JP2008247278A - 能動型騒音制御装置 - Google Patents

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【課題】適応型ノッチフィルターを用いた能動型騒音制御装置においては実使用状態においての騒音低減性能の確認に外部装置や専門的知識が必要でサービス性に課題がある。本発明は、エンドユーザーからのコンプレインに対し、簡便な方法で消音性能を安定した形で確認ができ、サービス対応にも考慮した能動型騒音制御装置を提供する。
【解決手段】適応型ノッチフィルターを用いた能動型騒音制御装置において騒音制御信号に第2の正弦波信号を加算することによって簡便に実使用状態における騒音低減性能が確認できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両のエンジン等の回転機器から発生する振動騒音を能動的に低減する能動騒音低減装置に関するものである。
従来の能動騒音低減装置においては、適応ノッチフィルタを利用した適応制御を行う方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。図6は、この特許文献1に記載された従来の能動騒音低減装置の構成と等価な構成を示すものである。
図6において、能動騒音低減装置を実現するための離散演算は離散演算処理部15において実行される。エンジン回転数検出器1はエンジン回転数に比例した周波数をもつパルス列をエンジンパルスpとして出力する。たとえばこのエンジンパルスpはクランク角センサーの出力を取り出すことによって作成される。周波数検出部2は、エンジンパルスpを基に騒音周波数fを算出し出力する。基準信号生成部19は、正弦波1周期を所定等分した各ポイントの値をメモリ上に保持する正弦波テーブル3を有し、選択手段20により正弦波テーブル3からデータを選択し、周波数が騒音周波数fに等しい基準正弦波信号x1[n]と基準余弦波信号x2[n]とを生成し出力する。補正信号生成部21は、スピーカ10からマイクロフォン11までの伝達特性値を模擬した基準正弦波信号補正値テーブル22(周波数f〔Hz〕のときの基準正弦波信号補正値をC1[f]と表す)と基準余弦波信号補正値テーブル23(周波数f〔Hz〕のときの基準余弦波信号補正値をC2[f]と表す)とを利用し、補正正弦波信号r1[n]と補正余弦波信号r2[n]とを生成し出力する。第1の1タップデジタルフィルタ7は、内部に保持するフィルタ係数W1[n]によりx1[n]をフィルタリングし、第1の制御信号y1[n]を生成する。第2の1タップデジタルフィルタ8は、内部に保持するフィルタ係数W2[n]により基準余弦波信号x2[n]をフィルタリングし、第2の制御信号y2[n]を生成する。電力増幅器9は第1の制御信号y1[n]と第2の制御信号y2[n]とを加算した信号を増幅する。スピーカ10は電力増幅器9からの出力信号を騒音打ち消し音として出力する。マイクロフォン11は騒音と騒音打ち消し音とが干渉した結果生じる音を誤差信号ε[n]として検出する。第1の適応制御アルゴリズム演算部12は補正正弦波信号r1[n]と誤差信号ε[n]を基に、例えば最急降下法の一種であるLMS(Least Mean Square)アルゴリズムに基づいてフィルタ係数W1[n]を逐次更新する。同様に、第2の適応制御アルゴリズム演算部13は補正余弦波信号r2[n]と誤差信号ε[n]を基に、フィルタ係数W2[n]を逐次更新する。
この係数W1及びW2の逐次更新式は
W1[n+1]=W1[n]−μ×r1[n]×ε[n]
W2[n+1]=W2[n]−μ×r2[n]×ε[n]
となる。ここでμは収束係数と呼ばれる定数であり、係数W1及びW2が最適値に収束する時間に関係するものである。
そして、このような上述の処理を所定周期で繰り返すことにより、騒音を低減させることができる。
特開2004−361721号公報
このような上記従来の構成の能動騒音低減装置は実際にエンジンを具備した車両に搭載され、エンジン回転に伴ういわゆるエンジンこもり音の低減等に利用され実用性が高いものである。一方このような構成の能動騒音低減装置においては騒音と干渉させる音波を生成する干渉信号生成手段としてのスピーカ等と、誤差信号検出手段としてのマイク等の間の伝達特性が初期設定値から変化した場合やその他の予期せぬ状況変化によって騒音低減性能が劣化することがあり、エンドユーザーからのクレームが発生することがある。このような場合はエンドユーザーは車両のディーラーに車両を持ち込み、適切な処置を求めるものであるが、上記従来例の構成では能動騒音制御装置の消音性能は実際に走行するなどでしか消音性能の確認はできない。また、実際の走行での消音性能の確認はもとの騒音状態がエンジンの負荷や路面の状況に左右され安定した状態ではないため、能動騒音制御装置の騒音低減性能の適切な判断ができないという課題があった。
