JP2010255334A - 制振構造および制振建造物 - Google Patents

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康宏 笠原
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Abstract

【課題】設置スペースが制限される木造建物等に適用して、筋交いタイプのダンパーと仕口タイプのダンパーとのそれぞれの機能をともに有効に発揮させることができる省スペース制振構造、およびそれを用いた制振建造物を提供する。
【解決手段】建物の骨組部材1にて区画される方形開口5の対角方向に延在させて設けた筋交い6の少なくとも一方の端部分で、その筋交い6を、柱3に取付けたブラケットと、土台もしくは梁に取付けたブラケットとのそれぞれに連結し、筋交い6と、それらブラケットの少なくとも一方のブラケットとを、それら両者の間に介在させた制振材8によって連結してなることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、地震等による建物の変形を抑制するとともに、建物の振動の減衰を図るための制振構造、およびそれを用いた制振建造物に関するものである。
近年、地震が発生したときの、建物の耐震性が強く求められるようになってきており、これがため、建物の耐震性を向上させて地震被害を軽減するべく、地震の発生時の、建物の変形を抑制したり、柱の傾動振動および、土台と梁等との水平方向相対振動等を減衰したりするための、制振ダンパーを建物に組み込み、これによって、各種の変形を抑制するとともに、振動のエネルギーを吸収して、建物の揺れを抑制する技術が、種々提案されている。
例えば、特許文献1には、筋交いタイプのダンパーとして、建物の骨組部材にて区画される方形開口の対角方向に延在させて設けた筋交いを、骨組部材との連結部位で、筋交いの長手方向への相対移動のみを許容し、案内する相対移動案内部に、制振材を介して連結することで、地震時等の、建物の骨組部材の、土台と梁等との相対変位を筋交いによって拘束するとともに、振動エネルギーをその筋交いおよび制振材によって吸収する構造のダンパーが開示されている。
また、特許文献2には、仕口タイプのダンパーとして、建物の骨組部材の、柱、梁等のそれぞれに取付けたブラケットを、粘弾性体エラストマーにて構成したシート状の制振材を挟んで相互連結させて、柱の傾動変位を拘束するとともに、それの傾動振動を、対をなすブラケットの相対的な回動変位に伴う制振材の剪断変形によって減衰させるダンパーが開示されている。
しかるに、木造建物の場合などでは制振ダンパーを取付けることができる場所が少ないという設置スペース上の制約があるため、上述したようなそれぞれの種類のダンパーを別個独立に配設することができず、上記筋交いタイプのダンパーもしくは、仕口タイプのダンパーのいずれか一方の単能ダンパーを選択的に配設することを余儀なくされており、それ故に、地震の際の様々な振動を十分に減衰させること、および、各種の変形を効果的に抑制することが困難であった。
特開2001−207677号公報 特開2005−76396号公報
そこで、本発明は、設置スペースが制限される木造建物等に適用して、筋交いタイプのダンパーと仕口タイプのダンパーとのそれぞれの機能をともに有効に発揮させることができる省スペース制振構造、およびそれを用いた制振建造物を提供する。
この発明にかかる制振構造は、建物の骨組部材にて区画される方形開口の対角方向に延在させて設けた筋交いの少なくとも一方の端部分で、その筋交いを、柱に取付けたブラケットと、土台もしくは梁に取付けたブラケットとのそれぞれに連結し、筋交いと、それらブラケットの少なくとも一方のブラケットとを、それら両者の間に介在させた制振材によって連結してなることを特徴とするとするものである。
ここで、「建物の骨組部材」とは、柱、土台、梁等の骨格部材をいうものとし、対をなす柱と、土台および梁、または、対をなす梁とによって、方形の開口部を区画するものをいう。
「筋交い」は、方形開口の一方の対角方向に延在するものの他、それぞれの対角方向に延在して相互に交差する一対のものとすることもできる。
「制振材を介在」させる形態としては、一本の筋交いを、二枚のブラケット間に制振材を介して挟み込む場合の他、一枚のブラケットを、二本の筋交い間に制振材を介して挟み込む場合がある。
