JP2008279895A - 空気入りタイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】ビード部構造の適正化を図ることで、カーカスプライの引き抜けを抑制して、ビード部耐久性を向上させた空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】空気入りタイヤは、主ビードコア1を埋設した一対のビード部2(図には一方のビード部2のみを示す)、ビード部2からタイヤ径方向外側に延びる一対のサイドウォール部、並びに両サイドウォール部間にまたがって延びるトレッド部の各部にわたってトロイド状に延びる本体部3、及び主ビードコア1の周りに沿ってタイヤ幅方向内側からタイヤ幅方向外側へと折り返されてなる折返し部4を有するカーカスプライ5を具える。また、ビード部2内の、主ビードコア1のタイヤ径方向外側に副ビードコア6を埋設してなり、カーカスプライ5の折返し部4は、主ビードコア1の周りに沿って、主ビードコア1のタイヤ幅方向外側位置を通り、主ビードコア1と副ビードコア6との間を通り、次いで、副ビードコア6の周りに沿って、カーカスプライ5の本体部3と副ビードコア6の間を通る。
【選択図】図2
【解決手段】空気入りタイヤは、主ビードコア1を埋設した一対のビード部2(図には一方のビード部2のみを示す)、ビード部2からタイヤ径方向外側に延びる一対のサイドウォール部、並びに両サイドウォール部間にまたがって延びるトレッド部の各部にわたってトロイド状に延びる本体部3、及び主ビードコア1の周りに沿ってタイヤ幅方向内側からタイヤ幅方向外側へと折り返されてなる折返し部4を有するカーカスプライ5を具える。また、ビード部2内の、主ビードコア1のタイヤ径方向外側に副ビードコア6を埋設してなり、カーカスプライ5の折返し部4は、主ビードコア1の周りに沿って、主ビードコア1のタイヤ幅方向外側位置を通り、主ビードコア1と副ビードコア6との間を通り、次いで、副ビードコア6の周りに沿って、カーカスプライ5の本体部3と副ビードコア6の間を通る。
【選択図】図2
Description
この発明は、主ビードコアを埋設した一対のビード部、ビード部からタイヤ径方向外側に延びる一対のサイドウォール部、並びに両サイドウォール部間にまたがって延びるトレッド部の各部にわたってトロイド状に延びる本体部、及び主ビードコアの周りに沿ってタイヤ幅方向内側からタイヤ幅方向外側へと折り返されてなる折返し部を有するカーカスプライを具える空気入りタイヤ、特には重荷重用空気入りタイヤに関するものであり、かかる空気入りタイヤのビード部耐久性の向上を図る。
従来の空気入りタイヤは、図1に示すように、図示していないトレッド部からサイドウォール部を経てビード部102までトロイド状に延びるカーカス105を、ビード部102に埋設したビードコア101に沿って、タイヤ幅方向内側から外側へ折り返して係止することが一般的であり、このようなビード部構造の下では、リム組みしたタイヤの負荷転動時に、リムフランジよりタイヤ径方向外側のビード部102が、タイヤ幅方向外側へ繰返し倒れ込み変形することに起因して、倒れ込み変形するカーカス部分及び折返し端部に応力が集中してゴムとカーカス105の間にクラックが発生し、倒れ込み変形するカーカス部分及び折返し端部がゴムと剥離し易くなる。
そこで、特許文献1では、カーカスプライをビードコアの周りに巻付けることで、カーカスプライの折返し端部をビード部の歪みの少ない領域に配置させ、折返し端部からのクラックの発生を防止するとともに、ビードコアへのカーカスプライの巻付けが、タイヤを負荷転動する際における、カーカスプライのタイヤ径方向外側への引張力に抗する係止力となり、カーカスプライのビード部からの引き抜けを発生しにくくした空気入りタイヤが提案されている。
