JP2008266503A - マーキングペン用水性インキ組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】 インキ中での顔料の安定性に優れ、毛細間隙を備えるペン先を用いたマーキングペンに充填した際、長期間の経時による毛細間隙での顔料固化を抑制し、筆跡カスレ等の筆記不良の発生を防止できる筆記性能に優れたマーキングペン用水性インキ組成物を提供する。
【解決手段】 顔料と、水と、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート及び/又はヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネートを含有してなり、インキ組成物のpHが7以上であるマーキングペン用水性インキ組成物。
【選択図】 なし
【解決手段】 顔料と、水と、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート及び/又はヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネートを含有してなり、インキ組成物のpHが7以上であるマーキングペン用水性インキ組成物。
【選択図】 なし
Description
本発明はマーキングペン用水性インキ組成物に関する。更には、カスレ等を生じることなく長期的に安定した筆跡が得られるマーキングペン用水性インキ組成物に関する。
従来、染料に比べて筆跡の耐光性や耐水性に優れている点から、着色剤として顔料を使用した水性インキが広く用いられているが、前記顔料を用いたインキは、水媒体中で顔料の沈降分離や凝集を生じることがある。そのため、インキ中に分散剤を配合して顔料の分散状態を維持する技術が開示されている(例えば、特許文献1、2参照)。
前記特許文献記載のインキには、分散剤としてN−ビニルピロリドンとアルケン化合物との共重合体やアルキルピロリドンが添加されており、インキ中で顔料を分散状態で安定化することで、沈降分離や凝集の発生を抑制している。
しかしながら、繊維束等の毛細間隙を備えるペン先やインキ吸蔵体を用いた筆記具に前記インキを収容した場合、長期間の経時によりインキ中の顔料が毛細間隙で固化することがあり、筆跡カスレ等の筆記不良を生じることがあった。
特開平8−176488号公報
特開平8−283646号公報
前記特許文献記載のインキには、分散剤としてN−ビニルピロリドンとアルケン化合物との共重合体やアルキルピロリドンが添加されており、インキ中で顔料を分散状態で安定化することで、沈降分離や凝集の発生を抑制している。
しかしながら、繊維束等の毛細間隙を備えるペン先やインキ吸蔵体を用いた筆記具に前記インキを収容した場合、長期間の経時によりインキ中の顔料が毛細間隙で固化することがあり、筆跡カスレ等の筆記不良を生じることがあった。
本発明は、インキ中での顔料の安定性に優れると共に、毛細間隙を備えるペン先やインキ吸蔵体を用いたマーキングペンに充填した場合であっても、長期間の経時による毛細間隙での顔料固化を抑制し、筆跡カスレ等の筆記不良の発生を防止できるマーキングペン用水性インキ組成物を提供することにある。
本発明の筆記具用水性インキ組成物は、少なくとも顔料と、水と、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート及び/又はヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネートを含有してなり、インキ組成物のpHが7以上であるマーキングペン用水性インキ組成物を要件とする。
更には、前記ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート及び/又はヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネートをインキ組成物全量中に0.1〜10質量%の範囲で含有してなることを要件とする。
更には、前記ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート及び/又はヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネートをインキ組成物全量中に0.1〜10質量%の範囲で含有してなることを要件とする。
本発明は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート及び/又はヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネートを配合することにより、インキ中での顔料の安定性に優れ、毛細間隙を備えるペン先を用いたマーキングペンに充填した際、長期間の経時による毛細間隙での顔料固化を抑制し、筆跡カスレ等の筆記不良の発生を防止できる筆記性能に優れたマーキングペン用水性インキ組成物を提供できる。