このような制振構造においてより好ましくは、骨組部材に連結されて、前記方形開口内で横方向、上下方向および斜め方向の少なくとも一方向に延びる補助フレームを、それと筋交いとの交差部で、筋交いに連結する。
ここで、筋交いの重量を支持する補助フレームと筋交いとの連結は、二枚以上の補助フレームで、少なくとも一本の筋交いを挟み込んで行う場合、および、二本以上の筋交いで少なくとも一枚の補助フレームを挟み込んで行う場合がある。
また好ましくは、筋交いそれ自身が、制振材を含む複数の構成部材からなるものとする。
ところで、筋交いの少なくとも一方の端部分を、他方のブラケットに枢支連結することもできる。
また好ましくは、筋交いの少なくとも一方の端部分を、少なくとも一方のブラケットに、制振材を介して連結し、併せて、遊嵌孔を介してピン連結する。
そして好ましくは、骨組部材の柱と、土台または梁との連結部から突出させて設けた支持部材に、筋交いの端部を枢支連結する。
ここで、「支持部材」は、双方から突出する場合には、両者の連結部から突出する場合をも含むものとする。
そしてまた好ましくは、筋交いの少なくとも一方の端部分と、それぞれのブラケットとを、それらの間に介在させた制振材によって連結する。
ところで、制振材を、粘弾性体、粘性体もしくは弾塑性体とすることが好ましい。
本発明に係る制振建造物は、上述したいずれかの制振構造を用いて形成される。
制振ダンパーの設置スペースが制限される木造建物等に対しては、従来は、互いに機能が異なる単能ダンパーである、筋交いタイプのダンパーと仕口タイプのダンパーとのいずれか一方を、選択的に配設することを余儀なくされていた。
しかるに本発明では、制振ダンパーを、筋交いの少なくとも一方の端部分で、柱および、土台もしくは梁のそれぞれに取付けたブラケットの、少なくとも一方に対し、それらの間に介在させた制振材によって連結する構成として、その制振ダンパーに、土台と梁等との相対水平変位を拘束するとともに、それらの相対水平振動を減衰させる筋交いタイプのダンパーとしての機能と、柱の傾動変位を拘束するとともに、柱の傾動振動を減衰させる仕口タイプのダンパーとしての機能との両機能を発揮させ得るようにして、少ない設置スペースの下でも、一の制振ダンパーを配設するだけで、各種の振動の減衰および、各種の変形の抑制をともに高い次元で両立させることを可能としたので、設置スペースの制約下にあってなお、十分な制振機能の発揮を担保することができ、併せてダンパーの設置コストの低減を図ることができる。
ところで、この制振構造は、例えば、筋交いの一方の端部分と、少なくとも一方のブラケット、図2に要部を拡大して例示するところでは、双方のブラケットとを、それらの間に介在させた制振材によって、相互連結して、地震の際の様々な入力、図2に示すところでは、柱の傾動振動する力と、筋交いの延在方向の変形力と、柱および土台に取付けたそれぞれのブラケットと、筋交いとの相対的な回動方向の力とが複合された合力が双方の制振材に作用するとともに、その合力の作用方向に起因する捻れ方向の力が双方の制振材に作用することになるため、それらの制振材を従来の制振ダンパーによるよりも大きく変形させて、制振材により大きなエネルギーを吸収させることで、地震の発生に伴う振動の減衰効果を大きく向上させることができるとともに、それぞれの制振材の変形反力に基づいて、複合された様々な変形に対応することができる。
このような制振構造において、骨組部材に連結されて、前記方形開口内で横方向、上下方向および斜め方向の少なくとも一方向に延びる補助フレームを、それと筋交いとの交差部で、筋交いに連結するときは、地震の振動等による骨組部材の負荷の低減し、また不測の変形抑制することができ、これによって、設置後における本来の制振性能を一層安定よく確保することができる。
またこの制振構造において、筋交いそれ自身が、制振材を含む複数の構成部材からなるときは、骨組部材が地震時の振動等で変形した際には筋交いの複数の構成部材の間でもまた、制振材を大きく剪断変形させることができ、これがため、それぞれの制振材の総変形量をより大きくして、一層大きな減衰作用を発揮させて、建物の振動を良好に減衰することができる。
この制振構造において、筋交いの少なくとも一方の端部分を、他方のブラケットに枢支連結するときは、筋交いのその端部分とブラケットとの間で面内相対移動等に対する、減衰効果を高めることができる。
