JP2008277672A - 圧電素子とその製造方法、及び液体吐出装置 - Google Patents

圧電素子とその製造方法、及び液体吐出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】可逆的非180°ドメイン回転による圧電歪が得られ、高い圧電性能を有する圧電体膜を備えた圧電素子を提供する。
【解決手段】圧電素子1において、圧電体膜14は、電界印加方向と、自発分極軸と[010]軸とのなす面の法線とのなす角θmが、−45°<θm<+45°かつθm≠0°を充足する強誘電体相(I)、自発分極軸が電界印加方向に対して垂直であり、かつ、電界印加方向と、自発分極軸と[010]軸とのなす面の法線とのなす角θmが、−45°<θm<+45°かつθm≠0°を充足する強誘電体相(II)、[010]軸が電界印加方向に対して垂直であり、かつ、電界印加方向と、自発分極軸と[010]軸とのなす面の法線とのなす角θmが、−45°<θm<+45°かつθm≠0°を充足する強誘電体相(III)のうち、いずれかの強誘電体相を含むものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、可逆的非180°ドメイン回転を利用した圧電素子とその製造方法、及び圧電素子を用いた液体吐出装置に関するものである。
電界印加強度の増減に伴って伸縮する圧電性を有する圧電体と、圧電体に対して電界を印加する電極とを備えた圧電素子が、インクジェット式記録ヘッドに搭載される圧電アクチュエータ等の用途に使用されている。圧電材料としては、ジルコンチタン酸鉛(PZT)等のペロブスカイト型酸化物が広く用いられている。
かかる圧電材料は電界無印加時において自発分極性を有する強誘電体であり、従来の圧電素子では、強誘電体の自発分極軸に合わせた方向に電界を印加することで、自発分極軸に伸びる圧電歪(電界誘起歪)を利用することが一般的であった(自発分極軸=電界印加方向)。しかしながら、強誘電体の電界誘起歪を利用するだけでは歪変位量に限界があり、より大きな歪変位量が求められるようになってきている。かかる背景下、90°ドメイン回転等の非180°ドメイン回転を利用した圧電素子が提案されている。180°ドメイン回転では分極軸の上下の向きが変わるだけで、ドメイン回転による圧電歪は生じないのに対して、90°ドメイン回転等の非180°ドメイン回転ではドメイン回転による圧電歪が生じる。
非180°ドメイン回転自体は従来より知られているが、非180°ドメイン回転は通常不可逆であるため、その有用性は低かった。特許文献1及び非特許文献1には、移動性の点欠陥が、その短範囲秩序の対称性が強誘電体相の結晶対称性に一致するように配置された圧電材料が開示されている。
特許文献1及び非特許文献1では、(1)BaTiO単結晶をフラックス法により作製し、冷却後にキュリー点以下の温度で時効処理したサンプル(実施例1)、(2)BaTiOにKを少量添加した(BaK)TiO単結晶をフラックス法により作製し、冷却後にキュリー点以下の温度で時効処理したサンプル(実施例2)、(3)(Pb,La)(Zr,Ti)Oセラミックス(PLZT)を室温で30日間時効したサンプル(実施例3)、(4)BaTiOにFeを少量添加した単結晶(Fe−BT)を作製し、80℃の温度で5日間時効処理したサンプル(実施例5)などが調製されている。
上記圧電材料では、自発分極軸と電界印加方向とが90°ずれたaドメイン構造の正方晶相が形成され、このドメインの可逆的90°ドメイン回転が起こることが報告されている。特許文献1の図7には、可逆的90°ドメイン回転を利用することで、強誘電体の分極軸に合わせた方向に電界を印加することで分極軸方向に伸びる通常の電界誘起歪のみを利用するよりも、はるかに大きな圧電歪が得られることが示されている。
非特許文献2,3には、正方晶系のBaTiO単結晶において、aドメイン構造から若干傾斜させた可逆的90°ドメイン回転構造が記載されている。
非特許文献2のAbs.等には、BaTiO単結晶の(001)面に対して垂直方向(=[001]方向)に電界を印加した場合(=cドメイン構造)の圧電定数はd33(001)=87pC/Nであるのに対して、上記BaTiO単結晶を(100)面から16°傾斜した面である(270)面で劈開させ、劈開面に対して垂直方向(=[720]方向)に電界を印加した場合の圧電定数は20倍以上大きく、d33(270)=2000pC/Nとなることが報告されている。
非特許文献3には、BaTiO単結晶において、[n0]方向に電界を印加した場合の圧電定数を、電界誘起歪と可逆的90°ドメイン回転による圧電歪とを考慮した計算で求めており、[100]軸(=a軸)から5°あるいは85°傾斜した方向に電界を印加した場合において、圧電定数d33が最大値1300pC/Nを示すことが求められている(p032904-3、FIG.4及び左コラム7行目を参照))。図12に、a軸、b軸、電界印加方向、及びθの関係を図示しておく。
同図に、非特許文献2,3に記載の傾斜ドメイン構造を有する1個の正方晶系の結晶格子を模式的に示す。図に示す結晶格子は図示奥行き方向に長い直方体状である。非特許文献2,3のいずれに記載の傾斜ドメイン構造も、自発分極軸であるc軸は電界印加方向に対して垂直方向であり、aドメイン構造から傾斜しておらず、a軸及びb軸がaドメイン構造から傾斜したドメイン構造である(通常のaドメイン構造については、図3の上図を参照)。a軸及びb軸がaドメイン構造から傾斜しているということは、a軸とb軸とのなす面である(110)面がaドメイン構造から傾斜していると言うことができる。図中、Psは自発分極軸である。
特開2004-363557号公報 Xiaobing Ren, Nature-Materials 3,91(2004) R.Chu, Z.Xu, et.al., Appl. Phys. Lett.86,12905(2005) J.J.Liu and Y.C.Zhou, Appl. Phys. Lett.88,32904(2006)
電子機器の小型軽量化・高機能化に伴い、これに搭載される圧電素子においても小型軽量化・高機能化が進められるようになってきている。例えば、インクジェット式記録ヘッドでは、高画質化のために、圧電素子の高密度化が検討されており、それに伴って圧電体の薄膜化が検討されている。
特許文献1及び非特許文献1〜2では、バルク単結晶あるいはバルクセラミックスについて研究がなされているにすぎず、膜については一切言及がなく、可逆的非180°ドメイン回転構造の圧電体膜への応用について一切示唆がない。
非特許文献2,3には、自発分極軸であるc軸は電界印加方向に対して垂直方向であり、aドメイン構造から傾斜しておらず、a軸及びb軸がaドメイン構造から傾斜した傾斜ドメイン構造が記載されていることを述べたが、かかるドメイン構造の圧電体膜の成膜方法は提案されていない。
