JP5254345B2 - 車輌のレンジ切換え装置 - Google Patents

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    • F16H2061/326Actuators for range selection, i.e. actuators for controlling the range selector or the manual range valve in the transmission

Description

本発明は、運転者が例えばシフトレバーによって選択したシフトレンジ(例えば、P,R,N,D)を電気信号を介して設定するいわゆるシフトバイワイヤシステムを構成する車輌のレンジ切換え装置に関する。
一般に、例えば自動変速機を備えた車輌のシフトレンジは、油圧制御装置内のレンジ圧を設定するマニュアルバルブやパーキング機構に連動するマニュアルシャフトを回動駆動することで切換えられており、このマニュアルシャフトを運転席近傍に配設されたシフトレバーにより機械的なロッド機構等を介して駆動するものが主流である。
しかし、近年、車輌の設計自由度の向上やハイブリッド車輌の登場などにより、シフトレバーとマニュアルシャフトとを機械的に連結せず、シフトレバー操作に基づく電気信号を用いて電気的にマニュアルシャフトを駆動制御する、いわゆるシフトバイワイヤ(SBW)システムを用いる車輌も開発されている。
このシフトバイワイヤシステムとしては、例えば自動変速機の大幅な設計変更が不要となるように、変速機側に備えられているマニュアルシャフトに対し、モータ等を有するレンジ切換え装置を取り付け、シフトレバー操作に基づきモータを駆動制御して該マニュアルシャフトを回動駆動するものが提案されている。このものは、モータの駆動回転を駆動機構を介してマニュアルシャフトに伝達すると共に、該マニュアルシャフトの回動角度を角度センサにより検出してモータの駆動制御にフィードバックすることで、シフトレンジの切換えを達成している。
特開2005−207570号公報
ところで、上述のレンジ切換え装置は、自動変速機やハイブリッド駆動装置とは別体に組み立てられ、それらのケースから突出されたマニュアルシャフトに対して取り付けられるため、防水性の確保や異物侵入の防止などのために、モータ、駆動機構、角度センサ等を密封する形でケースに収容されている。また特に、レンジ切換え装置は、自動変速機やハイブリッド駆動装置に対して後付けされる形で取り付けられるが、その取り付け前にあっても異物等が侵入しないように略々完成した状態まで組上げられて搬送される。
一方で、マニュアルシャフトと駆動機構との間にガタがあると、角度センサにより正確にマニュアルシャフトの角度を検出し、モータの駆動制御を正確に行ったとしても、そのモータの駆動回転が正確にマニュアルシャフトに反映されないという問題がある。そのため、特許文献1の図5及び図6に示すように、マニュアルシャフトの先端と駆動機構(アーム部材)とを締結しておくことが考えられる。
しかしながら、マニュアルシャフトの先端と駆動機構(アーム部材)とは、上述のようにケースに密封されて収容されているため、それらを締結するためには、完成しているレンジ切換え装置のケースを取り外し、締結した後、再度ケースを組み付ける必要が生じ、つまり自動変速機やハイブリッド駆動装置への取り付け工程が複雑になってしまう。また、一旦レンジ切換え装置のケースを取り外す必要が生じるため、この取り付け工程における異物侵入の虞も生じるという問題がある。
そこで本発明は、車輌のレンジ切換え装置を組み付けた状態で、レンジ切換え軸の端部と駆動機構の回転係合部材とをケース部材の内部で締結することを可能にし、取り付け工程の簡素化を図ると共に異物侵入の防止も図ることが可能な車輌のレンジ切換え装置を提供することを目的とする。
本発明は(例えば図1乃至図7参照)、モータ(4)と、該モータ(4)の回転運動を直線運動に変換する変換機構(5)と該変換機構(5)によって変換された直線運動を揺動運動に変換する回転係合部材(6)とを有して前記モータ(4)の駆動回転を伝達する駆動機構(5,6,12)と、前記回転係合部材(6)によって回動駆動されるレンジ切換え軸(18)によって貫通されると共に該レンジ切換え軸(18)の回転角を検出する検出部(11)と、少なくとも前記回転係合部材(6)と前記検出部(11)とを密封するケース部材(10)と、を備え、レンジ選択手段(2)により選択されたシフトレンジと前記検出部(11)の検出結果とに基づき前記モータ(4)が駆動制御される車輌のレンジ切換え装置(1)において、
前記検出部(11)を貫通して突出した前記レンジ切換え軸(18)の端部(18b)と前記回転係合部材(6)とを前記ケース部材(10)の内部で締結する締結手段(50,60)と、
前記車輌のレンジ切換え装置(1)を組み立てた状態で前記回転係合部材(6)と前記レンジ切換え軸(18)とを前記締結手段(50,60)で締結する際、該締結手段(18d,50又は60)による前記ケース部材(10)の内部での締結を可能にする締結可能手段(10c,51、又は10d,60b,60c)と、を備え
