JP2008280910A - オイル貯留装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】オイル吸入口からの空気吸入防止構造と、オイルに混入している異物を吸着するマグネットとを簡易な構造により一体化する。
【解決手段】オイルパン2の底面2aに対面した磁性体からなる上部壁3と、上部壁3よりオイルパン2の底面2aに向って延出したオイル吸入筒4と、オイル吸入筒4の外周側に間隔をおいて配置され、且つ上端部5aが上部壁3に吸着された筒状マグネット5と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両の急加減速、急旋回、坂路走行などによって、オイルパンに貯留しているオイルが、一方へ片寄った場合に、オイルパン内に配設されているオイル吸入口から空気が吸入されることを防止したオイル貯留装置に関する。
自動車等の車両の自動変速機、エンジンなどの底部には、これらの潤滑に使用されるオイルを貯留するオイルパンが設けられている。このオイルパンに貯留されているオイルは、オイルパン内に配設されているオイル吸入口からオイルストレーナを介してオイルポンプによって吸上げられる。オイルポンプによって、例えば自動変速機の底部のオイルパンから吸上げられたオイルは、自動変速機構の潤滑必要部位、自動変速機構の油圧制御バルブを備えたバルブボデーなどへ供給された後、オイルパンへ還流される。
オイルの供給は、適正な油圧にて途絶えることなく行われる必要があることから、オイル吸入口から空気が吸込まれることは望ましくない。したがって、オイルパン内では、オイル吸入口が、常にオイル中に没入された状態を維持する必要がある。
オイルパンに貯留されているオイルは、車両が停止中あるいは等速走行中のときは、油面は水平状態で安定している。しかし、車両の急加減速、急旋回などによって、オイルパン内のオイルは、一方へ片寄り、オイル吸入口がオイルの油面から露出し、オイル吸入口から空気が吸入されてしまうおそれがある。
このような問題を防止するため先行技術として、特許文献1〜4に開示されている技術がある。
特許文献1には、オイルパン内のオイルの流動に追従揺動するオイル吸入口が開示されている。このオイル吸入口は、半球面状の可動吸入部材に設けられており、オイルパン内でオイルが一方へ片寄って流動すると、そのオイルの流動に追従して揺動し、オイル吸入口をオイル中に没入した状態を維持するというものである。
特許文献2には、オイルパン内に2枚の仕切板を設け、その間にオイル吸入口が配置された構成が開示されている。2枚の仕切板は、クランク軸の軸線と交差する方向に延びており、クランク軸の方向へ車両が傾斜した場合におけるオイルの動揺をその仕切板によって抑制し、オイル吸入口からの空気の吸込みを防止するというものである。
特許文献3には、オイルパンの底面に可倒式バルブシートが固設された構成が開示されている。この可倒式バルブシートは、複数枚の可倒部材が円錐台状に配列されてなるものである。車両の急加減速あるいは急旋回によりオイルパンに貯留されているオイルが一方へ流れて片寄ると、流れの上流側に配設されている可倒部材が底面方向へ傾倒する。一方、流れの下流側に配設されている可倒部材がオイルの流れを受けて起立する。可倒部材が起立すると、その可倒部材によりオイルの流れが堰き止められて、可倒式バルブシート内にオイルが保持される。その結果、可倒式バルブシート内に配設されたオイル吸入口がオイル中に没入した状態が維持され、空気の吸込みが防止されるというものである。
特許文献4には、オイルパン内において、下方に延出したオイル吸入口の周囲に、同じく下方に延出したガード壁が設けられた構造が開示されている。車両の急加減速などによりオイルパンに貯留されているオイルが一方へ流れて片寄った際に、ガード壁は、オイル吸入口から空気が吸入されることを防止する堰としての役割を果たすというものである。
ところで、オイルパンには、通常、鉄系異物を吸着補足するマグネットが設けられている。異物がオイルに混在していると、オイル供給先が異常磨耗等を引き起こす原因となるからである。
例えば特許文献1では、可動吸入部材のオイル吸入口の外周縁に環状に形成されたマグネットが固設されている。また、特許文献4では、ドレンボルト内にマグネットが固設されている。
特開2002−180814 実開平5−50012 特開2002−181170 特開2005−9346
