JP2006283374A - 軽量鉄骨住宅の制震構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】地震による振動エネルギーを効率的に熱エネルギーに変換し、建物の変形を軽減することが可能な制震構造を提供する。
【解決手段】枠組フレーム1の中桟4の上側の領域R1においては、第一粘弾性ダンパー5aが傾斜状に取り付けられており、中桟4の下側の領域R2においては、第二粘弾性ダンパー5bが傾斜状に取り付けられている。また、枠組フレーム1は、水平方向に変形し、層間変形角が1/200radである場合に、第一粘弾性ダンパー取付部分の取付剛性、第二粘弾性ダンパー取付部分の取付剛性、第一粘弾性ダンパーの貯蔵剛性、損失係数、第二粘弾性ダンパーの貯蔵剛性、損失係数が、所定の条件を満たすように調整されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、地震により発生する振動の減衰を図るために軽量鉄骨住宅に採用される制震構造に関するものである。
軽量鉄骨住宅の制震構造として、柱材と横架材とから構成される枠組フレームを上下の梁の間に付設し、その枠組フレームの内外に粘弾性ダンパーやオイルダンパー等の制震装置を設けることにより、地震によるエネルギーを粘性減衰エネルギーとして吸収して制震効果を得るものが知られている。具体的には、枠組フレームと梁との間に粘弾性ダンパーを設置した制震構造(特許文献1)や、枠組フレームを上下に分けて構成し、それらの2つの枠組フレームの間に粘弾性ダンパーを設置した制震構造(特許文献2)、枠組フレームの内部を上下に二分割するように補強材を水平に架設し、その補強材の上下において、二つのオイルダンパーを互い違いの傾斜状に設置したKブレース型の制震構造(特許文献3)が知られている。
特開2001−90381号公報 特開2001−90379号公報 特開2004−218207号公報
しかしながら、上記従来の制震構造における枠組フレームでは、粘弾性ダンパーを除いた枠組フレームの取付剛性(枠組フレーム全体の取付剛性)と粘弾性ダンパーの貯蔵剛性(硬さ)とのバランスが悪いと、粘弾性ダンパーが変位する前に枠組フレーム自体や粘弾性ダンパーの取り付け部分が変形してしまい、十分な減衰性能が得られない、という事態が発生する。
本発明の目的は、上記従来の軽量鉄骨住宅の制震構造が有する問題点を解消し、粘弾性ダンパーが十分な減衰特性を発揮し、地震による振動エネルギーを効率的に熱エネルギーに変換し、建物の変形を軽減することが可能な軽量鉄骨住宅の制震構造を提供することにある。
かかる本発明の内、請求項1に記載された発明の構成は、左右の柱材と上下の横架材とから構成される枠組フレームに、内部を上下に二分割する中桟を架設し、その中桟の上下において、片側の柱材と中桟との仕口と、反対側の柱材と上側の横架材との仕口とを結ぶように第一粘弾性ダンパーを傾斜状に設置するとともに、その第一粘弾性ダンパーに対して中桟を中心として上下対称となるように、第二粘弾性ダンパーを、片側の柱材と中桟との仕口と、反対側の柱材と下側の横架材との仕口とを結ぶように傾斜状に設置した軽量鉄骨住宅の制震構造であって、層間変形角が1/200radである場合に、下式1〜6を満たすことにある。
40kN/cm≦Kbs1≦200kN/cm ・・1
40kN/cm≦Kbs2≦200kN/cm ・・2
1.5≦Kbs1/K’ds1≦10 ・・3
1.5≦Kbs2/K’ds2≦10 ・・4
tanδ1≧0.6 ・・5
tanδ2≧0.6 ・・5
(但し、Kbs1,Kbs2は、それぞれ、第一粘弾性ダンパーの取付剛性、第二粘弾性ダンパーの取付剛性であり、K’ds1,K’ds2は、それぞれ、第一粘弾性ダンパーの貯蔵剛性、第二粘弾性ダンパーの貯蔵剛性であり、tanδ1,tanδ2は、それぞれ、第一粘弾性ダンパーの損失係数、第二粘弾性ダンパーの損失係数である)
本発明の如く、内部が上下二つの領域に分割されて上側の領域に第一粘弾性ダンパーが取り付けられ、下側の領域に第二粘弾性ダンパーが取り付けられた枠組フレームにおいては、水平方向のみを考慮すると、枠組フレーム全体の特性を、図1の如き直列水平換算バネとしてモデル化することができる。なお、図1において、M1のバネは、枠組フレームの第一粘弾性ダンパーの取付部分を弾性要素として示したものであり、M2のバネおよびダッシュポットは、第一粘弾性ダンパーを粘弾性要素として示したものである。また、M3のバネは、枠組フレームの第二粘弾性ダンパーの取付部分を弾性要素として示したものであり、M4のバネおよびダッシュポットは、第二粘弾性ダンパーを粘弾性要素として示したものである。
