JP2008179201A - 車両用自動開閉装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両用自動開閉装置を小型化して、この車両用自動開閉装置の車体へのレイアウト性を高めることである。
【解決手段】電動モータの回転をウォームギア機構27により減速して出力軸25に伝達するともに出力軸25と同軸に配置される遊星ギア機構42により出力軸25の回転を減速する。遊星ギア機構42により回転駆動される出力ギア44を出力軸25のウォームギア機構27と遊星ギア機構42との間の部分に相対回転自在に装着し、この出力ギア44にセクターギア48を噛み合わせる。セクターギア48に固定される出力アーム45の基端部45aを支軸46により揺動自在に支持し、その先端部を連結ロッドによりバックドアに連結する。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両に設けられる開閉体を開閉駆動する車両用自動開閉装置に関する。
自動車等の車両には、ドアやサンルーフ等の開閉体が随所に設けられている。例えば、ワゴン車やワンボックス車等の車両後端部には、ルーフに設けられるヒンジに支持されて上下方向に開閉する上ヒンジ下開き式のバックドアが装着され、車両後方からの荷物の搬入搬出作業等を容易に行い得るようにしている。
一方、バックドアは大きくて重く、また、上下方向に開閉する必要があるため、その開閉操作を手動で行うことは容易ではない。そこで、バックドアの開閉操作を容易にするために、電動モータを駆動源とした車両用自動開閉装置を搭載し、この自動開閉装置によりバックドアを自動的に開閉させるようにした車両が開発されている。
このような自動開閉装置としては、先端部がバックドアに回動自在に連結される出力アームを電動モータにより揺動駆動して当該バックドアを開閉駆動するようにしたものが知られている。
例えば、特許文献1には、電動モータの回転をウォームギア機構と平行軸式の減速機構とで2段階に減速して出力ギアに伝達し、当該出力ギアの回転により出力アームを揺動駆動するようにした車両用自動開閉装置が記載されている。
また、特許文献2には、電動モータの出力軸と同軸に電磁クラッチと遊星ギア機構(遊星ギア減速機構)を設け、出力軸の回転を遊星ギア機構により減速して出力アームに伝達して、当該出力アームを揺動駆動するようにした車両用自動開閉装置が記載されている。
特開2003−221970号公報 特開2005−213762号公報
しかしながら、特許文献1に示されるように平行軸式の減速機構を備えた自動開閉装置では、当該減速機構は互いに平行に配置される複数の平行軸を備え、各平行軸にはそれぞれギアが装着されることになるので、減速機構が径方向に大型化することになる。また、各ギアは互いに軸方向にもずれて配置されることになるので、減速機構の軸方向寸法も大きくなる。したがって、この減速機構を備えた自動開閉装置は大型化し、その車体へのレイアウト性が低下することになる。
一方、特許文献2に示される自動開閉装置では、電動モータ、電磁クラッチ、遊星ローラ減速装置および遊星歯車減速装置が軸方向に並べて配置されるので、その軸方向寸法が大きくなって車体へのレイアウト性が低下することになる。
本発明の目的は、車両用自動開閉装置を小型化して、この車両用自動開閉装置の車体へのレイアウト性を高めることにある。
本発明の車両用自動開閉装置は、車両に設けられる開閉体を開閉駆動する車両用自動開閉装置であって、正逆両方向に作動する電動モータと、前記電動モータの回転を減速して出力軸から出力するウォームギア機構と、前記出力軸と同軸に配置され、前記出力軸の回転を減速して出力する遊星ギア機構と、前記ウォームギア機構と前記遊星ギア機構との間において前記出力軸に相対回転自在に装着され、前記遊星ギア機構の出力により回転駆動される出力回転体と、前記出力軸に平行な支軸により揺動自在に支持され、基端部が前記出力回転体に動力伝達可能に連結されるとともに先端部が前記開閉体に連結される出力アームとを有することを特徴とする。