オイル吸入口から空気が吸入されることを防止する構造と、オイルパン内へ配置される異物吸着用マグネットとは、何れもオイルの潤滑系にとって重要なものであり、大部分の車種がこれらを具備している。したがって、これらを簡易な構造により一体化できれば、広範な車種に及んで、部品点数の削減、コストダウン化が図られる。しかしながら、そのような技術は未だに提案されていなかった。
特許文献1には、オイル吸入口からの空気吸入防止構造と、マグネットとを組み合わせた技術が開示されているが、これらは、簡易な構造により一体化されたものとはいえない。すなわち、特許文献1に開示されている構造は複雑であり、可動吸入部材に高度な精密加工が要求される。このため、可動吸入部材の製造コストが高価になる。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、オイル吸入口からの空気吸入防止構造と、オイルに混入している異物を吸着するマグネットとを簡易な構造により一体化することにより、部品点数を減少させ、コストダウンを図ることを可能にしたオイル貯留装置を提供することを目的とする。
上述の課題を解決するための手段として、本発明のオイル貯留装置は、以下のように構成されている。すなわち、本発明のオイル貯留装置は、オイルパンの底面に対面した磁性体からなる上部壁と、前記上部壁よりオイルパンの底面に向って延出したオイル吸入筒と、前記オイル吸入筒の外周側に間隔をおいて配置され、且つ上端部が前記上部壁に吸着された筒状マグネットと、を備えるものである。
かかる構成によれば、オイル吸入筒からオイルパン内のオイルが吸い上げられる際に、オイルパン内のオイルは、オイル吸入筒下端のオイル吸入口に向って、筒状マグネットの下端部とオイルパンの底面との隙間を通過する。このとき、オイルに混入している鉄系異物と筒状マグネットとが近接するため、当該鉄系異物を効率的に吸着補足することができる。
また、車両の急加減速、急旋回などによって、オイルパン内に貯留されているオイルが一時的に一方へ片寄った場合であっても、筒状マグネット内には、オイルが堰き止められて残るので、筒状マグネット内の油面の低下が防止ないしは抑制される。その結果、オイル吸入筒下端のオイル吸入口がオイル中に没入された状態が維持され、オイル吸入口からの空気吸入が防止される。
また、車両が急勾配路面を走行中に、オイルパン内に貯留されているオイルが、しばらくの間、一方へ片寄った場合であっても、筒状マグネットがその内筒側のオイル吸入筒への空気の流入を阻止する堰となる。その結果、オイル吸入筒下端のオイル吸入口は、オイル中に没入された状態を維持することができ、オイル吸入口からの空気吸入が防止される。
また、上記構成は、オイル吸入口からの空気吸入防止構造と、異物吸着用マグネットとを簡易な構造により一体化したものであるから、上記構成の採用により、オイル貯留装置おける部品点数の減少、コストダウン化が図られる。
なお、上記構成において、前記上部壁はオイルストレーナの外殻下面で構成されていてもよい。
この場合、上部壁を別途設ける必要がなくなり、部品点数を1点削減することが可能となる。
また、本発明のオイル貯留装置は、以下のように構成されていてもよい。すなわち、本発明のオイル貯留装置は、磁性体からなるオイルパンと、前記オイルパンの底面に向って延出したオイル吸入筒と、前記オイル吸入筒の外周側に間隔をおいて配置され、且つ下端部が前記オイルパンに吸着された筒状マグネットと、を備えるものである。
かかる構成によれば、オイル吸入筒からオイルパン内のオイルが吸い上げられる際に、オイルパン内のオイルは、オイル吸入筒に向って、筒状マグネットの上端部と筒状マグネットの内周面近傍を通過する。このとき、オイルに混入している鉄系異物と筒状マグネットとが近接するため、当該鉄系異物を効率的に吸着補足することができる。
また、車両の急加減速、急旋回などによって、オイルパン内に貯留されているオイルが一時的に一方へ片寄った場合であっても、筒状マグネット内には、オイルが堰き止められて残るので、筒状マグネット内の油面の低下が抑制される。その結果、オイル吸入筒下端のオイル吸入口がオイル中に没入された状態が維持され、オイル吸入口からの空気吸入が防止される。
また、車両が急勾配路面を走行中に、オイルパン内に貯留されているオイルが、しばらくの間、一方へ片寄った場合であっても、筒状マグネット内のオイルは筒状マグネット内に堰き止められて残るので、筒状マグネット内の油面の低下が抑制される。その結果、オイル吸入筒下端のオイル吸入口がオイル中に没入された状態が維持され、オイル吸入口からの空気吸入が防止される。
