JP2008263097A - 半導体装置及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置及び半導体装置の製造方法 Download PDF

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忠兆 渡部
Naofumi Nakamura
直文 中村
Katsura Watanabe
桂 渡邉
Yoshiaki Shimooka
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Abstract

【目的】合わせずれにより下層配線層の絶縁膜が大きくエッチングされてしまうことを抑制する半導体装置の製造方法及びその方法で製造された半導体装置を提供することを目的とする。
【構成】本発明の一態様の半導体装置は、下層配線となるCu膜260と、Cu膜260の側面側に配置された有機絶縁膜220と、Cu膜260の側面側であって有機絶縁膜220上に配置された有機絶縁膜220よりも比誘電率が高いSiOC膜222と、SiOC膜222側に一部がはみ出して配置された、Cu膜260を上層配線265側へと接続するプラグ263と、Cu膜262のSiOC膜222側にはみ出した部分の下部に配置された、SiOC膜222よりもエッチングレートが低い膜質の改質膜280と、を備えたことを特徴とする。
【選択図】図9

Description

本発明は、半導体装置及び半導体装置の製造方法に係り、例えば、ダマシン配線を形成する製造方法に関する。
近年、半導体集積回路(LSI)の高集積化、及び高性能化に伴って新たな微細加工技術が開発されている。特に、最近はLSIの高速性能化を達成するために、配線材料を従来のアルミ(Al)合金から低抵抗の銅(Cu)或いはCu合金(以下、まとめてCuと称する。)に代える動きが進んでいる。Cuは、Al合金配線の形成において頻繁に用いられたドライエッチング法による微細加工が困難であるので、溝加工が施された絶縁膜上にCu膜を堆積し、溝内に埋め込まれた部分以外のCu膜を化学機械研磨(CMP)により除去して埋め込み配線を形成する、いわゆるダマシン(damascene)法が主に採用されている。Cu膜はスパッタ法などで薄いシード層を形成した後に電解めっき法により数100nm程度の厚さの積層膜を形成することが一般的である。さらに、多層Cu配線を形成する場合は、特に、デュアルダマシン構造と呼ばれる配線形成方法を用いることもできる。かかる方法では、下層配線上に絶縁膜を堆積し、所定のヴィアホール(孔)及び上層配線用のトレンチ(配線溝)を形成した後に、ヴィアホールとトレンチに配線材料となるCuを同時に埋め込み、さらに、上層の不要なCuをCMPにより除去し平坦化することにより埋め込み配線を形成する。
そして、最近は層間絶縁膜として比誘電率の低い低誘電率材料膜(low−k膜)を用いることが検討されている。すなわち、比誘電率kが、約4.2のシリコン酸化膜(SiO)膜から比誘電率kが3以下の低誘電率材料膜(low−k膜)を用いることにより、配線間の寄生容量を低減することが試みられている。そして、このlow−k膜中へのCuの拡散を防止するべく、溝内の壁面や底面には、まず、例えば、窒化チタン(TiN)等のバリアメタル膜が形成され、そして、その後にCuが埋め込まれる。また、デュアルダマシン構造用の上層配線のパターニングの際のレジスト現像不良を抑制するために、ヴィアホールに電子線を照射するといった技術の開示も存在する(例えば、特許文献1参照)。
ここで、上述したようなRC遅延を抑制するあまり、層間絶縁膜の誘電率低下に伴う機械的強度の低下や膜密度の低下による弊害が生じている。例えば、多層配線を形成する際に、下層配線に対してヴィアホール位置の合わせずれが生じた場合、ヴィアホールを開口する加工の際に下層配線層の絶縁膜部がエッチングされてしまうといった問題があった。特に、下層配線層上に形成されるCuの拡散防止膜をエッチングにより開口する際に、位置ずれが生じた箇所での下層配線層の絶縁膜部が大きくエッチングされてしまうといった問題があった。そして、絶縁膜部がエッチングされて大きく掘り込みが生じた箇所では局所的にヴィアアスペクト比が高くなってしまう。そのために、その後の金属材料を埋め込む際に埋込み不良が発生してしまう。よって、この埋込み不良箇所がボイドの発生サイトとなり配線の寿命を低下させてしまうといった問題があった。その他にも、ヴィアホールを開口する際のエッチング時に、絶縁膜のヴィアホール側壁にダメージが発生してその後に埋め込まれるプラグ材料を腐食させてしまうといった問題があった。
特開2004−221104号公報
本発明は、上述したような従来の問題点を克服し、合わせずれにより下層配線層の絶縁膜が大きくエッチングされ、プラグ材料の埋込み不良が発生してしまうことを抑制する半導体装置の製造方法及びその方法で製造された半導体装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様の半導体装置は、
下層配線と
前記下層配線の側面側に配置された第1の絶縁膜と、
前記下層配線の側面側であって前記第1の絶縁膜上に配置された前記第1の絶縁膜よりも比誘電率が高い第2の絶縁膜と、
前記第2の絶縁膜側に一部がはみ出して配置された、前記下層配線を上層配線側へと接続するプラグと、
前記プラグの前記第2の絶縁膜側にはみ出した部分の下部に配置された、前記第2の絶縁膜よりもエッチングレートが低い膜質の第3の絶縁膜と、
を備えたことを特徴とする。
また、本発明の一態様の半導体装置の製造方法は、
下層配線層が形成された基体上に拡散防止膜を形成する拡散防止膜形成工程と、
前記拡散防止膜上に絶縁膜を形成する絶縁膜形成工程と、
前記絶縁膜に前記拡散防止膜まで貫通する開口部を、前記下層配線中の配線上方で形成する開口部形成工程と、
前記開口部を形成したことによって露出した前記拡散防止膜と、前記開口部の位置が前記下層配線層中の絶縁膜側へと位置ずれしたことによって前記開口部の下部に位置することになった前記下層配線層中の絶縁膜とに、紫外線照射と電子線照射と酸素イオン注入とのいずれかを行ない、行われた部分の膜質を改質する改質工程と、
前記改質の後露出した前記拡散防止膜をエッチングするエッチング工程と、
前記エッチングの後前記開口部内に導電性材料を埋め込んで導電性材料膜を形成する導電性材料膜形成工程と、
を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、合わせずれにより下層配線層の絶縁膜が大きくエッチングされることを防止して、プラグ材料の埋め込み不良を低減することができる。よって、配線の信頼性を向上させることができる。
実施の形態1.
