JP2008261089A - 路面標示施工方法、音発生突起形成方法およびセメント系路面標示材 - Google Patents

路面標示施工方法、音発生突起形成方法およびセメント系路面標示材 Download PDF

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Abstract

【課題】路面標示の寿命が長い舗装道路の路面標示方法と、音発生突起の形成時間が短縮し、音発生突起形成装置が不要で低コストな音発生突起形成方法と、路面標示材の高強度化が図れ、路面標示材の耐久性が高いセメント系路面標示材を提供する。
【解決手段】標示型13を用い路面形成層10cにセンターラインと同じ平面形状の凹部18を形成し、凹部18に塗料を充填しセンターライン12を引く。よって、ライン12が厚く、長寿命となる。また、音発生突起23と同形の突起用凹部25a付きの音発生突起付形用型24を半固化状態のライン12に押圧し、多数の音発生突起23を形成するので、突起23の形成時間が短く施工コストが低い。路面標示材をセメント系とすれば、ライン12の高強度化が図れ、ライン12の耐久性も高まる。
【選択図】図1

Description

この発明は路面標示施工方法、音発生突起形成方法およびセメント系路面標示材、詳しくは舗装道路に横断歩道、停止線、車線などの路面標示を施工する路面標示施工方法、走行中の車両のタイヤが接触すると車内で振動音が発生する音発生突起形成方法およびセメントを主原料としたセメント系路面標示材に関する。
舗装道路には、車両の運転者などに走行中の道路に関しての規制、警戒、案内、指示といった各種の情報(例えば横断歩道、停止線、車線など)を与えるため、路面標示が施されている。
路面標示は、ロジンや石油樹脂などを主原料とし、これに着色剤と、骨材と、着色剤(白色、黄色など)とを混練して得られた着色トラフィック塗料を路面に塗布することで施工されている。現場では、着色トラフィック塗料を加熱、溶融し、専用の路面標示機を用いて、舗装道路の路面上の所定の位置に塗布している(例えば特許文献1など)。なお、従来における塗料の塗布厚は1.5〜3mm程度で、一般的な舗装道路は複数のアスファルト層を重ね合わせた複層構造となっている。
特開2005−171664公報
しかしながら、特許文献1のような従来の路面標示の施工方法は、単に舗装道路の路面(最上段のアスファルト層の上面)で、前記路面標示機を走行させながら、トラフィック塗料を厚さ3mm程度塗布し、これを冷やして路面標示部とするものであった。そのため、路面標示部のうち、走行車両のタイヤと接触する部分では塗料の磨耗が激しく、短期間でそこの塗料が消失していた。これは、交通安全上、重大な問題となっていた。
そこで、発明者は鋭意研究の結果、路面標示用の塗料を舗装道路の路面上に塗布するのではなく、路面に型材を用いて凹部を形成し、凹部に塗料(路面標示材)を充填すれば、従来より厚肉な路面標示部の形成が可能となり、その結果、路面標示部の寿命を長くすることができることを知見し、この発明を完成させた。
また、発明者は、鋭意研究の結果、路面標示部の上面に、走行中の車両のタイヤが接触すると車内で振動音が発生する音発生突起を形成するにあたって、路面標示部に多数の音発生突起をまとめて形成可能で、音発生突起の形成時間が短縮し、高価な音発生突起形成装置が不要で、施工コストも低下する音発生突起形成方法も創作した。これは、路面形成層に塗布された路面標示材が固化する前に、音発生突起付形用型を路面標示部の上面に押し付けるというものである。
さらに、発明者は、鋭意研究の結果、従来の合成樹脂系(主成分がエポキシ樹脂などの熱硬化性合成樹脂)の塗料に代えて、セメント系の路面標示材を採用すれば、路面標示部を高強度化し、耐久性も高められることを知見し、この発明を完成させた。
