JP2005232340A - ボールペン用水性インキ組成物及びそれを内蔵したボールペン - Google Patents
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Abstract
【課題】 ボールの回転によるボール抱持部の摩擦を長期間安定して抑えることができ、インキ吐出性が良く、筆跡のカスレや線切れがない、滑らかな筆記感と良好な筆跡が得られるボールペン用水性インキ組成物及びそれを内蔵したボールペンを提供する。
【解決手段】 少なくとも着色剤と、水溶性有機溶剤と、水とを含んでなる水性インキ組成物において、水酸基を有する脂肪酸同士又は水酸基を有する脂肪酸と水酸基を有しない脂肪酸とが縮合した2量体以上のオキシ脂肪酸オリゴマーであるエストリドを含んでなるボールペン用水性インキ組成物。前記インキ組成物を内蔵したボールペン。
【選択図】 なし
【解決手段】 少なくとも着色剤と、水溶性有機溶剤と、水とを含んでなる水性インキ組成物において、水酸基を有する脂肪酸同士又は水酸基を有する脂肪酸と水酸基を有しない脂肪酸とが縮合した2量体以上のオキシ脂肪酸オリゴマーであるエストリドを含んでなるボールペン用水性インキ組成物。前記インキ組成物を内蔵したボールペン。
【選択図】 なし
Description
本発明はボールペン用水性インキ組成物に関する。更には、潤滑性能に優れたボールペン用水性インキ組成物及びそれを内蔵したボールペンに関する。
従来より、チップと称されるボールを抱持したボール抱持部を筆記先端部に設けた水性ボールペンは、筆記によるボールの回転によりボール抱持部が摩耗してインキ漏れ出しを生じ易く、しかも、摩擦により滑らかな筆跡が得られ難くなる欠点を有していた。
そこで、ボールペン用水性インキ組成物に潤滑剤を添加する試みがなされている。そのうち潤滑性を向上させるためにオレイン酸カリウムを添加することが開示されている。
特公平6−74395号公報
そこで、ボールペン用水性インキ組成物に潤滑剤を添加する試みがなされている。そのうち潤滑性を向上させるためにオレイン酸カリウムを添加することが開示されている。
前記ボールペン用水性インキ組成物に添加されるオレイン酸カリウムは、チップ磨耗の激しいインキ組成物において潤滑性を示す有効な潤滑剤である。
しかしながら、前記オレイン酸カリウムは、水性インキ中で安定した潤滑性を得ることができるものの、少量の添加では充分な潤滑性能を得難いために、多量の添加が必要となるので、筆跡に悪影響を及ぼす虞れがある。
しかしながら、前記オレイン酸カリウムは、水性インキ中で安定した潤滑性を得ることができるものの、少量の添加では充分な潤滑性能を得難いために、多量の添加が必要となるので、筆跡に悪影響を及ぼす虞れがある。
本発明のボールペン用水性インキ組成物は、少なくとも着色剤と、水溶性有機溶剤と、水とを含んでなる水性インキ組成物において、水酸基を有する脂肪酸同士又は水酸基を有する脂肪酸と水酸基を有しない脂肪酸とが縮合した2量体以上のオキシ脂肪酸オリゴマーであるエストリドを含んでなることを要件とする。更に、前記ボールペン用水性インキ組成物を内蔵したボールペンを要件とする。
本発明は、水性インキ組成物中に前記オキシ脂肪酸オリゴマーであるエストリドを添加することによって長期間安定して優れた潤滑性能を付与できるので、ボールの回転によるボール抱持部の摩擦を抑えることができ、インキ吐出性が良く、筆跡のカスレや線切れがない、滑らかな筆記感と良好な筆跡が得られるボールペン用水性インキ組成物及びそれを内蔵したボールペンを提供できる。
前記水酸基を有する脂肪酸同士又は水酸基を有する脂肪酸と水酸基を有しない脂肪酸とが縮合した2量体以上のオキシ脂肪酸オリゴマー(エストリド)は、水酸基を有する脂肪酸同士又は水酸基を有する脂肪酸と水酸基を有しない脂肪酸とを縮合反応させることで得られる脂肪酸オリゴマーであり、例えば一般式(1)乃至(3)等が挙げられる。
(m,nは整数)
(m,nは整数)
(m,nは整数)
前記水酸基を有する脂肪酸としては、従来より汎用の脂肪酸を単独又は二種以上混合して使用できるが、リシノール酸や、12−ヒドロキシステアリン酸を主成分として適用することが好ましい。
また、水酸基を有しない脂肪酸としては、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、メリシン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸等が挙げられ、更に、これらの成分を含むヤシ油脂肪酸、パーム油脂肪酸、オリーブ油脂肪酸、牛脂脂肪酸、水添牛脂脂肪酸等を用いることもできる。