実施の形態1では、合わせずれが生じた位置に紫外線(UV)を照射することにより改質膜を形成して、この改質膜によって下層配線層の絶縁膜のエッチングを抑制する構成について説明する。以下、実施の形態1について、図面を用いて説明する。
図1は、実施の形態1における半導体装置の製造方法の要部を表すフローチャートである。
図1において、実施の形態1の半導体装置の製造方法では、有機絶縁膜形成工程(S102)と、炭酸化シリコン(SiOC)膜形成工程(S104)と、開口部形成工程(S106)と、バリアメタル膜形成工程(S108)と、シード膜形成工程(S110)と、めっき及びアニール工程(S112)と、研磨工程(S114)と、炭化シリコン(SiC)膜形成工程(S117)と、SiOC膜形成工程(S118)と、有機絶縁膜形成工程(S120)と、SiOC膜形成工程(S122)と、開口部形成工程(S124)と、UVキュア工程(S126)と、エッチング工程(S130)と、バリアメタル膜形成工程(S132)と、シード膜形成工程(S134)と、めっき及びアニール工程(S136)と、研磨工程(S138)と、SiC膜形成工程(S140)という一連の工程を実施する。
図2は、図1のフローチャートに対応して実施される工程を表す工程断面図である。
図2では、図1の有機絶縁膜形成工程(S102)からバリアメタル膜形成工程(S108)までを示している。
図2(a)において、有機絶縁膜形成工程として、基板200上に多孔質の有機絶縁膜220を例えば70〜100nmの厚さで形成する。このような絶縁膜を形成することで、比誘電率kが3.5よりも低い層間絶縁膜を得ることができる。ここでは、一例として、比誘電率が2.5未満の低誘電率絶縁材料となるポリアリーレンエーテル(PAr)を塗布して有機絶縁膜220を形成する。有機絶縁膜220の材料としては、PArの他に、ポリベンゾオキサゾール(PBO)、ポリベンゾシクロブテンなどの有機樹脂を主成分とする材料を用いても好適である。また、基板200として、例えば、直径300ミリのシリコンウェハを用いる。ここでは、デバイス部分の図示を省略している。そして、基板200上には、金属配線またはコンタクトプラグ等、図示しない各種の半導体素子あるいは構造を有する層が形成されていても構わない。或いは、その他の層が形成されていても構わない。例えば、金属配線材料の拡散を防止する拡散防止膜の層が形成されていても構わない。
図2(b)において、SiOC膜形成工程として、有機絶縁膜220上にCVD法によってキャップ絶縁膜となるSiOCを例えば膜厚30nm堆積することで、SiOC膜222の薄膜を形成する。ここでは、有機絶縁膜220の比誘電率kよりも高い比誘電率kが2.6程度のSiOC膜222を形成する。SiOC膜222を形成することで、ダマシン法により配線材料を埋め込む際の化学機械研磨(CMP)の荷重から機械的強度の小さい有機絶縁膜220を保護することができる。ここでは、CVD法によって成膜しているが、溶液をスピンコートし熱処理して薄膜を形成するSOD(spin on dielectic coating)法などその他の方法を用いても構わない。
図2(c)において、開口部形成工程として、リソグラフィー工程とドライエッチング工程でダマシン配線を作製するための配線溝構造である開口部150をSiOC膜222と有機絶縁膜220内に形成する。図示していないレジスト塗布工程、露光工程等のリソグラフィー工程を経てSiOC膜222の上にレジスト膜が形成された基板200に対し、露出したSiOC膜222を異方性エッチング法により除去する。次に、SiOC膜222の下層に位置する有機絶縁膜220を同様に異方性エッチング法により除去することで、基板200の表面に対し、略垂直に開口部150を形成することができる。例えば、一例として、反応性イオンエッチング法により開口部150を形成すればよい。
図2(d)において、バリアメタル膜形成工程として、開口部形成工程により形成された開口部150及びSiOC膜222表面にバリアメタル材料を用いたバリアメタル膜240を形成する。物理気相成長法(physical vapor deposition:PVD)法の1つであるスパッタ法を用いるスパッタリング装置内でタンタル(Ta)膜の薄膜を例えば膜厚5nm堆積し、バリアメタル膜240を形成する。バリアメタル材料の堆積方法としては、PVD法に限らず、原子層気相成長(atomic layer deposition:ALD、あるいは、atomic layer chemical vapor deposition:ALCVD)法やCVD法などを用いることができる。PVD法を用いる場合より被覆率を良くすることができる。また、バリアメタル膜の材料としては、Taの他、窒化タンタル(TaN)、チタン(Ti)、タングステン(W)、窒化チタン(TiN)、窒化タングステン(WN)もしくはTaとTaN等これらを組合せて用いた積層膜であっても構わない。
図3は、図1のフローチャートに対応して実施される工程を表す工程断面図である。
図3では、図1のシード膜形成工程(S110)からSiC膜形成工程(S117)までを示している。
図3(a)において、シード膜形成工程として、スパッタ等の物理気相成長(PVD)法により、次の工程である電解めっき工程のカソード極となるCu薄膜をシード膜250としてバリアメタル膜240が形成された開口部150内壁及び基板200表面に堆積(形成)させる。
図3(b)において、めっき工程として、シード膜250をカソード極として、電解めっき等の電気化学成長法によりCu膜260を開口部150及び基板200表面に堆積させる。ここでは、例えば、膜厚200nmのCu膜260を堆積させ、堆積させた後にアニール処理を例えば250℃の温度で30分間行なう。
図3(c)において、研磨工程として、CMP法によって、基板200の表面を研磨して、開口部以外に表面に堆積した配線層となるシード膜250を含むCu膜260とバリアメタル膜240を研磨除去する。その結果、図3(c)に示すように平坦化することができる。
図3(d)において、SiC膜形成工程として、基板200上に、CVD法により拡散防止膜としてSiC膜230を形成する。SiC膜230をCu膜260上に形成することで、Cuが上層の絶縁膜へと拡散することを防止できる。拡散防止膜の材料としては、SiCの他に、窒化シリコン(SiN)、或いは炭窒化シリコン(SiCN)等が好適である。これらの材料で形成される拡散防止膜は、ヴィアホール開口時のエッチングストッパの役割も果たす。