この発明は、路面標示部の寿命を長くすることができる舗装道路の路面標示方法を提供することを目的としている。
また、この発明は、音発生突起の形成時間が短縮し、高価な音発生突起形成装置が不要で、かつ施工の低コスト化も図れる音発生突起形成方法を提供することを目的としている。
さらに、この発明は、路面標示部の高強度化が図れ、その耐久性も高めることができるセメント系路面標示材を提供することを目的としている。
請求項1に記載の発明は、平坦な上面に舗装材からなる路面形成層が積層される下地層のうち、路面標示部が形成される部分に、該路面標示部と略同じ平面形状を有した標示型を位置決めする型置き工程と、該標示型を位置決めした状態で、前記下地層に前記舗装材を敷いて締め固め、前記下地層に前記路面形成層を積層する路面層形成工程と、前記路面形成層から前記標示型を抜き取り、前記路面標示部と同じ平面形状の凹部を形成する型抜き工程と、前記凹部に路面標示材を充填し、前記路面標示部を形成する標示形成工程とを備えた路面標示施工方法である。
請求項1に記載の発明によれば、上面が平坦な下地層のうち、路面標示部が形成される部分に、路面標示部と同じ平面形状を有した標示型を位置決めし、この状態で、下地層に舗装材を敷きつめて路面形成層を積層する。その後、路面形成層から標示型を抜き取り、路面標示部と同じ平面形状の凹部を形成する。それから、凹部に路面標示材を充填して路面標示部を形成する。
このように、標示型を用いて路面形成層に凹部を形成し、そこに路面標示材を充填して路面標示部を形成するようにしたので、路面標示部を従来の3mm程度より厚い、例えば路面形成層と略同じ厚さで形成することができる。これにより、路面標示部の寿命(路面標示の標示期間)を長くすることができる。言い換えれば、次回の舗装道路の補修時まで長くすることも可能である。
一般的な舗装道路は、骨材を敷きつめた路盤部と、路盤部の上面(表面)に積層された舗装部とを有している。舗装材とは、舗装部の原材料(例えばアスファルト、コンクリート)である。
路面形成層とは、路面を形成する舗装部の最上層をいう。
路面形成層が積層される下地層とは、路面形成層の下面(裏面)と接触する部分をいう。具体的には、舗装部が、舗装下層、舗装中間層および路面形成層(舗装上層)の3層から構成される場合、舗装中間層をいう。また、コンクリート層の上面に路面形成層が直接積層されているものでは、コンクリート層をいう。
路面標示としては、例えば横断歩道、停止線、車線などが挙げられる。路面標示の色は、例えば白色、黄色などである。
標示型は、下地層に路面形成層を積層する際、舗装材の熱により変形したり、積層時の路面への押圧力によって変形したり破損しない強度を有した剛体である。
標示型の素材としては、例えば、各種の木材(杉、桐、楓、檜、松など)、各種の金属(鉄、鋼、真鍮、青銅など)、各種の合成樹脂(ポリカーボネート、ポリスルフォン、ポリアクリレート、ポリイミドなど)、各種のセラミックス(アルミナ、ジルコニアなど)を採用することができる。
標示型の形状、大きさは任意である。例えば、路面標示部と平面視して略同じ形状、略同じ大きさ、または、路面標示部を平面視して複数に分割した形状、大きさでもよい。標示型の厚さは任意で、例えば20〜30mmである。例えば、センターライン用の標示型で、幅が10〜30cm、長さが1〜5m、厚さが20〜30mmのものである。
また、標示型を路面形成層と略同じ厚さの板材とし、標示型の下地層と接する面とは反対側の面に、路面形成層からの型抜き用の把手を、標示型の下地層と接する面とは反対側の面から突出没入自在に設けるようにしてもよい。
このように構成した場合には、路面形成層の形成時、把手を標示型の下地層と接する面とは反対側の面(上面)から標示型内へ没入させる。しかも、標示型の厚さは路面形成層の厚さと略同じである。そのため、舗装材を原料として路面形成層を下地層に積層する際、標示型および把手が邪魔にならない。