単結晶を高次の(270)面で劈開させる非特許文献2に記載の方法は、高コストで加工に手間がかかり、ミクロンオーダーの微細加工が難しく、基板上への集積化も難しい。非特許文献3は単なる理論計算に過ぎず、バルク単結晶についてさえ具体的な製法は一切記載されていないし、理論と実際の圧電特性が一致しているかも不確かである。基板上に成膜される圧電体膜では、基板から受ける応力等を考慮しなければならないが、非特許文献3ではそもそも圧電体膜に対して検討がなされていないので、理論計算に基板は考慮されていない。したがって、非特許文献3の理論と実際の圧電特性が一致していると仮定しても、圧電体膜でも同様の傾向があるかは不明である。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、可逆的非180°ドメイン回転による圧電歪が得られ、高い圧電性能を有する圧電体膜を備えた圧電素子及びその製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明者は非特許文献2,3に記載の傾斜ドメイン構造以外の新規な傾斜ドメイン構造においても、可逆的非180°ドメイン回転が効果的に起こることを見出している。本発明はまた、新規な傾斜ドメイン構造の圧電体膜を備えた圧電素子及びその製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明の第1の圧電素子は、圧電体膜と、該圧電体膜に対して膜厚方向に電界を印加する電極とを備えた圧電素子において、
前記圧電体膜は、電界印加方向と、自発分極軸と[010]軸とのなす面の法線とのなす角θmが、−45°<θm<+45°かつθm≠0°を充足する強誘電体相を含むものであることを特徴とするものである。
本発明の第2の圧電素子は、圧電体膜と、該圧電体膜に対して膜厚方向に電界を印加する電極とを備えた圧電素子において、
前記圧電体膜は、自発分極軸が電界印加方向に対して垂直であり、かつ、電界印加方向と、自発分極軸と[010]軸とのなす面の法線とのなす角θmが、−45°<θm<+45°かつθm≠0°を充足する強誘電体相を含むものであることを特徴とするものである。
本発明の第3の圧電素子は、圧電体膜と、該圧電体膜に対して膜厚方向に電界を印加する電極とを備えた圧電素子において、
前記圧電体膜は、[010]軸が電界印加方向に対して垂直であり、かつ、電界印加方向と、自発分極軸と[010]軸とのなす面の法線とのなす角θmが、−45°<θm<+45°かつθm≠0°を充足する強誘電体相を含むものであることを特徴とするものである。
非特許文献2,3には、自発分極軸が電界印加方向に対して垂直方向である傾斜ドメイン構造のみが記載されているが、本発明には、その他の新規の傾斜ドメイン構造が含まれている。
強誘電体相では、結晶系によって自発分極軸が決まる。本明細書において、[010]軸は自発分極軸から定義されるものである。[010]は例えば、正方晶相であれば自発分極軸方向を[001]と定義したときに規定される[010]であり、斜方晶相であれば自発分極軸方向を[110]と定義したときに規定される[010]であり、菱面体晶相であれば自発分極軸方向を[111]と定義したときに規定される[010]である。
本発明の第1〜第3の圧電素子の前記圧電体膜において、自発分極軸と[010]軸とのなす面の法線の電界印加方向からの傾斜方向及び/又は自発分極軸と[010]軸とのなす面の法線の電界印加方向からの傾斜角θmは分布を有していてもよい。かかる前記圧電体膜としては、結晶配向膜が挙げられる。結晶配向膜は通常1軸配向膜であり、結晶配向膜では、自発分極軸と[010]軸とのなす面の法線の電界印加方向からの傾斜角θmは略揃うが、傾斜方向が分布を有する膜が得られる。
本発明の第1〜第3の圧電素子の前記圧電体膜において、自発分極軸と[010]軸とのなす面の法線の電界印加方向からの傾斜角θm及び傾斜方向は略揃っていてもよい。「自発分極軸と[010]軸とのなす面の法線の電界印加方向からの傾斜角θm及び傾斜方向が略揃っている膜」とは、エピタキシャル膜等の3軸配向膜を意味する。
本明細書において、「結晶配向性を有する」とは、Lotgerling法により測定される配向率Fが、80%以上であることと定義する。
配向率Fは、下記式(i)で表される。
F(%)=(P−P0)/(1−P0)×100・・・(i)
式(i)中、Pは、配向面からの反射強度の合計と全反射強度の合計の比である。(001)配向の場合、Pは、(00l)面からの反射強度I(00l)の合計ΣI(00l)と、各結晶面(hkl)からの反射強度I(hkl)の合計ΣI(hkl)との比({ΣI(00l)/ΣI(hkl)})である。例えば、ペロブスカイト結晶において(001)配向の場合、P=I(001)/[I(001)+I(100)+I(101)+I(110)+I(111)]である。
P0は、完全にランダムな配向をしている試料のPである。
完全にランダムな配向をしている場合(P=P0)にはF=0%であり、完全に配向をしている場合(P=1)にはF=100%である。
自発分極軸と[010]軸とのなす面の法線の電界印加方向からの傾斜角θm及び傾斜方向は、XRDの極点図測定から求められる。特定の結晶面の配向状態を調べようとするとき、球の中心に試料を置き、その結晶面の法線ベクトルが球面を貫く位置に点を打つ。その状態で、試料を特定の面に回転させ、その分布を球面上の等高線で表わしたものが極点図である。
図11に、エピタキシャル膜(膜面方向及び膜厚方向の双方に配向)、1軸配向膜(膜厚方向に配向、膜面方向の配向なし)、及びランダム配向膜(膜面方向及び膜厚方向の双方に配向なし)について各々、結晶配向状態とXRD測定の極点図とを模式的に示す。
XRDの極点図を測定すると、エピタキシャル膜では強度の強い部分がスポットとして現れ、1軸配向膜では強度の強い部分がリングとして現れる。ランダム配向膜では、極点図に強弱はなく、全体的にプレーンとなる。
1軸配向膜とエピタキシャル膜との中間状態の膜では、強度の比較的強い部分がリングとして現れ、さらに、このリング内に強弱が現れる。自発分極軸と[010]軸とのなす面の法線の電界印加方向からの傾斜角θmは、XRDの極点図の断面図を取ったφスキャンのピークトップの角度により評価できる。自発分極軸と[010]軸とのなす面の法線の電界印加方向からの傾斜角θmの分布は、XRDの極点図の断面図を取ったφスキャンの半値幅により評価できる。
「自発分極軸と[010]軸とのなす面の法線の電界印加方向からの傾斜角θmが略揃っている」とは、上記半値幅が20°以内であると定義する。エピタキシャル膜では上記半値幅は2°以内である。
