JP2008283257A - 位相調整装置、位相調整方法およびデジタルカメラ - Google Patents

位相調整装置、位相調整方法およびデジタルカメラ Download PDF

Info

Publication number
JP2008283257A
JP2008283257A JP2007123312A JP2007123312A JP2008283257A JP 2008283257 A JP2008283257 A JP 2008283257A JP 2007123312 A JP2007123312 A JP 2007123312A JP 2007123312 A JP2007123312 A JP 2007123312A JP 2008283257 A JP2008283257 A JP 2008283257A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
phase
difference value
change difference
signal change
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007123312A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4823138B2 (ja
Inventor
Shinichi Takada
伸一 高田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2007123312A priority Critical patent/JP4823138B2/ja
Priority to US12/113,571 priority patent/US8077241B2/en
Priority to CN200810097031.8A priority patent/CN101304492A/zh
Publication of JP2008283257A publication Critical patent/JP2008283257A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4823138B2 publication Critical patent/JP4823138B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03LAUTOMATIC CONTROL, STARTING, SYNCHRONISATION OR STABILISATION OF GENERATORS OF ELECTRONIC OSCILLATIONS OR PULSES
    • H03L7/00Automatic control of frequency or phase; Synchronisation
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N25/00Circuitry of solid-state image sensors [SSIS]; Control thereof
    • H04N25/70SSIS architectures; Circuits associated therewith
    • H04N25/71Charge-coupled device [CCD] sensors; Charge-transfer registers specially adapted for CCD sensors
    • H04N25/745Circuitry for generating timing or clock signals

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Multimedia (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Studio Devices (AREA)
  • Transforming Light Signals Into Electric Signals (AREA)