本発明は、エンドユーザーからのコンプレインに対し、簡便な方法で消音性能を安定した形で確認ができ、サービス対応にも考慮した能動型騒音制御装置を提供することを目的とする。
本発明の能動型騒音制御装置は、騒音源に起因する制御すべき騒音の周波数を検出する制御対象騒音周波数検出手段と、前記制御対象騒音周波数検出手段で検出された騒音の周波数と同一の周波数の基準正弦波を生成する正弦波生成手段と基準余弦波を生成する余弦波生成手段と前記正弦波生成手段からの基準正弦波信号が入力される第1の1タップデジタルフィルタと、前記余弦波生成手段からの基準余弦波信号が入力される第2の1タップデジタルフィルタと、前記第1の1タップデジタルフィルタからの出力と前記第2の1タップデジタルフィルタからの出力とが加算された騒音制御信号が入力され前記騒音源に起因する制御すべき騒音と干渉させるための干渉信号を出力させる干渉信号生成手段と、前記干渉信号生成手段から出力される前記干渉信号と前記騒音源に起因する制御すべき騒音との干渉の結果生じる誤差信号を検出する誤差信号検出手段と、前記第1の1タップデジタルフィルタのフィルタ係数を更新する第1の係数更新手段と、前記第2の1タップデジタルフィルタのフィルタ係数を更新する第2の係数更新手段からなり、前記第1の係数更新手段及び第2の係数更新手段は前記誤差信号検出手段からの誤差信号と前記正弦波生成手段からの基準正弦波信号と前記余弦波生成手段からの基準余弦波信号を前記誤差検出手段から前記干渉信号生成手段までの伝達特性で補正した補正正弦波信号及び補正余弦波信号とによって前記誤差信号検出手段における騒音が低減されるように前記第1の1タップデジタルフィルタ及び前記第2の1タップデジタルフィルタの係数を更新するように構成された能動型騒音制御装置において、所定の周波数の正弦波信号を生成する第2の正弦波生成手段と前記第2の正弦波生成手段からの第2の正弦波信号を前記騒音制御信号に加算する加算手段とを備えたことを特徴とする。
本発明の能動型騒音制御装置は、騒音制御信号に所定の周波数の正弦波信号を生成する第2の正弦波生成手段からの第2の正弦波信号を加算することによってこの第2の正弦波信号を干渉信号から車室内に放射する。この第2の正弦波信号は擬似騒音と考えることができるので、その擬似騒音のもとで能動型騒音制御装置が動作することになる。そしてこの擬似騒音が実際に低減することを確認することによって能動騒音制御装置が適切に動作していることが車を走行させることなく簡便に判定することができるという作用効果が得られる。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1における能動型騒音制御装置について図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の実施の形態1における能動型騒音制御装置のブロック図である。
図1において、エンジン回転数検出器1は車両に搭載された騒音源としてのエンジンの回転数に比例した周波数をもつパルス列をエンジンパルスpとして出力する。制御対象騒音周波数検出手段としての周波数検出部2はエンジンパルスpから制御対象騒音周波数f〔Hz〕を算出し出力する。離散化された正弦波のデータとしての正弦波テーブル3は正弦波1周期をN等分した各ポイントの正弦値をメモリ上に保持する。正弦波生成手段5はサンプリング周期ごとに正弦波テーブルより、制御対象騒音周波数fに基づいた所定の間隔でデータを読み出して基準正弦波信号x1[n]を生成する。同様に余弦波生成手段6はサンプリング周期ごとに正弦波テーブル3より、制御対象騒音周波数fに基づいた所定の間隔でデータを読み出すが、同一時点では正弦波生成手段よりN/4だけ先行したポイントを読み出すことによって基準余弦波信号x2[n]を生成している。読み出しポイントはNを超えた場合はその読み出しポイントからNを引いたポイントを新たな読み出しポイントとしなければならない。特性テーブル4はスピーカ10からマイクロフォン11までの位相特性を前記正弦波テーブル3のポイント数Nの相対的なポイント移動量に換算した位相特性換算値P[f]を周波数毎に保持する。参照信号生成部14は制御対象騒音周波数fに基づき、特性テーブル4から制御対象騒音周波数fにおける位相特性換算値P[f]を読み込み、それらに基づき補正正弦波信号r1[n]、補正余弦波信号r2[n]を生成する。
