JP2008284929A - 車両用操舵装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】操舵部材と転舵機構との機械的な連結を解除可能な車両用操舵装置において、消費電力を低減すること。
【解決手段】ステアリングホイール2と転舵機構3とを機械的に連結可能なインナーケーブル34の一端が、第1のプーリ26に固定され、他端が第2のプーリ28に固定されている。第1のプーリ26は、ステアリングホイール2と連動して回転する。第2のプーリ28は、転舵機構3と連動して回転する。省電力モードのとき、ステアリングホイール2が操作されると、第1および第2のプーリ26,28間に所定の位相差(θw−θt)が生じるように転舵用アクチュエータが駆動制御される。
【選択図】図8
【解決手段】ステアリングホイール2と転舵機構3とを機械的に連結可能なインナーケーブル34の一端が、第1のプーリ26に固定され、他端が第2のプーリ28に固定されている。第1のプーリ26は、ステアリングホイール2と連動して回転する。第2のプーリ28は、転舵機構3と連動して回転する。省電力モードのとき、ステアリングホイール2が操作されると、第1および第2のプーリ26,28間に所定の位相差(θw−θt)が生じるように転舵用アクチュエータが駆動制御される。
【選択図】図8
Description
本発明は、車両用操舵装置に関する。
ステアリングホイール等の操舵部材と、ラックアンドピニオン機構等を含む転舵機構との間の機械的な連結が解除された、ステアバイワイヤ式の車両用操舵装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2006−231957号公報
特許文献1では、操舵部材に操舵反力を付与するための電動モータと、転舵機構を駆動するための電動モータとが設けられている。これらの電動モータの消費電力が少ないことが好ましい。
本発明は、かかる背景のもとでなされたもので、消費電力を低減することのできる車両用操舵装置を提供することを目的とする。
本発明は、かかる背景のもとでなされたもので、消費電力を低減することのできる車両用操舵装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、操舵部材(2)と転舵輪(10)との機械的な連結を解除可能な車両用操舵装置(1)において、操舵部材と転舵機構(3)とを機械的に連結可能なケーブル(34;34B)を含む伝達機構(24)と、転舵機構を駆動するための転舵用アクチュエータ(8)と、転舵用アクチュエータを駆動制御する転舵制御部(19)と、を備え、上記連結状態において、上記伝達機構は、ケーブルの一端が固定され、操舵部材と連動して回転する第1の回転部材(26;26B)と、ケーブルの他端が固定され、転舵機構と連動して回転する第2の回転部材(28;28B)とを含み、上記転舵制御部は、伝達機構を介して操舵部材と転舵機構を連結した状態で、第1および第2の回転部材間に位相差を生じるように操舵部材の操作に基づいて転舵用アクチュエータを駆動制御可能な制御モードを有することを特徴とするものである(請求項1)。
なお、括弧内の英数字は、後述の実施の形態における対応構成要素等を表す。以下、この項において同じ。
本発明によれば、操舵部材を操舵したときに第1および第2の回転部材間に所定の位相差が生じる結果、運転者から操舵部材に付与された操舵力を、第1の回転部材、ケーブルおよび第2の回転部材を介して転舵機構に伝達できる。転舵用アクチュエータによる転舵機構の駆動を、運転者の操舵力を用いて補助することにより、転舵用アクチュエータの出力を低減でき、ひいては転舵用アクチュエータの消費電力を低減できる。
本発明によれば、操舵部材を操舵したときに第1および第2の回転部材間に所定の位相差が生じる結果、運転者から操舵部材に付与された操舵力を、第1の回転部材、ケーブルおよび第2の回転部材を介して転舵機構に伝達できる。転舵用アクチュエータによる転舵機構の駆動を、運転者の操舵力を用いて補助することにより、転舵用アクチュエータの出力を低減でき、ひいては転舵用アクチュエータの消費電力を低減できる。
また、本発明において、上記操舵部材に操舵反力を与えるための反力用アクチュエータ(5)と、この反力用アクチュエータを駆動制御する反力制御部(18)と、上記伝達機構と操舵部材との間、または伝達機構と転舵機構との間に介在し、操舵部材および転舵機構を伝達機構を介して解除可能に連結する連結機構(23)とを備え、所定の条件が満たされたときに、転舵制御部によって、上記連結機構による連結が解除された状態で第1および第2の回転部材間の位相差を解消するように転舵用アクチュエータが駆動制御されるステアバイワイヤモードが実行され、且つ、反力制御部によって、反力用アクチュエータが反力制御される場合がある(請求項2)。
この場合、所定の条件が満たされたときに、操舵部材と転舵機構の機械的な連結が解除されたステアバイワイヤモードを実現できる。例えば、雪道走行時に操舵部材の操作に拘わらずカンウタを当てるような、アクティブ操舵を実現できる。
本発明の好ましい実施の形態を添付図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る車両用操舵装置1の概略構成を示す模式図である。図1を参照して、本実施の形態に係る車両用操舵装置1は、操舵部材と転舵機構との機械的な連結を解除可能なステアバイワイヤ式の車両用操舵装置であり、操舵部材としてのステアリングホイール2と、ラックアンドピニオン機構を含む転舵機構3とを備える。
図1は、本発明の一実施の形態に係る車両用操舵装置1の概略構成を示す模式図である。図1を参照して、本実施の形態に係る車両用操舵装置1は、操舵部材と転舵機構との機械的な連結を解除可能なステアバイワイヤ式の車両用操舵装置であり、操舵部材としてのステアリングホイール2と、ラックアンドピニオン機構を含む転舵機構3とを備える。
