JP2008284762A - 射出成型体、射出成型用装置、および、その射出成型方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】型移動を伴う一対の第一、第二金型6、7同士の突き合わせ部に一次、二次の射出工程において樹脂材を射出してサイドウインカー1を成型する射出成型用装置であって、第二金型7に保持されるサイドウインカー1を、第二金型7に設けられ、第一、第二金型6、7同士の突き合わせ方向(基準線M)に対し、異方向(角度θ)に向けて型抜きする型抜き装置14により型抜きする構成とする。
【選択図】図3
Description
これに対し、ドアミラーにサイドウインカーを組み込むもののように、ハウジング部を湾曲形状に成型されるものでは、サイドウインカーをボディーに固定する場合に、ハウジング部とボディーとの形状に応じて取り付け方向(取り付け片の突出方向や貫通孔の孔方向)を多様化することで意匠性の富んだドアミラーとすることができる。しかるに、前記従来のもののように、取り付け片の突出方向や貫通孔の孔方向が、第一、第二金型の型抜き方向による規制を受ける状態で形成された場合では、ボディーへの固定状態が制約され、貫通孔の軸芯方向と、該貫通孔に挿通する螺子の軸芯とをずらさなければならない場合もあり、この場合ではサイドウインカーにガタつきが生じるという問題がある。このように、固定状態に制約があると、ドアミラーの形状に対する設計の自由度が低下して意匠の多様化に対応できず、意匠の向上を妨げることになり、ここに本発明の解決すべき課題がある。
請求項2の発明は、一対の金型同士の突き合わせ部に樹脂材を射出して射出成型体を成型する射出成型用装置であって、該射出成型用装置は、射出後に射出成型体が保持される一方の金型に、金型同士の突き合わせ方向に対し異方向に出没する型抜き手段が設けられ、射出成型体を異方向に型抜きするように構成されている射出成型用装置である。
請求項3の発明は、一対の金型同士の突き合わせ部に樹脂材を射出して射出成型体を成型する射出成型方法であって、該射出成型方法は、一対の金型同士を突き合わせる突き合わせ工程と、突き合わせ部に樹脂材を射出する射出工程と、射出成型体を一方の金型に保持させた状態で、他方の金型を反突き合わせ方向に相対変位させて金型同士を離間させる第一の型抜き工程と、一方の金型から射出成型体を金型同士の突き合わせ方向とは異方向に型抜きする第二の型抜き工程とにより構成されている射出成型方法である。
請求項2、3の発明とすることにより、簡単、かつ、容易に多様な形状のサイドウインカーを成型することができる。
図面において、1は本発明の燈体に相当するサイドウインカーであって、左右一対のサイドウインカー1は、図示しない左右一対のドアミラーの下方部位にそれぞれ組み込まれるように設定されている。そして、これらサイドウインカー1は、それぞれレンズ部2と、バルブ3(光源であればよく、例えば発光ダイオードでも実施できる。)が組み込まれるハウジング部(本体部)4とを備えて構成されている。尚、5は、ハウジング部4の内側面4aに形成された反射面5である。そして、各サイドウインカー1は、ハウジング部4の下面から複数の取り付け片4bが外方に向けて突出形成されており、これら取り付け片4bを介してドアミラーに取り付けられる構成となっているが、これら取り付け片4bの突出方向は、図1に示すように、左右一対のものにおいて左右対称状に突出するように構成されている。
そして、本発明が実施された第一、第二金型6、7を用いることでサイドウインカー1をドアミラーに組み込む場合に、ドアミラーの形状に対応した状態でドアミラーに確実に取り付け固定することができて、サイドウインカー1付きのドアミラーをガタつきがなく、しかも、高意匠の優れた製品として提供できるように構成されている。
尚、第一、第二金型の移動は相対的なものでよく、第一金型を可動、第二金型を移動させるように構成してもよく、また、第一、第二金型の両者を移動するように構成することもできる。さらに、金型の移動は、面に沿う方向の移動であれば直線方向の移動に限定されることはなく、軸を中心とする回転移動であってもよい。
