JP2009030574A - オイル供給装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】オイル吸引部からの空気の吸込を抑制できる構造を備えたオイル供給装置を提案する。
【解決手段】車両の作動機構体を潤滑して落下するオイルをオイルパンに一旦貯留し、該オイルを吸引して前記作動機構体へ再び供給して循環するように構成したオイル供給装置において、前記オイルパン内に貯留した前記オイルを吸引するオイル吸引部と、貯留した前記オイルの上方への移動を規制するバッフルプレートとを備えると共に、前記バッフルプレートが上下を連通するように形成した、少なくとも2個のオイル落し孔を有し、この第1のオイル落し孔とこの第2のオイル落し孔とが前記オイル吸引部を間にして反対位置に配置してあり、更に前記第1のオイル落し孔及び前記第2のオイル落し孔のそれぞれに、前記オイルを前記バッフルプレート下へ誘導するオイル通路が接続されており、当該オイル通路の先端部は前記オイル吸引部を越えた位置に設定してある。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両に搭載されているエンジンや変速機など(以下、変速機等)に作動油や潤滑油(以下、単にオイルと称す)を供給するためのオイル供給装置に関する。
上記変速機等は内部に歯車機構、軸受、更にはクラッチなどによって構成されている作動機構体を備えている。このような作動機構体には、一般に摩擦や騒音の発生を抑制しながら駆動させるため潤滑用のオイルを供給する必要がある。したがって、車両の変速機等には作動機構体を潤滑するためのオイル供給装置が組み込まれている。このようなオイル供給装置はオイルパンやオイルポンプを備えており、作動機構体を潤滑したオイルは変速機等の下方に配備したオイルパンに一時的に貯留される。貯留されたオイルは、オイルポンプで吸引されて再び潤滑に供するように構成してある。
ところで、オイルパンは、車両の移動に伴って、傾斜したり、旋回時や制動時などには大きな外力を受けている。これにより、オイルパン内に貯留されたオイルの液面が大きく傾斜する場合や液面が激しく乱れる場合(オイルが躍る場合)がある。そのため、オイルパンにオイルを回収する(戻す)のに時間を要したり、オイルポンプのオイル吸引口(オイル吸引部)が空気中に露出して空気を吸込んでしまう等、種々の障害を発生させることがあった。そこで、この種の障害を抑制するため、従来のオイル供給装置にはオイルパン底面の一部に深底部を設けてオイルを一箇所に集めるように構成したもの、またオイルパンの上部を覆うようにバッフルプレート(移動規制板)を配備したもの、など種々の構造が提案されていた。特許文献1はこれに関連したエンジンのオイル供給装置について開示している。
特許文献1で開示するオイル供給装置は、オイルポンプのオイル吸引口がオイルパンの底部に形成した深底部に設定されている。そして、この深底部の上方を覆うようにバッフルプレートが配設されている。このバッフルプレートには複数のオイル落し孔が形成されていると共に、当該オイル落し孔のそれぞれに薄板状の弁体が配備されている。落し孔を介してバッフルプレート下に貯留されたオイルが下から上へ流出しそうになると、そのオイルの圧力によって上記弁体が自動的に閉じられる。よって、オイルの流出を阻止できるので貯留したオイルの流出を抑制して効率良くオイルを循環させることができる。
実開昭59−177710号公報
ところで、車両はカーブのある道路や傾斜した道路を走行する場合もあれば、急制動、急発進、或いは急旋回するという場合もある。このような場合、オイルパンに貯留したオイルの液面が大きく傾斜したり、オイルが内部で躍るような状態となるのは、前述した通りである。特許文献1で開示するオイルパンには、貯留したオイルの上方を覆うバッフルプレートに弁体が設けられているのでオイル流出を抑制できる。しかしながら、この構造ではバッフルプレートからオイルポンプのオイル吸引口までに一定の距離がある。そのために、オイル液面が所定以上に傾斜したときや、オイルが激しく躍った状態となったときには、オイル吸引口が空気中に露出して、オイル吸引口から空気を吸引してしまう可能性を否定できない。