また、上記構成は、オイル吸入口からの空気吸入防止構造と、異物吸着用マグネットとを簡易な構造により一体化したものであるから、上記構成の採用により、オイル貯留装置おける部品点数の減少、コストダウン化が図られる。
本発明に係るオイル貯留装置によれば、オイル吸入口からの空気吸入防止構造と、オイルに混入している異物を吸着するマグネットと、を簡易な構造により一体化することができる。その結果、部品点数の減少、コストダウン化が図られる。
[第1の実施の形態]
<オイル貯留装置の構成>
以下、本発明の第1の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態に係るオイル貯留装置1およびその周辺部を示した部分断面図である。
オイル貯留装置1は、オイルパン2、上部壁3、オイル吸入筒4、筒状マグネット5等で構成されている。
オイルパン2は、車両の自動変速機のミッションケース6の底開口部に複数本のボルト7にて締結され、当該底開口部を閉塞するように取り付けられている。本実施の形態ではオイルパン2の材質は、鉄などの磁性体に限定されない。
上部壁3は、オイルストレーナ8の外殻下面8aで構成されている。この上部壁3は、オイルパン2の底面2aに対面しており、略水平方向へ広がった平坦部を形成している。また、上部壁3は、磁性体からなり、好ましくは、マグネットに強く吸着される鉄などの強磁性体からなる。なお、上部壁3は、オイルパン2の底面2aに対面し、且つ、後に詳述する、筒状マグネット5が吸着可能な磁性体であればよく、そのような条件を満たせば、上部壁3がオイルストレーナ8の外殻下面8a以外のもので構成されていてもよい。なお、本実施の形態においては、オイルストレーナ8の上方に自動変速機構の油圧制御バルブを備えたバルブボデー10が配置されている。
オイル吸入筒4は、上部壁3よりオイルパン2の底面に向って下方へ延出した短筒状をしており、その下端部がオイル吸入口4aになっている。このオイル吸入筒4から吸入されたオイルは、オイルストレーナ8内へ導入されて、ろ過された上でオイルポンプへ吸い上げられる。
筒状マグネット5は、オイル吸入筒4の周囲に間隔をおいて配置され、且つ、その上端部5aが上部壁3に吸着されている。筒状マグネット5の横断面形状は、円形に限らず、三角形、四角形などの多角形、あるいは楕円などであってもよい。筒状マグネット5の下端位置5bとオイルパン2の底面2aとの間隔は、オイル吸入筒4よりオイルが吸入される際に、オイル吸入筒4へ向うオイルの流れを阻害しない程度に十分に確保されている。
なお、筒状マグネット5の下端位置5bとオイル吸入筒4の下端4a位置との上下関係は、双方が同程度の上下位置、ないしは筒状マグネット5の下端位置5bがオイル吸入筒4の下端位置4aより下方にあることが望ましい。
<オイル貯留装置の作用>
つぎに、オイル貯留装置1の作用について説明する。図外のオイルポンプが稼動すると、オイルパン2内に貯留されているオイルが、オイル吸入筒4から吸い上げられる。同時に、筒状マグネット5の外側にあるオイルは、筒状マグネット5の下端部5bとオイルパン2の底面2aとの隙間を通過するが、その際に、オイルAに混入している鉄系異物と筒状マグネット5の下端部5bとが近接するため、鉄系異物は、効率的に筒状マグネット5に吸着補足される。
オイル吸入筒4から吸入されたオイルは、オイルストレーナ8によって濾過され、筒状マグネット5に吸着されなかった非磁性ないし弱磁性の異物のうち、比較的大きな異物が除去される。
その後、オイルポンプに吸い上げられたオイルは、自動変速機構の潤滑必要部位、バルブボデー10へ供給された後、図外の帰還油路を通じてオイルパン2へ還流される。
ところで、オイル貯留装置1を搭載した車両が平坦な道路で停車中、あるいは等速走行中のとき、図1に示すように、オイルパン2に貯留されているオイルAの油面は、水平状態で静止している。このとき、オイル吸入口4aは、オイルA中に没入していることから、オイル吸入口4aから空気が吸入されることはない。
車両の急加減速、急旋回などによって、オイルパン2内に貯留されているオイルAが一時的に一方へ片寄った場合であっても、図2に示すように、筒状マグネット5内のオイルA1は筒状マグネット5内に堰き止められることから、筒状マグネット5内の油面の低下が防止ないしは抑制される。その結果、オイル吸入口4aがオイルA中に没入された状態が維持され、オイル吸入口4から空気が吸入されることが防止される。もし、筒状マグネット5が設けられていない場合は、図2の2点鎖線で示すように、油面が形成され、オイル吸入口4aがオイルAの油面から露出し、オイル吸入口4aから空気が吸入されてしまう。