型抜き時には、標示型の下地層とは反対側の面から把手を突出させ、これを握って路面形成層から標示型を引き抜くので、標示型の脱型が容易になる。
標示型の下地層と接する面とは反対側の面とは、標示型の全ての露出面のうち、下地層に標示型を載置した状態で、上方を向いた面(上面または表面)である。
型抜き用の把手の素材としては、例えば各種の金属(鉄、鋼など)を採用することができる。
把手の形状としては、例えば馬蹄形状、リング形状、ピン形状などを採用することができる。把手の大きさは任意である。
また、把手の突出没入構造としては、例えば、把手を標示型にピン連結した回動構造、把手を標示型の厚さ方向に出し入れ自在とするシリンダ構造などを採用することができる。
標示型を未硬化状態の下地層に位置決めする方法は任意である。例えば両面テープまたは仮止め用の接着剤などを使用し、下地層に標示型を貼着してもよい。その他、簡易な釘止めや簡易なねじ止めでもよい。そして、標示型の下地層と接する面に1本または複数本のくさびを設け、標示型を下地層に押し付けてくさびを下地層に突き刺して固定するようにしてもよい。さらに、標示型の下地層全域または一部に、高さが数mm〜数cmの山形突起(円錐突起など)を多数形成し、標示型を下地層に押し付けることで、各山形突起を下地層の表面にそれぞれ突き刺して固定するようにしてもよい。
下地層に路面形成層を積層する方法としては、一般的な舗装装置を用いた公知の積層方法を採用することができる。
標示型を路面形成層から抜き取る方法は任意である。例えば、標示型の一部を掴んで引き抜くことができる。路面形成層から標示型を抜き取る(脱型する)ことで、路面標示部と同じ平面形状の凹部が現出される。
路面標示材とは、路面標示用の材料である。例えば、ロジンや石油樹脂などを主原料とし、これに着色剤と、骨材と、着色剤(白色、黄色など)とを混練して得られた着色トラフィック塗料(JIS K 5665 3種1号など)を採用することができる。路面標示材には、光を反射する反射材として、粒径0.1〜0.85mm程度のガラスビーズを所定量混合してもよい(JIS R 3301 1号など)。ガラスビーズに代えて、これと略同じ粒径を有した石英の粒子を採用してもよい。また、長石などのその他の骨材(細骨材、粗骨材)を路面標示材に混入してもよい。
路面標示材を凹部に充填する方法は任意である。例えば、既存の路面標示機を用いて充填してもよいし、手作業により充填してもよい。
請求項2に記載の発明は、路面形成層の所定位置に路面標示材を供給して形成された路面標示部に、走行中の車両のタイヤが接触すると車内で振動音が発生する音発生突起を、車両の進行方向に沿って一定ピッチで形成する音発生突起形成方法において、前記路面形成層に供給された路面標示材が固化する前に、前記音発生突起と略同じ形状の突起用凹部が、前記音発生突起と同じピッチで配列された音発生突起付形用型を押し付け、前記路面標示部に、多数の前記音発生突起を形成する音発生突起形成方法である。
請求項2に記載の発明は、路面形成層に塗布された路面標示材が固化する前に、音発生突起付形用型を路面標示部の上面に押し付ければ、路面標示部の上面に多数の音発生突起をまとめて形成することができる。その結果、音発生突起の形成時間が短縮し、高価な音発生突起形成装置が不要となり、施工コストも低下する。
請求項3に記載の発明は、セメント、骨材および着色剤を有するか、白色ポルトランドセメントおよび前記骨材を有したセメント系路面標示材である。
請求項3に記載の発明によれば、路面標示材としてセメント系路面標示材を採用したので、路面標示部の高強度化が図れ、路面標示部の耐久性を高めることができる。
セメント系路面標示材とは、従来の合成樹脂を主原料とした路面標示用塗料を排除し、セメントを主原料とした路面標示材全般を意味する。そのため、セメントは、各種の混和材料(混和剤(AE剤、減水剤、AE減水剤)、急結剤、気泡剤、発泡剤など)が添加されたものでもよい。