また、水酸基を有しない脂肪酸としては、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、メリシン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸等が挙げられ、更に、これらの成分を含むヤシ油脂肪酸、パーム油脂肪酸、オリーブ油脂肪酸、牛脂脂肪酸、水添牛脂脂肪酸等を用いることもできる。
前記オキシ脂肪酸オリゴマー(エストリド)は、2量体以上の形態のものが用いられるが、特に2量体から7量体のものが好適に用いられる。また、単量体が混在するものを用いることも可能であるが、インキ中で好適な潤滑性を発揮するために、エストリド全体の平均で1.5量体以上、好ましくは2量体以上とすることが好ましい。
前記オキシ脂肪酸オリゴマー(エストリド)は、インキ組成中0.01〜10重量%、好ましくは0.05〜10重量%添加することができる。
0.01重量%以下では所期の効果を得ることは困難であり、又、10重量%程度以下であれば所期の効果が十分に得られるので、これ以上の添加を要しない。
0.01重量%以下では所期の効果を得ることは困難であり、又、10重量%程度以下であれば所期の効果が十分に得られるので、これ以上の添加を要しない。
前記着色剤としては、水性媒体に溶解もしくは分散可能な染料及び顔料がすべて使用可能であり、その具体例を以下に例示する。
前記染料としては、酸性染料、塩基性染料、直接染料等を使用することができる。
酸性染料としては、ニューコクシン(C.I.16255)、タートラジン(C.I.19140)、アシッドブルーブラック10B(C.I.20470)、ギニアグリーン(C.I.42085)、ブリリアントブルーFCF(C.I.42090)、アシッドバイオレット6B(C.I.42640)、ソルブルブルー(C.I.42755)、ナフタレングリーン(C.I.44025)、エオシン(C.I.45380)、フロキシン(C.I.45410)、エリスロシン(C.I.45430)、ニグロシン(C.I.50420)、アシッドフラビン(C.I.56205)等が用いられる。
前記染料としては、酸性染料、塩基性染料、直接染料等を使用することができる。
酸性染料としては、ニューコクシン(C.I.16255)、タートラジン(C.I.19140)、アシッドブルーブラック10B(C.I.20470)、ギニアグリーン(C.I.42085)、ブリリアントブルーFCF(C.I.42090)、アシッドバイオレット6B(C.I.42640)、ソルブルブルー(C.I.42755)、ナフタレングリーン(C.I.44025)、エオシン(C.I.45380)、フロキシン(C.I.45410)、エリスロシン(C.I.45430)、ニグロシン(C.I.50420)、アシッドフラビン(C.I.56205)等が用いられる。
塩基性染料としては、クリソイジン(C.I.11270)、メチルバイオレットFN(C.I.42535)、クリスタルバイオレット(C.I.42555)、マラカイトグリーン(C.I.42000)、ビクトリアブルーFB(C.I.44045)、ローダミンB(C.I.45170)、アクリジンオレンジNS(C.I.46005)、メチレンブルーB(C.I.52015)等が用いられる。
直接染料としては、コンゴーレッド(C.I.22120)、ダイレクトスカイブルー5B(C.I.24400)、バイオレットBB(C.I.27905)、ダイレクトディープブラックEX(C.I.30235)、カヤラスブラックGコンク(C.I.35225)、ダイレクトファストブラックG(C.I.35255)、フタロシアニンブルー(C.I.74180)等が用いられる。
前記顔料としては、カーボンブラック、群青などの無機顔料や銅フタロシアニンブルー、ベンジジンイエロー等の有機顔料の他、予め界面活性剤等を用いて微細に安定的に水媒体中に分散された水分散顔料製品等が用いられ、例えば、
C.I.Pigment Blue 15:3B〔品名:S.S.Blue GLL、顔料分24%、山陽色素株式会社製〕、
C.I. Pigment Red 146〔品名:S.S.Pink FBL、顔料分21.5%、山陽色素株式会社製〕、
