下記数式2により導き出されるKの数値が1.4〜4.9の範囲内であり、
前記筋交い材の端部と、前記柱材又は前記構造材との間にクリアランスが生じるように設置される、エネルギー吸収機構。
K1<K2 ・・・(数式1)
K=(K1×K2)/(K1+K2) ・・・(数式2) - 鉛直方向に延びる一対の柱材と、水平方向に延びる一対の構造材と、当該柱材と当該構造材とにより構成される枠に設置される壁材とを備える木造建物に用いられ、前記柱材及び/又は前記構造材と、前記壁材と、の間に固定されるエネルギー吸収機構であって、
第1のバネ部と、第2のバネ部と、を備え、
前記第1のバネ部は、第1バネ定数K1が1.5〜7.5kN/mmの範囲であり、
前記第2のバネ部は、第2バネ定数K2が5.0〜30.0kN/mmの範囲であり、 下記数式1を満たし、かつ、下記数式2により導き出されるKの数値が1.4〜4.9の範囲内であり、
前記壁材と、前記柱材又は前記構造材との間にクリアランスが生じるように設置される、エネルギー吸収機構。
K1<K2 ・・・(数式1)
K=(K1×K2)/(K1+K2) ・・・(数式2) - 前記クリアランスに、エネルギー吸収材が配されている、
請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のエネルギー吸収機構。 - 前記第1のバネ部は、弾性材からなる第1板状部を備え、
前記第2のバネ部は、金属又は樹脂からなり、前記第1のバネ部より剛性が高い第2板状部を備え、
前記第1板状部と、前記第2板状部とが接合されてなる、
請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のエネルギー吸収機構。 - 前記第2のバネ部は、一対の第2板状部を備え、
前記第1板状部が、一対の前記第2板状部により挟持されてなる、
請求項5に記載のエネルギー吸収機構。 - 前記第2のバネ部は、一対の前記第2板状部を接続する接続部を備える、
請求項6に記載のエネルギー吸収機構。 - 前記接続部は、一対の前記第2板状部を結合する複数のブリッジである、
請求項7に記載のエネルギー吸収機構。 - 前記第2のバネ部は、前記柱材及び/又は前記構造材と固定する取付部を備える、
請求項5乃至請求項8のいずれか1項に記載のエネルギー吸収機構。 - 前記第1板状部及び前記第2板状部及び前記取付部は、貫通孔を備える、
請求項9に記載のエネルギー吸収機構。 - 前記第2板状部の表面を被覆する、弾性材からなる被覆部をさらに備え、
前記被覆部は、前記第1のバネ部と一体に形成されてなる、
請求項5乃至請求項10のいずれか1項に記載のエネルギー吸収機構。 - 請求項1又は請求項2に記載のエネルギー吸収機構と、前記柱材と、前記構造材と、前記筋交い材とを備え、
前記エネルギー吸収機構は、前記筋交い材の端部と、前記柱材及び/又は前記構造材とに固定されている、
木造建物。 - 請求項3に記載のエネルギー吸収機構と、前記柱材と、前記構造材と、前記壁材とを備え、
前記エネルギー吸収機構は、前記壁材と、前記柱材及び/又は前記構造材とに固定されている、
木造建物。
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