JP2008238412A - 微細径貫通孔を備えた樹脂基材およびその製造方法、インク分析用チップ、インクジェットヘッド - Google Patents

微細径貫通孔を備えた樹脂基材およびその製造方法、インク分析用チップ、インクジェットヘッド Download PDF

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Abstract

【課題】従来技術では困難であった一方の開口部から他方の開口部まで同一径で、径が50μm以下の微細径貫通孔を形成することを可能とする。また、孔の内部を外部から視認できるようにする。
【解決手段】本発明の一実施形態によれば、第1の樹脂基材13の一平面に所望の微細径の金属線19を所望のピッチで配設し、前記金属線19が配設された第1の樹脂基材13の一平面と、前記第1の樹脂基材と同じ材質からなる第2の樹脂基材14の一平面とを、前記第1および第2の樹脂基材の材質を主成分とする接着剤を介して接着して一体化し、一体化された前記第1および第2の樹脂基材15を所望の厚さに切断し、一体化された前記第1および第2の樹脂基材17をエッチング液に浸漬して前記金属線19を溶解すること、を備えることを特徴とする微細径貫通孔を有する樹脂基材18の製造方法が提供される。
【選択図】図2

Description

本発明は、インクジェットプリンタのヘッドや分析機器の滴定に用いる微細径貫通孔を有する樹脂基材およびその製造方法に関する。
近年、インクジェットプリンタの印刷性能は飛躍的に向上し、一般家庭用のプリンタで一滴が1.5〜2plのレベルとなっている。これに伴い、インクジェットプリンタのインクの吐出量も微細となり、更なる性能向上のためにインクを吐出するための吐出部には、微細径貫通孔を有する基材が必要とされている。
また、印刷性能の向上は、インクにも依存するため、つまりにくいインクの開発が要求されているが、このインクの開発にはいわゆる滴定分析機器が不可欠であり、この分析機器のインク分析用チップにも、微細径貫通孔を有する基材が必要とされている。なお、このようなインクの滴定分析においては、インクの流れが外部から視認できれば、評価が容易になり、効率的である。
さらに、液体や気体の分析装置においても、微細量の分析には滴定量の少ないことが求められ、そのために吐出部に微細径貫通孔を有する基材が必要とされる。
上述したように、多方面において微細径貫通孔を有する基材が求められているが、例えば、インクジェットヘッド等は、特許文献1に示されるように、従来は、金属板にエッチングやレーザー加工によって貫通孔を加工していたため、孔の長さ方向の断面形状がテーパとなり、吐出量の制御が安定せず、今後の微細化の進行に対応が困難となってきている。また、上述したインクの開発においては、金属板の吐出口の場合、外部からインクの流れが視認できないため評価が困難であった。
また、従来の加工方法においては50μm以下の孔加工が難しく、孔径の制御が困難であった。
特開平4‐279356号公報
本発明は、かかる点に鑑みて成されたものであり、従来技術では困難であった一方の開口部から他方の開口部まで同一径で、径が50μm以下の微細径貫通孔を形成することを可能とする。また、孔の内部を外部から視認できるようにする。
本発明の請求項1に係る発明は、第1の樹脂基材の一平面に所望の微細径の金属線を所望のピッチで配設し、前記金属線が配設された第1の樹脂基材の一平面と、前記第1の樹脂基材と同じ材質からなる第2の樹脂基材の一平面とを、前記第1および第2の樹脂基材の材質を主成分とする接着剤を介して接着して一体化し、一体化された前記第1および第2の樹脂基材を所望の厚さに切断し、一体化された前記第1および第2の樹脂基材をエッチング液に浸漬して前記金属線を溶解すること、を備えることを特徴とする微細径貫通孔を有する樹脂基材の製造方法としたものである。
