JP2008248463A - クッションフロアー裏打ち材およびクッションフロアー - Google Patents

クッションフロアー裏打ち材およびクッションフロアー Download PDF

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Abstract

【課題】塗工される塩ビの浸み込みが非常に少ないクッションフロアー裏打ち材を提供する。
【解決手段】無機繊維混抄紙の片面に顔料とバインダーを主成分とする塗工層を設けたクッションフロアー裏打ち材であって、無機繊維混抄紙中のガラス繊維含有率が10〜60質量%であり、塗工層の塗工量が0.5〜60g/m2であり、かつISO2965に準拠して測定されるコレスタ通気度が10cc〜200ccの範囲にあることを特徴としたクッションフロアー裏打ち材。
【選択図】なし

Description

本発明は、裏打ち材に発泡塩ビ樹脂を塗布して製造されるクッションフロアーの裏打ち材に関する。
従来より、クッションフロアー用の裏打ち材として無機繊維(特にガラス繊維)と有機繊維(特に木材パルプ)を混抄した無機繊維混抄紙が使用されている。クッションフロアーの裏打ち材に設けられるクッション層はポリ塩化ビニル(以下、単に「塩ビ」と略す)などの合成樹脂が使用されており、温度など環境変化により伸び縮みが発生し、フクレや剥がれという不具合を生じるため、これら不具合を極力防止するため寸法精度の良い無機繊維混抄紙がベース基材として使用されるのが一般的である。
クッションフロアーは、一般的に上記裏打ち材に発泡塩ビゾルを塗布乾燥した後、加熱して塩ビを発泡させ、クッション性を得る。しかし、単に無機繊維とパルプを混抄した裏打ち材はポーラスで、塩ビゾルを塗布すると塩ビゾルが裏打ち材に不均一に染み込むため塩ビ発泡後の表面平滑性が得られず、意匠性を著しく損ない商品価値が落ちてしまう。また、必要とされるクッション性を得るために多量の過剰な塩ビを消費してしまい、更には塩ビ塗工面の反対面に塩ビが裏抜けして工程内を著しく汚すといった作業環境上の問題が発生する。
かかる不具合を解消するため、細径のマイクロガラスを用いた緻密な表面層を設ける方法が提案されている(例えば特許文献1参照)。また、被塩ビ塗工面にフラジール通気度の小さい緻密な塗工層を設けることや、ガラス/パルプ混抄層にマイクロガラスやミクロフィブリル繊維を混合することで、塗工前の無機繊維混抄紙の通気度を高め、塗工層の緻密度を更に向上させることで、塩ビの裏打ち材への浸み込みを抑制して、十分な意匠性を得る方法が提案されている(例えば特許文献2)。
特公平8−9220号 特許第3468994号
しかし、上記の方法でも塩ビゾルの裏打ち材への浸み込み防止は不十分であり、必要とされるクッション性を得るために過剰な塩ビゾルが必要となる。そのためコスト的に不利であるばかりか、使用後に廃棄されるクッションフロアーにも過剰な塩ビが多く含有されることになるため、近来関心が高まっている環境への悪影響、すなわち廃棄物削減の観点からも好ましくない。
本発明の課題は、塩ビの浸み込みを抑制することで過剰な塩ビ使用量を著しく削減し、コスト的な面のみならず環境への悪影響も低減したクッションフロアー裏打ち材を提供することにある。
本発明者らは、上記の問題点を解決すべく鋭意検討した結果、裏打ち材のコレスタ通気度と塩ビゾルの浸み込み量に密接な関連性があることを見出し、更にコレスタ通気度を一定範囲とすることで塩ビの浸み込み量低減と塩ビ密着性の両立が可能であることを発見し、本発明に到達した。
すなわち、本発明の第一は、ガラス繊維と木材パルプを主成分とする無機繊維混抄紙の片面に顔料とバインダーを主成分とする塗工層を設けたクッションフロアー裏打ち材であって、無機繊維混抄紙中のガラス繊維含有率が10〜60質量%であり、塗工層の塗工量が0.5〜60g/mであり、かつISO2965に準拠して測定されるコレスタ通気度が10cc〜200ccであることを特徴とするクッションフロアー裏打ち材である。
本発明の第二は、第一の発明において、コレスタ通気度が10cc〜100ccであるクッションフロアー用裏打ち材である。
本発明の第三は、第一または第二の発明において、塗工層の成分である顔料のアスペクト比が25以上であるクッションフロアー裏打ち材である。