Abstract

【課題】撮像に用いられるパルスの位相を調整するに、人手による再調整でなく自動で、かつ高速に位相調整できるようにする。
【解決手段】撮像素子2からのアナログ撮像信号Saを画素毎に変換して得られるデジタル撮像信号Sdに基づいて撮像用パルスの位相を調整する位相調整装置であって、アナログ撮像信号Saについて画素毎に2つのサンプリングパルス(DS1,DS2)によって一定期間の信号変化差分値ΔSdを検出する信号変化差分値検出部11と、検出された画素毎の信号変化差分値ΔSdを記憶する信号変化差分値記憶部12と、信号変化差分値記憶部における信号変化差分値ΔSdに基づいてアナログ撮像信号Saの波形を推定するアナログ撮像信号波形推定部13と、推定したアナログ撮像信号の波形において基準サンプルパルスDS1およびピークサンプルパルスDS2の最適位相を求めるタイミング調整部14を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、デジタルカメラにおける撮像に用いるパルスの位相(タイミング)調整を行う位相調整装置、位相調整方法および位相調整装置が組み込まれたデジタルカメラに関する。
デジタルカメラ(デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ、カメラ付き携帯電話、医療用カメラ等)は、CCDやMOSセンサといった撮像素子によって撮像されたアナログ撮像信号をデジタル撮像信号へと変換し、所定の処理を加えた上で記録する。撮像素子によって被写体を撮像するためには、撮像素子を駆動するパルスや信号レベルを検出するパルスなどが必要である。これらのパルスの位相については、製造に起因するばらつきがあることから、ハードウェア設計時に調整することがむずかしい。そこで、製造後に技術者が位相調整を行い、調整された位相を示す情報を記憶領域に格納し、実使用において記憶領域から位相情報を読み出して最適位相を設定するようにしている。
従来、また、露光時間を最小としてもっぱらノイズ成分を取り込むようにし、高周波成分(ノイズ成分)が最小となる条件で位相を調整するようにした技術が知られている(例えば特許文献1参照)。
特開2005−151081号公報(第4−8頁、第1−5図)
近年、特に内視鏡に使用される医療用カメラなどの領域においては、リサイクルの関係からカメラ使用時に撮像素子のみ交換して使用するといったものも出てくる可能性がある。組み込むシステムや撮像素子が異なると、当然に、それを駆動するパルスの位相も異なることになるため、位相を再調整することとなる。また、再調整時はある程度の調整速度が必要となる。よって誰にでも、簡単に撮像素子を交換でき、かつ高速に調整できるシステムが求められる。
また、調整対象のパルスは複数種類あるが、特許文献1の場合には、個々のパルスの特性は考慮せず、すべてのパルスに対して同じ手法で最適位相を求めているため、最適位相を求めるまでに時間を要する。
最適位相を求める方式として、入力されてくるデジタル撮像信号において、画素毎に輝度レベルや分散を求め、この輝度レベルや分散を用いてパルスの最適位相を探索し、位相調整を行うようなものがある。しかし、この方式では、複数のパルスのそれぞれについて、個別的に最適位相を求めることから、位相調整に大きな時間がかかる。
本発明は、このような事情に鑑みて創作したものであり、組み込むシステムが変更された場合でも、また撮像素子が交換された場合でも、撮像素子の駆動のためのパルスの位相の位相調整を、技術者がマニュアルで行う場合に比べて、より迅速・容易に行えるようにするとともに、輝度レベルや分散から最適位相を求める方式に比べて、さらに高速な位相調整が行えるようにすることを目的としている。
本発明による位相調整装置は、撮像素子で得られたアナログ撮像信号を画素毎にデジタル値に変換することにより得られるデジタル撮像信号が入力され、前記デジタル撮像信号に基づいて撮像に用いられるパルスの位相を調整するものであって、
2つのサンプルパルスを用いて前記アナログ撮像信号を画素毎にサンプリングし、さらにデジタル化した信号を入力し、両入力信号について一定期間の信号変化差分値を検出する信号変化差分値検出部と、
前記信号変化差分値検出部によって検出された画素毎の前記信号変化差分値を記憶する信号変化差分値記憶部と、
前記信号変化差分値記憶部における前記信号変化差分値に基づいて前記撮像素子から出力される前記アナログ撮像信号の波形を推定するアナログ撮像信号波形推定部と、
前記アナログ撮像信号波形推定部において推定した前記アナログ撮像信号の波形において前記撮像用パルスの最適位相を求めるタイミング調整部とを備えたものである。
この構成の位相調整装置においては、2つのサンプルパルスを用いてアナログ撮像信号をサンプリングし、さらにデジタル化した信号が信号変化差分値検出部に入力される。信号変化差分値検出部は、入力した2つのサンプリングデータの差分値である信号変化差分値を検出する。この信号変化差分値は、両サンプリングパルスの位相差に相当する一定時間におけるアナログ撮像信号の信号レベル差である。この信号変化差分値の検出は画素毎に行われ、それぞれが信号変化差分値記憶部に順次に記憶されてゆく。アナログ撮像信号の信号値変化率(傾き)が大きい位相領域ほど信号変化差分値は大きくなり、逆に、アナログ撮像信号の信号値変化率(傾き)が小さい位相領域ほど信号変化差分値は小さくなる。アナログ撮像信号波形推定部は、信号変化差分値記憶部に記憶されている信号変化差分値の時系列情報を用いて、撮像素子からのアナログ撮像信号の波形を推定する。すなわち、信号変化差分値が大きい位相領域にアナログ撮像信号のリセット期間や信号期間の立ち下がり位相領域を求めることが可能となる。また、信号変化差分値が小さい位相領域にアナログ撮像信号の基準期間の位相領域を求めることが可能となる。このようにしてアナログ撮像信号波形推定部で推定されたアナログ撮像信号の波形の情報はタイミング調整部に与えられ、タイミング調整部はその推定されたアナログ撮像信号の波形において撮像用パルス(基準サンプルパルス、ピークサンプルパルス)の最適位相を割り出し、その最適位相の設定をタイミングジェネレータなどに指示する。以上の位相調整の処理が、信号変化差分値検出部、信号変化差分値記憶部、アナログ撮像信号波形推定部およびタイミング調整部の協働により自動的に行われる。また、撮像素子によるアナログ撮像信号において、アナログ撮像信号波形推定部がそのアナログ撮像信号の波形を実際に推定して、そのアナログ撮像信号の波形状態に基づいて撮像用パルスの最適位相を求めているので、撮像用パルスの位相調整の精度は高いものとなる。つまり現在の撮像素子の状況に即した位相調整が可能となっている。また、撮像用パルスの各位相を自動調整するので、技術者がマニュアルで位相調整する場合に比べて、調整処理に要する時間を短縮することが可能となる。
とりわけ、アナログ撮像信号を信号変化差分値に置き換えてアナログ撮像信号の波形を推定し、そのアナログ撮像信号の波形から最適位相を求めるという方式は、オシロスコープのような計測器を用いてアナログ撮像信号を観測しながら調整する方式と同様な感覚である。別方式として、複数の画素でのアナログ撮像信号について、位相シフト間隔が微小な状態で順次に指定される画素毎に輝度レベルを検出し、それに基づいた演算によって撮像用パルスの最適位相を求める方式もあるが、これは処理のステップ数が多いために、高速処理には適さない。これに対して、推定したアナログ撮像信号の波形状態に基づいてサンプリングパルスの最適位相を求めることは、ステップ数が少なく、高速処理が可能である。
上記構成の位相調整装置において、前記タイミング調整部は、位相調整時に前記2つのサンプリングパルスの位相間隔を固定にした状態でサンプリング位相をずらしていくという態様がある。2つのサンプリングパルスの位相間隔が固定であるということは、アナログ撮像信号の傾きである信号変化差分値の推移を検出する上で、時間方向の微小変化分(Δt)が常に一定であるということであり、信号変化差分値の精度を確保する上で有効である。
また上記構成の位相調整装置において、前記タイミング調整部は、位相調整時に位相間隔を固定にした状態で用いる前記2つのサンプリングパルスとして、通常動作時に前記撮像素子から出力される前記アナログ撮像信号のレベルを検出するためのピークサンプルパルスと、相関二重サンプリングの基準となる信号レベルを検出するための基準サンプルパルスとを利用し、これら両パルスを位相シフトさせた状態で用いるという態様がある。このように構成すれば、位相調整の対象であるピークサンプルパルスと基準サンプルパルスとを利用して信号変化差分値を求めることになるので、別にサンプリングパルスを用意しなくてもよいことから、回路構成の複雑化を抑制することが可能となる。
また上記構成の位相調整装置において、前記信号変化差分値検出部は、前記2つのサンプリングパルスのシフト位相毎に、前記アナログ撮像信号の最大値包絡線における信号変化差分値と最小値包絡線における信号変化差分値を検出するという態様がある。
また上記構成の位相調整装置において、前記アナログ撮像信号波形推定部は、前記信号変化差分値記憶部に記憶された位相毎の前記アナログ撮像信号の最大値包絡線における信号変化差分値と最小値包絡線における信号変化差分値とに基づいて、前記撮像素子から出力される前記アナログ撮像信号のリセット期間の立ち下がり部分と、基準期間部分と、信号期間の立ち下がり部分とを推定するという態様がある。