セメントの種類は任意である。例えば、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、耐硫酸塩ポルトランドセメント、白色ポルトランドセメントなどを採用することができる。その他、高炉セメント、シリカセメント、フライアッシュセメントなどの混合セメントでもよい。さらには、アルミナセメントなどのポルトランドセメント系とは異なるセメントでもよい。また、セメント系路面標示材としては、軽量コンクリート用のものを採用してもよい。例えば、軽量骨材が混合された気乾比重2.0以下のコンクリート用のもの、気泡コンクリートの気乾比重0.75〜1.2程度のコンクリート用のもの、ALC(オートクレーブ養生の気泡コンクリート)の気乾比重0.5程度のものを採用してもよい。
骨材としては、直径5mm以下の細骨材でもよいし、直径5mmを超える粗骨材でもよい。骨材の素材としては、例えば各種の硬質骨材(川砂、川砂利、海砂、山砂利、玉石、砕石など)、各種の軽量骨材(火山砂利、火山砂、石炭がら、膨張スラグ、膨張頁岩、黒曜石および真珠岩、ヒル石の焼成品など)を採用することができる。各種の砂の粒径は例えば2〜3mm、各種の砂利の粒径は例えば5〜10mmである。
路面標示材と骨材とは、同系色とした方が好ましい。例えば、白色系の路面標示材の場合、地色が白色の長石(珪酸塩、モース硬度6.0〜6.5)、白色チャート(白色の堆積岩)などを採用することができる。また、石英(モース硬度7.0程度)は無色でかつ高強度なセラミックス材であるため、路面標示材の高強度化が図れるとともに、車両のライトから照射された光を乱反射し、夜間における標示効果を高めることができる。
骨材のセメントへの混合量は、5〜10重量%である。
着色剤としては、例えば二酸化チタン、カーボンブラック、チタニウムイエロー、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、ペリレンレッドなどを採用することができる。
白色ポルトランドセメントに混合される骨材としては、例えば同じ白色系の骨材(長石など)を採用することができる。白色ポルトランドセメントを主原料とした路面標示部も、長石、石英、白色チャートの混入により強度が高められた軽量コンクリート製とした方が好ましい。
また、セメント系の路面標示材(例えば横断歩道用)を路面形成層に塗布する際には、路面標示材の中に金網を埋め込むことで、硬化後の路面標示材を補強してもよい。金網の素材、大きさ、網目サイズなどは任意である。金網は路面標示材の平面視した全域に埋め込んでも、その一部のみに埋め込んでもよい。
この発明の請求項1に記載の舗装道路の路面標示方法によれば、標示型を使用して路面形成層に路面標示と同じ形状の凹部を形成し、この凹部に路面標示材を充填して、路面標示部を形成するようにしたので、路面標示部を、従来の3mm程度より厚い、路面形成層と略同じ厚さで形成することができる。これにより、路面標示部の寿命を、次回の舗装道路の補修時まで長くすることができる。
また、この発明の請求項2に記載の音発生突起形成方法によれば、音発生突起と略同じ形状の突起用凹部が、音発生突起と同じピッチで配列された音発生突起付形用型を使用し、型押しにより路面標示部に多数の音発生突起を形成するので、路面標示部に多数の音発生突起をまとめて形成することができる。これにより、音発生突起の形成時間が短縮するとともに、高価な音発生突起形成装置が不要となり、施工コストも低下する。
さらに、この発明の請求項3に記載のセメント系路面標示材によれば、路面標示材としてセメント系路面標示材を採用したので、路面標示部の高強度化が図れ、路面標示部の耐久性を高めることができる。