前記締結可能手段は、前記ケース部材(10)に形成された貫通孔(10d)と、該貫通孔(10d)の円周に配置されたシール部材(75)と、からなり、
前記締結手段は、前記レンジ切換え軸(18)の端部(18b)に形成された雄ネジ(18d)に螺合し、前記貫通孔(10d)まで延設されて該貫通孔(10d)との間が前記シール部材(75)でシールされる外周円筒部(60b)と、前記ケース部材(10)の外部にて工具からの回転トルクを受圧するトルク受圧部(60c)とが形成されたナット(60)からなることを特徴とする。
これにより、車輌のレンジ切換え装置を組み立てた状態で該車輌のレンジ切換え装置をレンジ切換え軸に取り付ける際、締結手段によるケース部材の内部で、レンジ切換え軸の端部と駆動機構の回転係合部材との締結を可能にしたので、ケースを取り外すことなく、レンジ切換え軸と駆動機構の回転係合部材とを締結することができる。これにより、車輌のレンジ切換え装置をレンジ切換え軸に取り付ける際の工程を簡素化することができると共に、異物侵入の防止も図ることができる。さらに、ケース部材の外部からトルク受圧部を介してナットを締め付けることにより、レンジ切換え軸と駆動機構の回転係合部材との締結をケース部材の内部ですることができる。また、外周円筒部とケース部材の貫通孔との間がシールされているので、ケース部材内の密封性を確保することができる。
また、本発明は(例えば図10及び図11参照)、前記レンジ切換え軸(18)に相対回転不能に嵌合され、かつ外周面(101a)が円形に形成されると共に、側面(101b)により前記回転係合部材(6)を支持する円板状部材(101)と、
前記円板状部材(101)の外周面(101a)を摺動自在に支持する支持孔(100a)を有すると共に、前記ケース部材(10)に支持された支持部材(100)と、を備えてなることを特徴とする。
これにより、例えばレンジ切換え装置がレンジ切換え軸に対する傾き方向の力を受けても、その力を支持部材及び円板状部材により受圧することができ、回転係合部材の傾き方向への支持精度を向上することができる。
また、本発明は(例えば図5乃至図7参照)、前記検出部(11)は、前記レンジ切換え軸(18)に嵌合されて一体に回転するロータ(11a)と、該ロータ(11a)の回転角度を検出する角度センサ(11b)とからなり、
前記駆動機構の回転係合部材(6)と前記ロータ(11a)とを回転不能に嵌合させる嵌合部(6d,11c)を備えたことを特徴とする。
これにより、駆動機構の回転係合部材と検出部のロータとを回転不能に嵌合させる嵌合部を備えているので、該回転係合部材と検出部のロータとが位置ズレすることを無くすことができ、車輌のレンジ切換え装置を組み付ける際、レンジ切換え軸を容易に挿入することができ、取り付け工程の簡素化を図ることができる。
なお、上記カッコ内の符号は、図面と対照するためのものであるが、これは、発明の理解を容易にするための便宜的なものであり、特許請求の範囲の構成に何等影響を及ぼすものではない。
本発明に係るレンジ切換え装置及び周辺の機構を示す模式図。 レンジ切換え装置を示す展開図。 第1の実施の形態に係るレンジ切換え装置を示す図2のA−A矢視断面図。 第2の実施の形態に係るレンジ切換え装置を示す断面図。 第3の実施の形態に係るレンジ切換え装置を示す断面図。 アーム部材と検出センサのロータとの嵌合部を示す分解斜視図。 第4の実施の形態に係るレンジ切換え装置を示す断面図。 第5の実施の形態に係るレンジ切換え装置を示す断面図。 第5の実施の形態に係るレンジ切換え装置を示す斜視図。 第6の実施の形態に係るレンジ切換え装置を示す断面図。 第6の実施の形態に係るレンジ切換え装置を一部切欠いて示す斜視図。
<第1の実施の形態>
図1に、本発明に係る車輌のレンジ切換え装置の一例として、本実施の形態に係るレンジ切換え装置1を示す。同図は、レンジ切換え装置1、ディテント機構7、パーキング機構8、及びバルブボディ9の構成を模式的に示す図である。なお、本発明に係る実施の形態として、第1〜第6の実施の形態を説明するが、これら6つの実施の形態に共通する部分を説明する際は、単に「レンジ切換え装置1」とし、区別して説明する際は、「レンジ切換え装置1〜1」という。
レンジ切換え装置1は、図1に示すように、例えば車輌に搭載される自動変速機(例えば多段自動変速機や無段変速機(CVT))に取り付けられるように構成されており、該レンジ切換え装置1には、運転者によってシフトレンジが選択されるシフトレバー(レンジ選択手段)2からのシフト信号(電気信号)S1に基づいて制御信号S2を発生させる制御手段3と、該制御手段3からの制御信号S2に基づいて制御されるモータ4と、該モータ4の回転運動を直線運動に変換する変換機構(駆動機構)5と、該変換機構5によって変換された直線運動を揺動運動に変換するアーム部材(回転係合部材、駆動機構)6と、該アーム部材6によって回動駆動されるマニュアルシャフト(レンジ切換え軸)18の回動角度を検出することで後述のマニュアルバルブ20のスプール21の位置を検出するレンジ位置検出センサ(検出部)11と、を備えている。これらモータ4、変換機構5、アーム部材6、レンジ位置検出センサ11は、同一のケース(ケース部材)10内に収納されている。
