JP2008280004A - 車両用操舵装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】操舵部材からケーブルを含む伝達機構を介して転舵機構に操舵トルクを伝達可能な車両用操舵装置において、ケーブルが弛むことがなく、操舵部材から転舵機構への動力の伝達遅れが生じない操舵装置を提供する。
【解決手段】伝達機構は、第1および第2のインナーケーブル41,43を介して動力伝達可能に連結された操舵側プーリ26および転舵側プーリ27と、操舵側プーリ26の第1および第2のプーリ33,34の回転に抵抗を与える第1および第2の摩擦部材44,45とを備える。操舵側プーリ26の第1および第2のプーリ33,34は、対応する第1および第2の一方向クラッチ35,36を介して操舵部材に連動回転可能に連結され、上記一方向クラッチ35,36の回転規制に伴って対応するインナーケーブル41,43を巻き取り可能である。転舵側プーリ27は、転舵輪と連動して回転する。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両用操舵装置に関する。
操舵部材と操舵機構とを、ケーブルを介して連結した車両用操舵装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2004−189108号公報
上記の構成では、操舵部材がケーブルを引っ張ることにより、操舵機構を駆動することができる。しかしながら、ケーブルに引張力が作用する結果、ケーブルに伸びが生じることがある。ケーブルに伸びが生じると、ケーブルが弛み、操舵部材から操舵機構への動力の伝達遅れが生じてしまう。
特許文献1では、ケーブルを摺動自在に案内するケーブルガイドを設けている。このケーブルガイドを伸びたケーブルに押し付けることでケーブルに張りを与え、伸びの影響を抑制している。しかしながら、ケーブルがケーブルガイドに擦れるので、ケーブルにかかる負担が大きい。
本発明は、かかる背景のもとでなされたもので、操舵部材から転舵機構への動力の伝達遅れが生じることを防止でき、且つケーブルへの負担の少ない車両用操舵装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、ケーブル(41,43)を介して動力伝達可能に連結された操舵側ケーブル巻き取り部材(26)および転舵側ケーブル巻き取り部材(27)を含み、操舵部材(2)と転舵機構(3)とを機械的に連結可能な伝達機構(24)と、操舵側ケーブル巻き取り部材の回転に抵抗を与える抵抗付与部材(44,45)と、を備え、操舵側ケーブル巻き取り部材は、一方向クラッチ(35,36)を介して操舵部材に連動回転可能に連結され、上記一方向クラッチの回転規制に伴ってケーブルを巻き取り可能であり、転舵側ケーブル巻き取り部材は、転舵輪(10)と連動して回転可能に連結されていることを特徴とする車両用操舵装置(1)を提供するものである(請求項1)。
なお、括弧内の英数字は、後述の実施の形態における対応構成要素等を表す。以下、この項において同じ。
本発明によれば、操舵側ケーブル巻き取り部材からのケーブルの繰り出しに抵抗を与えることができる。これにより、転舵側ケーブル巻き取り部材がケーブルを巻き取るときに、ケーブルに十分な引張力を作用させた状態でケーブルを巻き取ることができる。その結果、ケーブルを弛みなく巻き取ることができる。また、操舵側ケーブル巻き取り部材からケーブルが繰り出されるときには、操舵部材と操舵側ケーブル巻き取り部材との間の回転規制が解除される。これにより、操舵側ケーブル巻き取り部材の回転方向の位相と操舵部材の回転方向の位相とをずらすことができる。例えば、ケーブルに生じた伸びに対応する値だけ両者の位相をずらすことができる。その結果、伸びを生じたケーブルが転舵側ケーブル巻き取り部材によって弛みなく巻き取られた状態を維持しつつ、操舵部材の操舵に伴い、操舵側ケーブル巻き取り部材がケーブルを巻き取ることができる。このように、ケーブルの弛みがない状態で操舵側ケーブル巻き取り部材がケーブルを巻き取ることができることから、転舵側ケーブル巻き取り部材からのケーブルの繰り出しに遅れが生じないようにできる。これにより、操舵部材から転舵機構への動力の伝達遅れが生じることを防止できる。また、ケーブルの弛みをなくすために、ケーブルを摺接しながら押圧する部材を用いる必要がないことから、ケーブルにかかる負担が少ない。
