JP2008132820A - 車両用操舵装置 - Google Patents

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良平 葉山
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Abstract

【課題】小型化および低コスト化された車両用操舵装置を提供する。
【解決手段】車両用操舵装置は、操舵部材2の回転を操舵機構に伝達するための伝達機構を備える。伝達機構は、操舵部材2または操舵機構と連動して回転する第1のプーリ26を含む。第1のプーリ26の外周面にはその軸方向X1の全域に亘って螺旋状の巻き溝28が形成されており、この巻き溝28には、第1および第2のインナーケーブル25a,25bが巻かれている。また、第1のプーリ26の回転角を検出するための舵角検出機構31は、一端が上記巻き溝28に係合するとともに第1のプーリ26の回転に伴って軸方向X1に変位する可動アーム32と、可動アーム32の変位から第1のプーリ26の回転角を検出する変位検出部33とを含む。すなわち、伝達機構と舵角検出機構31とで第1のプーリ26が共用されている。
【選択図】図4

Description

この発明は、車両用操舵装置に関するものである。
車両用操舵装置には、操舵部材の操舵角や転舵輪の転舵角を検出するための舵角検出手段を備えるものがある。また、下記特許文献1,2には、一対のケーブルを含む伝達機構を備える車両用操舵装置が提案されている。この特許文献1,2において、伝達機構は、操舵部材と連動して回転可能な第1のプーリと、転舵輪に連なる操舵機構と連動して回転可能な第2のプーリと、第1および第2のプーリを連結する一対のケーブルとを備えている。伝達機構および舵角検出手段はそれぞれ独立して設けられている。
特開2002−225733号公報 特開平11−189165号公報
しかしながら、特許文献1,2記載の車両用操舵装置では、伝達機構および舵角検出手段がそれぞれ独立して設けられているので、装置が大型化してしまう。また、従来の舵角検出手段は車両用操舵装置のコストアップの要因となる。
この発明は、かかる背景のもとになされたものであり、小型化および低コスト化された車両用操舵装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明は、操舵部材(2)と転舵輪(5)との間を機械的に連結可能な伝達機構(18)を備え、上記伝達機構は、操舵部材と連動して回転可能な第1のプーリ(26)と、転舵輪に連なる操舵機構(3)と連動して回転可能な第2のプーリ(27)と、第1のプーリおよび第2のプーリを連結するケーブル(25a,25b)とを含み、第1のプーリおよび第2のプーリのそれぞれの外周面は、ケーブルを巻き取り可能な螺旋状の巻き溝(28)を有し、変位検出部(33)と、この変位検出部によって支持されるとともに、第1のプーリおよび第2のプーリの一方からなる検出対象プーリの巻き溝に摺動可能に係合し且つ上記変位検出部によって検出対象プーリの周方向(Y1)への移動が規制された可動アーム(32)とを有し、検出対象プーリの回転に伴う可動アームの変位に基づいて、操舵部材の操舵角または転舵輪の転舵角を検出する舵角検出手段(31)を備えた車両用操舵装置(1,1a)である。
本発明によれば、検出対象プーリの回転に伴う可動アームの変位に基づいて、操舵部材の操舵角または転舵輪の転舵角を検出することができる。すなわち、伝達機構の一部である検出対象プーリが舵角検出手段の一部として用いられている。したがって、部品点数の削減による装置の小型化および低コスト化を達成することができる。
また、本発明において、上記車両用操舵装置は、上記操舵部材および操舵機構の一方と伝達機構との間に介在し、フェール発生のときに上記操舵部材および操舵機構の上記一方と伝達機構とを連結する連結機構(19)を備える場合がある。
この場合、例えば、フェール発生のときのみに上記伝達機構を用いて転舵輪の転舵を行うステアバイワイヤ式の車両用操舵装置において、装置の小型化および低コスト化を達成することができる。
また、本発明において、上記ケーブルは、上記検出対象プーリの軸方向(X1)に対向する一対の端部(29,30)から互いに逆向きに上記螺旋状の巻き溝に巻かれた第1および第2のケーブル(25a,25b)を含み、検出対象プーリの巻き溝において、第1のケーブルが巻き取られている第1の巻き取り領域(A1)と第2のケーブルが巻き取られている第2の巻き取り領域(B1)との間に、ケーブルが巻き取られていない非巻き取り領域(C1)が設けられ、上記非巻き取り領域に、上記可動アームが係合されている場合がある。
