JP2008243522A - プラズマディスプレイパネル - Google Patents

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Abstract

【課題】高精細表示であっても、高信頼性を確保し、さらに環境問題に配慮したPDPであって、さらには歩留まり、生産性を向上したPDPを実現する。
【解決手段】本発明のプラズマディスプレイパネルは、少なくとも一方に誘電体層を有した一対の基板を対向配置して周囲を封着材にて封着したプラズマディスプレイパネルであって、前記透明な一対の基板の膨張係数が60×10-7〜75×10-7/℃以下であり、前記封着材の膨張係数が45×10-7〜63×10-7/℃であることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、表示デバイスなどに用いるプラズマディスプレイパネルに関する。
プラズマディスプレイパネル(以下、PDPと呼ぶ)は、高精細化、大画面化の実現が可能であることから、65インチクラスのテレビなどが製品化されている。
PDPは、基本的には、前面板と背面板とで構成されている。前面板は、フロート法による硼硅酸ナトリウム系ガラスのガラス基板と、その一方の主面上に形成されたストライプ状の透明電極とバス電極とで構成される表示電極と、この表示電極を覆ってコンデンサとしての働きをする誘電体層と、この誘電体層上に形成された酸化マグネシウム(MgO)からなる保護層とで構成されている。また、この表示電極を形成するバス電極は、走査電極と維持電極を一対として構成されている。
一方、背面板は、ガラス基板と、その一方の主面上に形成されたストライプ状のアドレス電極と、アドレス電極を覆う下地誘電体層と、下地誘電体層上に形成された隔壁と、各隔壁間に形成された赤色、緑色および青色それぞれに発光する蛍光体層とで構成されている。
前面板と背面板とはその電極形成面側を対向させてその周囲を封着材によって気密封着され、隔壁によって仕切られた放電空間にNe−Xeの放電ガスが54000Pa〜80000Paの圧力で封入されている。PDPは、表示電極に映像信号電圧を選択的に印加することによって放電させ、その放電によって発生した紫外線が各色蛍光体層を励起して赤色、緑色、青色の発光をさせてカラー画像表示を実現している。
これらの誘電体層としては酸化鉛を主成分とする低融点ガラスが用いられ、さらに、封着材としても酸化鉛を主成分とする低融点ガラスが用いられている。近年の環境問題への配慮から誘電体層として鉛成分を含まない例が開示されている。さらに、封着材として鉛成分を含まないリン酸系の封着材の例や、酸化ビスマス系の封着材の例が開示されている(例えば、特許文献1、2など参照)。
特開2004−182584号公報 特開2003−095697号公報
PDPは、高精細化、大画面化の実現が可能であることから、65インチクラスのテレビなどが製品化されている。近年、PDPは従来のNTSC方式に比べて走査線数が2倍以上のハイディフィニションテレビへの適用が進んでいるとともに、環境問題に配慮して鉛成分を含まないPDPが要求されている。
ところが、封着材として鉛を含まないリン酸−酸化スズ系の低融点ガラスを主体とする封着材を使用した場合では、酸化鉛系の封着材に比べて耐水性に劣るため、PDPの気密性を十分に保持することができないという課題があった。
また、酸化ビスマス系のガラスを主体とする従来の封着材では、封着工程において前面板に形成された表示電極や、背面板に形成されたアドレス電極の銀材料と酸化ビスマスとが反応して気泡を多く発生し、PDPの気密性を十分に確保できないといった課題がある。特に走査線の数が従来の2倍以上になるハイディフィニションテレビのような高精細PDPでは電極本数が増加するためにその課題が顕著になる。
そして従来技術ではガラス基板についても以下の課題を有している。従来のPDP製造過程において、500〜600℃の熱処理工程が数回処理され、ガラス基板の性質上、熱処理によってガラス基板が収縮または膨張するため、寸法精度が維持することが困難であるという課題があった。
また、この熱処理工程では一般的に連続焼成炉が用いられ、炉内のPDP搬送には熱効率を上げるためにセッターを使用し、この上にガラス基板を設置して熱処理工程を行っている。ところがこの工程中にガラス基板は数mm単位で伸び縮みするため、ガラス基板とセッターとの間で摩擦が生じ、ガラス基板上にキズをつけ、表示品位を損ねる課題もあった。