前記ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネートは、インキ中で顔料間に軽い橋架け構造を形成するセルロース誘導体である。そのため、顔料が分離した際に凝集してハードケーキ化することを防止できると共に、毛細間隙においても顔料が沈降することなく安定状態を長期的に維持させることができる。
前記ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレートの構造は、下記一般式(1)で示される化合物である。
(式中、RはH、CH3、CH2CH(OH)CH3、
から選ばれ、必ず、
を有する。nは2乃至10000の整数を示す。)
前記ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレートとして具体的には、信越化学工業(株)製の商品名:HP−50、HP−55が挙げられる。
前記ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネートは、前記と同様に一般式(1)で示される化合物であり、式中、RはH、CH3、CH2CH(OH)CH3、COCH3、COCH2CH2COOHから選ばれ、必ず、COCH3、COCH2CH2COOHを有する。nは2乃至10000の整数を示す。
前記ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネートとして具体的には、信越化学工業(株)製の商品名:AS−LG、AS−MG、AS−HGが挙げられる。
前記ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレートの構造は、下記一般式(1)で示される化合物である。
前記ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレートとして具体的には、信越化学工業(株)製の商品名:HP−50、HP−55が挙げられる。
前記ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネートは、前記と同様に一般式(1)で示される化合物であり、式中、RはH、CH3、CH2CH(OH)CH3、COCH3、COCH2CH2COOHから選ばれ、必ず、COCH3、COCH2CH2COOHを有する。nは2乃至10000の整数を示す。
前記ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネートとして具体的には、信越化学工業(株)製の商品名:AS−LG、AS−MG、AS−HGが挙げられる。
前記セルロース誘導体は、一種又は二種以上を適宜混合して使用することができ、インキ組成中に0.1〜10質量%、好ましくは0.5〜8質量%の範囲で添加することができる。
0.1質量%未満では所望の顔料安定性が得られ難く、また、10質量%を越えて配合するとインキ粘度が上昇して筆跡にかすれを生じ易くなる。
0.1質量%未満では所望の顔料安定性が得られ難く、また、10質量%を越えて配合するとインキ粘度が上昇して筆跡にかすれを生じ易くなる。
前記顔料としては、水性系媒体に分散可能なものがすべて使用可能であり、カーボンブラック、群青などの無機顔料や銅フタロシアニンブルー、ベンジジンイエロー等の有機顔料の他、予め界面活性剤や樹脂を用いて微細に安定的に水媒体中に分散された水分散顔料製品等が用いられ、例えば、C.I.Pigment Blue 15:3B〔品名:Sandye Super Blue GLL、顔料分24%、山陽色素株式会社製〕、
C.I. Pigment Red 146〔品名:Sandye Super Pink FBL、顔料分21.5%、山陽色素株式会社製〕、
C.I.Pigment Yellow 81〔品名:TC Yellow FG、顔料分約30%、大日精化工業株式会社製〕、
C.I.Pigment Red 220/166〔品名:TC Red FG、顔料分約35%、大日精化工業株式会社製〕等を挙げることができる。
なお、前記顔料を分散する樹脂としては、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、アクリル酸樹脂、マレイン酸樹脂、アラビアゴム、セルロース、デキストラン、ガゼイン等、およびそれらの誘導体、前記した樹脂の共重合体等が挙げられる。
蛍光顔料としては、各種蛍光性染料を樹脂マトリックス中に固溶体化した合成樹脂微細粒子状の蛍光顔料が使用できる。
また、二酸化チタン等の白色顔料、金属光沢顔料、可逆熱変色性組成物を内包したマイクロカプセル顔料を使用することもできる。
前記顔料は一種又は二種以上を適宜混合して使用することができ、インキ組成物中1乃至25質量%、好ましくは2乃至15質量%の範囲で用いられる。