自発分極軸と[010]軸とのなす面の法線の電界印加方向からの傾斜角θm及び傾斜方向が略揃った前記圧電体膜としては、単結晶基板上に成膜されたエピタキシャル膜が好ましい。この場合、前記単結晶基板の基板表面の結晶面が低指数面から、−45°<θs<+45°かつθs≠0°を充足する角度θs傾斜していることが好ましい。この場合、前記圧電体膜における自発分極軸と[010]軸とのなす面の法線の電界印加方向からの傾斜角θmと、前記基板表面の結晶面の低指数面からの傾斜角θsとが一致した圧電体膜構造を得ることができる。また、前記電極は、前記単結晶基板と前記圧電体膜との間に形成された下部電極と、前記圧電体膜上に形成された上部電極とからなり、前記下部電極と前記上部電極とのうち、少なくとも前記下部電極がエピタキシャル膜であることが好ましい。前記単結晶基板はシリコン単結晶基板又は酸化物単結晶基板であることが好ましい。
本明細書において、低指数面とは(abc)面(但し、a〜cはいずれも0又は1、a+b+c≧1)で表される面と定義する。
本発明によれば、前記強誘電体相が電界印加強度の増減によって分極軸が可逆的に非180°回転するドメインを形成した可逆的非180°ドメイン回転構造の圧電素子を提供することができる。
本発明の第1〜第3の圧電素子において、前記強誘電体相の結晶系としては、正方晶系、斜方晶系、菱面体晶系、及びこれらの混晶系が挙げられる。前記強誘電体相の結晶系が正方晶系である場合、該強誘電体相が電界印加強度の増減によって分極軸が可逆的に90°回転するドメインを形成した可逆的90°ドメイン回転構造の圧電素子を提供することができる。
本発明の第1〜第3の圧電素子において、前記強誘電体相の結晶構造がペロブスカイト構造であることが好ましい。
前記圧電体膜は、下記一般式(P)で表される1種又は2種以上のペロブスカイト型酸化物を主成分とすることが好ましい。
ABO・・・(P)
(式中、A:Aサイトの元素であり、Pb,Ba,La,Sr,Bi,Li,Na,Ca,Cd,Mg,及びKからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、
B:Bサイトの元素であり、Ti,Zr,V,Nb,Ta,Cr,Mo,W,Mn,Sc,Co,Cu,In,Sn,Ga,Zn,Cd,Fe,Ni,及びランタニド元素からなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、
O:酸素元素、
Aサイト元素のモル数が1.0であり、Bサイト元素のモル数が1.0であり、酸素元素のモル数が3.0である場合が標準であるが、これらのモル数はペロブスカイト構造を取り得る範囲内で基準モル数からずれてもよい。)
本明細書において、「主成分」は含量80質量%以上の成分と定義する。
本発明の圧電素子の製造方法は、圧電体膜と、該圧電体膜に対して膜厚方向に電界を印加する電極とを備えた圧電素子の製造方法において、
基板表面の結晶面が低指数面から、−45°<θs<+45°かつθs≠0°を充足する角度θs傾斜した面である単結晶基板を用い、前記圧電体膜をエピタキシャル成長により成膜することを特徴とするものである。
本発明の液体吐出装置は、上記の本発明の第1〜第3の圧電素子のうちいずれかと、
液体が貯留される液体貯留室及び該液体貯留室から外部に前記液体が吐出される液体吐出口を有する液体貯留吐出部材とを備えたことを特徴とするものである。
本発明の圧電素子では、圧電体膜が、電界印加方向と、自発分極軸と[010]軸とのなす面の法線とのなす角θmが、−45°<θm<+45°かつθm≠0°を充足する強誘電体相(I)、自発分極軸が電界印加方向に対して垂直であり、かつ、電界印加方向と、自発分極軸と[010]軸とのなす面の法線とのなす角θmが、−45°<θm<+45°かつθm≠0°を充足する強誘電体相(II)、[010]軸が電界印加方向に対して垂直であり、かつ、電界印加方向と、自発分極軸と[010]軸とのなす面の法線とのなす角θmが、−45°<θm<+45°かつθm≠0°を充足する強誘電体相(III)のうち、いずれかの強誘電体相を含む構成としている。
本発明の構成では、上記強誘電体相が電界印加強度の増減によって分極軸が可逆的に非180°回転するドメインを形成することができる。本発明の構成では、自発分極軸と[010]軸とのなす面の法線が電界印加方向から角度θm傾斜しているので、同面の方向が電界印加方向に対して垂直方向である構造よりも可逆的非180°ドメイン回転がより効果的に起こる。本発明によれば、高い圧電性能を有する圧電体膜を備えた圧電素子を提供することができる。
「圧電素子、インクジェット式記録ヘッド」
図1を参照して、本発明に係る実施形態の圧電素子、及びこれを備えたインクジェット式記録ヘッド(液体吐出装置)の構造について説明する。図1はインクジェット式記録ヘッドの要部断面図である。視認しやすくするため、構成要素の縮尺は実際のものとは適宜異ならせてある。
本実施形態の圧電素子1は、基板11の表面に、バッファ層12と下部電極13と圧電体膜14と上部電極15とが順次積層された素子である。圧電体膜14は、下部電極13と上部電極15とにより膜厚方向に電界が印加されるようになっている。
圧電アクチュエータ2は、圧電素子1の基板11の裏面に、圧電体膜14の伸縮により振動する振動板17が取り付けられたものである。圧電アクチュエータ2には、圧電素子1を駆動する駆動回路等の制御手段16も備えられている。
インクジェット式記録ヘッド(液体吐出装置)3は、概略、圧電アクチュエータ2の裏面に、インクが貯留されるインク室(液体貯留室)21及びインク室21から外部にインクが吐出されるインク吐出口(液体吐出口)22を有するインクノズル(液体貯留吐出部材)20が取り付けられたものである。
インクジェット式記録ヘッド3では、圧電素子1に印加する電界強度を増減させて圧電素子1を伸縮させ、これによってインク室21からのインクの吐出や吐出量の制御が行われる。
基板11とは独立した部材の振動板17及びインクノズル20を取り付ける代わりに、基板11の一部を振動板17及びインクノズル20に加工してもよい。例えば、基板11を裏面側からエッチングしてインク室21を形成し、基板自体の加工により振動板17とインクノズル20とを形成することができる。
圧電体膜14はペロブスカイト構造を有することが好ましい。ペロブスカイト構造としては、単純ペロブスカイト構造、複合ペロブスカイト構造、及び層状ペロブスカイト構造が挙げられる。圧電体膜14の結晶構造としては、単純ペロブスカイト構造又は複合ペロブスカイト構造が好ましい。
圧電体膜14としては、下記一般式(P)で表される1種又は2種以上のペロブスカイト型酸化物を主成分とするものが特に好ましい。
ABO・・・(P)
(式中、A:Aサイトの元素であり、Pb,Ba,La,Sr,Bi,Li,Na,Ca,Cd,Mg,及びKからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、
B:Bサイトの元素であり、Ti,Zr,V,Nb,Ta,Cr,Mo,W,Mn,Sc,Co,Cu,In,Sn,Ga,Zn,Cd,Fe,Ni,及びランタニド元素からなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、
