JP2008240898A - 円すいころ軸受 - Google Patents

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Abstract

【課題】軸受の負荷容量を低下させることなく、保持器の強度を高める
【解決手段】保持器40を内輪20の小鍔部24の外周面と摺動させることにより、軸受の負荷容量を低下させることなく保持器40の強度を高めることができる。この保持器40と内輪20との摺動面の少なくとも一方に油溜り(例えば凹部24a)を設けることにより、摺動部の潤滑性を高めることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、円すいころ軸受に関し、例えば鉄道車両の駆動装置用軸受に利用することができる。
図11に鉄道車両の駆動系の概略構成を示す。図示のように、モータ等の駆動源101の出力は、継手102を介して小歯車103及び大歯車104を有する駆動装置105に伝達され、所定のギヤ比で減速された上で車軸106に伝達される。車軸106の両端には、台車枠108にばね107を介して支持された車箱109が配置される。車軸106は、車箱109内に配した軸受110により回転自在に支持され、且つ台車枠に対して適性位置に保持されている。
鉄道車両に用いられる主な軸受としては、車軸用110、駆動装置用111・112、およびモータ用113・114がある。車軸用軸受110としては、複列円筒ころ軸受や外向き型の複列円すいころ軸受が多く用いられ、その潤滑は軸受内部に封入したグリースで行う場合が多い。駆動装置用軸受111、112は、小歯車103と大歯車104の支持に用いられる軸受で、ギヤケース116内に収容され、何れも内向き形の複列円すいころ軸受が多く用いられる。駆動装置用軸受111・112の潤滑は、ギヤケース116に貯留した潤滑油117を大歯車104で跳ね上げて行う場合が多い。
特許文献1には、このような鉄道車両の駆動装置に用いられる円すいころ軸受の一例が示されている。
特開2001−317551号公報
鉄道車輌の駆動系のように振動の大きい環境で使用される軸受では、転動体を案内する保持器が転動体との衝突により衝撃荷重を受けるため、保持器の強度が問題となる。例えば、ころの本数を減らして保持器の柱部の幅を拡大すると、保持器の強度が高めることができるが、ころの本数を減らすと軸受の負荷容量が低下することとなるため、好ましくない。
本発明の課題は、軸受の負荷容量を低下させることなく、保持器の強度を高めることにある。
上記の課題を解決するために、本発明は、内周に軌道面を有する外輪と、外周に軌道面を有し、この軌道面の小径側に小鍔部を、大径側に大鍔部をそれぞれ有する内輪と、内輪の軌道面と外輪の軌道面との間に転動自在に介在させた複数の円すいころと、円すいころを円周方向等間隔位置に保持する保持器とを備えた円すいころ軸受において、保持器の内周面と内輪の小鍔部又は大鍔部の外周面とを摺動可能にすると共に、この保持器と内輪との摺動面のうち、少なくとも一方に油溜りを設けたことを特徴とする。
このように、本発明の円すいころ軸受では、保持器の内周面を内輪の小鍔部又は大鍔部の外周面と摺動可能にしている。すなわち、保持器のポケットと円すいころの外周面との間にはポケット隙間(図2にt1で示す)が形成されるため、保持器は内輪と外輪との間で移動可能となる。このとき、保持器の内周面と内輪の小鍔部の外周面との間の隙間(図2にt2で示す)を適宜設定することにより、保持器と内輪とを円周方向の一部で摺動させることができる。例えば保持器が下方へ移動したときは、保持器の内周面と内輪の外周面とが軸受の上方位置で摺動し、それ以外の部分では保持器と内輪とは非接触となる。このように、保持器と円すいころとを摺動可能にすることにより、保持器が円すいころから受ける衝撃荷重を保持器から内輪に分散させることができるため、円すいころの本数を減らすことなく、すなわち軸受の負荷容量を低下させることなく、保持器の強度を高めることができる。また、この保持器と内輪との摺動面の少なくとも一方に油溜りを設けることにより、摺動部に油が供給されるため、この部分の潤滑性を高めて保持器の耐久性を向上させることができる。