したがって、枠組フレームに粘弾性ダンパーの代わりに剛体(きわめて剛性の高い鋼材等)を取り付けて測定した場合の取付強度を、枠組フレーム全体の取付剛性Kbs(sは水平成分を示す)の近似値とすることができ、その取付剛性Kbsから下式8,9を利用して、第一粘弾性ダンパーの取付部分の取付剛性Kbs1、第二粘弾性ダンパーの取付部分の取付剛性Kbs2を求めることができる。
1/Kbs=1/Kbs1+1/Kbs2 ・・8
Kbs1=Kbs2 ・・9
本発明の制震構造においては、層間変形量が1/200rad以上である場合に、上記の如く枠組フレームに剛体を取り付けて求められる取付剛性Kbs1および取付剛性Kbs2が、いずれも、40kN/cm以上200kN/cm以下となるように調整されることが必要である。なお、層間変形角とは、各層の層間変位をその階の高さで除した値のことである。Kbs1やKbs2が、40kN/cm未満となると、地震によって振動した場合に、枠組フレーム自体が変形してしまい、第一粘弾性ダンパー、第二粘弾性ダンパーが十分な減衰特性を発揮できなくなる。なお、Kbs1やKbs2を増加させる方法としては、柱材や横架材の断面剛性を高める方法等を挙げることができる、反対に、Kbs1やKbs2が200kN/cmを上回るような設計では、枠組フレームを構成する鋼材の重量が大きくなりすぎて、軽量鉄骨住宅の施工に適用することが難しくなる。
また、本発明の制震構造においては、上記の如く求められる取付剛性Kbs1と第一粘弾性ダンパーの貯蔵剛性K’ds1との比の値、および、上記の如く求められる取付剛性Kbs2と第二粘弾性ダンパーの貯蔵剛性K’ds2との比の値が、いずれも、1.5以上10以下であることが必要である。Kbs1/K’ds1やKbs2/K’ds2が1.5未満であると、ある程度の耐力は発揮されるものの、減衰性能が損なわれてしまう。反対に、Kbs1/K’ds1やKbs2/K’ds2が10を上回ると、地震によって振動した場合に、第一粘弾性ダンパー、第二粘弾性ダンパーが十分に変形して減衰特性を発揮するものの、耐力が損なわれてしまう。
さらに、本発明の制震構造においては、第一粘弾性ダンパーの損失係数tanδ1、第二粘弾性ダンパーの損失係数tanδ2の値が、いずれも0.6以上であることが必要である。tanδ1やtanδ2が0.6未満となると、十分な減衰特性が得られなくなる。なお、本発明における第一粘弾性ダンパーの貯蔵剛性K’ds1、損失係数tanδ1、第二粘弾性ダンパーの貯蔵剛性K’ds2、損失係数tanδ2は、一般的な住宅の固有振動数(約1〜7Hz)の領域において常温下で測定されるものである。
請求項2に記載された発明の構成は、請求項1に記載の発明において、層間変形角が1/100radである場合に、下式7を満たすことにある。
Fdsmax<Fs ・・7
(但し、Fdsmaxは、枠組フレームに発生する最大水平耐力であり、Fsは、枠組フレームの許容水平耐力である)
なお、Fdsmaxは、各粘弾性ダンパー単体の軸方向に作用する反力(粘弾性ダンパー単体の引張圧縮試験によって測定されるもの)をFdjとした場合に、下式10によって与えられるものであり、許容水平耐力Fsとは、構造物を弾性体と仮定して部材に応じる応力度の最大値が許容応力度(すなわち、構造物の外力に対する安全性を確保するために定められる部材に許容できる応力度の限界)に達するときに作用し得る荷重のことである。
Fdsmax=Fdj×a/√(a+(b/2)) ・・10
(但し、図2の模式図に示すように、aは、枠組フレームの幅であり、bは、枠組フレームの高さである)
また、請求項2の如く構成する場合には、層間変形角が1/100radである場合にも、上式1〜6を満たすように構成するのが好ましい。
請求項3に記載された発明の構成は、請求項1、または請求項2に記載された発明において、前記第一粘弾性ダンパーおよび前記第二粘弾性ダンパーが、外筒部材の内部に内芯部材を挿入し、その内芯部材と外筒部材との隙間に粘弾性体を介在させたものであることにある。