また、本発明において、上記操舵側ケーブル巻き取り部材は、同軸上に相対回転可能に配置された第1および第2のケーブル巻き取り部材(33,34)を含み、上記一方向クラッチは、第1のケーブル巻き取り部材を操舵部材と連動回転可能に連結する第1の一方向クラッチ(35)と、第2のケーブル巻き取り部材を操舵部材と連動回転可能に連結する第2の一方向クラッチ(36)とを含み、上記第1および第2の一方向クラッチは、互いに逆向きの回転を規制するようにしてある場合がある(請求項2)。
この場合、操舵部材が回転方向の何れに回転したときでも、操舵部材の操舵トルクを転舵機構に伝達できる。例えば、操舵部材が回転方向の一方に回転したときに、第1のケーブル巻き取り部材でケーブルを巻き取ることにより、ケーブルおよび転舵側ケーブル巻き取り部材を介して転舵機構に操舵トルクを伝達できる。また、操舵部材が回転方向の他方に回転したときに、第2のケーブル巻き取り部材でケーブルを巻き取ることにより、ケーブルおよび転舵側ケーブル巻き取り部材を介して転舵機構に操舵トルクを伝達できる。
また、本発明において、上記抵抗付与部材は、操舵側ケーブル巻き取り部材の回転に摩擦抵抗を与える摩擦部材(44,45)を含む場合がある(請求項3)。この場合、転舵側ケーブル巻き取り部材がケーブルを介して操舵側ケーブル巻き取り部材を回転しているときに、操舵側ケーブル巻き取り部材に一定の抵抗を安定して付与できる。
本発明の好ましい実施の形態を添付図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る車両用操舵装置1の概略構成を示す模式図である。図1を参照して、本実施の形態に係る車両用操舵装置1は、操舵部材と転舵機構との機械的な連結を解除可能なステアバイワイヤ式の車両用操舵装置であり、ステアリングホイール等の操舵部材2と、ラックアンドピニオン機構を含む転舵機構3とを備える。
操舵部材2は、ステアリングシャフト4の一端に連結されている。ステアリングシャフト4の途中部には、電動モータからなる反力用アクチュエータ5が同軸的に結合されている。反力用アクチュエータ5は、所定の操舵反力を操舵部材2に付与するためのものである。
転舵機構3は、車両の左右方向に延びる転舵軸としてのラック軸6と、ラック軸6に形成されたラック6aに噛み合うピニオン7aが一端に連結されたピニオン軸7と、ラック軸6に転舵力を付与するための電動モータからなる転舵用アクチュエータ8とを含む。
ラック軸6は、車体に固定された図示しないハウジング内で軸方向移動可能に支持されている。また、ラック軸6の両端部にはそれぞれタイロッド9が結合されており、各タイロッド9はナックルアーム(図示せず)を介して転舵輪10に連結されている。転舵用アクチュエータ8の出力回転は、この出力回転をラック軸6の軸方向移動に変換するための変換機構(図示せず)を介して、ラック軸6に伝達される。変換機構として、ボールねじ機構等のねじ機構を例示することができる。
車両用操舵装置1には、操舵部材2の操舵角θwを検出するための操舵角センサ11、運転者等から操舵部材2に付与された操舵トルクTwを検出するためのトルクセンサ12、転舵輪10の転舵角θtを検出するための転舵角センサ13、車速Vを検出するための車速センサ14、車両の横加速度Gsを検出するための横加速度センサ15、車両のヨーレートγを検出するためのヨーレートセンサ16が設けられている。
操舵角θwは、操舵部材2の操舵中立位置からの回転角として表され、例えば、操舵部材2が操舵中立位置から右回転したときには正の値をとり、操舵部材2が操舵中立位置から左回転したときには負の値をとる。
転舵角θtは、ピニオン軸7の操舵中立位置からの回転角を用いて表される。この転舵角θtは、例えば、ピニオン軸7が操舵中立位置から右回転したときには正の値をとり、ピニオン軸7が操舵中立位置から左回転したときには負の値をとる。