この円すいころ軸受では、例えば、保持器の小径側の端部又は大径側の端部に内径側へ向けた屈曲部を設け、この屈曲部で保持器の内周面を形成し、この内周面と内輪の小鍔部又は大鍔部の外周面と摺動させることができる。
また、内輪の小鍔部又は大鍔部の外周面に環状の凹部を設け、この凹部を油溜りとすると共に、保持器の内周面に環状の凸部を設け、この凹部と凸部とを摺動させると、一定の幅を有する軸方向領域Tで保持器と内輪とを摺動させることができるため、油膜が形成されやすくなり、耐摩耗性が向上する(図3参照)。
あるいは、互いに摺動する保持器の内周面と内輪の外周面のうち、少なくとも一方の面を機械加工で形成し、この機械加工による加工傷を油溜りとすることもできる。このように、摺動面の形成と油溜りの形成とを同時に行うことで、生産効率を高めることができる。
あるいは、互いに摺動する保持器の内周面と内輪の外周面のうち、少なくとも一方の面に、軸受内部側ほど油の相対的な流動方向Bに先行させた溝を形成してもよい(図5参照)。これにより、軸受の回転時に油が溝に沿って軸受内部に引き込まれるため、軸受内部の潤滑性を向上させることができる。あるいは、軸受外部側ほど油の相対的な流動方向Bに先行させた溝を形成してもよい(図6参照)。これにより、軸受の回転時に油が溝に沿って軸受外部に排出されるため、軸受内部の油が過剰となって回転トルクを増大させる事態を回避することができる。例えば、この円すいころ軸受を鉄道車両の駆動装置のような非常に負荷荷重の大きな用途に用いる場合は、前者のように軸受内部に油が引き込まれるように溝を形成し、内部の潤滑を高めることが望ましい。
また、互いに摺動する保持器の内周面及び内輪の外周面に、それぞれ深さの異なる溝を設けることもできる。溝深さの深い溝は、多くの油を保持することができる一方で、溝の奥部に保持した油を摺動面に供給しにくい。これに対し、溝深さの浅い溝は、摺動面に油を供給しやすい一方で、油の保持量は少ない。従って、溝深さの異なる溝を、摺動面の双方にそれぞれ形成することにより、深い方の溝でより多くの油を保持すると共に、浅い方の溝で摺動面に油を比較的容易に供給することができるため、長期間に亘って優れた潤滑性を得ることができる。
以上のように、本発明によると、保持器と内輪とが摺動する構成の円すいころ軸受において、摺動面における潤滑性を向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に従って詳細に説明する。
図1に、本発明の実施形態に係る保持器40を有する円すいころ軸受1を示す。この円すいころ軸受1は、図11に示すような鉄道車両の駆動装置105の軸受103・104として使用されるもので、保持器40の他、外輪10、内輪20、及び複数の円すいころ30を備える。
外輪10は内周に円すい状の軌道面12を有する。内輪20は外周に円すい状の軌道面22を有し、この軌道面22の小径側に小鍔部24、大径側に大鍔部26が設けられている。外輪10の軌道面12と内輪20の軌道面22との間に複数の円すいころ30が転動自在に配列される。複数の円すいころ30は保持器40によって所定の円周方向間隔に保持される。
保持器40は、小径環状部42と、大径環状部44と、これらを連結する柱部46とを備え、これらで囲まれたポケットに円すいころ30が一つずつ配される。小径環状部42の端部には、内径向きの屈曲部が設けられる。この屈曲部は、小径環状部42の端部から半径方向内方に延びた第1の屈曲部42aと、第1の屈曲部42aの内径端を大径環状部44側へ曲げた第2の屈曲部42bとからなる。このように、保持器40の端部を内径向きの屈曲部を設けることにより、円すいころ軸受1の内部に過剰な油が流入することによるトルクの増大を防止することができる。