ステアリングホイール2は、図示しない車体に回転可能に支持されたステアリングシャフト4の一端に連結されている。ステアリングシャフト4の途中部には、電動モータからなる反力用アクチュエータ5が同軸的に結合されている。反力用アクチュエータ5は、所定の操舵反力をステアリングホイール2に付与するためのものである。
転舵機構3は、車両の左右方向に延びる転舵軸としてのラック軸6と、ラック軸6に形成されたラック6aに噛み合うピニオン7aが一端に連結されたピニオン軸7と、ラック軸6に転舵力を付与するための電動モータからなる転舵用アクチュエータ8とを含む。
転舵機構3は、車両の左右方向に延びる転舵軸としてのラック軸6と、ラック軸6に形成されたラック6aに噛み合うピニオン7aが一端に連結されたピニオン軸7と、ラック軸6に転舵力を付与するための電動モータからなる転舵用アクチュエータ8とを含む。
ラック軸6は、車体に固定された図示しないハウジング内で軸方向移動可能に支持されている。また、ラック軸6の両端部にはそれぞれタイロッド9が結合されており、各タイロッド9はナックルアーム(図示せず)を介して転舵輪10に連結されている。転舵用アクチュエータ8の出力回転は、この出力回転をラック軸6の軸方向移動に変換するための変換機構(図示せず)を介して、ラック軸6に伝達される。変換機構として、ボールねじ機構等のねじ機構を例示することができる。
車両用操舵装置1には、ステアリングホイール2の操舵角θwを検出するための操舵角センサ11、運転者等からステアリングホイール2に付与された操舵トルクTwを検出するためのトルクセンサ12、転舵輪10の転舵角θtを検出するための転舵角センサ13、車速Vを検出するための車速センサ14、車両の横加速度Gsを検出するための横加速度センサ15、車両のヨーレートγを検出するためのヨーレートセンサ16が設けられている。
操舵角θwは、ステアリングホイール2の操舵中立位置からの回転角として表され、例えば、ステアリングホイール2が操舵中立位置から右回転したときには正の値をとり、ステアリングホイール2が操舵中立位置から左回転したときには負の値をとる。
転舵角θtは、ピニオン軸7の回転角を用いて表されるものであり、ピニオン軸7の操舵中立位置からの回転角として表される。この転舵角θtは、例えば、ピニオン軸7が操舵中立位置から右回転したときには正の値をとり、ピニオン軸7が操舵中立位置から左回転したときには負の値をとる。
転舵角θtは、ピニオン軸7の回転角を用いて表されるものであり、ピニオン軸7の操舵中立位置からの回転角として表される。この転舵角θtは、例えば、ピニオン軸7が操舵中立位置から右回転したときには正の値をとり、ピニオン軸7が操舵中立位置から左回転したときには負の値をとる。
上記操舵角θwに関する信号および操舵トルクTwに関する信号は、反力制御部18に入力される。反力制御部18は、CPU、RAMおよびROMを含む電子制御ユニット(Electronic Control Unit)であり、ステアリングホイール2に付与される操舵反力を制御するために設けられている。反力制御部18は、反力用アクチュエータ5に接続されている。反力制御部18は、検出された操舵角θwおよび操舵トルクTw等に基づいて、図示しない駆動回路を介して反力用アクチュエータ5の駆動を制御する。
また、上記操舵角θwに関する信号、操舵トルクTwに関する信号、転舵角θtに関する信号、車速Vに関する信号、横加速度Gsに関する信号およびヨーレートγに関する信号は、転舵制御部19に入力される。
転舵制御部19は、CPU、RAMおよびROMを含む電子制御ユニット(Electronic Control Unit)であり、転舵用アクチュエータ8から転舵機構3に付与される転舵力を制御するために設けられている。転舵制御部19は転舵用アクチュエータ8に接続されている。
転舵制御部19は、CPU、RAMおよびROMを含む電子制御ユニット(Electronic Control Unit)であり、転舵用アクチュエータ8から転舵機構3に付与される転舵力を制御するために設けられている。転舵制御部19は転舵用アクチュエータ8に接続されている。
反力用アクチュエータ5の電流I1は、第1の電流センサ21によって検出されるようになっている。検出された電流I1に関する信号は、転舵制御部19に入力される。
同様に、転舵用アクチュエータ8の電流I2は、第2の電流センサ22によって検出されるようになっている。検出された電流I2に関する信号は、転舵制御部19に入力される。
同様に、転舵用アクチュエータ8の電流I2は、第2の電流センサ22によって検出されるようになっている。検出された電流I2に関する信号は、転舵制御部19に入力される。
転舵制御部19は、検出された操舵角θw、操舵トルクTw、転舵角θt、車速V、横加速度Gs、ヨーレートγ、反力用アクチュエータ5の電流I1および転舵用アクチュエータ8の電流I2等に基づいて、転舵用アクチュエータ8の駆動を図示しない駆動回路を介して制御する。転舵制御部19と反力制御部18とは双方向に通信可能に接続されている。
図2は、車両用操舵装置1の要部の模式的な拡大図である。図1および図2を参照して、車両用操舵装置1は、ステアリングホイール2と転舵機構3との機械的な連結を可能にするための連結機構23および伝達機構24を備えている。
連結機構23は、伝達機構24とステアリングホイール2との間に配置されており、ステアリングホイール2と伝達機構24とを解除可能に連結する。
連結機構23は、伝達機構24とステアリングホイール2との間に配置されており、ステアリングホイール2と伝達機構24とを解除可能に連結する。