更に前面板・背面板基板上に誘電体層や隔壁等の構造部材を形成する際の熱処理工程においても、各基板と各構成部材との熱膨張係数差による残留歪が発生し、パネルが破損し、歩留まりを悪化させる課題もあった。さらにこれを要因として、生産台数を増やすために熱処理工程の処理速度を速めることに限界が生じ、生産台数を増やすことができない課題があった。
また従来技術では画像表示を行う駆動動作においても大きな課題を有している。AC型PDPは、その駆動動作において、走査電極と維持電極の間に交互にパルス電圧を印加し、走査電極上の誘電体層を介した保護層の表面と維持電極上の誘電体層を介した保護層の表面との間に生じる電界により、放電を発生させている。このように交互に電圧を印加させると、誘電体層の容量成分により放電発光に寄与しない充放電電流が流れ、これが無効電流となるため結果として消費電力が増加し、効率が上げにくいという課題があった。
本発明はこのような課題を解決し、環境問題に配慮したPDPでありながら、高精細表示に対しても、高信頼性を確保することができ、さらには歩留まり、生産性を向上したPDPを作成することを目的としている。
上記の課題を解決するために、本発明のPDPは、少なくとも一方に誘電体層を有した一対の基板を対向配置して周囲を封着材にて封着したプラズマディスプレイパネルであって、前記透明な一対の基板の膨張係数が60×10-7〜75×10-7/℃以下であり、前記封着材の膨張係数が45×10-7〜63×10-7/℃であることを特徴とする。または、少なくとも一方に誘電体層を有した一対の基板を対向配置して周囲を封着材にて封着したプラズマディスプレイパネルであって、前記透明な一対の基板の誘電率が7.0以下であり、前記封着材の膨張係数が45×10-7〜63×10-7/℃であることを特徴とする。あるいは、少なくとも一方に誘電体層を有した一対の基板を対向配置して周囲を封着材にて封着したプラズマディスプレイパネルであって、前記透明な一対の基板の歪点が600℃以上であり、前記封着材の膨張係数が45×10-7〜63×10-7/℃であることを特徴とする。
そして前記封着材がガラス成分として少なくとも酸化ビスマスと酸化モリブデンあるいは酸化タングステンのうちの少なくとも一つとを含んでいてもよく、また前記誘電体層の誘電率が、11.0以下であってもよい。
以上のように、本発明によれば、高精細表示であっても、高信頼性を確保し、さらに環境問題に配慮したPDPであって、さらには歩留まり、生産性を向上したPDPを実現することができる。
以下、本発明の実施の形態におけるPDPについて図面を用いて説明する。
(実施の形態)
図1は本発明の実施の形態におけるPDPの構造を示す斜視図である。PDPの基本構造は、一般的な交流面放電型PDPと同様である。図1に示すように、PDP1は前面ガラス基板3などよりなる前面板2と、背面ガラス基板11などよりなる背面板10とが対向して配置され、その外周部をガラスフリットなどからなる封着材によって気密封着されている。封着されたPDP1内部の放電空間16には、NeおよびXeなどの放電ガスが54000Pa〜80000Paの圧力で封入されている。
前面板2の前面ガラス基板3上には、走査電極4および維持電極5よりなる一対の帯状の表示電極6とブラックストライプ(遮光層)7が互いに平行にそれぞれ複数列配置されている。前面ガラス基板3上には表示電極6と遮光層7とを覆うようにコンデンサとして
の働きをする誘電体層8が形成され、さらにその表面に酸化マグネシウム(MgO)などからなる保護層9が形成されている。
また、背面板10の背面ガラス基板11上には、前面板2の走査電極4および維持電極5と直交する方向に、複数の帯状のアドレス電極12が互いに平行に配置され、これを下地誘電体層13が被覆している。さらに、アドレス電極12間の下地誘電体層13上には放電空間16を区切る所定の高さの隔壁14が形成されている。隔壁14間の溝にアドレス電極12毎に、紫外線によって赤色、青色および緑色にそれぞれ発光する蛍光体層15が順次塗布して形成されている。走査電極4および維持電極5とアドレス電極12とが交差する位置に放電セルが形成され、表示電極6方向に並んだ赤色、青色、緑色の蛍光体層15を有する放電セルがカラー表示のための画素になる。
図2は、本発明の実施の形態におけるPDPの前面板2の構成を示す断面図である。図2は図1と上下反転させて示している。図2に示すように、フロート法などにより製造された前面ガラス基板3に、走査電極4と維持電極5よりなる表示電極6とブラックストライプ7がパターン形成されている。走査電極4と維持電極5はそれぞれインジウムスズ酸化物(ITO)や酸化スズ(SnO2)などからなる透明電極4a、5aと、透明電極4a、5a上に形成された金属バス電極4b、5bとにより構成されている。金属バス電極4b、5bは透明電極4a、5aの長手方向に導電性を付与する目的として用いられ、銀(Ag)材料を主成分とする導電性材料によって形成されている。