本発明に係る軽量鉄骨住宅の制震構造は、第一粘弾性ダンパーおよび第二粘弾性ダンパーが適度な粘弾性を有しており、かつ、第一粘弾性ダンパーおよび第二粘弾性ダンパーを除いた枠組フレーム全体が適度な剛性を有しているため、地震によって外力が加わった場合に、各粘弾性ダンパーが適度に変形して、十分な減衰性能が発揮される。したがって、地震による振動エネルギーが効率的に熱エネルギーに変換されるため、建物の変形を大きく軽減することができる。また、請求項2の如く、枠組フレームに発生する最大水平耐力が枠組フレームの許容水平耐力を下回るように調整することにより、許容耐力内で大きな減衰を発生させることができる。また、過度な荷重の発生による躯体構造の損傷を防止することができる。すなわち、枠組フレームに発生する最大水平耐力が許容水平耐力を超えてしまうと、アンカーボルトが脱落したり、基礎が破壊されたり、躯体が損傷したりするが、請求項2の如く構成することにより、そのような事態の発生が防止される。さらに、請求項3の如き第一粘弾性ダンパーおよび第二粘弾性ダンパーを採用した場合には、枠組フレームの大きさや形状に合わせて、粘弾性特性を容易に調整することが可能となる。
以下、本発明にかかる軽量鉄骨住宅の制震構造の一実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図3は、実施例1の枠組フレームを示す正面図である。枠組フレーム1は、軽量の形鋼を用いた鉄骨系プレハブ構造に採用されるものであり、所定の間隔をおいて配設される一対の柱材2,2と、それらの柱材2,2の上下の端同士をそれぞれ接続する横架材(上桟、下桟)3,3とによって、高さが約2700mmで幅が約1000mmの縦長の長方形状に組み付けられている。なお、各横架材3,3は、C型鋼によって形成されたものであり、各柱材2,2は、横架材3と同じC形鋼を幅方向に接合することによって形成されたものである。また、各横架材3,3と各柱材2,2とは、溶接によって接合されている。加えて、各横架材3,3は、溶接によって梁9と接合されている。なお、枠組フレーム1は、設計上、許容水平耐力Fsが30kNとなっている。
また、柱材2,2の間には、それらの柱材2,2を中間部位同士で接続する中桟4が架設されており、その中桟4によって上下二つの領域R1,R2に分割されている。なお、中桟4も、各横架材3,3等と同様なC型鋼によって形成されたものであり、溶接によって柱材2,2に接合されている。そして、それらの各領域R1,R2には、それぞれ、第一粘弾性ダンパー5aと第二粘弾性ダンパー5bとが取り付けられている。すなわち、中桟4の上側の領域R1においては、第一粘弾性ダンパー5aが、左側の柱材2と中桟4との仕口部分と、右側の柱材2と上側の横架材3との仕口部分とを結ぶように、傾斜状に取り付けられている。一方、中桟4の下側の領域R2においては、第二粘弾性ダンパー5bが、左側の柱材2と中桟4との仕口部分と、右側の柱材2と下側の横架材3との仕口部分とを結ぶように、傾斜状に取り付けられている。そして、第一粘弾性ダンパー5aと第二粘弾性ダンパー5bとは、中桟4を軸にして上下対称に配置された状態になっている。なお、第一粘弾性ダンパー5aと第二粘弾性ダンパー5bとは、規格上同一のものであり、後述するように粘弾性特性が調整されている。
図4は、第一粘弾性ダンパー5a(第二粘弾性ダンパー5b)を示したものであり、第一粘弾性ダンパー5aは、断面長方形状の筒状の外筒部材6の内部に、その外筒部材6よりも小径の円筒状の内芯部材7が挿入されており、外筒部材6と内芯部材7との隙間に粘弾性体8が介在した状態になっている(外筒部材6の内面と内芯部材7の外面との間に粘弾性体8が挟み込まれている)。そして、外筒部材6の外側の端縁には、ネジ溝を螺刻したボルト挿通孔19が穿設されており、内芯部材7の外側の端縁には、ネジ溝を螺刻したボルト挿通孔10が穿設されている。そして、第一粘弾性ダンパー5aは、左右の柱材2,2の間に相対的な変位が発生した場合や上側の横架材3と中桟4との間に相対的な変位が発生した場合に(すなわち、上下あるいは左右にずれた場合に)、粘弾性体8が剪断変形することによって、減衰性能を発揮するようになっている。一方、下側の第二粘弾性ダンパー5bは、左右の柱材2,2の間に相対的な変位が発生した場合や下側の横架材3と中桟4との間に相対的な変位が発生した場合に(すなわち、上下あるいは左右にずれた場合に)、粘弾性体8が剪断変形することによって、減衰性能を発揮するようになっている。
一方、枠組フレーム1の右側の柱材2と上下の横架材3,3との仕口部分には、それぞれ、金属板からなる剛接合片11,11が設けられている。各剛接合片11,11の内側には、ボルト挿通孔を穿設した固定板が折返し状に設けられており、その固定板のボルト挿通孔を利用して、第一粘弾性ダンパー5aおよび第二粘弾性ダンパー5bの内芯部材7の外端(ボルト挿通孔10の穿設部分)を螺合(すなわち、剛接合)することができるようになっている。
また、左側の柱材2と中桟4との上下の仕口には、それぞれ、金属板からなる剛接合片12,12が設けられている。各剛接合片12,12の内側には、ボルト挿通孔を穿設した固定板が折返し状に設けられており、その固定板のボルト挿通孔を利用して、第一粘弾性ダンパー5aおよび第二粘弾性ダンパー5bの外筒部材6の外端(ボルト挿通孔19の穿設部分)を螺合(すなわち、剛接合)することができるようになっている。
