JP2008244157A - 半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】必要とする任意の耐圧を確保することができ、埋め込み酸化膜の信頼性を向上することのできる半導体装置を提供する。
【解決手段】半導体装置において、互いに絶縁分離されたn個のトランジスタ素子及び抵抗素子が、異なる2つの電位間でそれぞれ直列接続され、第1段のトランジスタ素子のゲートが入力とされ、第1段のトランジスタ素子を除く各段のトランジスタ素子のゲートが抵抗素子間の分圧点に順次接続され、第n段のトランジスタ素子の電位側の端子から出力が取り出される。また、1個のトランジスタ素子と低段のフィールド領域を内包するように構成された各フィールド領域の電位が、当該フィールド領域に配置されたトランジスタ素子のゲートと同電位とされ、フィールド領域に対応する支持基板の部位が、互いに絶縁分離された複数の分離領域に分けされ、各分離領域が対向するフィールド領域と容量結合されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、インバータ駆動用等の高電圧ICに適用することのできる半導体装置に関する。
従来、インバータ駆動用等の高電圧ICが、例えば特許文献1や非特許文献1に開示されている。このような高電圧ICの構造として、SOI構造半導体基板と絶縁分離トレンチを用いた一例を図9に示す。図9は、従来の高電圧IC1の模式的な断面図である。図9においては、本発明の実施形態に示す要素と同一の要素には、同一の符号乃至それに類する符号を付与するものとする。
図9に示すように、高電圧IC1を構成するSOI構造半導体基板10の半導体層11には、低電位(GND)基準回路2、高電位(浮遊)基準回路3、及びレベルシフト回路5がそれぞれ設けられている。また、GND基準回路2、浮遊基準回路3、及びレベルシフト回路5の各形成領域は、埋め込み酸化膜13と絶縁分離トレンチ11aの側壁酸化膜により、それぞれ絶縁(誘電体)分離されている。なお、SOI構造半導体基板10は、基板の貼り合わせによって形成されたものであり、埋め込み酸化膜13の下は、シリコン(Si)からなる厚い支持基板12となっている。
高電圧IC1のレベルシフト回路5においては、低電位基準回路2と高電位基準回路3を繋ぐため、高耐圧の回路素子が必要である。図9に示すレベルシフト回路形成領域のNチャネル形LDMOS(Lateral Double−diffused MOS)20では、断面の横方向の耐圧を、表面p型不純物層と埋め込み酸化膜13によって形成されるSOI−RESURF構造で確保するようにしている。また、断面の縦方向の耐圧については、非特許文献1に開示されているように、ドレインDとグランド(GND)間にかかる高電圧を、低濃度の半導体層11と埋め込み酸化膜13で分圧して、半導体層11における電界を緩和させるようにしている。
ところで、SOI構造半導体基板を用いて高耐圧の半導体装置を実現するには、断面の縦方向における耐圧を確保するために、半導体層の不純物濃度と厚さ及び埋め込み酸化膜の厚さを最適設計する必要がある。しかしながら、図9に示す構成にて1000V以上の高耐圧を得ようとすると、5μmより厚い埋め込み酸化膜13と、50μmより厚い半導体層11が必要となる。一方、SOI構造半導体基板10の反り等の関係で、達成できる埋め込み酸化膜13の上限膜厚は、4μm程度である。また、半導体層11の厚さは、通常数μm〜20μm程度であり、半導体層11の厚さを厚くすると、トレンチ加工負荷が増大する。このため、600V程度の耐圧確保が限界で、400V電源系やEV車等で要求される1200Vの耐圧は確保することができない。
そこで、上記問題を解決するために、本出願人は特許文献2を開示している。特許文献2に示される半導体装置では、互いに絶縁分離されたn個(n≧2)のトランジスタ素子が、GND電位と所定電位Vsとの間で、GND電位側を第1段、所定電位Vs側を第n段として、順次直列接続されている。また、第1段のトランジスタ素子のゲート端子が、半導体装置の入力端子となっており、n個の抵抗素子がGND電位と所定電位Vsとの間で、GND電位側を第1段、所定電位Vs側を第n段として、順次直列接続されている。そして、第1段のトランジスタ素子を除いた各段のトランジスタ素子におけるゲート端子が、直列接続された各段の抵抗素子間の分圧点にそれぞれ順次接続され、第n段のトランジスタ素子における所定電位Vs側の端子から、所定の抵抗値を有する負荷抵抗を介して、出力が取り出される構成となっている。
なお、半導体装置におけるn個のトランジスタ素子は、埋め込み酸化膜を有するSOI構造半導体基板の半導体層に形成されている。n個のトランジスタ素子は、埋め込み酸化膜に達する素子分離トレンチにより、互いに絶縁分離されている。また、埋め込み酸化膜に達する多重のフィールド分離トレンチが形成され、互いに絶縁分離されたn個のトランジスタ素子が、フィールド分離トレンチにより囲まれた各フィールド領域に、高段のトランジスタ素子を内包するようにして、一個ずつ順次配置されている。
これにより、GND電位から所定電位Vsまでの電圧増加に応じて、フィールド分離トレンチにより囲まれた各フィールド領域に加わる電圧を均等化し、n個のトランジスタ素子の担当電圧範囲をGND電位から所定電位Vsに向かって順番に移行させることができる。従って、一般的な製造方法を用いて安価に製造できる通常の耐圧を有するトランジスタ素子であっても、トランジスタ素子の個数nを適宜設定することにより、全体として必要とされる高い耐圧を確保した半導体装置とすることができる。
特許第3384399号 特開2006−148058号公報 Proc. of ISPSD' 04, p385, H. Akiyama, et al(三菱電機)