以下、この発明の実施例を具体的に説明する。ここでは、アスファルト舗装道路の補修工事に際して、センターライン(路面標示)を形成する方法を例とする。
図1の道路補修工事のフローシートに基づき、この発明の実施例1に係る舗装道路の路面標示方法を説明する。
まず、3層構造(舗装下層10a、舗装中間層(下地層)10b、路面形成層10c)の舗装部10を有したアスファルト舗装道路の補修に際し、舗装部10の最上層の部分を構成する路面形成層10cを除去する(図1(a))。舗装部10はアスファルト製である。舗装下層10aは、骨材を敷きつめた路盤部11の上面(表面)に積層されている。舗装中間層10bの上面は平坦である。
次に、舗装中間層10bの上面のうち、センターライン(路面標示部)12が形成される部分に、センターライン12の一部と同じ形状を有した標示型13を位置決めする(図1(b))。位置決めに際しては、まずセンターライン12の形成範囲を決定するため、紐やチョークなどを利用して、作業者が舗装中間層10bの上面にライン付形用の線引きを行う。
標示型13は、合板を含む矩形状を有した木製(松製)の板である(図2)。標示型13の寸法は、道幅が6〜10m用のもので、長さ4000mm、幅450mm、厚さ30mmである。また、標示型13の4つの側面は、下方(下面)へ向かうほど徐々に標示型13の内側へ向かって2°〜5°程度傾いた平坦な傾斜面となっている。これにより、標示型13が断面略舟形の板となり、型抜きが容易である。
標示型13には、その長さ方向の両端部で、かつ標示型13の幅方向の中間部に、平面視してトンネル形状(逆U字形状)の把手用凹部13aが配設されている。把手用凹部13aは、そのトンネルの下辺が、標示型13の長さ方向の対応する辺と平行に配置されている。
各把手用凹部13aには、馬蹄形状を有した把手14が、標示型13の上面(標示型13の使用状態での上面)から突出没入自在にそれぞれ収納されている。各把手14を把手用凹部13aに突出没入自在に配設するため、各把手14の両端部(1対の元部)を、各把手用凹部13aの形成部のうち、トンネルの下辺の両端部に、それぞれボルト軸19を用いて回動自在に連結している(図2)。
標示型13に代えて、中空形状を有した鋼製の標示型13Aを採用してもよい(図3)。鋼製の標示型13Aは、薄い鋼板をプレスして矩形容器15を形成し、矩形容器15の開口部を薄い鋼板製の蓋板16により塞いだものである。標示型13の内部空間は、矩形容器15の底板と蓋板16とを連結する3本の薄い鋼板からなる補強リブ17により、4つの細長い部分空間に区画されている。その他、標示型13Aの内部空間を、1枚の隔壁により2分割したものでもよい。
標示型13の位置決めには両面テープを用いる。具体的には、標示型13と舗装中間層10bの上面とを両面テープにより貼着する。この貼着状態で、舗装中間層10bの上面に舗装材を標示型13の厚さと略同じ厚さで敷きつめ、路面形成層10cを積層する(図1(c))。具体的には、舗装中間層10bの上面にアスファルトを供給し、これをマダカムローラにより転圧して、表面が平坦な路面形成層10cを形成する。このとき、路面形成層10cの厚さは標示型13の厚さと略同じである。そのため、路面形成層10cの上面には標示型13の上面が露出する。
その後、路面形成層10cから標示型13を抜き取り、センターライン12と同じ平面形状の凹部18を形成する(図1(d))。具体的には、両把手14をボルト軸19を中心にして突出側へ回動(上方回動)させ、両把手14を把手用凹部13aから突出させる。この状態で作業者が両把手14を握り、そのまま標示型13を路面形成層10cから上方へ引き抜く。現出した凹部18は、長さ4000mm、幅450mm、深さ30mmの平面視して矩形状の窪みである(図4)。
次に、この凹部18に、センターライン12のクッション層20となるタールと砂(粒径2〜3mm)とを、凹部18の残り深さが7mmとなるまで投入する(図1(e))。