実施例1の枠組フレーム1においては、水平方向のみを考慮した場合、上記の如く、粘弾性特性を図1のような直列水平換算バネとしてモデル化でき、第一粘弾性ダンパー5aおよび第二粘弾性ダンパー5bの代わりに剛体を取り付けて測定した場合の取付強度を、枠組フレーム1全体の取付強度Kbsとして近似させることができる。また、枠組フレーム1においては、各領域R1,R2が中桟4を軸として上下対称であるため、粘弾性ダンパー5aの取付剛性Kbs1と、粘弾性ダンパー5bの取付剛性Kbs2との間に、上式8,9が成立する。
そのため、上下の領域R1,R2における剛接合片11と剛接合片12との間に、第一粘弾性ダンパー5a、第二粘弾性ダンパー5bの代わりに、略同一形状の剛体(金属板)を取り付け、その状態で、層間変形角が1/200radとなるように枠組フレーム1を水平変形させて(図3の矢印方向)、加えた応力と変形量との関係から枠組フレーム1の取付剛性Kbsを算出し、上式8,9を用いて、粘弾性ダンパー5aの取付部分の取付剛性Kbs1および粘弾性ダンパー5bの取付部分の取付剛性Kbs2を算出した。算出された枠組フレーム1の取付剛性Kbsの値は、41.5kN/cmであった。取付剛性Kbs1、取付剛性Kbs2の算出結果を表1に示す。また、層間変形角が1/100radとなるように枠組フレーム1を水平変形させた場合の取付剛性Kbs1、取付剛性Kbs2の算出結果を表2に示す。
一方、第一粘弾性ダンパー5aの貯蔵剛性K’ds1、第二粘弾性ダンパー5bの貯蔵剛性K’ds2は、それぞれ、下式11により算出される。
K’ds1,K’ds2=G×S/d ・・11
なお、上式11において、Gは剪断弾性係数であり、K’ds1,K’ds2の算出にあたっては、粘弾性体の特性から剪断弾性係数Gを0.18N/mmとした。また、Sは粘弾性体8の面積であり、dは粘弾性体8の厚み(粘弾性体8単体の厚み)である。
それゆえ、貯蔵剛性K’ds1,K’ds2が、それぞれ、表1に示す数値となるように、第一粘弾性ダンパー5a、第二粘弾性ダンパー5bの粘弾性体8の面積S、厚みdを調整した(すなわち、貯蔵剛性K’ds1,K’ds2が表1に示す数値となるように第一粘弾性ダンパー5a、第二粘弾性ダンパー5bを設計した)。
また、第一粘弾性ダンパー5aの損失係数tanδ1、第二粘弾性ダンパー5bの損失係数tanδ2を測定した。なお、かかる損失係数tanδ1,tanδ2の測定は、動的加振機((株)鷺宮製作所製)を用いて、20℃の雰囲気下で、2Hzの正弦波を利用して200%の剪断歪を加えた場合の変形−荷重を挙動を調べることによって行った。損失係数tanδ1,tanδ2の測定結果を表1に示す。
上記の如く、枠組フレーム1の取付剛性Kbs、取付剛性Kbs1、取付剛性Kbs2を求めた後に、上下の領域R1,R2における剛接合片11と剛接合片12との間から剛体を取り外し、上記した第一粘弾性ダンパー5a、第二粘弾性ダンパー5bを取り付けた。第一粘弾性ダンパー5a第二粘弾性ダンパー5bを取り付けた枠組フレーム1においては、貯蔵剛性K’ds1および取付剛性Kbs1を考慮すると、Kbs1/K’ds1の値は、2.54に調整されていることになり、貯蔵剛性K’ds2および取付剛性Kbs2を考慮すると、Kbs2/K’ds2の値は、2.58に調整されていることになる(表1参照)。
そして、第一粘弾性ダンパー5a、第二粘弾性ダンパー5bを取り付けた枠組フレーム1において、大型の動的加振機を用いて、層間変形角が1/200radとなるように枠組フレーム1を水平方向に変形させ、変形−荷重の関係から、全体系の貯蔵剛性K’as、損失剛性K”as、損失係数tanδaを測定し、減衰特性の指標となる水平成分のtanδa/tanδ1およびtanδa/tanδ2を算出した。算出結果を表1に示す。また、層間変形角が1/100radとなるように枠組フレーム1を水平方向に変形させた場合のtanδa/tanδ1およびtanδa/tanδ2を表2に示す。
また、層間変形角1/200radおよび1/100radの変形時に枠組フレーム1に発生する最大水平耐力Fdsmaxを上式10に基づいて算出した。算出されたFdsmaxを表1、表2に示す。