保持器40に設けた第2の屈曲部42bの内周面は、内輪20の小鍔部24の外周面と摺動可能であり、これにより保持器40が案内される。すなわち、円すいころ30と、保持器40の柱部46の両側面に形成され、円すいころ30の外周面を案内するころ案内面48との間のポケット隙間t1、及び保持器40の第2の屈曲部42bの内周面42b1と内輪20の小鍔部24の外周面との間の隙間t2をそれぞれ適宜設定することにより、保持器40と内輪20とを円周方向の一部で摺動させることができる。このように、保持器40を内輪20と摺動可能とすることにより、円すいころ30との衝突により保持器40に加わる衝撃荷重を保持器40から内輪20に分散させることができる。これにより、円すいころ30の本数を変えることなく、すなわち軸受1の負荷容量を低下させることなく、保持器40の耐久性を向上させることができる。
また、内輪20の小鍔部24の外周面には、凹部24aが形成される(図1参照)。この凹部24aが油溜りとして機能することにより、保持器40の第2の屈曲部42bの内周面と内輪20の小鍔部24の外周面との摺動部における潤滑性を向上させることができる。本実施形態では、小鍔部24の外周面に円弧状の軸方向断面を有する環状の凹部24aを設けると共に、保持器40の第2の屈曲部42bの内周面に円弧状の軸方向断面を有する環状の凸部42b1を設けている。図3に拡大して示すように、凸部42b1の曲率半径R1は、凹部42b1の曲率半径R2以下に設定される(R1≦R2)。このような円弧状の凹部24a及び凸部42b1を保持器40及び内輪20にそれぞれ設けることにより、両部材を一定の幅を有する軸方向領域Tで摺動させることができるため、摺動面の間で油膜が形成されやすくなり、耐摩耗性の向上が図られる。
本発明の実施形態は上記に限られない。以下に、本発明の他の実施形態について説明する。尚、以下の説明において、上記の実施形態と同様の構成、機能を有する箇所には同一符号を付して説明を省略する。
図4に示す円すいころ軸受1は、内輪20の小鍔部24の外周面を機械加工、例えば旋削加工で形成している。この旋削加工による無数の加工傷Gが油溜りとして機能することにより、保持器40と内輪20との摺動面における潤滑性を高めている。
あるいは、バレル研磨等で内輪20の外周面を加工し、以下の条件を満たす摺動面を形成すると、摺動面の間に油膜が形成されやすくなるため好ましい。すなわち、摺動面の面粗さパラメータをRMS値及びSk値で表示したとき、軸方向及び円周方向の何れもRMS値が0.10μm以上であり、且つ、Sk値が−1.6以下となるように、摺動面の加工条件を設定する。
ここで、パラメータRMSとは、粗さ中心線から粗さ曲線までの高さの偏差の自乗を 測定長さの区間で積分し、その区間で平均した値の平方根であり、別名自乗平均平方根粗さともいう(JIS B 0601:2001)。RMSは拡大記録した断面曲線、粗さ曲線から数値計算で求められ、粗さ計の触針をローラの幅方向及び円周方向に移動させ測定する。 また、パラメータSk値とは、表面粗さの分布曲線の歪み度(SKEWNESS)を指し、凹凸分布の非対称性を知る目安の統計量である(JIS B 0601:2001)。ガウス分布のような対称な分布では、Sk値は0に近くなり、凹凸の凸部を削除した場合では負、逆の場合は正の値をとることになる。Sk値のコントロールは、先に述べたバレル研磨機の回転速度、加工時間、ワーク投入量、チップの種類と大きさ等を選ぶことにより行うことができる。パラメータSk値を幅方向、周方向とも−1.6以下とした理由は、微小なくぼみが油溜りとなり、圧縮されても滑り方向、直角方向への油のリークは少なく、油膜成形に優れるためである。これにより、相手面の仕上げ面粗さの良否にかかわらず、良好な油膜形成状況が得られるため、摺動面同士の接触率は小さく、表面損傷を極力抑える効果がある。