砂を入れるのは、硬化後のセンターライン12のクッション材とするためである。タールはその砂を舗装中間層10bの上面に固着させる接着剤である。
次いで、クッション層20上に、凹部18が完全に埋まる量のセンターライン12用の路面標示材(塗料)を充填する(図1(f))。路面標示材としては、着色トラフィック塗料(JIS K 5665 3種1号)を採用している。これには、車両のライトからの光を反射する粒径0.1〜0.85mmの長石が15重量%程度含まれている。センターライン12は、路面形成層10cの上面より1〜2mm程度高く形成してもよい。塗料の充填には、路面標示材溶融式の一般的な路面標示機を用いる。
その他の路面標示材として、例えば市販の白色ポルトランドセメントに、粒径1.0mm以下の長石の砂および同じ粒径の石英の砂をそれぞれ5%混入し、さらに所定量の軽量骨材が混合された軽量コンクリート用の路面標示材を採用してもよい。このように、合成樹脂系の塗料ではなく、セメント系の路面標示材を採用した場合には、固化後のセンターライン12の強度を高めることができる。しかも、白色ポルトランドセメントには石英が混入されるので、自動車のライトから照射された光を乱反射し、夜間時におけるセンターライン12の標示効果を高めることができる。また、白色ポルトランドセメントを使用して横断歩道などを作製する際には、平面視して凹部18の略全域またはその一部に金網が配置されるように、白色ポルトランドセメントに金網を埋め込み、セメント硬化後の横断歩道を補強してもよい。
図5に示すように、実施例1の舗装道路の路面標示方法を利用し、2車線の舗装道路を補修する場合には、まず左側の車線Aについて、路面形成層10cの形成とセンターライン12の形成とを順次行う。その後、右側の車線Bについて、路面形成層10cの形成とセンターライン12の形成とを順次行う。こうすれば、右側の車線Bを補修している間に、左側の車線Aのセンターライン12が固まる。
ここでは、4つの標示型13を、標示型13の長さ方向に一列につないで長尺な標示型ユニット21とし、標示型ユニット21によりセンターライン12を形成している。すなわち、路面形成層10cの積層時、標示型ユニット21の領域の路面形成層10cの部分が形成されたなら、各標示型13を外し、センターライン12の次の部分の形成位置に標示型ユニット21を移動させる。
前述した図1のフローシートに示す舗装道路の路面標示方法では、1つの標示型13のみを使用し、センターライン12を形成している。具体的には、路面形成層10cの積層にあたって、標示型13の1つ分の領域の路面形成層10cが形成された後、標示型13を路面形成層10cから抜き取り、センターライン12の次の部分の形成位置へ標示型13を平行移動させ、同様に標示型13の1つ分の領域の路面形成層10cを形成するという工程を順次繰り返す。
このように、標示型13によって路面形成層10cに路面標示と同じ平面形状の凹部18を形成し、凹部18に塗料を充填してセンターライン12を設けるので、センターライン12を、従来(3mm程度)より厚い、7mm程度の厚さで形成することができる(最大厚さは、路面形成層10cと略同じ厚さ)。これにより、センターライン12の寿命を、次回の舗装道路の補修時まで長くすることができる。
また、標示型13を路面形成層10cと略同じ厚さの板材とし、かつ標示型13の舗装中間層10bとは反対側の面から把手14を突出没入自在に設けたので、路面形成層10cを舗装中間層10bに積層する際、標示型13および把手14が邪魔にならない。さらに、型抜き時には、標示型13の舗装中間層10bとは反対側の面から把手14を突出させ、これを握って路面形成層10cから標示型13を引き抜くので、標示型13の脱型が容易になる。
