JP4626381B2 - 車両用変速機のオイルパン構造 - Google Patents

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Description

この発明は、一般的には、車両用変速機のオイルパン構造に関し、より特定的には、歯車等の潤滑や、クラッチ、トルクコンバータ等の作動に用いられるオイルを貯留する車両用変速機のオイルパン構造に関する。
従来の車両用変速機のオイルパン構造に関して、たとえば、実開平2−128862号公報には、空気の吸い込みを確実に防止して、自動変速機の正常な作動を確保することを目的とした自動変速機の油吸入装置が開示されている(特許文献1)。特許文献1に開示された油吸入装置では、オイルストレーナの吸入口の前後両側に、バッフルプレートが設けられている。バッフルプレートは、所定量の油で満たされるオイルリザーバに取り付けられている。バッフルプレートは、ヒンジによってオイルリザーバの底部に結合されており、このヒンジを介して揺動可能に設けられている。
また、特開2000−18371号公報には、車両の急加速時に、オイルストレーナの吸い込み口が貯留オイルから露出することを防止するためのオイルパンが開示されている(特許文献2)。特許文献2に開示されたオイルパンの底面には、バッフルプレートが設けられている。バッフルプレートは、ピン等からなる回転軸部材と、その回転軸部材を回転自在に受ける支持部材とによって、車両前後方向に回動可能に設けられている。
また、特開平5−280619号公報には、制動時に、オイルフィルタが空気を吸い込むことを防止するための変速機のオイルパンが開示されている(特許文献3)。特許文献3に開示されたオイルパンでは、バッフルプレートが、スポット溶接によってオイルパンの底面に固着されている。
実開平2−128862号公報 特開2000−18371号公報 特開平5−280619号公報
車両用変速機では、急旋回時や急制動時、急加速時など車両に大きい加速度が作用した時に、オイルパン内のオイルに片寄りが生じる。この場合、低油温時でオイルの粘性が高い時には、オイルパンへのオイルの戻りが悪く、オイル吸い込み口でエア吸い(空気を吸い込む現象)が発生するおそれがある。一方、車両用変速機のオイルパンは、変速機の最下部に設けられており、変速機の各部を潤滑、冷却、作動したオイルは、オイルパンの底面上に落下した後、オイル吸い込み口から再び変速機に圧送される。このため、オイルパンの底面上に落下したオイルを、オイル吸い込み口に向けてスムーズに流すことも要求される。
これに対して、上述の特許文献1では、バッフルプレートが、オイルストレーナの吸込口に向かう油の移動を妨害にしない非作動位置と、加速度が作用した時、油がストレーナの吸込口から遠ざかる方向に移動することを妨害する油移動妨害位置とに位置決めされるように可倒式に設けられている。また、特許文献2でもバッフルプレートが可倒式に設けられている。しかしながら、これらの構造では、バッフルプレートの形状が複雑になったり、取り付け作業が煩雑になるおそれがある。また、特許文献1から3では、バッフルプレートを設けた分だけ変速機の部品点数が増加している。
そこでこの発明の目的は、上記の課題を解決することであり、簡易な構成で、オイルの円滑な回収と、エア吸いの発生の防止とが達成される車両用変速機のオイルパン構造を提供することである。
この発明に従った車両用変速機のオイルパン構造は、底面を有し、オイルを底面上に貯めるオイルパンと、底面上で開口するオイル吸い込み口を有し、底面から鉛直上方向に離間した位置に設けられたバルブボディと、オイル吸い込み口の周りに設けられ、オイル吸い込み口から遠ざかるオイルの移動を規制するバッフルプレートとを備える。バッフルプレートは、バルブボディに設けられ、バルブボディから底面に向かって延びている。
このように構成された車両用変速機のオイルパン構造によれば、急旋回時や急制動時、急加速時など車両に大きい加速度が作用した時に、バッフルプレートによって、オイルパン内のオイルに片寄りが生じることを抑制できる。これにより、油面が大きく傾き、オイル吸い込み口が油面から露出することを防止できる。この際、バッフルプレートは、底面から鉛直上方向に離間したバルブボディに設けられているため、オイルパン内でオイル吸い込み口に向かうオイルの流れを、底面上に容易に確保することができる。このため、バッフルプレートの構成を簡易にしたまま、エア吸いの発生の防止と、オイルの円滑な回収との両方を実現することができる。
