JP2008267535A - 防振ブッシュ - Google Patents

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Abstract

【課題】こじり方向と軸直角方向のばね特性についてブッシュの周方向に方向性を持たせることで、乗り心地性と操縦安定性を両立させる。
【解決手段】内筒12と、外筒14と、中間筒16と、内側弾性部18と、外側弾性部20とを備え、内筒12に第1膨出部22を設けるとともに、中間筒16に第2膨出部26を設けたバルジタイプの防振ブッシュ10において、内側弾性部18と外側弾性部20につき、軸直角方向Yの第1方向Yfにおいて内筒12を挟んで対向する両側部分18F,20Fでの軸方向寸法df,Dfを、該第1方向に直交する軸直角方向の第2方向Ysにおいて内筒12を挟んで対向する両側部分18S,20Sでの軸方向寸法ds,Dsよりも小さく形成する(df<ds,Df<Ds)。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車のサスペンション装置などに組み込まれて使用される防振ブッシュに関するものである。
従来より、自動車のサスペンション装置においては、車体とサスペンションとの連結部位等に、振動減衰、緩衝などを目的として防振ブッシュが使用されている(例えば、下記特許文献1参照)。かかる防振ブッシュは、一般に、内筒等の軸部材と、該軸部材の外側に間隔をおいて配置された外筒と、前記軸部材と外筒との間に介設されて両者を弾性的に結合するゴム状弾性体とを備えてなる。
ところで、この種のサスペンション装置に用いられる防振ブッシュにおいては、乗り心地性と操縦安定性を向上させるために、軸直角方向と軸方向におけるばね定数は大きくしつつ、ねじり方向やこじり方向におけるばね定数を小さくすることが求められる。
このような要求に対し、軸直角方向におけるばね定数を大きくしつつ、こじり方向におけるばね定数を小さくするため、内筒の軸方向中央部に軸直角方向に膨出する膨出部を設けた、いわゆるバルジタイプの防振ブッシュが開発されている(下記特許文献2参照)。そして、軸直角方向におけるばね定数を更に高めるため、下記特許文献3には、バルジタイプの防振ブッシュにおいて、内筒と外筒との間に中間筒を設けた構成が開示されている。
特開2005−112258号公報 特開平09−100859号公報 特開平09−100861号公報
最近、自動車等の車両においては乗り心地性と操縦安定性の改善要求が益々高くなっている。かかる要求に対し、本発明は、上記の中間筒を備えるバルジタイプの防振ブッシュにおいて、こじり方向と軸直角方向のばね特性について、ブッシュの周方向に方向性を持たせることで、上記改善要求に対してより高度に応えることができるものを提供することを目的とする。
本発明に係る防振ブッシュは、軸部材と、前記軸部材を軸平行に取り囲む外筒と、前記軸部材と前記外筒との間に介設されたゴム状弾性体と、を備えるとともに、前記軸部材と前記外筒の間に前記軸部材を軸平行に取り囲む中間筒が設けられたものである。そして、前記軸部材の軸方向中央部が、軸直角方向外方側に膨出する第1膨出部に形成されるとともに、前記第1膨出部を取り囲む前記中間筒の軸方向中央部が、軸直角方向外方側に膨出する第2膨出部に形成されて、前記第2膨出部の内周面が、前記第1膨出部の外周面の第1凸面部に対応する第1凹面部に形成され、前記第2膨出部を取り囲む前記外筒の内周面部分が、前記第2膨出部の外周面の第2凸面部に対応する第2凹面部に形成されている。また、前記ゴム状弾性体は、前記第1凸面部を含む前記軸部材の外周面と前記第1凹面部を含む前記中間筒の内周面とにそれぞれ接着されて前記軸部材と前記中間筒を連結する内側弾性部と、前記第2凸面部を含む前記中間筒の外周面と前記第2凹面部を含む前記外筒の内周面とにそれぞれ接着されて前記中間筒と前記外筒を連結する外側弾性部とで構成され、前記内側弾性部と前記外側弾性部は、軸直角方向の第1方向において前記軸部材を挟んで対向する両側部分での軸方向寸法が、前記第1方向に直交する軸直角方向の第2方向において前記軸部材を挟んで対向する両側部分での軸方向寸法よりも小さく形成されている。
