JP2008101175A - 筆記具用水性インキ組成物及びそれを内蔵した筆記具 - Google Patents

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Abstract

【課題】 インキ中での顔料の安定性に優れると共に、毛細間隙を備えるペン先やインキ吸蔵体を用いた筆記具に充填した場合であっても、長期間の経時による毛細間隙での顔料固化や凝集を抑制し、筆跡カスレ等の筆記不良の発生を防止できる筆記具用水性インキ組成物及びそれを内蔵した筆記具を提供する。
【解決手段】 少なくとも顔料と、水と、下記一般式(1)〔式中のmは1以上の自然数を示す〕の重合体を含有する筆記具用水性インキ組成物。
【化1】
Figure 2008101175

【選択図】 なし

Description

本発明は筆記具用水性インキ組成物及びそれを内蔵した筆記具に関する。更には、カスレ等を生じることなく長期的に安定した筆跡が得られる筆記具用水性インキ組成物及びそれを内蔵した筆記具に関する。
従来、染料に比べて筆跡の耐光性や耐水性に優れている点から、着色剤として顔料を使用した水性インキが広く用いられているが、前記顔料を用いたインキは、水媒体中で顔料の沈降分離や凝集を生じることがある。そのため、インキ中に分散剤を配合して顔料の分散状態を維持する技術が開示されている(例えば、特許文献1、2参照)。
前記特許文献記載のインキには、分散剤としてN−ビニルピロリドンとアルケン化合物との共重合体やアルキルピロリドンが添加されており、インキ中で顔料を分散状態で安定化することで、沈降分離や凝集の発生を抑制している。
しかしながら、繊維束等の毛細間隙を備えるペン先やインキ吸蔵体を用いた筆記具に前記インキを収容した場合、長期間の経時によりインキ中の顔料が毛細間隙で固化することがあり、筆跡カスレ等の筆記不良を生じることがあった。
特開平8−176488号公報 特開平8−283646号公報
本発明は、インキ中での顔料の安定性に優れると共に、毛細間隙を備えるペン先やインキ吸蔵体を用いた筆記具に充填した場合であっても、長期間の経時による毛細間隙での顔料固化を抑制し、筆跡カスレ等の筆記不良の発生を防止できる筆記具用水性インキ組成物及びそれを内蔵した筆記具を提供することにある。
本発明の筆記具用水性インキ組成物は、少なくとも顔料と、水と、下記一般式(1)の重合体、下記一般式(2)〜(5)の少なくとも一種と一般式(1)とからなる共重合体から選ばれる化合物〔式中のm、n、o、p、qはそれぞれ1以上の自然数を示す〕を少なくとも一種以上含有することを要件とする。
Figure 2008101175
Figure 2008101175
Figure 2008101175
Figure 2008101175
Figure 2008101175
更に、前記化合物がインキ組成物全量中に1〜10重量%の範囲で添加されることを要件とする。
更には、前記筆記具用水性インキ組成物を内蔵した筆記具を要件とし、前記筆記具が、多数の繊維を互いに密接状態に配し、隣接する繊維相互間に毛細間隙が形成された繊維加工体からなるインキ吸蔵体にインキを含浸させてなること、前記筆記具が、多数の繊維を互いに密接状態に配し、隣接する繊維相互間に毛細間隙が形成された繊維加工体からなるペン先を有するマーキングペンであることを要件とする。
本発明の筆記具用水性インキ組成物は、一般式(1)の重合体、一般式(2)〜(5)の少なくとも一種と一般式(1)とからなる共重合体から選ばれる化合物を配合することにより、インキ中での顔料の安定性に優れると共に、毛細間隙を備えるペン先やインキ吸蔵体を用いた筆記具に充填した際には、長期間の経時による毛細間隙での顔料固化を抑制し、筆跡カスレ等の筆記不良の発生を防止できる、特に、繊維束部材を用いた筆記具に有用な水性インキ組成物となる。
前記一般式(1)の重合体や、一般式(2)〜(5)の少なくとも一種と一般式(1)とからなる共重合体は、インキ中で顔料間に軽い橋架け構造を形成するものである。そのため、顔料が分離した際に凝集してハードケーキ化することを防止できると共に、毛細間隙においても顔料が沈降することなく安定状態を長期的に維持させることができる。