図4は、図1のフローチャートに対応して実施される工程を表す工程断面図である。
図4では、図1のSiOC膜形成工程(S118)からSiOC膜形成工程(S122)までを示している。
図4(a)において、SiOC膜形成工程として、SiC膜230上にヴィア層の層間絶縁膜となるSiOC膜270を例えば70〜100nmの厚さで形成する。SiOC膜270は、例えば、CVD法を用いて比誘電率kが2.5未満の低誘電率になるように形成される。例えば、比誘電率kが2.3となるSiOC膜270を形成する。形成方法はCVD法に限るものではない。溶液をスピンコートし熱処理して薄膜を形成するSOD法を用いても好適である。ヴィア層の層間絶縁膜の材料としては、例えば、ポリメチルシロキサン、ポリシロキサン、ハイドロジェンシロセスキオキサン、或いはメチルシロセスキオキサンなどのシロキサン骨格を有する材料を用いることができる。
図4(b)において、有機絶縁膜形成工程として、SiOC膜270上に上層配線層の層間絶縁膜となる多孔質の有機絶縁膜272を例えば30nmの厚さで形成する。このような絶縁膜を形成することで、比誘電率kが3.5よりも低い層間絶縁膜を得ることができる。ここでは、一例として、比誘電率が2.5未満の低誘電率絶縁材料となるPArを塗布して有機絶縁膜272を形成する。有機絶縁膜272の材料としては、有機絶縁膜220と同様、PArの他に、ポリベンゾオキサゾール(PBO)、ポリベンゾシクロブテンなどの有機樹脂を主成分とする材料を用いても好適である。
図4(c)において、SiOC膜形成工程として、有機絶縁膜272上にCVD法によって上層配線層側のキャップ絶縁膜となるSiOCを例えば膜厚40nm堆積することで、SiOC膜274を形成する。ここでは、有機絶縁膜272の比誘電率kよりも高い比誘電率kが2.6程度のSiOC膜274を形成する。SiOC膜274を形成することで、デュアルダマシン法により配線材料を埋め込む際のCMPの荷重から機械的強度の小さい有機絶縁膜272を保護することができる。ここでは、SiOC膜222と同様、CVD法によって成膜しているが、SOD法などその他の方法を用いても構わない。また、ここでは、SiOC膜274を形成しているが、それより比誘電率kが大きいシリコン酸化膜(SiO膜)等であっても構わない。
図5は、図1のフローチャートに対応して実施される工程を表す工程断面図である。
図5では、図1の開口部形成工程(S124)を示している。
図5(a)において、開口部形成工程として、まず、リソグラフィー工程とドライエッチング工程で、SiOC膜274内のヴィアホールとなる位置に開口部152を形成する。図示していないレジスト塗布工程、露光工程等のリソグラフィー工程を経てSiOC膜274の上にレジスト膜が形成された基板200に対し、露出したSiOC膜274を下地の有機絶縁膜272をエッチングストッパとして異方性エッチング法により除去して開口部152を形成すればよい。異方性エッチング法を用いることで、基板200の表面に対し、略垂直に開口部152を形成することができる。例えば、一例として、反応性イオンエッチング法により開口部152を形成すればよい。
図5(b)において、開口部形成工程の続きとして、ドライエッチング工程で開口部152の続きを有機絶縁膜272内に形成する。エッチングガス種を変えて、同様に、露出した有機絶縁膜272を下地のSiOC膜270をエッチングストッパとして異方性エッチング法により除去して開口部152の続きを形成すればよい。
図5(c)において、開口部形成工程の続きとして、リソグラフィー工程とドライエッチング工程によって今度は上層配線層のダマシン配線を作製するためのトレンチである開口部154をSiOC膜274内に形成する。そして、同時に、ヴィアホールとなる開口部152をSiOC膜270内に形成する。同じ材料を用いているので、同時にエッチングすることができる。図示していないレジスト塗布工程、露光工程等のリソグラフィー工程を経てSiOC膜274の上にレジスト膜が形成された基板200に対し、露出したSiOC膜274を下地の有機絶縁膜272をエッチングストッパとして異方性エッチング法により除去して開口部154を形成すればよい。また、露出したSiOC膜270を下地のSiC膜230をエッチングストッパとして、異方性エッチング法により除去して開口部152を形成すればよい。
従来技術では、この次に、開口部152底のエッチングストッパとなったSiC膜230をエッチングするところであるが、図5(c)に示すように、開口したヴィアホールの位置が、下層配線となるCu膜260の端部から下層配線層の層間絶縁膜側へとはみ出すように合わせずれ(位置ずれ)が生じてしまう場合がある。そのままSiC膜230をエッチングすると下地のSiOC膜222はSiC膜230よりもエッチングレートが高いためにオーバーエッチングを行った際にSiOC膜222に大きく掘り込み穴が形成されてしまう。場合によっては、この掘り込み穴が下層配線層の層間絶縁膜である有機絶縁膜220に達してしまう可能性もある。そのため、実施の形態1では、以下に説明するように、この下層配線層のキャップ膜であるSiOC膜222に形成される掘り込み穴の掘り込み量を抑制する。
図6は、図1のフローチャートに対応して実施される工程を表す工程断面図である。
図6では、図1のUVキュア工程(S126)からエッチング工程(S130)の一部までを示している。