本発明の第四は、第一または第二の発明において、塗工層の成分である顔料のアスペクト比が50以上であるクッションフロアー用裏打ち材である。
本発明の第五は、第一、第二、第三または第四の発明において、無機繊維混抄紙に含有するガラス繊維の繊維径が3〜7μmの範囲のものを使用したクッションフロアー裏打ち材である。
本発明の第六は、第一、第二、第三、第四または第五の発明の裏打ち材を用いたクッションフロアーである。
本発明のクッションフロアー裏打ち材は、緻密な塗工層を有することにより、塩ビゾルの浸み込みを著しく少なくすることができる。そのため、コスト的に有利であるばかりでなく、廃棄物が少なくなるため、使用後の廃棄処理の際の環境負荷を低減できる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のクッションフロアー裏打ち材(以下、単に「裏打ち材」と略す)は、ガラス繊維と木材パルプを混合したスラリーを通常の湿式抄紙法によって抄造した無機繊維混抄紙に、顔料とバインダーを主成分とする塗料を塗工することで製造される。
無機繊維混抄紙中のガラス繊維含有率は10〜60質量%とする必要がある。ガラス繊維含有率が10質量%未満では寸法安定性が不十分であり、60質量%を超えると無機繊維混抄紙の密度低下が著しく、目標のコレスタ通気度とするためには塗工量を大幅に増やす必要がある。要求される強度を発現するために、無機繊維混抄紙に内添、スプレー、含浸などの方法で、澱粉、ポリビニルアルコール、アクリル樹脂エマルジョン、SBRラテックス等の公知のバインダーを付与することができる。
無機繊維混抄紙に使用されるパルプは特に限定するものではなく、通常のNBKP、LBKPあるいはNUKP等を単独或いは2種以上適宜混合して使用することができる。パルプの叩解度も特に限定するものではないが、過度に叩解を進めるとろ水性が悪化し、抄紙時の生産性が低下する等の弊害を生じるため好ましくなく、カナディアンスタンダードフリーネスで300〜700ml程度が適切な範囲である。
無機繊維混抄紙に使用されるガラス繊維の種類は特に限定するものではなく、Eガラス、Cガラス、Dガラス等が使用可能であるが、通常は国内で入手が容易なEガラスが使用される。ガラス繊維の繊維長も特に限定されるものではないが、3〜18mmが好ましい。繊維長が短すぎると無機繊維混抄紙の引き裂き強度が低下し、繊維長が長すぎるとガラス繊維を均一に分散させることが難しくなる。
ガラス繊維の繊維径は通常9〜13μm程度のものが使用されるが、本発明では3〜7μmが好ましい。繊維径が7μm以下のガラス繊維を使用することで無機繊維混抄紙の緻密さが向上し、少ない塗工量で目標のコレスタ通気度を得ることができるからである。一方、繊維径が3μm未満のガラス繊維は、発ガン性の危険性が指摘されており、一般家庭等で使用されるクッションフロアー用途として適切ではない。
このように繊維径の細いガラス繊維を用いた無機繊維混抄紙は、通常の繊維径のガラス繊維を用いた場合よりも皮膚に接触した場合のチクチク感が低減され、施工時や廃棄時の作業性が向上するが、さらにチクチク感を防止するために、被塩ビ塗工面の反対面に2層抄き合わせ等の方法によりパルプのみの層を設け、ガラス繊維の露出を防ぐことも可能である。
なお、目標のコレスタ通気度を得るためには、塗料が不必要に無機繊維混抄紙に浸み込むことは好ましくないため、必要に応じて無機繊維混抄紙にサイズ剤を付与し、無機繊維混抄紙のサイズ度を高めておくことが好ましい。この場合に付与されるサイズ剤は特に限定されるものではなく、アルキルケテンダイマー、ロジン系サイズ剤、ワックス系サイズ剤、シリコン系撥水剤等一般的なものが使用できる。
無機繊維混抄紙の米坪は特に限定するものではないが、好ましくは50〜150g/m、より好ましくは70〜100g/mである。米坪が低すぎるとクッションフロアー製造工程で破断する可能性が高く、米坪が高すぎると柔軟性に欠けることから折れジワが発生して商品価値を損なう恐れがある。