前記化合物としては、具体的に、日本油脂(株)製の商品名:LIPIDURE−HM〔一般式(1)の重合体〕、LIPIDURE−PMB〔一般式(1)と一般式(2)の共重合体〕、LIPIDURE−A〔一般式(1)と一般式(2)と一般式(3)の共重合体〕、LIPIDURE−C〔一般式(1)と一般式(4)の共重合体〕、LIPIDURE−NR〔一般式(1)と一般式(5)の共重合体〕等が挙げられる。
前記重合体や共重合体は、一種又は二種以上を適宜混合して使用することができ、インキ組成中に1〜10重量%、好ましくは2〜8重量%の範囲で添加することができる。
1重量%未満では所望の顔料安定性が得られ難く、また、10重量%を越えて配合しても更なる顔料安定性の向上は得られないので、これ以上の添加を要しない。
前記顔料としては、水性系媒体に分散可能なものがすべて使用可能であり、カーボンブラック、群青などの無機顔料や銅フタロシアニンブルー、ベンジジンイエロー等の有機顔料の他、予め界面活性剤や樹脂を用いて微細に安定的に水媒体中に分散された水分散顔料製品等が用いられ、例えば、C.I.Pigment Blue 15:3B〔品名:Sandye Super Blue GLL、顔料分24%、山陽色素株式会社製〕、
C.I. Pigment Red 146〔品名:Sandye Super Pink FBL、顔料分21.5%、山陽色素株式会社製〕、
C.I.Pigment Yellow 81〔品名:TC Yellow FG、顔料分約30%、大日精化工業株式会社製〕、
C.I.Pigment Red 220/166〔品名:TC Red FG、顔料分約35%、大日精化工業株式会社製〕等を挙げることができる。
なお、前記顔料を分散する樹脂としては、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、アクリル酸樹脂、マレイン酸樹脂、アラビアゴム、セルロース、デキストラン、ガゼイン等、およびそれらの誘導体、前記した樹脂の共重合体等が挙げられる。
蛍光顔料としては、各種蛍光性染料を樹脂マトリックス中に固溶体化した合成樹脂微細粒子状の蛍光顔料が使用できる。
また、二酸化チタン等の白色顔料、アルミニウム等の金属粉、天然雲母、合成雲母、アルミナ、ガラス片から選ばれる芯物質の表面を二酸化チタン等の金属酸化物で被覆したパール顔料、コレステリック液晶型光輝性顔料等を使用することもできる。
更に、可逆熱変色性組成物を内包したマイクロカプセル顔料や、前記可逆熱変色性組成物と共に、染料や顔料を内包したマイクロカプセル顔料等の熱変色性顔料を使用することもできる。
前記顔料は一種又は二種以上を適宜混合して使用することができ、インキ組成物中1乃至25重量%、好ましくは2乃至15重量%の範囲で用いられる。
更に、前記顔料と併用して、水性系媒体に溶解もしくは分散可能な染料を使用することも可能である。
前記染料としては、酸性染料、塩基性染料、直接染料等を使用することができ、酸性染料としては例えば、ニューコクシン(C.I.16255)、タートラジン(C.I.19140)、アシッドブルーブラック10B(C.I.20470)、ギニアグリーン(C.I.42085)、ブリリアントブルーFCF(C.I.42090)、アシッドバイオレット6B(C.I.42640)、ソルブルブルー(C.I.42755)、ナフタレングリーン(C.I.44025)、エオシン(C.I.45380)、フロキシン(C.I.45410)、エリスロシン(C.I.45430)、ニグロシン(C.I.50420)、アシッドフラビン(C.I.56205)等が用いられる。
塩基性染料としては、クリソイジン(C.I.11270)、メチルバイオレットFN(C.I.42535)、クリスタルバイオレット(C.I.42555)、マラカイトグリーン(C.I.42000)、ビクトリアブルーFB(C.I.44045)、ローダミンB(C.I.45170)、アクリジンオレンジNS(C.I.46005)、メチレンブルーB(C.I.52015)等が用いられる。
直接染料としては、コンゴーレッド(C.I.22120)、ダイレクトスカイブルー5B(C.I.24400)、バイオレットBB(C.I.27905)、ダイレクトディープブラックEX(C.I.30235)、カヤラスブラックGコンク(C.I.35225)、ダイレクトファストブラックG(C.I.35255)、フタロシアニンブルー(C.I.74180)等が用いられる。