図6(a)において、UVキュア工程として、開口部152底の露出したSiC膜230を残した状態で開口部152,154内とSiOC膜274表面にUV160を照射することでキュアする。UVキュアにより開口部152直下の露出したSiC膜230と開口部152の合わせずれによって開口部152の下部に位置することになった下層配線層中のSiOC膜222と開口部152,154の壁面のSiOC膜270,274の表面膜質を改質することができる。SiOC膜222やSiOC膜270,274では、膜中のメチル基(CH)の量が減少し、シリコン(Si)と酸素(O)との結合(Si−O−Si結合)が増加してSiOに近い絶縁膜となる。また、エッチング時のダメージにより吸湿した開口部152,154側壁のSiOC膜270,274ではキュアにより膜中の水分を消失させることができる。ここでは、基板温度が400℃以下になるように加熱した状態で350nm以下の波長の紫外線を照射すると好適である。UVキュアにより、開口部152の下部に位置するSiOC膜222の表面には改質膜280が形成される。また、露出したSiC膜230は、改質膜282に改質される。また、開口部152の壁面のSiOC膜270には、改質膜284が形成される。同様に、SiOC膜274の上面及び開口部154の壁面には、改質膜286が形成される。ここでは、特に、改質膜280の膜厚がエッチングストッパとなるSiC膜230の膜厚の30%以上の厚さになるようにキュアすることが好適である。さらに、元々のSiOC膜222の膜厚よりも薄くなるようにキュアすることが好適である。例えば、20nm程度が望ましい。改質膜280の膜厚を厚くしすぎないようにすることで比誘電率を必要以上に上昇させないようにすることができる。
図6(b)において、エッチング工程として、まず、露出したSiC膜230の改質膜282をエッチングより除去する。ここでは、Cu膜260上の改質膜282を完全に除去するために、例えば、30%のオーバーエッチングを行なう。本実施の形態では、ヴィア直下のSiOC膜222が深さdまで改質されSiOに近い膜質の改質膜280となっている。そのため、改質膜280はSiOC膜222よりもエッチングレートが低くなる。よって、改質膜280に形成される掘り込みHの深さdが改質膜280の深さdよりも浅い、例えば30%のオーバーエッチング分程度に抑えることができる。例えば、20nm以下に抑えることができる。そのため、仮にヴィアホールと下層配線が合わせずれを生じたとしてもSiOC膜222に大きな掘り込みが形成されないようにエッチングすることができる。
図7は、図1のフローチャートに対応して実施される工程を表す工程断面図である。
図7では、図1のエッチング工程(S130)の続きからバリアメタル膜形成工程(S132)までを示している。
図7(a)において、エッチング工程の続きとして、露出した有機絶縁膜272を下地のSiOC膜270をエッチングストッパとして異方性エッチング法により除去して上層配線が埋め込まれる開口部154を完成させる。
図7(b)において、導電性材料膜形成工程の一部となるバリアメタル膜形成工程として、開口部152,154内及びSiOC膜274の改質膜286表面にバリアメタル材料を用いたバリアメタル膜242を形成する。下層配線形成時と同様、スパッタ法を用いて例えばTa膜を膜厚5nm堆積し、バリアメタル膜242を形成する。また、バリアメタル膜の材料としては、Taの他、TaN、Ti、W、TiN、WNもしくはTaとTaN等これらを組合せて用いた積層膜であっても構わない点はバリアメタル膜240と同様である。
図8は、図1のフローチャートに対応して実施される工程を表す工程断面図である。
図8では、図1のシード膜形成工程(S134)からめっき及びアニール工程(S136)までを示している。
図8(a)において、導電性材料膜形成工程の一部となるシード膜形成工程として、スパッタ等のPVD法により、次の工程である電解めっき工程のカソード極となるCu薄膜をシード膜252としてバリアメタル膜242が形成された開口部152,154内壁及び基板200表面に堆積(形成)させる。
図8(b)において、導電性材料膜形成工程の一部となるめっき工程として、シード膜252をカソード極として、電解めっき等の電気化学成長法により導電性材料のCu膜262を開口部152,154及び基板200表面に堆積させる。ここでは、例えば、膜厚800nmのCu膜262を堆積させ、堆積させた後にアニール処理を例えば250℃の温度で30分間行なう。
図9は、図1のフローチャートに対応して実施される工程を表す工程断面図である。
図9では、図1の研磨工程(S138)からSiC膜形成工程(S140)までを示している。
図9(a)において、研磨工程として、CMP法によって、基板200の表面を研磨して、開口部以外に表面に堆積した配線層となるシード膜252を含むCu膜262とバリアメタル膜242とSiOC膜274上面の改質膜286を研磨除去する。その結果、図9(a)に示すように平坦化することができる。
図9(b)において、SiC膜形成工程として、基板200上に、CVD法により拡散防止膜としてSiC膜232を形成する。SiC膜232をCu膜262上に形成することで、Cuがさらなる上層の絶縁膜へと拡散することを防止できる。拡散防止膜の材料としては、SiCの他に、SiN、或いはSiCN等が好適である点は上述した通りである。以上のようにして、デュアルダマシン配線を形成することができる。
以上のようにして製造される半導体装置は、下層配線層に下層配線となるCu膜260とCu膜260の側面側に層間絶縁膜となる有機絶縁膜220とその上部のSiOC膜222とSiOC膜222上の一部分に配置された改質膜280が形成される。そして、この半導体装置には、Cu膜260を上層配線265となる開口部154内のCu膜262側へと接続するプラグ263としての開口部152内のCu膜262が、SiOC膜222側に一部がはみ出して配置される。合わせずれ量は、開口部152のヴィアホール直径の1/3以内の寸法まで許容可能である。改質膜280は、SiOC膜222上の一部分として、プラグ263のSiOC膜222側にはみ出した部分の下部に配置される。改質膜280は、改質膜280が上部に配置されていないSiOC膜222の他の部分の膜厚よりも薄く配置される。
以上のように、合わせずれが生じた位置での下層配線層の絶縁膜に改質膜280を形成しておくことで、改質膜280に形成される掘り込みHの深さdを浅くすることができる。そのため、局所的なアスペクト比の高い部分を生じさせない。よって、Cu膜262のヴィアホールへの埋め込み不良を抑制することができる。また、必要以上のキュアを行なわないようにすることで、上層配線層及び下層配線層における絶縁膜の比誘電率の上昇を抑えることができる。なお、キュアにより改質した箇所では同一配線層内でのC量、O量が異なっているため、例えばTEM/EELS分析で膜質の相違を調べることができる。
実施の形態2.