具体的には、連結機構23は、互いに対向する第1の部材23aと第2の部材23bとを有している。第1の部材23aは、ステアリングシャフト4の他端に同行回転可能に連結されている。第2の部材23bは、伝達機構24に含まれる回転軸24aに同行回転可能に連結されている。連結機構23は、転舵制御部19に接続されている。連結機構23の第1の部材23aと第2の部材23bとの連結および連結の解除は、転舵制御部19によって制御される。
転舵制御部19から連結機構23に電力が供給されている間、第1の部材23aと第2の部材23bとの連結が解除される。また、この電力の供給が遮断されることにより、第1の部材23aと第2の部材23bとが互いに連結される。
これら第1の部材23aおよび第2の部材23bが互いに連結されることにより、ステアリングシャフト4と伝達機構24の回転軸24aとが同行回転可能に連結される。これにより、ステアリングシャフト4の回転トルクを伝達機構24に伝達することが可能となる。ステアリングホイール2と転舵機構3とが伝達機構24を介して解除可能に連結される。連結機構23としては、例えば、電磁クラッチ、摩擦クラッチ、噛み合いクラッチ等が挙げられる。
これら第1の部材23aおよび第2の部材23bが互いに連結されることにより、ステアリングシャフト4と伝達機構24の回転軸24aとが同行回転可能に連結される。これにより、ステアリングシャフト4の回転トルクを伝達機構24に伝達することが可能となる。ステアリングホイール2と転舵機構3とが伝達機構24を介して解除可能に連結される。連結機構23としては、例えば、電磁クラッチ、摩擦クラッチ、噛み合いクラッチ等が挙げられる。
なお、連結機構23は、伝達機構24と転舵機構3との間に配置されてもよい。
伝達機構24は、第1のケーシング25内に回転可能に保持された第1の回転部材としての第1のプーリ26と、第2のケーシング27内に回転可能に保持された第2の回転部材としての第2のプーリ28と、一対の伝達ケーブル31,32とを有する。
第1のプーリ26は、上記回転軸24aに同行回転可能、且つ、同軸的に連結されており、ステアリングホイール2と連動回転可能である。また、第2のプーリ28は、ピニオン軸7の他端に同行回転可能、且つ、同軸的に連結されている。
伝達機構24は、第1のケーシング25内に回転可能に保持された第1の回転部材としての第1のプーリ26と、第2のケーシング27内に回転可能に保持された第2の回転部材としての第2のプーリ28と、一対の伝達ケーブル31,32とを有する。
第1のプーリ26は、上記回転軸24aに同行回転可能、且つ、同軸的に連結されており、ステアリングホイール2と連動回転可能である。また、第2のプーリ28は、ピニオン軸7の他端に同行回転可能、且つ、同軸的に連結されている。
一対の伝達ケーブル31,32は、それぞれ、可撓性を有しており、アウターチューブ33と、アウターチューブ33内を移動可能に挿通するインナーケーブル34とを有する。各伝達ケーブル31,32のアウターチューブ33は、一端が第1のケーシング25に接続され、他端が第2のケーシング27に接続されている。
各伝達ケーブル31,32のアウターチューブ33のそれぞれの近傍にガイド部材35,36,37,38が配置されている。ガイド部材35,36は、伝達ケーブル31のアウターチューブ33の経路を維持するために設けられており、当該アウターチューブ33を受けることができるようになっている。ガイド部材37,38は、伝達ケーブル32のアウターチューブ33の経路を維持するために設けられており、当該アウターチューブ33を受けることができるようになっている。
各伝達ケーブル31,32のアウターチューブ33のそれぞれの近傍にガイド部材35,36,37,38が配置されている。ガイド部材35,36は、伝達ケーブル31のアウターチューブ33の経路を維持するために設けられており、当該アウターチューブ33を受けることができるようになっている。ガイド部材37,38は、伝達ケーブル32のアウターチューブ33の経路を維持するために設けられており、当該アウターチューブ33を受けることができるようになっている。
各伝達ケーブル31,32のインナーケーブル34は、ステアリングホイール2と転舵機構3とを動力伝達可能に連結するためのものであり、金属製のワイヤーや合成樹脂製のワイヤー等を用いて形成される。図2を参照して、各伝達ケーブル31,32のインナーケーブル34の一端は、第1のプーリ26に固定されている。
一方の伝達ケーブル31のインナーケーブル34と、他方の伝達ケーブル32のインナーケーブル34とは、第1のプーリ26に互いに逆方向に巻き付けられている。
一方の伝達ケーブル31のインナーケーブル34と、他方の伝達ケーブル32のインナーケーブル34とは、第1のプーリ26に互いに逆方向に巻き付けられている。
各伝達ケーブル31,32のインナーケーブル34の他端は、第2のプーリ28に固定されている。一方の伝達ケーブル31のインナーケーブル34と、他方の伝達ケーブル32のインナーケーブル34とは、第2のプーリ28に互いに逆方向に巻きつけられている。
各インナーケーブル34に関する第1のプーリ26の巻き掛け半径と、各インナーケーブル34に関する第2のプーリ28の巻き掛け半径とは、相等しい。
各インナーケーブル34に関する第1のプーリ26の巻き掛け半径と、各インナーケーブル34に関する第2のプーリ28の巻き掛け半径とは、相等しい。
図3は、車両用操舵装置1の電気的な構成の要部を示すブロック図である。図3を参照して、転舵制御部19は、モード設定部39と、目標制御値設定部40とを含んでいる。
モード設定部39および目標制御値設定部40には、それぞれ、各上記センサ11〜16,21,22から、操舵角θwに関する信号、操舵トルクTwに関する信号、転舵角θtに関する信号、車速Vに関する信号、横加速度Gsに関する信号、ヨーレートγに関する信号、反力用アクチュエータ5の電流I1に関する信号および転舵用アクチュエータ8の電流I2に関する信号が入力されるようになっている。