また好ましくは、バッフルプレートは、バルブボディを構成するプレートである。このように構成された車両用変速機のオイルパン構造によれば、部品点数の増加を招くことなく、上述の効果を得ることができる。これにより、取り付け作業性の向上と、部品コストの削減とを図ることができる。
また好ましくは、底面に向かって延びるバッフルプレートの先端と、底面との間には、隙間が形成されている。このように構成された車両用変速機のオイルパン構造によれば、オイルパン内のバッフルプレートを設けた位置において、オイルをオイル吸い込み口に向けて確実に流すことができる。
以上説明したように、この発明に従えば、簡易な構成で、オイルの円滑な回収と、エア吸いの発生の防止とが達成される車両用変速機のオイルパン構造を提供することができる。
この発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、以下で参照する図面では、同一またはそれに相当する部材には、同じ番号が付されている。
(実施の形態1)
図1は、この発明の実施の形態1におけるオイルパン構造が適用された自動変速機を示す分解組み立て図である。図1を参照して、自動変速機10の筐体は、鉛直下方向に開口されたトランスミッションケース11と、その開口位置を塞ぐようにトランスミッションケース11に取り付けられるオイルパン12とから構成されている。トランスミッションケース11内には、ギヤやシャフト、ベアリングなどから構成され、エンジンから出力された動力を変速してドライブシャフト側に出力するためのギヤトレーンが収容されている。オイルパン12は、底面12cを有する。オイルパン12は、受け皿形状に形成されている。
図2は、図1中のII−II線上に沿った自動変速機の断面図である。図1および図2を参照して、自動変速機10の筐体内には、所定量のオイルが封入されており、オイルパン12は、底面12c上においてそのオイルを受けている。オイルは、ATF(automatic transmission fluid)と呼ばれ、変速を行なうためのクラッチを作動させたり、トルクコンバータの力の伝達を行なったり、歯車等の機械要素間の焼き付き防止のための潤滑油として機能したりする。
トランスミッションケース11内に収容されるギヤトレーンの底部には、油圧制御を行なうバルブボディ21が取り付けられている。バルブボディ21は、たとえば、アルミニウム合金から形成されている。バルブボディ21は、底面12cから鉛直上方向に離間した位置に配置されている。バルブボディ21は、ロアボディ22、ミドルボディ28およびアッパボディ30によって構成されており、各ボディの内部には、油圧ラインが形成されている。ロアボディ22、ミドルボディ28およびアッパボディ30は、この挙げた順に底面12cから近い順に並んで配置されている。ロアボディ22は、全体がオイルパン12に収容されている。
ロアボディ22とミドルボディ28との間およびミドルボディ28とアッパボディ30との間には、それぞれ、バルブプレート23および29が配置されている。バルブプレート29は、略水平方向に延在している。バルブプレート29は、ミドルボディ28とアッパボディ30とが向い合う領域からはみ出さない程度の大きさに形成されている。底面12cとバルブプレート23との間の距離は、底面12cとバルブプレート29との間の距離よりも小さい。
ロアボディ22の底部には、ストレーナ31が設けられている。ストレーナ31は、オイルパン12からバルブボディ21に供給されるオイル中の異物を除去する。ストレーナ31は、全体がオイルパン12に収容されており、底面12cとロアボディ22との間に位置決めされている。ストレーナ31には、底面12cから鉛直上方向に離間した位置で、底面12cと向い合って開口するオイル吸い込み口32が形成されている。
図3は、図2中のIII−III線上に沿ったバルブボディの断面図である。図2および図3を参照して、バルブプレート23は、ロアボディ22とミドルボディ28とが向い合う領域からはみ出す大きさに形成されている。バルブプレート23は、ロアボディ22とミドルボディ28とに挟まれた位置で略水平方向に延在する本体部23sと、車両進行方向の前方において、本体部23sの端部から底面12cに向かって延びるバッフルプレート部23mと、車両進行方向の後方において、本体部23sの端部から底面12cに向かって延びるバッフルプレート部23nとから構成されている。本体部23sには、ロアボディ22に形成された油圧ラインと、ミドルボディ28に形成された油圧ラインとを適当な位置で連通させる孔24が複数、形成されている。