実施の形態2では、合わせずれが生じた位置に電子線(EB)を照射することにより改質膜を形成して、この改質膜により下層配線層の絶縁膜のエッチングを抑制する構成について説明する。
図10は、実施の形態2における半導体装置の製造方法の要部を表すフローチャートである。
図10において、実施の形態2の半導体装置の製造方法では、UVキュア工程(S126)の代わりに、EBキュア工程(S128)を備えた点以外は、図1と同様である。また、S102〜S124までの各工程の内容は、実施の形態1と同様である。
図11は、図10のフローチャートに対応して実施される工程を表す工程断面図である。
図11では、図10のEBキュア工程(S128)を示している。
図11において、EBキュア工程として、開口部152底の露出したSiC膜230を残した状態で開口部152,154内とSiOC膜274表面にEB162を照射することでキュアする。EBキュアにより、UVキュアと同様、開口部152直下の露出したSiC膜230と開口部152の合わせずれによって開口部152の下部に位置することになった下層配線層中のSiOC膜222と開口部152,154の壁面のSiOC膜270,274の膜質を改質することができる。すなわち、SiOC膜222やSiOC膜270,274では、膜中のメチル基(CH)の量が減少し、シリコン(Si)と酸素(O)との結合(Si−O−Si結合)が増加してSiOに近い絶縁膜となる。また、エッチング時のダメージにより吸湿した開口部152,154側壁のSiOC膜270,274ではキュアにより膜中の水分を消失させることができる。ここでは、基板温度が400℃以下になるように加熱した状態で、加速電圧が2keV以下、照射時間が120s以下になるようにEBを照射すると好適である。EBキュアにより、UVキュアと同様、開口部152の下部に位置するSiOC膜222の表面には改質膜280が形成される。また、露出したSiC膜230は、改質膜282に改質される。また、開口部152の壁面のSiOC膜270には、改質膜284が形成される。同様に、SiOC膜274の上面及び開口部154の壁面には、改質膜286が形成される。ここでも、改質膜280の膜厚がエッチングストッパとなるSiC膜230の膜厚の30%以上の厚さになるようにキュアすることが好適である。さらに、元々のSiOC膜222の膜厚よりも薄くなるようにキュアすることが好適である。すなわち、例えば、20nm程度が望ましい。改質膜280の膜厚を厚くしすぎないようにすることで比誘電率を必要以上に上昇させないようにすることができる。以降のS130〜S140までの各工程の内容は実施の形態1と同様である。
以上のようにして、図9(b)に示す実施の形態1と同様な半導体装置を製造することができる。よって、実施の形態1と同様、合わせずれが生じた位置での下層配線層の絶縁膜に改質膜280を形成しておくことで、改質膜280に形成される掘り込みHの深さdを浅くすることができる。よって、Cu膜262の埋め込み不良を抑制することができる。また、必要以上のキュアを行なわないようにすることで、上層配線層及び下層配線層における絶縁膜の比誘電率の上昇を抑えることができる。
実施の形態3.
実施の形態3では、合わせずれが生じた位置に酸素(O)イオン注入を行なうことによって改質膜を形成して、この改質膜により下層配線層の絶縁膜のエッチングを抑制する構成について説明する。
図12は、実施の形態3における半導体装置の製造方法の要部を表すフローチャートである。
図12において、実施の形態3の半導体装置の製造方法では、UVキュア工程(S126)の代わりに、Oイオン注入工程(S129)を備えた点以外は、図1と同様である。また、S102〜S124までの各工程の内容は、実施の形態1と同様である。
図13は、図12のフローチャートに対応して実施される工程を表す工程断面図である。
図13では、図12のOイオン注入工程(S129)を示している。
図13において、Oイオン注入工程として、開口部152底の露出したSiC膜230を残した状態で開口部152,154内とSiOC膜274表面にOイオン164を注入する。Oイオン注入により、UVキュアと同様、開口部152直下の露出したSiC膜230と開口部152の合わせずれによって開口部152の下部に位置することになった下層配線層中のSiOC膜222と開口部152,154の壁面のSiOC膜270,274の膜質を改質することができる。すなわち、SiOC膜222やSiOC膜270,274では、Si−O−Si結合が増加してSiOに近い絶縁膜となる。ここでは、酸素イオンガスを用いて、加速エネルギーを5keV〜2.0MeV、Dose量を1014〜1017cm−2になるようにOイオン注入すると好適である。Oイオン注入により、UVキュアと同様、開口部152の下部に位置するSiOC膜222の表面には改質膜280が形成される。また、露出したSiC膜230は、改質膜282に改質される。また、開口部152の壁面のSiOC膜270には、改質膜284が形成される。同様に、SiOC膜274の上面及び開口部154の壁面には、改質膜286が形成される。ここでも、改質膜280の膜厚がエッチングストッパとなるSiC膜230の膜厚の30%以上の厚さになるようにOイオン注入することが好適である。さらに、元々のSiOC膜222の膜厚よりも薄くなるようにOイオン注入することが好適である。すなわち、例えば、20nm程度が望ましい。改質膜280の膜厚を厚くしすぎないようにすることで比誘電率を必要以上に上昇させないようにすることができる。以降のS130〜S140までの各工程の内容は実施の形態1と同様である。
以上のようにして、図9(b)に示す実施の形態1と同様な半導体装置を製造することができる。よって、実施の形態1と同様、合わせずれが生じた位置での下層配線層の絶縁膜に改質膜280を形成しておくことで、改質膜280に形成される掘り込みHの深さdを浅くすることができる。よって、Cu膜262の埋め込み不良を抑制することができる。また、必要以上のOイオン注入を行なわないようにすることで、上層配線層及び下層配線層における絶縁膜の比誘電率の上昇を抑えることができる。
実施の形態4.