アナログ撮像信号の波形における信号変化差分値が比較的大きい高差分突出部は、リセット期間の立ち下がり部分と信号期間の立ち下がり部分を表すことになる。これが画素毎に繰り返されるので、2つの立ち下がり部分を表す高差分突出部のうち、いずれがリセット期間の立ち下がり部分であるのかいずれが信号期間の立ち下がり部分であるのかの区別がつかない。そこで、リセット期間の立ち下がり部分と信号期間の立ち下がり部分の区別をつけるために、アナログ撮像信号の最大値包絡線における信号変化差分値と最小値包絡線における信号変化差分値との2つを用いることとしている。リセット期間と基準期間とにおいては、最大値包絡線と最小値包絡線との差分は常に小さなものになるが、信号期間においては、アナログ撮像信号の性質上、画素毎で最大値包絡線と最小値包絡線との差分が大きく変動する傾向をもつ。アナログ撮像信号の波形において、リセット期間の立ち下がり部分の傾きは常に比較的大きい。一方、信号期間の立ち下がり部分の傾きは、画素毎にさまざまに変動する。したがって、高差分突出部が2つある場合は、他の高差分突出部の位相領域と比べて明らかに大きな山ができている高差分突出部の信号波形部がリセット期間の立ち下がり部分であると推定する。また、高差分突出部が1つの場合はそれ自身の信号波形部がリセット期間の立ち下がり部分に対応すると推定する。
また上記構成の位相調整装置において、前記信号変化差分値検出部は、入力されてくる前記アナログ撮像信号に含まれるOB領域の信号を前記アナログ撮像信号の最小値包絡線における信号変化差分値に反映させ、前記アナログ撮像信号波形推定部は、前記リセット期間の立ち下がり部分を推定するという態様がある。アナログ撮像信号の最小値包絡線における信号変化差分値は、リセット期間の立ち下がり部分では常に大きく、信号期間の立ち下がり部分ではさまざまに変動する。OB領域のアナログ撮像信号はそのレベルが最小であるから、信号期間の立ち下がり部分での信号変化差分値は実質的にゼロとなる。その結果として、高差分突出部が2つではなく1つになる。結果として、高差分突出部はリセット期間の立ち下がり部分に対応することになる。
また上記構成の位相調整装置において、前記アナログ撮像信号波形推定部は、前記信号変化差分値記憶部に記憶された位相毎の前記アナログ撮像信号の最大値包絡線における信号変化差分値と最小値包絡線における信号変化差分値に基づいて、信号変化差分値の大きい高差分突出部と信号変化差分値の小さい小差分安定部とに分け、前記高差分突出部を前記撮像素子から出力される前記アナログ撮像信号のリセット期間の立ち下がり位相領域と信号期間の立ち下がり位相領域に割り当て、前記小差分安定部を基準期間の位相領域に割り当てて推定するという態様がある。このように構成すれば、リセット期間、基準期間および信号期間のそれぞれを簡単に割り出すことが可能となる。
また上記構成の位相調整装置において、前記アナログ撮像信号波形推定部は、前記高差分突出部と前記小差分安定部とに分けるときの閾値として、前記高差分突出部のための第1の閾値と、前記第1の閾値より小さい前記小差分安定部のための第2の閾値の2つを設け、判断基準にヒステリシス特性をもたせたという態様がある。このように構成すれば、信号変化差分値の暴れ(過剰振動)を吸収することが可能となり、信号変化差分値に基づくリセット期間、基準期間および信号期間の割り出しの精度を高めることが可能となる。
また上記構成の位相調整装置において、前記タイミング調整部は、位相調整時に前記2つのサンプリングパルスについて位相関係を前後逆転させ、前記アナログ撮像信号波形推定部は、前記撮像素子から出力される前記アナログ撮像信号の立ち上がり部を検出し、前記信号期間の立ち下がり位相領域と前記信号期間の立ち上がり位相領域との境界を最適位相とするという態様がある。ピークサンプルパルスの遅延調整セルの温度ばらつきに起因して、調整後の環境の変化でサンプリング位置にばらつきが生じ、ピークサンプルパルスの最適位相の精度が低下する。2つのサンプリングパルスの位相関係を前後逆転させると、アナログ撮像信号の立ち上がり部分を表す信号変化差分値も有効となる。つまり、波形として顕現化する。そこで、立ち下がり部分と立ち上がり部分との境界にある小差分安定部をピークサンプルパルスの最適位相とすることにより、ピークサンプルパルスの最適位相の精度を向上させることが可能となる。
また上記構成の位相調整装置において、さらに、前記信号変化差分値検出部に対して、前記2つのサンプリングパルスによって一定期間の信号変化差分値を検出する際に、前記アナログ撮像信号における検出対象を所定ライン数の複数ライン単位で指示を与えるラインカウンタを備えているという態様がある。このように構成すれば、すべてのラインで信号変化差分値を検出する場合に比べて、アナログ撮像信号の波形の観測に必要な時間の短縮化を図ることが可能となり、位相調整を高速化することが可能となる。
上記構成の位相調整装置に関連する本発明のデジタルカメラとしては、
撮像素子と、
前記撮像素子で得られたアナログ撮像信号について相関二重サンプリングを行うことにより画素毎の信号レベルを決定する相関二重サンプリング部と、
前記相関二重サンプリング部から出力された撮像信号の振幅を調整する自動利得制御部と、
前記自動利得制御部によって振幅が調整された撮像信号をデジタル値に変換してデジタル撮像信号とするAD変換器と、
前記AD変換器による前記デジタル撮像信号を入力とする上記のいずれかの位相調整装置と、
前記位相調整装置によって調整された位相に基づいて、撮像に用いられるパルスを生成するタイミングジェネレータとを備えた構成のデジタルカメラがある。
上記における構成要素の撮像素子、相関二重サンプリング部、自動利得制御部、AD変換器、タイミングジェネレータについては、デジタルカメラの一般的な構成要素であるので、特に説明する必要はない。ここでのポイントは、当該のデジタルカメラが上記構成の位相調整装置を搭載しているということである。
また上記構成の位相調整装置に関連する本発明の位相調整方法としては、撮像素子から出力される撮像信号のピークレベルを検出するためのピークサンプルパルスと、相関二重サンプリングの基準となる信号レベルを検出するための基準サンプルパルスの各位相を調整するための位相調整方法であって、
前記ピークサンプルパルスと前記基準サンプルパルスの位相間隔を固定した状態で、サンプリング位相をずらしながら画素毎に前記アナログ撮像信号のサンプリングを行い、信号の変化を信号変化差分値に置き換えてアナログ撮像信号の波形を観測するステップと、
前記信号変化差分値が小さい位相領域と前記信号変化差分値が比較的大きい位相領域とを切り分け、前記アナログ撮像信号の波形状態を推定するステップと、
推定されたアナログ撮像信号の波形状態から前記ピークサンプルパルスと基準サンプルパルスを最適位相に設定するステップとを含むものがある。
この位相調整方法においては、アナログ撮像信号を信号変化差分値に置き換えてアナログ撮像信号の波形を推定し、そのアナログ撮像信号の波形から最適位相を求めるので、画素毎に検出した輝度レベルから最適位相を求める方式に比べて、処理のステップ数が少なく、高速処理が可能である。また、信号変化差分値を求めるためのサンプリングパルスとして位相調整の対象であるピークサンプルパルスと基準サンプルパルスとを利用していて、別にサンプリングパルスを用意しなくてもよいことから、回路構成の複雑化を抑制することが可能となる。
また、本発明による位相調整方法は、撮像素子から出力される撮像信号のピークレベルを検出するためのピークサンプルパルスと、相関二重サンプリングの基準となる信号レベルを検出するための基準サンプルパルスの各位相を調整するための位相調整方法であって、
前記ピークサンプルパルスと前記基準サンプルパルスの位相間隔を固定した状態で、サンプリング位相をずらしながら画素毎に前記アナログ撮像信号のサンプリングを行い、信号の変化を信号変化差分値に置き換えて、位相の変化毎に前記信号変化差分値の最大値包絡線と最小値包絡線を記憶するステップと、
前記信号変化差分値の最大値包絡線と最小値包絡線それぞれで、前記信号変化差分値が小さい位相領域と前記信号変化差分値が比較的大きい位相領域とに切り分けて前記アナログ撮像信号の波形を観測するステップと、
前記最小値包絡線における前記信号変化差分値が比較的大きい位相領域からリセット期間の立ち下がり部分を推定するステップと、
前記リセット期間の立ち下がり部分に対応した位相領域以外で前記信号変化差分値が比較的大きい位相領域から信号期間の立ち下がり部分を推定するステップと、
前記リセット期間の立ち下がり部分に対応した位相領域と前記信号期間の立ち下がり部分に対応した位相領域との間に存在する、前記信号変化差分値が比較的小さい位相領域を基準期間と推定するステップと、
前記基準期間と推定した前記信号変化差分値が比較的小さい位相領域の中心を前記基準サンプルパルスの最適位相として調整し、前記信号期間の立ち下がり部分に対応すると推定した前記信号変化差分値が比較的大きい位相領域とその直後の前記信号変化差分値が比較的小さい位相領域との境目を前記ピークサンプルパルスの最適位相として調整するステップとを含むものである。
この位相調整方法においては、リセット期間の立ち下がり部分と信号期間の立ち下がり部分の区別を明確につけることが可能で、基準サンプルパルスとピークサンプルパルスの最適位相の検出が高精度に行える。
また、本発明による位相調整方法は、撮像素子から出力される撮像信号のピークレベルを検出するためのピークサンプルパルスと、相関二重サンプリングの基準となる信号レベルを検出するための基準サンプルパルスの各位相を調整するための位相調整方法であって、
前記ピークサンプルパルスと前記基準サンプルパルスの位相間隔を固定した状態で、サンプリング位相をずらしながら画素毎に前記アナログ撮像信号のサンプリングを行い、信号の変化を信号変化差分値に置き換えて、位相の変化毎に前記信号変化差分値の最大値包絡線と最小値包絡線を記憶するステップと、