特許文献2に示される構成においては、各フィールド領域の電位が固定されておらず、浮遊電位となっている。これに対し、本出願人は、例えば特願2006−102395号にて、各フィールド領域の電位が、該フィールド領域に配置されたトランジスタ素子の3端子のいずれか1つと同一の電位に固定された構成を出願している。
ところで、SOI構造半導体基板を構成する支持基板は、支持基板上に埋め込み酸化膜を介して積層された半導体層の電位を安定させるため、一般的にGND電位に固定される。しかしながら、直列接続されたn個のトランジスタ素子が1個ずつフィールド領域に配置された構成においては、所定電位Vs側ほど、フィールド領域の電位と支持基板の電位差(すなわち埋め込み酸化膜に印加される電圧)が大きくなる。
本発明は上記問題点に鑑み、必要とする任意の耐圧を確保することができ、埋め込み酸化膜の信頼性を向上することのできる半導体装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成する為に請求項1に記載の発明は、埋め込み酸化膜を介して支持基板上に半導体層が積層されたSOI構造半導体基板において、半導体層に、埋め込み酸化膜に達する素子分離トレンチにより互いに絶縁分離されたn個(n≧2)のトランジスタ素子と、埋め込み酸化膜に達する多重のフィールド分離トレンチとが形成され、n個のトランジスタ素子は、フィールド分離トレンチにより囲まれた各フィールド領域に、高段または低段のトランジスタ素子を内包するようにして、素子分離トレンチとともに1個ずつ配置され、第1の所定電位と該第1の所定電位とは異なる第2の所定電位との間で、第1の所定電位側を第1段、第2の所定電位側を第n段として順次直列接続されており、各フィールド領域の電位は、該フィールド領域に配置されたトランジスタ素子の3端子のいずれか1つと同一の電位に固定され、第1段トランジスタ素子におけるゲート端子が入力端子とされ、n個の抵抗素子又は容量素子が、第1の所定電位と第2の所定電位との間で、第1の所定電位側を第1段、第2の所定電位側を第n段として順次直列接続されて、第1段トランジスタ素子を除いた各段のトランジスタ素子におけるゲート端子が、直列接続された各段の抵抗素子又は容量素子の間に、それぞれ順次接続され、第n段トランジスタ素子における第2の所定電位側の端子から、出力が取り出される構成の半導体装置でである。そして、支持基板のうち、複数のフィールド領域に対応する部位が、埋め込み酸化膜に達する支持基板分離トレンチによって複数の分離領域に分けされ、各分離領域が、埋め込み酸化膜を介して対向するフィールド領域と容量結合されていることを特徴とする。
このように本発明によれば、第1の所定電位と第2の所定電位の間の電圧が、n個のトランジスタ素子によって分割されており、1個のトランジスタ素子で分担する構成と比べて、各トランジスタ素子に要求される耐圧が略1/nとなっている。したがって、一般的な製造方法を用いて安価に製造でき、通常の耐圧を有するトランジスタ素子であっても、個数nを適宜設定することにより、全体として必要とされる高い耐圧(DC耐圧)を有した半導体装置とすることができる。
また、支持基板のうち、複数のフィールド領域に対応する部位が、互いに絶縁された複数の分離領域に分けられている。そして、各分離領域が、埋め込み酸化膜を介して対向するフィールド領域と容量結合されている。すなわち、容量結合によって、各分離領域が対向するフィールド領域に基づいた電位となっている。したがって、支持基板が第1の所定電位又は第2の所定電位に固定される構成と比べて、フィールド領域と支持基板との電位差の最大値を小さくすることができる。これにより、埋め込み酸化膜の信頼性を向上することができる。
なお、各フィールド領域の電位は、該フィールド領域に配置されたトランジスタ素子の3端子のいずれか1つと同一の電位に固定されている。すなわち、フィールド領域の電位が、該フィールド領域に配置されている素子分離トレンチ内のトランジスタ素子の電位とほぼ同じ電位に固定されている。したがって、フィールド領域とトランジスタ素子との電位差により生じる電界集中を抑制することができ、フィールド領域の電位が固定されていない状態(フローティング状態)と比べて、各トランジスタ素子の耐圧を向上することができる。
具体的には、請求項2に記載のように、各分離領域が、フィールド領域に対応して分けられた構成とすることが好ましい。このように、1つの分離領域は1つのフィールド領域のみと対向し、1つのフィールド領域につき、1つの分離領域が対応する構成とすると、フィールド領域と対応する分離領域との電位差がほぼゼロとなるので、埋め込み酸化膜の信頼性をより向上することができる。
また、請求項3に記載のように、分離領域がフィールド領域よりも少なく、少なくとも1つの分離領域が、隣接する複数のフィールド領域を跨ぐように支持基板が分けられた構成としても良い。このような構成としても、フィールド領域と支持基板との電位差の最大値を小さくし、埋め込み酸化膜の信頼性を向上することができる。
なお、請求項1〜3いずれかに記載の発明においては、例えば請求項4に記載のように、支持基板分離トレンチ内に、絶縁性材料が充填された構成としても良い。それ以外にも、支持基板分離トレンチを、内部に絶縁性材料が充填されない空隙としても良い。
次に、請求項5に記載の発明は、埋め込み酸化膜を介して支持基板上に半導体層が積層されたSOI構造半導体基板において、半導体層に、埋め込み酸化膜に達する素子分離トレンチにより互いに絶縁分離されたn個(n≧2)のトランジスタ素子と、埋め込み酸化膜に達する多重のフィールド分離トレンチとが形成され、n個のトランジスタ素子が、フィールド分離トレンチにより囲まれた各フィールド領域に、高段または低段のトランジスタ素子を内包するようにして、素子分離トレンチとともに1個ずつ配置され、第1の所定電位と該第1の所定電位とは異なる第2の所定電位との間で、第1の所定電位側を第1段、第2の所定電位側を第n段として順次直列接続されており、各フィールド領域の電位が、該フィールド領域に配置されたトランジスタ素子の3端子のいずれか1つと同一の電位に固定され、第1段トランジスタ素子におけるゲート端子が入力端子とされ、n個の抵抗素子又は容量素子が、第1の所定電位と第2の所定電位との間で、第1の所定電位側を第1段、第2の所定電位側を第n段として順次直列接続されて、第1段トランジスタ素子を除いた各段のトランジスタ素子におけるゲート端子が、直列接続された各段の抵抗素子又は容量素子の間に、それぞれ順次接続され、第n段トランジスタ素子における第2の所定電位側の端子から、出力が取り出される構成の半導体装置である。そして、支持基板の電位が、第1の所定電位と第2の所定電位との間の電位に固定されていることを特徴とする。
