JP2008285003A - モニタ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】表示部33が設けられたモニタ本体31と、モニタ本体31が第1の回動軸Aを介して回動可能に取り付けられる基部32と、表示部33が基部32側に閉じた状態と、表示部33が基部32側から離間して視認可能に開いた状態との間で開閉可能となるように、第1の回動軸Aを中心にしてモニタ本体31を回動させる電動開閉機構34とを具備するモニタ装置30において、電動開閉機構34は、第1のモータ36と、第1のモータ36の駆動力を減速する遊星歯車機構44とを有する。
【選択図】図7
Description
天井部に設けたモニタ装置は、後部座席に座っている乗員が見るために設けられているものである。モニタ装置を必要としていないときには、モニタ装置の表示部を天井部に平行な状態に収納して邪魔にならないようにしておき、モニタ装置が必要になったときには、天井部から開いて後部座席に対して表示部を向けるようにしている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
しかし、具体的な開閉機構としては、特許文献2に示されているように、モータが複数の円形のギアを介して回動させようとしている構成が開示されているのみである。このように複数の円形のギアによってモータの駆動を減速しようとする場合には、減速機部分の構造が大きくなりすぎてしまうという課題があった。
今までこのような課題を解決することができなかったため、モータを利用した電動開閉機構を有するモニタ装置は実際には製品化されていない。
この構成を採用することによって、モニタ装置全体の小型化を図ることができる。
このため、特に第1の回動軸の周囲の部品の配置を減らして、モニタ装置全体の小型化を図ることができる。
この構成によれば、第1の回動軸の軸線方向に遊星歯車機構を複数組み合わせることで、小型で減速比が大きい減速機構を実現でき、しかも組み付け性が向上する。また長尺な遊星歯車機構では製造上も困難であるため、遊星歯車機構の製造コスト面等で有利である。
このように、複数の遊星歯車機構を並列に配置することにより、第1の回動軸の軸線方向の長さを短くすることができる。
この構成によれば、モニタ本体に何らかの力が加わった場合において、第1の回動軸が回動しないように第1のトルクリミッターが空転するので、モニタ装置の破損を防止でき、人体がモニタ本体に挟まった場合などは、けがの防止を図ることができる。
この構成によれば、モニタ本体を開いたときに任意の角度で止めることができる。
この構成によれば、モニタ本体の表示部の向きを見やすい位置に動かすことを、電動で実行することができる。
この構成によれば、モニタ本体に何らかの力が加わった場合において、第2の回動軸が回動しないように第2のトルクリミッターが空転するので、モニタ装置の破損を防止でき、人体がモニタ本体に挟まった場合などは、けがの防止を図ることができる。
この構成によれば、モニタ装置を車両内に設けた場合など車両の走行中の振動によって第1の回動軸が緩んでモニタ本体が勝手に開いたりしてしまうことを防止できる。
なお、ここで説明するモニタ装置30は、車両内の天井部に取り付けられるものを例として説明する。
図1は、モニタ装置の側面図である。
モニタ装置30は、画像を表示する表示部33が一方の面に形成されているモニタ本体31と、天井部(図示せず)に対してねじ止め等の手段によって取り付けられる基部32とを具備している。
モニタ本体31内部には、電動開閉機構34が設けられており、モニタ本体31を自動的に第1の回動軸Aを中心にして回動させ、基部32に対して開閉させるようにしている。
また、基部32内には、電動向き変更機構35が設けられており、第2の回動軸Bを中心にしてモニタ本体31を自動的に回動させて、表示部33の向きを変えることができるようにしている。
また、図5が、表示部33が基部32の表面に対して垂直となった状態から第2の回動軸Bを中心に基部32側から見て時計回りに回動させた状態であり、図6が、表示部33が基部32の表面に対して垂直となった状態から第2の回動軸Bを中心に基部32側から見て反時計回りに回動させた状態である。
図7に示すように、電動開閉機構34は、モニタ本体31内部に固定されるベースプレート36に、モータ38と、モータ38の回転軸38aに噛合する複数のギアから成るギア群39とを備えている。
ベースプレート36の左右両側には、第1の回動軸Aの端部が保持されるアーム部40a,40bが形成されている。両アーム部40a,40bの間に第1の回動軸Aが配置される。