図5に、他の実施形態の円すいころ軸受における内輪20の外周面の部分拡大図を示す。この円すいころ軸受では、内輪20の小鍔部24の外周面に溝Fを有し、この溝Fが油溜りとして機能することで、摺動面の潤滑を行う。この溝Fは、軸受内部側ほど油の相対的な流動方向B(すなわち、内輪20の回転方向Aと反対方向)に先行させて形成される。これにより、軸受の回転時に、内輪20の外部でB方向に流れる油を軸受内部へ引き込むことができ(図5に点線矢印で示す)、軸受1の内部の潤滑性を高めることができる。
一方、図6に示す実施形態では、内輪20の小鍔部24の外周面に形成した溝Fを、軸受外部側ほど油の相対的な流動方向Bに先行させている。この場合、軸受の回転時に、軸受1の内部の油を外部へ排出することができるため(図6に点線矢印で示す)、軸受1の内部の油が過剰となってトルクを増大させる不具合を回避することができる。尚、円すいころ軸受1を鉄道車両の駆動装置に用いる場合は、図5に示すように油が軸受1の内部に引き込まれる方向に溝Fを傾斜させておくことが好ましい。
このような溝Fの形成方法は特に限定されない。例えば、切削等の機械加工や、プレス成形、あるいはエッチングによる方法等を採用することができる。また、溝Fの種類は、図5や図6に示したものに限らず、油溜りと機能する限り他の形状に形成してもよい。例えば、溝Fを周方向に形成すると、旋削加工により溝Fを形成することができる。この場合、旋削治具の旋削目の粗さ等を変えることにより、任意の深さや数の溝Fを形成することができる。あるいは、溝Fをローレット状に形成することもでき、これによると優れた油保持効果を得ることができる。
また、図4〜図6に示した実施形態では、内輪20側の摺動面に油溜りが形成されているが、これに対向する保持器40側の摺動面に同様の油溜りを設けても良い。
図7に、他の実施形態に係る円すいころ軸受の保持器40と内輪20との摺動部における拡大断面図を示す。この実施形態では、保持器40と内輪20との摺動面の双方に、それぞれ深さのことなる無数の溝を形成している。図7に示す例では、内輪20の小鍔部24の外周面に溝深さの比較的深い溝F1を形成すると共に、保持器40の第2の屈曲部42bの内周面に溝深さの比較的浅い溝F2を形成している。溝深さの深い溝F1は多くの油を保持できる利点を有するのに対し、溝深さの浅い溝F2は摺動面に油を供給しやすい利点を有する。従って、摺動面のそれぞれに深さの異なる溝F1及びF2を形成することにより、両方の溝の利点を得ることができる。尚、図7とは逆に、保持器40側に溝深さの深い溝F1を形成し、内輪20側に溝深さの浅い溝F2を形成してもよい。
このような溝F1、F2は、形成方法を異ならせることにより、その溝深さを異ならせることができる。例えば、溝深さの深い溝F1を切削等の機械加工により形成する一方で、溝深さの浅い溝F2を機械加工の加工傷を利用して形成することで、溝深さの異なる溝F1,F2を形成することができる。
以上の実施形態では、保持器40の小径環状部42の端部に設けた第2の屈曲部42bの内周面と、内輪20の小鍔部24の外周面とを摺動させた場合を示しているが、これに限られない。例えば図8に示すように、保持器40の大径環状部44の端部に、半径方向内方へ延びた第1の屈曲部44aを設けると共に、その第1の屈曲部44aの内径端を小径環状部42側へ曲げた第2の屈曲部44bを設け、この第2の屈曲部44bの内周面と内輪20の大鍔部26の外周面とを摺動させても良い。この場合、摺動面となる第2の屈曲部44bの内周面及び内輪20の大鍔部26の外周面の少なくとも何れか一方に油溜りを形成することで、上記の実施形態と同様の効果を得ることができる。この油溜りは、上記の実施形態と同様のものを形成することが可能であり、図8では一例として、内輪20の大鍔部26の外周面に機械加工による無数の加工傷Gが形成される場合を示している。このように、保持器40と内輪20との摺動部を大径側に設け、この摺動部に油溜りを形成することにより、油溜りに保持された油を保持器40と内輪20との摺動部だけでなく、円すいころ30の大端面と内輪20の大鍔部26との摺動部に供給することができる。