一方、自動変速機には、大まかに、不図示の変速機構を油圧制御するための油圧制御装置(バルブボディ)9と、パーキング機構8と、ディテント機構7が備えられており、該ディテント機構7と、該ディテント機構7に連結されたマニュアルシャフト18とが不図示の自動変速機のケースの外部に取り付けられて配設されている。また、上記スプール21は、自動変速機のバルブボディ9内に配置されており、上記パーキング機構8は、不図示の自動変速機のケース内に収納されている。
シフトレバー2には、自動変速機のP(パーキング)レンジ,R(リバース)レンジ,N(ニュートラル)レンジ,D(ドライブ)レンジの各シフトレンジ(不図示)が表示されている。シフトレバー2は、運転者によって直接、操作されて上述のシフトレンジのうちから1つのレンジが選択される。そして、選択されたレンジに対応するシフト信号S1が発生される。なお、レンジ選択手段としては、運転者の意思を反映することができるもの、すなわち運転者によって選択されたシフトレンジに対応するシフト信号S1を発生させることができるものであれば、シフトレバー2以外のものであってもよい。例えば、シフトボタン、シフトスイッチ、音声入力装置等を使用することができる。
制御手段3は、上述のシフトレバー2で発生されたシフト信号S1に基づいて制御信号S2を発生させ、この制御信号S2によって後述のモータ4の回転を駆動制御するものである。さらに、この制御手段3には、後述のスプール21の位置を検出するレンジ位置検出センサ11(後述)からの検出信号が入力される。制御手段3は、この検出信号に基づいて、モータ4の回転方向や回転開始・停止のタイミングを駆動制御するようになっている。このように制御手段3は、シフトレバー2からのシフト信号S1に基づいてモータ4によりスプール21の動作を制御してシフトレンジを切換える制御手段、いわゆるシフトバイワイヤシステム(SBW)をコントロールするためのコントロールユニットである。また、制御手段3は、図1において、ケース10の外部に配置されているように示しているが、該ケース10の内部に配置するようにしても良い。
一方、ディテント機構7は、ディテントレバー26と、ディテントスプリング27と、ローラ28とを有している。該ディテントレバー26は、板状の部材であり、マニュアルシャフト18が軸受部30に嵌合されている。該ディテントレバー26は、該マニュアルシャフト18を介して自動変速機(不図示)のケースによって揺動自在に支持されている。ディテントレバー26の一端部(図1中の下方側の端部)には、長孔状の長孔31が穿設されていて、この長孔31には、上記スプール21に連結された連結軸24の先端のフック25が係合されている。
該スプール21は、バルブボディ9内に配置されたマニュアルバルブ20内のスプールであり、例えば図中左方側から順にランド21a,21b,21cを有している。該スプール21は、軸方向(矢印A1−A2方向)に移動自在に支持されており、軸方向に移動することにより、バルブボディ9内の油路を切換えて、所定のシフトレンジを設定するものである。すなわち、Pレンジに対応するP位置,Rレンジに対応するR位置,Nレンジに対応するN位置,Dレンジに対応するD位置に移動できるようになっている。
また、ディテントレバー26の先端部(図1中の上方側の端部)には同図中の左から順に4個の切換え領域として左から順にレンジ溝a,c,e,gが設けられている。そしてこれらレンジ溝a,c,e,gの各間には、凸部b,d,fが形成されている。上記レンジ溝a,c,e,gは、この順に、前述のスプール21のP位置,R位置,N位置,D位置に大まかに対応している。ここで、「大まかに」とは、上記レンジ溝a,c,e,gが、幅を持った領域(切換え領域)であるという意味である。ディテントスプリング27は、略々長板状の部材によって形成されており、基端部32が、図1に示すように、バルブボディ9に固定されるとともに先端には二股部33が形成されている。この二股部33の間に、ローラ28が回動自在に支持されている。ディテントスプリング27全体は板ばねとして作用し、その先端に回動自在に配置されているローラ28をディテントレバー26の各レンジ溝a,c,e,gの傾斜面に押圧して、ディテントレバー26を精度よく位置決め保持するようになっている。
上述のように、本実施の形態においては、ディテントレバー26の揺動動作とスプール21の矢印A1−A2方向の移動動作が連動していること、すなわちマニュアルシャフト18の回動位置とスプール21の位置とが1対1に対応していることに基づき、スプール21の位置を直接制御するのではなく、マニュアルシャフト18の回動角度を精度よく制御することで、スプール21を精度よく制御するものである。
パーキング機構8は、図1に示すように、基端側がL字形に屈曲されて上述のディテントレバー26に係合されたパーキングロッド34と、このパーキングロッド34の先端側に遊嵌されて移動可能な円錐状のウエッジ35と、パーキングロッド34に固定された鍔部36とウエッジ35とに連結されたばね37と、パーキングロッド34の先端側の下方に配置されたサポート38と、このサポート38との間にウエッジ35が挿脱される、揺動自在なパーキングポール40とを備えている。パーキングポール40は、基端側の軸41を中心にほぼ上下方向に揺動自在に配置されており、上側には自動変速機の出力軸(不図示)に固定されたパーキングギヤ42に対して係脱可能な爪43が突設されている。