上記操舵角θwに関する信号および操舵トルクTwに関する信号は、反力制御部18に入力される。反力制御部18は、CPU、RAMおよびROMを含む電子制御ユニット(Electronic Control Unit)であり、操舵部材2に付与される操舵反力を制御するために設けられている。
反力制御部18は、反力用アクチュエータ5に接続されている。反力制御部18は、検出された操舵角θwおよび操舵トルクTw等に基づいて、図示しない駆動回路を介して反力用アクチュエータ5の駆動を制御する。
また、上記操舵角θwに関する信号、操舵トルクTwに関する信号、転舵角θtに関する信号、車速Vに関する信号、横加速度Gsに関する信号およびヨーレートγに関する信号は、転舵制御部19に入力される。
転舵制御部19は、CPU、RAMおよびROMを含む電子制御ユニット(Electronic Control Unit)であり、転舵用アクチュエータ8から転舵機構3に付与される転舵力を制御するために設けられている。転舵制御部19は転舵用アクチュエータ8に接続されている。
反力用アクチュエータ5の電流I1は、第1の電流センサ21によって検出されるようになっている。検出された電流I1に関する信号は、転舵制御部19に入力される。
同様に、転舵用アクチュエータ8の電流I2は、第2の電流センサ22によって検出されるようになっている。検出された電流I2に関する信号は、転舵制御部19に入力される。
転舵制御部19は、検出された操舵角θw、操舵トルクTw、転舵角θt、車速V、横加速度Gs、ヨーレートγ、反力用アクチュエータ5の電流I1および転舵用アクチュエータ8の電流I2等に基づいて、転舵用アクチュエータ8の駆動を図示しない駆動回路を介して制御する。転舵制御部19と反力制御部18とは双方向に通信可能に接続されている。
図2は、車両用操舵装置1の要部の模式的な拡大図である。図1および図2を参照して、車両用操舵装置1は、操舵部材2と転舵機構3との機械的な連結を可能にするための連結機構23および伝達機構24を備えている。
連結機構23は、操舵部材2と伝達機構24とを解除可能に連結する。具体的には、連結機構23は、互いに対向する第1の部材23aと第2の部材23bとを有している。
第1の部材23aは、ステアリングシャフト4の他端に同行回転可能に連結されている。第2の部材23bは、伝達機構24の後述する回転軸25に同行回転可能に連結されている。連結機構23は、転舵制御部19に接続されている。連結機構23の第1の部材23aと第2の部材23bとの連結および連結の解除は、転舵制御部19によって制御される。
これら第1の部材23aおよび第2の部材23bが互いに連結されることにより、ステアリングシャフト4と伝達機構24の回転軸25とが同行回転可能に連結される。これにより、ステアリングシャフト4の操舵トルクTwを伝達機構24に伝達することが可能となる。連結機構23としては、例えば、電磁クラッチ、摩擦クラッチ、噛み合いクラッチ等が挙げられる。
なお、連結機構23は、伝達機構24と転舵機構3との間に配置されてもよい。
伝達機構24は、操舵部材2と転舵機構3とを機械的に連結するためのものであり、回転軸25と、操舵側ケーブル巻き取り部材としての操舵側プーリ26と、転舵側ケーブル巻き取り部材としての転舵側プーリ27と、操舵側プーリ26および転舵側プーリ27を動力伝達可能に連結する第1および第2の伝達ケーブル28,29とを含んでいる。
図3は、図2の一部断面図である。図2および図3を参照して、回転軸25は、軸受30,31を介して操舵側ケーシング32に回転自在に支持されている。操舵側ケーシング32は、車体側部材(図示せず)等に固定されており、操舵側プーリ26を収容している。
操舵側プーリ26は、第1のケーブル巻き取り部材としての第1のプーリ33と、第2のケーブル巻き取り部材としての第2のプーリ34とを含んでいる。第1および第2のプーリ33,34は、同軸上に相対回転可能に配置されている。
