JP2008240988A - 袋ナット保持具 - Google Patents

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Abstract

【課題】ガス配管用ユニオン継手におけるゴムパッキンの装着状態の確認や、開口部の清掃作業を簡便に実施し得る袋ナット保持具を提供すること。
【解決手段】配管端部の開口部14が下向きに開口するように配置されると共に、袋ナット15を外嵌させ、袋ナット15が係止し得るフランジ部16をその端部側に備えたガス配管用ユニオン継手18に対し、袋ナット15をフランジ部16より上方に保持するために、上面部に前記袋ナットの下縁部15aを載置可能な載置部5を有し、且つ下面部に前記フランジ部16に係止可能な係止部4を有し、且つ上面部と下面部との間の幅寸法Tが、袋ナット15を最大に上方に持ち上げた状態で、袋ナットの下縁部15aとフランジ部16との間に生じる上下方向の隙間Sよりも小さく、袋ナットの下縁部15aとフランジ部16との間に介在可能な治具基板2を備える袋ナット保持具1。
【選択図】図2

Description

本発明は、配管端部の開口部が下向きに開口するように配置されると共に、袋ナットを外嵌させ、前記袋ナットが係止し得るフランジ部をその端部側に備えたガス配管用ユニオン継手に対し、前記袋ナットを前記フランジ部より上方に保持し得る治具に関する。
図11は、既設のガス配管11にガスメータ12を取付けるときの様子を示している。図11に示すように、ガスメータ12は、地中から上方へ立ち上がるように所定の間隔をおいて併設して配管された2本のガス配管11(ガス流入用配管及びガス流出用配管)の間に設置される。
2本のガス配管11の端部側には、開口部14、内周面に雌ネジ部を形成された袋ナット15、及び袋ナット15が係止し得るフランジ部16を備え、且つ開口部14が下向きに開口するように配置されるガス配管用ユニオン継手18(以下、ユニオン継手18と称する)が設けられている。
ガスメータ12を取付ける際は、各ユニオン継手18の袋ナット15を、その外周部に雄ネジ部を形成された2つの口金13にそれぞれ螺合させることによって、ガスメータ12を所定位置に設置することができる。
このようなユニオン継手18においては、ガスメータ12を取付ける際、フランジ部16のシール面16aにセットしたゴムパッキン19の装着状態の確認や、開口部14の清掃を行う必要がある。
尚、この様な作業に関しては、当業者の間で広く一般的に行われているものであり、詳しく言及した特許文献などが無いため、先行技術文献を開示できない。
しかしながら、袋ナット15がフランジ部16に係止した状態においては、袋ナット15によって、ゴムパッキン19や開口部14が覆われてしまうため、ゴムパッキン19の装着状態の確認や、開口部14の清掃作業を行う際は、それらが良く見えるように、作業者が袋ナット15を手で持ち上げながら行わなくてはならず、煩わしいものであった。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであって、ガス配管用ユニオン継手におけるゴムパッキンの装着状態の確認や、開口部の清掃作業を簡便に実施し得る袋ナット保持具を提供するものである。
本発明の第1特徴構成は、配管端部の開口部が下向きに開口するように配置されると共に、袋ナットを外嵌させ、前記袋ナットが係止し得るフランジ部をその端部側に備えたガス配管用ユニオン継手に対し、前記袋ナットを前記フランジ部より上方に保持するために、
上面部に前記袋ナットの下縁部を載置可能な載置部を有し、且つ下面部に前記フランジ部に係止可能な係止部を有し、且つ前記上面部と下面部との間の幅寸法が、前記袋ナットを最大に上方に持ち上げた状態で、前記袋ナットの下縁部と前記フランジ部との間に生じる上下方向の隙間よりも小さく、前記袋ナットの下縁部と前記フランジ部との間に介在可能な治具基板を備える点にある。
〔作用及び効果〕
本発明の袋ナット保持具を、ガス配管用ユニオン継手(以下、ユニオン継手と称する)の袋ナットの下縁部とフランジ部との間に介在させることによって、袋ナットを常にフランジ部より上方に保持することができる。
そのため、ユニオン継手におけるゴムパッキンの装着状態の確認や、開口部の清掃作業を行う際、作業者がいちいち袋ナットを手で持ち上げる必要がなく、簡便に実施することができる。
本発明の第2特徴構成は、前記治具基板が、透明な樹脂で構成される点にある。
〔作用及び効果〕
治具基板が、透明な樹脂で構成されるため、本発明の袋ナット保持具によって視界が遮られることなく、作業性が向上し得る。
本発明の第3特徴構成は、前記治具基板が、水準器を備える点にある。
〔作用及び効果〕