誘電体層8は、前面ガラス基板3上に形成されたこれらの透明電極4a、5aと金属バス電極4b、5bとブラックストライプ7を覆って設けた第1誘電体層81と、第1誘電体層81上に形成された第2誘電体層82の少なくとも2層構成とし、さらに第2誘電体層82上に保護層9を形成している。
次に、PDPの製造方法について説明する。まず、前面ガラス基板3上に、走査電極4および維持電極5と遮光層7とを形成する。これらの透明電極4a、5aと金属バス電極4b、5bは、フォトリソグラフィ法などを用いてパターニングして形成される。透明電極4a、5aは薄膜プロセスなどを用いて形成され、金属バス電極4b、5bは銀(Ag)材料を含むペーストを所望の温度で焼成して固化している。また、遮光層7も同様に、黒色顔料を含むペーストをスクリーン印刷する方法や黒色顔料をガラス基板の全面に形成した後、フォトリソグラフィ法を用いてパターニングし、焼成することにより形成される。
次に、走査電極4、維持電極5および遮光層7を覆うように前面ガラス基板3上に誘電体ペーストをダイコート法などにより塗布して誘電体ペースト層(誘電体材料層)を形成する。誘電体ペーストを塗布した後、所定の時間放置することによって塗布された誘電体ペースト表面がレベリングされて平坦な表面になる。その後、誘電体ペースト層を焼成固化することにより、走査電極4、維持電極5および遮光層7を覆う誘電体層8が形成される。なお、誘電体ペーストはガラス粉末などの誘電体ガラス、バインダおよび溶剤を含む塗料である。次に、誘電体層8上に酸化マグネシウム(MgO)からなる保護層9を真空蒸着法により形成する。以上の工程により前面ガラス基板3上に所定の構成物(走査電極4、維持電極5、遮光層7、誘電体層8、保護層9)が形成され、前面板2が完成する。
一方、背面板10は次のようにして形成される。まず、背面ガラス基板11上に、銀(Ag)材料を含むペーストをスクリーン印刷する方法や、金属膜を全面に形成した後、フォトリソグラフィ法を用いてパターニングする方法などによりアドレス電極12用の構成物となる材料層を形成し、それを所望の温度で焼成することによりアドレス電極12を形成する。次に、アドレス電極12が形成された背面ガラス基板11上にダイコート法などによりアドレス電極12を覆うように誘電体ペーストを塗布して誘電体ペースト層を形成する。その後、誘電体ペースト層を焼成することにより下地誘電体層13を形成する。なお、誘電体ペーストはガラス粉末などの誘電体ガラスとバインダおよび溶剤を含んだ塗料である。
次に、下地誘電体層13上に隔壁材料を含む隔壁形成用ペーストを塗布して所定の形状にパターニングすることにより、隔壁材料層を形成した後、焼成することにより隔壁14を形成する。ここで、下地誘電体層13上に塗布した隔壁用ペーストをパターニングする方法としては、フォトリソグラフィ法やサンドブラスト法を用いることができる。次に、隣接する隔壁14間の下地誘電体層13上および隔壁14の側面に蛍光体材料を含む蛍光体ペーストを塗布し、焼成することにより蛍光体層15が形成される。以上の工程により、背面ガラス基板11上に所定の構成部材を有する背面板10が完成する。
図3は、本発明の実施の形態におけるPDPの前面板2と背面板10とを封着接合した状態を示す図であり、前面板2と背面板10とをその周囲を封着材50で封着して、背面板10に排気管51を設けた構成を示している。図3(a)は平面図、図3(b)は図3(a)のA−A線断面図である。
図3に示すように、前面板2と背面板10とは表示電極6とアドレス電極12とが直交するように対向配置してその周囲を封着材50で封着し、放電空間16を排気管51によって真空排気した後に、同じく排気管51からNeやXeなどを含む放電ガスを封入して排気管51を封じ切ることによりPDP1を完成させている。
次に、本実施の形態での前面ガラス基板3、背面ガラス基板11に用いるガラス基板について説明する。本実施の形態において両ガラス基板は、膨張係数を60×10-7〜75×10-7/℃、誘電率を7.0以下、歪点を600℃以上とした。