第1のプーリ33は、第1の一方向クラッチ35を介して回転軸25に連結されている。第1の一方向クラッチ35は、回転軸25が回転方向Aの一方A1(例えば、本実施の形態において右)に回転することに伴い相対回転規制を行い、回転軸25と第1のプーリ33とを連動回転可能に連結する。これにより、回転軸25に第1のプーリ33を同行回転させ、且つ、第1のプーリ33を、第1の一方向クラッチ35を介して操舵部材2と連動回転可能に連結する。第1の一方向クラッチ35は、回転軸25が回転方向Aの他方A2(例えば、本実施の形態において左)に回転するとき、回転軸25と第1のプーリ33との連結を行わない。
第2のプーリ34は、第2の一方向クラッチ36を介して回転軸25に連結されている。第2の一方向クラッチ36は、回転軸25が回転方向Aの他方A2に回転することに伴い相対回転規制を行い、回転軸25と第2のプーリ34とを連動回転可能に連結する。これにより、回転軸25に第2のプーリ34を同行回転させ、且つ、第2のプーリ34を、第2の一方向クラッチ36を介して操舵部材2と連動回転可能に連結する。第2の一方向クラッチ36は、回転軸25が回転方向Aの一方A1に回転するとき、回転軸25と第2のプーリ34との連結を行わない。
第1および第2の一方向クラッチ35,36は、回転軸25の回転方向Aに関して、互いに逆向きの回転を規制するようになっている。
ピニオン軸7は、軸受37,38を介して転舵側ケーシング39に回転自在に支持されている。転舵側ケーシング39は、車体側部材(図示せず)等に固定されており、転舵側プーリ27を収容している。転舵側プーリ27は、ピニオン軸7と同行回転可能に連結されており、転舵輪と連動して回転する。
第1および第2の伝達ケーブル28,29は、それぞれ、可撓性を有している。第1の伝達ケーブル28は、第1のアウターチューブ40と、第1のアウターチューブ40内を移動可能に挿通する第1のインナーケーブル41とを有する。第2の伝達ケーブル29は、第2のアウターチューブ42と、第2のアウターチューブ42内を移動可能に挿通する第2のインナーケーブル43とを有する。各伝達ケーブル28,29のアウターチューブ40,42は、一端が操舵側ケーシング32に接続され、他端が転舵側ケーシング39に接続されている。
各伝達ケーブル28,29のインナーケーブル41,43は、金属製のワイヤーや合成樹脂製のワイヤー等を用いて形成される。
第1のインナーケーブル41は、一端が操舵側プーリ26の第1のプーリ33に固定されており、他端が転舵側プーリ27に固定されている。
第2のインナーケーブル43は、一端が操舵側プーリ26の第2のプーリ34に固定されており、他端が転舵側プーリ27に固定されている。
第1のプーリ33が第1のインナーケーブル41を巻き取る方向B1と、第2のプーリ34が第2のインナーケーブル43を巻き取る方向B2とが互いに逆向きにされている。また、転舵側プーリ27が第1のインナーケーブル41を巻き取る方向C2と、転舵側プーリ27が第2のインナーケーブル43を巻き取る方向C1とが互いに逆向きにされている。
これにより、第1のインナーケーブル41が第1のプーリ33に巻き取られるときに、第2のインナーケーブル43が第2のプーリ34から繰り出される。反対に、第2のインナーケーブル43が第2のプーリ34に巻き取られるときに、第1のインナーケーブル41が第1のプーリ33から繰り出される。
伝達機構24は、第1のプーリ33の回転に摩擦抵抗を与える第1の摩擦部材44と、第2のプーリ34の回転に摩擦抵抗を与える第2の摩擦部材45とを含んでいる。
第1および第2の摩擦部材44,45は、それぞれ、抵抗付与部材として設けられており、操舵側ケーシング32に保持されている。第1および第2の摩擦部材44,45の一側面44a,45aは、第1および第2のプーリ33,34の対応する一端面33a,34aにそれぞれ摺接している。
なお、第1および第2のプーリ33,34の回転に抵抗を与える抵抗付与部材として、粘性抵抗等の他の抵抗を与える抵抗付与部材を設けてもよい。
図1を参照して、以上の概略構成を有する車両用操舵装置1において、例えば、反力用アクチュエータ5や転舵用アクチュエータ8に異常が生じることによってフェールになったとき、転舵制御部19は、連結機構23の第1および第2の部材23a,23bを互いに連結する。これにより、操舵部材2は、ステアリングシャフト4を介して回転軸25と同行回転可能に連結される。