モード設定部39および目標制御値設定部40には、それぞれ、各上記センサ11〜16,21,22から、操舵角θwに関する信号、操舵トルクTwに関する信号、転舵角θtに関する信号、車速Vに関する信号、横加速度Gsに関する信号、ヨーレートγに関する信号、反力用アクチュエータ5の電流I1に関する信号および転舵用アクチュエータ8の電流I2に関する信号が入力されるようになっている。
モード設定部39は、各上記センサ11〜16,21,22から入力された信号に基づいて、車両用操舵装置1の後述する制御モードを設定するためのものである。モード設定部39は、設定した制御モードに応じて、連結機構23の第1および第2の部分23a,23bの連結/連結の解除を制御する。モード設定部39の出力は、連結機構23および目標制御値設定部40に入力される。
目標制御値設定部40は、各上記センサ11〜16,21,22から入力された信号に基づいて、転舵用アクチュエータ8の駆動に関する目標制御値を設定するためのものである。目標制御値は、例えば、目標転舵角θt’と、目標電流I2’とを含んでいる。転舵制御部19は、目標制御値設定部40で設定した目標制御値に基づいて、転舵用アクチュエータ8の駆動を制御する。
図1および図3を参照して、車両用操舵装置1の制御モードとして、ステアバイワイヤモード、フェールモード、および省電力モードが用意されている。
ステアバイワイヤモードは、ステアリングホイール2と転舵機構3との機械的な連結を解除した状態で、転舵用アクチュエータ8の転舵力によって転舵輪10の転舵を行うモードである。
ステアバイワイヤモードは、ステアリングホイール2と転舵機構3との機械的な連結を解除した状態で、転舵用アクチュエータ8の転舵力によって転舵輪10の転舵を行うモードである。
フェールモードは、フェールのときに、ステアリングホイール2と転舵機構3とを機械的に連結するモードである。
「フェールのとき」とは、車両用操舵装置1に異常が生じたときのことをいう。例えば、反力用アクチュエータ5および転舵用アクチュエータ8の少なくとも一方が故障したことにより、対応する第1および第2の電流センサ21,22の検出値が所定の正常範囲にないときをいう。
「フェールのとき」とは、車両用操舵装置1に異常が生じたときのことをいう。例えば、反力用アクチュエータ5および転舵用アクチュエータ8の少なくとも一方が故障したことにより、対応する第1および第2の電流センサ21,22の検出値が所定の正常範囲にないときをいう。
省電力モードは、フェールでないときに、ステアリングホイール2と転舵機構3とを機械的に連結するためのモードである。
図4は、車両用操舵装置1のモード実行の流れについて説明するためのフローチャートである。図4を参照して、転舵制御部19のモード設定部39は、反力用アクチュエータ5の電流I1に関する信号、および転舵用アクチュエータ8の電流I2に関する信号を読み込む(ステップS1)。
図4は、車両用操舵装置1のモード実行の流れについて説明するためのフローチャートである。図4を参照して、転舵制御部19のモード設定部39は、反力用アクチュエータ5の電流I1に関する信号、および転舵用アクチュエータ8の電流I2に関する信号を読み込む(ステップS1)。
次に、読み込んだ電流I1,I2に基づいて、フェールモードを設定するか否かが判定される(ステップS2)。電流I1,I2の少なくとも一方の値が、所定の正常範囲を外れた異常値であるとき(ステップS2でYES)、モード設定部39が、フェールモードの実行を決定する(ステップS3)。
一方、電流I1,I2の値が、何れも所定の正常範囲内にあるとき(ステップS2でNO)、ステアバイワイヤモードを実行するか、または省電力モードを実行するかが判定される(ステップS4)。
一方、電流I1,I2の値が、何れも所定の正常範囲内にあるとき(ステップS2でNO)、ステアバイワイヤモードを実行するか、または省電力モードを実行するかが判定される(ステップS4)。
フェール判定なしであり、且つ電源電圧異常なしであることにより、所定の条件が満たされたとき(ステップS4でSBW)、モード設定部39は、ステアバイワイヤモードの実行を決定する(ステップS5)。
一方、電源電圧が規定値以下であるとき(ステップS4で省電力)、モード設定部39は、省電力モードの実行を決定する(ステップS6)。
一方、電源電圧が規定値以下であるとき(ステップS4で省電力)、モード設定部39は、省電力モードの実行を決定する(ステップS6)。
図5は、ステアバイワイヤモードのときの制御の流れについて説明するためのフローチャートである。図5を参照して、ステアバイワイヤモードが設定されたとき、モード設定部39は、連結機構23へ電力を供給する(ステップT1)。
これにより、連結機構23の第1および第2の部分23a,23bの互いの連結が解除される。その結果、ステアリングホイール2と転舵機構3との機械的な連結が解除される。
これにより、連結機構23の第1および第2の部分23a,23bの互いの連結が解除される。その結果、ステアリングホイール2と転舵機構3との機械的な連結が解除される。
ステアリングホイール2と転舵機構3との機械的な連結が解除された状態において、目標制御値設定部40は、検出された操舵角θw、操舵トルクTw、転舵角θt、車速V、横加速度Gs、ヨーレートγ、反力用アクチュエータ5の電流I1および転舵用アクチュエータ8の電流I2等に基づいて、目標制御値を設定する(ステップT2)。
転舵制御部40は、設定した目標制御値を用いて転舵用アクチュエータ8の駆動を制御する(ステップT3)。これにより、転舵用アクチュエータ8が所定の転舵力を発生する。転舵用アクチュエータ8の転舵力はラック軸6に付与され、ラック軸6がその軸方向に移動することにより転舵輪10の転舵が達成される。
転舵制御部40は、設定した目標制御値を用いて転舵用アクチュエータ8の駆動を制御する(ステップT3)。これにより、転舵用アクチュエータ8が所定の転舵力を発生する。転舵用アクチュエータ8の転舵力はラック軸6に付与され、ラック軸6がその軸方向に移動することにより転舵輪10の転舵が達成される。