次に、本発明では無機繊維混抄紙に顔料とバインダーを主成分とする塗料を塗工して目標のコレスタ通気度を得る。裏打ち材のコレスタ通気度は塩ビの浸み込み量を抑制するためにきわめて重要であり、コレスタ通気度を10cc〜200cc、更に好ましくは10cc〜100ccにする必要がある。本発明者らの検討によれば、コレスタ通気度が200cc以下、更に好ましくは100cc以下となったとき、塩ビの浸み込みが大幅に減少することが明らかになった。これは、裏打ち材にクッションフロアー用発泡塩ビを通常の方法で塗工し、その断面を電子線マイクロアナライザによる元素マッピングを行い、裏打ち材への塩ビの浸み込み状況を観察することで判明した。一方、コレスタ通気度があまりに低すぎると、塩ビと裏打ち材塗工層との接着に必要なアンカー効果が得られず、塩ビと裏打ち材の接着力が低くなるため、コレスタ通気度は10cc以上とする必要がある。
塗料用バインダーとしては、アクリル樹脂、スチレン・アクリル樹脂などのエマルジョン、SBRラテックス、NBRラテックス、ポリビニルアルコール、でんぷん、カゼイン等の一般的な塗料用バインダーを使用することができ、これらを単独、または2種以上併用して適宜使用される。
塗料用顔料としては、カオリン、クレー、タルク、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、酸化チタン、硫酸バリウム、サチンホワイト、シリカ、マイカ等の公知の顔料が広く使用できる。これらの顔料は単独、または2種以上混合して適宜使用されるが、特に優れるものはアスペクト比が25以上である扁平な顔料である。扁平な顔料は、塗工後に均一に配列し緻密な隠蔽性の高い層を作るため、少量の塗工量で目標のコレスタ通気度を得ることができるからである。アスペクト比が高ければ高いほど、少量の塗工量で高い隠蔽効果が得られるため好ましい。
塗料中の顔料/バインダー比率は固形分質量比で100/5〜100/50が好ましく、100/15〜100/30がより好ましい。塗工適性等を付与するために保水剤、界面活性剤、防腐剤等の添加剤を加えることももちろん可能である。
本発明の塗工層を形成する方法としては、一般に公知の塗工装置、例えばブレードコータ、エアーナイフコータ、ロールコータ、リバースロールコータ、バーコータ、カーテンコータ、スロットダイコータ、グラビアコータ、チャンプレックスコータ、ブラシコータ、スライドビードコータ、ダイコータ、ツーロールあるいはメタリングブレード式のサイズプレスコータ、ビルブレードコータ、ショートドウェルコータ、ゲートロールコータ等が用いられる。
塗工量は0.5〜60g/mとする必要がある。塗工量が0.5g/m未満では実質的に目標のコレスタ通気度を得ることが困難であるばかりか、コレスタ通気度のばらつきが大きくなりやすく、部分的に塩ビの浸み込みが多くなる恐れがある。一方、塗工量が60g/mを越えて多いとコスト的に不利になるばかりか、裏打ち材の材質が硬くなり、製造工程及び使用時に折れが発生しやすく、また塗工層がクッションフロアー製造工程で剥離・脱落する等の不具合が生じるため、できるだけ少ないほうが好ましい。
塗料用顔料のアスペクト比は、本発明の重要な物性であり、適正なコレスタ通気度を得るために非常に重要である。塗料用顔料のアスペクト比は、好ましくは25以上、更に好ましくは50以上である。
塗料顔料のアスペクト比が25程度の場合、適正な塗工量は40g/mである。
顔料のアスペクト比が50程度では塗工量は35g/mに減少でき、更に本発明の第五の発明である、ガラス繊維径3〜7μのガラス繊維を使用した場合、アスペクト比が50程度の場合で塗工量は10g/m2程度に減少しても必要なコレスタ通気度を得ることができる。更に、アスペクト比が100以上の場合は0.5〜4g/mで良い。
こうして得られたクッションフロアー用裏打ち材には、塗工面に発泡塩ビを用途に応じた厚さに塗工して加熱乾燥した後、適宜印刷等を施し、クリア塩ビ層を付与するなどした後、加熱発泡させてクッションフロアーを得る。得られたクッションフロアーは、無駄な塩ビの消費量が非常に少ないため環境負荷が少なく、また塩ビの不均一な浸透がないため意匠性に優れるものである。
以下、実施例及び比較例にて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、例中の部および%は特に断らない限り固形分質量部および固形分質量%を示す。
実施例及び比較例に使用したクッションフロアー裏打ち材は、以下の方法によって製造した。
<無機繊維混抄紙の製造>
1)NBKPとLBKPを固形分比で25/75となるようにパルパーに投入し、濃度2%となるように水で希釈して離解した後、カナディアンスタンダードフリーネスが400mlとなるようにシングルディスクレファイナー処理を行いパルプスラリーを得た。