前記信号変化差分値の最大値包絡線と最小値包絡線それぞれで、前記信号変化差分値が小さい位相領域と前記信号変化差分値が比較的大きい位相領域とに切り分けて前記アナログ撮像信号の波形を観測するステップと、
前記最小値包絡線における前記信号変化差分値が比較的大きい位相領域からリセット期間の立ち下がり部分を推定するステップと、
前記リセット期間の立ち下がり部分に対応した位相領域以外で前記信号変化差分値が比較的大きい位相領域から信号期間の立ち下がり部分を推定するステップと、
前記リセット期間の立ち下がり部分に対応した位相領域と前記信号期間の立ち下がり部分に対応した位相領域との間に存在する、前記信号変化差分値が比較的小さい位相領域を基準期間と推定するステップと、
前記ピークサンプルパルスと前記基準サンプルパルスの位相関係を前後逆転し、両パルスの位相間隔を固定した状態で、サンプリング位相をずらしながら画素毎に前記アナログ撮像信号のサンプリングを行い、信号の変化を信号変化差分値に置き換えて、位相の変化毎に前記信号変化差分値の最大値包絡線を記憶し、前記信号変化差分値が小さい位相領域と前記信号変化差分値が比較的大きい位相領域とに切り分けて前記アナログ撮像信号の波形を観測するステップと、
前記信号期間の立ち下がり部分を示す信号変化差分値が比較的大きい位相領域とその後の前記信号変化差分値が比較的大きい位相領域との間の前記信号変化差分値が小さい位相領域を信号期間の画素電圧のピーク期間と推定するステップと、
前記基準期間と推定した前記信号変化差分値が比較的小さい位相領域の中心を前記基準サンプルパルスの最適位相として調整し、前記信号期間の画素電圧のピーク期間と推定した前記信号変化差分値が比較的小さい位相領域の中心を前記ピークサンプルパルスの最適位相として調整するステップとを含むものである。
この位相調整方法においては、ピークサンプルパルスと基準サンプルパルスの位相関係の前後逆転を通じて、ピークサンプルパルスの最適位相の精度を向上させることが可能となる。
本発明によれば、撮像素子によるアナログ撮像信号において、その波形を実際に推定して、そのアナログ撮像信号の波形状態に基づいて撮像用パルスの最適位相を求めているので、つまり現在の撮像素子の状況に即した位相調整を行うので、パルス位相調整の精度を高いものとすることができる。また、パルスの各位相を自動調整するので、技術者がマニュアルで調整する場合に比べて、調整処理に要する時間を短縮することが可能となる。
さらに、アナログ撮像信号を信号変化差分値に置き換えてアナログ撮像信号の波形を推定し、そのアナログ撮像信号の波形から最適位相を求めるという方式をとることで、オシロスコープのような計測器を用いてアナログ撮像信号を観測しながら調整する方式と同様な感覚での位相調整でよい。その結果として、画素毎に検出した輝度レベルから最適位相を求める方式に比べて、処理のステップ数が少なく、高速処理が可能となる。また、構成要素面も比較的単純で、ハードウェアのみでの実現も容易なことも相乗して、一層高速な自動調整が可能となる。
以下、本発明にかかわる位相調整装置搭載のデジタルカメラの実施の形態を図面を用いて詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1におけるデジタルカメラの全体的な構成を示すブロック図である。本実施の形態におけるデジタルカメラは、被写体像を撮像素子2上に集光するための光学レンズ1と、光学レンズ1によって集光された被写体像を撮像する撮像素子2(以下はCCDを例に説明)と、撮像素子2から出力されるアナログ撮像信号Saに所定の処理を加えてデジタル撮像信号Sdに変換するアナログフロントエンド10と、アナログフロントエンド10から出力されるデジタル撮像信号Sdに所定の処理(色補正、YC処理等)を加えて映像信号を生成するDSP(Digital Signal Processor)20とを備えている。撮像素子2は複数の画素を有しており、これらの複数の画素は、被写体の撮像に用いられる有効画素領域と、有効画素領域の周辺に遮光された状態で配置されてOB(OpticalBlack)レベルの検出に用いられるOB画素領域とから構成されている。
アナログフロントエンド10は、撮像素子2から出力されるアナログ撮像信号Saの信号レベルを確定するために相関二重サンプリング(CDS:Correlated Double Sampling)を行う相関二重サンプリング部3と、相関二重サンプリング部3から出力される信号を調整可能なゲインで増幅する自動利得制御部(AGC:AutomaticGain Control)4と、自動利得制御部4によって増幅された信号をデジタル撮像信号Sdへと変換するAD変換器(Analog DigitalConverter)5と、撮像に用いるためのパルスを生成するタイミングジェネレータ(Timing Generator)6と、タイミングジェネレータ6によって生成されたパルスを撮像素子2へと出力するための垂直ドライバ7とを備えている。
DSP20は、2つのサンプリングパルスのシフト位相毎に、アナログ撮像信号SaがAD変換器5で変換されて得られたデジタルデータの最小値包絡線Sdnにおける信号変化差分値ΔSdn(図5参照)と最大値包絡線Sdxにおける信号変化差分値ΔSdx(図6参照)を検出する信号変化差分値検出部11と、信号変化差分値検出部11で検出した信号変化差分値ΔSdxおよび信号変化差分値ΔSdnをタイミングジェネレータ6が生成するパルスの位相毎に記憶する信号変化差分値記憶部12と、信号変化差分値記憶部12で記憶した内容に基づいて、撮像素子2から出力されるアナログ撮像信号Saの波形を推定するアナログ撮像信号波形推定部13と、アナログ撮像信号波形推定部13で推定したアナログ撮像信号Saの波形において基準サンプルパルスDS1およびピークサンプルパルスDS2の最適位相を求めて、タイミングジェネレータ6に対して位相(タイミング)調整を行うタイミング調整部14とを有している。
図2は撮像素子2から出力されるアナログ撮像信号Saを時系列で表した図である。図2に示すように、アナログ撮像信号Saは、リセット期間T1と基準期間T2と信号期間T3とから構成されている。リセット期間T1は、撮像素子2をリセットするのに用いられる期間である。
基準期間T2は撮像素子2から基準電圧が出力される期間であり、相関二重サンプリング部3が動作する際の基準となる信号を検出する期間である。信号期間T3は信号電圧が出力される期間であり、信号期間T3においてピークとなる信号電圧と基準期間T2における基準電圧とをサンプリングし、差分をとることによってアナログ撮像信号Saの信号レベルVsを得ることが可能となる。なお、図2では、図中の下方向を信号成分が正の方向として規定している。
図3は本実施の形態における位相調整の全体的な動作を示すフローチャートを示している。この位相調整は、主に信号変化差分値検出部11、信号変化差分値記憶部12、アナログ撮像信号波形推定部13およびタイミング調整部14によって行われる。
調整対象とするパルスは、基準サンプルパルスDS1、ピークサンプルパルスDS2とする。基準サンプルパルスDS1とは、相関二重サンプリングで基準となる信号成分をサンプリングするためのパルスである。したがって、基準期間T2の中心において立ち上がりエッジがくるように位相調整されることが望ましい。ピークサンプルパルスDS2とは、信号期間T3においてピークとなる信号成分をサンプリングするためのパルスである。したがって、撮像素子2から出力されるアナログ撮像信号Saがピークとなるときに立ち上がりエッジがくるように位相調整されることが望ましい。ここで、相関二重サンプリング部3によって求められる信号レベルVsとは、ピークサンプルパルスDS2の立ち上がりにおけるピークの信号成分と、基準サンプルパルスDS1の立ち上がりによって定まる基準期間T2内の信号成分との差分であり、その信号変化差分値ΔSdが画素のレベル信号となる。
位相調整時には、基準サンプルパルスDS1およびピークサンプルパルスDS2を上記した本来の用途としては用いなくて、アナログ撮像信号Saから最小値包絡線Sdnにおける信号変化差分値ΔSdnと最大値包絡線Sdxにおける信号変化差分値ΔSdxを検出するときに必要となる、位相間隔を固定にした状態で用いる2つのサンプリングパルスとして利用するように構成している。すなわち、基準サンプルパルスDS1にてサンプリングする信号成分とピークサンプルパルスDS2にてサンプリングする信号成分の差分を、信号成分のある期間の傾きとして考える。
図4にて詳細に説明する。基準サンプルパルスDS1とピークサンプルパルスDS2との組についての位相パターンPaと位相パターンPbにおいて、位相パターンPaでサンプリングを行ったとき、その信号変化差分値をaとする。位相パターンPbでサンプリングを行ったとき、その信号変化差分値をbとする。また、基準サンプルパルスDS1とピークサンプルパルスDS2の位相間隔は位相パターンPaと位相パターンPbで同じである。
図から明らかなように、信号変化差分値aの方が信号変化差分値bよりも大きい。基準サンプルパルスDS1とピークサンプルパルスDS2の位相間隔は同じであることから、信号変化差分値aを取得したときの信号波形の傾きは、信号変化差分値bで取得したときの信号波形より急であることが分かる。つまり、信号変化差分値が大きければ傾きは急であり、信号変化差分値が小さければ傾きは緩やかとなる。
このような考え方をもとに、基準サンプルパルスDS1およびピークサンプルパルスDS2の間隔を固定のまま位相を初期値からずらしながら、撮像素子2から出力される信号に対して時分割に傾きを求めて信号波形を推定し、推定した結果から基準サンプルパルスDS1およびピークサンプルパルスDS2の最適位相を求める。