反力制御部18は、転舵制御部19でステップT2が行われているときに、検出された操舵角θwおよび操舵トルクTw等に基づいて、反力用アクチュエータ5の目標制御値を設定する(ステップT4)。反力制御部18は、設定した目標制御値を用いて反力用アクチュエータ5の駆動を制御する(ステップT5)。これにより、反力用アクチュエータ5が所定の操舵反力を発生する。反力用アクチュエータ5の操舵反力はステアリングシャフト4を介してステアリングホイール2に付与される。
図1および図2を参照して、ステアバイワイヤモードのとき、各伝達ケーブル31,32のインナーケーブル34は、ラック軸6の軸方向移動に伴うピニオン軸7および第2のプーリ28の回転に従動して、アウターチューブ33内を移動する。このとき、第1のプーリ26とステアリングシャフト4との連結が解除されていることから、第1のプーリ26は自由回転する。
このとき、第1および第2のプーリ26,28は、回転方向に位相差を生じることなく連動して回転する。また、第1および第2のプーリ26,28は、回転方向に位相差が生じていたときでも、この位相差が解消されるように回転する。
図6は、フェールモードのときの制御の流れについて説明するためのフローチャートである。図6を参照して、フェールモードが設定されたとき、モード設定部39は、連結機構23への電力の供給を遮断する(ステップU1)。
図6は、フェールモードのときの制御の流れについて説明するためのフローチャートである。図6を参照して、フェールモードが設定されたとき、モード設定部39は、連結機構23への電力の供給を遮断する(ステップU1)。
これにより、連結機構23の第1および第2の部分23a,23bが互いに連結する。その結果、ステアリングホイール2および転舵機構3が、ステアリングシャフト4、連結機構23および伝達機構24を介して機械的に連結される。
ステアリングホイール2と転舵機構3とが機械的に連結された状態において、モード設定部39は、転舵用アクチュエータ8がフェール状態にあるか否かを判定する(ステップU2)。
ステアリングホイール2と転舵機構3とが機械的に連結された状態において、モード設定部39は、転舵用アクチュエータ8がフェール状態にあるか否かを判定する(ステップU2)。
例えば、第2の電流センサ22によって検出された転舵用アクチュエータ8の電流I2の検出値が所定の正常範囲内になく、転舵用アクチュエータ8がフェール状態にある場合(ステップU2でYES)、転舵用アクチュエータ8の駆動制御は行われない。
一方、転舵用アクチュエータ8の電流I2の検出値が所定の正常範囲内にあり、転舵用アクチュエータ8がフェール状態にない場合(ステップU2でNO)、目標制御値設定部40は、検出された操舵角θw、操舵トルクTw、転舵角θt、車速V、横加速度Gs、ヨーレートγ、反力用アクチュエータ5の電流I1および転舵用アクチュエータ8の電流I2等に基づいて、転舵用アクチュエータ8の目標制御値を設定する(ステップU3)。
一方、転舵用アクチュエータ8の電流I2の検出値が所定の正常範囲内にあり、転舵用アクチュエータ8がフェール状態にない場合(ステップU2でNO)、目標制御値設定部40は、検出された操舵角θw、操舵トルクTw、転舵角θt、車速V、横加速度Gs、ヨーレートγ、反力用アクチュエータ5の電流I1および転舵用アクチュエータ8の電流I2等に基づいて、転舵用アクチュエータ8の目標制御値を設定する(ステップU3)。
転舵制御部19は、目標制御値設定部40で設定した目標制御値を用いて転舵用アクチュエータ8の駆動を制御する(ステップU4)。これにより、転舵用アクチュエータ8が所定の転舵力を発生する。転舵用アクチュエータ8の転舵力はラック軸6に付与され、ラック軸6がその軸方向に移動することにより転舵輪10の転舵が達成される。ステアリングホイール2と転舵機構3とが機械的に連結された状態で転舵用アクチュエータ8を用いることにより、電動パワーステアリング装置としての機能を発揮することができる。
モード設定部39は、ステップU2の処理を行うと同時に、反力用アクチュエータ5がフェール状態にあるか否かを判定する(ステップU5)。
例えば、第1の電流センサ21によって検出された反力用アクチュエータ5の電流I1が所定の正常範囲内になく、反力用アクチュエータ5がフェール状態にある場合(ステップU5でYES)、反力用アクチュエータ5の駆動制御は行われない。
例えば、第1の電流センサ21によって検出された反力用アクチュエータ5の電流I1が所定の正常範囲内になく、反力用アクチュエータ5がフェール状態にある場合(ステップU5でYES)、反力用アクチュエータ5の駆動制御は行われない。
一方、反力用アクチュエータ5の電流I1の検出値が所定の正常範囲内にあり、反力用アクチュエータ5がフェール状態にない場合(ステップU5でNO)、反力制御部18は、検出された操舵角θwおよび操舵トルクTw等に基づいて、反力用アクチュエータ5の目標制御値を設定する(ステップU6)。
反力制御部18は、設定した目標制御値を用いて反力用アクチュエータ5の駆動を制御する(ステップU7)。これにより、反力用アクチュエータ5が所定の操舵力を発生する。反力用アクチュエータ5の操舵力は、ステアリングシャフト4に付与される。ステアリングホイール2と転舵機構3が機械的に連結された状態で反力用アクチュエータ5を用いることにより、電動パワーステアリング装置としての機能を発揮することができる。
反力制御部18は、設定した目標制御値を用いて反力用アクチュエータ5の駆動を制御する(ステップU7)。これにより、反力用アクチュエータ5が所定の操舵力を発生する。反力用アクチュエータ5の操舵力は、ステアリングシャフト4に付与される。ステアリングホイール2と転舵機構3が機械的に連結された状態で反力用アクチュエータ5を用いることにより、電動パワーステアリング装置としての機能を発揮することができる。