ついで、シフトレンジの切換え動作についてPレンジからRレンジへの切換えを一例として簡単に説明する。Pレンジにおいては、ディテント機構7のローラ28は、図1中のレンジ溝a内に配置されている。運転者によってシフトレバー2が、PレンジからRレンジに切換えられると、これに対応したシフト信号S1が制御手段3に入力される。すると、制御手段3によって詳しくは後述するレンジ切換え装置1のモータ4が回転され、マニュアルシャフト18を介して、ディテントレバー26が図1中反時計回り方向に回転するとともに、スプール21が矢印A1方向に移動する。制御手段3は、後述のレンジ位置検出センサ11の検出角度がPレンジからRレンジへの切換えに対応する値になったときに、モータ4の回転を停止する。これにより、ローラ28は、レンジ溝a内から凸部bを越えてレンジ溝c内に入る。モータ4が停止されたことにより、ディテントレバー26は、ディテントスプリング27の弾性力に基づくローラ28の付勢力により回転される。この回転によってローラ28は、レンジ溝c内に精度よく位置決め保持される。これにより、P位置にあったスプール21は、精度よくR位置に配置されることになる。なお、他のシフトレンジ間の切換え動作についても上述と略々同様であるので、その説明は省略する。
次に、図2及び図3を参照して、本発明に係るレンジ切換え装置1の構成について説明する。ケース10は、自動変速機に対して固定されるケース本体10aと、このケース本体10aを上方から覆うカバー10b(図3参照)とを備えている。この図2は、カバー10bを取り外した状態を示す。また、図3は、図2のA−A線の断面を示す。
モータ4は、図2に示すように、円筒形状の本体4aと、該本体4aの一端側に突出するように配置された出力軸4bと、該本体4aの他端側に配置され、電源の供給及び上記制御手段3からの制御信号S2を入力するためのモータ端子部4cとによって構成されている。また、該モータ4は、例えば永久磁石を有する直流モータが使用され、その回転方向、回転時間、回転タイミングは、上記の制御手段3によって制御されるようになっている。
上記モータ4の出力軸4bには、伝動ギヤ12aが一体に回転するように固定されており、該伝動ギヤ12aは、伝動ギヤ12bと噛合している。該伝動ギヤ12bは、ケース10に対して固定された伝動軸13に回転自在となるように嵌合されていると共に、上記伝動ギヤ12aよりも大きな外径を有しており、さらに、該伝動ギヤ12bよりも小さな外径の伝動ギヤ12cが一体的に固定されている。そして、該伝動ギヤ12cは、該伝動ギヤ12cよりも大きな外径の伝動ギヤ12dと噛合しており、該伝動ギヤ12dは、後述する変換機構5のネジ軸5aと一体回転するように該ネジ軸5aに固定されている。これにより、モータ4の出力軸4bの回転は、これら伝動ギヤ12a,12b,12c、12dからなる伝動ギヤ群(駆動機構)12によって減速されて上記ネジ軸5aに伝達される。
変換機構5は、本実施の形態では滑りネジを採用している。この変換機構5としての滑りネジは、図2に示すように、モータ4によって回転駆動されるネジ軸5aと、該ネジ軸5aに対して軸方向移動可能に係合されたナット部材5bとを有している。該ネジ軸5aは、ケース10に対してブラケットによって固定されたベアリング5dを介してケース10に対して回転自在に支持されている。
上記ナット部材5bは、図3に示すように、略々直方体状に形成されていて、背面側(図3中の右方側)には、軸方向に沿ってガイドレール5eが形成されている。このガイドレール5eは、ケース本体10aの内側に固定配置され、ネジ軸5aに平行に敷設されたガイド部材14のガイド溝14aに遊嵌されており、該ナット部材5bはネジ軸5aの回転に伴って回転不能に軸方向へ案内される。また、ナット部材5bの手前側(図3中の左方側)には、突起部5cが形成されており、この突起部5cには、後述のアーム部材6が係合されている。このように本実施の形態においては、変換機構5は、回転運動を直線運動(直線駆動)に変換できるように構成されている。
アーム部材6には、一端に長孔状の孔部6aが形成されており、上記ナット部材5bの突起部5cが係合している。また、アーム部材6の他端には、図3に示すように、貫通孔6b,6cが形成されており、該貫通孔6b,6cには、マニュアルシャフト18の先端部が相対回転不能に嵌合されている。
詳細には、マニュアルシャフト18は、その先端部が平行な2面として面取りされた2面取り部18aと、該2面取り部よりも細く形成された先細部(端部)18bとを有しており、それらの径の違いから段差部18cを形成している。また、該先細部18bの外周側には、2面取りされた部分を除き、雄ネジ18dが形成されている(図1、図6参照)。
一方の上記アーム部材6には、上記マニュアルシャフト18の形状に合わせて、貫通孔6cの径が貫通孔6bの径よりも大きくなるように形成されており、それらの径の違いから突当り部6eを形成している。即ち、上記マニュアルシャフト18が貫通孔6b,6cに挿入されると、上記2面取り部18aが貫通孔6cに嵌合すると共に先細部18bが貫通孔6bに嵌合し、段差部18cが突当り部6eに突当る。そして、ナット(締結手段)50の雌ネジ50aが先細部18bの雄ネジ18dに螺合されて締め付けられると、突当り部6eがマニュアルシャフト18の段差部18cとナット50との間で挟持される形で、アーム部材6とマニュアルシャフト18とが締結される。