一般的にプラズマディスプレイには旭ガラス製「PD200」等に代表される高歪点ガラスが用いられ、このガラス基板は先に述べたように通常フロート法によって製造されている。現在のフロート法の製造条件では、ガラスを再熱処理すると元の温度に戻しても処理前の大きさより小さくなる性質を持っている。この収縮量は焼成回数・焼成温度によっても変化する。
ここで、図4にガラス基板の膨張係数と基板収縮量との関係を示す。本実施の形態では、図4に示すように膨張係数を低下させたガラス基板を使用する。従来技術の「PD200」では熱膨張係数は81×10-7〜85×10-7/℃であったが、本実施の形態では60×10-7〜75×10-7/℃としている。このように熱膨張係数を低下させることによって、ガラス基板の絶対収縮量が減少し、またそれぞれのガラス基板ごとに生じる差(以下、バラツキ量とする)も減少していることがわかる。
近年のPDPにおいては、大画面化・高精細化を目指すことに伴い、益々各部材の構成などにおいて精度向上が求められており、このようなガラス基板の絶対収縮量とそのバラツキ量の低下により、生産歩留まりを向上することが可能となる。
またこのように、ガラス基板の膨張係数を下げることで、熱処理工程におけるガラス基板の伸び量を低減させることができ、この工程で用いるセッターとガラス基板との摩擦によって生じる、画像表示面のキズの発生を抑制する効果もある。
なお、このように膨張係数を減少させることで、絶対収縮量とバラツキ量を抑制することができるが、後述するガラス基板の誘電率もしくは歪点、あるいは各構成部材の膨張係数などを考慮すると、ガラス基板の膨張係数は60×10-7/℃以上である範囲が望ましい。また、従来技術に使用する各構成部材を、変更することなく使用できる範囲としては、ガラス基板の膨張係数は65×10-7〜70×10-7であることが望ましい。
次に、図5にガラス基板の歪点と基板収縮量との関係を示す。図5に示すようにガラス基板の歪点については、高くなるに伴い、絶対収縮量や基板間バラツキを減少させることができ、膨張係数が低下する場合と同じような効果がある。ところが、膨張係数および後述する誘電率との関係から、600〜620℃の範囲が望ましいと考えられる。
そして、前述したように前面ガラス基板3、背面ガラス基板11上に種々のペースト上のガラスペーストを塗布・乾燥・焼成している。そしてこれらの熱処理工程での焼成過程で、ガラスペーストは溶解しそれぞれのガラス基板上に固着する。このため、前面ガラス基板3、背面ガラス基板11と、誘電体層8、下地誘電体層13、隔壁14、封着材50などガラス基板と接する各構成部材の膨張係数の整合を取り、選定しておく必要がある。なぜならば、この整合がとれていない場合、残留歪が多くなり、各構成部材の膜剥がれや、封着材からの放電ガス漏れ、あるいはガラス割れが生じることとなる。
この整合を的確に取っておくことで、残留歪量を低減させることができ、さらなる付随効果として、熱処理工程などでの処理速度を上げたとしても、ガラス基板割れなどの不具合が発生しないため、生産量を増加することができる。
以上のことから、本実施の形態では、誘電体層8の膨張係数はガラス基板の膨張係数に対して5×10-7〜10×10-7/℃程度低下させ、かつ誘電率を11.0以下とした。そして、封着材50については、膨張係数を45×10-7〜63×10-7/℃とした。
次に前面板2の誘電体層8を構成する第1誘電体層81と第2誘電体層82について詳細に説明する。そして第1誘電体層81の誘電体材料は、次の材料組成より構成されている。すなわち、酸化ビスマス(Bi23)を20重量%〜40重量%と酸化カルシウム(CaO)を0.5重量%〜15重量%を含んでおり、さらに酸化モリブデン(MoO3)、酸化タングステン(WO3)、酸化セリウム(CeO2)、酸化マンガン(MnO2)から選ばれる少なくとも1種を0.1重量%〜7重量%含んでいる。
さらに、酸化ストロンチウム(SrO)、酸化バリウム(BaO)から選ばれる少なくとも1種を0.5重量%〜12重量%含んでいる。
なお、酸化モリブデン(MoO3)、酸化タングステン(WO3)、酸化セリウム(CeO2)、酸化マンガン(MnO2)に代えて、酸化銅(CuO)、酸化クロム(Cr23)、酸化コバルト(Co23)、酸化バナジウム(V27)、酸化アンチモン(Sb23)から選ばれる少なくとも1種を0.1重量%〜7重量%含んでいてもよい。
また、上記以外の成分として、酸化亜鉛(ZnO)を0重量%〜40重量%、酸化硼素(B23)を0重量%〜35重量%、酸化硅素(SiO2)を0重量%〜15重量%、酸化アルミニウム(Al23)を0重量%〜10重量%など、鉛成分を含まない材料組成が含まれていてもよく、これらの材料組成の含有量に特に限定はなく、従来技術程度の材料組成の含有量範囲である。