C.I.Pigment Yellow 81〔品名:TC Yellow FG、顔料分約30%、大日精化工業株式会社製〕、
C.I.Pigment Red220/166〔品名:TC Red FG、顔料分約35%、大日精化工業株式会社製〕等を挙げることができる。
蛍光顔料としては、各種蛍光性染料を樹脂マトリックス中に固溶体化した合成樹脂微細粒子状の蛍光顔料が使用できる。
その他、パール顔料、金色、銀色のメタリック顔料、蓄光性顔料、修正ペン等に用られいる二酸化チタン等の白色顔料、アルミニウム等の金属粉、香料又は香料カプセル顔料などを例示できる。
C.I.Pigment Blue 15:3B〔品名:S.S.Blue GLL、顔料分24%、山陽色素株式会社製〕、
C.I. Pigment Red 146〔品名:S.S.Pink FBL、顔料分21.5%、山陽色素株式会社製〕、
C.I.Pigment Yellow 81〔品名:TC Yellow FG、顔料分約30%、大日精化工業株式会社製〕、
C.I.Pigment Red220/166〔品名:TC Red FG、顔料分約35%、大日精化工業株式会社製〕等を挙げることができる。
蛍光顔料としては、各種蛍光性染料を樹脂マトリックス中に固溶体化した合成樹脂微細粒子状の蛍光顔料が使用できる。
その他、パール顔料、金色、銀色のメタリック顔料、蓄光性顔料、修正ペン等に用られいる二酸化チタン等の白色顔料、アルミニウム等の金属粉、香料又は香料カプセル顔料などを例示できる。
前記着色剤は一種又は二種以上を適宜混合して使用することができ、インキ組成中1乃至25重量%、好ましくは2乃至15重量%の範囲で用いられる。
前記水溶性有機溶剤としては、水に相溶性のある従来汎用の溶剤を適宜用いることができ、例えば、エタノール、プロパノール、ブタノール、グリセリン、ソルビトール、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、チオジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル ジエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、スルフォラン、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン等が挙げられる。
尚、前記水溶性有機溶剤は一種又は二種以上を併用して用いることができ、2〜60重量%、好ましくは5〜35重量%の範囲で用いられる。
尚、前記水溶性有機溶剤は一種又は二種以上を併用して用いることができ、2〜60重量%、好ましくは5〜35重量%の範囲で用いられる。
更に、紙面への固着性や粘性を付与するために水溶性樹脂を添加することもできる。前記水溶性樹脂としては、アルキッド樹脂、アクリル樹脂、スチレンマレイン酸共重合物、セルロース誘導体、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、デキストリン等が挙げられる。前記水溶性樹脂は一種又は二種以上を併用して用いることができ、インキ組成中1乃至30重量%の範囲で用いられる。
その他、必要に応じて炭酸ナトリウム、燐酸ナトリウム、酢酸ソーダ等の無機塩類、水溶性のアミン化合物等の有機塩基性化合物等のPH調整剤、ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、ジシクロヘキシルアンモニウムナイトライト、ジイソプロピルアンモニウムナイトライト、サポニン等の防錆剤、石炭酸、1、2−ベンズチアゾリン3−オンのナトリウム塩、安息香酸ナトリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸カリウム、パラオキシ安息香酸プロピル、2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスルフォニル)ピリジン等の防腐剤或いは防黴剤、尿素、ノニオン系界面活性剤、ソルビット、マンニット、ショ糖、ぶどう糖、還元デンプン加水分解物、ピロリン酸ナトリウム等の湿潤剤、消泡剤、インキの浸透性を向上させるフッ素系界面活性剤やノニオン系の界面活性剤を使用してもよい。
更に、本発明のインキ組成物に用いられる潤滑剤(エストリド)と共に、金属石鹸、ポリアルキレングリコール、リン酸エステル、エチレンオキサイド付加型カチオン活性剤、他の燐酸系活性剤等の潤滑剤を併用することもできる。