したがって、本発明の目的は、オイル吸引部からの空気の吸込を確実に抑制できる構造を備えたオイル供給装置を提案することである。
上記目的のため、本発明のオイル供給装置は、車両の作動機構体を潤滑して落下するオイルをオイルパンに一旦貯留し、該オイルを吸引して前記作動機構体へ再び供給して循環するように構成したオイル供給装置において、前記オイルパン内に貯留した前記オイルを吸引するオイル吸引部と、貯留した前記オイルの上方への移動を規制するバッフルプレートとを備えると共に、前記バッフルプレートが上下を連通するように形成した、少なくとも2個のオイル落し孔を有し、この第1のオイル落し孔とこの第2のオイル落し孔とが前記オイル吸引部を間にして反対位置に配置してあり、更に、前記第1のオイル落し孔及び前記第2のオイル落し孔のそれぞれに、前記オイルを前記バッフルプレート下へ誘導するオイル通路が接続されており、当該オイル通路の先端部は前記オイル吸引部を越えた位置に設定してあることによって特徴づけられる。
かかる本発明のオイル供給装置によれば、オイルパン内に配置したバッフルプレートが少なくとも2個のオイル落し孔を有しており、第1のオイル落し孔と第2のオイル落し孔とがオイル吸引部を間にして反対位置に配置してある。そして、第1のオイル落し孔及び第2のオイル落し孔のそれぞれにはオイルをバッフルプレート下へ誘導するオイル通路が接続され、その先端部はオイル吸引部を越えた位置に配置してある。これにより、車両の移動に伴って貯留したオイルの液面が大きく傾斜したり、液面を躍らせるような外力が作用してもオイル吸引部をオイル中に維持できる。よって、このオイル供給装置はオイル吸引部が空気に露出して、空気を吸い込むという事態の発生を確実に抑制できる。
以下、本発明の一実施形態として好適な実施例を、図を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明に係る実施例1のオイル供給装置を適用した変速機を模式的に示した側面図である。また、図2は図1で示しているオイル供給装置のオイルパンに係る部分を取出して模式的に示した図であり、(A)はオイルパンの平面視図、(B)は同側面視図である。
図1を参照すると、本実施例1のオイル供給装置1はオイルパン2、このオイルパン2に貯留されたオイルOLを吸引するオイルポンプ(図示せず)を備えている。オイルパン2は自動変速機100の下部に配備されており、自動変速機100内の作動機構体を潤滑して落下してくるオイルOLを下方で受止めて貯留する。なお、一般に変速機の下に配置されるオイルパンは、エンジン用のオイルパンの場合と比較して、循環させるべきオイルの量が少ないので小型であり、その底部は平坦な受け皿形状である場合が多い。よって、図1、図2で示すオイルパン2も同様に平坦である場合を例示している。
また、図1では、オイルポンプのオイル吸引部としてのオイル吸引口3を図示しており、オイルパン2内に貯留したオイルを確実に吸引するようにオイルパンの底面2BEに対向して配置してある。オイル吸引口3の先端には、金属粉やゴミなどの混入物を捕そくするストレーナを配備しておくのが望ましい。
自動変速機100のハウジング101内には、リングギア102、クラッチパック103、Vベルト用プーリ104などの回転伝動体や軸受等のように潤滑を必要とする作動機構体が配設されている。この自動変速機100の下端には下方へ突出するようにしてコントロールバルブ110が設けられており、オイルパン2の上部に臨むようにして設置されている。コントロールバルブ110は、内部に油圧通路や各種ソレノイド弁等を集約した構造を備えて変速用油圧系統を制御する。図1ではオイル通路の図示を省略しているが、オイル吸引口3から吸引されたオイルはコントロールバルブ110を介し、油圧を調整して各部へ供給される。