O:酸素元素、
Aサイト元素のモル数が1.0であり、Bサイト元素のモル数が1.0であり、酸素元素のモル数が3.0である場合が標準であるが、これらのモル数はペロブスカイト構造を取り得る範囲内で基準モル数からずれてもよい。)
上記一般式で表されるペロブスカイト型酸化物としては、
チタン酸鉛、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、ジルコニウム酸鉛、チタン酸鉛ランタン、ジルコン酸チタン酸鉛ランタン、マグネシウムニオブ酸ジルコニウムチタン酸鉛、ニッケルニオブ酸ジルコニウムチタン酸鉛、亜鉛ニオブ酸ジルコニウムチタン酸鉛等の鉛含有化合物、及びこれらの混晶系;
チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウムバリウム、チタン酸ビスマスナトリウム、チタン酸ビスマスカリウム、ニオブ酸ナトリウム、ニオブ酸カリウム、ニオブ酸リチウム等の非鉛含有化合物、及びこれらの混晶系が挙げられる。
電気特性がより良好となることから、圧電体膜14は、Mg,Ca,Sr,Ba,Bi,Nb,Ta,W,及びLn(=ランタニド元素(La,Ce,Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,及びLu))等の金属イオンを、1種又は2種以上含むものであることが好ましい。
本実施形態において、圧電体膜14は、電界印加方向と、自発分極軸と[010]軸とのなす面の法線とのなす角θmが、−45°<θm<+45°かつθm≠0°を充足する強誘電体相(I)、自発分極軸が電界印加方向に対して垂直であり、かつ、電界印加方向と、自発分極軸と[010]軸とのなす面の法線とのなす角θmが、−45°<θm<+45°かつθm≠0°を充足する強誘電体相(II)、[010]軸が電界印加方向に対して垂直であり、かつ、電界印加方向と、自発分極軸と[010]軸とのなす面の法線とのなす角θmが、−45°<θm<+45°かつθm≠0°を充足する強誘電体相(III)のうち、いずれかの強誘電体相を含む膜である。圧電体膜14は、上記強誘電体相(I)〜(III)のうち、複数種の強誘電体相を含む膜であってもよい。強誘電体相(I)〜(III)によって、電界印加強度の増減によって分極軸が可逆的に非180°回転するドメインが形成される。
強誘電体相(I)〜(III)において、自発分極軸と[010]軸とのなす面の法線の電界印加方向からの傾斜角θmは、−20°<θm<+20°を充足することが好ましい。
上記強誘電体相の結晶系は特に制限なく、正方晶系(自発分極軸[001])、斜方晶系(自発分極軸[110])、菱面体晶系(自発分極軸[111])、及びこれらの混晶系等が挙げられる。圧電体膜14の組成によって、取り得る結晶系は異なる。
図2に、各結晶系について、結晶格子の形状、自発分極軸、自発分極軸と[010]軸とのなす面との関係を模式的に示す。図中、Psは自発分極軸である。
以下、正方晶系を例として説明する。正方晶系では可逆的90°ドメイン回転が起こる。正方晶系であれば、自発分極軸が電界印加方向に対して垂直方向であるドメイン構造がaドメイン構造に相当し、強誘電体相(I)〜(III)はいずれもaドメイン構造から傾斜した傾斜ドメイン構造である。
正方晶系の場合、強誘電体相(II)は、自発分極軸であるc軸([001]軸)はaドメイン構造から傾斜しておらず、a軸([100]軸)とb軸([010]軸)とがaドメイン構造から傾斜したドメイン構造である。正方晶系の場合、強誘電体相(III)は、b軸([010]軸)はaドメイン構造から傾斜しておらず、a軸([100]軸)と自発分極軸であるc軸([001]軸)とがaドメイン構造から傾斜したドメイン構造である。図3に正方晶系の1つの結晶格子を模式的に示し、aドメイン構造からの傾斜の様子を模式的に示しておく。
正方晶系の場合、強誘電体相(II)及び(III)は2つの結晶軸がaドメイン構造から傾斜したドメイン構造である。強誘電体相(I)には、強誘電体相(II)及び(III)が含まれており、さらにa〜c軸がすべてaドメイン構造から傾斜したドメイン構造が含まれている。
「背景技術」の項に挙げた非特許文献2,3には、自発分極軸であるc軸は電界印加方向に対して垂直方向であり、aドメイン構造から傾斜しておらず、a軸及びb軸がaドメイン構造から傾斜したドメイン構造のみが記載されている。
図4を参照して、正方晶系を例として、ドメイン構造と自発分極軸と電界印加方向との関係、及び可逆的非180°ドメイン回転の様子について説明する。
図4(a)〜(c)は正方晶系の1個の結晶格子を模式的に示す図である。図中、Eは電界印加方向を示す符号である。矢印Pは電界無印加時の分極方向(=自発分極軸)、矢印Pは電界印加時の分極方向を示している。
図4(a)は可逆的非180°ドメイン回転が起こらず、通常の電界誘起歪のみが起こる系、図4(b)は特許文献1及び非特許文献1で提案されている可逆的非180°ドメイン回転の系、図4(c)は本発明の1つ系である。図4(c)に示す系は強誘電体相(III)の1つの系であり、b軸はaドメイン構造から傾斜しておらず、a軸と自発分極軸であるc軸とがaドメイン構造から傾斜した系である。
図4(a)に示すように、c軸が電界印加方向に配向したcドメイン((001)配向)に対して、その自発分極軸に電界を印加すると(E>0)、電界印加方向に結晶格子が伸びる。これが通常の電界誘起歪である。図4(a)に示す系では、自発分極軸と電界印加方向とがいずれも[001]方向(c軸方向)である。
図4(b)に示すように、a軸が電界印加方向に配向したaドメイン((100)配向)に対して、その自発分極軸に対して垂直方向に電界を印加すると(E>0)、c軸が電界印加方向に配向したcドメインに90°ドメイン回転する。この場合、結晶格子の長軸方向が90°回転して、図4(a)の通常の圧電歪よりも大きな圧電歪が得られる。図4(b)に示す系では、自発分極軸は[001]方向(c軸方向)であり、電界印加方向は[100]方向(a軸方向)である。
図4(c)に示す系では、a軸と自発分極軸であるc軸とがaドメイン構造から、−45°<θm<+45°かつθm≠0°を充足する角度θm傾斜したドメイン構造を有している。aドメインからの傾斜角を符号θmで示してある。かかるドメインに対して、基板面に対して垂直方向に電界を印加すると、cドメインからθm傾斜したドメインに90°ドメイン回転する。
図4(c)に示すドメインは、完全に寝た状態である図4(b)に示すaドメイン回転構造から若干傾斜した構造である。かかるドメイン構造では、完全に寝た状態であるaドメイン構造を起こして回転させるよりも、可逆的非180°ドメイン回転が起りやすいと考えられる。