2)実施例、比較例の表中(以下「表1」と記載)に示したガラス繊維を濃度0.5%となるように水中に投入し、分散剤としてエマノーン3199(花王(株)製)をガラス繊維100部に対し1部となるように添加攪拌してガラス繊維スラリーを得た。
3)1)、2)で得られたパルプスラリーとガラス繊維スラリーを所定の比率で混合して湿式抄紙法にて抄造し、乾燥後に濃度5%のPVA117((株)クラレ製)水溶液を含浸後、再度乾燥し、更にサイズ剤としてアルキルケテンダイマー系サイズ剤 サイズパイン931((株)サンノプコ社製)0.5%液をスプレーにより80g/m塗布して乾燥させ、無機繊維混抄紙を得た。得られた無機繊維混抄紙中のガラス繊維含有率を表1に示す。
<塗料の製造及び塗工>
表1に記載の塗料は以下の各顔料を高速攪拌機で分散後、バインダーと添加剤を調合塗料とし、無機繊維混抄紙に塗工してクッションフロアー裏打ち材を作製した。
<アスペクト比の測定>
カオリン顔料個々の粒子を透過型電子顕微鏡を用いて撮影し、写真の投影画像からカオリ
ンの長径と短径を測定し、これらデータの平均値を直径とした。また投影画像の端に出来
る影から厚さを測定し、アスペクト比(=直径/厚み)を算出した。
この操作を20回繰り返し、平均値をアスペクト比とした。
合成マイカについても同様の操作を行い、合成マイカのアスペクト比とした。
(1)アスペクト比 15(カオリン)、25(カオリン)、55(カオリン)を顔料とした塗料。
1)各顔料100部に対して0.1部のポリアクリル酸ソーダを水に添加し、高速攪拌機で攪拌しながら、分散濃度が60%となるように顔料を分散した。
2)顔料とバインダーの比率が100部/25部となるように、1)の顔料とバインダーとしてアクリルエマルジョン(大日本インキ製 GM−500L)を調合した。
3)保水剤としてポリカルボン酸ナトリウムを顔料100部に対して0.5部となるよう2)の溶液に添加攪拌後、バーコーターにて無機繊維混抄紙に塗工しクッションフロアー裏打ち材を得た。
(2)アスペクト比1000(合成マイカ)を顔料とした塗料。
濃度6.3%の合成マイカ顔料分散液に、バインダーとしてアクリルエマルジョン(大日本インキ製 GM−500L)を顔料とバインダーの比率が100部/25部となるように添加攪拌し、バーコーターにて無機繊維混抄紙に塗工しクッションフロアー裏打ち材を得た。
(3)アスペクト比2000(合成マイカ)を顔料とした塗料。
濃度2.3%の合成マイカ顔料分散液に、バインダーとしてアクリルエマルジョン(大日本インキ製 GM−500L)を顔料とバインダーの比率が100部/25部となるように添加攪拌し、バーコーターにて無機繊維混抄紙に塗工しクッションフロアー裏打ち材を得た。
<特性>
上記の方法にて得られたクッションフロアー裏打ち材のサンプルを30mm間隔でサンプリングし、下記の方法にて評価を行なった。
1)コレスタ通気度
コレスタ通気度は、コレスタ推奨法 No40 ISO2965に準拠した通気度計Filtrona Instrument & Automation Limited社製PPM−100を用いて、塗工面を空気の流入側に向け2cmの面積に、100mmHOの圧をかけたときの空気流量を測定し、1cmあたり1分間の流量に換算された数値を求めた。測定は10箇所行い、その平均値を採用した。
2)塩ビの浸透状況
クッションフロアー裏打ち材の塗工面に、以下のように作成したクッションフロアー用発泡塩ビゾルを、クリアランス0.3mmのギャップを設けたスキージで塗工し、200℃オーブン中で20秒加熱して乾燥させた後、いったん冷却し、200℃オーブン中で2分間加熱して塩ビを発泡させた。
<クッションフロアー用発泡塩ビゾルの作成>
下記の配合比となるよう、可塑剤を攪拌しながら塩ビ粉末を添加混練し、ついで填料、発泡剤及び安定剤を添加して更に約40分間混練し、クッションフロアー用発泡塩ビゾル(粘度4000〜6000cps、B型粘度計)を得た。
塩ビ粉末 住友化学製 P―122B 100部
可塑剤 フタル酸ジオクチル(DOP) 55部
填料 イメリスミネラルズジャパン製 炭酸カルシウム粉末 FILMLINK520 30部
発泡剤 アゾジカルボンアミド 3部
安定剤 勝田化学工業製 BZ―150DM 6部