操舵部材2と回転軸25とが同行回転可能に連結されている状態において、図4(A)に示すように、第1のインナーケーブル41が弛んでいるとき、この弛みの解消は、以下のように行われる。
すなわち、回転軸25が回転方向Aの他方A2に回転することにより、第2の一方向クラッチ36によって、回転軸25と第2のプーリ34との相対回転が規制される。
これにより、図4(B)に示すように、回転軸25と第2のプーリ34とが回転方向Aの他方A2に同行回転する。第2のプーリ34の回転力が、第2のインナーケーブル43を介して転舵側プーリ27に伝わり、転舵側プーリ27が回転方向Aの他方A2に回転する。
転舵側プーリ27が回転方向Aの他方A2に回転することにより、第1のインナーケーブル41が巻き取られる。このとき、第1の一方向クラッチ35は、回転軸25と第1のプーリ33との連結を解除しており、第1のプーリ33と回転軸25とは、相対回転可能である。第1のインナーケーブル41の弛みが解消されるまでの間、第1のプーリ33は、第1の摩擦部材44の抵抗トルクを受けていることにより回転しない。
第1のプーリ33、第2のプーリ34および転舵側プーリ27のそれぞれの、インナーケーブル41,43に関する有効径が互いに同径であることを前提として、例えば、転舵側プーリ27が回転方向Aの他方A2に回転量θ1だけ回転するまでの間、弛んだ第1のインナーケーブル41が巻き取られ、第1のプーリ33は回転しない。
転舵側プーリ27が回転方向Aの他方A2に回転量θ1だけ回転することにより、弛んだ第1のインナーケーブル41を巻き取ると、第1のインナーケーブル41の弛みが解消される。これにより、回転方向Aの他方A2に関して、第1のプーリ33が、転舵側プーリ27に従動して回転するようになる。
この状態で、図4(C)に示すように、転舵側プーリ27が回転方向Aの他方A2にさらに回転し、転舵側プーリ27の回転量がθ2となったとき、第1のプーリ33の回転量は、θ2−θ1となる。第1のプーリ33の回転量θ2−θ1は、第2のプーリ34の回転量θ2よりも回転量θ1だけ少ない。すなわち、第2のプーリ34の回転量θ2と第1のプーリ33の回転量θ2−θ1の差分θ1は、転舵側プーリ27が第1のインナーケーブル41の弛みを解消するために回転した回転量θ1に一致する。
第1のインナーケーブル41の弛みが解消された状態で、図4(D)に示すように、回転軸25が回転方向Aの一方A1に回転するとき、第1の一方向クラッチ35によって、回転軸25と第1のプーリ33とが同行回転するように連結される。
この状態で、図4(E)に示すように、回転軸25および第1のプーリ33が回転方向Aの一方A1に回転量θ3だけ回転すると、この回転力が第1のインナーケーブル41を介して転舵側プーリ27に伝わる。これにより、第1のプーリ33によって第1のインナーケーブル41が巻き取られ、転舵側プーリ27が回転方向Aの一方A1に回転量θ3だけ回転する。
以上の次第で、第1のインナーケーブル41の弛みが解消された結果、回転軸25が回転方向Aの一方A1に回転するときに、第1のプーリ33の回転量θ3と転舵側プーリ27の回転量θ3とを等しくできる。しかも、第1のプーリ33から転舵側プーリ27への動力の伝達遅れが生じないようにできる。
一方、操舵部材2と回転軸25とが同行回転可能に連結されている状態において、第2のインナーケーブル43が弛んでいるとき、この弛みの解消は、図4で示したのと同様に行われる。
すなわち、図5(A)に示すように、回転軸25が回転方向Aの一方A1に回転することにより、第1の一方向クラッチ35によって、回転軸25と第1のプーリ33との相対回転が規制される。
これにより、図5(B)に示すように、回転軸25と第1のプーリ33とが回転方向Aの一方A1に同行回転する。第1のプーリ33の回転力が、第1のインナーケーブル41を介して転舵側プーリ27に伝わり、転舵側プーリ27が回転方向Aの一方A1に回転する。
転舵側プーリ27が回転方向Aの一方A1に回転することにより、第2のインナーケーブル43が巻き取られる。このとき、第2の一方向クラッチ36は、回転軸25と第2のプーリ34との連結を解除しており、第2のプーリ34と回転軸25とは、相対回転可能である。第2のインナーケーブル43の弛みが解消されるまでの間、第2のプーリ34は、第2の摩擦部材45の抵抗トルクを受けていることにより回転しない。
