JP4089733B2 - プラズマディスプレイパネル - Google Patents

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Description

本発明は、表示デバイスなどに用いるプラズマディスプレイパネルに関する。
プラズマディスプレイパネル(以下、PDPと呼ぶ)は、高精細化、大画面化の実現が可能であることから、65インチクラスのテレビなどが製品化されている。近年、PDPは従来のNTSC方式に比べて走査線数が2倍以上のフルスペックのハイビジョンへの適用が進んでいるとともに、環境問題に配慮して鉛成分を含まないPDPが要求されている。
PDPは、基本的には、前面板と背面板とで構成されている。前面板は、フロート法による硼硅酸ナトリウム系ガラスのガラス基板と、その一方の主面上に形成されたストライプ状の透明電極と金属バス電極とで構成される表示電極と、この表示電極を覆ってコンデンサとしての働きをする誘電体層と、この誘電体層上に形成された酸化マグネシウム(MgO)からなる保護層とで構成されている。一方、背面板は、ガラス基板と、その一方の主面上に形成されたストライプ状のアドレス電極と、アドレス電極を覆う下地誘電体層と、下地誘電体層上に形成された隔壁と、各隔壁間に形成された赤色、緑色および青色それぞれに発光する蛍光体層とで構成されている。
前面板と背面板とは、その電極形成面側を対向させて気密封着され、隔壁によって仕切られた放電空間にNe−Xeの放電ガスが、400Torr〜600Torrの圧力で封入されている。PDPは、表示電極に映像信号電圧を選択的に印加することによって放電させ、その放電によって発生した紫外線が各色蛍光体層を励起して赤色、緑色、青色の発光をさせてカラー画像表示を実現している。
表示電極の金属バス電極には、導電性を確保するための銀電極が用いられ、誘電体層としては酸化鉛を主成分とする低融点ガラス材料が用いられているが、近年の環境問題への配慮から誘電体層として鉛成分を含まない例が開示されている(例えば、特許文献1、2、3、4参照)。
特開2003−128430号公報 特開2002−053342号公報 特開2001−045877号公報 特開平9−050769号公報
近年、PDPは従来のNTSC方式に比べて走査線数が2倍以上のフルスペックのハイビジョンへの適用が進んでいる。このようなハイビジョン化によって、走査線数が増加して表示電極の数が増加し、さらに表示電極間隔が小さくなる。
そのため、表示電極を構成する銀電極から誘電体層への銀イオンの拡散が多くなる。銀イオンが誘電体層に拡散すると、誘電体層中のアルカリ金属イオンによって還元作用を受け、コロイド状の酸化銀を形成する。そして、この酸化銀が誘電体層を、黄色や褐色に強く着色させるとともに、一部の酸化銀が、還元作用を受けて酸素の気泡を発生し、その気泡が絶縁不良を引き起こす。
そこで、誘電体層に鉛成分を含まず、銀電極との反応を抑制する酸化ビスマス等の低融点ガラス材料を用いることが提案されているが、誘電体層に酸化ビスマス等の低融点ガラス材料を多く用いると、誘電体層の可視光透過率の低下も著しかった。誘電体層の可視光透過率の低下を抑制しようとして、酸化ビスマス等の低融点ガラス材料を少なくすると、銀電極との反応の抑制が十分でなくなり、着色と絶縁不良を引き起こすことになる。
このように、環境問題への配慮から提案された、鉛成分を含まない従来の誘電体層では、誘電体層の着色および絶縁不良の防止と、可視光透過率の低下の抑制とを両立させることが難しいという課題を有していた。
本発明は、このような上記の課題を解決して、鉛成分を含まない誘電体層で、高精細表示であっても、誘電体層の着色および絶縁不良を防止し、可視光透過率の低下を抑制したPDPを実現することを目的としている。
上記の課題を解決するために、本発明のPDPは、ガラス基板上に表示電極と誘電体層と保護層とが形成された前面板と、基板上に電極と隔壁と蛍光体層とが形成された背面板とを対向配置するとともに周囲を封着して放電空間を形成したPDPであって、表示電極が少なくとも銀を含有し、誘電体層が実質的に鉛成分を含有しておらず、さらに誘電体層が表示電極を覆う酸化ビスマスを含有する第1誘電体層と、第1誘電体層を覆う酸化ビスマスを含有する第2誘電体層とにより構成され、第2誘電体層の酸化ビスマスの重量の含有率が前記第1誘電体層の酸化ビスマスの重量の含有率よりも小さく、第2誘電体層の第1誘電体層に対する厚みの比を1.3以上、7.2以下にした構成である。