これにより、アーム部材6は、上記ナット部材5bがネジ軸5aの軸方向に移動するのに伴って回動し、マニュアルシャフト18を回転させることになる。なお、マニュアルシャフト18とケース10の本体10aとの間にはシールリング72が配設されており、ケース10における本体10aとカバー10bとの間に配設されたシール部材71と相俟って、ケース10の密封構造を構成し、異物の侵入防止や防水性の確保がなされている。
また、レンジ位置検出センサ11は、貫通配置されたマニュアルシャフト18に周設されたポテンショメータからなり、図2及び図3に示すように、永久磁石が内装されたロータ11aと、該ロータ11aを回転自在に支持すると共に、ホール素子が内装され、該ロータ11aの角度を検出する角度センサ11bとを有して構成されている。該ロータ11aの略々中心には、上記マニュアルシャフト18の2面取り部18aの形状に合わせて形成された貫通孔11fが備えられており、該貫通孔11fは、該2面取り部18aの大きさよりも僅かに小さく形成された例えば樹脂材料からなり、該マニュアルシャフト18が挿入された際、2面取り部18aが該貫通孔11fに圧入される。それにより、該ロータ11aは、マニュアルシャフト18の外周部分に嵌合し、該マニュアルシャフト18に対して回転不能に配置される。これにより、レンジ位置検出センサ11は、例えばガタ等を介することなく、マニュアルシャフト18の回動角度を精度良く検出する。
また、レンジ位置検出センサ11は、マニュアルシャフト18の回転角度に対応した電圧を出力するためのセンサ端子部11eを有しており、つまり該センサ端子部11eから上記制御手段3にマニュアルシャフト18の角度が信号出力される。この角度信号は、制御手段3において、モータ4の駆動回転量のためのフィードバック制御に用いられ、つまりレンジ位置検出センサ11によるマニュアルシャフト18の角度検出結果によって、モータ4の駆動・停止が制御される。このモータ4の駆動・停止は、上述のようにアーム部材6とマニュアルシャフト18とが締結されているため、例えばガタを介してマニュアルシャフトが駆動されることがなく、つまり精度良くレンジ切換えの制御が行われる。なお、本実施の形態においては、レンジ位置検出センサ11をポテンショメータであるように説明したが、これに限らず、マニュアルシャフト18の回転角度に対応した電気的な信号を出力し得るものであればどのようなセンサを用いても良い。
以上説明したレンジ切換え装置1においては、図3に示すように、ケース10のカバー10bにあって、マニュアルシャフト18と同軸上の延長上に、ナット50を締め付ける工具(例えば六角レンチ等)を挿入し得る挿入孔(締結可能手段)10cが形成されており、該挿入孔10cには、シールリング73が固着された蓋部材(被覆部材、締結可能手段)51が着脱自在に該挿入孔10cを覆うように配設されている。即ち、該挿入孔10cには、雌ネジが形成されており、蓋部材51には雄ネジ(雄ネジ部)が形成されて、該蓋部材51は挿入孔10cに螺合されている。また、蓋部材51がケース10に取り付けられると、上記シールリング73によりケース10と蓋部材51との間が密封される。なお、シールリングは蓋部材と別体とし、ケースに溝を形成し、該溝に埋め込むようにしても良い。
これにより、本第1の実施の形態にあっては、該レンジ切換え装置1を自動変速機に配設されているマニュアルシャフト18に取り付ける際、蓋部材51を外すだけの簡単な作業で、ナット50によるマニュアルシャフト18とアーム部材6との締結を行うことができ、つまりレンジ切換え装置1を組み立てた状態でケース10を分解することなく、ケース10内部での締結を可能にすることができ、レンジ切換え装置1をマニュアルシャフト18に取り付ける際の工程を簡素化することができる。また、組み立てたレンジ切換え装置1を搬送する間や、締結後(レンジ切換え装置1の自動変速機への取り付け後)にあっても、蓋部材51を取り付けることでケース10内の密封性を確保することができ、異物侵入の防止も図ることができる。
また、車輌のレンジ切換え装置1をマニュアルシャフト18に取り付けた状態で、蓋部材51によりナット50が視認不能となって、該ナット50によってどのように固定されているか分からないため、例えばマニュアルシャフト18を回動してパーキングギヤを解除して車輌を盗難する等の行為に対し、盗難防止効果を得ることができる。また、蓋部材51とナット50とが別部材であるため、例えばナット60が挿入孔を塞ぐものに比して(後述の第2の実施の形態を参照)、ナット50の締結を解除するのに時間を要するので、盗難防止効果を得ることができる。
なお、以上説明した本第1の実施の形態に係るレンジ切換え装置1にあっては、挿入孔10cに蓋部材51を螺合することにより該挿入孔10cを塞いでいるが、これに限らず、例えばレンジ切換え装置1を自動変速機に配設されているマニュアルシャフト18に取り付けた後、樹脂材料等により形成されたキャップ状の部材を挿入孔10cに接着剤等を用いて固着することも考えられる。