また、車両が急勾配路面を等速走行中あるいは急勾配路面に停車中に、オイルパン2内に貯留されているオイルAが、しばらくの間、一方へ片寄った場合であっても、図3に示すように、筒状マグネット5がその内筒側への空気の流入を阻止する堰となり、筒状マグネット5の下端部5bが、オイルA中に没入している限り、筒状マグネット5の内筒側に空気が入り込むことはない。その結果、オイル吸入口4aがオイルA中に没入された状態が維持され、オイル吸入口4aから空気が吸入されることが防止される。もし、筒状マグネット5が設けられていない場合は、図3の2点鎖線で示すように、油面が形成され、オイル吸入口4aの一部がオイルAの油面から露出し、オイル吸入口4aから空気が吸入されてしまう。
なお、本実施の形態に係る筒状マグネット5は、オイル吸入筒4の周囲にオイル吸入筒を包囲するように配置されているので、オイルが片寄る方向が車両の前後左右何れの方向であっても、概ね図2又は図3に示したように、オイルパン2内のオイルAの油面が形成され、同様に、オイル吸入口4aからの空気の吸入は防止される。
ところで、図1〜図3に示す実施形態では、筒状マグネット5は、オイル吸入筒4より下方に延出しているが、逆に、オイル吸入筒4が筒状マグネット5より下方へ延出していても一定の効果が得られる。
すなわち、図4に示すように、車両の急加減速、急旋回などによって、オイルパン2内に貯留されているオイルが一時的に一方へ片寄っても、筒状マグネット5内のオイルA1の一部は筒状マグネット5内に堰き止められて残ることから、筒状マグネット5内の油面の低下がある程度抑制される。したがって、オイル吸入筒4の下端位置にあるオイル吸入口4aが十分に低い位置にあれば、オイル吸入口4aがオイルA中に没入された状態が維持され、オイル吸入口4aから空気が吸入されることが防止される。もし、筒状マグネット5が設けられていない場合は、図4の2点鎖線で示すように、油面が形成され、オイル吸入口4aがオイルAの油面から露出し、オイル吸入口4aから空気が吸入されてしまう。
[第2の実施の形態]
<オイル貯留装置の構成>
以下、本発明の第2の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、第1の実施の形態における構成と同様の構成については、同一符号を付してその説明を省略する。図5は、本発明の第2の実施の形態に係るオイル貯留装置20およびその周囲を示した部分断面図である。
第2の実施の形態に係るオイル貯留装置20は、オイルパン21、オイル吸入筒4、筒状マグネット22等で構成されている。
オイルパン21は、ミッションケース6の底開口部に複数本のボルト7にて締結され、当該底開口部を閉塞するように取り付けられている。このオイルパン21の底面21aは、後述する筒状マグネット22の下端面22bと密着し易いような形状、例えは平坦面となっている。また、このオイルパン21は磁性体からなり、マグネットに強く吸着される鉄などの強磁性体であることが望ましい。
筒状マグネット22は、筒状のマグネットであり、オイル吸入筒4の周囲に間隔をおいて配置され、且つ、その下端部22bがオイルパン21の底部21aに吸着されている。図5に示すように、筒状マグネットの上端部22aの上下位置は、オイル吸入口4aより上位置にあり、且つ、オイル吸入口4aが筒状マグネット22の筒内に内包されるように配置されていることが望ましい。筒状マグネット22の横断面形状は、円形に限らず、三角形、四角形などの多角形、あるいは楕円などであってもよい。
<オイル貯留装置の作用>
つぎに、上記オイル貯留装置20の作用について説明する。図外のオイルポンプが稼動すると、オイルパン21内に貯留されているオイルが、オイル吸入筒4からオイルパン21内に吸い上げられる。同時に、筒状マグネット22の外側にあるオイルが、オイル吸入筒4の下端に形成されているオイル吸入口4a側に吸い寄せられる。このときオイルは、筒状マグネット22の上端部22aおよび内周面22c近傍を通過するが、その際に、オイルAに混入している鉄系異物と筒状マグネット22とが近接するため、鉄系異物は、効率的に筒状マグネット22に吸着補足される。
オイル吸入筒4から吸入されたオイルは、オイルストレーナ8によって濾過され、筒状マグネット22に吸着しなかった非磁性ないし弱磁性の異物のうち比較的大きな異物が除去される。