銀との反応を抑制するために酸化ビスマスの含有量を多くした第1誘電体層と、可視光透過率を低下させないために酸化ビスマスの含有量を少なくした第2誘電体層とを、このような厚みの比の誘電体層とすると、第1誘電体層が銀との反応を抑制するとともに、第2誘電体層が可視光透過率を低下させることなく必要な絶縁耐圧を確保する。その結果、高精細表示でも、誘電体層の着色および絶縁不良を防止し、可視光透過率の低下を抑制したPDPを実現することができる。
さらに、第1誘電体層が、酸化モリブデン、酸化タングステンのうちの少なくとも一つを0.1重量%以上、7重量%以下含むことが望ましく、酸化モリブデン、酸化タングステンと銀のイオンとが反応して銀コロイドの生成および気泡の発生を抑制することができる。
さらに、第2誘電体層が、酸化ビスマスを11重量%以上、20重量%以下含むことが望ましく、可視光透過率を高めることができる。
さらに、第1誘電体層および第2誘電体層が酸化亜鉛、酸化硼素、酸化硅素、酸化アルミニウム、酸化カルシウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウムのうちの少なくとも一つを含むことが望ましく、誘電体層として、絶縁耐圧性能の劣化がなく、可視光透過率が高くて環境に優しい表示品質に優れたPDPを実現することができる。
以上のように、本発明によれば、鉛成分を含まない誘電体層で、高精細表示においても、誘電体層の着色および絶縁不良を防止し、可視光透過率の低下を抑制したPDPを実現することができる。
以下、本発明の実施の形態によるPDPについて図面を用いて説明する。
(実施の形態)
図1は本発明の実施の形態におけるPDPの構造を示す斜視図である。PDPの基本構造は、一般的な交流面放電型PDPと同様である。図1に示すように、PDP1は前面ガラス基板3などよりなる前面板2と、背面ガラス基板11などよりなる背面板10とが対向して配置され、その外周部をガラスフリットなどからなる封着材によって気密封着されている。封着されたPDP1内部の放電空間16には、ネオン(Ne)およびキセノン(Xe)などの放電ガスが400Torr〜600Torrの圧力で封入されている。
前面板2の前面ガラス基板3上には、走査電極4および維持電極5よりなる一対の帯状の表示電極6とブラックストライプ(遮光層)7が互いに平行にそれぞれ複数列配置されている。前面ガラス基板3上には表示電極6と遮光層7とを覆うようにコンデンサとしての働きをする誘電体層8が形成され、さらにその表面に酸化マグネシウム(MgO)などからなる保護層9が形成されている。
また、背面板10の背面ガラス基板11上には、前面板2の走査電極4および維持電極5と直交する方向に、複数の帯状のアドレス電極12が互いに平行に配置され、これを下地誘電体層13が被覆している。さらに、アドレス電極12間の下地誘電体層13上には放電空間16を区切る所定の高さの隔壁14が形成されている。隔壁14間の溝にアドレス電極12毎に、紫外線によって赤色、青色および緑色にそれぞれ発光する蛍光体層15が順次塗布して形成されている。走査電極4および維持電極5とアドレス電極12とが交差する位置に放電セルが形成され、表示電極6方向に並んだ赤色、青色、緑色の蛍光体層15を有する放電セルがカラー表示のための画素になる。
図2は、本発明の実施の形態におけるPDPの誘電体層8の構成を示す前面板2の断面図である。図2は図1と上下反転させて示している。図2に示すように、フロート法などにより製造された前面ガラス基板3に、走査電極4と維持電極5よりなる表示電極6とブラックストライプ7がパターン形成されている。走査電極4と維持電極5はそれぞれインジウムスズ酸化物(ITO)や酸化スズ(SnO)などからなる透明電極4a、5aと、透明電極4a、5a上に形成された金属バス電極4b、5bとにより構成されている。金属バス電極4b、5bは透明電極4a、5aの長手方向に導電性を付与する目的として用いられ、銀材料を主成分とする導電性材料によって形成されている。
誘電体層8は、前面ガラス基板3上に形成されたこれらの透明電極4a、5aと金属バス電極4b、5bとブラックストライプ7を覆って設けた第1誘電体層81と、第1誘電体層81上に形成された第2誘電体層82の少なくとも2層構成とし、さらに第2誘電体層82上に保護層9を形成している。