本発明の車両用自動開閉装置は、前記出力回転体の外周に外歯ギアを設け、前記出力アームの基端部に前記外歯ギアに噛み合うセクターギアを設けることを特徴とする。
本発明の車両用自動開閉装置は、前記ウォームギア機構と前記出力軸との間の動力伝達を断続する動力断続機構を有することを特徴とする。
本発明の車両用自動開閉装置は、前記出力軸の前記遊星ギア機構が設けられる側の先端部に凹部を設け、前記凹部に係合して前記出力軸を回転自在に支持する凸部を前記遊星ギア機構を覆うカバー部材に設けることを特徴とする。
本発明の車両用自動開閉装置は、前記ウォームギア機構を収容するギアケースに前記支軸を支持させることを特徴とする。
本発明の車両用自動開閉装置は、前記出力アームの先端部を連結ロッドを介して前記開閉体に連結することを特徴とする。
本発明の車両用自動開閉装置は、車体の後部ピラーの内部に装着されて車体後端部に上下方向に開閉自在に装着される前記開閉体を開閉駆動することを特徴とする。
本発明によれば、ウォームギア機構の出力を遊星ギア機構により減速して出力回転体に伝達するようにしたので、平行軸式の減速機構を用いた場合に比して、車両用自動開閉装置の出力軸の径方向に向く幅寸法を低減することができる。また、ウォームギア機構と遊星ギア機構との間に出力回転体を配置し、この出力回転体から出力アームに動力伝達するようにしたので、出力アームを支持する支軸を出力軸の軸方向を基準としたウォームギア機構と遊星ギア機構が配置される範囲内に配置して、車両用自動開閉装置の軸方向寸法を低減することができる。これにより、この車両用自動開閉装置を小型化し、その車体へのレイアウト性を高めることができる。
本発明によれば、出力回転体の外周に設けられる外歯ギアと出力アームの基端部に設けられて外歯ギアに噛み合うセクターギアとにより、出力回転体から出力アームへ動力伝達するようにしたので、出力回転体から出力アームへ効率よく動力伝達することができる。
本発明によれば、ウォームギア機構と出力軸との間の動力伝達を動力断続機構により断続することができるので、手動により開閉体が開閉操作される際に動力断続機構によりウォームギア機構と出力軸との間の動力伝達を遮断することにより、手動による開閉体の開閉操作力を低減させることができる。
本発明によれば、出力軸の先端に凹部を設け、遊星ギア機構を覆うカバー部材に設けられる凸部を凹部に係合させることにより、出力軸を回転自在に支持するようにしたので、出力軸の軸方向寸法を低減して、この車両用自動開閉装置をさらに小型化することができる。
本発明によれば、出力アームを支持する支軸を前記ウォームギア機構を収容するギアケースに支持させるようにしたので、当該支軸によりケースの切り欠き部を支持して当該ケースの剛性を高めることができる。
本発明によれば、出力アームの先端部を連結ロッドを介して開閉体に連結するようにしたので、出力アームのレイアウトの自由度を高めて、この車両用自動開閉装置の車体へのレイアウト性をさらに高めることができる。
本発明によれば、当該車両用自動開閉装置を車体の後部ピラーの内部に装着して、車体後端部に上下方向に開閉自在に装着される開閉体を開閉駆動するようにしたので、この車両用自動開閉装置を車体後端部の開閉体を駆動するものとしても、当該車両用自動開閉装置を車体にレイアウト性よく搭載することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1(a)は本発明の一実施の形態である車両用自動開閉装置が搭載された車両の後部を示す側面図であり、図1(b)は同図(a)に示す車両のバックドアが全開位置まで開かれた状態を示す側面図である。
図1に示すように、車両11には、その車体12の後端部に開閉体としてのバックドア13が設けられている。このバックドア13はテールゲートとも呼ばれるものであり、車体12のルーフ12aの後端部に設けられるヒンジ14を介して車体12に装着されて、図1(a)に示す全閉位置と図1(b)に示す全開位置との間の約90度の範囲で上下方向に開閉自在となっている。つまり、このバックドア13は上ヒンジ下開き式となっている。