図4(c)に示すドメインではさらに、自発分極軸に電界印加方向に対して平行なベクトル成分が存在するので、自発分極軸に伸びる通常の電界誘起歪も得られる。また、自発分極軸に電界印加方向に対して平行なベクトル成分が存在することで、分極軸が電界印加方向に対して伸びやすくなり、かかるベクトル成分がない図4(b)に示す可逆的非180°ドメイン回転構造よりも、低電界で可逆的非180°ドメイン回転が起りやすく、可逆的非180°ドメイン回転による圧電歪がより効率的に起こると考えられる。
以上の効果が相俟って、図4(c)に示すドメイン構造では、図4(a)及び(b)に示すドメイン構造よりも大きな圧電定数が得られる。a軸はaドメイン構造から傾斜しておらず、b軸と自発分極軸であるc軸とがaドメイン構造から傾斜した系でも、説明は同様である。
本発明者は、自発分極軸であるc軸はaドメイン構造から傾斜しておらず、a軸とb軸とがaドメイン構造から傾斜したドメイン構造である強誘電体相(II)についても、図4(b)に示す可逆的非180°ドメイン回転構造よりも、可逆的非180°ドメイン回転が起りやすいことを見出している。自発分極軸がaドメイン構造から傾斜していても傾斜していなくても、完全に寝た状態であるaドメインを起こして回転させるよりも、可逆的非180°ドメイン回転が起りやすいと考えられる。
強誘電体相(I)には、強誘電体相(II)及び(III)が含まれており、さらにa〜c軸がすべてaドメイン構造から傾斜したドメイン構造が含まれている。したがって、強誘電体相(I)についても、強誘電体相(II)及び(III)と同様の理由から、図4(b)に示す可逆的非180°ドメイン回転構造よりも、可逆的非180°ドメイン回転が起りやすい。
圧電体膜14において、自発分極軸と[010]軸とのなす面の法線の電界印加方向からの傾斜方向及び/又は自発分極軸と[010]軸とのなす面の法線の電界印加方向からの傾斜角θmは分布を有していてもよい。かかる圧電体膜14としては、結晶配向膜が挙げられる。結晶配向膜は通常1軸配向膜であり、結晶配向膜では、自発分極軸と[010]軸とのなす面の法線の電界印加方向からの傾斜角θmは略揃うが、傾斜方向が分布を有する膜が得られる。
圧電体膜14において、自発分極軸と[010]軸とのなす面の法線の電界印加方向からの傾斜角θm及び傾斜方向は略揃っていてもよい。かかる圧電体膜14としてはエピタキシャル膜が挙げられる。
圧電体膜14が結晶配向膜あるいはエピタキシャル膜であれば、設計通りの傾斜ドメイン構造が安定的に得られ、好ましい。
以下、圧電体膜14がエピタキシャル膜である場合を例として、基板11〜上部電極15の特性及び組成について説明する。
圧電体膜14がエピタキシャル膜である場合、基板11として、単結晶基板を用いる必要がある。用いる単結晶基板の基板表面の結晶面は低指数面から、−45°<θs<+45°かつθs≠0°を充足する角度θs傾斜した面であることが好ましい。この場合、圧電体膜14における自発分極軸と[010]軸とのなす面の法線の電界印加方向からの傾斜角θmと、基板表面の結晶面の低指数面からの傾斜角θsとが一致した圧電体膜構造を得ることができる。また、圧電体膜14をエピタキシャル成長させるには、バッファ層12及び下部電極13がエピタキシャル膜であることが好ましい。
例えば、(100)単結晶基板等の基板表面の結晶面が低指数面である単結晶基板を用意し、その基板表面の結晶面を、−45°<θs<+45°かつθs≠0°を充足する角度θsオフカットすることで、所望の単結晶基板を調製できる。かかる基板11を用いた場合、基板11と同様に結晶面が傾斜したバッファ層12〜上部電極15をエピタキシャル成長させることができる。
圧電体膜14がいずれの結晶系であっても、その自発分極軸の方向は低指数方向であるので、基板表面の結晶面が低指数面から、−45°<θs<+45°かつθs≠0°を充足する角度θs傾斜した面である単結晶基板が用いることで、強誘電体相(I)〜(III)のうちいずれかの強誘電体相を含む圧電体膜14を成膜できる。例えば、図4(c)に示した系では、基板面は(100)面からθs傾斜した面とすればよい。
基板11が単結晶基板からなり、バッファ層12〜上部電極15がその上に成膜されたエピタキシャル膜からなる場合、バッファ層12〜上部電極15は基板11に略格子整合するように材料が選定される。
単結晶基板としては、シリコン単結晶基板;SrTiO単結晶基板等の酸化物単結晶基板等が挙げられる。
バッファ層12は基板11上に成膜する膜の格子整合性を高めるための膜である。バッファ層12の膜厚は特に制限なく、1nm〜100nmが好ましい。
下部電極13及び上部電極15の主成分としては特に制限なく、導電性を有する金属又は金属酸化物、及びこれらの組合わせが挙げられる。下部電極13と上部電極15の膜厚は特に制限なく、50〜5000nmであることが好ましく、100〜500nmであることが特に好ましい。
「背景技術」の項において、電子機器の小型軽量化・高機能化に伴い、これに搭載される圧電素子においても小型軽量化・高機能化が進められるようになってきていることを述べた。圧電体膜14の膜厚は特に制限なく、薄膜が好ましい。圧電体膜14の薄膜化、成膜安定性、及び圧電性能等を考慮すれば、圧電体膜14の膜厚は10nm〜100μmが好ましく、100nm〜20μmが特に好ましい。
本実施形態では、圧電体膜14として例えばBaTiO膜等が好ましく用いられる。BaTiO膜は可逆的非180°ドメイン回転構造が得られやすく、鉛を含まない非鉛系であるので環境面でも好ましい。
基板11としてシリコン単結晶基板を用い、圧電体膜14としてBaTiO膜を成膜する場合の、格子整合性がよい材料の組み合わせ例を下記に示す。()内の数値は結晶格子のサイズを示している。
基板11:シリコン単結晶基板(5.431Å)、
バッファ層12の主成分:安定化ジルコニア及び酸化セリウム等の蛍石型結晶構造の酸化物、及びこれらの組合せ、
下部電極13の主成分:SrRuO,LaNiO,YBaCu等の導電性を有する希土類含有金属酸化物、及びこれらの組合せ、
圧電体膜14の主成分:BaTiO(a,b=3.99Å、c=4.03Å)、
上部電極15の主成分:Pt,Pt/Ti,Au,Au/Cr,SrRuO等。
上記材料の組み合わせ例では、バッファ層12の成膜温度は好ましくは600℃以上、特に好ましくは700〜800℃であり、下部電極13の成膜温度は好ましくは600℃以上、特に好ましくは650〜750℃であり、圧電体膜14の成膜温度は好ましくは450℃以上、特に好ましくは500〜700℃であり、上部電極15の成膜温度は好ましくは室温以上、特に好ましくは100〜300℃である。
「背景技術」の項において、可逆的非180°ドメイン回転を利用した圧電体について紹介したが、いずれもバルク単結晶あるいはバルクセラミックスに関するものであり、圧電体膜については具体的な製法等が記載されていない。