次に、PDPの製造方法について説明する。まず、前面ガラス基板3上に、走査電極4および維持電極5と遮光層7とを形成する。これらの透明電極4a、5aと金属バス電極4b、5bは、フォトリソグラフィ法などを用いてパターニングして形成される。透明電極4a、5aは薄膜プロセスなどを用いて形成され、金属バス電極4b、5bは銀材料を含むペーストを所望の温度で焼成して固化している。また、遮光層7も同様に、黒色顔料を含むペーストをスクリーン印刷する方法や黒色顔料をガラス基板の全面に形成した後、フォトリソグラフィ法を用いてパターニングし、焼成することにより形成される。
次に、走査電極4、維持電極5および遮光層7を覆うように前面ガラス基板3上に誘電体ペーストをダイコート法などにより塗布して誘電体ペースト層(誘電体材料層)を形成する。誘電体ペーストを塗布した後、所定の時間放置することによって塗布された誘電体ペースト表面がレベリングされて平坦な表面になる。その後、誘電体ペースト層を焼成固化することにより、走査電極4、維持電極5および遮光層7を覆う誘電体層8が形成される。なお、誘電体ペーストはガラス粉末などの誘電体材料、バインダおよび溶剤を含む塗料である。次に、誘電体層8上に酸化マグネシウム(MgO)からなる保護層9を真空蒸着法により形成する。以上の工程により前面ガラス基板3上に所定の構成物(走査電極4、維持電極5、遮光層7、誘電体層8、保護層9)が形成され、前面板2が完成する。
一方、背面板10は次のようにして形成される。まず、背面ガラス基板11上に、銀材料を含むペーストをスクリーン印刷する方法や、金属膜を全面に形成した後、フォトリソグラフィ法を用いてパターニングする方法などによりアドレス電極12用の構成物となる材料層を形成し、それを所望の温度で焼成することによりアドレス電極12を形成する。
次に、アドレス電極12が形成された背面ガラス基板11上にダイコート法などによりアドレス電極12を覆うように誘電体ペーストを塗布して誘電体ペースト層を形成する。その後、誘電体ペースト層を焼成することにより下地誘電体層13を形成する。なお、誘電体ペーストはガラス粉末などの誘電体材料とバインダおよび溶剤を含んだ塗料である。
次に、下地誘電体層13上に隔壁材料を含む隔壁形成用ペーストを塗布して所定の形状にパターニングすることにより、隔壁材料層を形成した後、焼成することにより隔壁14を形成する。ここで、下地誘電体層13上に塗布した隔壁用ペーストをパターニングする方法としては、フォトリソグラフィ法やサンドブラスト法を用いることができる。
次に、隣接する隔壁14間の下地誘電体層13上、および隔壁14の側面に蛍光体材料を含む蛍光体ペーストを塗布し、焼成することにより蛍光体層15が形成される。以上の工程により、背面ガラス基板11上に所定の構成部材を有する背面板10が完成する。
このようにして所定の構成部材を備えた前面板2と、背面板10とを、走査電極4とアドレス電極12とが直交するように対向配置して、その周囲をガラスフリットで封着し、放電空間16にネオン、キセノンなどを含む放電ガスを封入することによりPDP1が完成する。
前面板2の誘電体層8を構成する第1誘電体層81と、第2誘電体層82とについて詳細に説明する。第1誘電体層81の誘電体材料は、次の材料組成より構成されている。すなわち、酸化ビスマス(Bi)を25重量%〜40重量%、酸化亜鉛(ZnO)を27.5重量%〜34重量%、酸化硼素(B)を17重量%〜36重量%、酸化硅素(SiO)を1.4重量%〜4.2重量%、酸化アルミニウム(Al)を0.5重量%〜4.4重量%含んでいる。さらに、酸化カルシウム(CaO)、酸化ストロンチウム(SrO)、酸化バリウム(BaO)から選ばれる少なくとも1種を5重量%〜13重量%含み、酸化モリブデン(MoO)、酸化タングステン(WO)から選ばれる少なくとも1種を0.1重量%〜7重量%含んでいる。
なお、酸化モリブデン(MoO)、酸化タングステン(WO)に代えて、酸化セリウム(CeO)、酸化銅(CuO)、二酸化マンガン(MnO)、酸化クロム(Cr)、酸化コバルト(Co)、酸化バナジウム(V)、酸化アンチモン(Sb)から選ばれる少なくとも1種を0.1重量%〜7重量%含ませてもよい。