かかる構成を持つ防振ブッシュであると、こじり方向における変位時、軸部材の第1凸面部と中間筒の第1凹面部との間の内側弾性部、及び、中間筒の第2凸面部と外筒の第2凹面部との間の外側弾性部が主として剪断変形を受けるようになるので、こじり方向におけるばね定数を効果的に低減することができる。また、中間筒を備えることから、軸直角方向におけるばね定数を大きくすることができる。
そして、特に、内側弾性部と外側弾性部は、上記第1方向にて対向する両側部分での軸方向寸法が、上記第2方向にて対向する両側部分での軸方向寸法よりも小さく形成されているので、ブッシュの周方向の内、該第1方向においては、内外の弾性部の軸方向寸法が小さいことから、こじり方向のばね定数を一層効果的に低減することができる。一方、上記第2方向においては、内外の弾性部の軸方向寸法が大きいことから、軸直角方向のばね定数を一層効果的に増加させることができる。よって、乗り心地性と操縦安定性をより高度に両立させることができる。
上記構成において、内側弾性部が外側弾性部よりも軸方向寸法が大きく形成されていると、次の作用効果が奏される。すなわち、中間筒よりも外側の外側弾性部は外筒の絞り加工により圧縮されてばね定数が高くなるが、該絞り加工により圧縮されない内側弾性部の軸方向寸法を大きく設定したことで、内側弾性部において外側弾性部の絞り加工によるばね定数の上昇分を補うことができる。そのため、内外の弾性部のばね定数を同等に設定して、軸直角方向における荷重入力に対してばね特性を線形に近づけることができる。
上記構成において、中間筒を貫通して内側弾性部と外側弾性部を連結させる貫通孔が、前記第2方向において軸部材を挟んで対向する両側部分において、前記第2膨出部よりも軸方向外方側の中間筒部分に設けられていると、次の作用効果が奏される。すなわち、該第2方向におけるこじり方向の変位時、外側弾性部の上記第2膨出部よりも軸方向外方側のゴム部分は、外筒と中間筒の間で軸直角方向に圧縮されるような力を受ける。その際、該軸方向外方側のゴム部分が、中間筒に設けられた貫通孔を介して内側弾性部と連結されているので、該軸方向外方側のゴム部分を、貫通孔を通って内側弾性部側に逃がすことができる。そのため、軸直角方向のばね定数を高く設定した上記第2方向において、こじり方向におけるばね定数を低減することができる。
本発明の防振ブッシュであると、軸直角方向の第1方向ではこじり方向におけるばね定数を小さくし、該第1方向に直交する軸直角方向の第2方向では軸直角方向におけるばね定数を大きくして、ばね特性についてブッシュの周方向に方向性を持たせることにより、乗り心地性と操縦安定性をより高度に両立させることができる。
以下に本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の1実施形態に係る防振ブッシュ10を示したものである。この防振ブッシュ10は、マルチリンク式サスペンション装置において、ロアリンクやトーコントロールリンクなどの各種リンク部材とサスペンションメンバーとを連結するものである。
防振ブッシュ10は、図1,2に示すように、軸部材としての内筒12と、これを軸平行かつ同軸状に取り囲む外筒14と、内筒12と外筒14との間に介設された筒状のゴム状弾性体15と、内筒12と外筒14の中間位置において内筒12を軸平行かつ同軸状に取り囲む中間筒16を備えてなる。そして、図9に示すように、内筒12は、その両端面がサスペンションメンバーのブラケット1に挟まれた状態で、ボルトなどの不図示の締結部材で締め付けることによりブラケット1に固定され、また、外筒14は、リンク部材2の筒状ホルダ3内に圧入することにより固定され、これにより、防振ブッシュ10はリンク部材2とサスペンションメンバー側のブラケット1とを防振的に連結する。