その後、断面を手術用メスで切り出し、電子線マイクロアナライザにより元素マッピングを行い、塩ビに含まれる塩素と裏打ち材に含まれるSiの分布にて裏打ち材への塩ビゾルの浸透を観察した。観察倍率は150倍と300倍で行い、150倍の観察でも300倍の観察でも浸透が認められないものを「◎」、150倍の観察では浸透が認められないが300倍の観察では浸透が認められるものを「○」、150倍の観察で浸透が認められるものを「×」として表記した。
3)塩ビと裏打ち材との接着
2)の試料の塩ビを裏打ち材から手で引き剥がし、塩ビ層内で凝集破壊したものを「○」、塩ビと裏打ち材の界面で剥離が生じたものを「×」とした。
4)裏打ち材の風合
裏打ち材を直径50mmの円筒に沿わして湾曲させ、折れ目が発生したものを「×」、折れ目が発生しなかったものを「○」とした。
6)寸法安定性
裏打ち材試料を、JIS A−1454「高分子系張り床材試験方法」に準拠し、20℃65%R.H.で12時間調湿後、縦方向及び横方向の長さを測定し、オーブンを用いて80℃±2℃に6時間保った後、20℃65%R.H.で1時間静置して、再び縦方向及び横方向の長さを測定する。加熱前後の寸法変化率が0.5%以内のものを「○」、0.5%を越えるものを「×」とした。
実施例及び比較例のクッションフロアー裏打ち材の特性を表1に示す。
実施例にて得られたクッションフロアー裏打ち材は、塩ビの浸透が少なく、且つクッションフロアー裏打ち材として必要な塩ビとの接着力、風合とも良好なものであった。
一方、比較例1及び2では、裏打ち材のコレスタ通気度が低いため、塩ビの裏打ち材への浸み込みが多く、無駄な塩ビを消費するものであった。
比較例3では、塗工量が多いため裏打ち材の風合いが硬く、裏打ち材に折れが発生しやすいものであった。
比較例4では、コレスタ通気度が高すぎるため、塩ビと裏打ち材の接着力が弱く、塩ビが裏打ち材から容易に剥離するものであった。
比較例5では、ガラス繊維の配合量が少ないため、寸法安定性が悪く実用に耐えないものであった。
比較例6では、ガラス繊維の配合量が多すぎるため、塗料の裏打ち材への浸み込みが多いため必要なコレスタ通気度が得られず、結果として塩ビの裏打ち材への浸み込みが多く無駄な塩ビを消費するものであった。
比較例7では、塗工量が少なすぎるため目標のコレスタ通気度が得られず、塩ビの浸み込みが多く無駄な塩ビを消費するものであった。また、断面の電子線マイクロアナライザによる元素マッピングにより塩ビの浸み込み状況を観察すると、塩ビの浸み込みの少ない部分も見受けられたが、部分的に塩ビの浸み込みが多い部分が存在することが確認された。

































Figure 2008248463














































Figure 2008248463














































Figure 2008248463

Claims (6)

  1. ガラス繊維と木材パルプを主成分とする無機繊維混抄紙の片面に顔料とバインダーを主成分とする塗工層を設けたクッションフロアー裏打ち材であって、無機繊維混抄紙中のガラス繊維含有率が10〜60質量%であり、塗工層の塗工量が0.5〜60g/mであり、かつISO2965に準拠して塗工面を空気流入側にして測定されるコレスタ通気度が10cc〜200ccであることを特徴とするクッションフロアー裏打ち材。
  2. コレスタ通気度が10cc〜100ccであることを特徴とする請求項1に記載のクッションフロアー用裏打ち材。
  3. 塗工層の成分である顔料のアスペクト比が25以上である、請求項1または2に記載のクッションフロアー裏打ち材。
  4. 塗工層の成分である顔料のアスペクト比が50以上である、請求項1または2に記載のクッションフロアー裏打ち材。
  5. 無機繊維混抄紙に含有するガラス繊維の繊維径が3〜7μmである、請求項1〜4のいずれか1項に記載のクッションフロアー裏打ち材。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の裏打ち材を使用したクッションフロアー。
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