つまり、図3において、撮像素子2から出力されるアナログ撮像信号Saについて時分割に傾きを求め、アナログ撮像信号Saの形状を観測する(ステップS1)。次に、その信号波形のデータからリセット期間T1での信号波形立ち下がり部分を推定する(ステップS2)。次に、信号期間T3での信号波形立ち下がり部分を推定する(ステップS3)。次に、基準期間T2を推定する(ステップS4)。次に、推定した結果から基準サンプルパルスDS1およびピークサンプルパルスDS2の最適位相を求める(ステップS5)。基準サンプルパルスDS1およびピークサンプルパルスDS2の最適位相が決定されると、決定された最適位相に関する情報をタイミングジェネレータ6内のレジスタに設定する。これによって、最適位相で基準サンプルパルスDS1およびピークサンプルパルスDS2が発生される。
次に、各ステップの詳細について説明を行う。
(1)S1:アナログ撮像信号Saの波形の観測
信号波形を観測する場合、まずは基準サンプルパルスDS1およびピークサンプルパルスDS2の間隔を固定にしたまま、ピークサンプルパルスDS2より基準サンプルパルスDS1の位相を早くした状態で、初期値から位相をずらしていく。本実施の形態では、撮像素子2の有効画素領域の全領域および後述するリセット期間T1の推定時に使用されるOB画素領域を読み出すごとに位相をずらしていく。また、動画として映像をモニターに表示しているときは、あらかじめ撮像素子2からライン単位に間引かれて出力されるため、これもサンプリング対象に含まれる。
サンプリングされたデータは、AD変換器5でデジタル撮像信号Sdに変換され、信号変化差分値検出部11において、位相ごとの最小値包絡線Sdnにおける信号変化差分値ΔSdn(図5参照)および最大値包絡線Sdxにおける信号変化差分値ΔSdx(図6参照)を検出し、信号変化差分値記憶部12に記憶させる。
図5は信号変化差分値記憶部12にて記憶された最小値包絡線Sdnにおける信号変化差分値ΔSdnを、撮像素子2から出力されたアナログ撮像信号Saと対比して、時系列で表したものである。
図6は信号変化差分値記憶部12にて記憶された最大値包絡線Sdxにおける信号変化差分値ΔSdxを、撮像素子2から出力されたアナログ撮像信号Saと対比して、時系列で表したものである。
点線間隔は基準サンプルパルスDS1とピークサンプルパルスDS2のサンプリング間隔であり、差分を求めるときの位相間隔である。差分波形は、基準サンプルパルスDS1でサンプリングしたときとピークサンプルパルスDS2でサンプリングしたときの差分値を表しており、信号変化差分値記憶部12で記憶されたものである。
図5、図6から分かるように、傾きの大きな部分は信号変化差分値ΔSdは大きく、傾きの小さなものは信号変化差分値ΔSdは小さい。ただし、次のことが前提となる。相関二重サンプリング部4は構成上、基準サンプルパルスDS1でサンプリングしたときの電位がピークサンプルパルスDS2でサンプリングしたときの電位より高いことを想定している。そのため、基準サンプルパルスDS1でサンプリングしたときの電位がピークサンプルパルスDS2でサンプリングしたときの電位より低い場合は、逆方向の差分となり、その結果、信号変化差分値ΔSdはないもの(ゼロレベル)として出力される。本実施の形態では、ピークサンプルパルスDS2より基準サンプルパルスDS1の位相が早くなっているので、信号波形が立ち上がっている期間は、信号変化差分値ΔSdはないものとして出力される。
よって、アナログ撮像信号Saの波形において、リセット期間T1の信号波形立ち下がり部分と信号期間T3の信号波形立ち下がり部分で、信号変化差分値ΔSdの波形の山が形成される部分(以下、高差分突出部A)ができ、また、基準期間T2や信号期間T3における信号変化差分値電圧のピーク時、または信号波形の立ち上がり部分を示す部分で、差分波形が小さく安定している部分(以下、小差分安定部B)ができることになる。
本ステップS1では、この2つの高差分突出部Aの位相領域と小差分安定部Bの位相領域を観測することが目的である。よって信号変化差分値ΔSdに閾値を設け、高差分突出部Aの位相領域と小差分安定部Bの位相領域を切り分ける。
信号変化差分値ΔSdの閾値の設け方として、図7のように高差分突出部Aの認識用の閾値Thaと小差分安定部Bの認識用の閾値Thbの2つを設け、小差分安定部Bの領域から高差分突出部Aの領域への切替判断は閾値Thaを基準とし、高差分突出部Aから小差分安定部Bへの切替判断は閾値Thbを基準とするようなヒステリシス特性をもたせることでノイズ等による差分値の暴れ(過剰振動)を吸収し、高差分突出部Aの位相領域がリセット期間T1の信号波形立ち下がり部分と信号期間T3の信号波形立ち下がり部分の2箇所になるようにする。
図8は図5に対して高差分突出部Aの位相領域と小差分安定部Bの位相領域を切り分けたものを示す。また、図9は図6に対して高差分突出部Aの位相領域と小差分安定部Bの位相領域を切り分けたものを示す。
ここまでの説明では、高差分突出部Aについて、その複数のうち、どちらがリセット期間T1の信号波形立ち下がり部分に対応するのか、信号期間T3の信号波形立ち下がり部分に対応するのかは分からない。
また、小差分安定部Bにおいても、どれが基準期間T2に対応するのか、どれが信号期間T3における信号変化差分値電圧のピーク時に対応するのかは分からない。
(2)S2:リセット期間T1の信号波形立ち下がり部分の位相領域の推定
次のステップS2において、アナログ撮像信号波形推定部13はリセット期間T1の信号波形立ち下がり部分の推定を行う。リセット期間T1の信号波形立ち下がり部分は、最小値包絡線Sdnにおける信号変化差分値ΔSdnを表す図8で推定する。図8のような最小値包絡線Sdnにおける信号変化差分値ΔSdnを表した場合、差分波形の山は明らかに大きな山と明らかに小さな山ができる。
これは、信号期間T3はOB画素領域を読み出しているときは、必ず信号レベルが最低のレベルになるからであり、図8のような最小値包絡線Sdnにおける信号変化差分値ΔSdnを表した場合は、信号期間T3においては、信号レベルの低いOB画素領域が反映されるからである。
また、リセット期間T1はOB領域を読み出している場合や、被写体の状態にかかわらず、常に同じ信号レベルになる。また、リセット期間T1の信号波形は基本的には急であり、信号変化差分値ΔSdnが顕著に現れる。
これらのことを言い換えれば、最小値包絡線Sdnにおける信号変化差分値ΔSdnを表したときでも、常に大きな信号変化差分値ΔSdを検出するのがリセット期間T1の信号波形立ち下がり部分ということである。
また、OB画素領域があまりにも低い場合は、高差分突出部Aの認識用の閾値Thaに達しなくて、高差分突出部Aが1つだけの可能性もある。
このことから推定判定としては、高差分突出部Aが2つある場合は、他の高差分突出部Aの位相領域と比べて明らかに大きな山ができている高差分突出部Aの位相領域がリセット期間T1の信号波形立ち下がり部分に対応すると推定し、高差分突出部Aが1つの場合はそれ自身の位相領域がリセット期間T1の信号波形立ち下がり部分に対応すると推定する。
(3)S3:信号期間T3の立ち下がり部分の位相領域の推定
次のステップS3において、アナログ撮像信号波形推定部13は信号期間T3の信号波形立ち下がり部分の推定を行う。リセット期間T1と信号期間T3を顕著に表した最大値包絡線Sdxにおける信号変化差分値ΔSdxを表す図9を用いる。すでに、リセット期間T1の信号波形立ち下がり部分の位相領域が確定されているため、信号期間T3の信号波形立ち下がり部分は、リセット期間T1の高差分突出部Aの位相領域とは違う高差分突出部Aの位相領域ということになる。なお、ここで、図8を用いないのは、信号期間T3で高差分突出部Aがない場合があり、不適切であるためである。
(4)S4:基準期間T2の位相領域の推定
次のステップS4において、アナログ撮像信号波形推定部13は基準期間T2の推定を行う。基準期間T2の推定は、信号期間T3の推定と同様に最大値包絡線Sdxにおける信号変化差分値ΔSdxを表す図9で推定を行う。基準期間T2は前述したとおり、基準電圧を示しており、波形の振幅はない。よって図9において、信号変化差分値ΔSdがゼロレベルの小差分安定部Bの位相領域に相当する。
すでに、リセット期間T1の信号波形立ち下がり部分の位相領域と、信号期間T3の信号波形立ち下がり部分の位相領域が確定されているため、基準期間T2は、リセット期間T1の信号波形立ち下がり部分に相当する高差分突出部Aの位相領域と、信号期間T3の信号波形立ち下がり部分に相当する高差分突出部Aの位相領域との間にある小差分安定部Bの位相領域に相当する。
(5)S5:基準サンプルパルスDS1およびピークサンプルパルスDS2の最適位相の決定
次のステップS5において、タイミング調整部14は、基準サンプルパルスDS1およびピークサンプルパルスDS2の位相調整を行う。基準サンプルパルスDS1は、上記のとおり基準期間T2の中心において立ち上がりエッジがくるように位相調整されることが望ましい。よって、基準期間の推定において確定した基準期間T2の位相領域において、その中心の位相に基準サンプルパルスDS1の立ち上がり部分がくるように位相調整を行う。
ピークサンプルパルスDS2は、上記のとおり、信号期間T3の信号変化差分値電圧がピークであるところにピークサンプルパルスDS2の立ち上がりエッジがくるように位相調整されることが望ましい。
信号変化差分値電圧がピークのときのアナログ撮像信号Saは、信号期間T3の急激な立ち下がりの後の比較的なだらかな波形である。また、その後に波形は急激に立ち上がり、リセット期間T1に移行する。
前述したとおりステップS1で観測されるアナログ撮像信号Saは信号波形が立ち上がっている期間は、差分はないものとして出力される。つまり図9の差分波形においては、信号期間T3の立ち下がり期間を示す高差分突出部Aの位相領域のあとの小差分安定部Bの位相領域が、信号変化差分値電圧がピークの期間とその後のリセット期間T1に移行するための信号の立ち上がり期間の両方を含んでいることになる。