内筒12は、金属製の円筒状部材であり、図4に示すように、軸方向Xの中央部に軸直角方向外方Y1側に向けて全周にわたって湾曲状に膨出する第1膨出部22を備える。この例では、第1膨出部22は球帯状をなしており、従って、第1膨出部22の外周面を構成する第1凸面部24は球状凸面に形成されている。詳細には、第1凸面部24は、内筒12の軸心A上に中心Pを持つ球面の軸方向中央部を構成する球帯状をなし、内筒12の軸方向両端部における一般筒部(外径が一定のストレート筒状部)の外周面12Aからなだらかに連続して形成されている。
中間筒16は、薄肉の金属製円筒状部材であり、図1,6,7に示すように、第1膨出部22を取り囲む軸方向Xの中央部が、軸直角方向外方Y1側に向けて全周にわたって湾曲状に膨出する第2膨出部26に屈曲形成されている。この例では、第2膨出部26は球帯状をなしており、従って、第2膨出部26の内周面を構成する第1凹面部28は、第1膨出部22の第1凸面部24と同心状(即ち、共通の中心Pを持つ。)の球状凹面に形成されている。また、第2膨出部26の外周面を構成する第2凸面部30は、第1膨出部22の第1凸面部24と同心状の球状凸面に形成されている。
なお、第1凹面部28は、中間筒16の軸方向両端部における一般筒部(内外径が一定のストレート筒部)の内周面16Aからなだらかに連続して形成されている。また、第2凸面部30は、中間筒16の上記一般筒部の外周面16Bからなだらかに連続して形成されている。
外筒14は、金属製の円筒状部材であり、図2,5に示すように、外形が断面円形状をなし、外周面14Aの径が軸方向Xで一定のストレート筒状に形成されている。図1に示すように、上記第2膨出部26を取り囲む外筒14の内周面部分は、第2膨出部26の外周面の第2凸面部30に対応する第2凹面部32に形成され、この例では、第2凸面部30と同心状の球状凹面をなしている。詳細には、後述する絞り加工後の形状において、上記第2凸面部30に一定の間隔をおいて沿うように、外筒14の中央部における内周面14Bが、軸直角方向外方Y1側に凹んだ第2凹面部32に凹設されている。
なお、第2凹面部32は、外筒14の軸方向両端部における一般筒部(内径が一定のストレート筒状部)の内周面14Bからなだらかに連続して形成されている。また、図5に示すように、絞り加工前の状態では、第2凹面部32は厳密な球帯ではなく、中心Pが外筒14の軸心A上から軸直角方向Yにずれた位置にあり、縮径方向に絞り加工することで、図1に示すように中心Pが軸心A上に位置する球帯状に形成される。
ゴム状弾性体15は、内筒12と中間筒16の間に介設された内側弾性部18と、中間筒16と外筒14の間に介設された外側弾性部20とで構成されている。
内側弾性部18は、内筒12と中間筒16とを連結する筒状のゴム部材であり、第1凸面部24を含む内筒12の外周面12Aと第1凹面部28を含む中間筒16の内周面16Aとにそれぞれ加硫接着されている。外側弾性部20は、中間筒16と外筒14とを連結する筒状のゴム部材であり、第2凸面部30を含む中間筒16の外周面16Bと第2凹面部32を含む外筒14の内周面14Bとにそれぞれ加硫接着されている。両弾性部18,20は、同一のゴム材料により形成されている。