実施例1の枠組フレーム1の上下各領域R1,R2の剛接合片11,11を、ピン結合可能なピン挿通孔を有するピン接合片13,13に変更するとともに、上下の領域R1,R2の剛接合片12,12を、ピン結合可能なピン挿通孔を有するピン接合片14,14に変更した(図5参照)。そして、実施例1と同様に、上下の各領域R1,R2におけるピン接合片13とピン接合片14との間に剛体(金属板)を取り付け、その状態で、層間変形角が1/200radとなるように枠組フレーム1を水平変形させて(図5の矢印方向)、加えた応力と変形量との関係から枠組フレーム1の取付剛性Kbsを算出し、上式8,9を用いて、第一粘弾性ダンパーの取付部分の取付剛性Kbs1および第二粘弾性ダンパーの取付部分の取付剛性Kbs2を算出した。算出された枠組フレーム1の取付剛性Kbsの値は、41.3kN/cmであった。取付剛性Kbs1、取付剛性Kbs2の算出結果を表1に示す。また、層間変形角が1/100radとなるように枠組フレーム1を水平変形させた場合の取付剛性Kbs1、取付剛性Kbs2の算出結果を表2に示す。
また、図6は、実施例2の枠組フレーム1に取り付ける粘弾性ダンパーを示したものである。なお、各領域R1,R2に設置される粘弾性ダンパーは、規格上同一のものである。各領域R1,R2に設置される第一粘弾性ダンパー15a、第二粘弾性ダンパー15bは、実施例1の第一粘弾性ダンパー5a、第二粘弾性ダンパー5bの構造と略同様であるが、外筒部材6の外側の端縁の形状および内芯部材7の外側の端縁の形状が実施例1のものと異なっている。すなわち、第一粘弾性ダンパー15a、第二粘弾性ダンパー15bの外筒部材6の外側の端縁には、ピン挿通孔を穿設したピン結合部材16が固着されており、内芯部材7の外側の端縁には、ピン挿通孔を穿設したピン結合部材17が固着されている。第一粘弾性ダンパー15a、第二粘弾性ダンパー15bのその他の部分の形状、構造は、実施例1の第一粘弾性ダンパー5a、第二粘弾性ダンパー5bと同様である。また、第一粘弾性ダンパー15a、第二粘弾性ダンパー15bは、それぞれ、貯蔵剛性(K’ds1,K’ds2)が表1の数値となるように調整されている。
かかる第一粘弾性ダンパー15aの損失係数tanδ1、第二粘弾性ダンパー15bの損失係数tanδ2を、実施例1と同様の方法によって測定した。測定結果を表1に示す。
そして、枠組フレーム1の上下の領域R1,R2において、それぞれ、ピン接合片13とピン接合片14との間に、上記した第一粘弾性ダンパー15a、第二粘弾性ダンパー15bを取り付け、実施例1と同様に、大型の動的加振機を用いて、層間変形角が1/200radとなるように枠組フレーム1を水平方向に変形させ、変形−荷重の関係から、全体系の貯蔵剛性K’as、損失剛性K”as、損失係数tanδaを測定し、減衰特性の指標となる水平成分のtanδa/tanδ1およびtanδa/tanδ2を算出した。算出結果を表1に示す。また、層間変形角が1/100radとなるように枠組フレーム1を水平方向に変形させた場合のtanδa/tanδ1およびtanδa/tanδ2を表2に示す。なお、第一粘弾性ダンパー15a、第二粘弾性ダンパー15bを取り付けた実施例2の枠組フレーム1においては、第一粘弾性ダンパー15aの貯蔵剛性K’ds1および取付剛性Kbs1を考慮すると、Kbs1/K’ds1の値が3.87に調整されていることになり、第二粘弾性ダンパー15bの貯蔵剛性K’ds2および取付剛性Kbs2を考慮すると、Kbs2/K’ds2の値が3.72に調整されていることになる(表1参照)。
また、層間変形角1/200radおよび1/100radの変形時に枠組フレーム1に発生する最大水平耐力Fdsmaxを上式10に基づいて算出した。算出されたFdsmaxを表1、表2に示す。
実施例1の枠組フレーム1の上下の領域R1,R2の剛接合片11,11を、固定端から粘弾性ダンパーとの接合部位までの長さが長い剛接合片21,21に変更した(図7参照)。そして、実施例1と同様に、上下の領域R1,R2における剛接合片21と剛接合片12との間に剛体(金属板)を取り付け、その状態で、層間変形角が1/200radとなるように枠組フレーム1を水平変形させて(図7の矢印方向)、加えた応力と変形量との関係から枠組フレーム1の取付剛性Kbsを算出し、上式8,9を用いて、第一粘弾性ダンパーの取付部分の取付剛性Kbs1および第二粘弾性ダンパーの取付部分の取付剛性Kbs2を算出した。算出された枠組フレーム1の取付剛性Kbsの値は、34.9kN/cmであった。取付剛性Kbs1、取付剛性Kbs2の算出結果を表1に示す。また、層間変形角が1/100radとなるように枠組フレーム1を水平変形させた場合の取付剛性Kbs1、取付剛性Kbs2の算出結果を表2に示す。