このように本発明においても、第1の所定電位と第2の所定電位の間の電圧が、n個のトランジスタ素子によって分割されており、1個のトランジスタ素子で分担する構成と比べて、各トランジスタ素子に要求される耐圧が略1/nとなっている。したがって、一般的な製造方法を用いて安価に製造でき、通常の耐圧を有するトランジスタ素子であっても、個数nを適宜設定することにより、全体として必要とされる高い耐圧を有した半導体装置とすることができる。
また、支持基板の電位が、第1の所定電位と第2の所定電位との間の電位に固定されている。したがって、支持基板が第1の所定電位又は第2の所定電位に固定される構成と比べて、フィールド領域と支持基板との電位差の最大値を小さくすることができる。これにより、埋め込み酸化膜の信頼性を向上することができる。
なお、各フィールド領域の電位は、該フィールド領域に配置されたトランジスタ素子の3端子のいずれか1つと同一の電位に固定されている。すなわち、フィールド領域の電位が、該フィールド領域に配置されている素子分離トレンチ内のトランジスタ素子の電位とほぼ同じ電位に固定されている。したがって、フィールド領域とトランジスタ素子との電位差により生じる電界集中を抑制することができ、フィールド領域の電位が固定されていない状態(フローティング状態)と比べて、各トランジスタ素子の耐圧を向上することができる。
請求項5に記載の発明においては、請求項6に記載のように、支持基板の電位が、第1の所定電位と第2の所定電位の中間電位とされた構成とすることが好ましい。これによれば、第1の所定電位又は第2の所定電位のいずれかに偏った電位とする構成に比べて、フィールド領域と支持基板との電位差の最大値を小さくし、埋め込み酸化膜の信頼性をより向上することができる。
具体的には、請求項7に記載のように、支持基板が、第1段トランジスタ素子と第n段トランジスタ素子との間の所定段のトランジスタ素子が配置されたフィールド領域と電気的に接続された構成とすれば良い。これによれば、構成を簡素化することができる。
また、請求項8に記載のように、第1の所定電位と第2の所定電位の間で複数の支持基板用抵抗素子が直列接続され、支持基板が、支持基板用抵抗素子間の分圧点の1つと電気的に接続された構成としても良い。このように、抵抗素子とは別に、支持基板用抵抗素子を設けた構成によっても、上述した構成の実現が可能である。
なお、請求項8に記載の発明においては、請求項9に記載のように、支持基板用抵抗素子が、SOI構造半導体基板とは別に設けられた構成としても良い。それ以外にも、SOI構造半導体基板と一体に設けられた構成としても良い。なお、SOI構造半導体基板と一体とは、支持基板や半導体層の内部、又は表面上に形成された状態を示す。
また、請求項9に記載の発明においては、請求項10に記載のように、支持基板用抵抗素子がSOI構造半導体基板とともに、一体的にモールド成形された構成としても良い。それ以外にも、例えばSOI構造半導体基板を含むモールドパッケージ上に持基板用抵抗素子が固定された構成としても良い。
請求項1〜10いずれかに記載の発明においては、請求項11に記載のように、各フィールド領域の電位が、該フィールド領域に配置されたトランジスタ素子の3端子のうち、ゲート端子と同一の電位に固定された構成とすると良い。
このような構成とすると、ゲート端子とフィールド領域を電気的に接続しているので、残りの2端子の電位が寄生容量の影響を受けない。したがって、Pチャネル型トランジスタ素子であっても、遅延時間とスパイクの発生を無くすことができる。また、各フィールド領域の電位を、抵抗素子又は容量素子で均等に分圧した電位で固定する。したがって、フィールド領域と支持基板との電位差の最大値をより小さくすることも可能である。また、dV/dtサージ印加時の、各段のトランジスタ素子の電圧の偏りを改善することができる。すなわち、dV/dtサージ耐量の向上を図ることができる。
請求項1〜11いずれかに記載の発明においては、請求項12に記載のように、GND電位を基準とするGND基準ゲート駆動回路、浮遊電位を基準とする浮遊基準ゲート駆動回路、及びGND電位と浮遊電位の間で入出力信号をレベルシフトさせるレベルシフト回路を含むインバータ駆動用の高電圧ICにおいて、第1の所定電位及び第2の所定電位のうち、一方をGND電位とし、他方を浮遊電位とすることで、レベルシフト回路に好適である。
以下、本発明の実施形態を図に基づいて説明する。なお、以下の実施形態においては、従来例で示した半導体装置を構成する各要素と同一のものにおいては、同一の符号を付与する。
(第1実施形態)
図1は、以下の各実施形態に係る半導体装置を含む高電圧ICの概略構成を示す平面図である。図2は、第1実施形態に係る半導体装置の概略構成を示す図である。図3は、半導体装置のうち、特徴部分を示す断面図である。図3においては、トランジスタ素子や素子分離トレンチを省略して図示している。なお、以下に示す半導体装置の基本構成は、本出願人による特開2006−148058号公報や特願2006−102395号と同じであるので、基本構成及び動作についての詳細な説明は割愛し、特徴部分について詳細に説明する。