これらの組成成分からなる誘電体材料を、湿式ジェットミルやボールミルで平均粒径が0.5μm〜2.5μmとなるように粉砕して誘電体材料粉末を作製する。次にこの誘電体材料粉末55重量%〜70重量%と、バインダ成分30重量%〜45重量%とを三本ロールでよく混練してダイコート用あるいは印刷用の第1誘電体層用ペーストを作製する。バインダ成分はエチルセルロースあるいはアクリル樹脂1重量%〜20重量%を含むターピネオールあるいはブチルカルビトールアセテートである。また、ペースト中には、必要に応じて可塑剤としてフタル酸ジオクチル、フタル酸ジブチル、リン酸トリフェニル、リン酸トリブチルを添加し、分散剤としてグリセロールモノオレート、ソルビタンセスキオレヘート、ホモゲノール(Kaoコーポレーション社製品名)、アルキルアリル基のリン酸エステルなどを添加して印刷性を向上させてもよい。
次に、この第1誘電体層用ペーストを用い、表示電極6を覆うように前面ガラス基板3にダイコート法あるいはスクリーン印刷法で印刷して乾燥させ、その後、誘電体材料の軟
化点より少し高い温度の575℃〜590℃で焼成する。
次に、第2誘電体層82について説明する。第2誘電体層82の誘電体材料は、次の材料組成より構成されている。すなわち、酸化ビスマス(Bi23)を11重量%〜40重量%と酸化バリウム(BaO)を6.0重量%〜28重量%含んでおり、さらに酸化モリブデン(MoO3)、酸化タングステン(WO3)、酸化セリウム(CeO2)、酸化マンガン(MnO2)から選ばれる少なくとも1種を0.1重量%〜7重量%含んでいる。
さらに、酸化カルシウム(CaO)、酸化ストロンチウム(SrO)から選ばれる少なくとも1種を0.8重量%〜17重量%含んでいる。
なお、酸化モリブデン(MoO3)、酸化タングステン(WO3)、酸化セリウム(CeO2)、酸化マンガン(MnO2)に代えて、酸化銅(CuO)、酸化クロム(Cr23)、酸化コバルト(Co23)、酸化バナジウム(V27)、酸化アンチモン(Sb23)から選ばれる少なくとも1種を0.1重量%〜7重量%含んでいてもよい。
また、上記以外の成分として、酸化亜鉛(ZnO)を0重量%〜40重量%、酸化硼素(B23)を0重量%〜35重量%、酸化硅素(SiO2)を0重量%〜15重量%、酸化アルミニウム(Al23)を0重量%〜10重量%など、鉛成分を含まない材料組成が含まれていてもよく、これらの材料組成の含有量に特に限定はなく、従来技術程度の材料組成の含有量範囲である。
これらの組成成分からなる誘電体材料を、湿式ジェットミルやボールミルで平均粒径が0.5μm〜2.5μmとなるように粉砕して誘電体材料粉末を作製する。次にこの誘電体材料粉末55重量%〜70重量%と、バインダ成分30重量%〜45重量%とを三本ロールでよく混練してダイコート用あるいは印刷用の第2誘電体層用ペーストを作製する。バインダ成分はエチルセルロースあるいはアクリル樹脂1重量%〜20重量%を含むターピネオールあるいはブチルカルビトールアセテートである。また、ペースト中には、必要に応じて可塑剤としてフタル酸ジオクチル、フタル酸ジブチル、リン酸トリフェニル、リン酸トリブチルを添加し、分散剤としてグリセロールモノオレート、ソルビタンセスキオレヘート、ホモゲノール(Kaoコーポレーション社製品名)、アルキルアリル基のリン酸エステルなどを添加して印刷性を向上させてもよい。
次にこの第2誘電体層用ペーストを用いて第1誘電体層81上にスクリーン印刷法であるいはダイコート法で印刷して乾燥させ、その後、誘電体材料の軟化点より少し高い温度の550℃〜590℃で焼成する。
なお、誘電体層8の膜厚が小さいほどパネル輝度の向上と放電電圧を低減するという効果は顕著になるので、絶縁耐圧が低下しない範囲内であればできるだけ膜厚を小さく設定するのが望ましい。このような条件と可視光透過率の観点から、本発明の実施の形態では、誘電体層8の膜厚を41μm以下に設定し、第1誘電体層81を5μm〜15μm、第2誘電体層82を20μm〜36μmとしている。
また、第2誘電体層82において酸化ビスマス(Bi23)が11重量%以下であると着色は生じにくくなるが、第2誘電体層82中に気泡が発生しやすく好ましくない。また、40重量%を超えると着色が生じやすくなり透過率を上げる目的には好ましくない。