本発明の請求項2に係る発明は、金属板に感光性レジストを塗布し、所望の微細径の形状に開口したフォトマスクによって前記感光性レジストを露光し、現像して所望の微細径の形状に前記金属板を露出させ、所望の微細径の形状に露出した前記金属板を電極として電気めっきを行い所望の微細径の形状に金属を析出させ、前記感光性レジストを除去して前記金属板全面に硬化性の樹脂を堆積して硬化させ、硬化した樹脂表面を前記金属板の所望の微細径の形状に析出した部分の表面が露出するように研磨し、前記金属板をエッチング液に浸漬して溶解すること、を備えることを特徴とする微細径貫通孔を有する樹脂基材の製造方法としたものである。
本発明の請求項3に係る発明は、さらに、前記第1の樹脂基材の前記一平面に所望のピッチで溝を形成し、前記金属線は、前記溝に配設されることを特徴とする請求項1に記載の微細径貫通孔を有する樹脂基材の製造方法としたものである。
本発明の請求項4に係る発明は、前記第1および第2の樹脂基材は、同一樹脂からなる複数のシート状の樹脂基材を剥離容易な接着層を介して積層した積層樹脂基材を積層方向に切断して形成した積層樹脂基材であって、さらに、一体化された前記第1および第2の樹脂基材の接着層を剥離すること、を備えることを特徴とする請求項1または請求項3に記載の微細径貫通孔を有する樹脂基材の製造方法としたものである。
本発明の請求項5に係る発明は、前記微細径貫通孔は、一方の開口部から他方の開口部まで同一径であることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか一に記載の微細貫通孔を有する樹脂基材の製造方法としたものである。
本発明の請求項6に係る発明は、前記所望の微細径は、50μm以下であることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか一に記載の微細径貫通孔を有する樹脂基材の製造方法としたものである。
本発明の請求項7に係る発明は、前記第1および第2の樹脂基材の材質は、透明な樹脂であることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか一に記載の微細径貫通孔を有する樹脂基材の製造方法としたものである。
本発明の請求項8に係る発明は、前記金属線は、該金属線の外周を、前記第1および第2の樹脂基材の材質からなる絶縁体で被覆し、さらに絶縁体の外周に接着層を有する金属線であることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか一に記載の微細径貫通孔を有する樹脂基材の製造方法としたものである。
本発明の請求項9に係る発明は、前記請求項1乃至請求項8の何れか一に記載の微細貫通孔を有する樹脂基材の製造方法によって形成された樹脂基材としたものである。
本発明の請求項10に係る発明は、インク吐出部に請求項9に記載の樹脂基材を備えることを特徴とするインク分析用チップとしたものである。
本発明の請求項11に係る発明は、インク吐出部に請求項9に記載の樹脂基材を備えることを特徴とするインクジェットヘッドとしたものである。
本発明の請求項12に係る発明は、液体または気体の吐出部に請求項9に記載の樹脂基材を備えることを特徴とする滴定分析機器としたものである。
本発明によれば、従来技術では困難であった一方の開口部から他方の開口部まで同一径で、径が50μm以下の微細径貫通孔を形成することが可能となり、また、孔の内部を外部から視認することが可能となる。
以下に、本発明について図を用いながら詳細に説明する。本明細書においては、同一部材については同一符号を付し、説明を省略または簡略化する。
(実施形態1)
図1および図2を基に、本発明の一実施形態に係る微細径貫通孔を有する樹脂基材の形成方法について説明する。図1および図2は、本発明の一実施形態に係る微細径貫通孔を有する樹脂基材の形成方法を示した模式図である。本発明の一実施形態に係る微細径貫通孔を有する樹脂基材18の形成方法は、半導体装置等の製造において多用されるエッチング技術を用いて、微細径貫通孔を形成する方法である。