バッフルプレート部23mおよび23nは、車両進行方向に距離を隔てたバルブプレート23の両端が折り曲げられることによって形成されている。つまり、バッフルプレート部23mおよび23nは、バルブボディ21の一部をなすバルブプレート23に一体に形成されている。これにより、バッフルプレートを設けるために、新たな部品を追加する必要がないため、部品コストが増大したり組み立て作業性が低下することを防止できる。なお、バッフルプレート部23mおよび23nは、バルブプレート29に形成されていても良い。
バッフルプレート部23mおよび23nは、オイル吸い込み口32の周りに形成されており、本実施の形態では、オイル吸い込み口32を車両進行方向の前後から挟み込む位置に設けられている。バッフルプレート部は、オイル吸い込み口32の四方を囲むように形成されていても良いし、オイル吸い込み口32の周りで周方向に延在して形成されていても良い。バッフルプレート部23mおよび23nは、鉛直方向に対して傾斜しながら、本体部23sから底面12cに向かって延びている。バッフルプレート部23mおよび23nは、本体部23sから底面12cに向かうに従って、オイル吸い込み口32から遠ざかるように延びている。
バッフルプレート部23mおよび23nは、それぞれ、底面12cに向かって延びる先端に先端部23pおよび23qを有する。先端部23pおよび23qと底面12cとの間には、隙間が形成されている。隙間は、たとえば、2mm以上5mm以下の大きさを有する。
バッフルプレート部23mおよび23nには、円形状の貫通孔25が複数個ずつ形成されている。貫通孔25は、本体部23sに相対的に近く、先端部23pおよび23qに相対的に遠い位置に形成されている。なお、貫通孔25の形状は、円形状に限定されず、たとえば、矩形形状や長円形状に形成されていても良い。また、バッフルプレート部23mおよび23nに、適当な形状を有する貫通孔が1つずつ形成されていても良い。また、バッフルプレート部23mに形成された貫通孔25の開口面積が、バッフルプレート部23nに形成された貫通孔25の開口面積よりも小さくても良い。
図4は、図2中の2点鎖線IVで囲まれた付近を示す断面図である。図中には、低油温時において、車両が急加速もしくは急発進した場合のオイルパン12内の様子が示されている。図2および図4を参照して、車両が寒冷地で使用される場合等、自動変速機10の始動時には、油温が氷点下以下の温度になることがあり、このため油の粘性が非常に高くなる。このとき、オイルパン12へのオイルの戻りが悪くなり、オイルパン12内で油面の高さが著しく低下する。
このような場合に、車両が急加速もしくは急発進すると、オイルパン12に貯まった油に、車両進行方向の前方から後方に向かう慣性力が作用し、結果、オイルは車両後方に移動しようとする。このとき、本実施の形態ではバッフルプレート部23nが設けられているため、オイルの移動がバッフルプレート部23nによって妨げられる。これにより、オイルパン12内のオイルに片寄りが生じることが抑制され、オイル吸い込み口32が油面から露出することを防止できる。
一方、車両が急制動すると、オイルパン12に貯まったオイルに、車両進行方向の後方から前方に向かう慣性力が作用し、結果、オイルは車両前方に移動しようとする。このとき、オイルの移動がバッフルプレート部23mによって妨げられ、オイル吸い込み口32が油面から露出することを同様に防止できる。
図5は、図4中に示すオイルパン内の通常時の様子を示す断面図である。図5を参照して、本実施の形態では、バッフルプレート部23mおよび23nの先端部23pおよび23qと、底面12cとの間に、隙間が形成されている。また、バッフルプレート部23mおよび23nには、貫通孔25が形成されている。このため、ギヤトレーンからオイルパン12に戻ったオイルは、底面12c上に形成されたこれらの隙間や貫通孔25を通り、オイル吸い込み口32に向かって流れる。
本実施の形態では、バッフルプレート部23mおよび23nがバルブボディ21に設けられている。このため、オイル流れを規制するバッフルプレートが、底面12cに設けられている場合と比較して、バッフルプレートと底面12cとの間に隙間を確保する構成を容易に得ることができる。一方、オイルパン12に戻ったオイルは、オイルパン12の最下部にある底面12c上に貯まる。このため、底面12c上に隙間を確保することで、油面の高さにかかわらず、オイルをオイル吸い込み口32に向けて確実に流すことができる。これにより、オイルをオイル吸い込み口32で円滑に回収することができる。