C.I. Pigment Red 146〔品名:Sandye Super Pink FBL、顔料分21.5%、山陽色素株式会社製〕、
C.I.Pigment Yellow 81〔品名:TC Yellow FG、顔料分約30%、大日精化工業株式会社製〕、
C.I.Pigment Red 220/166〔品名:TC Red FG、顔料分約35%、大日精化工業株式会社製〕等を挙げることができる。
なお、前記顔料を分散する樹脂としては、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、アクリル酸樹脂、マレイン酸樹脂、アラビアゴム、セルロース、デキストラン、ガゼイン等、およびそれらの誘導体、前記した樹脂の共重合体等が挙げられる。
蛍光顔料としては、各種蛍光性染料を樹脂マトリックス中に固溶体化した合成樹脂微細粒子状の蛍光顔料が使用できる。
また、二酸化チタン等の白色顔料、金属光沢顔料、可逆熱変色性組成物を内包したマイクロカプセル顔料を使用することもできる。
前記顔料は一種又は二種以上を適宜混合して使用することができ、インキ組成物中1乃至25質量%、好ましくは2乃至15質量%の範囲で用いられる。
更に、前記顔料と併用して、水性系媒体に溶解もしくは分散可能な染料を使用することも可能である。
前記染料としては、酸性染料、塩基性染料、直接染料等を使用することができ、酸性染料としては例えば、ニューコクシン(C.I.16255)、タートラジン(C.I.19140)、アシッドブルーブラック10B(C.I.20470)、ギニアグリーン(C.I.42085)、ブリリアントブルーFCF(C.I.42090)、アシッドバイオレット6B(C.I.42640)、ソルブルブルー(C.I.42755)、ナフタレングリーン(C.I.44025)、エオシン(C.I.45380)、フロキシン(C.I.45410)、エリスロシン(C.I.45430)、ニグロシン(C.I.50420)、アシッドフラビン(C.I.56205)等が用いられる。
塩基性染料としては、クリソイジン(C.I.11270)、メチルバイオレットFN(C.I.42535)、クリスタルバイオレット(C.I.42555)、マラカイトグリーン(C.I.42000)、ビクトリアブルーFB(C.I.44045)、ローダミンB(C.I.45170)、アクリジンオレンジNS(C.I.46005)、メチレンブルーB(C.I.52015)等が用いられる。
直接染料としては、コンゴーレッド(C.I.22120)、ダイレクトスカイブルー5B(C.I.24400)、バイオレットBB(C.I.27905)、ダイレクトディープブラックEX(C.I.30235)、カヤラスブラックGコンク(C.I.35225)、ダイレクトファストブラックG(C.I.35255)、フタロシアニンブルー(C.I.74180)等が用いられる。
前記染料としては、酸性染料、塩基性染料、直接染料等を使用することができ、酸性染料としては例えば、ニューコクシン(C.I.16255)、タートラジン(C.I.19140)、アシッドブルーブラック10B(C.I.20470)、ギニアグリーン(C.I.42085)、ブリリアントブルーFCF(C.I.42090)、アシッドバイオレット6B(C.I.42640)、ソルブルブルー(C.I.42755)、ナフタレングリーン(C.I.44025)、エオシン(C.I.45380)、フロキシン(C.I.45410)、エリスロシン(C.I.45430)、ニグロシン(C.I.50420)、アシッドフラビン(C.I.56205)等が用いられる。
塩基性染料としては、クリソイジン(C.I.11270)、メチルバイオレットFN(C.I.42535)、クリスタルバイオレット(C.I.42555)、マラカイトグリーン(C.I.42000)、ビクトリアブルーFB(C.I.44045)、ローダミンB(C.I.45170)、アクリジンオレンジNS(C.I.46005)、メチレンブルーB(C.I.52015)等が用いられる。
直接染料としては、コンゴーレッド(C.I.22120)、ダイレクトスカイブルー5B(C.I.24400)、バイオレットBB(C.I.27905)、ダイレクトディープブラックEX(C.I.30235)、カヤラスブラックGコンク(C.I.35225)、ダイレクトファストブラックG(C.I.35255)、フタロシアニンブルー(C.I.74180)等が用いられる。
また、前記インキ中には、水溶性有機溶剤を添加することができる。水溶性有機溶剤としては、水に相溶性のある従来汎用の溶剤が用いられ、エタノール、プロパノール、ブタノール、グリセリン、ソルビトール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、チオジエチレングリコール、ヘキシレングリコール、1,3−ブタンジオール、ネオプレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン等が挙げられる。