アウトプットシャフト46a,46bは、それぞれトルクヒンジ48a,48bを介してベースプレート36のアーム部40a,40bに回動自在に保持される。
トルクリミッター42の中心には、第1の回動軸Aの軸線方向に延出されるセンターシャフト50が配置されており、トルクリミッター42にギア群39から駆動力が入力されるとセンターシャフト50がトルクリミッター42と一体になって回動する。
トルクリミッター42の一方側は遊星歯車機構44cの中心に配置されたサンギア52cに固定される。このためトルクリミッター42に入力された駆動力はサンギア52cに入力される。
なお、本実施形態で直列に連結されている各遊星歯車機構44a〜44dは全て図9に示すものと同じ内部構成を有しているため、全ての遊星歯車機構についての構成の説明はしない。ここでは代表して遊星歯車機構44cの構成を説明する。
遊星歯車機構44cは、中心に位置するサンギア52cと、サンギア52cの周囲に複数(本実施例では5つ)配置されたプラネットギア54a〜54eと、各プラネットギアの外周に内接するように内周面に歯が形成された内歯車56とを有している。
内歯車56cの開口側両端には、それぞれプラネットキャリア58a,58bが配置されている。プラネットキャリア58a,58bは、プラネットギア54a〜54eを固定するための板状の部材である。各プラネットキャリア58a,58bの間には、プラネットギア54a〜54eを回動自在に保持するプラネットシャフト60a〜60eが挟み込まれて固定される。
プラネットギア54a〜54eの公転に伴って、プラネットキャリア58bは中心軸を中心として回動する。図9では図示していないがプラネットキャリア58bの中心穴には、次の遊星歯車機構44dへ連結させるためのカプラーシャフト(図8の符号62)が固定されており、プラネットキャリア58bの回動によって、カプラーシャフト62が回動する。
そしてカプラーシャフト62の回動が、次の遊星歯車機構44dのサンギア52dに伝達される。
上記のように、カプラーシャフト62の回動は遊星歯車機構44dのサンギア52dに伝達され、遊星歯車機構44d内のプラネットキャリアに固定されたアウトプットシャフト46bから出力が得られる。
アウトプットシャフト46bの先端部は、トルクヒンジ48bが設けられ、トルクヒンジ48bを介してアーム部40bに取り付けられる。アウトプットシャフト46bの中途部は、基部32から突出している連結部67(図2〜図6参照)に固定される。
このような構成により、基部32に固定されたアウトプットシャフト46bが回動すると、このような第1の回動軸Aを内蔵するモニタ本体31が基部32に対して開閉する方向に動作する。
センターシャフト50の他方側は結合カラー68によって、もう一方のセンターシャフト70に連結されている。
サンギア52bに入力された駆動力は減速されて次の遊星歯車機構44dへ連結させるためのカプラーシャフト72から出力される。
そしてカプラーシャフト72の回動が、次の遊星歯車機構44aのサンギア52aに伝達される。
サンギア52dに入力された駆動力は減速されて遊星歯車機構44a内のプラネットキャリアに固定されたアウトプットシャフト46aから出力が得られる。
このように第1の回動軸Aとして、複数の遊星歯車機構44a〜44dを直列に連結して設けたことにより、組み付け性を良好にすることができる。
また、上述してきた遊星歯車機構の構成によれば、遊星歯車機構の外径を22mm程度にすることが可能となり、第1の回転軸Aの減速機の構成として非常に小型化を図ることができる。
しかし、各遊星歯車機構44a,44bと、遊星歯車機構44c,44dとで別個のセンターシャフト50,70を有し、このセンターシャフト50,70同士を結合カラー68を用いて連結することにより、各アウトプットシャフト46a,46bのそれぞれを回動させて位相を合わせてから結合カラー68で各センターシャフト同士を連結することができ、組み付け時の手間を大幅に減らすことができる。
トルクリミッター42は、センターシャフト50を中心にして、スリッププレート76、ギア77、スリッププレート76、ウェブワッシャー78、スリッププレート76の順番で重ね合わされて組み付けられている。
センターシャフト50には、Dカット面50aが形成されており、Dカット面50aの端面にスリッププレート76の表面が当接するように構成される。