符号15はガスステーであり、バックドア13を手動で開閉操作する際には、このガスステー15によりバックドア13に開放補助力が付与される。なお、このガスステー15は車両11のバックドア13の大きさや重量によって車種毎に任意に設けられるものである。
車体12の後部ピラー12bの内部には車両用自動開閉装置21(以下、開閉装置21とする)が装着されており、図示しないバックドア開閉スイッチ等を操作することにより、当該開閉装置21によりバックドア13を開閉駆動させて、バックドア13を自動的に開閉することができるようになっている。
図2は図1に示す開閉装置を示す斜視図であり、図3は図2に示す開閉装置の内部構造を示す断面図である。
この開閉装置21にはその駆動源となる電動モータ22が設けられている。電動モータ22は回転軸(アーマチュア軸)22aを備えたいわゆるブラシ付き直流モータとなっており、制御装置23により作動制御されて回転軸22aが正逆両方向に回転するようになっている。
電動モータ22には減速機24が取り付けられ、回転軸22aの回転はこの減速機24により減速されて出力軸25から出力される。減速機24は電動モータ22に固定されるギアケース26とギアケース26の内部に収容されるウォームギア機構27とを有し、ギアケース26の内部に突出する電動モータ22の回転軸22aの外周面にはウォーム27aが一体的に形成される。出力軸25は軸受28a,28bによりギアケース26に回転自在に支持され、この出力軸25には当該出力軸25と同軸且つ相対回転自在にウォームホイル27bが装着される。ウォームホイル27bはウォーム27aに噛み合わされ、当該ウォームホイル27bとウォーム27aとによりウォームギア機構27が構成される。
ギアケース26の内部には動力断続機構としての電磁クラッチ31が収容され、ウォームホイル27bの回転は電磁クラッチ31を介して出力軸25に伝達されるようになっている。つまり、ウォームギア機構27と出力軸25との間の動力伝達を電磁クラッチ31により断続することができるようになっている。
電磁クラッチ31はいわゆる摩擦式となっており、互いに摩擦係合可能なクラッチロータ32とアーマチュア33とを備えている。クラッチロータ32は鋼材により断面略コの字形状の円環状に形成され、軸受34を介して出力軸25に相対回転自在に装着されるとともにロータリング35を介してウォームホイル27bに連結されてウォームホイル27bとともに回転するようになっている。一方、アーマチュア33は鋼材により円板状に形成され、ウォームホイル27bとクラッチロータ32の間であってロータリング35の内側に配置される。アーマチュア33の軸心には貫通孔が形成され、その貫通孔の内側には円筒状の接続部材36が配置される。この接続部材36は出力軸25に固定され、アーマチュア33と接続部材36とが板ばね37により連結されている。これにより、アーマチュア33は接続部材36と板ばね37とを介して出力軸25に動力伝達可能に連結されるとともに、板ばね37の変形により軸方向に移動自在となっている。クラッチロータ32とアーマチュア33の軸方向端面はそれぞれ摩擦面なっており、これらの摩擦面は互いに僅かな間隔を空けて対向している。クラッチロータ32の背後にはクラッチヨーク38が配置され、このクラッチヨーク38にはクラッチコイル39が装着される。クラッチコイル39は図示しない配線を介して制御装置23に接続され、制御装置23から電力が供給されるとクラッチヨーク38に磁気吸引力を発生させて、アーマチュア33をクラッチロータ32に引き付けるようになっている。
このような構造により、クラッチコイル39に通電されると、クラッチロータ32とアーマチュア33の摩擦面が摩擦係合し、電磁クラッチ31は動力伝達状態に切り替えられ、ウォームホイル27bの動力が電磁クラッチ31を介して出力軸25に伝達される。反対に、クラッチコイル39への通電が停止されると、アーマチュア33は板ばね37のばね力によりクラッチロータ32から引き離され、電磁クラッチ31は動力遮断状態に切り替えられてウォームホイル27bと出力軸25との間の動力伝達が遮断される。