さらに、第1誘電体層81と第2誘電体層82の酸化ビスマス(Bi23)の含有量には差があることが必要である。これは第1誘電体層81と第2誘電体層82の酸化ビスマス(Bi23)の含有量が同一であった場合、第1誘電体層81中に発生した気泡の影響で、第2誘電体層82の焼成工程において第2誘電体層82中にも気泡が発生する現象が確認されたからである。
そして、第1誘電体層81の酸化ビスマス(Bi23)の含有量よりも、第2誘電体層82の酸化ビスマス(Bi23)の含有量が小さい場合、誘電体層8の総膜厚のおよそ50%以上を第2誘電体層82が占めるために、上述の効果に加えて、金属色の着色が生じにくく、透過率を上げることができ、さらにBi系の材料が高価であることから、使用する原材料のコストを低減することができる。
また、第1誘電体層の酸化ビスマス(Bi23)の含有量よりも、第2誘電体層82の酸化ビスマス(Bi23)の含有量が大きい場合、第2誘電体層82の軟化点を下げることができるため、焼成工程中の気泡の除去を促進することができる。
このようにして製造されたPDPは、表示電極6に銀(Ag)材料を用いても、前面ガラス基板3の着色現象(黄変)が少なくて、なおかつ、誘電体層8中に気泡の発生などがなく、絶縁耐圧性能に優れた誘電体層8を実現することを確認している。
次に、本発明の実施の形態におけるPDPにおいて、これらの誘電体材料によって第1誘電体層81において黄変や気泡の発生が抑制される理由について考察する。すなわち、酸化ビスマス(Bi23)を含む誘電体ガラスに酸化モリブデン(MoO3)あるいは酸化タングステン(WO3)を添加することによって、Ag2MoO4、Ag2Mo27、Ag2Mo413、Ag2WO4、Ag227、Ag2413といった化合物が580℃以下の低温で生成しやすいことが知られている。本発明の実施の形態では、誘電体層8の焼成温度が550℃〜590℃であることから、焼成中に誘電体層8中に拡散した銀イオン(Ag+)は誘電体層8中の酸化モリブデン(MoO3)、酸化タングステン(WO3)、酸化セリウム(CeO2)、酸化マンガン(MnO2)と反応し、安定な化合物を生成して安定化する。すなわち、銀イオン(Ag+)が還元されることなく安定化されるために、凝集してコロイドを生成することがない。したがって、銀イオン(Ag+)が安定化することによって、銀(Ag)のコロイド化に伴う酸素の発生も少なくなるため、誘電体層8中への気泡の発生も少なくなる。
一方、これらの効果を有効にするためには、酸化ビスマス(Bi23)を含む誘電体ガラス中に酸化モリブデン(MoO3)あるいは酸化タングステン(WO3)、酸化セリウム(CeO2)、酸化マンガン(MnO2)の含有量を0.1重量%以上にすることが好ましいが、0.1重量%以上7重量%以下がさらに好ましい。特に、0.1重量%以下では黄変を抑制する効果が少なく、7重量%以上になるとガラスに着色が起こり好ましくない。
また、第1誘電体層に酸化カルシウム(CaO)を含むことによって、第1誘電体層の焼成工程中において酸化カルシウム(CaO)が酸化剤として作用し、電極中に残留したバインダ成分の除去を促進する効果がある。一方、第2誘電体層に酸化バリウム(BaO)を含むことによって、第2誘電体層の透過率を上げる効果がある。
すなわち、本発明の実施の形態におけるPDPの誘電体層8は、銀(Ag)材料よりなる金属バス電極4b、5bと接する第1誘電体層81では黄変現象と気泡発生を抑制し、第1誘電体層81上に設けた第2誘電体層82によって高い光透過率を実現している。その結果、誘電体層8全体として、気泡や黄変の発生が極めて少なく透過率の高いPDPを実現することが可能となる。
次に、本発明の実施の形態におけるPDPの、封着材50の材料組成と封着方法について詳細に説明する。本実施の形態では各構成部材における残留歪みを抑えパネル容器としての気密性を確保するため、前面ガラス基板3、背面ガラス基板11の膨張係数60×10-7〜75×10-7/℃に対して、封着材の膨張係数を45×10-7〜63×10-7/℃となるようにした。
そして封着材50も背面板10または前面板2のどちらか一方の周縁に、少なくとも酸化ビスマス(Bi23)と酸化モリブデン(MoO3)あるいは酸化タングステン(WO3)を含有したガラスと、耐熱性フィラーと、有機バインダ成分とを含むペースト状封着組成物を塗布する。その後、一定時間乾燥後、400℃付近で仮焼成を行い有機バインダ成分を焼失除去する。その後、前面板2の表示電極6群と背面板10のアドレス電極12とが直交するように対向して両基板を配置し、450℃〜480℃で焼成して封着材50を固化させる。