<第2の実施の形態>
つづいて、上記第1の実施の形態を一部変更した第2の実施の形態について図4に沿って説明する。なお、上記第1の実施の形態と同様の部分には、同符号を付して、その説明を省略する。
本第2の実施の形態に係るレンジ切換え装置1は、図4に示すように、第1の実施の形態におけるナット50の形状(図3参照)を変更したナット(締結手段)60を備えるものである。該ナット60は、雌ネジ60aが一方向だけに開口した、いわゆる袋ナットからなり、ケース10のカバー10bには貫通孔(締結可能手段)10dが形成されて、該ナット60が該貫通孔10dよりも突出するように延設されている。特に該ナット60の軸方向の略々中央部分は、外周側が円筒状に形成された外周円筒部(締結可能手段)60bとなっており、該外周円筒部60bがカバー10bの貫通孔10dまで延設されている。また、該ナット60の外周円筒部60bよりも先端側、即ちカバー10の外部に突出した部分には、6面取りされて、例えば六角レンチやスパナ等の工具による回転トルクを受圧する6面取り部(締結可能手段、トルク受圧部)60cが形成されている。そして、上記外周円筒部60bとカバー10bの貫通孔10dとの間には、シールリング75が該貫通孔10dの円周に配置されて、ナット60を回転自在にシールしつつ密封性を維持している。
これにより、本第2の実施の形態にあっては、該レンジ切換え装置1を自動変速機に配設されているマニュアルシャフト18に取り付ける際、ケース10の外部において、ナット60の6面取り部60cを工具により締め付けるだけで、マニュアルシャフト18とアーム部材6との締結を行うことができ、つまりレンジ切換え装置1を組み立てた状態でケース10を分解することなく、ケース10内部での締結を可能にすることができ、レンジ切換え装置1をマニュアルシャフト18に取り付ける際の工程を簡素化することができる。また、組み立てたレンジ切換え装置1を搬送する間や、締結後(レンジ切換え装置1の自動変速機への取り付け後)にあっても、ケース10内の密封性は確保されており、異物侵入の防止も図ることができる。
<第3の実施の形態>
つづいて、上記第1の実施の形態を一部変更した第3の実施の形態について図5及び図6に沿って説明する。なお、上記第1の実施の形態と同様の部分には、同符号を付して、その説明を省略する。
本第3の実施の形態に係るレンジ切換え装置1は、図5及び図6に示すように、第1の実施の形態において互いに離れていたアーム部材6とレンジ位置検出センサ11との関係(図3参照)を改良したものである。即ち、レンジ位置検出センサ11のロータ11aにアーム部材6側に突出する突出部11cを設け、該突出部11cを上記マニュアルシャフト18と同様に2面取りして形成し、一方のアーム部材6においても、該突出部11cの形状に合わせた形状の貫通孔6dを形成し、これら突出部11cと貫通孔6dとが互いに嵌合する嵌合部を構成したものである。
上記突出部11cの端面11dと、マニュアルシャフト18の段差部18cとは、同一面となるように(突出部11cの方が僅かに短くても良い)形成されており、ナット50により締め付けられ、アーム部材6とマニュアルシャフト18とが締結される際に、ロータ11aが締結を阻害しないように構成されている。
これらアーム部材6とロータ11aとは、レンジ切換え装置1を組み立てた際に嵌合される。これにより、該レンジ切換え装置1を自動変速機に配設されているマニュアルシャフト18に取り付ける際、ロータ11aの貫通孔11fとアーム部材6の貫通孔6bとが、位置ズレすることなく同一軸線上にあり、マニュアルシャフト18を容易に挿入することができ、つまり取り付け工程の簡素化を図ることができる。また、ロータ11aが例えば搬送中等に180度回転してしまうことも防止され、つまりマニュアルシャフト18を挿入する際にロータ11aが反転した状態で取り付けられてしまうことも防止することができる。
<第4の実施の形態>
また、第4の実施の形態に係るレンジ切換え装置1は、第2の実施の形態に係るレンジ切換え装置1のものに、第3の実施の形態と同様の、アーム部材6とロータ11aとの嵌合部を設けたものである。これにより、第2の実施の形態に係るレンジ切換え装置1のものに加えて、第3の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
<第5の実施の形態>
つづいて、上記第1の実施の形態を一部変更した第5の実施の形態について図8及び図9に沿って説明する。なお、上記第1の実施の形態と同様の部分には、同符号を付して、その説明を省略する。
本第5の実施の形態に係るレンジ切換え装置1は、図8に示すように、第1の実施の形態における蓋部材51(図3参照)をプレートカバー(被覆部材、板状部材)80に変更したものである。また、第1の実施の形態に比して、ナット50によるマニュアルシャフト18とアーム部材6とレンジ位置検出センサ11との締結部分を変更したものである。即ち、第1の実施の形態においては、ナット50によりマニュアルシャフト18にアーム部材6を直接締結していたが、本第5の実施の形態においては、ナット50によりワッシャ部材81を介してマニュアルシャフト18に締結し、かつ該ワッシャ部材81をレンジ位置検出センサ11のロータ11aに連結したものである。