図1に示す高電圧IC1はインバータ駆動用の高電圧ICであり、GND電位を基準とするGND基準ゲート駆動回路2、浮遊電位を基準とする浮遊基準ゲート駆動回路3、GND基準ゲート駆動回路2と浮遊基準ゲート駆動回路3を制御するための制御回路4、および制御回路4と浮遊基準ゲート駆動回路3の間に介在し、制御回路4の入出力信号をGND電位と浮遊電位の間でレベルシフトさせるレベルシフト回路5で構成されている。なお、図1においては、GND基準ゲート駆動回路2、浮遊基準ゲート駆動回路3、制御回路4、およびレベルシフト回路5が1つの基板6に集積化されている。以下に示す半導体装置100は、このレベルシフト回路5に適用される。
図3に示すように、半導体装置100は、埋め込み酸化膜13を介して支持基板12上に半導体層11が積層されたSOI構造半導体基板10を有している。そして、この半導体層11に、図2に示すように、n個(n≧2、本実施形態においては4個)のトランジスタ素子21〜24が形成されている。本実施形態においては、トランジスタ素子21〜24として、Pチャネル型のLDMOS(Lateral Double−diffused MOS)を採用している。また、各トランジスタ素子21〜24を構成する3つの端子、ソース31、ゲート32、およびドレイン33が、図2に示すように同心円状に配置されたパターンとなっている。
各トランジスタ素子21〜24は、埋め込み酸化膜13に達する素子分離トレンチ41〜44に回りを取り囲まれており、これによって互いに絶縁分離されている。本実施形態においては、素子分離トレンチ41〜44が、上述した端子31〜33とともに同心円状に配置されている。なお、第1段のトランジスタ素子21には素子分離トレンチ41が、第4段のトランジスタ素子24には素子分離トレンチ44が対応して形成されている。
また、半導体層11には、埋め込み酸化膜13に達するフィールド分離トレンチ51〜54が多重に形成されている。そして、フィールド分離トレンチ51〜54により囲まれた各フィールド領域61〜64に、トランジスタ素子21〜24が、後段又は低段(本実施形態においては低段)のトランジスタ素子を内包するようにして、対応する素子分離トレンチ41〜44とともに1個ずつ順次配置されている。なお、上述したように、本実施形態においては、Pチャネル型のLDMOSを採用しているので、第1段のフィールド領域61には、素子分離トレンチ41により取り囲まれたトランジスタ素子21が配置され、第4段のフィールド領域64には、低段であるフィールド領域61〜63とともに、素子分離トレンチ44により取り囲まれたトランジスタ素子24が配置されている。
なお、図2に示すように、第4段のフィールド領域64の外側には、フィールド分離トレンチ55で区画され、各フィールド領域61〜64を内包するフィールド領域65が形成されており、このフィールド領域65には、GNDパッドや出力パッドが形成されている。また、第1段のフィールド領域61内には、フィールド分離トレンチ56で区画されたフィールド領域66が形成されており、このフィールド領域66には、電源パッドや入力パッドが形成されている。
また、各トランジスタ素子21〜24は、第1の所定電位としての電源電位Vccと該第1の所定電位とは異なる第2の所定電位してのGND電位との間で、電源電位Vcc側を第1段、GND電位側を第n段(第4段)として順次直列接続されている。本実施形態においては各トランジスタ素子21〜24がMOS型トランジスタであるので、下段のドレイン電圧が、1段上段のソース31に印加される構成となっている。また、n個(本実施形態においては4個)の抵抗素子71〜74が、トランジスタ素子21〜24に対応して、電源電位VccとGND電位との間で、電源電位Vcc側を第1段、GND電位側を第4段として順次直列接続されている。そして、第1段のトランジスタ素子21におけるゲート31が入力とされ、第1段のトランジスタ素子21を除いた各段のトランジスタ素子22〜24におけるゲート31が、直列接続された各段の抵抗素子71〜74の間の分圧点にそれぞれ順次接続され、第4段のトランジスタ素子24におけるGND電位側の端子から、出力が取り出される構成となっている。詳しくは、第4段のトランジスタ素子24とGNDパッドとの間に出力抵抗75が接続され、第4段のトランジスタ素子24のドレイン33と出力抵抗75との間から、出力が取り出せるようになっている。すなわち、出力信号は、基準電位が入力信号の電源電位VccからGND電位に変換(レベルシフト)され、入力信号に対して反転した状態で取り出される。なお、本実施形態においては、抵抗素子71〜74によって分圧するようにしているが、容量素子によって分圧するようにしても良い。また、抵抗素子と容量素子とによって分圧するようにしても良い。
本実施形態に示すようにPチャネル型のLDMOSの場合、トランジスタ素子21〜24のソース31の電位がゲート32の電位よりも高くなると、トランジスタ素子21〜24がオン状態となる。したがって、例えば電源電圧Vccが1200Vの場合、第1段のトランジスタ素子21において、ゲート32にソース31よりも低い電圧(例えば1195V)の信号を入力する。これによりトランジスタ素子21がオン状態となる。また、第2段のトランジスタ素子22のゲート32に入力される電圧は、第1段の抵抗素子71の分、第1段のトランジスタ素子21のゲート32よりも低くなっている。したがって、第1段のトランジスタ素子21がオン状態となるとともに、第2段のトランジスタ素子22において、ソース31の電位がゲート32の電位よりも高くなる。すなわち、第2段のトランジスタ素子22がオン状態となる。この動作が第n段(本実施形態においては第4段)のトランジスタ素子24まで同様に繰り返され、ごく短時間で全てのトランジスタ素子21〜24がオン状態となる。