本実施の形態では、信号期間T3の立ち下がりの後に信号変化差分値電圧がピークの期間が存在しているという事実から、高速化を図るために信号変化差分値電圧がピークの期間とその後のリセット期間T1に移行するための信号の立ち上がり期間の境目を確定せずに、信号期間T3の信号波形立ち下がり部分に対応する高差分突出部Aの位相領域から小差分安定部Bの位相領域に切り替わる境目にピークサンプルパルスDS2の立ち上がりがくるように位相調整を行う。
これまで説明してきた方法によって、基準サンプルパルスDS1およびピークサンプルパルスDS2の各位相を自動で調整することが可能となる。したがって、撮像素子2自体を交換した場合や、外的要因(温度、経年劣化等)によって撮像素子2の特性が変化した場合に、タイミングジェネレータ6から出力される基準サンプルパルスDS1およびピークサンプルパルスDS2の位相を自動調整することが可能となる。
また、アナログ撮像信号Saを信号変化差分値ΔSdに置き換えてアナログ撮像信号Saの波形を推定し、そのアナログ撮像信号Saの波形から最適位相を求めるという方式をとることで、オシロスコープのような計測器を用いてアナログ撮像信号Saを観測しながら調整する方法と同じような感覚での調整が可能となる。その結果、各パルスの位相調整が視覚的な観点で行えるので、各パルスの位相調整を個々に行うようなステップは存在せず、位相調整の高速化が図れる。
また、位相調整時にパルスの位相をシフトさせる機能や最適位相の検出機能も単純であることから、ハードウェアのみで実現することも容易で、そうすることにより、一層高速な自動調整が可能となる。
なお、信号変化差分値検出部11、信号変化差分値記憶部12、アナログ撮像信号波形推定部13、タイミング調整部14は、ハードウェアとして回路で構成することも可能であるし、マイコンを用いてソフトウェアで実現することも可能である。その他にも、これまで述べてきた実施の形態はあくまで一例に過ぎず、以下で説明する主な変形例以外にも様々な変形が可能であることはいうまでもない。
(実施の形態2)
図10は本発明の実施の形態2における位相調整の全体的な動作を示すフローチャートである。本実施の形態は、ピークサンプルパルスDS2の最適位相の精度を上げるようにしたものである。本実施の形態においては、基準期間T2の位相領域の推定のあとに、再度のアナログ撮像信号Saの観測を設けているとともに、信号期間T3の信号変化差分値電圧のピーク時の位相領域の推定のステップを設けている。
上記の実施の形態1においては、ピークサンプルパルスDS2の最適位相の決定時に、高速化の観点から信号期間T3の信号波形立ち下がり部分に対応する高差分突出部Aの位相領域から小差分安定部Bの位相領域に切り替わる境目にピークサンプルパルスDS2の立ち上がりがくるように位相調整を行った。ただし、この方法では、調整後の環境の変化でピークサンプルパルスDS2の遅延調整セルの温度ばらつきにより、サンプリング位置にばらつきが生じ、必ずしも信号変化差分値電圧がピークのときにピークサンプルパルスDS2の立ち上がりがくるとは限らない。精度を上げるためには、多少のばらつきがあっても、信号電圧がピークのときにサンプリングできるように、調整位置に余裕度をもたせることがよい。余裕度をもった最適位相の位置は、信号電圧がピークのときの波形の中心にピークサンプルパルスDS2の立ち上がりがくることに他ならない。
よって、基準サンプルパルスDS1とピークサンプルパルスDS2について位相関係を前後逆転させる。すなわち、基準期間T2の位相領域を推定するのと同じように信号期間T3の信号電圧のピーク期間の位相領域を求めるため、ステップS25において、基準サンプルパルスDS1およびピークサンプルパルスDS2の間隔を固定にしたまま、ピークサンプルパルスDS2より基準サンプルパルスDS1の位相を遅くした状態で位相をずらし、アナログ撮像信号Saを観測し、波形の立ち上がりを検出する。このとき、高速化を図るために位相をずらしていく位相期間は、信号期間T3の信号波形立ち下がり部分に対応する高差分突出部Aの位相領域から小差分安定部Bの位相領域に切り替わる境目から、信号変化差分値が高差分突出部Aの認識用の閾値Thaに到達するまでとする。
図11にステップS25まで処理が進んだときの、信号変化差分値記憶部12にて記憶された最大値包絡線Sdxにおける信号変化差分値ΔSdxを、撮像素子2から出力されたアナログ撮像信号(画像信号)と対比して時系列で表し、さらに高差分突出部Aの位相領域と小差分安定部Bの位相領域を切り分けたもの表す。
信号期間T3の信号波形立ち下がり部分に相当する高差分突出部Aの位相領域の後に、小差分安定部Bの位相領域が存在し、その後に高差分突出部Aの位相領域が存在していると予想される。
次のステップS26の信号期間T3の信号変化差分値電圧のピーク時の位相領域の推定で、信号期間T3の信号波形立ち下がり部分に相当する高差分突出部Aの位相領域と、その後の高差分突出部Aの位相領域との間にある小差分安定部Bの位相領域が信号期間T3の信号変化差分値電圧のピーク位相領域に相当すると推定する。
次のステップS27における基準サンプルパルスDS1の最適位相調整時は、基準期間T2の推定において確定した基準期間T2の位相領域において、その中心の位相に基準サンプルパルスDS1の立ち上がりがくるように位相調整を行い、ピークサンプルパルスDS2の最適位相の調整時は、信号期間T3の信号変化差分値電圧のピーク位相領域において、その中心の位相にピークサンプルパルスDS2の立ち上がりがくるように位相調整を行う。
本実施の形態によれば、調整スピードは遅くなるが、調整精度は向上することができる。
(実施の形態3)
上記の実施の形態1においては、アナログ撮像信号Saの観測において撮像素子2の有効画素領域の全領域およびOB画素領域を読み出すごとに位相をずらしていたが、有効画素領域の全領域およびOB画素領域を複数のライン単位で複数に分割して、分割したライン数を読み出すたびに位相をずらすことで、アナログ撮像信号Saの観測の時間の短縮を図ることができる。
図12のようにDSP20にライン数をカウントするラインカウンタ15を設け、あらかじめ定義された読み出しライン数Lを数えたときに、信号変化差分値検出部11に対して、最大値包絡線Sdxにおける信号変化差分値ΔSdxおよび最小値包絡線Sdnにおける信号変化差分値ΔSdnのリセットをかけ、さらに信号変化差分値記憶部12に信号変化差分値ΔSdxおよび信号変化差分値ΔSdnの記憶を指示し、タイミング調整部14に次の基準サンプルパルスDS1およびピークサンプルパルスDS2の位相をずらすように指示を出すことで、次の位相時の波形情報の取得を開始する。
このことにより、アナログ撮像信号Saの観測の時間の短縮を行い、結果的に位相調整時間を短縮することができる。
なお、位相調整において用いる2つのサンプリングパルスとしては、基準サンプルパルスDS1とピークサンプルパルスDS2との組み合わせとするのが代表的であるが、必ずしもそれに限定されるものではない。
なお、以上で説明した実施の形態はあくまでも一例であり、発明の主旨の範囲内で様々に変更可能であることはいうまでもない。
本発明によって、デジタルスチルカメラまたは医療カメラにおける撮像に用いるパルスのタイミング調整を自動かつ高速に行うことが可能になるため、少なくともデジタルスチルカメラまたは医療カメラにおいて利用可能性がある。
本発明の実施の形態1における位相調整装置搭載のデジタルカメラの全体的な構成を示すブロック図 撮像素子から出力される信号成分を時系列で表した図 本発明の実施の形態1における位相調整の全体的な動作を示すフローチャート 本発明の実施の形態1における信号成分の差分と波形の傾きの相関図 本発明の実施の形態1において撮像素子から出力される信号成分を時系列で表したものと最小値包絡線における信号変化差分値の波形の対比を示す図 本発明の実施の形態1において撮像素子から出力される信号成分を時系列で表したものと最大値包絡線における信号変化差分値の波形の対比を示す図 本発明の実施の形態1において高差分突出部認識用閾値と小差分安定部認識用閾値の説明図 本発明の実施の形態1において撮像素子から出力される信号成分を時系列で表したものと最小値包絡線における信号変化差分値の波形の対比において位相領域を切り分けた図 本発明の実施の形態1において撮像素子から出力される信号成分を時系列で表したものと最大値包絡線における信号変化差分値の波形の対比において位相領域を切り分けた図 本発明の実施の形態2における位相調整の全体的な動作を示すフローチャート 本発明の実施の形態2において撮像素子から出力される信号成分を時系列で表したものと最大値包絡線における信号変化差分値の波形の対比において位相領域を切り分けた図 本発明の実施の形態3におけるDSPの構成を示すブロック図
符号の説明
1 光学レンズ
2 撮像素子
3 相関二重サンプリング部(CDS)
4 自動利得制御部(AGC)
5 AD変換器(ADC)
6 タイミングジェネレータ(TG)
7 垂直ドライバ
10 アナログフロントエンド
11 信号変化差分値検出部
12 信号変化差分値記憶部
13 アナログ撮像信号波形推定部
14 タイミング調整部
15 ラインカウンタ
20 DSP
A 高差分突出部
B 小差分安定部
DS1 基準サンプルパルス
DS2 ピークサンプルパルス
Sa アナログ撮像信号
Sd デジタル撮像信号
Sdx 最大値包絡線
Sdn 最小値包絡線
ΔSdx 最大値包絡線における信号変化差分値
ΔSdn 最小値包絡線における信号変化差分値
ΔSd 信号変化差分値
T1 リセット期間
T2 基準期間
T3 信号期間