また、特許文献2では、カーカスプライをビードコアの周りに巻付けて、カーカスプライの折返し端部をビード部の歪みの少ない領域に配置し、そのカーカスプライが巻き付けられたビードコアのタイヤ径方向外側に、カーカスプライの折返し端部をビードコアとともに挟み込むように、第二のビードコアを配置した空気入りタイヤが提案されている。かかる空気入りタイヤは、特許文献1に記載の空気入りタイヤと同様に、カーカスプライの折返し端部をビード部の歪みの少ない領域に配置させることにより、折返し端部からのクラックの発生を防止し、更には、ビードコアにカーカスプライを巻付けて、カーカスプライを第二のビードコアにより挟み込んで係止していることから、カーカスプライのタイヤ径方向外側への引張力に抗する係止力が向上し、カーカスプライのビード部からの引き抜けが特許文献1に記載の空気入りタイヤよりも発生しにくくなっている。
しかし、これら特許文献2に記載された空気入りタイヤであっても、カーカスプライがビード部に充分に係止されておらず、引張力に抗する係止力が不足していることから、タイヤ負荷転動時にカーカスプライのビード部からの引き抜けが発生してビード部が破壊される可能性がある。
したがって、この発明の目的は、ビード部構造の適正化を図ることにより、カーカスプライの引き抜けを抑制して、ビード部耐久性を向上させた空気入りタイヤを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、この発明の空気入りタイヤは、主ビードコアを埋設した一対のビード部、ビード部からタイヤ径方向外側に延びる一対のサイドウォール部、並びに両サイドウォール部間にまたがって延びるトレッド部の各部にわたってトロイド状に延びる本体部、及び主ビードコアの周りに沿ってタイヤ幅方向内側からタイヤ幅方向外側へと折り返されてなる折返し部を有するカーカスプライを具え、かかるビード部内の、主ビードコアのタイヤ径方向外側に副ビードコアを埋設してなり、かかるカーカスプライの折返し部は、主ビードコアの周りに沿って、主ビードコアのタイヤ幅方向外側位置を通り、主ビードコアと副ビードコアとの間を通り、次いで、副ビードコアの周りに沿って、カーカスプライの本体部と副ビードコアの間を通ることを特徴としている。このような空気入りタイヤでは、主ビードコアと副ビードコアとの間にカーカスプライの折返し部を挟み込み、かつ、副ビードコアとカーカスプライの本体部との間に折返し部を挟み込んでいることから、カーカスプライがビード部に充分に係止され、そのことから、カーカスプライの引張力に抗する係止力が向上し、タイヤ負荷転動時のカーカスプライの引き抜けを充分に抑制することができるので、ビード部の耐久性を向上することができる。なお、カーカスプライの折返し部を複数回折り返していることから、折返し部の折返し端部のタイヤ径方向位置をタイヤ径方向内側に位置付けすることも可能である。
また、カーカスプライの折返し部は、主ビードコアと副ビードコアを通った後、副ビードコアに沿って折り返されてなることが好ましい。
更に、カーカスプライの折返し部は、主ビードコアと副ビードコアを通った後、カーカスプライの本体部に沿って延びることが好ましい。
更にまた、カーカスプライの本体部に沿って延びる折返し部の長さは2〜15mmの範囲内であることが好ましく、より好ましくは2〜10mmの範囲内である。
加えて、カーカスプライの本体部に沿って配設されるカーカスプライの折返し部と、カーカスプライの本体部との間に、厚さ0.5mm以上のゴムシートを具えることが好ましい。
加えてまた、ゴムシートのタイヤ径方向外側の端部は、カーカスプライの折返し部の折返し端部よりもタイヤ幅方向外側にあることが好ましい。
また、副ビードコアは、主ビードコアのタイヤ径方向外側において、一本又は複数本のコードを実質的にタイヤ周方向に螺旋状に連続巻回して構成されることが好ましい。ここで「実質的にタイヤ周方向」とは、コードを螺旋状に連続巻回して補強層を形成する場合等、生産上不可避的に発生する微小な傾きをも含むことを意味するものである。