また、以上の実施形態では、内輪20が一体に形成されているが、これに限らず、例えば図9あるいは図10に示すように、別体に形成した小鍔部24を内輪20に固定してもよい。これにより、小鍔部24の外周の凹部24a(図9参照)や加工傷G(図10参照)等の油溜りの形成を容易化することができる。同様に、内輪20の大鍔部26の外周に油溜りが形成される場合(図8参照)は、別体に形成した大鍔部26を内輪20に固定する構成としてもよい(図示省略)。
また、以上の実施形態では、本発明の円すいころ軸受1が鉄道車両の駆動装置に使用される場合を示したが、これに限らず他の用途にも適用することができる。
本発明に係る円すいころ軸受の断面図である。 図1のX方向から見た円すいころ軸受の正面図である。 保持器と内輪の摺動部の拡大断面図である。 他の実施形態に係る円すいころ軸受の断面図である。 他の実施形態に係る内輪の外周面の部分拡大図である。 他の実施形態に係る内輪の外周面の部分拡大図である。 他の実施形態に係る円すいころ軸受の拡大断面図である。 他の実施形態に係る円すいころ軸受の断面図である。 他の実施形態に係る円すいころ軸受の断面図である。 他の実施形態に係る円すいころ軸受の断面図である。 鉄道車両の駆動系の概略構成を示す断面図である。
符号の説明
1 円すいころ軸受
10 外輪
12 軌道面
20 内輪
22 軌道面
24 小鍔部
24a 凹部(油溜り)
26 大鍔部
40 保持器
42 小径環状部
42a 第1の屈曲部
42b 第2の屈曲部
42b1 凸部
44 大径環状部
46 柱部
G 加工傷(油溜り)
F 溝(油溜り)

Claims (7)

  1. 内周に軌道面を有する外輪と、外周に軌道面を有し、この軌道面の小径側に小鍔部を、大径側に大鍔部をそれぞれ有する内輪と、内輪の軌道面と外輪の軌道面との間に転動自在に介在させた複数の円すいころと、円すいころを円周方向等間隔位置に保持する保持器とを備えた円すいころ軸受において、
    保持器の内周面と内輪の小鍔部又は大鍔部の外周面とを摺動可能にすると共に、この保持器と内輪との摺動面のうち、少なくとも一方に油溜りを設けたことを特徴とする円すいころ軸受。
  2. 保持器の小径側の端部又は大径側の端部に内径向きの屈曲部を設け、この屈曲部で保持器の内周面を形成し、この内周面を内輪の小鍔部又は大鍔部の外周面と摺動させる請求項1記載の円すいころ軸受。
  3. 内輪の小鍔部又は大鍔部の外周面に環状の凹部を設け、この凹部を油溜りとすると共に、保持器の内周面に環状の凸部を設け、この凹部と凸部とを摺動させる請求項1又は2記載の円すいころ軸受。
  4. 互いに摺動する保持器の内周面と内輪の外周面のうち、少なくとも一方の面を機械加工で形成し、この機械加工による加工傷を油溜りとした請求項1〜3の何れかに記載の円すいころ軸受。
  5. 互いに摺動する保持器の内周面と内輪の外周面のうち、少なくとも一方の面に、軸受内部側ほど油の相対的な流動方向に先行させた溝を形成した請求項1記載の円すいころ軸受。
  6. 互いに摺動する保持器の内周面と内輪の外周面のうち、少なくとも一方の面に、軸受外部側ほど油の相対的な流動方向に先行させた溝を形成した請求項1記載の円すいころ軸受。
  7. 互いに摺動する保持器の内周面及び内輪の外周面に、それぞれ深さの異なる溝を設けた請求項1記載の円すいころ軸受。
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