このように本実施形態に係る半導体装置100によれば、電源電位VccからGND電位までの電圧低下に応じて、多重のフィールド分離トレンチ51〜54により囲まれた各フィールド領域61〜64に加わる電圧を均等化し、各トランジスタ素子21〜24の担当電圧範囲を、電源電位VccからGND電位に向けて順番に移行させることができる。換言すれば、電源電位VccからGND電位の間の電圧が複数のトランジスタ素子21〜24により分割され、第1段から第4段の各トランジスタ素子21〜24が、それぞれの電圧範囲を分担している。従って、電源電位VccとGND電位の間の電圧を1個のトランジスタ素子で分担する場合に比べて、各トランジスタ素子21〜24に要求される静耐圧(DC耐圧)を低減することができる。換言すれば、トランジスタ素子の個数を適宜設定することにより、全体として必要とされる高い耐圧を確保した半導体装置とすることができる。
なお、本実施形態においては、半導体装置100が4つのトランジスタ素子21〜24を有する例(4段の例)を示した。しかしながら、その個数が特に限定されるものではない。1つ当たりのトランジスタ素子の耐圧が、200V以下となるようにすると、半導体装置100を、一般的な製造方法を用いて、安価に製造することができる。
また、本実施形態においては、各フィールド領域61〜64を絶縁分離し、隣り合うトランジスタ素子21〜24同士の間に配置される各フィールド分離トレンチ51〜54を、一重の絶遠分離トレンチとしている。したがって、トランジスタ素子21〜24の接続配線が容易になると共に、占有面積を低減して、半導体装置100を小型化することができる。しかしながら、各フィールド分離トレンチ51〜54のうち、少なくとも1つを多重の絶遠分離トレンチとしても良い。
なお、本実施形態においては、トランジスタ素子21〜24が、同じ耐圧を有している。これにより、GND電位と電源電位Vccの間に挿入される各素子の分担する電圧(耐圧)を均等にして、最小化することができる。
また、本実施形態においては、図2及び図3に示すように、各フィールド領域61〜64の電位を、該フィールド領域61〜64に配置されたトランジスタ素子21〜24の各3端子のうち、ゲート32と同一の電位に固定している。したがって、フィールド領域61〜64とトランジスタ素子21〜24との電位差により生じる電界集中を抑制することができる。そして、フィールド領域61〜64の電位が固定されていない状態(フローティング状態)に比べて、各トランジスタ素子21〜24の静耐圧(DC耐圧)を向上し、全体として高い静耐圧を確保することができる。特に本実施形態においては、上述したように、各フィールド領域61〜64の電位が、ゲート32と同一の電位に固定されている。したがって、残りの2端子(ソース31又はドレイン33)の電位が、寄生容量の影響を受けない。したがって、Pチャネル型トランジスタ素子であっても、遅延時間とスパイクの発生を無くすことができる。また、各フィールド領域61〜64の電位を、抵抗素子71〜74で均等に分圧した電位で固定するので、dV/dtサージ印加時の、各段のトランジスタ素子21〜24の電圧の偏りを改善することができる。すなわち、dV/dtサージ耐量の向上を図ることができる。以上の点については、特に特願2006−102395号に詳細に記載されているので、参照されたい。
さらに、本実施形態においては、図3に示すように、SOI構造半導体基板10を構成する支持基板12のうち、複数のフィールド領域61〜64に対応する部位が、埋め込み酸化膜13に達する支持基板分離トレンチ111〜114によって複数の分離領域101〜104に分けられている。そして、各分離領域101〜104が、埋め込み酸化膜13を介して対向するフィールド領域61〜64と容量結合されている。より詳しくは、フィールド分離トレンチ51〜54に対応して支持基板分離トレンチ111〜114が形成され、これにより、各分離領域101〜104がフィールド領域61〜64に対応して分けられている。すなわち、1つの分離領域101〜104が、1つのフィールド領域61〜64のみと対向し、1つのフィールド領域61〜64につき、1つの分離領域101〜104が対応する構成となっている。したがって、各フィールド領域61〜64の電位をそれぞれV1〜V4とすると、支持基板12の分離領域101〜104の電位は、容量結合によって対向する各フィールド領域61〜64の電位とほぼ一致した値となる。
このように、本実施形態に係る半導体装置100によれば、支持基板12のうち、複数のフィールド領域61〜64に対応する部位が、互いに絶縁された複数の分離領域101〜104に分けられている。そして、容量結合によって、各分離領域101〜104が対向するフィールド領域61〜64に基づいた電位となっている。したがって、支持基板12が電源電位Vcc又はGND電位に固定される構成と比べて、フィールド領域61〜64と支持基板12との電位差の最大値を小さくすることができる。特に本実施形態においては、各分離領域101〜104がフィールド領域61〜64に対応して分けられているので、フィールド領域61〜64と支持基板12との電位差の最大値をより小さくすることができる。具体的には、図3において、フィールド領域61の電位V1は略1200Vとなり、対向する支持基板12の分離領域101の電位もV1とほぼ同電位となる。すなわち、電位差はほぼゼロである。また、他のフィールド領域62〜64と対向する分離領域102〜104との電位差もほぼゼロとなる。詳しくは、本実施形態において、各トランジスタ素子21〜24が同一構成であり、抵抗素子71〜74も同一構成となっている。したがって、均等に分圧されて、電位V1,V6が略1200V、電位V2が略900V、電位V3が略600V、電位V4が略300V、電位V5が略0Vとなっている。
これに対し、支持基板12が分離されておらず、例えばGND電位に固定されている場合、フィールド領域61と支持基板12との間には、略1200Vの電位差が生じることとなる。