また、前記インキ中には、水溶性有機溶剤を添加することができる。水溶性有機溶剤としては、水に相溶性のある従来汎用の溶剤が用いられ、エタノール、プロパノール、ブタノール、グリセリン、ソルビトール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、チオジエチレングリコール、ヘキシレングリコール、1,3−ブタンジオール、ネオプレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン等が挙げられる。
尚、前記水溶性有機溶剤は一種又は二種以上を併用することもでき、インキ組成物中2〜60重量%、好ましくは5〜35重量%の範囲で用いられる。
その他、必要に応じてpH調整剤、防腐剤或いは防黴剤を添加することができる。
前記pH調整剤としては、アンモニア等の揮発性アミン化合物、乳酸、クエン酸等が挙げられる。
前記防腐剤或いは防黴剤としては、石炭酸、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オンのナトリウム塩、安息香酸ナトリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸カリウム、パラオキシ安息香酸プロピル、2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスルフォニル)ピリジン等が挙げられる。
更には、溶剤の浸透性を向上させるフッ素系界面活性剤やシリコーン系界面活性剤やノニオン、アニオン、カチオン系界面活性剤、ジメチルポリシロキサン等の消泡剤や酸化防止剤を添加することもできる。
また、筆跡の筆記面への定着性を付与するために、アルキッド樹脂、アクリル樹脂、スチレンマレイン酸共重合物、セルローズ誘導体、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、デキストリン等の水溶性樹脂を1種又は2種以上添加したり、尿素、ソルビット、マンニット、ショ糖、ぶどう糖、還元デンプン加水分解物、ピロリン酸ナトリウム等の湿潤剤を1種又は2種以上添加することもできる。
更に、前記水性インキ組成物には、剪断減粘性付与剤を添加することもできる。
前記剪断減粘性付与剤としては、水に可溶乃至分散性の物質が効果的であり、キサンタンガム、ウェランガム、構成単糖がグルコースとガラクトースの有機酸修飾ヘテロ多糖体であるサクシノグリカン(平均分子量約100乃至800万)、グアーガム、ローカストビーンガム及びその誘導体、ヒドロキシエチルセルロース、アルギン酸アルキルエステル類、メタクリル酸のアルキルエステルを主成分とする分子量10万〜15万の重合体、グルコマンナン、寒天やカラゲニン等の海藻より抽出されるゲル化能を有する増粘多糖類、ベンジリデンソルビトール及びベンジリデンキシリトール又はこれらの誘導体、架橋性アクリル酸重合体、無機質微粒子、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレンラノリン・ラノリンアルコール・ミツロウ誘導体、ポリオキシエチレンアルキルエーテル・ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、脂肪酸アミド等のHLB値が8〜12のノニオン系界面活性剤、ジアルキル又はジアルケニルスルホコハク酸の塩類等を例示でき、単独或いは混合して使用することができる。
また、N−アルキル−2−ピロリドンとアニオン系界面活性剤の混合物、ポリビニルアルコールとアクリル系樹脂の混合物を用いることもできる。
前記剪断減粘性付与剤は、インキ組成物中0.1〜20重量%の範囲で用いることができる。
また、必要に応じて防錆剤、潤滑剤等を添加することができる。
前記防錆剤としては、ベンゾトリアゾール及びその誘導体、トリルトリアゾール、ジシクロヘキシルアンモニウムナイトライト、ジイソプロピルアンモニウムナイトライト、チオ硫酸ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸塩、サポニン、ジアルキルチオ尿素等が挙げられる。
前記潤滑剤としては、リン酸エステル系界面活性剤、金属石鹸、ポリアルキレングリコール脂肪酸エステル、エチレンオキサイド付加型カチオン活性剤、リン酸エステル系活性剤、チオカルバミン酸塩、ジメチルジチオカルバミン酸塩等が挙げられる。
前記インキ組成物は、各種ペン先を筆記先端部に装着したマーキングペン、ボールペン、万年筆等の汎用の筆記具に充填して実用に供される。