尚、前記水溶性有機溶剤は一種又は二種以上を併用することもでき、インキ組成物中2〜60質量%、好ましくは5〜35質量%の範囲で用いられる。
尚、前記水溶性有機溶剤は一種又は二種以上を併用することもでき、インキ組成物中2〜60質量%、好ましくは5〜35質量%の範囲で用いられる。
その他、必要に応じてpH調整剤、防腐剤或いは防黴剤を添加することができる。
前記pH調整剤としては、アンモニア等の揮発性アミン化合物、乳酸、クエン酸等が挙げられる。
前記防腐剤或いは防黴剤としては、石炭酸、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オンのナトリウム塩、安息香酸ナトリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸カリウム、パラオキシ安息香酸プロピル、2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスルフォニル)ピリジン等が挙げられる。
更には、溶剤の浸透性を向上させるフッ素系界面活性剤やシリコーン系界面活性剤やノニオン、アニオン、カチオン系界面活性剤、ジメチルポリシロキサン等の消泡剤や酸化防止剤を添加することもできる。
前記pH調整剤としては、アンモニア等の揮発性アミン化合物、乳酸、クエン酸等が挙げられる。
前記防腐剤或いは防黴剤としては、石炭酸、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オンのナトリウム塩、安息香酸ナトリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸カリウム、パラオキシ安息香酸プロピル、2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスルフォニル)ピリジン等が挙げられる。
更には、溶剤の浸透性を向上させるフッ素系界面活性剤やシリコーン系界面活性剤やノニオン、アニオン、カチオン系界面活性剤、ジメチルポリシロキサン等の消泡剤や酸化防止剤を添加することもできる。
また、筆跡の筆記面への定着性を付与するために、アルキッド樹脂、アクリル樹脂、スチレンマレイン酸共重合物、セルローズ誘導体、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、デキストリン等の水溶性樹脂を1種又は2種以上添加したり、尿素、ソルビット、マンニット、ショ糖、ぶどう糖、還元デンプン加水分解物、ピロリン酸ナトリウム等の湿潤剤を1種又は2種以上添加することもできる。
前記のようにして得られるインキ組成物はpHが7以上、好ましくは8以上である。7未満ではセルロース誘導体による顔料の安定性を向上させる効果を発現し難くなる。
前記インキ組成物は、マーキングペンチップを筆記先端部に装着したマーキングペンに充填して実用に供される。
前記マーキングペンチップとしては、例えば、繊維チップ、フェルトチップ、プラスチックチップ、毛筆等が適用できる。
マーキングペン自体の構造、形状は特に限定されるものではなく、例えば、軸筒内部に収容した繊維束からなるインキ吸蔵体にインキを含浸させ、筆記先端部にインキを供給する構造、軸筒内部に直接インキを収容し、櫛溝状のインキ流量調節部材や繊維束からなるインキ流量調節部材を介在させる構造、軸筒内部に直接インキを収容して、弁機構により前記筆記先端部に所定量のインキを供給する構造のマーキングペンが挙げられる。
前記マーキングペンチップとしては、例えば、繊維チップ、フェルトチップ、プラスチックチップ、毛筆等が適用できる。
マーキングペン自体の構造、形状は特に限定されるものではなく、例えば、軸筒内部に収容した繊維束からなるインキ吸蔵体にインキを含浸させ、筆記先端部にインキを供給する構造、軸筒内部に直接インキを収容し、櫛溝状のインキ流量調節部材や繊維束からなるインキ流量調節部材を介在させる構造、軸筒内部に直接インキを収容して、弁機構により前記筆記先端部に所定量のインキを供給する構造のマーキングペンが挙げられる。
インキを収容する軸筒は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン等の熱可塑性樹脂からなる成形体が用いられる。
前記成形体は透明性を有していてもよく、透明性とは着色透明、半透明、着色半透明を含み、インキ色やインキ残量等を確認できる。
なお、前記透明性の軸筒或いはインキ収容管は全体が透明性を有している他、インキの残量が視認できる部分的に透明性部分を有するものであってもよい。
また、軸筒内に多数の繊維を互いに密接状態に配し、隣接する繊維相互間に毛細間隙が形成された繊維加工体からなるインキ吸蔵体を収容し、前記インキ吸蔵体にインキを含浸するタイプ(所謂、中詰式)のマーキングペンであってもよい。