まず、図1(a)に示すように、アクリルなどの透明な樹脂基材10を、切断機等を使用して2分割し、第1の樹脂基材(以下、樹脂基材Aという。)13および第2の樹脂基材(以下、樹脂基材Bという。)14を形成する。分割は、樹脂基材10を水平方向に2分割してもよいし、垂直方向に2分割してもよい。図1(a)においては水平方向に2分割した例を示している。なお、樹脂基材を分割することなく、同一材量で形成された2個の樹脂基材10を用いてもよい。
次に、一方の樹脂基材A13にダイシング装置などによって図1(b)のように溝(以下、スリットという場合がある。)20を形成していく。この溝20は、微細径貫通孔を形成するために使用する金属線19を等ピッチで配設するための位置決めのためのスリットである。したがって、例えば金属線19として、溶剤融着タイプの被覆金属線19または熱融着タイプの被覆金属線19を使用する場合には、溝20を設けてもよいし、溝20を設けなくてもよい。ここで、溶剤融着タイプの被覆金属線19とは、金属線の周りを樹脂基材10と同じ材量からなる絶縁体で被覆し、さらにその周りに溶剤で溶けるタイプの接着層が形成された金属線をいい、熱融着タイプの被覆金属線19とは、金属線の周りを樹脂基材10と同じ材量からなる絶縁体で被覆し、さらにその周りに熱で溶けるタイプの接着層が形成された金属線をいう。上述したように、溝20は、金属線19を等ピッチで配設するための位置決めのために形成するものであり、最終的に形成される微細径貫通孔の数に対応した本数が形成されるが、溝20の幅、深さおよび形状等は任意に設定できる。一般的には、例えば20μmの金属線19を使用する場合、溝20は、幅30μm、深さ25μmで、V字型に形成するのが好ましい。但し、溝20のピッチは、最終的に形成する微細径貫通孔の間隔(ピッチ)に対応して決定される。
次に図1(c)のように、形成する微細径貫通孔と同一径の金属線19を、形成する貫通孔の数に対応して形成された溝20に配設していく。図1においては、5本配設した例を示している。すべての溝20に金属線19を配設した後、樹脂基材10と同系の接着剤を溝20ならびに樹脂基材A13上に塗布し、もう一方の樹脂基材B14を接着する(図2(a)参照)。なお、接着の際に接着剤に空気が入り込まないように、接着剤塗布後に真空脱泡を行う。接着剤を完全に硬化させることで、樹脂基材A13と樹脂基材B14が完全に一体となった、金属線19が埋め込まれた樹脂基材塊15を形成する。ここで、樹脂基材塊15は、2個の樹脂基材A13とB14とを、該樹脂基材と同系の接着剤で接着して形成するため、接着剤と基材とが同化し、接合面のない一体化した樹脂基材塊15となる。
次に、金属線19が埋め込まれて一体となった樹脂基材塊15を、該金属線19は溶解するが樹脂基材塊15には影響を与えないエッチング液に浸漬(以下、ディップという場合がある。)して、金属線19をエッチングによって溶解除去する。例えば、金属線19として銅線を用いた場合、塩化第2鉄液などのエッチング液によってエッチングして、埋め込んだ金属線19を溶解除去する。金属線19は、接着によって一体化された樹脂基材塊15に埋め込まれた状態となっているが、エッチング液に浸漬すると、毛細管現象によりエッチング液が樹脂基材塊15内部に埋め込まれた金属線19にまで確実に浸透し、金属線19は確実に溶解除去される。
金属線19が溶解除去されると、所望の径の微細径貫通孔を有する一体の樹脂基材塊16が形成される。その後、所望の径の微細径貫通孔を有する樹脂基材塊16を、ダイヤモンドソー等で、金属線19を埋め込んだ方向と垂直方向に、所望の厚さに切断し、図2(c)のように所望の径の微細径貫通孔を有する樹脂基材18を、複数形成することができる。最後に、微細径貫通孔を有する樹脂基材18の表面を研磨機等によって研磨して平坦化する。なお、エッチングによる金属線19の溶解除去と、金属線19が埋め込まれた樹脂基材塊15を所望の厚さに切断する工程の順番は、上述の順番に限られない。金属線19が埋め込まれた樹脂基材塊15を、所望の厚さに金属線19ごと切断して金属線19が埋め込まれた樹脂基材17を形成した(図2(b)参照)後に、エッチングによって金属線19を溶解除去して、微細径貫通孔を有する樹脂基材18を形成してもよい(図2(c)参照)。