例えば、転舵側プーリ27が回転方向Aの一方A1に回転量θ4だけ回転するまでの間、弛んだ第2のインナーケーブル43が巻き取られ、第2のプーリ34は回転しない。
転舵側プーリ27が回転方向Aの一方A1に回転量θ4だけ回転することにより、弛んだ第2のインナーケーブル43を巻き取ると、第2のインナーケーブル43の弛みが解消される。これにより、回転方向Aの一方A1に関して、第2のプーリ34が、転舵側プーリ27に連動して回転するようになる。
この状態で、図5(C)に示すように、転舵側プーリ27が回転方向Aの一方A1にさらに回転し、転舵側プーリ27の回転量がθ5となったとき、第2のプーリ34の回転量は、θ5−θ4となる。第2のプーリ34の回転量θ5−θ4は、第1のプーリ33の回転量θ5よりも回転量θ4だけ少ない。すなわち、第1のプーリ33の回転量θ5と第2のプーリ34の回転量θ5−θ4の差分θ4は、転舵側プーリ27が第2のインナーケーブル43の弛みを解消するために回転した回転量θ4に一致する。
第2のインナーケーブル43の弛みが解消された状態で、図5(D)に示すように、回転軸25が回転方向Aの他方A2に回転するとき、第2の一方向クラッチ36によって、回転軸25と第2のプーリ34とが同行回転するように連結される。
この状態で、図5(E)に示すように、回転軸25および第2のプーリ34が回転方向Aの他方A2に回転量θ6だけ回転すると、この回転力が第2のインナーケーブル43を介して転舵側プーリ27に伝わる。これにより、第2のプーリ34によって第2のインナーケーブル43が巻き取られ、転舵側プーリ27が回転方向Aの他方A2に回転量θ6だけ回転する。
以上の次第で、第2のインナーケーブル43の弛みが解消された結果、回転軸25が回転方向Aの他方A2に回転するときに、第2のプーリ34の回転量θ6と転舵側プーリ27の回転量θ6とを等しくできる。しかも、第2のプーリ34から転舵側プーリ27への動力の伝達遅れが生じないようにできる。
本実施の形態によれば、第1および第2のプーリ33,34からの、対応するインナーケーブル41,43の繰り出しに抵抗トルクを与えることができる。これにより、転舵側プーリ27が、対応するインナーケーブル41,43を巻き取るときに、対応するインナーケーブル41,43に十分な引張力を作用させた状態で、当該インナーケーブル41,43を巻き取ることができる。その結果、各インナーケーブル41,43を弛みなく巻き取ることができる。
また、操舵側プーリ26から対応するインナーケーブル41,43が繰り出されるときには、操舵部材2と対応する第1および第2のプーリ33,34との間の回転規制が解除される。これにより、上記対応するプーリ33,34の回転方向Aの位相と操舵部材2の回転方向の位相とをずらすことができる。
例えば、各インナーケーブル41,43に生じた伸びに対応する値だけ、上記対応するプーリ33,34と操舵部材2の位相をずらすことができる。その結果、伸びを生じたインナーケーブル41,43が転舵側プーリ27によって弛みなく巻き取られた状態を維持しつつ、操舵部材2の操舵に伴い、操舵側プーリ26が対応するインナーケーブル41,43を巻き取ることができる。
このように、各インナーケーブル41,43の弛みがない状態で第1および第2のプーリ33,34が対応するインナーケーブル41,43を巻き取ることができることから、転舵側プーリ27からの対応するインナーケーブル41,43の繰り出しに遅れが生じないようにできる。これにより、操舵部材2から転舵機構3への動力の伝達遅れが生じることを防止できる。また、各インナーケーブル41,43の弛みをなくすために、これらのインナーケーブル41,43を摺接しながら押圧する部材を用いる必要がないことから、各インナーケーブル41,43にかかる負担が少ない。
また、操舵部材2が回転方向Aの何れに回転したときでも、操舵部材2の操舵トルクを転舵機構3に伝達できる。具体的には、操舵部材2が右回転したときに、第1のプーリ33で第1のインナーケーブル41を巻き取ることにより、第1のインナーケーブル41および転舵側プーリ27を介して転舵機構3に操舵トルクを伝達できる。