更に、予め構成された副ビードコアを、タイヤ幅方向内側からタイヤ幅方向外側に移動させて、主ビードコアのタイヤ径方向外側に配置してなることが好ましい。
更にまた、副ビードコアを構成するコードは金属コード又は有機繊維コードであることが好ましい。
加えて、製品タイヤの内面形状と対応する外面形状を有する剛体コア上に、タイヤ構成部材を配置して生タイヤを形成して製造されることが好ましい。
この発明によれば、主ビードコアと副ビードコアとの間にカーカスプライの折返し部を挟み込み、かつ、副ビードコアとカーカスプライの本体部との間にカーカスプライの折返し部を挟み込むことで、カーカスプライの引張力に抗する係止力が向上し、タイヤ負荷転動時のカーカスプライの引き抜けを充分に抑制して、ビード部耐久性を向上させた空気入りタイヤを提供することが可能となる。
以下、図面を参照しつつこの発明の実施の形態を説明する。図2〜4はこの発明に従う種々の実施形態の空気入りタイヤ(以下「タイヤ」という。)のビード部のタイヤ幅方向断面図である。
この発明に従うタイヤは、図2に示すように、主ビードコア1を埋設した一対のビード部2(図には一方のビード部2のみを示す)、ビード部2からタイヤ径方向外側に延びる一対のサイドウォール部(図示せず)、並びに両サイドウォール部(図示せず)間にまたがって延びるトレッド部の各部にわたってトロイド状に延びる本体部3、及び主ビードコア1の周りに沿ってタイヤ幅方向内側からタイヤ幅方向外側へと折り返されてなる折返し部4を有するカーカスプライ5を具える。また、ビード部2内の、主ビードコア1のタイヤ径方向外側に副ビードコア6を埋設してなり、かかるカーカスプライ5の折返し部4は、主ビードコア1の周りに沿って、主ビードコア1のタイヤ幅方向外側位置を通り、主ビードコア1と副ビードコア6との間を通り、次いで、副ビードコア6の周りに沿って、カーカスプライ5の本体部3と副ビードコア6の間を通る。このような空気入りタイヤでは、カーカスプライ5の主ビードコア1への巻付けに加え、主ビードコア1と副ビードコア6との間に折返し部4を挟み込み、かつ、副ビードコア6と本体部3との間に折返し部4を挟み込むことにより、カーカスプライ5がビード部2に強く係止され、タイヤ負荷転動時にカーカスプライ5に負荷される引張力に抗するための係止力が大幅に向上することとなり、カーカスプライ5の引き抜けを抑制して、ビード部2の耐久性を充分に向上することができる。
図3はその他の実施形態であり、カーカスプライ5の折返し部4が、主ビードコア1と副ビードコア6を通った後、副ビードコア6に沿って折り返されている。かかる構成では、カーカスプライ5の折返し端部7がビード部2において歪みの少ない領域に配置されていることから、折返し端部7からのクラックの発生を防止しており、更には、カーカスプライ5が副ビードコア6に巻付いていることから、カーカスプライ5がビード部2により強く係止され、カーカスプライ5の引張力に抗する係止力が向上し、カーカスプライ5のビード部2からの引き抜けを抑制し、ビード部耐久性をより向上させることができる。
あるいは、図4に示すように、カーカスプライ5の折返し部4が、主ビードコア1と副ビードコア6を通った後、カーカスプライ5の本体部3に沿って延びている。かかる構成では、カーカスプライ5の折返し部4がカーカスプライ5の本体部3に沿って配置しており、すなわち本体部3と併せてカーカスプライ5が平行して二列に配列されることから、タイヤ負荷転動時の倒れ込み変形に抗する剛性が向上し、倒れ込み変形を抑制して、ビード部2の耐久性をより向上することができる。また、かかる構成を具えるタイヤを製造する工程では、副ビードコア6をカーカスプライ5の折返し部4に向かってタイヤ幅方向外側から内側へと移動させて配置することにより、カーカスプライ5の折返し部4を弾性的に折り返して、かかる折り返し部をカーカスプライ5の本体部3に沿わせて配置することができるので、塑性的に変形する場合に比べ、製造に要する時間及び手間を省いて、タイヤの生産性を向上することができる。