内側弾性部18の軸方向両端面には、軸方向内方X2側に向かって断面湾曲状に陥没する環状の内側すぐり部34,34がそれぞれ設けられている。また、外側弾性部20の軸方向両端面にも、軸方向内方X2側に向かって断面湾曲状に陥没する環状の外側すぐり部36,36がそれぞれ設けられている。両すぐり部34,36は、軸直角方向Yの第1方向Yfにおいて内筒12を挟んで対向する両側部分での深さが、該第1方向Yfに直交する軸直角方向Yの第2方向Ysにおいて内筒12を挟んで対向する両側部分での深さよりも、深く設定されている。
これにより、内側弾性部18と外側弾性部20は、上記第1方向Yfにおいて内筒12を挟んで対向する両側部分18F,20Fでの軸方向寸法df,Dfが、上記第2方向Ysにおいて内筒12を挟んで対向する両側部分18S,20Sでの軸方向寸法ds,Dsよりも小さく形成されている(df<ds,Df<Ds)。
内側弾性部18の上記第1方向Yfにおいて対向する部分18Fと第2方向Ysにおいて対向する部分18Sは、それぞれ周方向Cにおいて所定の角度αf,αsで形成されており、この例ではαf=40°、αs=100°に設定されている(図2参照)。また、これら両部分18F,18Sの境界には、軸方向寸法が漸次変化する徐変区間18Jが所定の角度αjで形成されており、この例ではαj=20°に設定されている。
外側弾性部20の上記第1方向Yfにおいて対向する部分20Fと第2方向Ysにおいて対向する部分20Sも、それぞれ周方向Cにおいて所定の角度βf,βsで形成されており、この例ではβf=60°、βs=80°に設定されている(図2参照)。また、これら両部分20F,20Sの境界には、軸方向寸法が漸次変化する徐変区間20Jが所定の角度βjで形成されており、この例ではβj=20°に設定されている。
なお、第2方向Ysにおいて対向する部分18S,20Sの形成角度αsとβsは、外側弾性部20の方が小さく設定されており(αs>βs)、これにより、内側弾性部18と外側弾性部20とで上記第2方向Ysに対向する部分18S,20Sでの幅が同じになるようにしている。
図1に示すように、内側弾性部18の軸方向寸法は、周方向Cの全周にわたって、外側弾性部20の軸方向寸法よりも大きく設定されている(df>Df,ds>Ds)。なお、この例では、外側弾性部20は、第1方向Yfに対向する部分20Fでは、第2凸面部30と第2凹面部32との間に充填されているだけであるが、その他の部分では、第2凸面部30と第2凹面部32との間に充填されているだけでなく、その両端部20A,20Aが、第2凸面部30よりも軸方向外方X1側の中間筒部分16Cと第2凹面部32よりも軸方向外方X1側の外筒部分14Cとを連結するように軸方向外方X1側に延設されている。一方、内側弾性部18は、周方向Cの全体にわたって、第1凸面部24と第1凹面部28との間に充填されているだけでなく、その両端部18A,18Aが、第1凸面部24よりも軸方向外方X1側の内筒部分12Bと第1凹面部28よりも軸方向外方X1側の中間筒部分16Cとを連結するように軸方向外方X1側に延設されている。
図7,8に示すように、中間筒16には、第2膨出部26よりも軸方向外方X1側の中間筒部分16Cに長円形の貫通孔38が設けられている。貫通孔38は、第2膨出部26に関して軸方向Xの両側にそれぞれ設けられており、軸方向中央の第2膨出部26内には設けられていない。そして、図1に示すように、この貫通孔38を介して、内側弾性部18と外側弾性部20とが連結されている。詳細には、内側弾性部18の上記両端部18A,18Aと外側弾性部20の上記両端部20A,20Aとがそれぞれ連結されている。
貫通孔38は、図6に示すように、上記第2方向Ysにおいて内筒12を挟んで対向する両側部分にそれぞれ設けられており、この例では、ゴム材料を注入するための注入孔42(図2参照)と同じ周方向位置に設けられている。
貫通孔38は、図1に示す内筒12の軸方向Xに沿う断面において、第2凹面部32によって定められる仮想円40が中間筒16と交差する位置に設けられている。すなわち、貫通孔38が該仮想円40にかかるように設けられている。