この制振構造において、筋交いの少なくとも一方の端部分を、少なくとも一方のブラケットに、制振材を介して連結するとともに、遊嵌孔を介してピン連結するときは、制振材が一定の変形量以上変形することなく、実質的に筋交いのその端部分とブラケットが、ピン連結となっているので地震時に、連結ピンを中心に面内相対移動が生じようとし、その相対移動は遊嵌孔により抑制することができる。
またこの制振構造において、骨組部材の柱と、土台または梁との連結部から突出させて設けた支持部材に、筋交いの少なくとも一方の端部分を枢支連結するときは、筋交いは連結部を中心に回転し、変形方向を連結部を中心に制御することができる。
この制振構造において、筋交いの少なくとも一方の端部分と、それぞれのブラケットとを、それらの間に介在させた制振材によって連結するときは、筋交いの一層大きな減衰作用を発揮することができる。
ところで、制振材を、粘弾性体、粘性体もしくは弾塑性体とするときは、微小な変形から大変形に至るまで有効にエネルギー吸収ができる。
本発明に係る制振建造物を、上述したいずれかの制振構造を用いて形成するときは、地震の吸収エネルギーの減衰効果が大きいとともに、省スペースに低コストで設けることができる。
(a)は、本発明の制振構造の一の実施形態を示す、概略正面図であり、(b)は、(a)のA−A断面図である。 本発明の制振構造の制振材にかかる力を示す概略図である。 本発明の制振構造の他の実施形態を示す、概略正面図である。 (a)〜(e)は、本発明の制振構造の他の実施形態の一部を示す、概略正面図である。 (a)は本発明の制振構造の他の実施形態の一部を示す概略正面図であり、(b)はその要部拡大断面図である。
以下に、図面を参照しながら本発明の制振構造を詳細に説明する。
図1(a)は、本発明の制振構造の一の実施形態を示す、概略正面図であり、図1(b)は、図1(a)のA−A断面図である。
図中の骨組部材1は、土台2と、それに対して鉛直方向に延びる二本の柱3と、それら柱3の相互を水平に連絡する梁4とからなり、例えば、高さが2000〜3000mmで、幅が500〜1000mmの縦長の方形開口5を区画して示す。
そして、骨組部材1にて区画される、このような方形開口5の一方の対角方向に延在させて、一本の筋交い6を配設し、例えば、鋼材等の剛性部材で構成することができる、この筋交い6の少なくとも一方の端部分、図では両端部分を、それぞれの連結部7で骨組部材1に連結する。
ここで、土台側の一方の連結部7は、土台2への、一方の柱3の接合部より、例えば、土台2に沿って100〜500mmの個所に、図1(b)に示す断面図で、例えばL字状の折り曲げ形態を有するものとすることができる一対の第一ブラケット7aを土台2から鉛直方向に突出させて設けるとともに、柱3に沿って100〜500mmの個所に、これもL字状の折り曲げ形態を有するものとすることができる一対の第二ブラケット7bを柱3から水平方向に突出させて設ける。
それらの各対のブラケット7a,7bは、土台2および柱3のそれぞれで、表裏のそれぞれの側に間隔をおいて対をなす、例えば、剛体(鋼材)製とすることができ、各ブラケット7a,7bの突出長さは100〜200mm、突出幅は100〜200mmとすることができる。
また、梁側の他方の連結部7は、梁4と柱3との接合部より、梁4に沿って100〜500mmの個所に、梁4から鉛直方向に突出する一対の第三ブラケット7cと、柱3に沿って100〜500mmの個所に、柱3から水平方向に突出する一対の第四ブラケット7dとを、土台2および柱3の表面および裏面側のそれぞれに間隔をおいて対に前述したと同様にして配設する。
さらに、この制振構造では、筋交い6の少なくとも一端部分、図では両端部分で、この筋交い6と、ブラケットの少なくとも一方、図ではブラケット7a,7b,7c,7dとの間に制振材8、例えば高減衰ゴム(粘弾性体)を、接着固定して挟み込むことにより、筋交い6をブラケット7a,7b,7c,7dに連結する。
なおこの場合、この双方の制振材8の厚さは1〜95mmの範囲とし、表面積は100〜62500mmの範囲とすることが好ましい。この範囲により、ブラケットと制振材8とがブラケットに対する接合力を確保するとともに、所望の制振効果を得ることができる。
ところで、制振材8は、相互に同一または異なる物性および大きさをそれぞれ有することもできる。
図3は、本発明の制振構造の他の実施形態を示す、概略正面図である。
これは特に、骨組部材1に連結されて、方形開口5内で横方向、上下方向および斜め方向の少なくとも一方向、図では横方向に延びる補助フレーム9を、それと筋交い6との交差部で、筋交い6に連結ピン10で連結してなる点において、図1に示すものとは構成を異にするものである。