この場合、検出対象プーリの回転に伴って、第1および第2のケーブルの一方が検出対象プーリに巻き取られ、他方が検出対象プーリから巻き出される。このため、検出対象プーリの回転に伴って、第1および第2の巻き取り領域の一方が拡大され、他方が縮小されるので、非巻き取り領域が検出対象プーリの軸方向に変位する。このとき、検出対象プーリへの可動アームの係合部分が非巻き取り領域と同行移動するので、可動アームが各巻き取り領域と干渉することがなく、ひいては、検出対象プーリを軸方向に小型化することができる。
なお、上記において、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素の参照符号を表すものであるが、これらの参照符号により特許請求の範囲を限定する趣旨ではない。
以下には、図面を参照して、この発明の実施形態について具体的に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る車両用操舵装置1の概略構成を示す模式図である。
図1を参照して、本実施形態に係る車両用操舵装置1は、操舵部材と操舵機構とが機械的に連結されていないステアバイワイヤ式の車両用操舵装置であり、操舵部材としてのステアリングホイール2と、ラックアンドピニオン機構を含む操舵機構3とを備える。
ステアリングホイール2は、図示しない車体に回転可能に支持されたステアリングシャフト4の一端に連結されており、ステアリングシャフト4の途中部には、転舵輪5の転舵角等に応じた操舵反力をステアリングホイール2に付与するための反力用の電動モータ6が同軸的に結合されている。
また、電動モータ6とステアリングホイール2との間には、ステアリングホイール2の操舵角および操舵方向を検出するための操舵角センサ7と、運転者がステアリングホイール2に加えた操舵トルクを検出するためのトルクセンサ8とが、ステアリングシャフト4に沿って設けられている。操舵角センサ7およびトルクセンサ8によって検出された検出値は、ECU9(Electronic Control Unit:電子制御ユニット)に入力されるようになっている。
操舵機構3は、車両の左右方向に延びる操舵軸としてのラック軸10と、ラック軸10に形成されたラック11に噛み合うピニオン12が一端に連結されたピニオン軸13と、ラック軸10に同軸的に連結され、当該ラック軸10に操舵力を付与するための操舵アクチュエータ14とを含む。
ラック軸10は、車体に固定された図示しないハウジング内で軸方向移動可能に支持されている。また、ラック軸10の両端部にはそれぞれタイロッド15が結合されており、各タイロッド15にはナックルアーム(図示せず)を介して転舵輪5が連結されている。操舵アクチュエータ14は、電動モータ16と、電動モータ16の回転軸の回転をラック軸10の軸方向移動に変換するための例えばボールねじ機構等の変換機構(図示せず)とを含む。
ステアリングホイール2が操舵(回転)されると、ステアリングホイール2の操舵角および操舵トルクがそれぞれ操舵角センサ7およびトルクセンサ8によって検出され、検出された値がECU9に入力される。そして、ECU9は、入力された操舵角および操舵トルク、ならびに車速センサ17から入力された車速等に基づいてラック軸10に付与する操舵力を決定する。その後、ECU9は、決定された操舵力から電動モータ16に供給する電流値を決定し、ECU9内の駆動回路(図示せず)を介して、この決定された値の電流を電動モータ16に供給させる。
これにより、操舵角等の値から決定された操舵力が操舵アクチュエータ14からラック軸10に付与され、ラック軸10がその軸方向に移動することにより転舵輪5の転舵が達成される。また一方で、ECU9は、転舵輪5の転舵角等から決定される操舵反力に基づく値の電流を反力用の電動モータ6に供給させる。これにより、反力用の電動モータ6が駆動され、転舵輪5の転舵角等に基づく操舵反力がステアリングホイール2に付与される。転舵輪5の転舵角および転舵方向は、後述の舵角検出機構31からECU9に入力されるようになっている。