次に、第1の1タップデジタルフィルタ7は第1のフィルタ係数W1[n]を内部に保持し、基準正弦波信号x1[n]と第1のフィルタ係数W1[n]とに基づいて第1の制御信号y1[n]を出力する。第2の1タップデジタルフィルタ8は第2のフィルタ係数W2[n]を内部に保持し、基準余弦波信号x2[n]と第2のフィルタ係数W2[n]とに基づいて第2の制御信号y2[n]を出力する。電力増幅器9は第1の制御信号y1[n]と第2の制御信号y2[n]とが加算された騒音制御信号を増幅する。干渉信号生成手段としてのスピーカ10は電力増幅器9からの出力信号を騒音打ち消し音として出力する。誤差信号検出手段としてのマイクロフォン11はエンジン振動に起因して発生する制御対象騒音と騒音打ち消し音とが干渉した結果生じる音を誤差信号ε[n]として検出する。第1の係数更新手段としての第1の適応制御アルゴリズム演算部12は補正正弦波信号r1[n]と誤差信号ε[n]を基に、第1の1タップデジタルフィルタ7のフィルタ係数W1[n]を逐次更新する。第2の係数更新手段としての第2の適応制御アルゴリズム演算部13は補正余弦波信号r2[n]と誤差信号ε[n]を基に、第2の1タップデジタルフィルタ8のフィルタ係数W2[n]を逐次更新する。このように離散演算処理部15はソフトウェアにより構成される。
16は第2の正弦波生成手段であり正弦波テーブル3よりサンプリング周期ごとに所定の周波数f2に基づく間隔でデータを読み出し、所定の周波数の第2の正弦波を生成する。17は第2の正弦波信号を騒音制御信号に加算するかどうかを選択するスイッチであり、必要な場合、即ち騒音低減性能を確認したい場合にスイッチが閉じられるように外部からコントロールできるようになっている。18はこの第2の正弦波信号を騒音制御信号に加算するための加算手段であり第2の正弦波信号と制御信号y1[n]と第2の制御信号y2[n]とが加算された騒音制御信号とが加算される。
次に、本装置の具体的な動作を説明する。
基準正弦波信号x1[n]の生成と、基準余弦波信号x2[n]の生成と、正弦部参照信号r1[n]の生成と、余弦部参照信号r2[n]の生成と、第1の制御信号y1[n]の生成と、第2の制御信号y2[n]の生成と、誤差信号ε[n]の検出と、フィルタ係数W1[n]の更新と、フィルタ係数W2[n]の更新と第2の正弦波信号x3[n]は、すべて同一の周期で実行する。以降では、この周期をT〔秒〕として説明する。
周波数検出部2は、例えばエンジンパルスpの立ち上がりエッジ毎に割り込みを発生させ、立ち上がりエッジ間の時間を測定し、測定結果をもとに制御対象騒音の周波数fを算出する。
正弦波テーブル3は、正弦波1周期をN等分し、各ポイントの正弦値の離散データをメモリ上に保持する。0ポイント目からN−1ポイント目までの正弦値を格納した配列をz[m](0≦m<N)で表すとき、関係式(1)が成り立つ。
z[m]=sin(360°×m/N) ・・・(1)
例えば、N=3000の場合のz[m]のグラフと表をそれぞれ図2と図3に示す。
特性テーブル4は、スピーカ10からマイクロフォン11までの伝達特性の振幅特性を表す振幅特性配列G[f]と位相特性を正弦波テーブル3のポイント数Nの相対的なポイント移動量に換算した位相特性換算値配列P[f]をメモリ上に保持する(fは周波数〔Hz〕)。
f〔Hz〕のときの振幅特性をβ[f](dB)、位相特性をθ[f](度)とすると、関係式(2)が成り立つ。
P[f]=N×θ[f]/360 ・・・(2)
例えば、N=3000で、制御対象騒音周波数の範囲が30Hzから100Hzまでの場合の位相特性θ[f]の例を図4に、それに対応する位相特性配列P[f]を図5に示す。
正弦波生成手段5は、正弦波テーブル3の現在の読み出し位置i[n]をメモリ上に記憶しており、制御対象騒音周波数fに基づいて現在の読み出し位置を式(3)により毎周期移動させる。
i[n+1]=i[n]+N×f×T ・・・(3)
ただし、式(3)の右辺の計算結果がN以上となった場合は、式(3)の右辺の計算結果からNを減算したものをi[n+1]とする。