また、非特許文献3には、自発分極軸であるc軸がaドメイン構造から傾斜しておらず、a軸及びb軸がaドメイン構造から傾斜した傾斜ドメイン構造が記載されていることを述べたが、かかる傾斜ドメイン構造の圧電体膜の成膜方法は提案されていない。すなわち、本発明は、aドメイン構造から傾斜した配向性を持たせた圧電体膜の成膜方法を新規に提案するものである。
非180°ドメイン回転を可逆的に起こすことは本来難しいが、基板に拘束された圧電体膜であれば、基板から受ける応力によって、バルク圧電体よりも、電界印加後に電界無印加状態に戻すときにドメインが元の状態に戻りやすい。
特に、基板11の構成材料より圧電体膜14の構成材料の方が室温〜500℃の熱膨張率が大きい関係では、電界印加後に電界無印加状態に戻すときにドメインが元の状態に戻りやすい。例えば、基板材料として好適なシリコンの室温〜500℃の線膨張率は2.6×10−6(/℃)であり、一般的な圧電材料の室温〜500℃の線膨張率は4.0〜8.0×10−6(/℃)である。
図5を参照して、正方晶系をモデルとしてこの理由について説明する。本実施形態の圧電体膜14では、電界無印加時において圧電体膜14がaドメインよりθm傾斜したドメイン構造を有するが、ここでは簡略化して、電界無印加時において圧電体膜14はaドメインからなり、電界印加によりすべてのaドメインがcドメインにドメイン回転する場合をモデルとして説明する。図中、符号14aがaドメイン、符号14cがcドメインを示しており、電極の図示は省略してある。
上記のような熱膨張率の関係にあると、圧電体膜14の成膜が終了して室温に戻った後には、基板11及び圧電体膜14の構成材料の熱膨張率差から、圧電体膜14が基板11よりも横方向に相対的に大きく伸びるような状態となり(この量はごく僅かである)、図5の上図に示すように、圧電体膜14に引張応力が発生する。異方性結晶である強誘電体結晶は引張応力下では、応力を緩和するために引張応力の方向に長軸方向を合わせた結晶構造が結晶的に安定である。すなわち、この状態ではaドメインが結晶的に安定である。図5の下図に示すように、電界印加によりaドメインからcドメインへのドメイン回転が生じても、電界を取り除いた後は、引張応力の方向に長軸方向を合わせた結晶的に安定なaドメインに戻りやすいため、非180°ドメイン回転を可逆的に安定的に起こすことができると考えられる。電界無印加時においてaドメインよりθm傾斜したドメイン構造でも基本的には同様である。
本発明で規定する傾斜ドメイン構造の圧電体膜14は、斜方蒸着法により成膜することもできる。斜方蒸着法としては、スパッタ法において、基板をターゲットに対して斜めに配置して成膜を行う方法が挙げられる。斜方蒸着法では、柱状構造の結晶が斜めに成長して、傾斜配向膜が成長する。
また、格子のミスフィットをうまく取れば、(100)基板等の低指数基板上に高次の面を成長させることができ、傾斜ドメイン構造の圧電体膜14を成膜することもできる。
本実施形態では、圧電体膜14は、強誘電体相(I)〜(III)のうちいずれかの強誘電体ドメインと、他のドメイン(例えば、図4(a),(b)に示したドメイン、本出願人が特願2006-188765号にて提案している電界誘起相転移ドメイン(エンジニアードドメイン)等)との組み合わせた構造でも構わない。かかる構成では、種々の圧電歪効果が得られる。
本実施形態の圧電素子1及びインクジェット式記録ヘッド2は、以上のように構成されている。
本実施形態の圧電素子1では、圧電体膜14が、電界印加方向と、自発分極軸と[010]軸とのなす面の法線とのなす角θmが、−45°<θm<+45°かつθm≠0°を充足する強誘電体相(I)、自発分極軸が電界印加方向に対して垂直であり、かつ、電界印加方向と、自発分極軸と[010]軸とのなす面の法線とのなす角θmが、−45°<θm<+45°かつθm≠0°を充足する強誘電体相(II)、[010]軸が電界印加方向に対して垂直であり、かつ、電界印加方向と、自発分極軸と[010]軸とのなす面の法線とのなす角θmが、−45°<θm<+45°かつθm≠0°を充足する強誘電体相(III)のうち、いずれかの強誘電体相を含む構成としている。
本実施形態の構成では、上記強誘電体相が電界印加強度の増減によって分極軸が可逆的に非180°回転するドメインを形成することができる。本実施形態の構成では、自発分極軸と[010]軸とのなす面の法線が電界印加方向から角度θm傾斜しているので、同面の方向が電界印加方向に対して垂直方向である構造よりも可逆的非180°ドメイン回転がより効果的に起こる。本実施形態によれば、高い圧電性能を有する圧電体膜14を備えた圧電素子1を提供することができる。
「インクジェット式記録装置」
図6及び図7を参照して、上記実施形態のインクジェット式記録ヘッド3を備えたインクジェット式記録装置の構成例について説明する。図6は装置全体図であり、図7は部分上面図である。
図示するインクジェット式記録装置100は、インクの色ごとに設けられた複数のインクジェット式記録ヘッド(以下、単に「ヘッド」という)3K,3C,3M,3Yを有する印字部102と、各ヘッド3K,3C,3M,3Yに供給するインクを貯蔵しておくインク貯蔵/装填部114と、記録紙116を供給する給紙部118と、記録紙116のカールを除去するデカール処理部120と、印字部102のノズル面(インク吐出面)に対向して配置され、記録紙116の平面性を保持しながら記録紙116を搬送する吸着ベルト搬送部122と、印字部102による印字結果を読み取る印字検出部124と、印画済みの記録紙(プリント物)を外部に排紙する排紙部126とから概略構成されている。
印字部102をなすヘッド3K,3C,3M,3Yが、各々上記実施形態のインクジェット式記録ヘッド3である。
デカール処理部120では、巻き癖方向と逆方向に加熱ドラム130により記録紙116に熱が与えられて、デカール処理が実施される。
ロール紙を使用する装置では、図6のように、デカール処理部120の後段に裁断用のカッター128が設けられ、このカッターによってロール紙は所望のサイズにカットされる。カッター128は、記録紙116の搬送路幅以上の長さを有する固定刃128Aと、該固定刃128Aに沿って移動する丸刃128Bとから構成されており、印字裏面側に固定刃128Aが設けられ、搬送路を挟んで印字面側に丸刃128Bが配置される。カット紙を使用する装置では、カッター128は不要である。
デカール処理され、カットされた記録紙116は、吸着ベルト搬送部122へと送られる。吸着ベルト搬送部122は、ローラ131、132間に無端状のベルト133が巻き掛けられた構造を有し、少なくとも印字部102のノズル面及び印字検出部124のセンサ面に対向する部分が水平面(フラット面)となるよう構成されている。