また、車両用操舵装置1は、当該車両用操舵装置1の異常時(例えば、操舵アクチュエータ14やこれに関連する構成の故障によって、ステアバイワイヤ式の車両用操舵装置として機能しなくなったとき)に、ステアリングホイール2と操舵機構3とを機械的に連結して、転舵輪5の転舵を達成するための伝達機構18および連結機構19を備えている。
連結機構19は、ステアリングシャフト4の他端(ステアリングホイール2が連結された側と反対側の端部)に連結されており、ステアリングシャフト4と伝達機構18とを連結することができる。
具体的には、連結機構19は、互いに対向する第1の部材19aと第2の部材19bとを有し、第1の部材19aは、ステアリングシャフト4の他端に一体回転可能に連結されている。また、第2の部材19bは、伝達機構18から延びる回転軸18aに一体回転可能に連結されている。この第1の部材19aおよび第2の部材19bがECU9の制御により連結されることによって、ステアリングシャフト4と回転軸18aとが連結され、ステアリングシャフト4の回転を伝達機構18に伝達できるようになっている。連結機構19としては、例えば、電磁クラッチ、摩擦クラッチ、噛み合いクラッチ等が挙げられる。
図2は、伝達機構18を模式的に示す部分断面図であり、図3は、伝達機構18の一部を模式的に示す拡大図である。図1〜図3を参照して、伝達機構18は、筒状の第1のケーシング20内に回転可能に保持された第1のプーリ26と、筒状の第2のケーシング21内に回転可能に保持された第2のプーリ27と、一対の伝達ケーブル22,23とを有する。
第1のプーリ26は、上記回転軸18aに一体回転可能、且つ、同軸的に連結されている。第1のプーリ26は、ステアリングシャフト4と回転軸18aとが連結機構19によって連結された状態でステアリングホイール2に連動して回転可能である。また、第1のプーリ26の外周面には、図3に示すように、螺旋状の巻き溝28が形成されている。巻き溝28は、第1のプーリ26の軸方向X1の全域に亘って形成されている。
図1および図2を参照して、第2のプーリ27は、ピニオン軸13の他端(ピニオン12が連結された側と反対側の端部)に一体回転可能、且つ、同軸的に連結されている。また、図示はしないが、第2のプーリ27の外周面には、第1のプーリ26と同様に、第2のプーリ27の軸方向の全域に亘って螺旋状の巻き溝が形成されている。
一対の伝達ケーブル22,23は、それぞれ、アウターチューブ24と、アウターチューブ24内を移動可能に挿通するインナーケーブル25とを有する。第1および第2のプーリ26,27は、各伝達ケーブル22,23のインナーケーブル25によって連結されている。また、各伝達ケーブル22,23のアウターチューブ24の一端は、第1のケーシング20に接続されている。一方、各伝達ケーブル22,23のアウターチューブ24の他端は、第2のケーシング21に接続されている。
図3に示すように、一方の伝達ケーブル22のインナーケーブル25(以下、「第1のインナーケーブル25a」という。)の一端は、第1のプーリ26の軸方向X1に対向する一対の端部29,30のうちの一方に取り付けられており、他方の伝達ケーブル23のインナーケーブル25(以下、「第2のインナーケーブル25b」という。)の一端は、上記一対の端部29,30のうちの他方に取り付けられている。第1および第2のインナーケーブル25a,25bの一端側は、第1のプーリ26の巻き溝28に沿って、互いに逆向きに巻かれている。すなわち、第1のプーリ26の巻き溝28には、第1のインナーケーブル25aが巻き取られた第1の巻き取り領域A1と、第2のインナーケーブル25bが巻き取られた第2の巻き取り領域B1とが形成されており、この第1および第2の巻き取り領域A1,B1の間に対応する巻き溝28が、第1および第2のインナーケーブル25a,25bが巻き取られていない非巻き取り領域C1となっている。
また、図示はしないが、第1のインナーケーブル25aの他端は、第2のプーリ27の軸方向に対向する一対の端部のうちの一方に取り付けられており、第2のインナーケーブル25bの他端は、上記一対の端部のうちの他方に取り付けられている。第1および第2のインナーケーブル25a,25bの他端側は、第2のプーリ27の巻き溝に沿って、互いに逆向きに巻かれており、第2のプーリ27の巻き溝には、第1のインナーケーブル25aが巻き取られた第1の巻き取り領域と、第2のインナーケーブル25bが巻き取られた第2の巻き取り領域と、第1および第2のインナーケーブル25a,25bが巻き取られていない非巻き取り領域とが形成されている。