また、ボールペン用インキ収容管内に充填されるインキ組成物に剪断減粘性付与剤を添加することもできる。
前記剪断減粘性付与剤としては、水に可溶乃至分散性の物質が効果的であり、キサンタンガム、ウェランガム、構成単糖がグルコースとガラクトースの有機酸修飾ヘテロ多糖体であるサクシノグリカン(平均分子量約100乃至800万)、グアーガム、ローカストビーンガム及びその誘導体、ヒドロキシエチルセルロース、アルギン酸アルキルエステル類、メタクリル酸のアルキルエステルを主成分とする分子量10万〜15万の重合体、グルコマンナン、寒天やカラゲニン等の海藻より抽出されるゲル化能を有する炭水化物、ベンジリデンソルビトール及びベンジリデンキシリトール又はこれらの誘導体、架橋性アクリル酸重合体、無機質微粒子、HLB値が8〜12のノニオン系界面活性剤、ジアルキルスルホコハク酸の金属塩やアミン塩等を例示でき、更には、インキ組成物中にN−アルキル−2−ピロリドンとアニオン系界面活性剤を併用して添加しても安定した剪断減粘性を付与できる。
前記剪断減粘性付与剤としては、水に可溶乃至分散性の物質が効果的であり、キサンタンガム、ウェランガム、構成単糖がグルコースとガラクトースの有機酸修飾ヘテロ多糖体であるサクシノグリカン(平均分子量約100乃至800万)、グアーガム、ローカストビーンガム及びその誘導体、ヒドロキシエチルセルロース、アルギン酸アルキルエステル類、メタクリル酸のアルキルエステルを主成分とする分子量10万〜15万の重合体、グルコマンナン、寒天やカラゲニン等の海藻より抽出されるゲル化能を有する炭水化物、ベンジリデンソルビトール及びベンジリデンキシリトール又はこれらの誘導体、架橋性アクリル酸重合体、無機質微粒子、HLB値が8〜12のノニオン系界面活性剤、ジアルキルスルホコハク酸の金属塩やアミン塩等を例示でき、更には、インキ組成物中にN−アルキル−2−ピロリドンとアニオン系界面活性剤を併用して添加しても安定した剪断減粘性を付与できる。
更に、インキ収容管内に充填されたインキ組成物の後端部にはインキ逆流防止体(液栓)を配することもできる。
前記インキ逆流防止体としては、液状または固体のいずれを用いることもでき、前記液状のインキ逆流防止体としては、ポリブテン、α−オレフィンオリゴマー、シリコーン油、精製鉱油等の不揮発性媒体が挙げられ、所望により前記媒体中にシリカ、珪酸アルミニウム、膨潤性雲母、脂肪酸アマイド等を添加することもできる。また、固体のインキ逆流防止体としては樹脂成形物が挙げられる。前記液状及び固体のインキ逆流防止体は併用することも可能である。
前記インキ逆流防止体としては、液状または固体のいずれを用いることもでき、前記液状のインキ逆流防止体としては、ポリブテン、α−オレフィンオリゴマー、シリコーン油、精製鉱油等の不揮発性媒体が挙げられ、所望により前記媒体中にシリカ、珪酸アルミニウム、膨潤性雲母、脂肪酸アマイド等を添加することもできる。また、固体のインキ逆流防止体としては樹脂成形物が挙げられる。前記液状及び固体のインキ逆流防止体は併用することも可能である。
前記ボールペン用水性インキ組成物を充填するボールペンの筆記先端部(チップ)の構造は、従来より汎用の機構が有効であり、金属製のパイプの先端近傍を外面より内方に押圧変形させたボール抱持部にボールを抱持してなるチップ、或いは、金属材料をドリル等による切削加工により形成したボール抱持部にボールを抱持してなるチップ、或いは、金属製のパイプや金属材料の切削加工により形成したチップに抱持するボールをバネ体により前方に付勢させたもの等を適用できる。
又、前記ボールは、超硬合金、ステンレス鋼、ルビー、セラミック等からなるものが適用できる。
又、前記ボールは、超硬合金、ステンレス鋼、ルビー、セラミック等からなるものが適用できる。
前記インキ組成物を収容する軸筒は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等の熱可塑性樹脂からなる成形体が、インキの低蒸発性、生産性の面で好適に用いられる。
前記軸筒にはチップを直接連結する他、接続部材を介して前記軸筒とチップを連結してもよい。
前記軸筒内に収容されるインキ組成物は、インキ組成物が低粘度である場合は軸筒前部にインキ保留部材を装着し、軸筒内に直接インキ組成物を収容する方法と、多孔質体或いは繊維加工体に前記インキ組成物を含浸させて収容する方法が挙げられる。