ベルト133は、記録紙116の幅よりも広い幅寸法を有しており、ベルト面には多数の吸引孔(図示略)が形成されている。ローラ131、132間に掛け渡されたベルト133の内側において印字部102のノズル面及び印字検出部124のセンサ面に対向する位置には吸着チャンバ134が設けられており、この吸着チャンバ134をファン135で吸引して負圧にすることによってベルト133上の記録紙116が吸着保持される。
ベルト133が巻かれているローラ131、132の少なくとも一方にモータ(図示略)の動力が伝達されることにより、ベルト133は図6上の時計回り方向に駆動され、ベルト133上に保持された記録紙116は図6の左から右へと搬送される。
縁無しプリント等を印字するとベルト133上にもインクが付着するので、ベルト133の外側の所定位置(印字領域以外の適当な位置)にベルト清掃部136が設けられている。
吸着ベルト搬送部122により形成される用紙搬送路上において印字部102の上流側に、加熱ファン140が設けられている。加熱ファン140は、印字前の記録紙116に加熱空気を吹き付け、記録紙116を加熱する。印字直前に記録紙116を加熱しておくことにより、インクが着弾後に乾きやすくなる。
印字部102は、最大紙幅に対応する長さを有するライン型ヘッドを紙送り方向と直交方向(主走査方向)に配置した、いわゆるフルライン型のヘッドとなっている(図7を参照)。各印字ヘッド3K,3C,3M,3Yは、インクジェット式記録装置100が対象とする最大サイズの記録紙116の少なくとも一辺を超える長さにわたってインク吐出口(ノズル)が複数配列されたライン型ヘッドで構成されている。
記録紙116の送り方向に沿って上流側から、黒(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の順に各色インクに対応したヘッド3K,3C,3M,3Yが配置されている。記録紙116を搬送しつつ各ヘッド3K,3C,3M,3Yからそれぞれ色インクを吐出することにより、記録紙116上にカラー画像が記録される。
印字検出部124は、印字部102の打滴結果を撮像するラインセンサ等からなり、ラインセンサによって読み取った打滴画像からノズルの目詰まり等の吐出不良を検出する。
印字検出部124の後段には、印字された画像面を乾燥させる加熱ファン等からなる後乾燥部142が設けられている。印字後のインクが乾燥するまでは印字面と接触することは避けた方が好ましいので、熱風を吹き付ける方式が好ましい。
後乾燥部142の後段には、画像表面の光沢度を制御するために、加熱・加圧部144が設けられている。加熱・加圧部144では、画像面を加熱しながら、所定の表面凹凸形状を有する加圧ローラ145で画像面を加圧し、画像面に凹凸形状を転写する。
こうして得られたプリント物は、排紙部126から排出される。本来プリントすべき本画像(目的の画像を印刷したもの)とテスト印字とは分けて排出することが好ましい。このインクジェット式記録装置100では、本画像のプリント物と、テスト印字のプリント物とを選別してそれぞれの排出部126A、126Bへと送るために排紙経路を切り替える選別手段(図示略)が設けられている。
大きめの用紙に本画像とテスト印字とを同時に並列にプリントする場合には、カッター148を設けて、テスト印字の部分を切り離す構成とすればよい。
インクジェット記記録装置100は、以上のように構成されている。
本発明に係る実施例及び比較例について説明する。
(実施例1)
基板として、表面に300nm厚の熱酸化膜が形成されたSi単結晶基板を用意した。この基板の表面に、スパッタ法により、基板温度300℃の条件で20nm厚のTi密着層及び200nm厚のPt下部電極を順次成膜した。
次いで、上記下部電極上に、スパッタ法により、基板温度550℃の条件で4μ厚のNbドープPZT圧電体膜を成膜した。次いで、スパッタ法により、室温にて200nm厚のPt上部電極を成膜して、本発明の圧電素子を得た。
最後に、Si基板の裏面側をAlをマスクとしてICP−RIE(inductively coupled plasma-reactive ion etching)によりパターニングして、300μm×300μmのインク室を形成し、基板自体の加工により振動板とインク室及びインク吐出口を有するインクノズルとを形成して、本発明のインクジェット式記録ヘッドを得た。
<XRF組成分析>
XRF組成分析により圧電体膜の組成分析(モル比)を実施したところ、
Zr/(Zr+Ti)=0.48、
Nb/(Zr+Ti+Nb)=0.1、
Pb/(Zr+Ti+Nb)=1.1であった。
<X線回折(XRD)測定>
圧電体膜のXRD測定を実施した。
通常のXRDパターンから、得られた圧電体膜は(100)配向を有し、その組成はMPB(モルフォトロピック相境界)組成であることが明らかとなった。
さらに、配向状態を詳細に分析するために、極点図の測定を実施した。図8の左図に極点図を示し、右図に極点図の断面図を取ったφスキャンデータを示す。図8は、(200)面についてのデータである。
極点図では、強度の比較的強い部分がリングとして現れ、得られた圧電体膜は完全な(100)配向から傾斜した傾斜膜であることが示された。さらに、このリング内に強弱が現れた。リング内において、最も強い強度が現れた部分を図示してある。φスキャンデータでは75〜80°のところにピークが見られ、その半値幅は10〜15°であった。これは、(100)面が電界印加方向から10〜15°傾斜していることを示している。
下部電極についても同様の測定を実施した。下部電極は(111)配向を有する膜であった。図9の左図に極点図を示し、右図に極点図の断面図を取ったφスキャンデータを示す。図9は、(111)面についてのデータである。極点図では、強度の比較的強い部分がリングとして現れ、このリング内の強度はほぼ均一であった。φスキャンデータでは90°のところにピークが見られた。これらのデータは、(111)面が電界印加方向と一致していることを示している(傾斜なし)。
<圧電定数>
変位量から求めた圧電定数d31は250pm/Vであった。
(比較例1)
基板の中心位置とターゲットの中心位置とをずらした以外は実施例1と同様にして、比較用の圧電素子及びインクジェット式記録ヘッドを得た。
<XRD測定>
実施例1と同様に、圧電体膜のXRD測定を実施した。得られた圧電体膜は(100)配向を有し、その結晶系は正方晶系であった。図10の左図に極点図を示し、右図に極点図の断面図を取ったφスキャンデータを示す。図10は、(200)面についてのデータである。極点図では、強度の比較的強い部分がリングとして現れ、このリング内の強度はほぼ均一であった。φスキャンデータでは90°のところにピークが見られた。これらのデータは、(100)面が電界印加方向と一致していることを示している(傾斜なし)。
<圧電定数>
変位量から求めた圧電定数d31は180pm/Vであった。
本発明の圧電素子は、インクジェット式記録ヘッド,磁気記録再生ヘッド,MEMS(Micro Electro-Mechanical Systems)デバイス,マイクロポンプ,超音波探触子等に搭載される圧電アクチュエータ等に好ましく利用できる。