そして、センターライン12の上面には、音発生突起付形用型22を使用し、走行中の自動車のタイヤが接触すると車内で振動音が発生する音発生突起23を所定ピッチ(7〜15mm)で多数形成してもよい(図6)。
音発生突起付形用型22は、薄い鋼板をプレスして矩形容器24を形成し、矩形容器24の内部空間に、矩形容器24の長さ方向に鋭角な山が連続し、かつ各山と山との間に前記ピッチで突起用凹部25aがそれぞれ現出される波板25が、矩形容器24の側板に対して固定状態で収納されたものである(図7)。突起用凹部25aとは、音発生突起23と略同じ平面形状の凹部である。矩形容器24の側板の高さと、波板25の山の高さとは略同じである。
音発生突起付形用型22を使用した音発生突起形成方法にあっては、路面形成層10cに塗布されたセンターライン12の塗料が完全に固化する前(半固化状態)に、作業者の手作業または簡易な押圧装置(油圧シリンダ(電動シリンダでも可能)の下向きのロッドの先端部に、音発生突起付形用型22が取り付けられたもの)により、センターライン12の上面に、波板25の先端部を押し付ける。これにより、センターライン12の上面に多数の音発生突起23が一度に形成される。その結果、例えば図示しない自走式の転圧ローラの外周面に、周方向へ一定ピッチで突起用凹部が形成された高価な音発生突起付形装置を使用しなくても、安価な音発生突起付形用型22を使用し、短時間で多数の音発生突起23を路面標示に付形することができる。
この発明の実施例1に係る舗装道路の路面標示方法を示すフローシートである。 この発明の実施例1に係る舗装道路の路面標示方法に使用される標示型の斜視図である。 この発明の実施例1に係る舗装道路の路面標示方法に使用される別の標示型の縦断面図である。 この発明の実施例1に係る舗装道路の路面標示方法における型抜き工程直後の舗装道路の状態を示す一部断面図を含む斜視図である。 この発明の実施例1に係る舗装道路の路面標示方法を適用した2車線の舗装道路の補修方法を説明する平面図である。 この発明の実施例1に係る音発生突起形成方法が適用された路面標示の平面図である。 この発明の実施例1に係る音発生突起形成方法における路面標示への音発生突起の形成状態を示す縦断面図である。
符号の説明
10 舗装材、
10b 舗装中間層(下地層)
10c 路面形成層、
12 センターライン(路面標示部)、
13 標示型、
14 把手、
18 凹部、
22 音発生突起付形用型、
23 音発生突起、
25a 突起用凹部。

Claims (3)

  1. 平坦な上面に舗装材からなる路面形成層が積層される下地層のうち、路面標示部が形成される部分に、該路面標示部と略同じ平面形状を有した標示型を位置決めする型置き工程と、
    該標示型を位置決めした状態で、前記下地層に前記舗装材を敷いて締め固め、前記下地層に前記路面形成層を積層する路面層形成工程と、
    前記路面形成層から前記標示型を抜き取り、前記路面標示部と同じ平面形状の凹部を形成する型抜き工程と、
    前記凹部に路面標示材を充填し、前記路面標示部を形成する標示形成工程とを備えた路面標示施工方法。
  2. 路面形成層の所定位置に路面標示材を供給して形成された路面標示部に、走行中の車両のタイヤが接触すると車内で振動音が発生する音発生突起を、車両の進行方向に沿って一定ピッチで形成する音発生突起形成方法において、
    前記路面形成層に供給された路面標示材が固化する前に、前記音発生突起と略同じ形状の突起用凹部が、前記音発生突起と同じピッチで配列された音発生突起付形用型を押し付け、前記路面標示部に、多数の前記音発生突起を形成する音発生突起形成方法。
  3. セメント、骨材および着色剤を有するか、白色ポルトランドセメントおよび前記骨材を有したセメント系路面標示材。
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