Claims (14)

  1. 撮像素子で得られたアナログ撮像信号を画素毎にデジタル値に変換することにより得られるデジタル撮像信号が入力され、前記デジタル撮像信号に基づいて撮像に用いられるパルスの位相を調整する位相調整装置であって、
    2つのサンプルパルスを用いて前記アナログ撮像信号を画素毎にサンプリングし、さらにデジタル化した信号を入力し、両入力信号について一定期間の信号変化差分値を検出する信号変化差分値検出部と、
    前記信号変化差分値検出部によって検出された画素毎の前記信号変化差分値を記憶する信号変化差分値記憶部と、
    前記信号変化差分値記憶部における前記信号変化差分値に基づいて前記撮像素子から出力される前記アナログ撮像信号の波形を推定するアナログ撮像信号波形推定部と、
    前記アナログ撮像信号波形推定部において推定した前記アナログ撮像信号の波形において前記撮像用パルスの最適位相を求めるタイミング調整部とを備えた位相調整装置。
  2. 前記タイミング調整部は、位相調整時に前記2つのサンプリングパルスの位相間隔を固定にした状態でサンプリング位相をずらしていく請求項1に記載の位相調整装置。
  3. 前記タイミング調整部は、位相調整時に位相間隔を固定にした状態で用いる前記2つのサンプリングパルスとして、通常動作時に前記撮像素子から出力される前記アナログ撮像信号のレベルを検出するためのピークサンプルパルスと、相関二重サンプリングの基準となる信号レベルを検出するための基準サンプルパルスとを利用し、これら両パルスを位相シフトさせた状態で用いる請求項1または請求項2に記載の位相調整装置。
  4. 前記信号変化差分値検出部は、前記2つのサンプリングパルスのシフト位相毎に、前記アナログ撮像信号の最大値包絡線における信号変化差分値と最小値包絡線における信号変化差分値を検出する請求項1から請求項3までのいずれかに記載の位相調整装置。
  5. 前記アナログ撮像信号波形推定部は、前記信号変化差分値記憶部に記憶された位相毎の前記アナログ撮像信号の最大値包絡線における信号変化差分値と最小値包絡線における信号変化差分値とに基づいて、前記撮像素子から出力される前記アナログ撮像信号のリセット期間の立ち下がり部分と、基準期間部分と、信号期間の立ち下がり部分とを推定する請求項4に記載の位相調整装置。
  6. 前記信号変化差分値検出部は、入力されてくる前記アナログ撮像信号に含まれるOB領域の信号を前記アナログ撮像信号の最小値包絡線における信号変化差分値に反映させ、前記アナログ撮像信号波形推定部は、前記リセット期間の立ち下がり部分を推定する請求項1から請求項5までのいずれかに記載の位相調整装置。
  7. 前記アナログ撮像信号波形推定部は、前記信号変化差分値記憶部に記憶された位相毎の前記アナログ撮像信号の最大値包絡線における信号変化差分値と最小値包絡線における信号変化差分値に基づいて、信号変化差分値の大きい高差分突出部と信号変化差分値の小さい小差分安定部とに分け、前記高差分突出部を前記撮像素子から出力される前記アナログ撮像信号のリセット期間の立ち下がり位相領域と信号期間の立ち下がり位相領域に割り当て、前記小差分安定部を基準期間の位相領域に割り当てて推定する請求項4から請求項6までのいずれかに記載の位相調整装置。
  8. 前記アナログ撮像信号波形推定部は、前記高差分突出部と前記小差分安定部とに分けるときの閾値として、前記高差分突出部のための第1の閾値と、前記第1の閾値より小さい前記小差分安定部のための第2の閾値の2つを設け、判断基準にヒステリシス特性をもたせた請求項7に記載の位相調整装置。
  9. 前記タイミング調整部は、位相調整時に前記2つのサンプリングパルスについて位相関係を前後逆転させ、前記アナログ撮像信号波形推定部は、前記撮像素子から出力される前記アナログ撮像信号の立ち上がり部を検出し、前記信号期間の立ち下がり位相領域と前記信号期間の立ち上がり位相領域との境界を最適位相とする請求項1から請求項8までのいずれかに記載の位相調整装置。
  10. さらに、前記信号変化差分値検出部に対して、前記2つのサンプリングパルスによって一定期間の信号変化差分値を検出する際に、前記アナログ撮像信号における検出対象を所定ライン数の複数ライン単位で指示を与えるラインカウンタを備えている請求項1から請求項9までのいずれかに記載の位相調整装置。
  11. 撮像素子と、
    前記撮像素子で得られたアナログ撮像信号について相関二重サンプリングを行うことにより画素毎の信号レベルを決定する相関二重サンプリング部と、
    前記相関二重サンプリング部から出力された撮像信号の振幅を調整する自動利得制御部と、
    前記自動利得制御部によって振幅が調整された撮像信号をデジタル値に変換してデジタル撮像信号とするAD変換器と、
    前記AD変換器による前記デジタル撮像信号を入力とする請求項1から請求項10までのいずれかに記載の位相調整装置と、
    前記位相調整装置によって調整された位相に基づいて、撮像に用いられるパルスを生成するタイミングジェネレータとを備えたデジタルカメラ。
  12. 撮像素子から出力される撮像信号のピークレベルを検出するためのピークサンプルパルスと、相関二重サンプリングの基準となる信号レベルを検出するための基準サンプルパルスの各位相を調整するための位相調整方法であって、
    前記ピークサンプルパルスと前記基準サンプルパルスの位相間隔を固定した状態で、サンプリング位相をずらしながら画素毎に前記アナログ撮像信号のサンプリングを行い、信号の変化を信号変化差分値に置き換えてアナログ撮像信号の波形を観測するステップと、
    前記信号変化差分値が小さい位相領域と前記信号変化差分値が比較的大きい位相領域とを切り分け、前記アナログ撮像信号の波形状態を推定するステップと、
    推定されたアナログ撮像信号の波形状態から前記ピークサンプルパルスと基準サンプルパルスを最適位相に設定するステップとを含む位相調整方法。
  13. 撮像素子から出力される撮像信号のピークレベルを検出するためのピークサンプルパルスと、相関二重サンプリングの基準となる信号レベルを検出するための基準サンプルパルスの各位相を調整するための位相調整方法であって、
    前記ピークサンプルパルスと前記基準サンプルパルスの位相間隔を固定した状態で、サンプリング位相をずらしながら画素毎に前記アナログ撮像信号のサンプリングを行い、信号の変化を信号変化差分値に置き換えて、位相の変化毎に前記信号変化差分値の最大値包絡線と最小値包絡線を記憶するステップと、
    前記信号変化差分値の最大値包絡線と最小値包絡線それぞれで、前記信号変化差分値が小さい位相領域と前記信号変化差分値が比較的大きい位相領域とに切り分けて前記アナログ撮像信号の波形を観測するステップと、
    前記最小値包絡線における前記信号変化差分値が比較的大きい位相領域からリセット期間の立ち下がり部分を推定するステップと、
    前記リセット期間の立ち下がり部分に対応した位相領域以外で前記信号変化差分値が比較的大きい位相領域から信号期間の立ち下がり部分を推定するステップと、
    前記リセット期間の立ち下がり部分に対応した位相領域と前記信号期間の立ち下がり部分に対応した位相領域との間に存在する、前記信号変化差分値が比較的小さい位相領域を基準期間と推定するステップと、
    前記基準期間と推定した前記信号変化差分値が比較的小さい位相領域の中心を前記基準サンプルパルスの最適位相として調整し、前記信号期間の立ち下がり部分に対応すると推定した前記信号変化差分値が比較的大きい位相領域とその直後の前記信号変化差分値が比較的小さい位相領域との境目を前記ピークサンプルパルスの最適位相として調整するステップとを含む位相調整方法。
  14. 撮像素子から出力される撮像信号のピークレベルを検出するためのピークサンプルパルスと、相関二重サンプリングの基準となる信号レベルを検出するための基準サンプルパルスの各位相を調整するための位相調整方法であって、
    前記ピークサンプルパルスと前記基準サンプルパルスの位相間隔を固定した状態で、サンプリング位相をずらしながら画素毎に前記アナログ撮像信号のサンプリングを行い、信号の変化を信号変化差分値に置き換えて、位相の変化毎に前記信号変化差分値の最大値包絡線と最小値包絡線を記憶するステップと、
    前記信号変化差分値の最大値包絡線と最小値包絡線それぞれで、前記信号変化差分値が小さい位相領域と前記信号変化差分値が比較的大きい位相領域とに切り分けて前記アナログ撮像信号の波形を観測するステップと、
    前記最小値包絡線における前記信号変化差分値が比較的大きい位相領域からリセット期間の立ち下がり部分を推定するステップと、
    前記リセット期間の立ち下がり部分に対応した位相領域以外で前記信号変化差分値が比較的大きい位相領域から信号期間の立ち下がり部分を推定するステップと、
    前記リセット期間の立ち下がり部分に対応した位相領域と前記信号期間の立ち下がり部分に対応した位相領域との間に存在する、前記信号変化差分値が比較的小さい位相領域を基準期間と推定するステップと、
    前記ピークサンプルパルスと前記基準サンプルパルスの位相関係を前後逆転し、両パルスの位相間隔を固定した状態で、サンプリング位相をずらしながら画素毎に前記アナログ撮像信号のサンプリングを行い、信号の変化を信号変化差分値に置き換えて、位相の変化毎に前記信号変化差分値の最大値包絡線を記憶し、前記信号変化差分値が小さい位相領域と前記信号変化差分値が比較的大きい位相領域とに切り分けて前記アナログ撮像信号の波形を観測するステップと、
    前記信号期間の立ち下がり部分を示す信号変化差分値が比較的大きい位相領域とその後の前記信号変化差分値が比較的大きい位相領域との間の前記信号変化差分値が小さい位相領域を信号期間の画素電圧のピーク期間と推定するステップと、
    前記基準期間と推定した前記信号変化差分値が比較的小さい位相領域の中心を前記基準サンプルパルスの最適位相として調整し、前記信号期間の画素電圧のピーク期間と推定した前記信号変化差分値が比較的小さい位相領域の中心を前記ピークサンプルパルスの最適位相として調整するステップとを含む位相調整方法。
JP2007123312A 2007-05-08 2007-05-08 位相調整装置、位相調整方法およびデジタルカメラ Active JP4823138B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007123312A JP4823138B2 (ja) 2007-05-08 2007-05-08 位相調整装置、位相調整方法およびデジタルカメラ
US12/113,571 US8077241B2 (en) 2007-05-08 2008-05-01 Phase adjustment method and digital camera
CN200810097031.8A CN101304492A (zh) 2007-05-08 2008-05-08 相位调整方法及数码相机