中間筒16には、また、上記第1方向Yfにおいて内筒12を挟んで対向する周方向位置において、軸方向Xの両端部に、周方向Cにおける位置決め用の切欠部44,44が設けられている。
この防振ブッシュ10を製造するに際しては、まず、図4に示すように第1膨出部22を備えた内筒12と、図5に示すように内周面14Bに第2凹面部32を持つ外筒14と、図6,7に示すように第2膨出部26を備えた中間筒16を、それぞれ作製する。
次いで、上記の内筒12と外筒14と中間筒16を不図示の成形型に配置し、該成形型内にゴム材料を注入することで、内筒12と外筒14との間に内側弾性部18と外側弾性部20を加硫成形する。その際、ゴム材料は、外側弾性部20を成形するためのキャビティにおいてその軸方向端面に設けられた直径方向に対向する2箇所の注入孔42,42(図2参照)から注入される。注入されたゴム材料は、中間筒16に設けられた複数の貫通孔38を通って内側のキャビティに流れ込んで内側弾性部18を形成する。これにより、図3に示す絞り加工前の加硫成形体が得られる。
その後、上記加硫成形体の外筒14に絞り加工を施して、外筒14を縮径することにより、図1に示す防振ブッシュ10が得られる。該絞り加工により、外側弾性部20は軸直角方向Yに圧縮されてばね定数が高くなる。一方、内側弾性部18については、外側弾性部20の存在により中間筒16が縮径されないことから、軸直角方向Yに圧縮されない。しかしながら、内側弾性部18は外側弾性部20よりも軸方向寸法が大に設定されているため(df>Df,ds>Ds)、上記絞り加工によるばね定数の上昇分を補うことができ、軸直角方向Yにおけるばね定数を内側弾性部18と外側弾性部20とで同等に設定することができる。よって、防振ブッシュ10に対する軸直角方向Yでの荷重入力に対してばね特性を線形に近づけることができ、所望の防振特性を発揮することができる。また、内外のばね定数を同等にすることで、軸直角方向Yにおける荷重入力に対する防振ブッシュ10の耐久性を向上することができる。
また、この防振ブッシュ10であると、こじり方向Zにおける変位時、内筒12の第1凸面部24と中間筒16の第1凹面部28との間の内側弾性部18、及び、中間筒16の第2凸面部30と外筒14の第2凹面部32との間の外側弾性部20が主として剪断変形を受けるようになるので、こじり方向Zにおけるばね定数を効果的に低減することができる。
また、この防振ブッシュ10では、内側弾性部18と外側弾性部20の上記軸方向寸法の設定(df<ds,Df<Ds)により、第1方向Yfではこじり方向Zにおけるばね定数が小さく、かつ、第2方向Ysではこじり方向Zにおけるばね定数は第1方向Yfよりも高いものの軸直角方向Yにおけるばね定数が高く設定されている。そのため、車体に対する左右方向の変位時に上記第2方向Ysにおいて軸直角方向Yに荷重が入力され、かつ、車体に対する上下方向の変位時に上記第1方向Yfにおいてこじり方向Zに荷重が入力されるように、本防振ブッシュ10を車両に組付けることで、乗り心地性と操縦安定性をより高度に両立させることができる。
また、本実施形態であると、上記第2方向Ysにおけるこじり方向Zの変位時に圧縮される外側弾性部20の端部20Aが、中間筒16に設けられた貫通孔38を介して内側弾性部18と連結されている。そのため、該端部20Aの圧縮されるゴム部分を、貫通孔38を通って内側弾性部18側に逃がすことができるので、こじり方向Zにおけるばね定数を効果的に低減することができる。また、この貫通孔38は、これによって防振ブッシュ10の軸方向Xにおけるばね定数や、軸直角方向Yにおけるばね定数や、ねじり方向N(図2参照)におけるばね定数にほとんど影響を与えないので、軸直角方向Yのばね定数を高く設定した上記第2方向Ysにおいて、他のばね特性を保持しつつ、こじり方向Zにおけるばね定数を低減することができる。