また、3枚のスリッププレート76の中心に形成されたセンターシャフト50の貫通穴はDカット面50aに係合するようにDカット部76aが形成されており、センターシャフト50に対しては回動不能に装着される。ギア77とウェブワッシャー78の中心に形成されたセンターシャフト50の貫通穴は円形を成しており、センターシャフト50に対しては回動自在である。
圧縮されたウェブワッシャー78の反発力によって、センターシャフト50に対して回動不能なスリッププレート76がギア77の両面を保持するので、ギア77に駆動力が伝達されるとこの駆動力はセンターシャフト50に伝達される。
このようにして、センターシャフト50に一定の力が加わったときには、ギア77は空転するので、ギア群39および各遊星歯車機構44a〜44dの破損の防止や、人体のけがの防止を図れる。
ここで説明するトルクヒンジ48としては、軸線方向の一方側(図面右側)に配置されているトルクヒンジ48bであるとする。ちなみに軸線方向の他方側(図面左側)に配置されているトルクヒンジ48aの構造は、右側に配置されているトルクヒンジ48bと左右逆の構造になるだけであるため、ここでは図面右側に配置されているトルクヒンジ48bについてのみ説明する。
インナーブッシュ82の小径部82aには、Dカット面81が形成されている。
また、3枚のスリッププレート84の中心に形成されたインナーブッシュ82の小径部82aの貫通穴はDカット面81に係合するようにDカット部84aが形成されており、インナーブッシュ82に対しては回動不能に装着される。アウターブッシュ86とウェブワッシャー88の中心に形成されたインナーブッシュ82の貫通穴は円形を成しており、インナーブッシュ82に対しては回動自在である。
またアウターブッシュ86には切欠部90が形成されており、アーム部40bに設けられたブッシュストッパー92が挿入される。アーム部40bのブッシュストッパー92により、アウターブッシュ86はアーム部40bに対しては回動不能に固定される。
具体的には、図14に示すように、インナーブッシュ82の先端部であってアーム部40bを貫通した外側には、ギア94と、ギア94に噛合するロータリーエンコーダ96を設ける。このようにロータリーエンコーダ96によって、第1の回動軸の回転角度の検出が可能となる。
電動向き変更機構35は、モニタ本体31の第1の回動軸A側の端部に取り付けられる連結ベース100と、連結ベース100に回動可能に設けられた回動シャフト102と、回動シャフト102に固定されて回動シャフト102を中心にして連結ベース100に対して回動可能な取付ベース104とを具備している。
回動シャフト102の軸線方向は、第1の回動軸Aの軸線方向と直交する方向であり、基部32の表面に対して垂直な方向である。回動シャフト102が、第2の回動軸Bに該当する。
また、取付ベース104がねじ止め等により基部32に取り付けられるので、連結ベース100が基部32に対して回動可能となる。
また、取付ベース104には、取付ベース104に一体に固定された取付ベースギア116が設けられている。取付ベースギア116が第4ギアに噛合しており、モータ106の駆動力は上述した各ギアを介して取付ベース104を回動させるように伝達される。
本実施形態におけるセンサは、取付ベースギア116に噛合する第5ギア118に、ロータリーエンコーダ120が噛合して設けられて成る。ロータリーエンコーダ120によって、第2の回動軸の回転角度の検出が可能となる。
トルクリミッター110は、Dカット面122aが形成されているセンターシャフト122を中心にして、第1ギア108と噛合する大径ギア124と、第3ギア112と噛合する小径ギア126とが重ねて組み付けられている。
小径ギア126の中心に形成されたセンターシャフト122の貫通穴はDカット面122aに係合するようにDカット部126aが形成されており、小径ギア126はセンターシャフト50に対しては回動不能に装着される。また、大径ギア124の中心に形成されたセンターシャフト122の貫通穴は円形を成しており、センターシャフト122に対しては回動自在である。
このようにして、取付ベース104側に接続された小径ギア126に一定の力が加わったときに大径ギア124は空転するので、各ギア108、112,116の破損防止や、人体のけがの防止を図れる。
固定手段131は、モニタ本体31に設けられた突起部135と、基部32に設けられており、突起部135に係止されるフック134とを備えている。
フック134は、モータ136によって回動可能に設けられており、モータ136の回転軸136aからギア群137を介してフック134に駆動力が伝達される。
モニタ本体31が閉じた時に、モータ136を駆動させてフック134が回動するとフック134の鉤状の先端部が突起部135に引っかかり、モニタ本体31は基部32に固定される。