車両用操舵装置1に上記異常が発生しECU9がこの異常を検出すると、ECU9は、ステアリングシャフト4と伝達機構18とを連結機構19によって連結させるための信号を出力する。これにより、ステアリングシャフト4と伝達機構18とが連結されて、ステアリングホイール2および操舵機構3が、ステアリングシャフト4、連結機構19および伝達機構18を介して機械的に連結される。
そして、この状態でステアリングホイール2を右回転させると、ステアリングシャフト4および第1のプーリ26が右回転し、第1のインナーケーブル25aの一端側が第1のプーリ26に巻き取られ、第1のインナーケーブル25aの他端側が第2のプーリ27から巻き出される。これにより、第1のプーリ26の回転が第2のプーリ27に伝達される。そして、第2のプーリ27が回転すると、これに伴ってピニオン軸13も回転し、このピニオン軸13の回転は、ピニオン12およびラック11によって、ラック軸10の対応する軸方向への移動に変換される。これにより、転舵輪5の右転舵が達成される。
一方、連結機構19によってステアリングホイール2と操舵機構3とが機械的に連結された状態で、ステアリングホイール2を左回転させると、ステアリングシャフト4および第1のプーリ26が左回転し、第2のインナーケーブル25bの一端側が第1のプーリ26に巻き取られ、第2のインナーケーブル25bの他端側が第2のプーリ27から繰り出される。これにより、転舵輪5の左転舵が達成される。
このように、本実施形態に係る車両用操舵装置1では、上記異常が発生した場合であっても、伝達機構18を介してステアリングホイール2と操舵機構3とを機械的に連結することにより、確実に転舵輪5の転舵を達成することができる。また上記異常が発生していない場合には、第1および第2のプーリ26,27は、ラック軸10の軸方向移動に伴って回転するようになっている。すなわち、上記異常が発生していない場合には、第1および第2のプーリ26,27は、転舵輪5の転舵に連動して回転するようになっている。
図2および図3に示すように、第1のケーシング20内には、第1のプーリ26の回転角および回転方向を検出するための舵角検出機構31が設けられている。具体的には、舵角検出機構31は、第1のプーリ26の回転に伴ってその先端が第1のプーリ26の軸方向X1に変位する例えば細い棒状の可動アーム32と、この可動アーム32の変位から第1のプーリ26の回転角および回転方向を検出するための変位検出部33とを有する。
可動アーム32の一端は、第1のプーリ26の非巻き取り領域C1に対応する巻き溝28に摺動可能に係合しており、その他端は変位検出部33に揺動可能に支持されている。可動アーム32は、変位検出部33に支持された他端を支点として第1のプーリ26の軸方向X1に揺動可能となっている。また、変位検出部33は、第1のケーシング20の内周面に固定されている。可動アーム32は、変位検出部33によって支持された状態で、この変位検出部33によって第1のプーリ26の周方向Y1への移動が規制されている。
第1のプーリ26が回転すると、可動アーム32の一端と第1のプーリ26の巻き溝28とが摺動しつつ、可動アーム32の一端が軸方向X1に変位する。そして、この可動アーム32の変位量と変位方向とが変位検出部33によって検出され、第1のプーリ26の回転角および回転方向が変位検出部33で求められる。そして、求められた第1のプーリ26の回転角および回転方向が転舵輪5の転舵角および転舵方向としてECU9に入力される。すなわち、本実施形態では、第1のプーリ26が検出対象プーリとしての機能を果たしている。また、上記変位検出部33としては、例えば、ポテンショメータ等を用いることができる。
図4は、第1のプーリ26の回転前後における第1および第2のインナーケーブル25a,25bの巻き取り状態および可動アーム32の変位状態を示す図である。また、図4中の(a)は、第1のプーリ26が操舵中立位置にあるときの第1および第2のインナーケーブル25a,25bならびに可動アーム32の状態を示し、(b)は、第1のプーリ26が操舵中立位置から右回転されたときの第1および第2のインナーケーブル25a,25bならびに可動アーム32の状態を示し、(c)は、第1のプーリ26が操舵中立位置から左回転されたときの第1および第2のインナーケーブル25a,25bならびに可動アーム32の状態を示している。
図1および図4を参照して、ステアリングシャフト4と回転軸18aとが連結機構19によって連結されていない状態でラック軸10がその軸方向に移動すると、ラック軸10の移動方向に対応する方向に第1のプーリ26が回転する。