また、本実施形態においては、支持基板12のうち、図3に示すように、GNDパッドや出力パッドが形成されたフィールド領域65と電源パッドや入力パッドが形成されたフィールド領域66に対応する部位も、埋め込み酸化膜13に達する支持基板分離トレンチ114,116によって、分離領域101〜104とは絶縁分離された分離領域105,106となっている。そして、分離領域105,106の電位が、容量結合によって、フィールド領域65,66の電位V5,V6とほぼ同一の電位となっている。したがって、フィールド領域61〜64と支持基板12との電位差の最大値をより小さくすることができる。しかしながら、分離領域105が分離されずに分離領域104と一体化され、分離領域106が分離されずに分離領域101と一体化された構成としても良い。また、フィールド領域64の電位V4とフィールド領域65の電位V5は、抵抗素子74の分異なるので、分離領域104と分離領域105とは分離され、分離領域106が分離されずに分離領域101と一体化された構成としても良い。
また、本実施形態においては、図3に示すように、支持基板分離トレンチ111〜114,116が、トレンチ内部に絶縁性材料が充填されない空隙である例を示した。しかしながら、トレンチ内部に、多結晶シリコンやシリコン酸化物などの絶縁性材料が充填された構成としても良い。
また、本実施形態においては、トランジスタ素子21〜24として、Pチャネル型のLDMOSを採用する例を示した。しかしながら、図4に示すように、Pチャネル形よりもキャリアの移動度が大きいNチャネル形のLDMOSを採用しても良い。この場合、図4に示すように、GND電位が第1の所定電位となり、電源電位Vccが第2の所定電位となる。そして、GND電位と電源電位Vccの間で、GND電位側を第1段、電源電位側を第n段(図4においては第4段)として、トランジスタ素子21〜24が順次直列接続されている。なお、フィールド領域61〜64は、それよりも高段のフィールド領域を内包するように設けられている。また、フィールド領域65内に電源パッドと出力パッドが形成されており、フィールド領域66内にGNDパッドと入力パッドが形成されている。図4は、変形例を示す図である。
また、本実施形態においては、各フィールド領域61〜64の電位が、該フィールド領域61〜64内に素子分離トレンチ41〜44を介して配置されたトランジスタ素子21〜24のゲート32と同電位とされる例を示した。しかしながら、ソースやドレインと同電位とされた構成としても良い。各構成の効果については、特願2006−102395号に詳細に記載されているので、参照されたい。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態を、図5に基づいて説明する。図5は、第2実施形態に係る半導体装置の概略構成を示す断面図である。
第2実施形態に係る半導体装置は、第1実施形態に示した半導体装置と共通するところが多いので、以下、共通部分については詳しい説明は省略し、異なる部分を重点的に説明する。なお、第1実施形態に示した要素と同一の要素には、同一の符号を付与するものとする。
第1実施形態においては、フィールド分離トレンチ51〜54に対応して支持基板分離トレンチ111〜114が形成され、これにより、各分離領域101〜104がフィールド領域61〜64に対応して分けられている例を示した。これに対し、本実施形態においては、分離領域がフィールド領域よりも少なく、少なくとも1つの分離領域が、隣接する複数のフィールド領域を跨ぐように支持基板12が分けられた構成となっている点を特徴とする。
その一例として、図5においては、支持基板12が、第1段のフィールド領域61に対向する分離領域101、フィールド領域66と対向する分離領域106、第2段のフィールド領域62全体及び第3段のフィールド領域63の一部と対向する分離領域107、および第3段のフィールド領域の一部、第4段のフィールド領域64全体、及びフィールド領域65と対向する分離領域108に分けられている。したがって、容量結合により、分離領域101,106は、対向するフィールド領域61,66と略同電位となっている。また、2つのフィールド領域62,63に跨る分離領域107は、フィールド領域62,63の電位V2,V3との間の電位(ほぼ電位V2,V3の中点電位)となっている。また、3つのフィールド領域63〜65に跨る分離領域108は、フィールド領域63〜65の電位V3〜V5の間の電位(ほぼ電位V3〜V5の中点電位)となっている。
このように本実施形態に係る半導体装置100によっても、フィールド領域61〜64(本実施形態においては各フィールド領域61〜66)と支持基板12との電位差の最大値を小さくし、埋め込み酸化膜13の信頼性を向上することができる。また、支持基板分離トレンチ111,116,117の個数を少なくすることができる。しかしながら、電位差のある複数のフィールド領域間を跨ぐ構成とすると、分離領域の電位が各フィールド領域の影響を受けるので、トランジスタ素子の個数が少ないほどフィールド領域と支持基板12との電位差の最大値が大きくなる。したがって、トランジスタ素子の個数が多い構成においては、有利である。
(第3実施形態)
次に、本発明の第2実施形態を、図6に基づいて説明する。図6は、第3実施形態に係る半導体装置の概略構成を示す断面図である。
第3実施形態に係る半導体装置は、第1実施形態に示した半導体装置と共通するところが多いので、以下、共通部分については詳しい説明は省略し、異なる部分を重点的に説明する。なお、第1実施形態に示した要素と同一の要素には、同一の符号を付与するものとする。
上述した各実施形態においては、支持基板12を分割することで、対向するフィールド領域61〜64との間の電位差を小さくする例を示した。これに対し、本実施形態においては、支持基板12を分割せずとも、支持基板12の電位が、第1の所定電位と第2の所定電位との間の電位に固定されていることを特徴とする。