また、上述してきた実施形態においては、遊星歯車機構の数が4つであったが、所望の減速ができるようであれば遊星歯車機構の数もこれに限られるものではない。
31 モニタ本体
32 基部
33 表示部
34 電動開閉機構
35 電動向き変更機構
36 ベースプレート
38 モータ
39 ギア群
40a,40b アーム部
42 トルクリミッター
44a〜44d 遊星歯車機構
46a,46b アウトプットシャフト
48a,48b トルクヒンジ
50 センターシャフト
52a〜50d サンギア
54a〜54e プラネットギア
56c,56d 内歯車
58a,58b プラネットキャリア
60a〜60e プラネットシャフト
62 カプラーシャフト
66 カップリング
67 連結部
68 結合カラー
70 センターシャフト
72 カプラーシャフト
76 スリッププレート
77 ギア
78 ウェブワッシャー
80 平行ピン
81 Dカット面
82 インナーブッシュ
84 スリッププレート
86 アウターブッシュ
88 ウェブワッシャー
90 切欠部
92 ブッシュストッパー
94 ギア
96 ロータリーエンコーダ
100 連結ベース
102 回動シャフト
104 取付ベース
106 モータ
108 第1ギア
110 トルクリミッター
112 第3ギア
114 第4ギア
116 取付ベースギア
118 第5ギア
120 ロータリーエンコーダ
122 センターシャフト
124 大径ギア
126 小径ギア
128 スペーサープレート
129 ストッパープレート
130 スリップスプリング
131 固定手段
132 Eリング
134 フック
136 モータ
137 ギア群
A 第1の回動軸
B 第2の回動軸
Claims (9)
- 表示部が設けられたモニタ本体と、
モニタ本体が第1の回動軸を介して回動可能に取り付けられる基部と、
表示部が基部側に閉じた状態と、表示部が基部側から離間して視認可能に開いた状態との間で開閉可能となるように、第1の回動軸を中心にしてモニタ本体を回動させる電動開閉機構とを具備するモニタ装置において、
前記電動開閉機構は、
第1のモータと、
前記第1のモータの駆動力を減速する遊星歯車機構とを有することを特徴とするモニタ装置。 - 前記遊星歯車機構は、前記第1の回動軸の一部を構成するように第1の回動軸の軸線上に配置されていることを特徴とする請求項1記載のモニタ装置。
- 前記遊星歯車機構は、前記第1の回動軸の軸線方向に沿って複数台直列に連結して配置されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載のモニタ装置。
- 前記遊星歯車機構は、複数台並列に連結されて配置されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載のモニタ装置。
- 第1の回動軸に所定の力が加わったときに第1のモータの駆動力が第1の回動軸に伝達されないように空転する第1のトルクリミッターが配置されていることを特徴とする請求項1〜請求項4のうちのいずれか1項記載のモニタ装置。
- 前記電動開閉機構によって任意の角度に開いた場合に、この角度で前記第1の回動軸を停止させるトルクヒンジが設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項5のうちのいずれか1項記載のモニタ装置。
- 前記第1の回動軸と直交する方向に延出する第2の回動軸と、
前記表示部が前記基部から離間して視認可能に開いた状態になったときに表示部の向きを変更させるために、前記第2の回動軸を中心にして前記モニタ本体を回動させる第2のモータとを有する電動向き変更機構を具備することを特徴とする請求項1〜請求項6のうちのいずれか1項記載のモニタ装置。 - 前記電動向き変更機構は、前記第2の回動軸に所定の力が加わったときに前記第2のモータの駆動力が第2の回動軸に伝達されないように空転する第2のトルクリミッターが配置されていることを特徴とする請求項7記載のモニタ装置。
- 表示部が基部側に閉じた状態のときに、前記電動開閉機構によらずにモニタ本体が開いてしまうことを防止すべく、モニタ本体を基部との間で固定する固定手段を設けたことを特徴とする請求項1〜請求項8のうちのいずれか1項記載のモニタ装置。
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120207 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20120626 |