これらの組成成分からなる誘電体材料を、湿式ジェットミルやボールミルで平均粒径が0.5μm〜2.5μmとなるように粉砕して誘電体材料粉末を作成する。次に、この誘電体材料粉末55重量%〜70重量%と、バインダ成分30重量%〜45重量%とを三本ロールでよく混練して、ダイコート用あるいは印刷用の第1誘電体層用ペーストを作成する。バインダ成分はエチルセルロース、あるいはアクリル樹脂1重量%〜20重量%を含むターピネオール、あるいはブチルカルビトールアセテートである。また、ペースト中には、必要に応じて可塑剤としてフタル酸ジオクチル、フタル酸ジブチ、リン酸トリフェニル、リン酸トリブチルを添加し、分散剤としてグリセロールモノオレート、ソルビタンセスキオレヘート、ホモゲノール(Kaoコーポレーション社製品名)、アルキルアリル基のリン酸エステルなどを添加して、印刷性を向上させても良い。
次に、この第1誘電体層用ペーストを用い、表示電極6を覆うように前面ガラス基板3にダイコート法、あるいはスクリーン印刷法で印刷して乾燥させ、その後、誘電体材料の軟化点より少し高い温度の575℃〜590℃で焼成する。
次に、第2誘電体層82について説明する。第2誘電体層82の誘電体材料は、次の材料組成より構成されている。すなわち、酸化ビスマス(Bi)を11重量%〜20重量%、酸化亜鉛(ZnO)を26.1重量%〜39.3重量%、酸化硼素(B)を23重量%〜32.2重量%、酸化硅素(SiO)を1.0重量%〜3.8重量%、酸化アルミニウム(Al)を0.1重量%〜10.2重量%含んでいる。さらに、酸化カルシウム(CaO)、酸化ストロンチウム(SrO)、酸化バリウム(BaO)から選ばれる少なくとも1種を9.7重量%〜29.4重量%含み、酸化セリウム(CeO)を0.1重量%〜5重量%含んでいる。
これらの組成成分からなる誘電体材料を、湿式ジェットミルやボールミルで平均粒径が0.5μm〜2.5μmとなるように粉砕して誘電体材料粉末を作成する。次に、この誘電体材料粉末55重量%〜70重量%と、バインダ成分30重量%〜45重量%とを三本ロールでよく混練してダイコート用、あるいは印刷用の第2誘電体層用ペーストを作成する。バインダ成分はエチルセルロース、あるいはアクリル樹脂1重量%〜20重量%を含むターピネオール、あるいはブチルカルビトールアセテートである。また、ペースト中には、必要に応じて可塑剤としてフタル酸ジオクチル、フタル酸ジブチル、リン酸トリフェニル、リン酸トリブチルを添加し、分散剤としてグリセロールモノオレート、ソルビタンセスキオレヘート、ホモゲノール(Kaoコーポレーション社製品名)、アルキルアリル基のリン酸エステルなどを添加して、印刷性を向上させても良い。
次に、この第2誘電体層用ペーストを用いて、第1誘電体層81上にスクリーン印刷法で、あるいはダイコート法で印刷して乾燥させ、その後、誘電体材料の軟化点より少し高い温度の550℃〜590℃で焼成する。
ここで、誘電体層8の膜厚については、第1誘電体層81と第2誘電体層82とを合わせ、可視光透過率を確保するためには41μm以下が好ましい。第1誘電体層81は、金属バス電極4b、5bの銀(Ag)との反応を抑制するために、酸化ビスマスの含有量を第2誘電体層82の酸化ビスマス含有量よりも多くし、25重量%〜40重量%としている。そのため、第1誘電体層81の可視光透過率が、第2誘電体層82の可視光透過率よりも低くなるので、第1誘電体層81の膜厚を、第2誘電体層82の膜厚よりも薄くしている。
なお、第2誘電体層82において酸化ビスマス(Bi)が11重量%以下であると、可視光透過率は低下しにくくなるが、第2誘電体層82中に気泡が発生しやすく好ましくない。また、20重量%を超えると可視光透過率を上げる目的には好ましくない。
また、誘電体層8の膜厚が小さいほど、パネル輝度の向上と放電電圧を低減するという効果は顕著になる。しかし誘電体層8の膜厚を小さくしすぎると、必要な絶縁耐圧を得られなくなる。
このように、金属バス電極4b、5bの銀との反応を抑制するために、金属バス電極4b、5bを覆う第1誘電体層81は酸化ビスマス含有量を多くする必要がある。また、絶縁耐圧を得るためには、所定の誘電体層8の膜厚が必要となるので、可視光透過率を極端に低下させない、酸化ビスマス含有量の少ない所定厚みの第2誘電体層82が必要となる。
そこで上述の条件を満足させる第1誘電体層81と、第2誘電体層82との厚みを調べた結果、第2誘電体層82の第1誘電体層81に対する厚みの比は、1.3以上、7.2以下にするのが良いことがわかった。すなわち、この厚みの比が1.3未満であると、必要な絶縁耐圧を得られず、7.2を越えると可視光透過率の低下が著しくなるためである。