詳細には、図8に示すように、アーム部材6に形成された貫通孔6bは、マニュアルシャフト18の2面取り部18aの形状に合わせて形成されており、該2面取り部18aに嵌合されている。これにより、アーム部材6は、上記ナット部材5bがネジ軸5aの軸方向に移動するのに伴って回動し、マニュアルシャフト18を回転させることになる。
一方、ワッシャ部材81は、ワッシャ部81aと2本の脚部81b,81bとを有して構成されている。ワッシャ部81aにはマニュアルシャフト18の先細部18bが貫通される貫通孔81cが形成されており、つまりマニュアルシャフト18の段差部18cがワッシャ部81aに突当ると共にナット50の雌ネジ50aが先細部18bの雄ネジ18dに螺合されて締め付けられることで、ワッシャ部材81がマニュアルシャフト18に対して締結される。
また、アーム部材6には、脚部81b,81bが貫通される貫通孔(図示を省略)が形成されており、それら脚部81b,81bは、レンジ位置検出センサ11のロータ11aを挟持する形で嵌合され、これにより、マニュアルシャフト18、レンジ位置検出センサ11のロータ11a、ワッシャ部材81、ナット50が一体的に締結される。なお、アーム部材6は、マニュアルシャフト18の軸方向に対して、レンジ位置検出センサ11のロータ11aとワッシャ部材81のワッシャ部81aとの間に隙間を存して遊嵌される形となり、かつマニュアルシャフト18の回転方向に対しては、2面取り部18aの形状に貫通孔6bが嵌合して相対回転不能に係合されている。
そして、本レンジ切換え装置1においては、図8及び図9に示すように、ケース10のカバー10bにあって、マニュアルシャフト18と同軸上の延長上に、ナット50を締め付ける工具(例えば六角レンチ等)を挿入し得る挿入孔(締結可能手段)10eが形成されており、該挿入孔10eの外側(図8中左方側)には、プレス加工等により形成されたプレートカバー80が密着するようにネジ91,91(図9参照)により固着されている。なお、図9における複数(6箇所)のネジ90は、ケース本体10aとカバー10bとを締結するネジである。
また、ケース10のカバー10bにおける挿入孔10eの外周側には、シールリング76が配設されており、プレートカバー80とカバー10bとの間をシールしている。これにより、プレートカバー80とケース10とを密着させる部分を精度良く加工しなくても、ケース10内の密封性を確保することができ、つまりプレートカバー80をプレス加工で形成することを可能にして、コストダウンを可能にしている。
以上説明した本第5の実施の形態に係るレンジ切換え装置1によると、プレートカバー80を外すだけの簡単な作業で、ナット50によるマニュアルシャフト18とアーム部材6との締結をケース10の内部ですることができ、締結後は、プレートカバー80を取り付けることでケース10内の密封性を確保することができる。また、挿入孔10eを覆う部材が板状に形成されているので、レンジ切換え装置1の厚み方向(図8中の左右方向)のコンパクト化を図ることができる。さらに、プレートカバー80はプレス加工等により形成することができるので、コストダウンを図ることもできる。
また、ワッシャ部材81とロータ11aとは、レンジ切換え装置1を組み立てた際にアーム部材6を介して脚部81b,81bにより嵌合される。これにより、該レンジ切換え装置1を自動変速機に配設されているマニュアルシャフト18に取り付ける際、ロータ11aの貫通孔11fとアーム部材6の貫通孔6bとワッシャ部材81の貫通孔81cとが、位置ズレすることなく同一軸線上にあり、マニュアルシャフト18を容易に挿入することができ、つまり取り付け工程の簡素化を図ることができる。また、ロータ11aが例えば搬送中等に180度回転してしまうことも防止され、つまりマニュアルシャフト18を挿入する際にロータ11aが反転した状態で取り付けられてしまうことも防止することができる。
また、車輌のレンジ切換え装置1をマニュアルシャフト18に取り付けた状態で、プレートカバー80によりナット50が視認不能となって、該ナット50によってどのように固定されているか分からないため、例えばマニュアルシャフト18を回動してパーキングギヤを解除して車輌を盗難する等の行為に対し、盗難防止効果を得ることができる。また、プレートカバー80とナット50とが別部材であるため、例えばナット60が挿入孔を塞ぐものに比して(例えば第2の実施の形態を参照)、ナット50の締結を解除するのに時間を要するので、盗難防止効果を得ることができる。
<第6の実施の形態>
つづいて、上記第1及び第5の実施の形態を一部変更した第6の実施の形態について図10及び図11に沿って説明する。なお、上記第1及び第5の実施の形態と同様の部分には、同符号を付して、その説明を省略する。
本第6の実施の形態に係るレンジ切換え装置1は、図10に示すように、第5の実施の形態と同様に、第1の実施の形態に比して蓋部材51(図3参照)をプレートカバー(板状部材)80に変更したものである。また、第5の実施の形態に比して、ナット50によるマニュアルシャフト18とアーム部材6との締結部分を変更し、かつマニュアルシャフト18を支持部材100によって支持するように変更したものである。