上記オイルパン2内には、貯留したオイルの上方への移動を規制するバッフルプレート4が配設されている。このバッフルプレート4の設定位置(上下方向位置)は、オイルパン2の底部に貯留されるオイルの液面SF(オイル上面)の位置に配慮する必要がある。例えば、バッフルプレート4が常にオイル内に深く浸漬される位置にあったのでは、オイルの流動を規制するという役割を十分に果たさないことになる。その一方で、バッフルプレート4を液面から一定以上離してしまうと、バッフルプレート4の下に空気が存在するので、従来技術で指摘したオイル吸引口3から空気の吸い込みの問題を発生させてしまう。
さらに、バッフルプレート4の設定位置は、オイルの液面SFがエンジンの停止時と駆動時とで変化することにも配慮することが必要である。図2で示すように、エンジン停止時のオイル液面は例えばSF(1)であるが、エンジン駆動時にはオイルが循環するので液面がSF(2)にまで低下する。ここまで説明した条件を考慮すると、バッフルプレート4はエンジンを駆動させた時に下がるオイル液面SF(2)の位置に対応して配置、或いは、その近傍に配置するのが望ましい。なお、オイル吸引口3はエンジン駆動時にオイル液面が低下することを考慮し、常に安定してオイルを吸引できるように配置位置が設定されている。よって、図で例示するように、バッフルプレート4をオイル吸引口3にかかるように、すなわちバッフルプレート4をオイル吸引口3と同様の高さ位置に配置してもよい。
さらに、図2を参照して、バッフルプレート4に係る構成について更に説明する。図2(A)はオイルパンの平面視図、図2(B)は同側面視図である。図2で左右方向は車両の左右方向と対応するものとして以下の説明をする。なお、図2では図1で示した構成と同じ部位に同じ符号を付している。
バッフルプレート4には、第1のオイル落し孔5と第2のオイル落し孔6とが形成されている。この第1のオイル落し孔5と第2のオイル落し孔6とは、オイル吸引口3を間にして互いに反対位置に配置してある。図2で示している配置の一例を具体的に説明する。ここで例示のオイルパン2は平面形状が単純な矩形形状であり、その内部の所定位置にバッフルプレート4が固定配置されている。オイル吸引口3の位置はバッフルプレート4の略中央部に設定してある。第1のオイル落し孔5は左前側の角部に形成され、第2のオイル落し孔6は右後側の角部に形成されて、対角線上の角部それぞれにオイル落し孔5、6を配置した場合を示している。各オイル落し孔5、6はバッフルプレート4の上下を連通するように形成されている。よって、上から落下してきたオイルは、これらオイル落し孔5、6を介して、バッフルプレート4下へ流れ込んで滞留する。そして、本実施例の場合には、オイル落し孔5、6にオイル吸引口3への空気流入を抑制するための構成が特に付加してある。以下、さらにこの点について説明する。
第1のオイル落し孔5には第1のオイル通路10が接続されている。この第1のオイル通路10は、バッフルプレート4とは別体の管状の部材で形成されている。第1のオイル通路10の基端部10BAは第1のオイル落し孔5内に嵌合されており、バッフルプレート4の上側へ突き抜けた導入部11はオイルが流入し易いように広口に形成してある。バッフルプレート4の下側では、第1のオイル通路10が緩やかなカーブを描くように配設してある。第1のオイル通路10のオイル吐出口(先端部)10FAは、オイル吸引口3の位置を越えて右側面の近傍まで延びている。
第2のオイル落し孔6についても、上述した第1のオイル落し孔5に係るオイル通路構造と同様に形成してある。すなわち、第2のオイル落し孔6には管状部材で形成した第2のオイル通路20が接続されている。第2のオイル通路20の基端部20BAは、第2のオイル落し孔6に嵌合され、上側へ突き抜けた導入部21はオイルが流入し易いように広口に形成してある。バッフルプレート4の下部には第2のオイル通路20が緩やかなカーブを描くように配備され、そのオイル吐出口20FAはオイル吸引口3の位置を越えて左側面の近傍にまで延びている。