前記成形体は透明性を有していてもよく、透明性とは着色透明、半透明、着色半透明を含み、インキ色やインキ残量等を確認できる。
なお、前記透明性の軸筒或いはインキ収容管は全体が透明性を有している他、インキの残量が視認できる部分的に透明性部分を有するものであってもよい。
また、軸筒内に多数の繊維を互いに密接状態に配し、隣接する繊維相互間に毛細間隙が形成された繊維加工体からなるインキ吸蔵体を収容し、前記インキ吸蔵体にインキを含浸するタイプ(所謂、中詰式)のマーキングペンであってもよい。
実施例及び比較例のインキ組成を以下の表に示す。
尚、表中の組成の数値は質量部を示す。
尚、表中の組成の数値は質量部を示す。
表中の原料の内容を注番号に沿って説明する。
(1)山陽色素(株)製、C.I.Pigment Blue 15:3、商品名:Sandye Super Blue GLL、顔料分24%
(2)山陽色素(株)製、C.I.Pigment Red 22、商品名:Sandye Super Red 1321、顔料分32.5%
(3)信越化学工業(株)製、商品名:HP−50、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート
(4)信越化学工業(株)製、商品名:AS−LG、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート
(1)山陽色素(株)製、C.I.Pigment Blue 15:3、商品名:Sandye Super Blue GLL、顔料分24%
(2)山陽色素(株)製、C.I.Pigment Red 22、商品名:Sandye Super Red 1321、顔料分32.5%
(3)信越化学工業(株)製、商品名:HP−50、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート
(4)信越化学工業(株)製、商品名:AS−LG、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート
インキの調製
前記実施例及び比較例の各組成物のうち顔料以外の組成物を混合し、均一に攪拌した後、該混合液を顔料中に攪拌状態で添加し、ディスパーにて20℃で1時間撹拌することによりマーキングペン用水性インキ組成物を得た。
前記実施例及び比較例の各組成物のうち顔料以外の組成物を混合し、均一に攪拌した後、該混合液を顔料中に攪拌状態で添加し、ディスパーにて20℃で1時間撹拌することによりマーキングペン用水性インキ組成物を得た。
マーキングペンの作製
得られたインキ組成物を、市販のマーキングペン(パイロットコーポレーション社製;SWN−LMF)に充填してマーキングペンを得た。
得られたインキ組成物を、市販のマーキングペン(パイロットコーポレーション社製;SWN−LMF)に充填してマーキングペンを得た。
筆記試験
各マーキングペンをペン先下向き状態で、20℃と50℃の環境下に30日間放置した後、それぞれのマーキングペンを用いて筆記用紙に手書き筆記した際の筆跡の状態を目視により観察した。
試験結果を以下の表に示す。
各マーキングペンをペン先下向き状態で、20℃と50℃の環境下に30日間放置した後、それぞれのマーキングペンを用いて筆記用紙に手書き筆記した際の筆跡の状態を目視により観察した。
試験結果を以下の表に示す。
なお、表中の判定基準は以下の通りである。
筆記試験
○:良好な筆跡が得られる。
×:筆跡にカスレが見られる、又は、一時的に著しく濃い色調の筆跡が得られる。
筆記試験
○:良好な筆跡が得られる。
×:筆跡にカスレが見られる、又は、一時的に著しく濃い色調の筆跡が得られる。
Claims (2)
- 少なくとも顔料と、水と、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート及び/又はヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネートを含有してなり、インキ組成物のpHが7以上であるマーキングペン用水性インキ組成物。
- 前記ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート及び/又はヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネートをインキ組成物全量中に0.1〜10質量%の範囲で含有してなる請求項1記載のマーキングペン用水性インキ組成物。
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- 2007-04-24 JP JP2007113840A patent/JP2008266503A/ja active Pending
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