以上より、反力用アクチュエータ5および転舵用アクチュエータ8の何れか一方のみがフェール状態にあるときは、他方の駆動により、電動パワーステアリング装置としての機能を発揮することができる。
また、反力用アクチュエータ5および転舵用アクチュエータ8の双方がフェール状態にあるときは、反力用アクチュエータ5および転舵用アクチュエータ8の何れも駆動制御されない。その結果、マニュアルステアリング装置としての機能が発揮される。
また、反力用アクチュエータ5および転舵用アクチュエータ8の双方がフェール状態にあるときは、反力用アクチュエータ5および転舵用アクチュエータ8の何れも駆動制御されない。その結果、マニュアルステアリング装置としての機能が発揮される。
なお、反力用アクチュエータ5および転舵用アクチュエータ8の何れか一方のみがフェール状態になったときに、双方の駆動を停止してマニュアルステアリング装置としての機能を発揮するようにしてもよい。
図1および図2を参照して、フェールモードのときにステアリングホイール2を右回転させると、回転軸24aおよび第1のプーリ26が右回転し、一方の伝達ケーブル31のインナーケーブル34の一端側が第1のプーリ26に巻き取られ、当該インナーケーブル34の他端側が第2のプーリ28から繰り出される。
図1および図2を参照して、フェールモードのときにステアリングホイール2を右回転させると、回転軸24aおよび第1のプーリ26が右回転し、一方の伝達ケーブル31のインナーケーブル34の一端側が第1のプーリ26に巻き取られ、当該インナーケーブル34の他端側が第2のプーリ28から繰り出される。
これにより、第1のプーリ26の回転が第2のプーリ28に伝達される。第2のプーリ28が回転すると、これに伴ってピニオン軸7も回転する。ピニオン軸7の回転は、ピニオン7aおよびラック6aによって、車両の左右方向に沿うラック軸6の軸方向移動に変換される。これにより、転舵輪10の転舵が達成される。
また、フェールモードのときに、ステアリングホイール2を左回転させると、ステアリングシャフト4および第1のプーリ26が左回転し、他方の伝達ケーブル32のインナーケーブル34の一端側が第1のプーリ26に巻き取られ、当該インナーケーブル34の他端側が第2のプーリ28から繰り出される。これにより、ステアリングホイール2を右回転させたときと逆方向への転舵輪10の転舵が達成される。
また、フェールモードのときに、ステアリングホイール2を左回転させると、ステアリングシャフト4および第1のプーリ26が左回転し、他方の伝達ケーブル32のインナーケーブル34の一端側が第1のプーリ26に巻き取られ、当該インナーケーブル34の他端側が第2のプーリ28から繰り出される。これにより、ステアリングホイール2を右回転させたときと逆方向への転舵輪10の転舵が達成される。
図7は、省電力モードのときの制御の流れについて説明するためのフローチャートである。省電力モードがステアバイワイヤモードと異なっているのは、主に以下の点である。すなわち、(1)連結機構23への電力の供給が遮断される結果、ステアリングホイール2と転舵機構3とが機械的に連結される点、および(2)転舵用アクチュエータ8の目標制御値のうちの目標転舵角θt’が、操舵角θwよりも僅かに低くされている点である。
図7を参照して、省電力モードが設定されたとき、モード設定部39は、連結機構23への電力の供給を遮断する(ステップV1)。
これにより、連結機構23の第1および第2の部分23a,23bが互いに連結する。その結果、ステアリングホイール2および転舵機構3が、ステアリングシャフト4、連結機構23および伝達機構24を介して機械的に連結される。
これにより、連結機構23の第1および第2の部分23a,23bが互いに連結する。その結果、ステアリングホイール2および転舵機構3が、ステアリングシャフト4、連結機構23および伝達機構24を介して機械的に連結される。
ステアリングホイール2と転舵機構3とが機械的に連結された状態において、目標制御値設定部40は、目標制御値を設定する(ステップV2)。このとき、目標制御値のうち、目標転舵角θt’以外は、検出された操舵角θw、操舵トルクTw、転舵角θt、車速V、横加速度Gs、ヨーレートγ、反力用アクチュエータ5の電流I1および転舵用アクチュエータ8の電流I2等に基づいて設定される。
目標転舵角θt’は、検出された操舵角θwよりもわずかに小さい値となるように設定される。例えば、目標転舵角θt’は、検出された操舵角θwに所定の補正係数α(α<1。本実施の形態において、例えばα=0.9。)を乗じた値とされる(θt’=α×θw)。これにより、操舵角θwに対する転舵角θtの割合としての転舵比θt/θwが、1未満に設定される。
なお、目標転舵角θt’は、検出された操舵角θwよりも小さくなるようにされていればよく、例えば、検出された操舵角θwに所定の値を減じることにより設定しても良い。
転舵制御部19は、目標制御値設定部40で設定した目標制御値を用いて転舵用アクチュエータ8の駆動を制御する(ステップV3)。これにより、転舵用アクチュエータ8が所定の転舵力を発生する。転舵用アクチュエータ8の転舵力はラック軸6に付与され、ラック軸6がその軸方向に移動することにより転舵輪10の転舵が達成される。
転舵制御部19は、目標制御値設定部40で設定した目標制御値を用いて転舵用アクチュエータ8の駆動を制御する(ステップV3)。これにより、転舵用アクチュエータ8が所定の転舵力を発生する。転舵用アクチュエータ8の転舵力はラック軸6に付与され、ラック軸6がその軸方向に移動することにより転舵輪10の転舵が達成される。