以上の構成を備えたオイル供給装置1は、バッフルプレート4が上記のように構成されているので、落下してきたオイルは導入部11、21及びオイル通路10、20を介して吸引されて底部に貯留される。ただし、このオイル供給装置1に初めてオイルを投入したときに、導入部11、21から同時にオイルが流入するような状態になると、バッフルプレート4の下に存在していた空気が障害となって、オイルをスムーズに流し込むことができない可能性がある。そこで、オイルが流入してきたときには、バッフルプレート4下の空気が抜け出るように、バッフルプレート4の適当な箇所に空気を抜くための空気抜き孔4HLを設けておくのが望ましい。この様な空気抜き孔4HLは適宜に設定すればよいが、バッフルプレート4の下面をテーパ状に形成して、その頂上位置に空気抜き孔4HLを配備するのが効果的である。また、オイル吸引口3の周部に上下を連通する貫通孔を設けて空気抜き孔としてもよい。この場合には、オイル吸引口3を形成するときに空気抜き孔を一緒に設けるだけでよいので、簡単に作製できる。
その一方で、一旦、バッフルプレート4の下に貯留されたオイル、特にオイル通路10、20を抜け出して自由状態で貯留しているオイルは、オイル吸引口3から吸引される以外には簡単に上方へ移動できない状態になっている。この点も考慮して、オイル供給装置1の機能および作用を更に図3、図4を参照して説明する。図3(A)は車両が旋回したとき(例示の場合は左旋回時)のオイルパン2内でのオイル挙動を模式的に示した図である。図3(B)はオイルパン内に実施例のバッフルプレート構造を備えていない比較例構造について同様にオイル挙動を示した図である。
本実施例のオイル供給装置1は旋回Gの外力を受けても、オイルパン2の底部に滞留していたオイルの殆どがバッフルプレート4下にあるので、液面はほぼ平坦に維持され、上方側へのオイル流出が抑制される。ここで、オイルパン2全体に左向きの外力が作用するので、図示の様にバッフルプレート4上のオイルは左壁面側へ偏る状態が形成される。これにより右側にある第2のオイル通路20の導入部21(第2のオイル落し孔6側)が空気に露出する場合がある。これと同時に、反対側第1のオイル通路10の導入部11(第1のオイル落し孔5側)は液面SFの下でオイル内となる。この状態では、導入部11に掛かる油圧が導入部21に掛かる空気圧より小さくなることはないので、空気中に露出している導入部21から空気が進入することは殆どない。仮に導入部21から空気が少量入るような事があってもオイル通路20内に留まり、空気がオイル吸引口3と接触することは殆どない。よって、実施例のオイル供給装置1によると、バッフルプレート4の下に空気が侵入してオイル吸引口3から吸引されることを確実に抑制できる。したがって、オイル供給装置1を備えた、図1に示す変速機はオイル吸引口3から空気が流入することにより生じる障害を予防できる。
上記に対して、図3(B)で示している比較例の場合、旋回Gを受けると滞留していたオイル全体が左壁面側に偏って液面SFが大きく傾斜した状態が形成される。その結果、オイル吸引口3が空気中に露出して、空気を吸引する可能性が高くなって前述した障害を発生させてしまう。なお、説明の理解を容易とするため図3(B)の場合も図3(A)で示している構成と対応する部位に同じ符号を付してある。
更に、図を参照して車両が坂路を走行して制動したときのオイルパン2内のオイル挙動について説明する。図4(A)は車両が降坂路を走行して制動したときにオイルパン2内のオイル挙動を示した図である。図4(B)はオイルパン内に実施例のバッフルプレートを備えていない比較例構造についてオイル挙動を同様に示した図である。
図4で示す場合は坂路を走行する車両自体が傾斜姿勢となり、ここで制動されるので、オイルパン2にもこれに応じて前方斜め下向き(図4では左斜め下向き)の制動Gが作用することになる。よって、図4(A)で示すように、バッフルプレート4上のオイルが前壁面側へ偏るので後ろ側の導入部21が空気に露出し、前側第1のオイル通路10の導入部11はオイル内となる。この状態では図3(A)で説明したのとほぼ同じ状態であって、空気中に露出した導入部21から空気は進入しない。よって、バッフルプレート4の下に空気が侵入して、オイル吸引口3から吸引されるという事態の発生を抑制できる。しかし、比較例の図4(B)の場合はオイル吸引口3が空気中に露出して空気を吸引する可能性があるので前述した障害を発生させる場合がある。