その一例として示す図6においては、SOI構造半導体基板10の構成が、支持基板12が分割されていない以外は、第1実施形態の変形例(図4参照)と同じでとなっている。そして、導電性材料(例えば金属)からなるベース121に、SOI構造半導体基板10が支持基板12を接触面として、導通可能に固定(例えばはんだやAgペーストによって接着)されている。また、第1段と第n段(図6においては第4段)との間の所定段(図6においては第3段)のフィールド領域63とベース121とが、ワイヤ124を介して電気的に接続されている。すなわち、支持基板12が、フィールド領域63と同電位となっている。また、フィールド領域65が電源側のリード123とワイヤ124を介して電気的に接続され、フィールド領域66がGND側のリード122とワイヤ124を介して電気的に接続されている。そして、この接続状態で、SOI構造半導体基板10、ベース121、ワイヤ124、及びリード122,123の一部が、モールド樹脂130によって一体的に被覆されて、半導体装置100が構成されている。
このように、本実施形態に係る半導体装置100によれば、支持基板12の電位が、GND電位と電源電位Vccとの間の電位に固定されている。したがって、支持基板12がGND電位又は電源電位Vccに固定される構成と比べて、各フィールド領域61〜64(本実施形態においては各フィールド領域61〜66)と支持基板12との電位差の最大値を小さくすることができる。これにより、埋め込み酸化膜13の信頼性を向上することができる。
また、本実施形態においては、分圧用の各抵抗素子(図示略)が全て同一の構成とされており、第3段のフィールド領域63の電位がGND電位と電源電位Vccの中間電位とほぼ等しい電位になっている。したがって、GND電位又は電源電位Vccのいずれかに偏った電位とする構成に比べて、各フィールド領域61〜64(本実施形態においては各フィールド領域61〜66)と支持基板12との電位差の最大値をより小さくすることができる。
また、本実施形態においては、第1段と第n段(図6においては第4段)との間の所定段(図6においては第3段)のフィールド領域と支持基板12とを電気的に接続することで、支持基板12の電位をGND電位と電源電位Vccとの間の電位としている。したがって、構成を簡素化することができる。
しかしながら、上述の構成以外にも、例えば第1の所定電位と第2の所定電位の間で複数の支持基板用抵抗素子が直列接続され、支持基板12が、支持基板用抵抗素子間の分圧点の1つと電気的に接続された構成としても良い。例えば図7においては、SOI構造半導体基板10とは別に、互いに直列接続されたぞ2つの支持基板用抵抗素子131,132を有し、支持基板用抵抗素子131の一方の端子がリード122と接続され、支持基板用抵抗素子132の一方の端子がリード123と接続されている。そして、支持基板用抵抗素子131,132の分圧点とベース121とが、ワイヤ124を介して電気的に接続されている。なお、図7においては、SOI構造半導体基板10とは別に支持基板用抵抗素子131,132を有する例を示したが、SOI構造半導体基板10(半導体層11又は支持基板12の内部または表面上)に支持基板用抵抗素子が形成された構成としても良い。また、支持基板用抵抗素子の個数は2個に限定されるものではない。図7は、変形例を示す断面図である。
また、図7においては、SOI構造半導体基板10とは別に構成された支持基板用抵抗素子131,132が、モールド樹脂130内に配置されて封止される例を示した。しかしながら、図8に示すように、支持基板用抵抗素子131,132が、モールド樹脂130外に配置された構成としても良い。図8においては、モールド樹脂130の下面(支持基板12側)に支持基板用抵抗素子131,132が接着固定されており、支持基板用抵抗素子131の一方の端子がリード122と接続され、支持基板用抵抗素子132の一方の端子がリード123と接続されている。そして、支持基板用抵抗素子131,132の分圧点とリード125とが、ワイヤ124を介して電気的に接続され、リード125とベース121とが、ワイヤ124を介して電気的に接続されている。図8は、変形例を示す断面図である。なお、図8においては、モールド樹脂130の下面(支持基板12側)に支持基板用抵抗素子131,132が接着固定される例を示したが、その固定位置は特に限定されるものではない。モールド樹脂130の上面(半導体層11側)や側面に接着固定された構成としても良い。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態になんら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することが可能である。
本実施形態においては、トランジスタ素子として、LDMOSを採用する例を示した。しかしながら、LDMOS以外のMOSトランジスタ素子を採用することもできる。また、MOSトランジスタ素子以外にも、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)素子を採用することもできる。
各実施形態に係る半導体装置を含む高電圧ICの概略構成を示す平面図である。 第1実施形態に係る半導体装置の概略構成を示す図である。 半導体装置のうち、特徴部分を示す断面図である。 変形例を示す図である。 第2実施形態に係る半導体装置の概略構成を示す断面図である。 第3実施形態に係る半導体装置の概略構成を示す断面図である。 変形例を示す断面図である。 変形例を示す断面図である。 従来の高電圧ICの模式的な断面図である。
符号の説明
11・・・半導体層
12・・・支持基板
13・・・埋め込み酸化膜
21〜24・・・トランジスタ素子
41〜44・・・素子分離トレンチ
51〜54・・・フィールド分離トレンチ
61〜64・・・フィールド領域
71〜74・・・抵抗素子
100・・・半導体装置
101〜104・・・分離領域
111〜114・・・支持基板分離トレンチ

Claims (12)