反力制御部18は、転舵制御部19でステップV2が行われているときに、検出された操舵角θwおよび操舵トルクTw等に基づいて、反力用アクチュエータ5の目標制御値を設定する(ステップV4)。反力制御部18は、設定した目標制御値を用いて反力用アクチュエータ5の駆動を制御する(ステップV5)。これにより、反力用アクチュエータ5が所定の操舵反力を発生する。反力用アクチュエータ5の操舵反力は、ステアリングシャフト4を介してステアリングホイール2に付与される。
図8Aを参照して、省電力モードのときに、ステアリングホイール2を、操舵中立状態から例えば図8Bに示すように右に90°操舵すると、操舵角θw=90°、目標転舵角θt’=α×θw=0.9×90°=81°となる。
すなわち、ステアリングホイール2と同行回転する第1のプーリ26の回転角(操舵角θw)が90°であるのに対し、ピニオン軸7と同行回転する第2のプーリ28の回転角(転舵角θt)が90°よりも低い81°となる。
すなわち、ステアリングホイール2と同行回転する第1のプーリ26の回転角(操舵角θw)が90°であるのに対し、ピニオン軸7と同行回転する第2のプーリ28の回転角(転舵角θt)が90°よりも低い81°となる。
これにより、ステアリングホイール2が操舵されたときに第1のプーリ26と第2のプーリ28との間に所定の位相差(θw−θt)が生じる。このとき、第1のプーリ26の位相が相対的に早く、第2のプーリ28の位相が相対的に遅い。その結果、第1のプーリ26を回転したときに、伝達ケーブル32のインナーケーブル34を引っ張り、インナーケーブル34に引張力が作用する。
引っ張られたインナーケーブル34は、第2のプーリ28に操舵トルクを付与する。運転者の操舵力(操舵トルク)が、ステアリングシャフト4、第1のプーリ26、伝達ケーブル32のインナーケーブル34、第2のプーリ28およびピニオン軸7を介して、ラック軸6に付与される。これにより、転舵用アクチュエータ8の転舵力による転舵機構3の駆動を、運転者の操舵力(操舵トルク)を用いて補助できる。その結果、省電力モードのときに、転舵用アクチュエータ8の出力を少なくすることができる。これにより、転舵用アクチュエータ8の消費電力の低減を通じて車両用操舵装置1の消費電力を低減できる。
また、伝達ケーブル32のインナーケーブル34の引張力は、第1および第2のプーリ26,28の回転角の位相差に応じた値となる。この引張力の反力は、第1のプーリ26等を介して、ステアリングホイール2に操舵反力として伝達される。反力用アクチュエータ5を用いる操舵反力の付与を、上記引張力の反力を用いて補助できる。これにより、反力用アクチュエータ5の出力を少なくすることができ、さらには反力用アクチュエータ5の消費電力を低減できる。車両用操舵装置1の消費電力を、より低減できる。
さらに、省電力モードのときには、連結機構23への電力の供給を遮断する結果、更なる消費電力の低減を達成できる。
また、省電力モードでは、運転者の操舵トルクによって、第1のプーリ26、インナーケーブル34および第2のプーリ28が駆動されていることから、転舵用アクチュエータ8がこれらの各部材を駆動する必要がない。これにより、転舵用アクチュエータ8の出力をより少なくでき、転舵用アクチュエータ8の消費電力をより低減できる。
また、省電力モードでは、運転者の操舵トルクによって、第1のプーリ26、インナーケーブル34および第2のプーリ28が駆動されていることから、転舵用アクチュエータ8がこれらの各部材を駆動する必要がない。これにより、転舵用アクチュエータ8の出力をより少なくでき、転舵用アクチュエータ8の消費電力をより低減できる。
さらに、省電力モードのときに、インナーケーブル34の引張力の反力を操舵反力として用いていることにより、操舵反力をステアリングホイール2に機械的に付与することができる。その結果、より自然な操舵フィーリングを実現できる。
また、所定の条件が満たされたときに、ステアリングホイール2と転舵機構3との機械的な連結が解除されたステアバイワイヤモードを実現できる。これにより、例えば、雪道走行時にステアリングホイール2の操作に拘わらずカンウタを当てるような、アクティブ操舵を実現できる。
また、所定の条件が満たされたときに、ステアリングホイール2と転舵機構3との機械的な連結が解除されたステアバイワイヤモードを実現できる。これにより、例えば、雪道走行時にステアリングホイール2の操作に拘わらずカンウタを当てるような、アクティブ操舵を実現できる。
なお、省電力モードにおいて、ステアリングホイール2を左に回転する左操舵を行ったときも、上記した右操舵のときと同様の動作が行われる。
本発明は、以上の実施の形態の内容に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
例えば、省電力モードにおいて、転舵用アクチュエータ8の目標制御値を設定するときに、目標転舵角θt’Aを検出された転舵角θwと等しくする(θt’A=θw)とともに、目標電流I2’Aを、ステアバイワイヤモードのときの目標電流I2’よりも低く設定するようにしてもよい。
本発明は、以上の実施の形態の内容に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
例えば、省電力モードにおいて、転舵用アクチュエータ8の目標制御値を設定するときに、目標転舵角θt’Aを検出された転舵角θwと等しくする(θt’A=θw)とともに、目標電流I2’Aを、ステアバイワイヤモードのときの目標電流I2’よりも低く設定するようにしてもよい。
具体的には、目標電流I2’Aは、操舵角θw、操舵トルクTw、転舵角θt、車速V、横加速度Gs、ヨーレートγ、反力用アクチュエータ5の電流I1および転舵用アクチュエータ8の電流I2等に基づいて決定された目標電流I2’に、補正係数αを乗じることにより設定される(I2’A=α×I2’)。これらの目標転舵角θt’および目標電流I2A’を用いて、転舵用アクチュエータ8の駆動が制御される。