以上の説明から明らかなように、本実施例のオイル供給装置1はオイルパン2内に前述した構造のバッフルプレート4を備えているので、車両の運転状態により貯留したオイルの液面を大きく傾斜させたり、液面を躍らせたりするような外力が作用しても、オイル吸引口3をオイル中に維持することができる。すなわち、オイル吸引口3が空気中に露出する可能性が極めて少ない。よって、オイル吸引口3から空気を吸引することによって生じる障害を確実に予防できる。
さらに、バッフルプレート4の設定位置を前述したようにエンジン駆動時のオイル液面に基づいて設定すると、無駄なオイル移動を抑制しつつオイル吸引口3が空気中に露出することが無いよう設定できる。よって、循環させるオイルを効率良く活用できるので設定オイル量(使用するオイル量)を低減できる。そして、設定オイル量を低減することによって、オイル供給装置1は次のような副次的な効果も期待できる。すなわち、従来にあって、オイルパンが傾斜したときにオイル吸引口の露出を防止する場合、設定オイルを多めにして対処するのが通常であった。しかし、このように、オイルを多くすると液面が上昇して変速機内の回転部品と干渉して抵抗(フリクション)が発生する。これにより、燃費性能の低下、発熱などが問題となる。これに対して、実施例のオイル供給装置1では設定オイル量を低減できるので、フリクションの問題を解消できる。これと合わせて、変速機を含めた全体の軽量化や原価低減も図ることができる。
(変形例1)
更に、図5を参照して上記実施例1に関連するオイル供給装置の変形例1について説明する。図5(A)は変形例1に係るオイル供給装置のバッフルプレートの平面視図、(B)は同側面視図である。なお、この図5は、前出の図2と同様に示しており、同一の部位に同じ符号を付してある。
前述した実施例1のバッフルプレート4の場合には、別体の管状部材によって下部に設けたオイル通路10、20が形成されていた。これに対して、本変形例1の場合にはオイル通路35、37がバッフルプレート34の下面に一体的に形成してある。このようにオイル通路35、37をバッフルプレート34と一体化しておけば、周辺の構造を簡素化できる。例えば2枚の板状材を張合せてバッフルプレート34を形成するようにし、板状材の張合わせ面にオイル通路用の長溝を設けておけばよい。このようにすれば、オイル通路35、37を一体に備えたバッフルプレート34を比較的簡単に製造できる。
更に、図6を参照して実施例2に係るオイル供給装置について説明する。図6(A)はオイル供給装置のオイルパンの平面視図、図6(B)は同側面視図である。実施例1で例示しているオイルパン2は平面視の形状が単純な矩形であるので、2つのオイル落し孔5、6を反対の角部にそれぞれ配置する単純な構成を採用できた。しかし、実際に車両に搭載されるオイルパンは種々の要求を考慮して外形が確定される。よって、オイルパンの形状は単純な矩形等とならない場合が多い。このような点を考慮したのが本実施例2である。
オイル供給装置40のオイルパン42は、平面形状が段部を備えた複雑な形状となっており、その内部に配置されるバッフルプレート44もこれに応じた複雑な形状となっている。このような形状の場合には実施例1の場合のように2つのオイル落し孔5、6を対角線上とする単純な配置では、バッフルプレート44の下に貯留したオイル内への空気の流入を確実に抑制できない場合が想定される。そこで、このバッフルプレート44には第1のオイル落し孔7、第2のオイル落し孔8に追加して、第3のオイル落し孔9が設けてある。そして、これらのオイル落し孔7、8、9のそれぞれには、実施例1の場合と同様に別体の管状部材で形成したオイル通路45、46、47が接続されている。また、オイル吸引口43の位置はバッフルプレート44のほぼ中央部に設定されている。