上述した各実施の形態では、Cuの拡散を防止すべくTa等のバリアメタル膜を形成する工程を備えていた。実施の形態4では、シード膜の材料を変更することでバリアメタル膜形成工程を省略した半導体装置の製造方法について説明する。
図14は、実施の形態4における半導体装置の製造方法の要部を表すフローチャートである。
図14において、実施の形態4の半導体装置の製造方法では、バリアメタル膜形成工程(S132)を削除した点と、シード膜形成工程(S134)の代わりに、シード膜形成工程(S133)を備えた点以外は、図1と同様である。また、S102〜S130までの各工程の内容は、実施の形態1と同様である。
図15は、図14のフローチャートに対応して実施される工程を表す工程断面図である。
図15では、図14のシード膜形成工程(S133)からめっき及びアニール工程(S136)までを示している。
図15(a)において、シード膜形成工程として、スパッタ等のPVD法により、次の工程である電解めっき工程のカソード極となるマンガン(Mn)とCuの合金膜をシード膜254として開口部152,154内壁及び基板200表面に堆積(形成)させる。
図15(b)において、めっき工程として、シード膜254をカソード極として、電解めっきによる電気化学成長法により導電性材料となるCu膜262を開口部152,154内及び基板200表面に堆積させる。ここでは、例えば膜厚800nmのCu膜262を堆積させ、堆積させた後にアニール処理を例えば250℃の温度で30分間行なう。アニール処理を行うことでシード膜254中のMnが絶縁膜側壁に拡散し、Mnがシリコン(Si)や酸素(O)と結合してMnSixOy、或いはMnOxを形成する。ここで、シリコンと酸素は、SiOC膜270,274等から供給を受けることができる。さらに、余剰のMnは開口部152,154以外のCu膜262表面まで排出され得る。このようにして自己形成されたMnSixOyやMnOxがバリア絶縁膜244となる。よって、実施の形態4では、シード膜形成工程前のバリアメタル膜形成工程を省略することができる。
図16は、図14のフローチャートに対応して実施される工程を表す工程断面図である。
図16では、図14のSiC膜形成工程(S140)を示している。めっき及びアニール工程後のS138〜S140の各工程の内容は、実施の形態1と同様である。その結果、図16に示すような多層配線を形成することができる。
なお、ここでは、UVキュアを用いているが、EBキュアでもOイオン注入でも構わないことは言うまでもない。
実施の形態5.
上述した各実施の形態では、下層配線となるCu膜260の上層への拡散防止にSiC膜230を用いていた。実施の形態5では、SiC膜230の他に、さらに、選択的にCu膜260の上面をキャップする拡散防止膜を形成する構成について説明する。
図17は、実施の形態5における半導体装置の製造方法の要部を表すフローチャートである。
図17において、実施の形態5の半導体装置の製造方法では、研磨工程(S114)とSiC膜形成工程(S117)の間に、CuSiN膜形成工程(S115)を追加した点以外は、図1と同様である。また、S102〜S114までの各工程の内容は、実施の形態1と同様である。
図18は、図17のフローチャートに対応して実施される工程を表す工程断面図である。
図18では、図17のCuSiN膜形成工程(S115)とSiC膜形成工程(S140)後の状態とを示している。
図18(a)において、CuSiN膜形成工程として、露出したCu膜260の上面に選択的に拡散防止膜となるCuSiN膜290を形成する。ここでは、Cuと珪素(Si)と窒素(N)の化合物膜であるCuSiN膜290を形成する。CuSiN膜290は、シラン(SiH)ガスとアンモニア(NH)ガスを基板200が配置された反応容器内に供給することでCu膜260の表面を選択的に改質処理することで形成することができる。具体的には、Cu配線形成後、還元性プラズマにてCu膜260の表面の酸化膜を除去したうえで、SiHガスでCu膜260の表面を曝し、SiをCu中に拡散させる。その後、NHガスの一成分であるNを含むプラズマで余剰のSiを除去し、Si−Nの結合をCu膜260の表面に形成すればよい。このCuSiN膜290は、例えば、2〜3nmの膜厚で形成される。CuSiN膜290を形成することで絶縁膜中へのCu拡散を抑制することができる。そして、その後のS117〜S140までの各工程の内容は、実施の形態1と同様である。その結果、図18(b)に示すような多層配線を形成することができる。
なお、ここでは、改質膜の形成にUVキュアを用いているが、EBキュアでもOイオン注入でも構わないことは言うまでもない。
実施の形態6.