ここで用いた封着材の組成は、ガラス成分としてはガラス軟化点の温度が410℃以上で、少なくとも酸化ビスマス(Bi23)を75重量%以上と酸化モリブデン(MoO3)あるいは酸化タングステン(WO3)が0.2重量%以上含むガラス成分が好ましい。さらに、酸化ビスマス(Bi23)が75重量%〜85重量%、酸化亜鉛(ZnO)が5.6重量%〜18重量%、酸化硼素(B23)が2重量%〜9重量%、酸化アルミニウム(Al23)が0.2重量%〜1.1重量%、酸化カルシウム(CaO)、酸化ストロンチウム(Sr)、酸化バリウム(BaO)から選ばれる少なくとも1種が0.1重量%〜1重量%、酸化モリブデン(MoO3)、酸化タングステン(WO3)から選ばれる少なくとも1種が0.2重量%〜5重量%からなるガラス成分が特に好ましい。酸化ビスマス(Bi23)の量が75重量%より少ないとガラスの軟化点が下がりにくくうまく封着できないためであり、逆に85重量%よりも多くなると表示電極6やアドレス電極12中の銀(Ag)との反応が激しく発泡しやすくなるためである。
また、耐熱性フィラーは、封着材50の熱膨張係数を調整するとともに、ガラスの流動状態をコントロールするのに使用されるが、コージライト、フォルステライト、β−ユークリプタイト、ジルコン、ムライト、チタン酸バリウム、チタン酸アルミニウム、酸化チタン、酸化モリブデン、酸化スズ、酸化アルミニウム、石英ガラスなどが特に好ましい。
このようなガラス成分の封着材を用いると、前述の誘電体層で述べたのと同様に、酸化モリブデン(MoO3)あるいは酸化タングステン(WO3)を添加することによって、封着材50を焼成中に、表示電極6やアドレス電極12の銀イオン(Ag+)と反応して安定な化合物を形成する。その結果、銀イオン(Ag+)が安定化することによって、銀(Ag)のコロイド化に伴う酸素の発生も少なくなるため、封着材50中への気泡の発生も少なくなり、気密性を確保した封着が可能となる。特に走査線の数が従来の2倍以上になるハイディフィニションテレビのような高精細PDPでは電極本数が増加するために本発明の効果が顕著となり、信頼性の高いPDPを実現することができる。
なお、上記の実施の形態では、排気管51や排気管51を背面ガラス基板11などに固定する際の図3に示すフリットタブレット52も、上述の封着材50と同様の材料組成とすることも可能であり、さらには、排気管51も同様の材料組成とすることによって、封着材50、排気管51、フリットタブレット52を鉛(Pb)を含まない環境に優しい材料組成とすることができる。
本実施の形態では、以上に説明した前面ガラス基板3、背面ガラス基板11、誘電体層8および封着材50を用いたPDPを作成し、従来技術でのPDPとの比較実験を行った。実験は放電セルとして42インチクラスのハイビジョンテレビに適合するように、隔壁の高さを0.15mm、隔壁の間隔(セルピッチ)を0.15mm、表示電極の電極間距離を0.06mmとし、封着材50の材料組成を異ならせ、Xeの含有量が15体積%のNe−Xe系の混合ガスを封入圧60kPaに封入したPDPを作製した。そしてそれぞれ100サンプルずつ作成し、封着材付近での残留応力の測定と気密性保持の不具合発生比率を比較することで行った。また、気密性保持の試験は封着材で前面板と背面板とを封着した後に、100時間連続放電させ、放電空間内のリークがあるかどうかで判断した。
この結果、本実施の形態のPDPでは、従来技術のPDPと比較して、残留歪を減少させることができ、かつ気密保持不具合の発生数も少なくなることを確認した。また、画像表示面のキズ発生数も低減し、歩留まり向上を図ることができた。
さらに、本実施の形態では、以下の効果も奏することを確認した。AC型のPDPは画像表示のための駆動動作において、走査電極4と維持電極5との間に電圧を印加して、主に画像輝度を司る維持放電と呼ばれる放電を発生させている。そしてこの維持放電は、走査電極4上の誘電体層8を介した保護層9の表面と維持電極5上の誘電体層8を介した保護層9の表面との間で面内に生じる電界により、放電空間内において発生させる。
そしてAC型PDPではこの維持放電を持続させるために、走査電極4と維持電極5に交互に繰り返し、電圧を印加している。印加されるのはパルス状の矩形波形となる電圧であるが、誘電体層8がある静電容量を持っておりコンデンサとなっているため、交互に電圧を印加することによって、常にコンデンサへの充放電電流が流れることになる。
ところが、このコンデンサへの充放電電流は、画像表示となる発光には直接寄与しない無効電流である。このため、走査電極4・維持電極5の抵抗成分や制御回路に損失を発生させ、無効電力が生じてしまうことになる。そして高解像度になれば表示電極数も増えるため、無効電力の増加はより顕著になり、消費電力も増加し、発光効率を上げるための弊害となる。