この補助フレーム9は、それを、建物の骨組部材1にて区画される方形開口5の対角方向に延在させた筋交い6に枢支連結等することにより、筋交い6の重量を支持するべく機能することができるので、制振材8を、筋交い6の重量の作用から解放することができる。
また、補助フレーム9により、地震の振動等による骨組部材1の負荷の低減し、また不測の変形抑制することができ、これによって、設置後における本来の制振性能を一層安定よく確保することができる。
図4(a)〜(e)は、本発明の制振構造の他の実施形態の一部を示す、概略正面図である。
図4(a)に示す制振構造は、筋交い6を筋交い本体部分6aとエンドプレート6bからなり、その筋交い本体部分6aとエンドプレート6bとを制振材8の介在下で連結するとともに、そのエンドプレート6bを二つのブラケット7a,7bのそれぞれに制振材8を介在させて連結してなるものである。
この構成により、骨組部材1が地震時の振動等で変形した際には筋交い6の複数の構成部材の間でもまた、制振材8を大きく剪断変形させることができ、これがため、それぞれの制振材8の総変形量をより大きくして、一層大きな減衰作用を発揮させて、建物の振動を良好に減衰することができる。
また、図4(b)は、筋交い6を、筋交い本体部分6aとエンドプレート6bからなるものとし、それらの両者を連結ピン10で枢支連結するとともに、エンドプレート6bと、二つのブラケット7a,7bとを制振材8を介在させて連結したものである。
この構成により、筋交い自身を、例えば連結ピン10を中心に回動可能に連結支持することで、筋交い6の圧縮変形時に、ピン10を中心にエンドプレート6bが回転するとともに、制振材8が変形して、減衰効果を高めることができる。
図4(c)に示す制振構造は、筋交い6が筋交い本体部分6aとエンドプレート6bからなるものとし、その筋交い本体部分6aとエンドプレート6bとを制振材8を介在させて連結したところにおいて、エンドプレート6bを、土台2から突出させた第一ブラケット7aに、連結ピン10によって枢支連結する一方で、柱3から突出する第二ブラケット7bとは制振材8を介在させて連結したものである。
この構成により、第一ブラケット7aとエンドプレート6bが、連結ピン10を中心に面内相対移動等を行うことができるので、減衰効果を高めることができる。
また、筋交い6の重量によってブラケット7a側の制振材8が変形するのを規制して、制振性能を一層安定よく確保することができる。
図4(d)に示す制振構造は、筋交い6を筋交い本体部分6aとエンドプレート6bからなり、その筋交い本体部分6aとエンドプレート6bとを制振材8の介在下で連結し、エンドプレート6bを、ブラケット7a,7bのそれぞれと遊嵌孔11を介してピン連結するとともに、制振材8を介在下でもまた連結する。
この構成により、制振材8が一定の変形量以上変形することなく、実質的にエンドプレート6bと、ブラケット7a,7bがピン連結となっているので地震時に、連結ピンを中心に面内相対移動が生じようとし、その相対移動は遊嵌孔11により抑制することができる。
例えば、柱と、土台または梁と連結する制振材8aは、剪断歪100%時の剪断弾性率が0.1〜0.3N/mmの柔らかい粘弾性体を、筋交い6と連結する制振材8bは前記剪断弾性率が0.4〜0.7N/mmの硬い粘弾性体を適用した場合には、微振動では遊嵌孔11の遊びの範囲(遊び:ピンの直径+約1〜2mm)までは、その柔らかい粘弾性体の制振材8aが優先的に変形し、大きな地震でそれ以上変形すると、制振材8aは遊嵌孔11で拘束されて変形しなくなり、硬い粘弾性体の制振材8bが変形することになるので、微振動や交通振動と大地震時との踏ん張りおよびエネルギー吸収を兼ね備えることができるとともに、柔らかい粘弾性体の制振材8aに過大な変形が生じて早期に破断することを防ぐことができる。
さらに好ましくは遊嵌孔11内に粘弾性体を詰めることで、連結ピンを中心にした面内相対移動を抑制することができる。
図4(e)に示す制振構造は、筋交い6が筋交い本体部分6aとエンドプレート6bからなり、その筋交い本体部分6aとエンドプレート6bとを制振材8を介在させて連結し、エンドプレート6bをそれぞれのブラケット7a,7bに制振材8の介在下で連結するとともに、エンドプレート6bの端部を、骨組部材1の柱3と土台2との連結部から突出させて設けた支持部材12に、連結ピン10によって枢支連結したものである。