実施の形態6では、実施の形態5で説明したCuSiN膜290とは異なる拡散防止膜を形成する構成について説明する。
図19は、実施の形態6における半導体装置の製造方法の要部を表すフローチャートである。
図19において、実施の形態6の半導体装置の製造方法では、研磨工程(S114)とSiC膜形成工程(S117)の間に、コバルトタングステンボロン(CoWB)膜形成工程(S116)を追加した点以外は、図1と同様である。すなわち、CuSiN膜形成工程(S115)の代わりにCoWB膜形成工程(S116)を備えた点以外は、図17と同様である。また、S102〜S114までの各工程の内容は、実施の形態1と同様である。
図20は、図19のフローチャートに対応して実施される工程を表す工程断面図である。
図20では、図19のCoWB膜形成工程(S116)とSiC膜形成工程(S140)後の状態とを示している。
図20(a)において、CoWB膜形成工程として、露出したCu膜260の上面に選択的に拡散防止膜となるCoWB膜292を形成する。選択めっき法を用いて、CoWBを露出したCu配線表面に成膜する。具体的には、Cu配線形成後、塩酸(HCl)或いはフッ酸(HF)等の薬液に浸漬させるウェット処理にてCu膜260の表面の酸化膜を除去したうえで、ジメチルアミンボラン(DMAB)を用いて無電解めっき法にてCu膜260の表面に選択的にCoWBを形成すればよい。CoWBの他に、同様の拡散防止膜となるCo合金として、例えば、コバルトタングステンリン(CoWP)、或いはこれらを含むCo合金も好適である。このCoWB膜292は、例えば、10nmの膜厚で形成される。CoWB膜292を形成することで絶縁膜中へのCu拡散を抑制することができる。そして、その後のS117〜S140までの各工程の内容は、実施の形態1と同様である。その結果、図20(b)に示すような多層配線を形成することができる。
なお、ここでも改質膜の形成にUVキュアを用いているが、EBキュアでもOイオン注入でも構わないことは言うまでもない。
実施の形態7.
上述した各実施の形態では、層間絶縁膜に有機絶縁膜220,272を用いていたが実施の形態7では、SiOC膜とする構成について説明する。
図21は、実施の形態7における半導体装置の製造方法の要部を表すフローチャートである。
図21において、実施の形態7の半導体装置の製造方法では、有機絶縁膜形成工程(S102)を削除した点と、有機絶縁膜形成工程(S120)の代わりにSiC膜形成工程(S121)を備えた点以外は、図1と同様である。また、SiOC膜形成工程(S104)で形成されるSiOC膜222が下層配線層の層間絶縁膜となる点を除いて、S104〜S118までの各工程の内容は、実施の形態1と同様である。
図22は、図21のフローチャートに対応して実施される工程を表す工程断面図である。
図22では、図21のSiC膜形成工程(S121)から開口部形成工程(S124)までを示している。
図22(a)において、SiC膜形成工程として、SiOC膜270上に、CVD法によりミドルレイヤーとしてSiC膜234を形成する。例えば、20〜30nmの膜厚でSiC膜234を形成する。ミドルレイヤーの材料としては、SiCの他に、SiN、或いはSiCN等が好適である。これらの材料で形成されるミドルレイヤーの膜は、上層配線用のトレンチ開口時のエッチングストッパの役割も果たす。
図22(b)において、SiOC膜形成工程として、SiC膜234上に上層配線層の層間絶縁膜となるSiOC膜276を例えば70〜100nmの厚さで形成する。SiOC膜276は、例えば、CVD法を用いて比誘電率kが2.5未満の低誘電率になるように形成される。例えば、比誘電率kが2.3となるSiOC膜276を形成する。形成方法はCVD法に限るものではない。SOD法を用いても好適である。上層配線層の層間絶縁膜の材料としては、例えば、ポリメチルシロキサン、ポリシロキサン、ハイドロジェンシロセスキオキサン、或いはメチルシロセスキオキサンなどのシロキサン骨格を有する材料を用いることができる。
図22(c)において、開口部形成工程として、まず、リソグラフィー工程とドライエッチング工程で、SiOC膜276とSiC膜234とSiOC膜270内のヴィアホールとなる位置に開口部152を形成する。図示していないレジスト塗布工程、露光工程等のリソグラフィー工程を経てSiOC膜276の上にレジスト膜が形成された基板200に対し、露出したSiOC膜276とその下層のSiC膜234とSiOC膜270を下地のSiC膜230をエッチングストッパとして異方性エッチング法により除去して開口部152を形成すればよい。異方性エッチング法を用いることで、基板200の表面に対し、略垂直に開口部152を形成することができる。例えば、一例として、反応性イオンエッチング法により開口部152を形成すればよい。
そして、開口部形成工程の続きとして、リソグラフィー工程とドライエッチング工程によって今度は上層配線層のダマシン配線を作製するためのトレンチである開口部154をSiOC膜276内に形成する。同様に、図示していないレジスト塗布工程、露光工程等のリソグラフィー工程を経てSiOC膜276の上にレジスト膜が形成された基板200に対し、露出したSiOC膜276を下地のSiC膜234をエッチングストッパとして異方性エッチング法により除去して開口部154を形成すればよい。
図23は、図21のフローチャートに対応して実施される工程を表す工程断面図である。
図23では、図21のUVキュア工程(S126)とSiC膜形成工程(S140)後の状態とを示している。
図23(a)において、UVキュア工程として、開口部152底の露出したSiC膜230を残した状態で開口部152,154内とSiOC膜276表面にUV160を照射することでキュアする。UVキュアにより開口部152直下の露出したSiC膜230と開口部152の合わせずれによって開口部152の下部に位置することになった下層配線層中のSiOC膜222と開口部152,154の壁面のSiOC膜270,276及びSiC膜234の膜質を改質することができる。SiOC膜222やSiOC膜270,276では、膜中のCH基の量が減少し、SiとOとの結合(Si−O−Si結合)が増加してSiOに近い絶縁膜となる。また、エッチング時のダメージにより吸湿した開口部152,154側壁のSiOC膜270,276ではキュアにより膜中の水分を消失させることができる。ここでは、基板温度が400℃以下になるように加熱した状態で350nm以下の波長の紫外線を照射すると好適である。UVキュアにより、開口部152の下部に位置するSiOC膜222の表面には改質膜280が形成される。また、露出したSiC膜230は、改質膜282に改質される。また、開口部152の壁面のSiOC膜270には、改質膜284が形成される。同様に、SiOC膜276の上面及び開口部154の壁面には、改質膜286が形成される。同様に、開口部154底面及び開口部152の壁面のSiC膜234には、改質膜285が形成される。その他は、実施の形態1と同様である。また、その後のS130〜S140までの各工程の内容は、実施の形態1と同様である。その結果、図23(b)に示すような多層配線を形成することができる。