また、本実施形態であると、内側弾性部18の軸方向寸法を、外側弾性部20の軸方向寸法よりも大に形成したので(df>Df,ds>Ds)、周長の短い内側弾性部18において内筒12との接着面積をその分大きく確保することができ、耐久性を向上することができる。
本発明は、自動車のサスペンション装置に組み込まれて使用される防振ブッシュや、エンジンマウントとしての筒形の防振ブッシュなど、各種防振ブッシュに利用できる。
実施形態に係る防振ブッシュの断面図(図2のI−I線断面図)。 同防振ブッシュの側面図。 同防振ブッシュの絞り加工前の断面図。 同防振ブッシュの内筒の断面図。 同防振ブッシュの外筒の断面図。 同防振ブッシュの中間筒の側面図。 図6のVII−VII線断面図。 図7のVIII方向視拡大図 同防振ブッシュの組み付け状態を示す断面図。
符号の説明
10…防振ブッシュ
12…内筒(軸部材)、12A…外周面
14…外筒、14B…内周面
15…ゴム状弾性体
16…中間筒、16A…内周面、16B…外周面、16C…軸方向外方側の中間筒部分
18…内側弾性部、18F…第1方向において対向する部分、18S…第2方向において対向する部分
20…外側弾性部、20F…第1方向において対向する部分、20S…第2方向において対向する部分
22…第1膨出部
24…第1凸面部
26…第2膨出部
28…第1凹面部
30…第2凸面部
32…第2凹面部
38…貫通孔
df…内側弾性部の第1方向において対向する部分での軸方向寸法
Df…外側弾性部の第1方向において対向する部分での軸方向寸法
ds…内側弾性部の第2方向において対向する部分での軸方向寸法
Ds…外側弾性部の第2方向において対向する部分での軸方向寸法
X…軸方向
Y…軸直角方向、Y1…軸直角方向外方、Yf…第1方向、Ys…第2方向

Claims (3)

  1. 軸部材と、前記軸部材を軸平行に取り囲む外筒と、前記軸部材と前記外筒との間に介設されたゴム状弾性体と、を備える防振ブッシュであって、
    前記軸部材と前記外筒の間に前記軸部材を軸平行に取り囲む中間筒が設けられ、
    前記軸部材の軸方向中央部が、軸直角方向外方側に膨出する第1膨出部に形成されるとともに、前記第1膨出部を取り囲む前記中間筒の軸方向中央部が、軸直角方向外方側に膨出する第2膨出部に形成されて、前記第2膨出部の内周面が、前記第1膨出部の外周面の第1凸面部に対応する第1凹面部に形成され、前記第2膨出部を取り囲む前記外筒の内周面部分が、前記第2膨出部の外周面の第2凸面部に対応する第2凹面部に形成され、
    前記ゴム状弾性体が、前記第1凸面部を含む前記軸部材の外周面と前記第1凹面部を含む前記中間筒の内周面とにそれぞれ接着されて前記軸部材と前記中間筒を連結する内側弾性部と、前記第2凸面部を含む前記中間筒の外周面と前記第2凹面部を含む前記外筒の内周面とにそれぞれ接着されて前記中間筒と前記外筒を連結する外側弾性部とで構成され、
    前記内側弾性部と前記外側弾性部は、軸直角方向の第1方向において前記軸部材を挟んで対向する両側部分での軸方向寸法が、前記第1方向に直交する軸直角方向の第2方向において前記軸部材を挟んで対向する両側部分での軸方向寸法よりも小さく形成された、
    防振ブッシュ。
  2. 前記内側弾性部が前記外側弾性部よりも軸方向寸法が大きく形成された、請求項1記載の防振ブッシュ。
  3. 前記中間筒を貫通して前記内側弾性部と前記外側弾性部を連結させる貫通孔が、前記第2方向において前記軸部材を挟んで対向する両側部分において、前記第2膨出部よりも軸方向外方側の中間筒部分に設けられた、請求項1又は2記載の防振ブッシュ。
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