なお、透明な樹脂基材として、透明なシート状の樹脂基材を、接着シートを介して積層して形成した積層樹脂基材を使用してもよい。図3および図4を基に説明する。図3および図4は、本発明の一実施例に係る微細径貫通孔を有する樹脂基材の形成方法を示した模式図である。例えば、アクリル等の透明なシート状樹脂基材110をシリコンウェハの切断等に用いる紫外線剥離タイプの接着シート111を介して積層して形成した積層樹脂基材112等を、樹脂基材として用いる。接着シート111の貼り合わせには、空気を挟み込まないようにラミネータを使用する。この積層樹脂基材112を使用する場合には、積層樹脂基材112の2分割は、積層された方向で分割する。図3においては、図に向かって垂直方向で第1の積層樹脂基材(以下、積層樹脂基材Aという。)113と、第2の積層樹脂基材(以下、積層樹脂基材Bという。)114とに分割する(図3(c)参照)。分割に際しては、切断面の積層を崩さないように、ダイヤモンドソー等の加工機を使用する。分割された切断面にバリ等が発生している場合には、研磨して切断面の形状を整える。その上で、所定の径の金属線119を、2分割した一方の積層樹脂基材A113の前記切断面に所定のピッチで必要な本数配設し(図3(d)参照)、2分割した他方の積層樹脂基材B114の切断面を、積層が相互に一致する様に接着剤で接着する。接着剤が完全に硬化すると、積層樹脂基材112の積層方向に金属線119が埋め込まれた状態の積層樹脂基材塊115が得られる(図4(a)参照)。その後、積層樹脂基材塊115に紫外線露光装置で紫外線照射を行い、接着シート111の接着力を低下させ、積層樹脂基材塊115を剥離し易くする。接着力の低下した接着シート111を除去して(図4(b)参照)、金属線119が貫通した樹脂基材110を4個形成する。次に、金属線119を切断し、金属線が埋め込まれた樹脂基材117を複数形成し(図示せず)、その後金属線119をエッチングによって除去して、所望の径の微細径貫通孔が形成された樹脂基材118を得ることができる(図4(c)参照)。積層樹脂基材塊115を、エッチング液に浸漬して金属線119をエッチング除去し、その後紫外線照射を行い、接着シート111と樹脂基材110を剥離することによっても、所望の径の微細径貫通孔を有する樹脂基材118を得ることができる。
なお、接着シート111として、熱剥離タイプの接着シートを用いることも可能である。この場合には、接着シート111の接着力を低下させるために、積層樹脂基材A113と積層樹脂基材B114とを接着剤で接着し、接着剤が硬化して一体化された積層樹脂基材塊115を形成した後に、該積層樹脂基材115をオーブンで加熱して接着力を低下させる。他の工程は同様であるので、説明を省略する。
以上のようにして形成された微細径貫通孔を有する樹脂基材18は、該樹脂基材18の略中央に複数の所望の径の微細径貫通孔を有し、前記貫通孔は断面形状がテーパ状とならず、一方の開口から他方の開口まで同一径で形成される。また、前記微細径貫通孔を有する樹脂基材18は、2分割された樹脂基材A13および樹脂基材B14を金属線19を挟んで再度接着したものであるため、複数の微細径貫通孔は、直列に形成される。したがって、吐出量の微細化が求められるインクジェットプリンタのインクジェットヘッドとして活用することで、より精細できれいなインクジェットプリンタが提供される。
また、以上の工程で形成された、微細径貫通孔を有する樹脂基材18は、孔の一方の開口から他方の開口まで同一径であるため、滴定量の制御が容易である。したがって、気体や液体の分析装置において、微細な滴定量を制御することができ、微細量を分析可能な分析装置を提供することができる。
またさらに、樹脂基材10としてアクリル等の透明樹脂を用いるため、外部から孔の内部等を視認することができる。したがって、例えばインクの流れ等を容易に確認することができる。このため、インク開発用のインク分析用チップに使用することで、つまりにくいインクの開発が容易になる。