同時に、正弦波生成手段5は、制御対象騒音周波数fと同一周波数の基準正弦波信号x1[n]を式(4)と式(5)により生成する。
ix1 =i[n] ・・・(4)
x1[n]=z[ix1] ・・・(5)
ただし、式(4)の右辺の計算結果がN以上となった場合は、式(4)の右辺の計算結果からNを減算したものをix1とする。
また、余弦波生成手段6は、制御対象騒音周波数fと同一周波数で、かつ、基準正弦波信号x1[n]より4分の1周期進んだ基準余弦波信号x2[n]を式(6)と式(7)により生成する。
ix2 =i[n]+N/4 ・・・(6)
x2[n]=z[ix2] ・・・(7)
ただし、式(6)の右辺の計算結果がN以上となった場合は、式(6)の右辺の計算結果からNを減算したものをix2とする。
同様にして所定の周波数f2である第2の正弦波信号x3[n]も生成する。
同時に、参照信号生成部14は、制御対象騒音周波数fにおけるスピーカ10からマイクロフォン11までの伝達特性の振幅特性値と位相特性を正弦波テーブル3のポイント数Nの相対的なポイント移動量に換算した位相特性換算値を特性テーブル4よりP[f]として抽出し、以下の方法で正弦部参照信号r1[n]及び余弦部参照信号r2[n]を作成する。
正弦部参照信号r1[n]
ix3 =i[n]+P[f] ・・・(8)
r1[n]=z[ix3] ・・・(9)
余弦部参照信号r2[n]
ix4 =i[n]+N/4+P[f] ・・・(10)
r1[n]=z[ix3] ・・・(11)
次に、第1の1タップデジタルフィルタ7は第1のフィルタ係数W1[n]を内部に保持し、基準正弦波信号x1[n]と第1のフィルタ係数W1[n]とに基づいて第1の制御信号y1[n]を出力する。第2の1タップデジタルフィルタ8は第2のフィルタ係数W2[n]を内部に保持し、基準余弦波信号x2[n]と第2のフィルタ係数W2[n]とに基づいて第2の制御信号y2[n]を出力する。電力増幅器9は第1の制御信号y1[n]と第2の制御信号y2[n]とが加算された騒音制御信号と第2の正弦波信号x3[n]が加算手段18で加算された信号を増幅する。干渉信号生成手段としてのスピーカ10は電力増幅器9からの出力信号を騒音打ち消し音として出力する。誤差信号検出手段としてのマイクロフォン11はエンジン振動に起因して発生する制御対象騒音と騒音打ち消し音とが干渉した結果生じる音を誤差信号ε[n]として検出する。第1の係数更新手段としての第1の適応制御アルゴリズム演算部12は誤差信号ε[n]と正弦部参照信号r1[n]を用いて第1の1タップデジタルフィルタ7のフィルタ係数W1[n]を逐次更新する。第2の係数更新手段としての第2の適応制御アルゴリズム演算部13は係数更新用誤差信号ε[n]と余弦部参照信号r2[n]を用いて第2の1タップデジタルフィルタ8のフィルタ係数W2[n]を逐次更新する。このように離散演算処理部15はソフトウェアにより構成される。
W1[n+1]=W1[n]−μ×r1[n]×ε[n] ・・・(12)
W2[n+1]=W2[n]−μ×r2[n]×ε[n] ・・・(13)
これらの過程をサンプリング周期ごとに実行することによって誤差信号ε[n]
の中の周波数fの成分は低減する。
ここで、本発明の能動型騒音制御装置の特徴である騒音低減性能の確認の方法について説明する。
通常はスイッチ17は開放されており、周波数検出部2で検出された制御対象騒音の周波数fをターゲットにした騒音制御信号のみが電力増幅器9にて増幅されスピーカ10から騒音打ち消し音として出力され外部の騒音を低減する動作を行っている。一方騒音低減性能のチェックの際はスイッチ17を閉じ、騒音制御信号に所定の周波数f2の第2の正弦波信号を加算し、スピーカ10から出力させる。この時、周波数検出部2で検出された制御対象騒音の周波数fを第2の正弦波信号の周波数f2に一致させれば、これまでスピーカ10から出力され知覚されていた第2の正弦波信号に対応する音が低減され、小さくなることが知覚される。即ち、スイッチ17を閉じた状態で、第2の正弦波信号をスピーカ10から出力させ、周波数検出部2で検出された制御対象騒音の周波数fと第2の正弦波信号の周波数f2が違う時の第2の正弦波信号成分の音の大きさと周波数検出部2で検出された制御対象騒音の周波数fと第2の正弦波信号の周波数f2が一致した時の第2の正弦波信号成分の音の大きさの違いを確認することによってこの騒音制御装置の騒音低減性能を確認することができる。