そして、第二凹型面7dの各ハウジング部外側用型面7cには、ハウジング部4の外方に突出する取り付け片4bを形成するための取り付け片用凹部7eがそれぞれ二つずつ、左右対称となる方向に向けて形成されているが、これら各一対の取り付け片用凹部7eの穴方向は、図3に示すように、第二凹型面7dの左右方向中心位置(ハウジング部外側用型面7cから等間隔位置)において垂直方向(上下方向であって、第一、第二金型6、7の突き合わせ方向)を向く基準線Mに対し、角度θを存して形成されており、これによって、ハウジング部4に形成される取り付け片4bの突出方向は、それぞれ基準線Mに対し角度θを存してするように設定されている。
このため、ハウジング部4(二次射出の工程後ではサイドウインカー1)を第二凹型面7dから型抜きする場合に、ハウジング部4を、第一、第二金型6、7の突き合わせ方向である直上に持ち上げたのでは、取り付け片4bを取り付け片用凹部7eから型抜きさせることはできない。そこで、本実施の形態では、第二金型7に、一対の左右対称状のハウジング部4を、それぞれ基準線Mに対し角度θの方向に型抜きするための型抜き装置14(本発明の型抜き手段に相当する)が設けられている。
一方、前記ガイド体15は、図2に示すように、下端面15aを底辺とする三角形状に形成されており、左右一対の側面は下方ほど離間する傾斜状のガイド面15bとなり、該ガイド面15bの傾斜方向は、第一空隙部7fの傾斜面7gと同様に、ハウジング部4に形成される取り付け片4bの突出方向に直交する方向を向いて形成されている。
そして、作動ロッド16が縮小状態でガイド体15の下端面15aが第一空隙部7fの下端面に近接するガイド体15の下方位置において、各ガイド面15bは、第一空隙部7fの左右の傾斜面7gと平行となる位置関係で、かつ、各傾斜面7gとのあいだに所定間隙を存した状態となっている。前記状態から作動ロッド16が作動して伸長状態となると、ガイド体15は、各ガイド面15bが対向する傾斜面7gに近接する上方位置に変位するように設定されている。
さらに、各スライド体17には、ロッド状の案内体17aの基端部が、イジェクターピン18と同方向に延出する状態で固定され、第二凹型面7dに形成された案内凹穴7kに移動自在に嵌入するように構成されている。これによって、各スライド体17は、ガイド体17が上下方向の変位をしたときガイド体15とともに上下動することが規制され、上下変位するガイド面15b(傾斜面7g)に沿って相対変位(摺動)することにより、ガイド面15bと傾斜面7gとの間において、各面15b、7gに直交する方向に変位して、イジェクターピン18を基準線Mに対して角度θを存した方向に移動させるように設定されている。
また、前記案内凹穴7kの外周には弾機用凹部7mが形成されており、該弾機用凹部7mに、コイル弾機17bが弾装されている。これによって、スライド体17は、前記コイル弾機17bにより第一空隙部7fの傾斜面7gから離間する方向、即ち、ガイド体15のガイド面15bに押し付けられる方向に向けて付勢され、ガイド体15に弾圧状に一体化するように設定されている。
一方、前記状態から作動ロッド16を縮小状態としてガイド体17を下方位置に変位させると、スライド体17は、ガイド面15bを上方に向けて相対移動して型抜き姿勢から非作用姿勢に変姿して、イジェクターピン18をガイド孔7j内に没入させ、先端面18aがハウジング部外側用型面7cの構成部材とすることになるが、このとき、スライド体17は、コイル弾機17bの付勢力を受け、かつ、案内体17aによるガイド面15bに沿う下方への移動規制を受けることにより、各ガイド面15bの下方位置への変位に伴い、ガイド面15bの相対的な上動が確実、かつ、円滑になされた状態で非作用姿勢に変姿するように設定されている。
これによって、型抜き装置14は、ガイド体15が第一、第二金型6、7同士の突き合わせ方向の変位をすることにより、イジェクターピン18を前記突き合わせ方向とは異方向となる基準線Mに対して角度θを存した方向に出没する構成であり、イジェクターピン18の突出でサイドウインカー1を第二金型7から型抜きすることができ、イジェクターピン18の没入で第二金型7の型面として機能するように設定されている。