図6で示す構成では、第1のオイル落し孔7と第2のオイル落し孔8と結ぶ直線、また第2のオイル落し孔8と第3のオイル落し孔9と結ぶ直線、そして第3のオイル落し孔9と第1のオイル落し孔7と結ぶ直線のそれぞれに対する垂直な側面視で、いずれの場合も当該2個のオイル落し孔の間にあるようにオイル吸引口43が設定されている。このような構成を採用することにより、オイルパンの平面視での形状が複雑化しても実施例1で説明したのと同様の効果を期待できるオイル供給装置とすることができる。
(変形例2)
更に、図7は上記実施例2に関するオイル供給装置の変形例2について示しており、(A)は変形例2に係るオイル供給装置のバッフルプレートの平面視図、(B)は同側面視図である。この変形例2は上記変形例1と同様に、バッフルプレート44の下面に3つのオイル通路55、56、57を一体的に形成するものである。この変形例2の場合も、図5で示した変形例1と同様にしてバッフルプレート44を比較的簡単に製造できる。だだし、この変形例2の場合は2つのオイル通路が互いに交差する部分が存在するので、この交差部には上下を分ける隔壁が設けられている。図7(B)にオイル通路55とオイル通路57との交差部に設けた隔壁58を図示している。図7(A)で右下側から左上側に延在するオイル通路57は、交差部では隔壁58で仕切られた上側の通路が設定されている。
以上本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。例えば、前述した実施例では変速機下に配備するオイル供給装置として底部が平坦なオイルパンの場合を例示したが、このオイル供給装置をエンジン用として同様に適用してもよい。また、底部の一部を深く形成したオイルパンの深底部にバッフルプレートを配備して、本発明を実現するようにしてもよい。
本発明のオイル供給装置によれば、オイルパン内に配置したバッフルプレートが少なくとも2個のオイル落し孔を有しており、その第1のオイル落し孔と第2のオイル落し孔とがオイル吸引部を間にして反対位置に配置してあり、それぞれにバッフルプレート下へ誘導するオイル通路が接続されているので、車両の移動に伴って貯留したオイルの液面が大きく傾斜したり、液面を躍らせるような外力が作用することがあってもオイル吸引部をオイル中に維持できる。よって、オイル吸引部が空気中の露出して空気を吸い込むという事態を確実に抑制できる。ここで前記バッフルプレートは、前記車両のエンジン駆動時における前記オイルの液面位置に対応して配置してあるのが好ましい。また、前記第1のオイル落し孔と前記第2のオイル落し孔とは、前記オイルパンが傾斜して、一方が空気と接する状態となったときに、他方は貯留したオイル中に存在している位置関係となるように配置しておくのが好ましい。
また、上記オイル供給装置は、前記バッフルプレートが第3のオイル落し孔を更に備えると共に、該第3のオイル落し孔にも前記と同様のオイル通路が接続されており、前記第1のオイル落し孔と前記第2のオイル落し孔と結ぶ直線、前記第2のオイル落し孔と前記第3のオイル落し孔と結ぶ直線、そして前記第3のオイル落し孔と前記第1のオイル落し孔と結ぶ直線のそれぞれに対する垂直な側面視で、いずれの場合も当該2個のオイル落し孔の間にあるように前記オイル吸引部が配置してあるものでもよい。そして、前記オイル通路は前記バッフルプレート下に一体的に形成してあるものでもよい。更に、前記バッフルプレートが、このバッフルプレート下の空気を抜くための空気抜き孔を更に有している構造を採用するのがより好ましい。
実施例1に係るオイル供給装置を適用した変速機を模式的に示した側面図である。 図1で示しているオイル供給装置のオイルパンに係る部分を取出して示した図であり、(A)はオイルパンの平面視図、(B)は同側面視図である。 (A)は車両が旋回したときのオイルパン内でのオイル挙動を模式的に示した図、(B)は比較例構造についてオイル挙動を示した図である。 (A)は車両が降坂路を走行して制動したときにオイルパン内のオイル挙動を示した図、(B)は比較例構造についてオイル挙動を同様に示した図である。 実施例1に関連したオイル供給装置の変形例1について示した図である。 実施例2に係るオイル供給装置について示した図であり、オイルパンの平面視図、(B)は同側面視図である。 実施例2に関連したオイル供給装置の変形例2について示した図である。