詳細には、図10及び図11に示すように、ケース本体10aとカバー10bとの間には、支持部材100が配置されており、図11に示すように、該支持部材100は、端部100bがケース本体10aの挟持部10fとカバー10bの挟持部(不図示)とに挟持されると共に、例えば2本のネジ92,92によりケース本体10aに対して固定されている。該支持部材100は、図10及び図11に示すように、凸状に形成された部分の中心に円形状の支持孔100aが形成されている。
該支持孔100aの中には、円板状に形成された円板状部材101が配置されており、その外周面101aが円形に形成されて、該支持孔100aに摺動自在に支持されている。また、該円板状部材101は、その側面101bがアーム部材6に固着されており、つまり支持部材100は、円板状部材101を介してアーム部材6を回転自在に支持している。
アーム部材6の貫通孔6bは、マニュアルシャフト18の先細部18bに嵌合するように形成されており、また、円板状部材101の貫通孔101cは、該2面取り部18aに嵌合されるように形成されており、これにより、マニュアルシャフト18の段差部18cがアーム部材6に突当ると共にナット50の雌ネジ50aが先細部18bの雄ネジ18dに螺合されて締め付けられることで、アーム部材6及びそれに固着された円板状部材101がマニュアルシャフト18に対して締結される。従って、支持部材100が円板状部材101及びアーム部材6を回転自在に支持し、該アーム部材6にマニュアルシャフト18が締結されているので、支持部材100が円板状部材101及びアーム部材6を介してマニュアルシャフト18を回転自在に支持することになる。
なお、プレートカバー80により工具の挿入孔10eを覆う点は、上記第5の実施の形態と同様であるので、その説明は省略する。
以上説明した本第6の実施の形態に係るレンジ切換え装置1によると、支持部材100が円板状部材101及びアーム部材6を介してマニュアルシャフト18を回転自在に支持しているので、例えばレンジ切換え装置1がマニュアルシャフト18に対する傾き方向の力を受けても、その力を支持部材100及び円板状部材101により受圧することができ、アーム部材6の傾き方向への支持精度を向上することが可能となる。
なお、以上説明した本第1乃至第6の実施の形態においては、車輌のレンジ切換え装置1を自動変速機に取り付ける場合について説明したが、これに限らず、例えばハイブリッド車輌のように油圧レンジは切換えず、パーキング機構の切換え装置として用いるものであってもよいことは、勿論である。
本発明に係る車輌のレンジ切換え装置は、乗用車、トラック、バス、農機等のシフトレンジを電気的指令により切換えるものとして利用することが可能であり、特に車輌に備えられたレンジ切換え軸に容易に取り付けることが要求され、かつ異物侵入の防止も要求されるレンジ切換え装置に用いて好適である。

Claims (3)

  1. モータと、該モータの回転運動を直線運動に変換する変換機構と該変換機構によって変換された直線運動を揺動運動に変換する回転係合部材とを有して前記モータの駆動回転を伝達する駆動機構と、前記回転係合部材によって回動駆動されるレンジ切換え軸によって貫通されると共に該レンジ切換え軸の回転角を検出する検出部と、少なくとも前記回転係合部材と前記検出部とを密封するケース部材と、を備え、レンジ選択手段により選択されたシフトレンジと前記検出部の検出結果とに基づき前記モータが駆動制御される車輌のレンジ切換え装置において、
    前記検出部を貫通して突出した前記レンジ切換え軸の端部と前記回転係合部材とを前記ケース部材の内部で締結する締結手段と、
    前記車輌のレンジ切換え装置を組み立てた状態で前記回転係合部材と前記レンジ切換え軸とを前記締結手段で締結する際、該締結手段による前記ケース部材の内部での締結を可能にする締結可能手段と、を備え、
    前記締結可能手段は、前記ケース部材に形成された貫通孔と、該貫通孔の円周に配置されたシール部材と、からなり、
    前記締結手段は、前記レンジ切換え軸の端部に形成された雄ネジに螺合し、前記貫通孔まで延設されて該貫通孔との間が前記シール部材でシールされる外周円筒部と前記ケース部材の外部にて工具からの回転トルクを受圧するトルク受圧部とが形成されたナットからなる、
    ことを特徴とする車輌のレンジ切換え装置。
  2. 前記レンジ切換え軸に相対回転不能に嵌合され、かつ外周面が円形に形成されると共に、側面により前記回転係合部材を支持する円板状部材と、
    前記円板状部材の外周面を摺動自在に支持する支持孔を有すると共に、前記ケース部材に支持された支持部材と、を備えてなる、
    ことを特徴とする請求項記載の車輌のレンジ切換え装置。
  3. 前記検出部は、前記レンジ切換え軸に嵌合されて一体に回転するロータと、該ロータの回転角度を検出する角度センサとからなり、
    前記駆動機構の回転係合部材と前記ロータとを回転不能に嵌合させる嵌合部を備えた、
    ことを特徴とする請求項1または2記載の車輌のレンジ切換え装置。
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