これに対して、静電容量を小さくすることで無効電流を抑えることができ、消費電力も抑えられることになる。この対策として、コンデンサとしての観点から考えると、誘電体層8の膜厚を厚くすることで、当該容量は小さくすることができる。ところが、前述したようにAC型PDPの場合は、維持電極と走査電極が同一面上にある面内放電であるため、無効電力に影響する容量は膜厚にあまり依存せず、走査電極と維持電極が形成されている近傍、つまり前面ガラス基板3と誘電体層8の誘電率に最も影響されることとなる。
本実施の形態では、この点にも着目し、前面ガラス基板3および誘電体層8の誘電率を従来技術よりも低下させている。具体的には前面ガラス基板3では、従来技術で7.6程度あった誘電率を7.0以下とし、誘電体層8では、従来技術で13.0程度あった誘電率を11.0以下とした。この結果、上述した実験において無効電力が大幅に低減できることを実現することができた。また、ガラス基板の誘電率に関しては、膨張係数、歪点との関係から、5.0以上が望ましく、同様に誘電体層8の誘電率に関しても、5.0以上が望ましい。
以上のように、本発明のPDPは、少なくとも一方に誘電体層を有した一対の基板を対向配置して周囲を封着材にて封着したプラズマディスプレイパネルであって、前記透明な一対の基板の膨張係数が75×10-7/℃以下であり、前記封着材の膨張係数が45×10-7〜63×10-7/℃であること、または前記基板の誘電率が7.0以下であること、または前記基板の歪点が600℃以上であることで、高精細表示であっても、高信頼性を確保し、歩留まり、生産性を向上し、さらに環境問題に配慮したPDPを実現することができる。
以上述べたように本発明のPDPは、封着の信頼性を高め、さらに、環境に優しく表示品質に優れたPDPを実現して大画面の表示デバイスなどに有用である。
本発明の実施の形態におけるPDPの構造を示す斜視図 同PDPの前面板の構成を示す断面図 同PDPの前面板と背面板とを封着接合した状態を示す図 ガラス基板の膨張係数と基板収縮量との関係を示す図 ガラス基板の歪点と基板収縮量との関係を示す図
符号の説明
1 PDP
2 前面板
3 前面ガラス基板
4 走査電極
4a,5a 透明電極
4b,5b 金属バス電極
5 維持電極
6 表示電極
7 ブラックストライプ(遮光層)
8 誘電体層
9 保護層
10 背面板
11 背面ガラス基板
12 アドレス電極
13 下地誘電体層
14 隔壁
15 蛍光体層
16 放電空間
50 封着材
51 排気管
52 フリットタブレット
81 第1誘電体層
82 第2誘電体層

Claims (5)

  1. 少なくとも一方に誘電体層を有した一対の基板を対向配置して周囲を封着材にて封着したプラズマディスプレイパネルであって、前記透明な一対の基板の膨張係数が60×10-7〜75×10-7/℃以下であり、前記封着材の膨張係数が45×10-7〜63×10-7/℃であることを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
  2. 少なくとも一方に誘電体層を有した一対の基板を対向配置して周囲を封着材にて封着したプラズマディスプレイパネルであって、前記透明な一対の基板の誘電率が7.0以下であり、前記封着材の膨張係数が45×10-7〜63×10-7/℃であることを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
  3. 少なくとも一方に誘電体層を有した一対の基板を対向配置して周囲を封着材にて封着したプラズマディスプレイパネルであって、前記透明な一対の基板の歪点が600℃以上であり、前記封着材の膨張係数が45×10-7〜63×10-7/℃であることを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
  4. 前記封着材がガラス成分として少なくとも酸化ビスマスと酸化モリブデンあるいは酸化タングステンのうちの少なくとも一つとを含むことを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載のプラズマディスプレイパネル。
  5. 前記誘電体層の誘電率が、11.0以下であることを特徴とする請求項2に記載のプラズマディスプレイパネル。
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