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007123312A JP4823138B2 (ja) 2007-05-08 2007-05-08 位相調整装置、位相調整方法およびデジタルカメラ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008283257A true JP2008283257A (ja) 2008-11-20
JP4823138B2 JP4823138B2 (ja) 2011-11-24

Family

ID=39969168

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007123312A Active JP4823138B2 (ja) 2007-05-08 2007-05-08 位相調整装置、位相調整方法およびデジタルカメラ

Country Status (3)

Country Link
US (1) US8077241B2 (ja)
JP (1) JP4823138B2 (ja)
CN (1) CN101304492A (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7698077B2 (en) * 2007-11-09 2010-04-13 Applied Micro Circuits Corporation System and method for signal level detection
CN105099980B (zh) * 2014-05-19 2018-08-31 郑静晨 应急通信ofdm系统中一种简化粗同步方法及系统

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0879634A (ja) * 1994-08-31 1996-03-22 Matsushita Electric Ind Co Ltd 相関2重サンプリング装置
JP2003018477A (ja) * 2001-06-28 2003-01-17 Chinon Ind Inc 相関2重サンプリングタイミング調整装置
JP2006173738A (ja) * 2004-12-13 2006-06-29 Konica Minolta Business Technologies Inc 画像読取装置、画像読取方法及び画像形成装置

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11164206A (ja) * 1997-12-01 1999-06-18 Fuji Film Microdevices Co Ltd 固体撮像素子及び電荷転送方法
JP4362898B2 (ja) * 1999-08-16 2009-11-11 株式会社ニコン デジタルカメラ
US6678408B1 (en) * 1999-11-17 2004-01-13 Infocus Corporation Noise reduction through comparative histograms
JP2005142713A (ja) 2003-11-05 2005-06-02 Sony Corp 固体撮像装置と固体撮像装置の調整方法
JP4656832B2 (ja) 2003-11-14 2011-03-23 パナソニック株式会社 画像処理システムにおける自動位相調整装置
JP2008054292A (ja) * 2006-07-28 2008-03-06 Matsushita Electric Ind Co Ltd 位相調整装置および位相調整方法
JP2008135824A (ja) * 2006-11-27 2008-06-12 Matsushita Electric Ind Co Ltd 位相調整装置、デジタルカメラおよび位相調整方法
JP2008135908A (ja) * 2006-11-28 2008-06-12 Matsushita Electric Ind Co Ltd 位相調整装置、デジタルカメラおよび位相調整方法
JP2008182314A (ja) * 2007-01-23 2008-08-07 Matsushita Electric Ind Co Ltd 位相調整装置およびその関連技術
JP4854531B2 (ja) * 2007-01-24 2012-01-18 パナソニック株式会社 位相調整装置およびデジタルカメラ
JP2008228037A (ja) * 2007-03-14 2008-09-25 Matsushita Electric Ind Co Ltd 位相調整装置、位相調整方法およびデジタルカメラ
JP2008311985A (ja) * 2007-06-15 2008-12-25 Panasonic Corp 位相調整装置およびデジタルカメラ

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0879634A (ja) * 1994-08-31 1996-03-22 Matsushita Electric Ind Co Ltd 相関2重サンプリング装置
JP2003018477A (ja) * 2001-06-28 2003-01-17 Chinon Ind Inc 相関2重サンプリングタイミング調整装置
JP2006173738A (ja) * 2004-12-13 2006-06-29 Konica Minolta Business Technologies Inc 画像読取装置、画像読取方法及び画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP4823138B2 (ja) 2011-11-24
US8077241B2 (en) 2011-12-13
US20080278626A1 (en) 2008-11-13
CN101304492A (zh) 2008-11-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9007514B2 (en) Focus adjusting apparatus and method
US20150009352A1 (en) Imaging apparatus and method for controlling the same
US9444994B2 (en) Image pickup apparatus and method for operating image pickup apparatus
JP2008135908A (ja) 位相調整装置、デジタルカメラおよび位相調整方法
US9338344B2 (en) Focusing apparatus and method for controlling the same, and image pickup apparatus
JP5213813B2 (ja) 撮像装置及び撮像装置の制御方法
JP2008009342A (ja) オートフォーカス装置、撮像装置及びオートフォーカス方法
US10447923B2 (en) Image processing apparatus, imaging apparatus, and method of controlling image processing apparatus
JP2008135824A (ja) 位相調整装置、デジタルカメラおよび位相調整方法
JP2010068056A (ja) 撮像装置、黒レベルの調整方法およびプログラム
US20200228721A1 (en) Control apparatus, imaging apparatus, control method, and storage medium
JP2008311985A (ja) 位相調整装置およびデジタルカメラ
JP4854531B2 (ja) 位相調整装置およびデジタルカメラ
JP4823138B2 (ja) 位相調整装置、位相調整方法およびデジタルカメラ
JP6471222B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法およびプログラム
US8089539B2 (en) Phase adjusting device and related art thereof
US10477098B2 (en) Control apparatus which sets defocus amount used for focusing, image capturing apparatus, control method, and storage medium
JP6171110B2 (ja) 合焦制御装置、合焦制御方法、合焦制御プログラム、レンズ装置、撮像装置
JP2007174500A (ja) 撮像装置
US11102423B2 (en) Image pickup apparatus that performs flicker detection, control method for image pickup apparatus, and storage medium
JP2006243745A (ja) 自動焦点検出装置
JP5341536B2 (ja) 撮像装置
JP6421032B2 (ja) 焦点検出装置、焦点検出方法及び焦点検出プログラム
US20170104919A1 (en) Automatic focal adjustment apparatus and method of controlling automatic focal adjustment apparatus, and image capture apparatus
JPH04196982A (ja) オートフォーカス装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100128

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110607

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110621

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110804

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110830

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110906

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4823138

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140916

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250