また、車両ではブレーキ性能が加速性能よりも高いため、車両が急加速もしくは急発進した時よりも、急制動した時の方が、オイルの片寄りが大きくなる。このため、先端部23pと底面12cとの間の隙間の大きさを、先端部23qと底面12cとの間の隙間の大きさよりも小さく設定しておいても良い。この場合、比較的小さい隙間を設定したバッフルプレート部23mによって、急制動時のオイルの片寄りを効果的に抑制しつつ、比較的大きい隙間を設定したバッフルプレート部23n側で、オイルパン12内のオイルをオイル吸い込み口32に向けてより円滑に流すことができる。
この発明の実施の形態1における車両用変速機としての自動変速機10のオイルパン構造は、底面12cを有し、オイルを底面12c上に貯めるオイルパン12と、底面12c上で開口するオイル吸い込み口32を有し、底面12cから鉛直上方向に離間した位置に設けられたバルブボディ21と、オイル吸い込み口32の周りに設けられ、オイル吸い込み口32から遠ざかるオイルの移動を規制するバッフルプレートとしてのバッフルプレート部23mおよび23nとを備える。バッフルプレート部23mおよび23nは、バルブボディ21に設けられ、バルブボディ21から底面12cに向かって延びている。
このように構成された、この発明の実施の形態1における自動変速機10のオイルパン構造によれば、オイル吸い込み口32でエア吸いが発生することを防止できる。これにより、潤滑もしくは冷却用のオイルを確実にギヤトレーンを構成するギヤやベアリングに供給することができ、ギヤトレーンで焼き付きが発生することを防止できる。また、バルブボディ21内でソレノイドの油圧を十分に確保することができる。これにより、変速不良の発生を防止し、ドライバビリティの維持、向上を図ることができる。
従来のオイルパン構造では、低油温時に油面高さが著しく低下する状況下にあってもエア吸いが発生しないように、本来必要な量よりも多めのオイルを、自動変速機に封入していた。しかしながら、本実施の形態によれば、低油温時に車両に大きな加速度が作用する場合であっても、エア吸いの発生を防止できるため、オイルを多めに封入する必要がない。このため、車両重量の増大に起因した燃費の低下や、ブリーザ吹き(自動変速機に設けられたブリーザからオイルが吹き出す現象)の発生を防止できる。
なお、本実施の形態では、本発明を自動変速機10に適用した場合について説明したが、自動変速機のほか、手動変速機や無段変速機(CVT:continuously variable transmission)に適用することもできる。
(実施の形態2)
図6は、この発明の実施の形態2におけるオイルパン構造に用いられるバルブプレートを示す平面図である。本実施の形態におけるオイルパン構造は、実施の形態1におけるオイルパン構造と比較して、基本的には同様の構造を備える。以下、重複する構造については説明を繰り返さない。
図6を参照して、本実施の形態では、バルブプレート23は、本体部23sと、車両進行方向の前方において、本体部23sの端部から底面12cに向かって延びるバッフルプレート部43mと、車両進行方向の後方において、本体部23sの端部から底面12cに向かって延びるバッフルプレート部23nとから構成されている。バッフルプレート部43mは、車両進行方向の前方側から車両幅方向の両側に回り込むように、本体部23sの周縁に沿って延在している。バッフルプレート部43mは、車両進行方向の前方および車両幅方向の両側の一部の範囲で、オイル吸い込み口32を取り囲むように形成されている。
このように構成された、この発明の実施の形態2における自動変速機のオイルパン構造によれば、実施の形態1に記載の効果と同様の効果を得ることができる。加えて、オイルの片寄りが最も大きくなる、車両が左右に方向転換しながら急制動した場合においても、バッフルプレート部43mによってオイルの片寄りを効果的に抑制することができる。
(実施の形態3)
図7は、この発明の実施の形態3におけるオイルパン構造が適用された自動変速機を示す断面図である。図7は、実施の形態1における図4に対応する図である。本実施の形態におけるオイルパン構造は、実施の形態1におけるオイルパン構造と比較して、基本的には同様の構造を備える。以下、重複する構造については説明を繰り返さない。
図7を参照して、本実施の形態では、本体部23sとバッフルプレート部23nとがなす角度αが、実施の形態1よりも小さく、30°以上60°以下の大きさを有する。
角度αを60°以下にすることによって、ギヤトレーンから底面12c上に落下するオイルを、より多くバッフルプレート部23nによって遮ることができる。つまり、本実施の形態では、より多くのオイルが、まずバッフルプレート部23nの表面23a上に落下し、表面23aを伝った後、オイルパン12に戻る。これにより、オイルが底面12c上に貯まったオイルの中に直接、落下し、オイルパン12内のオイルが泡立ったり、油面が大きく波打ったりすることを抑制できる。また、角度αを30°以上にすることによって、バッフルプレート部23nが底面12cに向かって延びる距離を極端に増大させることなく、急発進時等においてオイルの片寄りを効果的に防止することができる。