なお、目標電流I2’Aは、目標電流I2’よりも小さくなるようにされていればよく、例えば、目標電流I2’に所定の値を減じることにより設定しても良い。
以上より、省電力モードにおいて、目標電流I2’Aおよび目標転舵角θt’Aに基づいて転舵用アクチュエータ8を駆動することとなる。目標電流I2’に基づいて転舵用アクチュエータ8を駆動する場合と比べて、転舵用アクチュエータ8の転舵力が低くなる。
以上より、省電力モードにおいて、目標電流I2’Aおよび目標転舵角θt’Aに基づいて転舵用アクチュエータ8を駆動することとなる。目標電流I2’に基づいて転舵用アクチュエータ8を駆動する場合と比べて、転舵用アクチュエータ8の転舵力が低くなる。
その結果、図8Bに示したのと同様に、第1のプーリ26の位相が相対的に早くなり、第2のプーリ28の位相が相対的に遅くなる。目標電流をI2’からI2’Aに低くしたことによる、転舵力の不足分は、運転者からの操舵トルクが、ステアリングホイール2、ステアリングシャフト4、第1のプーリ26、インナーケーブル34、第2のプーリ28、およびピニオン軸7を介して転舵機構3に伝達されることにより補われる。
また、伝達ケーブル31,32に代えて、図9に示す伝達ケーブル31Bを用いてもよい。伝達ケーブル31Bは、アウターチューブ33Bと、アウターチューブ33B内を挿通するねじれケーブルとしてのインナーケーブル34Bとを含む。アウターチューブ33Bは、一端が第1のケーシング25Bに固定されているとともに、他端が第2のケーシング27Bに固定されている。
インナーケーブル34Bは、可撓性を有しているとともに、ねじれを伴ってトルク伝達を行うことができ、当該インナーケーブル34Bの軸線周りに回転可能である。インナーケーブル34Bは、一端が第1の回転部材26Bに同行回転可能に連結されており、他端が第2の回転部材28Bに同行回転可能に連結されている。
第1の回転部材26Bと第2の回転部材28Bとは、インナーケーブル34Bを介して互いに連動回転する。インナーケーブル34Bのねじれに応じて、操舵反力が生じる。
第1の回転部材26Bと第2の回転部材28Bとは、インナーケーブル34Bを介して互いに連動回転する。インナーケーブル34Bのねじれに応じて、操舵反力が生じる。
1…車両用操舵装置、2…ステアリングホイール(操舵部材)、3…転舵機構、5…反力用アクチュエータ、8…転舵用アクチュエータ、10…転舵輪、18…反力制御部、19…転舵制御部、23…連結機構、24…伝達機構、26…第1のプーリ(第1の回転部材)、26A…第1の回転部材、28…第2のプーリ(第2の回転部材)、28B…第2の回転部材、34,34B…インナーケーブル(ケーブル)。
Claims (2)
- 操舵部材と転舵輪との機械的な連結を解除可能な車両用操舵装置において、
操舵部材と転舵機構とを機械的に連結可能なケーブルを含む伝達機構と、
転舵機構を駆動するための転舵用アクチュエータと、
転舵用アクチュエータを駆動制御する転舵制御部と、を備え、
上記連結状態において、上記伝達機構は、ケーブルの一端が固定され、操舵部材と連動して回転する第1の回転部材と、ケーブルの他端が固定され、転舵機構と連動して回転する第2の回転部材とを含み、
上記転舵制御部は、伝達機構を介して操舵部材と転舵機構を連結した状態で、第1および第2の回転部材間に位相差を生じるように操舵部材の操作に基づいて転舵用アクチュエータを駆動制御可能な制御モードを有することを特徴とする車両用操舵装置。 - 請求項1において、上記操舵部材に操舵反力を与えるための反力用アクチュエータと、この反力用アクチュエータを駆動制御する反力制御部と、上記伝達機構と操舵部材との間、または伝達機構と転舵機構との間に介在し、操舵部材および転舵機構を伝達機構を介して解除可能に連結する連結機構とを備え、
所定の条件が満たされたときに、転舵制御部によって、上記連結機構による連結が解除された状態で第1および第2の回転部材間の位相差を解消するように転舵用アクチュエータが駆動制御されるステアバイワイヤモードが実行され、且つ、反力制御部によって、反力用アクチュエータが反力制御される車両用操舵装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007129858A JP2008284929A (ja) | 2007-05-15 | 2007-05-15 | 車両用操舵装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007129858A JP2008284929A (ja) | 2007-05-15 | 2007-05-15 | 車両用操舵装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2008284929A true JP2008284929A (ja) | 2008-11-27 |
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Family Applications (1)
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JP2007129858A Pending JP2008284929A (ja) | 2007-05-15 | 2007-05-15 | 車両用操舵装置 |
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-
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- 2007-05-15 JP JP2007129858A patent/JP2008284929A/ja active Pending
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