次に、本発明の実施の形態におけるPDPにおいて、これらの誘電体材料によって第1誘電体層81での着色および気泡の発生が抑制される理由について考察する。すなわち、酸化ビスマス(Bi)を含む誘電体ガラス材料に酸化モリブデン(MoO)、あるいは酸化タングステン(WO)を添加することによって、AgMoO、AgMo、AgMo13、AgWO、Ag、Ag13といった化合物が580℃以下の低温で生成しやすいことが知られている。本発明の実施の形態では、誘電体層8の焼成温度が550℃〜590℃であることから、焼成中に誘電体層8中に拡散したAgイオン(Ag)は誘電体層8中の酸化モリブデン(MoO)、酸化タングステン(WO)と反応し、安定な化合物を生成して安定化する。すなわち、Agイオン(Ag)が還元されることなく安定化されるために、凝集してコロイドを生成することがない。したがって、Agイオン(Ag)が安定化することによって、銀(Ag)のコロイド化に伴う酸素の発生も少なくなるため、誘電体層8中への気泡の発生も少なくなる。
一方、これらの効果を有効にするためには、酸化ビスマス(Bi)を含む誘電体ガラス材料中に酸化モリブデン(MoO)、あるいは酸化タングステン(WO)の含有量を0.1重量%以上にすることが好ましいが、0.1重量%以上、7重量%以下がさらに好ましい。特に、0.1重量%以下では着色を抑制する効果が少なく、7重量%以上になると誘電体ガラス材料に着色が起こり好ましくない。
すなわち、本発明の実施の形態におけるPDPの誘電体層8は、銀材料よりなる金属バス電極4b、5bと接する第1誘電体層81では着色現象と、気泡発生とを抑制し、第1誘電体層81上に設けた第2誘電体層82によって、絶縁耐圧を確保しながら高い可視光透過率を実現している。その結果、誘電体層8全体として、気泡や着色の発生が極めて少なく、可視光透過率の高いPDPを実現することが可能となる。
以上述べてきたように本発明のPDPは、誘電体層の着色や絶縁耐圧性能の劣化がなく、さらに、環境に優しく表示品質に優れたPDPを実現して大画面の表示デバイスなどに有用である。
本発明の実施の形態におけるPDPの構造を示す斜視図 同PDPの誘電体層の構成を示す前面板の断面図
符号の説明
1 PDP
2 前面板
3 前面ガラス基板
4 走査電極
4a,5a 透明電極
4b,5b 金属バス電極
5 維持電極
6 表示電極
7 ブラックストライプ(遮光層)
8 誘電体層
9 保護層
10 背面板
11 背面ガラス基板
12 アドレス電極
13 下地誘電体層
14 隔壁
15 蛍光体層
16 放電空間
81 第1誘電体層
82 第2誘電体層

Claims (4)

  1. ガラス基板上に表示電極と誘電体層と保護層とが形成された前面板と、基板上に電極と隔壁と蛍光体層とが形成された背面板とを対向配置するとともに周囲を封着して放電空間を形成したプラズマディスプレイパネルであって、前記表示電極が少なくとも銀を含有し、前記誘電体層が実質的に鉛成分を含有しておらず、前記誘電体層が、前記表示電極を覆う酸化ビスマスを含有する第1誘電体層と、前記第1誘電体層を覆う酸化ビスマスを含有する第2誘電体層とにより構成され、前記第2誘電体層の酸化ビスマスの重量の含有率が前記第1誘電体層の酸化ビスマスの重量の含有率よりも小さく、前記第2誘電体層の前記第1誘電体層に対する厚みの比を1.3以上、7.2以下にしたことを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
  2. 前記第1誘電体層が、酸化モリブデン、酸化タングステンのうちの少なくとも一つを0.1重量%以上、7重量%以下含むことを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイパネル。
  3. 前記第2誘電体層が、酸化ビスマスを11重量%以上、20重量%以下含むことを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイパネル。
  4. 前記第1誘電体層および前記第2誘電体層が、酸化亜鉛、酸化硼素、酸化硅素、酸化アルミニウム、酸化カルシウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウムのうちの少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のプラズマディスプレイパネル。
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