なお、スイッチ17の開閉の制御はハードウェア的な制御でも、ソフトウェア的な制御でも機器の使用状況に適合した方法を選択することができる。
具体的にこの騒音制御装置を車両に搭載した時には、周波数検出部2はエンジン回転数を取り込み、制御対象騒音の周波数fを算出している。このためfと第2の正弦波信号の周波数f2とを一致させるのはアクセルペダルを踏み、エンジン回転を調整することだけで、特殊な装置を必要とせず、また低減するべき騒音も第2の正弦波信号という安定したものであるから非常に簡単かつ外部の騒音に左右されない正確な騒音低減性能の確認をすることができる。
なお、騒音低減性能の確認時には周波数検出部2はエンジン回転数を取り込んで制御対象騒音の周波数fを算出するのではなく、強制的に第2の正弦波信号の周波数f2と同じ周波数、即ちf=f2を算出させるようにすればアクセルペダルを操作しエンジン回転数を調整することなく騒音低減性能の確認ができることはいうまでもない。
本発明にかかる能動型騒音制御装置は、量産車両等に搭載された場合にサービス対応としての騒音低減性能の確認が特殊な装置や走行することなく実施できるという実用性のある能動型騒音制御装置として有用である。
本発明の実施の形態1における能動型騒音制御装置を説明するためのブロック図 同能動型騒音制御装置における正弦波テーブルの例を示す特性図 同能動型騒音制御装置における正弦波テーブルの例を示す図 同能動型騒音制御装置におけるスピーカからマイクまでの伝達特性の例を示す特性図 同能動型騒音制御装置におけるスピーカからマイクまでの伝達特性に対応する位相特性換算値配列の例を示す図 従来の能動騒音低減装置の構成を示すブロック図
符号の説明
1 エンジン回転数検出器
2 周波数検出部(制御対象騒音周波数検出手段)
3 正弦波テーブル
4 特性テーブル
5 正弦波生成手段
6 余弦波生成手段
7 第1の1タップデジタルフィルタ
8 第2の1タップデジタルフィルタ
9 電力増幅器
10 スピーカ(干渉信号生成手段)
11 マイクロフォン(誤差信号検出手段)
12 第1の適応制御アルゴリズム演算部(第1の係数更新手段)
13 第2の適応制御アルゴリズム演算部(第2の係数更新手段)
14 参照信号生成部
15 離散演算処理部
16 第2の正弦波生成手段
17 スイッチ
18 加算手段
19 基準信号生成部
20 選択手段
21 補正信号生成部
22 基準正弦波信号補正値テーブル
23 基準余弦波信号補正値テーブル

Claims (1)

  1. 騒音源に起因する制御すべき騒音の周波数を検出する制御対象騒音周波数検出手段と、前記制御対象騒音周波数検出手段で検出された騒音の周波数と同一の周波数の基準正弦波を生成する正弦波生成手段と基準余弦波を生成する余弦波生成手段と前記正弦波生成手段からの基準正弦波信号が入力される第1の1タップデジタルフィルタと、前記余弦波生成手段からの基準余弦波信号が入力される第2の1タップデジタルフィルタと、前記第1の1タップデジタルフィルタからの出力と前記第2の1タップデジタルフィルタからの出力とが加算された騒音制御信号が入力され前記騒音源に起因する制御すべき騒音と干渉させるための干渉信号を出力させる干渉信号生成手段と、前記干渉信号生成手段から出力される前記干渉信号と前記騒音源に起因する制御すべき騒音との干渉の結果生じる誤差信号を検出する誤差信号検出手段と、前記第1の1タップデジタルフィルタのフィルタ係数を更新する第1の係数更新手段と、前記第2の1タップデジタルフィルタのフィルタ係数を更新する第2の係数更新手段からなり、前記第1の係数更新手段及び第2の係数更新手段は前記誤差信号検出手段からの誤差信号と前記正弦波生成手段からの基準正弦波信号と前記余弦波生成手段からの基準余弦波信号を前記誤差検出手段から前記干渉信号生成手段までの伝達特性で補正した補正正弦波信号及び補正余弦波信号とによって前記誤差信号検出手段における騒音が低減されるように前記第1の1タップデジタルフィルタ及び前記第2の1タップデジタルフィルタの係数を更新するように構成された能動型騒音制御装置において、所定の周波数の正弦波信号を生成する第2の正弦波生成手段と前記第2の正弦波生成手段からの第2の正弦波信号を前記騒音制御信号に加算する加算手段とを備えた能動型騒音制御装置。
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