このように、この開閉装置21ではウォームギア機構27と出力軸25との間に電磁クラッチ31を設けるようにしたので、バックドア13が手動で開閉操作される際に電磁クラッチ31を遮断状態に切り替えて、その開閉操作力を低減させることができる。
減速機24のギアケース26にはケース41が固定され、このケース41の内部には出力軸25の回転を減速して出力するための遊星ギア機構42(遊星ギア減速機構)が収容されている。出力軸25は減速機24のギアケース26から突出し、その先端部25aは遊星ギア機構42を覆いケース41に取り付けられるカバー部材41cの支持孔41dに回転自在に支持されており、遊星ギア機構42はケース41の内部に出力軸25と同軸に配置されている。なお、ケース41から突出した出力軸25の先端部25aは、サンギア42a、プラネタリギア42c、リングギア42bを介してカバー部材41cに支持される構造となっており、出力軸25の先端部25aに加わる負荷はカバー部材41cで受けることが可能であるため、出力軸25の先端部25aの軸支構造は簡易的なものとすることができる。
遊星ギア機構42はいわゆるシングルピニオン式となっており、出力軸25に固定されて出力軸25とともに回転するサンギア42a(太陽歯車)と、サンギア42aと同軸に配置される内歯のリングギア(インターナルギア)42bと、サンギア42aとリングギア42bとの間に配置されてこれらのギア42a,42bに噛み合うプラネタリギア(遊星ギア)42cとを備えている。なお、図4中にはプラネタリギア42cは1つしか図示されないが、サンギア42aとリングギア42bとの間には周方向に等間隔に並ぶ3つのプラネタリギア42cが設けられる。各プラネタリギア42cをピン部材43により回転自在に支持するキャリア42dはサンギア42aに対してウォームホイル27bの側に隣接して配置され、その軸心において出力軸25に相対回転自在に支持されている。一方、リングギア42bはケース41に設けられた装着溝41aに圧入されて当該ケース41に一体的に固定されている。これにより、この遊星ギア機構42は、サンギア42aを入力要素、キャリア42dを出力要素とした減速機構とされている。
出力軸25の遊星ギア機構42とウォームギア機構27との間の部分には、出力回転体としての出力ギア44が相対回転自在に装着されている。図示する場合では、出力ギア44はキャリア42dのウォームホイル27bの側に当該キャリア42dと一体に形成されており、キャリア42dとともに回転するようになっている。つまり、出力ギア44は、遊星ギア機構42の出力によって回転駆動されるようになっている。
出力ギア44の回転運動をバックドア13に向けて出力するために、開閉装置21には出力アーム45が設けられる。出力アーム45の基端部45aには支軸46が固定され、この支軸46は出力軸25に対して平行に配置されるとともにその一端が軸受47aによりカバー部材41cに、他端が軸受け47bによりギアケース26にそれぞれ回転自在に支持されている。これにより、出力アーム45は支軸46によりカバー部材41cとギアケース26に支持されて当該支軸46を中心として揺動自在となっている。
出力アーム45の基端部45aを出力ギア44に動力伝達可能に連結するために、出力ギア44の外周には外歯ギア44aが設けられ、この外歯ギア44aに噛み合うセクターギア48が出力アーム45の基端部45aにリベット等の締結部材49により固定されている。セクターギア48の軸心は支軸46の軸心と一致しており、これにより、出力ギア44が回転するとその回転によりセクターギア48が揺動駆動され、出力アーム45はセクターギア48とともに支軸46を中心として揺動するようになっている。つまり、出力ギア44の回転は外歯ギア44aとセクターギア48とを介して出力アーム45に伝達されるようになっている。
このように、この開閉装置21では、出力ギア44の回転を外歯ギア44aとセクターギア48とを介して出力アーム45へ動力伝達するようにしたので、出力ギア44から出力アーム45への動力伝達効率、つまりこの開閉装置21の作動効率を高めることができる。