また、実施例3で用いる第一粘弾性ダンパー25a、第二粘弾性ダンパー25bは、実施例1で用いた第一粘弾性ダンパー5a、第二粘弾性ダンパー5bと略同様のものであるが、外筒部材6の外側の端縁から内芯部材7の外側の端縁までの長さが短くなっている。さらに、第一粘弾性ダンパー25a、第二粘弾性ダンパー25bは、それぞれ、貯蔵剛性(K’ds1,K’ds2)が表1の数値となるように調整されている。かかる第一粘弾性ダンパー25aの損失係数tanδ1、第二粘弾性ダンパー25bの損失係数tanδ2を、実施例1と同様の方法によって測定した。測定結果を表1に示す。
そして、枠組フレーム1の上下の領域R1,R2において、それぞれ、剛接合片21と剛接合片12との間に、上記した第一粘弾性ダンパー25a、第二粘弾性ダンパー25bを取り付け、実施例1と同様に、大型の動的加振機を用いて、層間変形角が1/200radとなるように枠組フレーム1を水平方向に変形させ、変形−荷重の関係から、全体系の貯蔵剛性K’as、損失剛性K”as、損失係数tanδaを測定し、減衰特性の指標となる水平成分のtanδa/tanδ1およびtanδa/tanδ2を算出した。算出結果を表1に示す。また、層間変形角が1/100radとなるように枠組フレーム1を水平方向に変形させた場合のtanδa/tanδ1およびtanδa/tanδ2を表2に示す。なお、第一粘弾性ダンパー25a、第二粘弾性ダンパー25bを取り付けた実施例3の枠組フレーム1においては、第一粘弾性ダンパー25aの貯蔵剛性K’ds1および取付剛性Kbs1を考慮すると、Kbs1/K’ds1の値が3.36に調整されていることになり、第二粘弾性ダンパー15bの貯蔵剛性K’ds2および取付剛性Kbs2を考慮すると、Kbs2/K’ds2の値が3.01に調整されていることになる(表1参照)。
また、層間変形角1/200radおよび1/100radの変形時に枠組フレーム1に発生する最大水平耐力Fdsmaxを上式10に基づいて算出した。算出されたFdsmaxを表1、表2に示す。
実施例3の枠組フレーム1の上下の領域R1,R2の剛接合片21,21を、ピン結合可能なピン挿通孔を有するピン接合片31,31に変更するとともに、上下の領域R1,R2の剛接合片12,12を、ピン結合可能なピン挿通孔を有するピン接合片32,32に変更した(図8参照)。そして、実施例1と同様に、上下の領域R1,R2におけるピン接合片31とピン接合片32との間に剛体(金属板)を取り付け、その状態で、層間変形角が1/200radとなるように枠組フレーム1を水平変形させて(図8の矢印方向)、加えた応力と変形量との関係から枠組フレーム1の取付剛性Kbsを算出し、上式8,9を用いて、第一粘弾性ダンパーの取付部分の取付剛性Kbs1および第二粘弾性ダンパーの取付部分の取付剛性Kbs2を算出した。算出された枠組フレーム1の取付剛性Kbsの値は、28.9kN/cmであった。取付剛性Kbs1、取付剛性Kbs2の算出結果を表1に示す。また、層間変形角が1/100radとなるように枠組フレーム1を水平変形させた場合の取付剛性Kbs1、取付剛性Kbs2の算出結果を表2に示す。
また、実施例4で用いる第一粘弾性ダンパー35a、第二粘弾性ダンパー35bは、実施例2で用いた粘弾性ダンパー5a,5bと略同様のものであるが、外筒部材6の外側の端縁から内芯部材7の外側の端縁までの長さが短くなっている。さらに、第一粘弾性ダンパー35a、第二粘弾性ダンパー35bは、それぞれ、貯蔵剛性(K’ds1,K’ds2)が表1の数値となるように調整されている。かかる第一粘弾性ダンパー35aの損失係数tanδ1、第二粘弾性ダンパー35bの損失係数tanδ2を、実施例1と同様の方法によって測定した。測定結果を表1に示す。
そして、枠組フレーム1の上下の領域R1,R2において、それぞれ、ピン接合片31とピン接合片32との間に、上記した第一粘弾性ダンパー35a、第二粘弾性ダンパー35bを取り付け、実施例1と同様に、大型の動的加振機を用いて、層間変形角が1/200radとなるように枠組フレーム1を水平方向に変形させ、変形−荷重の関係から、全体系の貯蔵剛性K’as、損失剛性K”as、損失係数tanδaを測定し、減衰特性の指標となる水平成分のtanδa/tanδ1およびtanδa/tanδ2を算出した。算出結果を表1に示す。また、層間変形角が1/100radとなるように枠組フレーム1を水平方向に変形させた場合のtanδa/tanδ1およびtanδa/tanδ2を表2に示す。なお、第一粘弾性ダンパー35a、第二粘弾性ダンパー35bを取り付けた実施例4の枠組フレーム1においては、第一粘弾性ダンパー35aの貯蔵剛性K’ds1および取付剛性Kbs1を考慮すると、Kbs1/K’ds1の値が2.40に調整されていることになり、第二粘弾性ダンパー35bの貯蔵剛性K’ds2および取付剛性Kbs2を考慮すると、Kbs2/K’ds2の値が2.72に調整されていることになる(表1参照)。