この構成より、エンドプレート6b、ひいては筋交い6は連結ピン10を中心に回転し、変形方向を、連結ピン10を中心に制御することができる。
ところで、このような制振構造において、図1に示すように、筋交い6の端部分と、それぞれのブラケット7a,7b,7c,7dとを、それらの間に介在させた制振材8によって連結することが好ましい。
図5(a)は本発明の制振構造の他の実施形態の一部を示す概略正面図であり、(b)はその要部拡大断面図である。
この制振構造では、筋交い6を、ブラケット7aとブラケット7bとで制振材8を介在下させて挟み込んで連結する。
この構成により、地震の発生に伴う振動の減衰効果を大きく向上させることができるとともに、それぞれの制振材の変形反力に基づいて、複合された様々な変形に対応することができる。
ところで、制振材8は、粘弾性体、粘性体もしくは弾塑性体からなることができ、微小な変形から大変形に至るまで有効にエネルギー吸収が可能であるとともに、一旦塑性変形しても、数日後にはほぼ元のヒステリシス特性に復元するという性質を有する粘弾性体が最も好ましい。粘弾性体は、未加硫ゴムが配合されており、その未加硫ゴムの配合によって振動減衰性能が高めることができる。
例えば、制振材8としては、未加硫ゴムが配合されており、その未加硫ゴムの配合によって振動減衰性能を高める事ができる。また制振材8は等価減衰定数(Heq)=0.15以上の粘弾性体を用いることで振動減衰性能を高める事ができる
制振材8として、天然ゴム系・合成ゴム系・シリコン系などの熱硬化性樹脂や、スチレン系・アクリル系・ジエン系などの熱可塑性樹脂を用いた粘弾性体を用いることができる。
上述した制振構造を用いて、制振建造物、例えば木造住宅(在来木造軸組み工法の住宅)、鉄骨プレハブ住宅、鉄骨のビルディングに形成することが好ましく、地震の吸収エネルギーの減衰効果が大きいとともに、省スペースに低コストで設けることができる。
1 骨組部材
2 土台
3 柱
4 梁
5 方形開口
6 筋交い
6a 筋交い本体部分
6b エンドプレート
7 連結部
7a 第一ブラケット
7b 第二ブラケット
7c 第三ブラケット
7d 第四ブラケット
8,8a,8b 制振材
9 補助フレーム
10 連結ピン
11 遊嵌孔
12 支持部材

Claims (9)

  1. 建物の骨組部材にて区画される方形開口の対角方向に延在させて設けた筋交いの少なくとも一方の端部分で、その筋交いを、柱に取付けたブラケットと、土台もしくは梁に取付けたブラケットとのそれぞれに連結してなる制振構造であって、
    筋交いと、それらブラケットの少なくとも一方のブラケットとを、それら両者の間に介在させた制振材によって連結してなることを特徴とする制振構造。
  2. 骨組部材に連結されて、前記方形開口内で横方向、上下方向および斜め方向の少なくとも一方向に延びる補助フレームを、それと筋交いとの交差部で、筋交いに連結してなる請求項1に記載の制振構造。
  3. 筋交いそれ自身が、制振材を含む複数の構成部材からなる請求項1または2に記載の制振構造。
  4. 筋交いの少なくとも一方の端部分を、他方のブラケットに枢支連結してなる請求項1〜3のいずれかに記載の制振構造。
  5. 筋交いの少なくとも一方の端部分を、少なくとも一方のブラケットに、制振材を介して連結し、併せて、遊嵌孔を介してピン連結してなる請求項1〜3のいずれかに記載の制振構造。
  6. 骨組部材の柱と、土台または梁との連結部から突出させて設けた支持部材に、筋交いの端部を枢支連結してなる請求項1〜3のいずれかに記載の制振構造。
  7. 筋交いの少なくとも一方の端部分と、それぞれのブラケットとを、それらの間に介在させた制振材によって連結してなる請求項1〜6のいずれかに記載の制振構造。
  8. 制振材が、粘弾性体、粘性体もしくは弾塑性体である請求項1〜7のいずれかに記載の制振構造。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の制振構造を設けてなる制振建造物。
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JP2019085779A (ja) * 2017-11-08 2019-06-06 日本軽金属株式会社 制震装置の取付構造

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