更にまた、カーカスプライ5の本体部3に沿って延びる折返し部4の長さは2〜15mmであることが好ましく、より好ましくは2〜10mmである。なぜなら、カーカスプライ5の本体部3に沿って配設される折返し部4の長さが2mm未満の場合には、かかる折返し部4が短くなり過ぎることから、カーカスプライ5の本体部3に沿うように折返し部4が曲げ変形しても副ビードコア6をタイヤ幅方向外側に押し出す方向に折返し部4から復元力が働くので、製造工程に困難が伴い、かつ、かかる復元力によりカーカスプライ5の折返し端部7が、倒れ込み変形時にカーカスプライ5の本体部3と接触して、折返し端部7におけるコードの切断端と本体部3との接触部分からカーカスプライ5が破壊される可能性があるからである。一方、本体部3に沿って配設される折返し部4の長さが15mmを超える場合には、本体部3に沿って配設される折返し部4の長さが長くなり過ぎることから、タイヤ負荷転動時の本体部3に負荷されるタイヤ径方向外側への引張力が、本体部3をタイヤ径方向外側に引っ張り、折返し部4に負荷されるタイヤ径方向外側への引張力が、折返し部4をタイヤ径方向内側へと引っ張ることにより生じる、折り返し部4と本体部3との間のゴムの過剰な歪み変形から、かかるゴム部分が破壊され、かつ、カーカスプライ5の折返し端部7のタイヤ径方向位置が外側過ぎることから、倒れ込み変形時に、カーカスプライ5の折返し端部7に応力が集中して、折返し端部7とゴムとの剥離が発生する可能性があるからである。
加えて、カーカスプライ5の本体部3に沿って延びるカーカスプライ5の折返し部4と、カーカスプライ5の本体部3との間に、厚さ0.5mm以上のゴムシート8を具えることが好ましい。かかるゴムシート8を具えることにより、カーカスプライ5の折返し部4がカーカスプライ5の本体部3と接触しないようにして、折返し部4と本体部3との間の距離を充分に確保しつつも、折返し部4と本体部3との間のゴム領域の柔軟性を高めることができるので、タイヤ負荷転動時の本体部3に負荷されるタイヤ径方向外側への引張力が、本体部3をタイヤ径方向外側に引っ張り、折返し部4に負荷されるタイヤ径方向外側への引張力が、折返し部4をタイヤ径方向内側へと引っ張ることにより生じる、折り返し部4と本体部3との間のゴムの歪み変形を分散することができ、かかるゴム部分の破壊を防止することができる。なお、ゴムシート8の厚さが0.5mm未満の場合には、折返し部4と本体部3との間のゴム領域の柔軟性を充分に確保することができないことから、ゴムシート8を配設することの効果が充分に得られず、カーカスプライ5の折返し端部7とゴムとの剥離を防止することができなくなる可能性がある。また、ゴムシート8は、カーカスプライ5の本体部3に沿って配設されるカーカスプライ5の折返し部4とカーカスプライ5の本体部3との間の全域にわたって配設されていることが好ましい。なぜなら、ゴムシート8が部分的に配設されている場合に比べ、折返し部4と本体部3との間のゴム領域の柔軟性を一層確保することができるので、折返し端部7への応力の集中を抑制して、カーカスプライ5の折返し端部7とゴムとの剥離をより有効に防止することができるからである。なお、ゴムシートは、カーカスプライを被覆してなるゴムと同一又は類似した特性を有するゴムにより構成することが好ましい。
加えてまた、ゴムシート8のタイヤ径方向外側の端部9は、カーカスプライ5の折返し部4の折返し端部7よりもタイヤ幅方向外側にあることが好ましい。かかる構成により、カーカスプライ5の折返し端部7と本体部3との距離を充分確保して、折返し端部7と本体部3とが接触しにくくなるので、かかる接触に起因したカーカスプライ5の破壊を防止することができる。
かかるビード部構造を構成するには、例えば、副ビードコア6を、主ビードコア1のタイヤ径方向外側において、一本又は複数本のコード10を実質的にタイヤ周方向に螺旋状に連続巻回して構成するワインドビードとすることができる。その製造方法としては、例えば、副ビードコア6を一本又は複数本のゴム引きされたコード10をタイヤ周方向に沿って螺旋状に巻回して形成する、剛体コアを用いて製造するいわゆるコア製法(3次元製法)を利用することも可能である。