前記ペン先のうち、マーキングペンチップとしては、例えば、繊維チップ、フェルトチップ、プラスチックチップ、毛筆等が適用でき、ボールペンチップとしては、金属製のパイプの先端近傍を外面より内方に押圧変形させたボール抱持部にボールを抱持してなるチップ、金属材料をドリル等による切削加工により形成したボール抱持部にボールを抱持してなるチップ、金属又はプラスチック製チップ内部に樹脂製のボール受け座を設けたチップ、或いは、前記チップに抱持するボールをバネ体により前方に付勢させたもの等が適用できる。尚、前記ボールは、超硬合金、ステンレス鋼、ルビー、セラミック、樹脂、ゴム等が適用でき、直径0.1mm〜3.0mmの範囲のものが好適に用いられる。
また、万年筆形態のペン先としては、ステンレス板、金合金板等の金属板を先細テーパー状に裁断し、屈曲又は湾曲したものや、ペン先形状に樹脂成形したもの等が適用できる。尚、前記ペン体には中心にスリットを設けたり、先端に玉部を設けることもできる。
マーキングペンに充填する場合、マーキングペン自体の構造、形状は特に限定されるものではなく、例えば、軸筒内部に収容した繊維束からなるインキ吸蔵体にインキを含浸させ、筆記先端部にインキを供給する構造、軸筒内部に直接インキを収容し、櫛溝状のインキ流量調節部材や繊維束からなるインキ流量調節部材を介在させる構造、軸筒内部に直接インキを収容して、弁機構により前記筆記先端部に所定量のインキを供給する構造のマーキングペンが挙げられる。
ボールペンに充填する場合、ボールペン自体の構造、形状は特に限定されるものではなく、例えば、軸筒内部に収容した繊維束からなるインキ吸蔵体にインキを含浸させ、筆記先端部にインキを供給する構造、軸筒内部に直接インキを収容し、櫛溝状のインキ流量調節部材や繊維束からなるインキ流量調節部材を介在させる構造、ボールを先端部に装着したチップを直接又は接続部材を介して連結した軸筒にインキと逆流防止用の液栓を収容した構造、インキ収容管にインキと逆流防止用の液栓を収容したボールペンレフィルを軸筒内に収容した構造を例示できる。
インキを収容する軸筒やインキ収容管は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン等の熱可塑性樹脂からなる成形体が用いられる。
前記成形体は透明性を有していてもよく、透明性とは着色透明、半透明、着色半透明を含み、インキ色やインキ残量等を確認できる。
なお、前記透明性の軸筒或いはインキ収容管は全体が透明性を有している他、インキの残量が視認できる部分的に透明性部分を有するものであってもよい。
前記インキ収容管又は軸筒に収容したインキの後端にはインキ逆流防止体を充填することもできる。
前記インキ逆流防止体組成物は不揮発性液体又は難揮発性液体からなる。
具体的には、ワセリン、スピンドル油、ヒマシ油、オリーブ油、精製鉱油、流動パラフィン、ポリブテン、α−オレフィン、α−オレフィンのオリゴマーまたはコオリゴマー、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、脂肪酸変性シリコーンオイル等があげられ、一種又は二種以上を併用することもできる。
前記不揮発性液体及び/又は難揮発性液体には、ゲル化剤を添加して好適な粘度まで増粘させることが好ましく、表面を疎水処理したシリカ、表面をメチル化処理した微粒子シリカ、珪酸アルミニウム、膨潤性雲母、疎水処理を施したベントナイトやモンモリロナイトなどの粘土系増粘剤、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸亜鉛等の脂肪酸金属石鹸、トリベンジリデンソルビトール、脂肪酸アマイド、アマイド変性ポリエチレンワックス、水添ひまし油、脂肪酸デキストリン等のデキストリン系化合物、セルロース系化合物を例示できる。
更に、前記液状のインキ逆流防止体組成物と、固体のインキ逆流防止体を併用することもできる。
本発明の筆記具形態は前述したものに限らず、相異なる形態のペン体を装着させたり、相異なる色調のインキを導出させるペン体を装着させた両頭式の筆記具であってもよい。
前記両頭式の筆記具としては、軸筒内に仕切り壁を設け、軸筒両端部にそれぞれ直接又は中継部材を介して筆記先端部を固着してなり、前記軸筒内にそれぞれ色調の異なる水性インキを収容してなる筆記具、或いは、軸筒内に、筆記先端部が軸筒両端部に位置するように二本のレフィルを収容してなり、前記二本のレフィル内にそれぞれ色調の異なる水性インキを収容してなる筆記具を例示できる。