オイルポンプに吸い上げられたオイルは、自動変速機構の潤滑必要部位、バルブボデー10へ供給された後、図外の帰還油路を通じてオイルパン21へ還流される。
オイル貯留装置20を搭載した車両が平坦な道路上に停車中、あるいは等速走行中、図5に示すように、オイルパン21に貯留されているオイルAの油面は、水平状態で静止している。このとき、オイル吸入筒4の下端のオイル吸入口4aは、オイルA中に没入していることから、オイル吸入口4aから空気が吸入されることはない。
車両の急加減速、急旋回などによって、オイルパン21内に貯留されているオイルAが一時的に一方へ片寄った場合であっても、図6に示すように、筒状マグネット22内のオイルA2は筒状マグネット22内に堰き止められて残るので、筒状マグネット22内の油面の低下が抑制される。その結果、オイル吸入口4aがオイルA2中に没入された状態が維持され、オイル吸入口4aから空気が吸入されることが防止される。もし、筒状マグネット22が設けられていない場合は、図6の2点鎖線で示すように、油面が形成され、オイル吸入口4aがオイルAの油面から露出し、オイル吸入口4aから空気が吸入されてしまう。
また、車両が急勾配路面を走行中であり、オイルパン21内に貯留されているオイルAが、しばらくの間、一方へ片寄った場合も、図7に示すように、筒状マグネット22内のオイルA2は筒状マグネット22内に堰き止められて残るので、筒状マグネット22内の油面の低下が抑制される。その結果、オイル吸入口4aがオイルA2中に没入された状態が維持され、オイル吸入口4aから空気が吸入されることが防止される。もし、筒状マグネット22が設けられていない場合は、図7の2点鎖線で示すように、、油面が形成され、オイル吸入口4aがオイルAの油面から露出し、オイル吸入口4aから空気が吸入されてしまう。
なお、筒状マグネット22は、オイル吸入筒4の周囲に配置されているので、オイルが片寄る方向が前後左右何れの方向であっても、概ね図6又は図7に示したように、オイルAの油面が形成され、同様に、オイル吸入口4aからの空気の吸入は防止される。
以上説明した本発明の第1および第2の実施の形態に係るオイル貯留装置1、20は、車両の自動変速機の底部に適用したものを例に挙げて説明したが、車両のエンジンの底部のオイル貯留装置に適用することも勿論可能である。
本発明は、車両の自動変速機などの底部に設置されているオイルパン、異物吸着用マグネット、オイル吸入筒などで構成されるオイル貯留装置に適用可能である。
本発明の第1の実施の形態に係るオイル貯留装置およびその周辺部を示した部分断面図である。 図1において、車両の急加減速、急旋回などによって、オイルパン内に貯留されているオイルが一時的に一方へ片寄った状態を示した図である。 図1において、車両が急勾配路面を走行中に、オイルパン内に貯留されているオイルAが一方へ片寄った状態を示した図である。 本発明の第1の実施の形態に係るオイル貯留装置において、オイル吸入筒が筒状マグネットより下方へ延出されている場合を示した部分断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係るオイル貯留装置およびその周辺部を示した部分断面図である。 図5において、車両の急加減速、急旋回などによって、オイルパン内に貯留されているオイルが一時的に一方へ片寄った状態を示した図である。 図5において、車両が急勾配路面を走行中に、オイルパン内に貯留されているオイルAが一方へ片寄った状態を示した図である。
符号の説明
2、21 オイルパン
2a、21a オイルパンの底面
3 上部壁
4 オイル吸入筒
5、22 筒状マグネット

Claims (3)

  1. オイルパンの底面に対面した磁性体からなる上部壁と、
    前記上部壁よりオイルパンの底面に向って延出したオイル吸入筒と、
    前記オイル吸入筒の外周側に間隔をおいて配置され、且つ上端部が前記上部壁に吸着された筒状マグネットと、
    を備えることを特徴とするオイル貯留装置。
  2. 前記上部壁は、オイルストレーナの外殻下面で構成されていることを特徴とする請求項1に記載のオイル貯留装置。
  3. 磁性体からなるオイルパンと、
    前記オイルパンの底面に向って延出したオイル吸入筒と、
    前記オイル吸入筒の外周側に間隔をおいて配置され、且つ下端部が前記オイルパンに吸着された筒状マグネットと、
    を備えることを特徴とするオイル貯留装置。
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