図2に示すように、出力アーム45の先端部45bはギアケース26とケース41との間に設けられた切り欠き部41bからケース41の外部に突出しており、その先端部45bには連結ロッド51の一端がボールジョイント51aにより回動自在に連結されている。また、連結ロッド51の他端はボールジョイント51bによりバックドア13に固定されるブラケット52に回動自在に連結されている。このように、出力アーム45と連結ロッド51とにより、バックドア13を開閉動作させるリンク機構が構成され、図1に示すように、出力アーム45が揺動するとその揺動運動が連結ロッド51を介してバックドア13に伝達されてバックドア13が開閉駆動される。
次に、このような構造の開閉装置21の作動について説明する。図示しないバックドア開閉スイッチ等が操作されると、電磁クラッチ31が動力伝達状態に切り替えられるとともに電動モータ22が作動し、その回転軸22aの回転がウォームギア機構27と遊星ギア機構42により減速されて出力ギア44に伝達され、出力ギア44の回転により出力アーム45が揺動してバックドア13が自動的に開閉される。また、電磁クラッチ31を遮断状態に切り替えることにより、バックドア13を手動で開閉操作することができる。
図4は図2に示す開閉装置の出力軸に沿う軸方向寸法を比較例と比較して示すスケルトン図であり、(a)は本発明の開閉装置を示し、(b)は比較例を示している。
この開閉装置21では、出力軸25と同軸に遊星ギア機構42を配置するとともに出力ギア44をウォームギア機構27と遊星ギア機構42との間に配置するようにしているので、出力ギア44に噛み合うセクターギア48やこれとともに揺動する出力アーム45は出力軸25の軸方向を基準としたウォームギア機構27と遊星ギア機構42の間の範囲に配置されることになる。したがって、この開閉装置21では、図4(a)に示すように、セクターギア48や出力アーム45を支持する支軸46を、この開閉装置21の軸方向寸法Aの範囲内、つまりウォームギア機構27と遊星ギア機構42の出力軸25の軸方向を基準とした範囲内に配置することができる。
これに対して、図4(b)に示す比較例では、遊星ギア機構42に対してウォームギア機構27とは反対側に出力ギア44を配置し、この出力ギア44にセクターギア48を噛み合わせるようにしている。そのため、比較例では、セクターギア48や出力アーム45を支持する支軸46やケース41の支軸46を支持する部位をこの開閉装置の軸方向寸法Bの範囲内に配置することができず、これらが遊星ギア機構42に対して軸方向外側(図4中上側)に突出し本願発明の開閉装置21の軸方向寸法Aよりも、突出分の寸法bだけ軸方向寸法が大きくなる。
このように、この開閉装置21では、ウォームギア機構27と遊星ギア機構42との間に出力ギア44を配置するようにしたので、この開閉装置21の出力軸25に沿う方向の軸方向寸法を低減つまり開閉装置21を薄型化して、この開閉装置21の車体12へのレイアウト性を高めることができる。
また、この開閉装置21では、ウォームギア機構27からの出力を遊星ギア機構42により減速して出力ギア44に伝達するようにしているので、例えば、複数の平行軸を備えた平行軸式の減速機構により出力軸25の回転を減速する場合に比して、この開閉装置21の当該出力軸25の径方向に沿う幅寸法を低減することができる。これにより、この開閉装置21をさらに小型化して、その車体12へのレイアウト性をさらに高めることができる。
さらに、この開閉装置21では、出力アーム45を支持する支軸46をウォームギア機構27を収容するギアケース26に支持させるようにしたので、当該支軸46によりケース41の切り欠き部41bを支持して当該ケース41の剛性を高めることができる。
さらに、この開閉装置21では、出力アーム45の先端部45bを連結ロッド51を介してバックドア13に連結するようにしたので、出力アーム45のレイアウトの自由度を高めて、この開閉装置21の車体12へのレイアウト性をさらに高めることができる。