治具基板が、水準器を備えるため、本発明の袋ナット保持具を使用すれば、ユニオン継手が水平に設置されているか否かを容易に判断することもできる。
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
〔第1実施形態〕
図1は、本発明の袋ナット保持具1を示した斜視図である。
本実施形態の袋ナット保持具1における治具基板2は、切り欠き部3を有し、治具基板2の下面部2b(切り欠き部3の周縁)にフランジ部16に係止可能な係止部4を構成する。また、治具基板2の上面部2aを、袋ナットの下縁部15aを載置可能な載置部5として構成する。
図2〜図4は、本発明の袋ナット保持具1を使用して、ガス配管用ユニオン継手18(以下、ユニオン継手18と称する)における袋ナット15をフランジ部16より上方に保持する様子を示したものである。
ユニオン継手18は、内周面に雌ネジ部を形成された袋ナット15、開口部14が下向きに開口するように配置される突出筒部17、並びに、開口部14の上方に設けられた突出筒部17よりも大径であって袋ナット15が係止し得るフランジ部16を備えている。
図2(イ)及び図3(イ)に示されるように、先ず、袋ナット15を、最大限まで上方に(図2(イ)及び図3(イ)においては、ユニオン継手18の上方に位置するエルボ管20の端部まで)持ち上げる。
次いで、袋ナットの下縁部15aとフランジ部16との間に生じる上下方向の隙間S(図3(イ)参照)に、本発明の袋ナット保持具1を、その上面部2aを上にして切り欠き部3側の方から挿入する。
即ち、治具基板2の上面部2aと下面部2bとの間の幅寸法Tは、袋ナット15を最大に上方に持ち上げた状態で、袋ナットの下縁部15aとフランジ部16との間に生じる上下方向の隙間Sよりも小さく(薄く)構成されている。また、切り欠き部3の大きさは、その中に突出筒部17を収容し得るような大きさに形成されている。
次いで、図2(ロ)、図3(ロ)及び図4に示されるように、持ち上げていた袋ナット15から手を離すと、袋ナット15が袋ナット保持具1の載置部5上に置かれるが、袋ナット保持具1は、その係止部4によってフランジ部16で係止されることとなるため、袋ナット15は常にフランジ部16よりも上方に保持される。
〔第2実施形態〕
図5は、本発明の袋ナット保持具1の第2実施形態を示した斜視図である。
本実施形態の袋ナット保持具1における治具基板2は、いわゆるスナップピンのような形状を有しており、挿入部6からユニオン継手18の突出筒部17を挿入すると、その湾曲部分7が弾性変形して突出筒部17を挟持し得る構成となっている。また、治具基板2は、その両端部8の上面部2aを、袋ナットの下縁部15aを載置可能な載置部5として構成し、湾曲部分7の下面部2bを、フランジ部16に係止可能な係止部4として構成している。
図6及び図7は、本実施形態の袋ナット保持具1を使用して、ユニオン継手18における袋ナット15をフランジ部16より上方に保持する様子を示したものである。
図6(イ)に示されるように、先ず、袋ナット15を、最大限まで上方に(図6(イ)においては、ユニオン継手18の上方に位置するエルボ管20の端部まで)持ち上げる。
次いで、袋ナットの下縁部15aとフランジ部16との間に生じる上下方向の隙間Sに、本実施形態の袋ナット保持具1を、その挿入部6側から挿入して、湾曲部分7によって突出筒部17を挟持して固定する。
即ち、治具基板2の端部8の上面部2aと、湾曲部分7の下面部2bとの間の幅寸法Tは、袋ナット15を最大に上方に持ち上げた状態で、袋ナットの下縁部15aとフランジ部16との間に生じる上下方向の隙間Sよりも小さく(薄く)構成されている。
次いで、図6(ロ)及び図7に示されるように、持ち上げていた袋ナット15から手を離すと、袋ナット15が袋ナット保持具1の載置部5上に置かれるが、袋ナット保持具1は、その係止部4(湾曲部分7の下面部2b)によってフランジ部16で係止されることとなるため、袋ナット15は常にフランジ部16よりも上方に保持される。
〔第3実施形態〕
図8は、本発明の袋ナット保持具1の第3実施形態を示した斜視図である。
本実施形態の袋ナット保持具1における治具基板2は、ユニオン継手18の突出筒部17の外周面に沿う形状を有し、且つ突出筒部17を挟持可能な一対のクランプ部9を備える。各クランプ部9には、アーム部10が連設されており、両アーム部10は、相互に枢支連結される。
本実施形態の袋ナット保持具1は、その両クランプ部9を、突出筒部17を挟む状態に配置し、両アーム部10を挟持操作することによって、両クランプ部9が突出筒部17を挟持する構成となっている。
また、本実施形態の袋ナット保持具1の治具基板2においては、クランプ部9の下面部2bにフランジ部16に係止可能な係止部4を構成し、クランプ部9の上面部2aに、袋ナットの下縁部15aを載置可能な載置部5を構成している。