例えばラック軸10がその軸方向の一方に移動して第1のプーリ26が右回転すると、図4(b)に示すように、第1のインナーケーブル25aが第1のプーリ26にさらに巻き取られ、第1の巻き取り領域A1が拡大していく。また、第2のインナーケーブル25bは、第1のプーリ26から巻き出されて、第2の巻き取り領域B1が縮小されていく。そして、この第1および第2の巻き取り領域A1,B1の拡大および縮小に伴って非巻き取り領域C1が操舵機構3側に変位し、非巻き取り領域C1に対応する巻き溝28に係合する可動アーム32の一端が、非巻き取り領域C1の変位に同行して操舵機構3側に変位する。
可動アーム32の一端が変位すると、この変位量および変位方向が変位検出部33によって検出され、第1のプーリ26の回転角および回転方向が変位検出部33で求められる。そして、求められた第1のプーリ26の回転角および回転方向が転舵輪5の転舵角および転舵方向としてECU9に入力される。
一方、例えばラック軸10がその軸方向の他方に移動して第1のプーリ26が左回転すると、図4(c)に示すように、第2のインナーケーブル25bが第1のプーリ26にさらに巻き取られ、第2の巻き取り領域B1が拡大していく。また、第1のインナーケーブル25aは、第1のプーリ26から巻き出されて、第1の巻き取り領域A1が縮小されていく。そして、この第1および第2の巻き取り領域A1,B1の縮小および拡大に伴って非巻き取り領域C1がステアリングホイール2側に変位し、非巻き取り領域C1に対応する巻き溝28に係合する可動アーム32の一端が、非巻き取り領域C1の変位に同行してステアリングホイール2側に変位する。すなわち、第1のプーリ26の回転方向によって可動アーム32の変位方向が異なっている。
可動アーム32の一端が変位すると、この変位量および変位方向が変位検出部33によって検出され、第1のプーリ26の回転角および回転方向が変位検出部33で求められる。そして、求められた第1のプーリ26の回転角および回転方向が転舵輪5の転舵角および転舵方向としてECU9に入力される。
このように、第1のプーリ26の回転角および回転方向が舵角検出機構31によって検出され、この検出値が転舵輪5の転舵角および転舵方向として舵角検出機構31からECU9に入力される。ECU9は、転舵輪5の転舵角等に基づいた値の操舵反力を反力用の電動モータ6からステアリングホイール2に付与させることができる。
また、非巻き取り領域C1は第1のプーリ26の回転に伴って軸方向X1に変位し、可動アーム32の一端は非巻き取り領域C1と同行移動するようになっている。これにより、可動アーム32が各巻き取り領域A1,B1と干渉することを防止でき、ひいては、検出対象プーリとしての第1のプーリ26を小型化することができる。すなわち、非巻き取り領域C1となる範囲の一部と、第1および第2の巻き取り領域A1,B1となる範囲の一部とを重複させることができるので、第1のプーリ26を小型化することができる。
以上のように本実施形態では、第1のプーリ26の巻き溝28に可動アーム32の一端を係合させ、第1のプーリ26の回転による可動アーム32の変位に基づいて第1のプーリ26の回転角および回転方向を検出することができる。すなわち、伝達機構18の一部である第1のプーリ26が舵角検出機構31の一部として用いられている。したがって、伝達機構18と舵角検出機構31とをそれぞれ独立して設けた場合に比べて部品点数を削減することができるので、装置の小型化および低コスト化を達成することができる。
なお、上述の実施形態では、舵角検出機構31が第1のケーシング20に内に配置されている例について説明したが、舵角検出機構31は、第2のケーシング21内に配置されていてもよい。この場合、可動アーム32の一端を第2のプーリ27の巻き溝に係合させて、第2のプーリ27の回転による可動アーム32の変位を検出することにより、第2のプーリ27の回転角および回転方向を検出することができる。すなわち、第2のプーリ27が検出対象プーリとしての機能を果たす。
図5は、本発明の別の実施形態に係る車両用操舵装置1aの概略構成を示す模式図である。この図5において、上述の図1〜図3に示された各部と同等の構成部分については、図1〜図3と同一の参照符号を付してその説明を省略する。