尚、前記軸筒は、ボールペン用レフィルの形態として、前記レフィルを軸筒内に収容するものでもよい。
前記軸筒にはチップを直接連結する他、接続部材を介して前記軸筒とチップを連結してもよい。
前記軸筒内に収容されるインキ組成物は、インキ組成物が低粘度である場合は軸筒前部にインキ保留部材を装着し、軸筒内に直接インキ組成物を収容する方法と、多孔質体或いは繊維加工体に前記インキ組成物を含浸させて収容する方法が挙げられる。
尚、前記軸筒は、ボールペン用レフィルの形態として、前記レフィルを軸筒内に収容するものでもよい。
更に、前記インキ収容管として透明、着色透明、或いは半透明の成形体を用いることにより、インキ色やインキ残量等を確認できる。
尚、前記インキ収容管は、ボールペン用レフィルの形態として、前記レフィルを軸筒内に収容するものでもよいし、先端部にチップを装着した軸筒自体をインキ収容体として、前記軸筒内に直接インキを充填してもよい。
尚、前記インキ収容管は、ボールペン用レフィルの形態として、前記レフィルを軸筒内に収容するものでもよいし、先端部にチップを装着した軸筒自体をインキ収容体として、前記軸筒内に直接インキを充填してもよい。
本発明のボールペン用水性インキ組成物及び比較例のインキ組成物を以下に示す。尚、配合中の数字は重量部を示す。
実施例1
青色顔料分散液 30.0
〔山陽色素(株)製、商品名:SS BLUE GLL〕
エチレングリコール 15.0
トリエタノールアミン 0.5
オキシ脂肪酸オリゴマー(エストリド) 0.5
〔伊藤製油(株)製、商品名:ミネラゾールRC−21〕
水 54.0
合計 100.0
青色顔料分散液 30.0
〔山陽色素(株)製、商品名:SS BLUE GLL〕
エチレングリコール 15.0
トリエタノールアミン 0.5
オキシ脂肪酸オリゴマー(エストリド) 0.5
〔伊藤製油(株)製、商品名:ミネラゾールRC−21〕
水 54.0
合計 100.0
前記配合物を混合して室温でディスパーにて1時間攪拌し、濾過することにより青色水性インキ組成物を得た。
実施例2
赤色染料 5.0
〔アイゼン(株)製、商品名:フロキシン、C.I.Acid Red92、C.I.45410〕
ダイナマイトグリセリン 15.0
炭酸ナトリウム 0.2
キサンタンガム 0.5
オキシ脂肪酸オリゴマー(エストリド) 0.8
〔伊藤製油(株)製、商品名:ミネラゾールRC−2〕
水 78.5
合計 100.0
赤色染料 5.0
〔アイゼン(株)製、商品名:フロキシン、C.I.Acid Red92、C.I.45410〕
ダイナマイトグリセリン 15.0
炭酸ナトリウム 0.2
キサンタンガム 0.5
オキシ脂肪酸オリゴマー(エストリド) 0.8
〔伊藤製油(株)製、商品名:ミネラゾールRC−2〕
水 78.5
合計 100.0
前記配合物を混合して室温でディスパーにて1時間攪拌し、濾過することにより赤色水性インキ組成物を得た。
実施例3
黒色染料溶液 40.0
〔オリエント化学工業(株)製、商品名:ウォーターブラック100−L〕
ジエチレングリコール 15.0
トリエタノールアミン 0.5
サクシノグリカン 0.4
(構成単糖がグルコースとガラクトースの有機酸修飾ヘテロ多糖体)
オキシ脂肪酸オリゴマー(エストリド) 0.3
〔伊藤製油(株)製、商品名:ミネラゾールRC−22〕
水 43.8
合計 100.0
黒色染料溶液 40.0
〔オリエント化学工業(株)製、商品名:ウォーターブラック100−L〕
ジエチレングリコール 15.0
トリエタノールアミン 0.5
サクシノグリカン 0.4
(構成単糖がグルコースとガラクトースの有機酸修飾ヘテロ多糖体)
オキシ脂肪酸オリゴマー(エストリド) 0.3
〔伊藤製油(株)製、商品名:ミネラゾールRC−22〕
水 43.8
合計 100.0
前記配合物を混合して室温でディスパーにて1時間攪拌し、濾過することにより黒色水性インキ組成物を得た。
比較例1
実施例1で用いたオキシ脂肪酸オリゴマーをオレイン酸カリウムに換えた以外は同様の方法によりボールペン用水性インキ組成物を得た。
実施例1で用いたオキシ脂肪酸オリゴマーをオレイン酸カリウムに換えた以外は同様の方法によりボールペン用水性インキ組成物を得た。
比較例2
実施例2で用いたオキシ脂肪酸オリゴマーをオレイン酸カリウムに換えた以外は同様の方法によりボールペン用水性インキ組成物を得た。
実施例2で用いたオキシ脂肪酸オリゴマーをオレイン酸カリウムに換えた以外は同様の方法によりボールペン用水性インキ組成物を得た。