図9及び図10は、本実施形態の袋ナット保持具1を使用して、ユニオン継手18における袋ナット15をフランジ部16より上方に保持する様子を示したものである。
図9(イ)に示されるように、先ず、袋ナット15を、最大限まで上方に(図9(イ)においては、ユニオン継手18の上方に位置するエルボ管20の端部まで)持ち上げる。
次いで、袋ナットの下縁部15aとフランジ部16との間に生じる上下方向の隙間Sから、本実施形態の袋ナット保持具1のクランプ部9を、突出筒部17を挟むようにして挿入する。次いで、両アーム部10を挟持操作することによって突出筒部17を挟持し、袋ナット保持具1を固定する。
即ち、治具基板2のクランプ部9の上面部2aと下面部2bとの間の幅寸法T(クランプ部9の厚さ)は、袋ナット15を最大に上方に持ち上げた状態で、袋ナットの下縁部15aとフランジ部16との間に生じる上下方向の隙間Sよりも小さく(薄く)構成されている。
次いで、図9(ロ)及び図10に示されるように、持ち上げていた袋ナット15から手を離すと、袋ナット15が袋ナット保持具1の載置部5(クランプ部9の上面部2a)上に置かれるが、袋ナット保持具1は、その係止部4(クランプ部9の下面部2b)によってフランジ部16で係止されることとなるため、袋ナット15は常にフランジ部16よりも上方に保持される。
〔その他の実施形態〕
1.本発明の袋ナット保持具1における治具基板2の構成材料は、特に限定されるものではないが、好ましくは、透明な樹脂(アクリル樹脂等)である。
2.本発明の袋ナット保持具1における治具基板2に、必要に応じて、水準器を設けるようにしても良い。
3.ガスメータを取付可能な一対のガス配管用ユニオン継手にそれぞれセットするために、本発明の袋ナット保持具1を2つ用意し、それらを適当な鎖等でつなぐような構成としても良い。
本発明の袋ナット保持具(第1実施形態)を示した斜視図 本発明の袋ナット保持具(第1実施形態)を使用して、ガス配管用ユニオン継手における袋ナットをフランジ部より上方に保持する様子を示した図 本発明の袋ナット保持具(第1実施形態)を使用して、ガス配管用ユニオン継手における袋ナットをフランジ部より上方に保持する様子を示した側面図 本発明の袋ナット保持具(第1実施形態)を使用して、ガス配管用ユニオン継手における袋ナットをフランジ部より上方に保持する様子を示した平面透視図 本発明の袋ナット保持具(第2実施形態)を示した斜視図 本発明の袋ナット保持具(第2実施形態)を使用して、ガス配管用ユニオン継手における袋ナットをフランジ部より上方に保持する様子を示した図 本発明の袋ナット保持具(第2実施形態)を使用して、ガス配管用ユニオン継手における袋ナットをフランジ部より上方に保持する様子を示した平面透視図 本発明の袋ナット保持具(第3実施形態)を示した斜視図 本発明の袋ナット保持具(第3実施形態)を使用して、ガス配管用ユニオン継手における袋ナットをフランジ部より上方に保持する様子を示した図 本発明の袋ナット保持具(第3実施形態)を使用して、ガス配管用ユニオン継手における袋ナットをフランジ部より上方に保持する様子を示した平面透視図 既設のガス配管にガスメータを取付けるときの様子を示した図
符号の説明
1 袋ナット保持具
2 治具基板
3 切り欠き部
4 係止部
5 載置部
6 挿入部
7 湾曲部分
8 端部
9 クランプ部
10 アーム部
11 ガス配管
12 ガスメータ
13 口金
14 開口部
15 袋ナット
15a 袋ナットの下縁部
16 フランジ部
16a シール面
17 突出筒部
18 ユニオン継手
19 ゴムパッキン
s 隙間
T 幅寸法

Claims (3)

  1. 配管端部の開口部が下向きに開口するように配置されると共に、袋ナットを外嵌させ、前記袋ナットが係止し得るフランジ部をその端部側に備えたガス配管用ユニオン継手に対し、前記袋ナットを前記フランジ部より上方に保持するために、
    上面部に前記袋ナットの下縁部を載置可能な載置部を有し、且つ下面部に前記フランジ部に係止可能な係止部を有し、且つ前記上面部と下面部との間の幅寸法が、前記袋ナットを最大に上方に持ち上げた状態で、前記袋ナットの下縁部と前記フランジ部との間に生じる上下方向の隙間よりも小さく、前記袋ナットの下縁部と前記フランジ部との間に介在可能な治具基板を備える袋ナット保持具。
  2. 前記治具基板が、透明な樹脂で構成される請求項1に記載の袋ナット保持具。
  3. 前記治具基板が、水準器を備える請求項1又は2のいずれか1項に記載の袋ナット保持具。
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