図5は図3に示すケースの出力軸の支持部分の変形例を示す断面図である。
図3に示す場合では、遊星ギア機構42を覆うカバー部材41cに支持孔41dを設け、この支持孔41dに出力軸25の先端部25aを挿通して当該出力軸25を回転自在に支持するようにしている。これに対して、図5に示す場合では、出力軸25の遊星ギア機構42が設けられる側の先端部に軸方向に向けて凹む凹部61を設け、一方、カバー部材60にはカバー部材60の内側に向けて突出する凸部62を設け、この凸部62を軸受63を介して凹部61に係合させることにより、当該凸部62で凹部61つまり出力軸25を回転自在に支持するようにしている。前述の実施の形態の説明でも述べたように、この変形例においても、ギアケース26から突出した出力軸25の先端部25aは、サンギア42a、プラネタリギア42c、リングギア42bを介してカバー部材60に支持される構造となっており、出力軸25の先端部25aに加わる負荷はカバー部材60で受けることが可能であるため、出力軸25の先端部25aの軸支構造を本変形例のように変更することが容易に可能となる。
これにより、カバー部材60を板金等により形成して薄型化しても、出力軸25を回転自在に支持する構造がカバー部材60から軸方向外側に突出することを防止して、この開閉装置21の出力軸25に沿う軸方向寸法Aをさらに低減することができる。また、出力軸25の軸方向寸法自体を低減することができるので、出力軸25のコストを低減することができ、また、出力軸25に凹部が形成されることになるので、その分、出力軸25の重量を低減することができる。
なお、図示する場合では、カバー部材60は鋼板により形成され、凸部62はプレス加工によりカバー部材60と一体に形成されるが、カバー部材60とは別体に形成された凸部62をカバー部材60に固定するようにしてもよい。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。例えば、前記実施の形態においては、開閉体は車両11の後端部に設けられるバックドア13とされているが、これに限らず、例えばセダン車等に設けられるトランクリッドなど他の開閉体であってもよい。
また、前記実施の形態おいては、サンギア42aを出力軸25に固定し、リングギア42bをケース41に固定して、出力軸25の回転をサンギア42aから入力してキャリア42dから出力するようにしているが、これに限らず、例えばサンギア42aに出力軸25を固定し、キャリア42dをケース41に固定することにより出力軸25の回転をサンギア42aから入力してリングギア42bから出力するなど、入出力の要素は必要に応じて任意に設定することができる。
さらに、前記実施の形態においては、遊星ギア機構42を覆い、ケース41に取り付けられるカバー部材41c、60により出力軸25の先端部を回転自在に支持するようにしているが、これに限らず、遊星ギア機構42を覆い、出力軸25の先端部25aを回転自在に支持するカバー部材を板金等により形成し、ケース41に取り付けられる取付け部をアルミ合金等で成形して、これらを組み合わせるような構造であってもよい。
さらに、前記実施の形態においては、遊星ギア機構42はいわゆるシングルピニオン式となっているが、これに限らず、いわゆるダブルピニオン式の遊星ギア機構を用いるようにしてもよい。
さらに、前記実施の形態においては、遊星ギア機構42の出力を出力ギア44とセクターギア48とを介して出力アーム45に伝達するようにしているが、これに限らず、例えば出力回転体をローラとし、出力アーム45の基端部45aにローラに接触する転動面を形成して転がり摩擦により動力を伝達するなど、出力回転体から出力アーム45に動力伝達できる構造であれば、他の構造としてもよい。
(a)は本発明の一実施の形態である車両用自動開閉装置が搭載された車両の後部を示す側面図であり、(b)は(a)に示す車両のバックドアが全開位置まで開かれた状態を示す側面図である。 図1に示す開閉装置の詳細を示す斜視図である。 図2に示す開閉装置の内部構造を示す断面図である。 図2に示す開閉装置の出力軸に沿う軸方向寸法を比較例と比較して示すスケルトン図である。 図3に示すケースの出力軸の支持部分の変形例を示す断面図である。