比較例3
実施例3で用いたオキシ脂肪酸オリゴマーをオレイン酸カリウムに換えた以外は同様の方法によりボールペン用水性インキ組成物を得た。
実施例3で用いたオキシ脂肪酸オリゴマーをオレイン酸カリウムに換えた以外は同様の方法によりボールペン用水性インキ組成物を得た。
比較例4
実施例1で用いたオキシ脂肪酸オリゴマーを水に換えた以外は同様の方法によりボールペン用水性インキ組成物を得た。
実施例1で用いたオキシ脂肪酸オリゴマーを水に換えた以外は同様の方法によりボールペン用水性インキ組成物を得た。
比較例5
実施例2で用いたオキシ脂肪酸オリゴマーを水に換えた以外は同様の方法によりボールペン用水性インキ組成物を得た。
実施例2で用いたオキシ脂肪酸オリゴマーを水に換えた以外は同様の方法によりボールペン用水性インキ組成物を得た。
比較例6
実施例3で用いたオキシ脂肪酸オリゴマーを水に換えた以外は同様の方法によりボールペン用水性インキ組成物を得た。
実施例3で用いたオキシ脂肪酸オリゴマーを水に換えた以外は同様の方法によりボールペン用水性インキ組成物を得た。
前記実施例1及び比較例1、4のインキを、直径0.53mmのステンレススチール製パイプに直径0.5mmの超硬合金製ボールを抱持するボールペンチップを筆記先端部に設け、前記筆記先端部の後端に櫛溝状のインキ流量調節部材(インキ保留部材)を備えるボールペンに直接充填してボールペンを得た。
また、前記実施例2、3及び比較例2、3、5、6のインキを、直径0.53mmのステンレススチール製パイプに直径0.5mmの超硬合金製ボールを抱持するボールペンチップを装着したポリプロピレン製のインキ収容管に直接充填した後、充填されたインキの後端にポリブテンよりなるインキ逆流防止体(液栓)を充填し、更に遠心処理を施してボールペンを得た。
また、前記実施例2、3及び比較例2、3、5、6のインキを、直径0.53mmのステンレススチール製パイプに直径0.5mmの超硬合金製ボールを抱持するボールペンチップを装着したポリプロピレン製のインキ収容管に直接充填した後、充填されたインキの後端にポリブテンよりなるインキ逆流防止体(液栓)を充填し、更に遠心処理を施してボールペンを得た。
得られたボールペンを走行試験機にて、JIS P3201筆記用紙Aに500m筆記した後、ボール沈み量の測定及び目視による筆跡の観察を行った。結果を以下に示す。
尚、前記表中の判定基準は以下の通り。
筆跡の状態
○:筆跡にかすれや線飛びを生じることなく、良好な筆跡を示した。
△:筆跡に若干のかすれや線飛びが見られる。
×:筆跡にかすれや線飛びが見られる。
筆跡の状態
○:筆跡にかすれや線飛びを生じることなく、良好な筆跡を示した。
△:筆跡に若干のかすれや線飛びが見られる。
×:筆跡にかすれや線飛びが見られる。
Claims (2)
- 少なくとも着色剤と、水溶性有機溶剤と、水とを含んでなる水性インキ組成物において、水酸基を有する脂肪酸同士又は水酸基を有する脂肪酸と水酸基を有しない脂肪酸とが縮合した2量体以上のオキシ脂肪酸オリゴマーであるエストリドを含んでなるボールペン用水性インキ組成物。
- 前記請求項1記載のボールペン用水性インキ組成物を内蔵したボールペン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004043942A JP2005232340A (ja) | 2004-02-20 | 2004-02-20 | ボールペン用水性インキ組成物及びそれを内蔵したボールペン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Cited By (3)
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JP2013221051A (ja) * | 2012-04-13 | 2013-10-28 | Mitsubishi Pencil Co Ltd | 水性ボールペン用インク組成物 |
US20130340649A1 (en) * | 2012-04-13 | 2013-12-26 | Mitsubishi Pencil Company, Limited | Ink composition for water-based ballpoint pen |
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