特に、本発明の水性インキ組成物が橋架け状態で分散している顔料を長期間安定して保持できることから、多数の繊維を互いに密接状態に配し、隣接する繊維相互間に毛細間隙が形成された繊維加工体からなるインキ吸蔵体やペン先(繊維チップやフェルトチップ)、内部に毛細間隙が形成された樹脂製ペン先(プラスチックチップ)等を有するマーキングペン形態での使用が最適である。
実施例及び比較例のインキ組成を以下の表に示す。
尚、表中の組成の数値は重量部を示す。
Figure 2008101175
表中の原料の内容を注番号に沿って説明する。
(1)C.I.Pigment Blue 15:3B、山陽色素(株)製、商品名:Sandye Super Blue GLL、顔料分24%
(2)C.I.Pigment Green 7、山陽色素(株)製、商品名:Sandye Super Green LXB、顔料分32%
(3)C.I. Pigment Red 146、山陽色素(株)製、商品名:Sandye Super Pink FBL、顔料分21.5%
(4)一般式(1)の重合体、日本油脂(株)製、商品名:LIPIDURE−HM、有効成分40%の水溶液
(5)一般式(1)と一般式(2)の共重合体、日本油脂(株)製、商品名:LIPIDURE−PMB、有効成分5%の水溶液
(6)一般式(1)と一般式(2)と一般式(3)の共重合体、日本油脂(株)製、商品名:LIPIDURE−A、有効成分5%の水溶液
(7)一般式(1)と一般式(4)の共重合体、日本油脂(株)製、商品名:LIPIDURE−C、有効成分5%の水溶液
(8)一般式(1)と一般式(5)の共重合体、日本油脂(株)製、商品名:LIPIDURE−NR、有効成分5%の水溶液
(9)1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン、ゼネカ(株)製、商品名:プロキセルXL−2
インキの調製
前記実施例及び比較例の各組成物のうち顔料以外の組成物を混合し、均一に攪拌した後、該混合液を顔料中に攪拌状態で添加し、ディスパーにて20℃で1時間撹拌することにより筆記具用水性インキ組成物を得た。
マーキングペンの作製
得られたインキ組成物を、市販のマーキングペン(パイロットコーポレーション社製;SWN−LMF)に充填することで水性マーキングペンを得た。
筆記試験
各マーキングペンをペン先下向き状態で、20℃と50℃の環境下に30日間放置した後、それぞれのマーキングペンを用いてJIS P3201筆記用紙Aに手書き筆記した際の筆跡の状態を目視により観察した。
試験結果を以下の表に示す。
Figure 2008101175
尚、前記表中の判定基準は以下の通り。
筆記試験
○:良好な筆跡が得られる。
×:筆跡にカスレが見られる、若しくは著しく濃い色調の筆跡が得られる。

Claims (5)

  1. 少なくとも顔料と、水と、下記一般式(1)の重合体、下記一般式(2)〜(5)の少なくとも一種と一般式(1)とからなる共重合体から選ばれる化合物〔式中のm、n、o、p、qはそれぞれ1以上の自然数を示す〕を少なくとも一種以上含有することを特徴とする筆記具用水性インキ組成物。
    Figure 2008101175
    Figure 2008101175
    Figure 2008101175
    Figure 2008101175
    Figure 2008101175
  2. 前記化合物がインキ組成物全量中に1〜10重量%の範囲で添加されることを特徴とする請求項1記載の筆記具用水性インキ組成物。
  3. 前記請求項1又は2に記載の筆記具用水性インキ組成物を内蔵した筆記具。
  4. 前記筆記具が、多数の繊維を互いに密接状態に配し、隣接する繊維相互間に毛細間隙が形成された繊維加工体からなるインキ吸蔵体にインキを含浸させてなることを特徴とする請求項3記載の筆記具。
  5. 前記筆記具が、多数の繊維を互いに密接状態に配し、隣接する繊維相互間に毛細間隙が形成された繊維加工体からなるペン先を有するマーキングペンであることを特徴とする請求項3又は4に記載の筆記具。
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