図2は、第一金型6と第二金型7とが離間しているが、第一凹型面6b(一対のレンズ部外側用型面6a)と第一凸型面6d(一対のハウジング部内側用型面6c)に対し、第二凸型面7b(一対のレンズ部内側用型面7a)と第二凹型面7d(一対のハウジング部外側用型面7c)とが互いに対向する位置関係となっている。尚、この状態において、型抜き装置14は、作動ロッド16が縮小状態でガイド体15が下方位置に位置しており、スライド体17が非作用姿勢となって、イジェクターピン先端面18aは、ハウジング部外側用型面7cの構成部材となっている。
前記状態から第二金型7を第一金型6側(上方であって、突き合わせ方向)に移動して、第一凹型面6aと第一凸型面6bとに、第二金型7の第二凸型面7aと第二凹型面7bとを互いに突き合わせ状態とする。そして、前記状態において樹脂材を射出することにより、図4(A)に示すように、一次成型体としての一対のレンズ部2と一対のハウジング部4とをそれぞれ成型する(一次の射出工程)。このとき、各ハウジング部4には、それぞれ一対の取り付け片4bとともに、イジェクターピン先端面18aを型面とする一対の下方突起4cが一体成型されている。
そして、前記状態から、第二金型8を左方に移動し、図5(A)に示すように、第一金型6のマグネットロンスパッタリング装置10に対してハウジング部4が対向する位置関係とする。続いて、図5(B)に示すように、第二金型7を第一金型6に近接する方向(上方)に移動し、第一金型6のターゲット室9と第二金型7の第二凹型面7b上端面とを突き合わせ、ハウジング部内側面4aに反射面5を形成(成膜)する。
このように、イジェクターピン18は、スライド体17の非作用姿勢においてはハウジング部4の射出成型における型面として機能し、スライド体17が非作用姿勢から型抜き姿勢に変姿することにより、各ハウジング部外側用型面7cに保持されるハウジング部4を取り付け片4bに沿って押し出して、取り付け片4bの形状を損なうことなく、円滑、かつ、容易に型抜きする型抜き装置14として機能するように構成されている。
そして、この後、作動ロッド16を縮小状態になるよう作動し、スライド体17を非作用姿勢としてイジェクターピン18をガイド孔7j内に没入させて、先端面18aがハウジング部外側用型面7cの構成部材となるようにし、第二金型7を右方に移動させることにより、レンズ部2とハウジング4とを一次射出する状態となり、以降、この工程を繰り返すことにより、順次サイドウインカー1が成型されるように構成されている。
2 レンズ部
2a 内側面
3 バルブ
3b 先端部
3c 基端側部位
4 ハウジング部
4a 内側面
5 反射面
6 第一金型
7 第二金型
14 型抜き装置
15 ガイド体
16 作動ロッド
17 スライド体
18 イジェクターピン
Claims (3)
- 一対の金型同士の突き合わせ部に樹脂材を射出して成型される射出成型体であって、射出後に一方の金型に保持される射出成型体は、金型同士の突き合わせ方向に対し異方向に型抜きされている射出成型体。
- 一対の金型同士の突き合わせ部に樹脂材を射出して射出成型体を成型する射出成型用装置であって、該射出成型用装置は、射出後に射出成型体が保持される一方の金型に、金型同士の突き合わせ方向に対し異方向に出没する型抜き手段が設けられ、射出成型体を異方向に型抜きするように構成されている射出成型用装置。
- 一対の金型同士の突き合わせ部に樹脂材を射出して射出成型体を成型する射出成型方法であって、該射出成型方法は、一対の金型同士を突き合わせる突き合わせ工程と、突き合わせ部に樹脂材を射出する射出工程と、射出成型体を一方の金型に保持させた状態で、他方の金型を反突き合わせ方向に相対変位させて金型同士を離間させる第一の型抜き工程と、一方の金型から射出成型体を金型同士の突き合わせ方向とは異方向に型抜きする第二の型抜き工程とにより構成されている射出成型方法。
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JP2007131271A JP2008284762A (ja) | 2007-05-17 | 2007-05-17 | 射出成型体、射出成型用装置、および、その射出成型方法 |
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