また、層間変形角1/200radおよび1/100radの変形時に枠組フレーム1に発生する最大水平耐力Fdsmaxを上式10に基づいて算出した。算出されたFdsmaxを表1、表2に示す。
<比較例>
実施例1の枠組フレーム1の上下の領域R1,R2の剛接合片11,11を、ピン結合可能なピン挿通孔を有するピン接合片41,41に変更した。そして、実施例1と同様に、上下の領域R1,R2におけるピン接合片41と剛接合片12との間に剛体を取り付け、その状態で、層間変形角が1/200radとなるように枠組フレーム1を水平変形させて、加えた応力と変形量との関係から枠組フレーム1の取付剛性Kbsを算出し、上式8,9を用いて、第一粘弾性ダンパーの取付部分の取付剛性Kbs1および第二粘弾性ダンパーの取付部分の取付剛性Kbs2を算出した。算出された枠組フレーム1の取付剛性Kbの値は、27.0kN/cmであった。取付剛性Kbs1、取付剛性Kbs2の算出結果を表1に示す。また、層間変形角が1/100radとなるように枠組フレーム1を水平変形させた場合の取付剛性Kbs1、取付剛性Kbs2の算出結果を表2に示す。
また、比較例で用いる第一粘弾性ダンパー、第二粘弾性ダンパーは、実施例1で用いた第一粘弾性ダンパー5a、第二粘弾性ダンパー5bと略同様のものであるが、比較例の第一粘弾性ダンパー、第二粘弾性ダンパーの外筒部材6の外側の端縁には、ピン挿通孔を穿設したピン結合部材が固着されている。また、外筒部材6と内芯部材7との隙間に充填された粘弾性体8が、実施例1と比べて剛直なものになっている。比較例の第一粘弾性ダンパー、第二粘弾性ダンパーのその他の部分の形状、構造は、実施例1の第一粘弾性ダンパー5a、第二粘弾性ダンパー5bと同様である。さらに、比較例の第一粘弾性ダンパー、第二粘弾性ダンパーは、それぞれ、貯蔵剛性(K’ds1,K’ds2)が表1の数値となるように調整されている。かかる比較例の第一粘弾性ダンパーの損失係数tanδ1、比較例の第二粘弾性ダンパーの損失係数tanδ2を、実施例1と同様の方法によって測定した。測定結果を表1に示す。
そして、枠組フレーム1の上下の領域R1,R2において、それぞれ、ピン接合片41と剛接合片12との間に、上記した比較例の第一粘弾性ダンパー、第二粘弾性ダンパーを取り付け、実施例1と同様に、大型の動的加振機を用いて、層間変形角が1/200radとなるように枠組フレーム1を水平方向に変形させ、変形−荷重の関係から、全体系の貯蔵剛性K’as、損失剛性K”as、損失係数tanδaを測定し、減衰特性の指標となる水平成分のtanδa/tanδ1およびtanδa/tanδ2を算出した。算出結果を表1に示す。また、層間変形角が1/100radとなるように枠組フレーム1を水平方向に変形させた場合のtanδa/tanδ1およびtanδa/tanδ2を表2に示す。なお、比較例の枠組フレーム1においては、第一粘弾性ダンパーの貯蔵剛性K’ds1および取付剛性Kbs1を考慮すると、Kbs1/K’ds1の値が1.03に調整されていることになり、第二粘弾性ダンパーの貯蔵剛性K’ds2および取付剛性Kbs2を考慮すると、Kbs2/K’ds2の値が1.03に調整されていることになる(表1参照)。
また、層間変形角1/200radおよび1/100radの変形時に枠組フレーム1に発生する最大水平耐力Fdsmaxを上式10に基づいて算出した。算出されたFdsmaxを表1、表2に示す。
Figure 2006283374
Figure 2006283374
表1より、枠組フレーム1の第一粘弾性ダンパー取付部分の取付剛性Kbs1、枠組フレーム1の第二粘弾性ダンパー取付部分の取付剛性Kbs2、第一粘弾性ダンパーの貯蔵剛性K’ds1、損失係数tanδ1、第二粘弾性ダンパーの貯蔵剛性K’ds2、損失係数tanδ2が、本発明の条件を満たすように調整された実施例1〜4の枠組フレームにおいては、減衰特性の指標となる水平成分のtanδa/tanδ1,tanδa/tanδ2がいずれも50%以上となり、良好な減衰特性を発現し得ることが分かる。これに対して、Kbs1,Kbs2,K’ds1,tanδ1,K’ds2,tanδ2が、本発明の条件を満たさない比較例の枠組フレームにおいては、減衰特性の指標となる水平成分のtanδa/tanδ1,tanδa/tanδ2がいずれも50%未満となり、良好な減衰特性を発現し得ないことが分かる。また、表1、表2より、実施例1〜4における枠組フレーム1に発生する最大水平耐力Fdsmaxは、枠組フレーム1の許容水平耐力Fs(30kN)に比べて十分に小さくなっていることが分かる。