なお、ここでは車両後方に設けられたバッフルプレート部23nについてのみ説明したが、車両前方に設けられたバッフルプレート部23mに関しても同様の構造を適用することができる。
このように構成された、この発明の実施の形態3における自動変速機のオイルパン構造によれば、実施の形態1に記載の効果と同様の効果を得ることができる。加えて、オイルパン12内でオイルの泡立ちや油面の揺れを抑えることによって、オイル吸い込み口32でエア吸いが発生することをさらに確実に防止できる。
なお、以上の実施の形態1から3で説明したオイルパン構造を、適宜組み合わせて、別のオイルパン構造を構成しても良い。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明の実施の形態1におけるオイルパン構造が適用された自動変速機を示す分解組み立て図である。 図1中のII−II線上に沿った自動変速機の断面図である。 図2中のIII−III線上に沿ったバルブボディの断面図である。 図2中の2点鎖線IVで囲まれた付近を示す断面図である。 図4中に示すオイルパン内の通常時の様子を示す断面図である。 この発明の実施の形態2におけるオイルパン構造に用いられるバルブプレートを示す平面図である。 この発明の実施の形態3におけるオイルパン構造が適用された自動変速機を示す断面図である。
符号の説明
10 自動変速機、12 オイルパン、12c 底面、21 バルブボディ、23m,23n バッフルプレート部、23p,23q 先端部、32 オイル吸い込み口。

Claims (5)

  1. 底面を有し、オイルを前記底面上に貯めるオイルパンと、
    前記底面上で開口するオイル吸い込み口を有し、前記底面から鉛直上方向に離間した位置に設けられたバルブボディと、
    前記オイル吸い込み口の周りに設けられ、前記オイル吸い込み口から遠ざかるオイルの移動を規制するバッフルプレートとを備え、
    前記バッフルプレートは、前記バルブボディに設けられ、前記バルブボディから前記底面に向かって延び
    前記バルブボディは、油圧ラインが形成される第1ボディと、油圧ラインが形成され、前記第1ボディと積み重ねられる第2ボディとを有し、
    前記バッフルプレートは、前記第1ボディおよび前記第2ボディの間に挟まれ、前記第1ボディに形成された油圧ラインと、前記第2ボディに形成された油圧ラインとを互いに連通させる孔が形成される本体部と、前記本体部から前記底面に向かって延びるバッフルプレート部とを有する、車両用変速機のオイルパン構造。
  2. 前記バッフルプレートは、前記バルブボディを構成するプレートである、請求項1に記載の車両用変速機のオイルパン構造。
  3. 前記底面に向かって延びる前記バッフルプレートの先端と、前記底面との間には、隙間が形成されている、請求項1または2に記載の車両用変速機のオイルパン構造。
  4. 前記バッフルプレート部は、前記バルブボディに対して車両進行方向の前方に配置され、前記本体部から前記底面に向かって延びる第1バッフルプレート部と、前記バルブボディに対して車両進行方向の後方に配置され、前記本体部から前記底面に向かって延びる第2バッフルプレート部とを含み、
    前記底面に向かって延びる前記第1バッフルプレート部および前記第2バッフルプレート部の先端と、前記底面との間には、それぞれ隙間が形成され、
    前記第1バッフルプレート部と前記底面との間の隙間が、前記第2バッフルプレート部と前記底面との間の隙間よりも小さい、請求項1から3のいずれか1項に記載の車両用変速機のオイルパン構造。
  5. 前記バッフルプレート部は、前記バルブボディに対して車両進行方向の前方に配置され、前記本体部から前記底面に向かって延びる第1バッフルプレート部と、前記バルブボディに対して車両進行方向の後方に配置され、前記本体部から前記底面に向かって延びる第2バッフルプレート部とを含み、
    前記第1バッフルプレート部および前記第2バッフルプレート部には、貫通孔が形成され、
    前記第1バッフルプレート部に形成された前記貫通孔の開口面積が、前記第2バッフルプレート部に形成された前記貫通孔の開口面積よりも小さい、請求項1から4のいずれか1項に記載の車両用変速機のオイルパン構造。
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