本発明に係る実施形態の圧電素子及びこれを備えたインクジェット式記録ヘッド(液体吐出装置)の構造を示す要部断面図 各結晶系について、結晶格子の形状、自発分極軸、自発分極軸と[010]軸とのなす面との関係を模式的に示す図 正方晶系の1つの結晶格子を模式的に示し、aドメイン構造からの傾斜の様子を模式的に示す図 (a)は通常の電界誘起歪の様子を示す図、(b)は特許文献1及び非特許文献1で提案されている可逆的非180°ドメイン回転の系における圧電歪の様子を示す図、(c)は本発明の1つの系(a軸と自発分極軸であるc軸とがaドメイン構造からθm傾斜したドメイン構造)における圧電歪の様子を示す図 基板及び圧電体膜の熱膨張率の関係を規定することで、可逆的非180°ドメイン回転を安定的に起こすことができることを説明する説明図 図1のインクジェット式記録ヘッドを備えたインクジェット式記録装置の構成例を示す図 図6のインクジェット式記録装置の部分上面図 実施例1の圧電体膜の極点図及びそのφスキャンデータ 実施例1の下部電極の極点図及びそのφスキャンデータ 比較例1の圧電体膜の極点図及びそのφスキャンデータ エピタキシャル膜、1軸配向膜、及びランダム配向膜について各々、結晶配向状態とXRD測定の極点図とを模式的に示す図 非特許文献2,3に記載の傾斜ドメイン構造を有する1個の正方晶系の結晶格子を模式的に示す図
符号の説明
1 圧電素子
3,3K,3C,3M,3Y インクジェット式記録ヘッド(液体吐出装置)
12 バッファ層
13、15 電極
14 圧電体膜
20 インクノズル(液体貯留吐出部材)
21 インク室(液体貯留室)
22 インク吐出口(液体吐出口)
100 インクジェット式記録装置

Claims (15)

  1. 圧電体膜と、該圧電体膜に対して膜厚方向に電界を印加する電極とを備えた圧電素子において、
    前記圧電体膜は、電界印加方向と、自発分極軸と[010]軸とのなす面の法線とのなす角θmが、−45°<θm<+45°かつθm≠0°を充足する強誘電体相を含むものであることを特徴とする圧電素子。
  2. 圧電体膜と、該圧電体膜に対して膜厚方向に電界を印加する電極とを備えた圧電素子において、
    前記圧電体膜は、自発分極軸が電界印加方向に対して垂直であり、かつ、電界印加方向と、自発分極軸と[010]軸とのなす面の法線とのなす角θmが、−45°<θm<+45°かつθm≠0°を充足する強誘電体相を含むものであることを特徴とする圧電素子。
  3. 圧電体膜と、該圧電体膜に対して膜厚方向に電界を印加する電極とを備えた圧電素子において、
    前記圧電体膜は、[010]軸が電界印加方向に対して垂直であり、かつ、電界印加方向と、自発分極軸と[010]軸とのなす面の法線とのなす角θmが、−45°<θm<+45°かつθm≠0°を充足する強誘電体相を含むものであることを特徴とする圧電素子。
  4. 前記圧電体膜は結晶配向膜であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の圧電素子。
  5. 前記圧電体膜は単結晶基板上に成膜されたエピタキシャル膜であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の圧電素子。
  6. 前記単結晶基板の基板表面の結晶面が低指数面から、−45°<θs<+45°かつθs≠0°を充足する角度θs傾斜した面であることを特徴とする請求項5に記載の圧電素子。
  7. 前記圧電体膜における自発分極軸と[010]軸とのなす面の法線の電界印加方向からの傾斜角θmと、前記基板表面の結晶面の低指数面からの傾斜角θsとが一致していることを特徴とする請求項6に記載の圧電素子。
  8. 前記電極は、前記単結晶基板と前記圧電体膜との間に形成された下部電極と、前記圧電体膜上に形成された上部電極とからなり、
    前記下部電極と前記上部電極とのうち、少なくとも前記下部電極がエピタキシャル膜であることを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載の圧電素子。
  9. 前記単結晶基板はシリコン単結晶基板又は酸化物単結晶基板であることを特徴とする請求項5〜8のいずれかに記載の圧電素子。
  10. 前記強誘電体相が電界印加強度の増減によって分極軸が可逆的に非180°回転するドメインを形成していることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の圧電素子。
  11. 前記強誘電体相の結晶系が、正方晶系、斜方晶系、菱面体晶系、及びこれらの混晶系のうちいずれかであることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の圧電素子。
  12. 前記強誘電体相の結晶構造がペロブスカイト構造であることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の圧電素子。
  13. 前記圧電体膜は、下記一般式(P)で表される1種又は2種以上のペロブスカイト型酸化物を主成分とすることを特徴とする請求項12に記載の圧電素子。
    ABO・・・(P)
    (式中、A:Aサイトの元素であり、Pb,Ba,La,Sr,Bi,Li,Na,Ca,Cd,Mg,及びKからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、
    B:Bサイトの元素であり、Ti,Zr,V,Nb,Ta,Cr,Mo,W,Mn,Sc,Co,Cu,In,Sn,Ga,Zn,Cd,Fe,Ni,及びランタニド元素からなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、
    O:酸素元素、
    Aサイト元素のモル数が1.0であり、Bサイト元素のモル数が1.0であり、酸素元素のモル数が3.0である場合が標準であるが、これらのモル数はペロブスカイト構造を取り得る範囲内で基準モル数からずれてもよい。)
  14. 圧電体膜と、該圧電体膜に対して膜厚方向に電界を印加する電極とを備えた圧電素子の製造方法において、
    基板表面の結晶面が低指数面から、−45°<θs<+45°かつθs≠0°を充足する角度θs傾斜した面である単結晶基板を用い、前記圧電体膜をエピタキシャル成長により成膜することを特徴とする圧電素子の製造方法。
  15. 請求項1〜13のいずれかに記載の圧電素子と、
    液体が貯留される液体貯留室及び該液体貯留室から外部に前記液体が吐出される液体吐出口を有する液体貯留吐出部材とを備えたことを特徴とする液体吐出装置。
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