あるいは、予め構成された副ビードコア6を、タイヤ幅方向内側からタイヤ幅方向外側に移動させて、主ビードコア1のタイヤ径方向外側に配置してなることができる。そうすることで、例えば、副ビードコア6を予め構成しておいて、ストックしておくことができるので、タイヤを製造する際の時間及び手間を省くことができ、タイヤの生産性を向上させることができる。
副ビードコア6を構成するコード10としては、例えば、乗用車用タイヤの場合には、それ程高い剛性を必要としないことから、むしろ重量を軽くすることが重要となり、一般に剛性はそれほど高くないが単位体積当たりの重量が比較的小さい特性を有する有機繊維コードを用いることが好ましい。一方、バス、トラック、農業機械、建設車両等に用いられる重荷重用タイヤの場合には、高い剛性を必要とすることから、一般に単位体積当たりの重量は大きいが剛性が高い特性を有する金属コードとすることが好ましい。なお、金属コードとしては、例えば、単線からなるスチールコード、複数線を撚ったスチールコード等を、有機繊維コードとしては、例えば、レーヨンコード、アラミド(芳香族ポリアミド)コード等を用いることが好ましい。また、ビード部2を構成するゴムの種類、ビードコアの剛性や断面形状等に応じて、コード10の寸法を適宜変更することが可能である。更に、コード10とコード10を被覆しているゴムとの剥離を防止するために、コード10は、タイヤ負荷転動時の倒れ込み形状にある程度追従するように変形することができる材料のものとすることが好ましい。
加えて、製品タイヤの内面形状と対応する外面形状を有する剛体コア上に、タイヤ構成部材を配置して生タイヤを形成して製造されることが好ましい。なお、剛体コアを用いて製造するコア製法では、製品タイヤの内面形状と対応する外面形状を有する剛体コア上に、各種タイヤ構成部材を貼り付けて生タイヤを形成し、これを剛体コアとともに加硫することにより、ユニフォミティーの高いタイヤを効率良く製造することができる。
なお、上述したところは、この発明の実施形態の一部を示したにすぎず、この発明の趣旨を逸脱しない限り、これらの構成を相互に組み合わせたり、種々の変更を加えたりすることができる。例えば、図2〜4には、複数本のコード10により主ビード部2を構成した態様を示したが、主ビードコア1はこれに限定されず、例えば板状体や棒状体をリング状に折り曲げたものを用いることもできる。また、図2〜4のタイヤでは、ビード部2の剛性を高め、倒れ込み変形を抑制するために、ワイヤチェーファ11を主ビードコア1とカーカスプライ5の折り返し部のタイヤ幅方向内側及びタイヤ幅方向外側に一層ずつ配設しているが、かかる構成は必須ではなく、タイヤに要求される性能に応じてこれを省略したり、夫々二層以上としたりすることもできる。更には、カーカスプライ5の折返し部4を、副ビードコア6を巻き回した後に、主ビードコア1に沿って巻き回すことで、折返し部4により、主ビードコア1に沿って、その周りを二重に巻き回すことがすることもできる。
以上の説明から明らかなように、この発明により、ビード部構造の適正化を図ることで、カーカスプライの引き抜けを抑制して、ビード部耐久性を向上させた空気入りタイヤを提供することが可能となった。
1 主ビードコア
2 ビード部
3 本体部
4 折返し部
5 カーカスプライ
6 副ビードコア
7 カーカスプライの折返し部の折返し端部
8 ゴムシート
9 ゴムシートのタイヤ径方向外側の端部
10 コード
11 ワイヤチェーファ
2 ビード部
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5 カーカスプライ
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7 カーカスプライの折返し部の折返し端部