符号の説明
11 車両
12 車体
12a ルーフ
12b 後部ピラー
13 バックドア(開閉体)
14 ヒンジ
15 ガスステー
21 車両用自動開閉装置
22 電動モータ
22a 回転軸
23 制御装置
24 減速機
25 出力軸
26 ギアケース
27 ウォームギア機構
27a ウォーム
27b ウォームホイル
28a,28b 軸受
31 電磁クラッチ(動力断続機構)
32 クラッチロータ
33 アーマチュア
34 軸受
35 ロータリング
36 接続部材
37 板ばね
38 クラッチヨーク
39 クラッチコイル
41 ケース
41a 装着溝
41b 切り欠き部
41c カバー部材
41d 支持孔
42 遊星ギア機構
42a サンギア
42b リングギア
42c プラネタリギア
42d キャリア
43 ピン部材
44 出力ギア(出力回転体)
44a 外歯ギア
45 出力アーム
45a 基端部
45b 先端部
46 支軸
47a,47b 軸受
48 セクターギア
49 締結部材
51 連結ロッド
51a,51b ボールジョイント
52 ブラケット
60 カバー部材
61 凹部
62 凸部
63 軸受

Claims (7)

  1. 車両に設けられる開閉体を開閉駆動する車両用自動開閉装置であって、
    正逆両方向に作動する電動モータと、
    前記電動モータの回転を減速して出力軸から出力するウォームギア機構と、
    前記出力軸と同軸に配置され、前記出力軸の回転を減速して出力する遊星ギア機構と、
    前記ウォームギア機構と前記遊星ギア機構との間において前記出力軸に相対回転自在に装着され、前記遊星ギア機構の出力により回転駆動される出力回転体と、
    前記出力軸に平行な支軸により揺動自在に支持され、基端部が前記出力回転体に動力伝達可能に連結されるとともに先端部が前記開閉体に連結される出力アームとを有することを特徴とする車両用自動開閉装置。
  2. 請求項1記載の車両用自動開閉装置において、前記出力回転体の外周に外歯ギアを設け、前記出力アームの基端部に前記外歯ギアに噛み合うセクターギアを設けることを特徴とする車両用自動開閉装置。
  3. 請求項1または2記載の車両用自動開閉装置において、前記ウォームギア機構と前記出力軸との間の動力伝達を断続する動力断続機構を有することを特徴とする車両用自動開閉装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両用自動開閉装置において、前記出力軸の前記遊星ギア機構が設けられる側の先端部に凹部を設け、前記凹部に係合して前記出力軸を回転自在に支持する凸部を前記遊星ギア機構を覆うカバー部材に設けることを特徴とする車両用自動開閉装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の車両用自動開閉装置において、前記ウォームギア機構を収容するギアケースに前記支軸を支持させることを特徴とする車両用自動開閉装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の車両用自動開閉装置において、前記出力アームの先端部を連結ロッドを介して前記開閉体に連結することを特徴とする車両用自動開閉装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の車両用自動開閉装置において、車体の後部ピラーの内部に装着されて車体後端部に上下方向に開閉自在に装着される前記開閉体を開閉駆動することを特徴とする車両用自動開閉装置。
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CN112854938A (zh) * 2021-03-19 2021-05-28 义乌市联琴贸易有限公司 一种可拆卸式快递柜自动锁紧装置

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