図5を参照して、この図5に示す車両用操舵装置1aが図1に示す車両用操舵装置1と主に相違するのは、ピニオン軸13の他端に連結機構19が結合され、ピニオン軸13の途中部に転舵輪5の転舵角および転舵方向を検出するための転舵角センサ34が配置されていることにある。
したがって、ピニオン軸13と第2のプーリ27から延びる回転軸18bとが連結機構19によって連結されていない状態では、第1および第2のプーリ26,27は、ステアリングホイール2の回転に伴って回転するようになっている。そして、ステアリングホイール2の操舵角および操舵方向は、第1のプーリ26に係合する可動アーム32の一端の変位量および変位方向によって検出されるようになっている。
本実施形態によれば、車両用操舵装置1aの小型化および低コスト化を達成することができる。また、図1に示す車両用操舵装置1に比べて、ステアリングコラム部を小型化することができる。
この発明は、以上の実施形態の内容に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。例えば、上述の実施形態では、車両用操舵装置1,1aがステアバイワイヤ式の車両用操舵装置である場合について説明したが、ステアリングホイール2と操舵機構3とが伝達機構18を介して常時、機械的に連結されたケーブル式の車両用操舵装置であってもよい。
また、上述の実施形態では、可動アーム32の一端のみが第1または第2のプーリ26,27の回転に伴って軸方向X1に変位する場合について説明したが、可動アーム32全体が軸方向X1に変位するように可動アーム32を変位検出部33に保持させてもよい。
本発明の一実施形態に係る車両用操舵装置の概略構成を示す模式図である。 伝達機構を模式的に示す部分断面図である。 伝達機構の一部を模式的に示す拡大図である。 第1のプーリの回転前後における第1および第2のインナーケーブルの巻き取り状態および可動アームの変位状態を示す図である。 本発明の別の実施形態に係る車両用操舵装置の概略構成を示す模式図である。
符号の説明
1,1a・・・車両用操舵装置、2・・・ステアリングホイール(操舵部材)、3・・・操舵機構、5・・・転舵輪、18・・・伝達機構、19・・・連結機構、25a・・・第1のインナーケーブル(ケーブル、第1のケーブル)、25b・・・第2のインナーケーブル(ケーブル、第2のケーブル)、26・・・第1のプーリ、27・・・第2のプーリ、28・・・巻き溝、29,30・・・端部(一対の端部)、31・・・舵角検出機構(舵角検出手段)、32・・・可動アーム、33・・・変位検出部、A1・・・第1の巻き取り領域、B1・・・第2の巻き取り領域、C1・・・非巻き取り領域、X1・・・軸方向(検出対象プーリの軸方向)、Y1・・・周方向(検出対象プーリの周方向)

Claims (3)

  1. 操舵部材と転舵輪との間を機械的に連結可能な伝達機構を備え、
    上記伝達機構は、操舵部材と連動して回転可能な第1のプーリと、転舵輪に連なる操舵機構と連動して回転可能な第2のプーリと、第1のプーリおよび第2のプーリを連結するケーブルとを含み、第1のプーリおよび第2のプーリのそれぞれの外周面は、ケーブルを巻き取り可能な螺旋状の巻き溝を有し、
    変位検出部と、この変位検出部によって支持されるとともに、第1のプーリおよび第2のプーリの一方からなる検出対象プーリの巻き溝に摺動可能に係合し且つ上記変位検出部によって検出対象プーリの周方向への移動が規制された可動アームとを有し、検出対象プーリの回転に伴う可動アームの変位に基づいて、操舵部材の操舵角または転舵輪の転舵角を検出する舵角検出手段を備えた車両用操舵装置。
  2. 請求項1において、上記操舵部材および操舵機構の一方と伝達機構との間に介在し、フェール発生のときに上記操舵部材および操舵機構の上記一方と伝達機構とを連結する連結機構を備えた車両用操舵装置。
  3. 請求項1または2において、上記ケーブルは、上記検出対象プーリの軸方向に対向する一対の端部から互いに逆向きに上記螺旋状の巻き溝に巻かれた第1および第2のケーブルを含み、
    検出対象プーリの巻き溝において、第1のケーブルが巻き取られている第1の巻き取り領域と第2のケーブルが巻き取られている第2の巻き取り領域との間に、ケーブルが巻き取られていない非巻き取り領域が設けられ、
    上記非巻き取り領域に、上記可動アームが係合されていることを特徴とする車両用操舵装置。
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