符号の説明
1 オイル供給装置
2 オイルパン
2BE オイルパンの底面
3 オイル吸引口(オイル吸引部)
4 バッフルプレート
5、6 オイル落し孔(5:第1のオイル落し孔 6:第2のオイル落し孔)
10、20 オイル通路
10FA 吐出口(オイル通路の先端部)
20FA 吐出口(オイル通路の先端部)
100 自動変速機
110 コントロールバルブ
OL オイル

Claims (6)

  1. 車両の作動機構体を潤滑して落下するオイルをオイルパンに一旦貯留し、該オイルを吸引して前記作動機構体へ再び供給して循環するように構成したオイル供給装置において、
    前記オイルパン内に貯留した前記オイルを吸引するオイル吸引部と、貯留した前記オイルの上方への移動を規制するバッフルプレートとを備えると共に、
    前記バッフルプレートが上下を連通するように形成した、少なくとも2個のオイル落し孔を有し、この第1のオイル落し孔とこの第2のオイル落し孔とが前記オイル吸引部を間にして反対位置に配置してあり、
    更に、前記第1のオイル落し孔及び前記第2のオイル落し孔のそれぞれに、前記オイルを前記バッフルプレート下へ誘導するオイル通路が接続されており、当該オイル通路の先端部は前記オイル吸引部を越えた位置に設定してある、ことを特徴とするオイル供給装置。
  2. 請求項1に記載のオイル供給装置において、
    前記バッフルプレートは、前記車両のエンジン駆動時における前記オイルの液面位置に対応して配置してある、ことを特徴とするオイル供給装置。
  3. 請求項1に記載のオイル供給装置において、
    前記第1のオイル落し孔と前記第2のオイル落し孔とは、前記オイルパンが傾斜して、一方が空気と接する状態となったときに、他方は貯留したオイル中に存在している位置関係となるように配置してある、ことを特徴とするオイル供給装置。
  4. 請求項1に記載のオイル供給装置において、
    前記バッフルプレートが第3のオイル落し孔を更に備えると共に、該第3のオイル落し孔にも前記と同様のオイル通路が接続されており、
    前記第1のオイル落し孔と前記第2のオイル落し孔と結ぶ直線、前記第2のオイル落し孔と前記第3のオイル落し孔と結ぶ直線、そして前記第3のオイル落し孔と前記第1のオイル落し孔と結ぶ直線のそれぞれに対する垂直な側面視で、いずれの場合も当該2個のオイル落し孔の間にあるように前記オイル吸引部が配置してある、ことを特徴とするオイル供給装置。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載のオイル供給装置において、
    前記オイル通路は前記バッフルプレート下に一体的に形成してある、ことを特徴とするオイル供給装置。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載のオイル供給装置において、
    前記バッフルプレートが、このバッフルプレート下の空気を抜くための空気抜き孔を更に有している、ことを特徴とするオイル供給装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014206057A (ja) * 2013-04-10 2014-10-30 本田技研工業株式会社 オイル循環装置
JP2015068321A (ja) * 2013-09-30 2015-04-13 本田技研工業株式会社 内燃機関
CN104975906A (zh) * 2015-06-25 2015-10-14 滁州达世汽车配件有限公司 一种油底壳

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