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10 コード
11 ワイヤチェーファ
Claims (10)
- 主ビードコアを埋設した一対のビード部、該ビード部からタイヤ径方向外側に延びる一対のサイドウォール部、並びに両サイドウォール部間にまたがって延びるトレッド部の各部にわたってトロイド状に延びる本体部、及び該主ビードコアの周りに沿ってタイヤ幅方向内側からタイヤ幅方向外側へと折り返されてなる折返し部を有するカーカスプライを具える空気入りタイヤにおいて、
該ビード部内の、該主ビードコアのタイヤ径方向外側に副ビードコアを埋設してなり、該カーカスプライの折返し部は、該主ビードコアの周りに沿って、該主ビードコアのタイヤ幅方向外側位置を通り、該主ビードコアと該副ビードコアとの間を通り、次いで、該副ビードコアの周りに沿って、前記カーカスプライの本体部と該副ビードコアの間を通ることを特徴とする空気入りタイヤ。 - 前記カーカスプライの折返し部は、前記主ビードコアと前記副ビードコアを通った後、該副ビードコアに沿って折り返されてなる、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
- 前記カーカスプライの折返し部は、前記主ビードコアと前記副ビードコアを通った後、該カーカスプライの本体部に沿って延びる、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
- 該カーカスプライの本体部に沿って延びる前記折返し部の長さは2〜15mmの範囲内である、請求項3に記載の空気入りタイヤ。
- 前記カーカスプライの本体部に沿って延びる前記カーカスプライの折返し部と、該カーカスプライの本体部との間に、厚さ0.5mm以上のゴムシートを具える、請求項3又は4に記載の空気入りタイヤ。
- 前記ゴムシートのタイヤ径方向外側の端部は、前記カーカスプライの折返し部の折返し端部よりもタイヤ幅方向外側にある、請求項5に記載の空気入りタイヤ。
- 前記副ビードコアは、前記主ビードコアのタイヤ径方向外側において、一本又は複数本のコードを実質的にタイヤ周方向に螺旋状に連続巻回して構成される、請求項1〜6のいずれか一項に記載の空気入りタイヤ。
- 予め構成された前記副ビードコアを、タイヤ幅方向内側からタイヤ幅方向外側に移動させて、前記主ビードコアのタイヤ径方向外側に配置してなる、請求項1〜6のいずれか一項に記載の空気入りタイヤ。
- 前記副ビードコアを構成するコードは金属コード又は有機繊維コードである、請求1〜8のいずれか一項に記載の空気入りタイヤ。
- 製品タイヤの内面形状と対応する外面形状を有する剛体コア上に、タイヤ構成部材を配置して生タイヤを形成して製造される、請求項1〜9のいずれか一項に記載の空気入りタイヤ。
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Cited By (1)
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WO2014192661A1 (ja) * | 2013-05-28 | 2014-12-04 | 株式会社ブリヂストン | 空気入りタイヤ |
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2007
- 2007-05-10 JP JP2007125761A patent/JP2008279895A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2014192661A1 (ja) * | 2013-05-28 | 2014-12-04 | 株式会社ブリヂストン | 空気入りタイヤ |
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