なお、ここでは、改質膜の形成にUVキュアを用いているが、EBキュアでもOイオン注入でも構わないことは言うまでもない。
以上の説明において、上記各実施の形態における配線層の材料として、Cu以外に、Cu−Sn合金、Cu−Ti合金、Cu−Al合金等の、半導体産業で用いられるCuを主成分とする材料を用いても同様の効果が得られる。
以上、具体例を参照しつつ実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。
さらに、層間絶縁膜の膜厚や、開口部のサイズ、形状、数などについても、半導体集積回路や各種の半導体素子において必要とされるものを適宜選択して用いることができる。
その他、本発明の要素を具備し、当業者が適宜設計変更しうる全ての半導体装置及び半導体装置の製造方法は、本発明の範囲に包含される。
また、説明の簡便化のために、半導体産業で通常用いられる手法、例えば、フォトリソグラフィプロセス、処理前後のクリーニング等は省略しているが、それらの手法が含まれることは言うまでもない。
実施の形態1における半導体装置の製造方法の要部を表すフローチャートである。 図1のフローチャートに対応して実施される工程を表す工程断面図である。 図1のフローチャートに対応して実施される工程を表す工程断面図である。 図1のフローチャートに対応して実施される工程を表す工程断面図である。 図1のフローチャートに対応して実施される工程を表す工程断面図である。 図1のフローチャートに対応して実施される工程を表す工程断面図である。 図1のフローチャートに対応して実施される工程を表す工程断面図である。 図1のフローチャートに対応して実施される工程を表す工程断面図である。 図1のフローチャートに対応して実施される工程を表す工程断面図である。 実施の形態2における半導体装置の製造方法の要部を表すフローチャートである。 図10のフローチャートに対応して実施される工程を表す工程断面図である。 実施の形態3における半導体装置の製造方法の要部を表すフローチャートである。 図12のフローチャートに対応して実施される工程を表す工程断面図である。 実施の形態4における半導体装置の製造方法の要部を表すフローチャートである。 図14のフローチャートに対応して実施される工程を表す工程断面図である。 図14のフローチャートに対応して実施される工程を表す工程断面図である。 実施の形態5における半導体装置の製造方法の要部を表すフローチャートである。 図17のフローチャートに対応して実施される工程を表す工程断面図である。 実施の形態6における半導体装置の製造方法の要部を表すフローチャートである。 図19のフローチャートに対応して実施される工程を表す工程断面図である。 実施の形態7における半導体装置の製造方法の要部を表すフローチャートである。 図21のフローチャートに対応して実施される工程を表す工程断面図である。 図21のフローチャートに対応して実施される工程を表す工程断面図である。
符号の説明
200 基板
150,152,154 開口部
160 UV
162 EB
164 Oイオン
220,272 有機絶縁膜
222,270,274,276 SiOC膜
230,232,234 SiC膜
260,262 Cu膜
263 プラグ
265 上層配線
280,282,284,285,286 改質膜

Claims (5)

  1. 下層配線と
    前記下層配線の側面側に配置された第1の絶縁膜と、
    前記下層配線の側面側であって前記第1の絶縁膜上に配置された前記第1の絶縁膜よりも比誘電率が高い第2の絶縁膜と、
    前記第2の絶縁膜側に一部がはみ出して配置された、前記下層配線を上層配線側へと接続するプラグと、
    前記プラグの前記第2の絶縁膜側にはみ出した部分の下部に配置された、前記第2の絶縁膜よりもエッチングレートが低い膜質の第3の絶縁膜と、
    を備えたことを特徴とする半導体装置。
  2. 前記第3の絶縁膜は、前記第2の絶縁膜上の一部分に配置され、前記第3の絶縁膜が上部に配置されていない前記第2の絶縁膜の他の部分の膜厚よりも薄く形成されたことを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  3. 下層配線層が形成された基体上に拡散防止膜を形成する拡散防止膜形成工程と、
    前記拡散防止膜上に絶縁膜を形成する絶縁膜形成工程と、
    前記絶縁膜に前記拡散防止膜まで貫通する開口部を、前記下層配線中の配線上方で形成する開口部形成工程と、
    前記開口部を形成したことによって露出した前記拡散防止膜と、前記開口部の位置が前記下層配線層中の絶縁膜側へと位置ずれしたことによって前記開口部の下部に位置することになった前記下層配線層中の絶縁膜とに、紫外線照射と電子線照射と酸素イオン注入とのいずれかを行ない、行われた部分の膜質を改質する改質工程と、
    前記改質の後露出した前記拡散防止膜をエッチングするエッチング工程と、
    前記エッチングの後前記開口部内に導電性材料を埋め込んで導電性材料膜を形成する導電性材料膜形成工程と、
    を備えたことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  4. 膜質が改質された結果、前記下層配線層中の絶縁膜に形成された改質膜が残るように前記エッチングが行なわれることを特徴とする請求項3記載の半導体装置の製造方法。
  5. 前記下層配線層中の絶縁膜は、2層以上に形成された複数の絶縁膜で構成され、前記改質膜の膜厚が前記下層配線層中の上層の絶縁膜の膜厚よりも薄く形成されることを特徴とする請求項4記載の半導体装置の製造方法。
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