なお、本発明の軽量鉄骨住宅の制震構造の構成は、上記実施形態の態様に何ら限定されるものではなく、枠組フレームや粘弾性ダンパー等の構成を、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することができる。
たとえば、本発明においては、粘弾性ダンパーの貯蔵剛性K’dsの値を枠組フレームの取付剛性Kbsの値に合わせて適宜調整することが可能である。それゆえ、粘弾性ダンパーの特性を、用途に合わせて適宜変更することができる。したがって、ゴム系、アスファルト系、アクリル系、スチレン系等の各種の高分子化合物を粘弾性体として好適に用いることができる。また、粘弾性ダンパーも、上記実施形態の如く、外筒部材の内部に内芯部材を挿入し、その内芯部材と外筒部材との隙間に粘弾性体を介在させたものに限定されず、芯プレートと一対の外プレートとの間に粘弾性体を介在させたものや、表裏一対のプレートの間に粘弾性体を介在させたもの等に変更することも可能である。
加えて、本発明の制震構造に採用される枠組フレームは、上記実施形態の如く水平材の上下に同一の構造を有する粘弾性ダンパーを取り付けたものに限定されず、構造や特性の異なる粘弾性ダンパーを取り付けたものに変更することも可能である。かかる場合でも、Kbs1,Kbs2,K’ds1,K’ds2,tanδ1,tanδ2が上記所定の関係を満たすように調整されていれば、枠組フレームは十分な減衰性能を発揮することができるものとなる。
本発明の枠組フレームを直列水平換算バネとしてモデル化して示す説明図である。 本発明の枠組フレームを示す模式図である。 実施例1の枠組フレームの正面図である。 (a)は実施例1の第一粘弾性ダンパー(第二粘弾性ダンパー)の正面図であり、(b)は(a)におけるA−A線断面図である。 実施例2の枠組フレームの正面図である。 (a)は実施例2の第一粘弾性ダンパー(第二粘弾性ダンパー)の正面図であり、(b)は(a)におけるB−B線断面図である。 実施例3の枠組フレームの正面図である。 実施例4の枠組フレームの正面図である。
符号の説明
1・・枠組フレーム、2・・柱材、3・・横架材、4・・中桟、5a,15a,25a,35a,45a・・第一粘弾性ダンパー、5b,15b,25b,35b,45b・・第二粘弾性ダンパー、6・・外筒部材、7・・内芯部材、8・・粘弾性体。

Claims (3)

  1. 左右の柱材と上下の横架材とから構成される枠組フレームに、内部を上下に二分割する中桟を架設し、その中桟の上下において、片側の柱材と中桟との仕口と、反対側の柱材と上側の横架材との仕口とを結ぶように第一粘弾性ダンパーを傾斜状に設置するとともに、その第一粘弾性ダンパーに対して中桟を中心として上下対称となるように、第二粘弾性ダンパーを、片側の柱材と中桟との仕口と、反対側の柱材と下側の横架材との仕口とを結ぶように傾斜状に設置した軽量鉄骨住宅の制震構造であって、
    層間変形角が1/200radである場合に、下式1〜6を満たすことを特徴とする軽量鉄骨住宅の制震構造。
    40kN/cm≦Kbs1≦200kN/cm ・・1
    40kN/cm≦Kbs2≦200kN/cm ・・2
    1.5≦Kbs1/K’ds1≦10 ・・3
    1.5≦Kbs2/K’ds2≦10 ・・4
    tanδ1≧0.6 ・・5
    tanδ2≧0.6 ・・6
    (但し、Kbs1,Kbs2は、それぞれ、第一粘弾性ダンパーの取付部分の取付剛性、第二粘弾性ダンパーの取付部分の取付剛性であり、K’ds1,K’ds2は、それぞれ、第一粘弾性ダンパーの貯蔵剛性、第二粘弾性ダンパーの貯蔵剛性であり、tanδ1,tanδ2は、それぞれ、第一粘弾性ダンパーの損失係数、第二粘弾性ダンパーの損失係数である)
  2. 層間変形角が1/100radである場合に、下式7を満たすことを特徴とする請求項1に記載の軽量鉄骨住宅の制震構造。
    Fdsmax<Fs ・・7
    (但し、Fdsmaxは、枠組フレームに発生する最大水平耐力であり、Fsは、枠組フレームの許容水平耐力である)
  3. 前記第一粘弾性ダンパーおよび前記第二粘弾性ダンパーが、外筒部材の内部に内芯部材を挿入し、その内芯部材と外筒部材との隙間に粘弾性体を介在させたものであることを特徴とする請求項1、または請求項2に記載の建物の制震構造。
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