  1. 埋め込み酸化膜を介して支持基板上に半導体層が積層されたSOI構造半導体基板において、前記半導体層に、前記埋め込み酸化膜に達する素子分離トレンチにより互いに絶縁分離されたn個(n≧2)のトランジスタ素子と、前記埋め込み酸化膜に達する多重のフィールド分離トレンチとが形成され、
    n個の前記トランジスタ素子は、前記フィールド分離トレンチにより囲まれた各フィールド領域に、高段または低段のトランジスタ素子を内包するようにして、前記素子分離トレンチとともに1個ずつ配置され、第1の所定電位と該第1の所定電位とは異なる第2の所定電位との間で、第1の所定電位側を第1段、第2の所定電位側を第n段として順次直列接続されており、
    前記各フィールド領域の電位は、該フィールド領域に配置された前記トランジスタ素子の3端子のいずれか1つと同一の電位に固定され、
    前記第1段トランジスタ素子におけるゲート端子が入力端子とされ、
    n個の抵抗素子又は容量素子が、前記第1の所定電位と前記第2の所定電位との間で、第1の所定電位側を第1段、第2の所定電位側を第n段として順次直列接続されて、前記第1段トランジスタ素子を除いた各段のトランジスタ素子におけるゲート端子が、前記直列接続された各段の抵抗素子又は容量素子の間に、それぞれ順次接続され、
    前記第n段トランジスタ素子における前記第2の所定電位側の端子から、出力が取り出される構成の半導体装置であって、
    前記支持基板のうち、複数の前記フィールド領域に対応する部位が、前記埋め込み酸化膜に達する支持基板分離トレンチによって複数の分離領域に分けられ、各分離領域が、埋め込み酸化膜を介して対向する前記フィールド領域と容量結合されていることを特徴とする半導体装置。
  2. 前記分離領域は、前記フィールド領域に対応して分けられていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記分離領域は前記フィールド領域よりも少なく、少なくとも1つの前記分離領域が、隣接する複数の前記フィールド領域を跨ぐように、前記支持基板が分けられていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  4. 前記支持基板分離トレンチ内に、絶縁性材料が充填されていることを特徴とする請求項1〜3いずれか1項に記載の半導体装置。
  5. 埋め込み酸化膜を介して支持基板上に半導体層が積層されたSOI構造半導体基板において、前記半導体層に、前記埋め込み酸化膜に達する素子分離トレンチにより互いに絶縁分離されたn個(n≧2)のトランジスタ素子と、前記埋め込み酸化膜に達する多重のフィールド分離トレンチとが形成され、
    n個の前記トランジスタ素子は、前記フィールド分離トレンチにより囲まれた各フィールド領域に、高段または低段のトランジスタ素子を内包するようにして、前記素子分離トレンチとともに1個ずつ配置され、第1の所定電位と該第1の所定電位とは異なる第2の所定電位との間で、第1の所定電位側を第1段、第2の所定電位側を第n段として順次直列接続されており、
    前記各フィールド領域の電位は、該フィールド領域に配置された前記トランジスタ素子の3端子のいずれか1つと同一の電位に固定され、
    前記第1段トランジスタ素子におけるゲート端子が入力端子とされ、
    n個の抵抗素子又は容量素子が、前記第1の所定電位と前記第2の所定電位との間で、第1の所定電位側を第1段、第2の所定電位側を第n段として順次直列接続されて、前記第1段トランジスタ素子を除いた各段のトランジスタ素子におけるゲート端子が、前記直列接続された各段の抵抗素子又は容量素子の間に、それぞれ順次接続され、
    前記第n段トランジスタ素子における前記第2の所定電位側の端子から、出力が取り出される構成の半導体装置であって、
    前記支持基板の電位は、前記第1の所定電位と前記第2の所定電位との間の電位に固定されていることを特徴とする半導体装置。
  6. 前記支持基板の電位は、前記第1の所定電位と前記第2の所定電位の中間電位であることを特徴とする請求項5に記載の半導体装置。
  7. 前記支持基板は、前記第1段トランジスタ素子と前記第n段トランジスタ素子との間の所定段の前記トランジスタ素子が配置された前記フィールド領域と電気的に接続されていることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の半導体装置。
  8. 前記第1の所定電位と前記第2の所定電位の間で複数の支持基板用抵抗素子が直列接続され、
    前記支持基板は、前記支持基板用抵抗素子間の分圧点の1つと電気的に接続されていることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の半導体装置。
  9. 前記支持基板用抵抗素子は、前記SOI構造半導体基板とは別に設けられていることを特徴とする請求項8に記載の半導体装置。
  10. 前記支持基板用抵抗素子は、前記SOI構造半導体基板とともに、一体的にモールド成形されていることを特徴とする請求項9に記載の半導体装置。
  11. 前記各フィールド領域の電位が、該フィールド領域に配置された前記トランジスタ素子の3端子のうち、前記ゲート端子と同一の電位に固定されていることを特徴とする請求項1〜10いずれか1項に記載の半導体装置。
  12. GND電位を基準とするGND基準ゲート駆動回路、浮遊電位を基準とする浮遊基準ゲート駆動回路、及び前記GND電位と前記浮遊電位の間で入出力信号をレベルシフトさせるレベルシフト回路を含むインバータ駆動用の高電圧ICにおいて、
    前記第1の所定電位及び前記第2の所定電位のうち、一方を前記GND電位とし、他方を前記浮遊電位として、前記レベルシフト回路に適用されることを特徴とする請求項1〜11いずれか1項に記載の半導体装置。
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