また、操舵部材2が左回転したときに、第2のプーリ34で第2のインナーケーブル43を巻き取ることにより、第2のインナーケーブル43および転舵側プーリ27を介して転舵機構3に操舵トルクを伝達できる。
また、第1および第2のプーリ33,34の回転に抵抗を与えるのに、第1および第2の摩擦部材44,45を用いている。これにより、転舵側プーリ27が対応する第1および第2のインナーケーブル41,43を介して対応する第1および第2のプーリ33,34を回転しているときに、当該対応するプーリ33,34に一定の抵抗を安定して付与できる。
本発明は、以上の実施の形態の内容に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
例えば、本発明を、操舵部材と転舵機構とが伝達機構によって機械的に常時連結されたケーブル式ステアリング装置に適用することができる。
本発明の一実施の形態に係る車両用操舵装置の概略構成を示す模式図である。 車両用操舵装置の要部の模式的な拡大図である。 図2の一部断面図である。 第1のインナーケーブルに関する動作について説明するための要部の模式図であり、(A)は、第1のインナーケーブルが弛んだ様子を示しており、(B)は、第1のインナーケーブルが弛みを解消するように巻き取られる様子を示しており、(C)は、第1のプーリが転舵側プーリに連動して回転する様子を示しており、(D)は、第1のプーリと回転軸との相対回転が規制された様子を示しており、(E)は、第1のプーリが弛みのない第1のインナーケーブルを巻き取る様子を示している。 第2のインナーケーブルに関する動作について説明するための要部の模式図であり、(A)は、第2のインナーケーブルが弛んだ様子を示しており、(B)は、第2のインナーケーブルが弛みを解消するように巻き取られる様子を示しており、(C)は、第2のプーリが転舵側プーリに連動して回転する様子を示しており、(D)は、第2のプーリと回転軸との相対回転が規制された様子を示しており、(E)は、第2のプーリが弛みのない第2のインナーケーブルを巻き取る様子を示している。
符号の説明
1…車両用操舵装置、2…操舵部材、3…転舵機構、10…転舵輪、24…伝達機構、26…操舵側プーリ(操舵側ケーブル巻き取り部材)、27…転舵側プーリ(転舵側ケーブル巻き取り部材)、33…第1のプーリ(第1のケーブル巻き取り部材)、34…第2のプーリ(第2のケーブル巻き取り部材)、35…第1の一方向クラッチ、36…第2の一方向クラッチ、41…第1のインナーケーブル(ケーブル)、43…第2のインナーケーブル(ケーブル)、44…第1の摩擦部材(抵抗付与部材)、45…第2の摩擦部材(抵抗付与部材)。

Claims (3)

  1. ケーブルを介して動力伝達可能に連結された操舵側ケーブル巻き取り部材および転舵側ケーブル巻き取り部材を含み、操舵部材と転舵機構とを機械的に連結可能な伝達機構と、
    操舵側ケーブル巻き取り部材の回転に抵抗を与える抵抗付与部材と、を備え、
    操舵側ケーブル巻き取り部材は、一方向クラッチを介して操舵部材に連動回転可能に連結され、上記一方向クラッチの回転規制に伴ってケーブルを巻き取り可能であり、
    転舵側ケーブル巻き取り部材は、転舵輪と連動して回転可能に連結されていることを特徴とする車両用操舵装置。
  2. 請求項1において、上記操舵側ケーブル巻き取り部材は、同軸上に相対回転可能に配置された第1および第2のケーブル巻き取り部材を含み、
    上記一方向クラッチは、第1のケーブル巻き取り部材を操舵部材と連動回転可能に連結する第1の一方向クラッチと、第2のケーブル巻き取り部材を操舵部材と連動回転可能に連結する第2の一方向クラッチとを含み、
    上記第1および第2の一方向クラッチは、互いに逆向きの回転を規制するようにしてある車両用操舵装置。
  3. 請求項1または2において、上記抵抗付与部材は、操舵側ケーブル巻き取り部材の回転に摩擦抵抗を与える摩擦部材を含む車両用操舵装置。
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