(実施形態2)
上述した本発明の実施形態1においては、半導体装置の製造において多用されるエッチング技術を用いて微細径貫通孔を形成したが、半導体装置の製造技術を応用することで、微細径貫通孔を有する樹脂基材の別の製造方法を提供できる。本発明の実施形態2に係る微細径貫通孔を有する樹脂基材の形成方法は、リソグラフィ技術を応用するものである。
以下、図に基づいて説明する。図7乃至図9は、本発明の一実施形態に係る微細径貫通孔を有する樹脂基材の形成方法を示した模式図である。本発明による微細貫通穴の形成方法は、基材に金属基材321を用い、該金属基材321上にリソグラフィ技術を用いて、形成する微細径貫通孔と同一径の孔が抜けためっきパターン325を形成する。その後、金属めっきによって、前記微細径貫通孔と同一径の孔から金属を析出させる。析出された金属は、形成すべき微細径貫通孔と同一径の円柱状に形成される。その後この金属基材321上に硬化性樹脂327を塗布して硬化させ、さらに、前記金属基材321をエッチングによって溶解除去して、微細径貫通孔を有する樹脂基材328を形成する。以上が概略方法であるが、より詳細に、図7乃至図9を用いて説明する。
まず、銅板等の金属基材321の上に感光性レジスト322を塗布して平坦化する(図7(a)、図7(b)参照)。これとは別に、予め、微細径貫通孔を形成する場所と完成品である樹脂基材328の外周形状をパターニングしたフォトマスク323を用意する(図7(c)参照)。前記フォトマスク323にパターニングされる形状パターンは、形成すべき微細径貫通孔と同一径であり、例えば、円形である。また、外周形状は、完成品である微細径貫通孔を有する樹脂基材328の外周形状に合わせて所定の幅を持って形成されたものである。
感光性レジスト322を塗布した金属基材321上に、前記フォトマスク323を搭載する(図7(d)参照)。次に、感光性レジスト322の上にフォトマスク323を搭載した金属基材321に、紫外線(UV)324を照射して焼き付ける(図8(a)参照)。続いてパターンを焼き付けた感光性レジスト322を現像し、図8(b)に示すように、微細径貫通孔部と樹脂基材328外周部のレジストが抜けたレジストパターン(以下、めっきパターンという。)325を形成する。
めっきパターン325を付けたままの金属基材321を電極として、電気めっきにより銅などの溶解可能な金属を、前記めっきパターン325の開口部に析出させる(図8(c)参照)。電気めっきを行った後、めっきパターン325を剥離することで、微細径貫通孔部および樹脂基材328外周部のパターンを形成した金属基材326を得ることができる(図9(a)参照)。
次に、めっきパターン325が形成された金属基材326上に、硬化性樹脂327をコーティングし、硬化性樹脂327を硬化させる(図9(b)参照)。硬化性樹脂327は、めっきパターンが形成された金属基材326の微細径貫通孔部および樹脂基材328外周部のパターンが埋没するようにコーティングする。硬化性樹脂327が硬化した後、微細径貫通孔部および樹脂基材328外周部のパターン上の硬化性樹脂327を研磨機によって、当該部分のめっきパターンが形成された金属基材326表面が露出するまで研磨して除去する(図9(c)参照)。この研磨によって、樹脂327は、最終的に形成される微細径貫通孔を有する樹脂基材328の大きさに形成され、かつ、該樹脂327の上面から、微細径貫通孔の部分だけめっきパターンが形成された金属基材326の表面が露出することとなる。
樹脂327を研磨した後、エッチング液を用いて金属基材326を溶解除去することで、本発明に係る微細径貫通孔を有する樹脂基材328を得ることができる。微細径貫通孔は、所望の径と同一径の抜きのレジストパターン(めっきパターン)325から、電気めっきによって析出させた所望の径と同一径の金属基材326を基に形成し、該金属基材326を溶解除去して形成されるため、一方の開口部から他方の開口部まで同一径に形成され、テーパ状にはならない。また、その径は前記所望の径となる。
図7乃至図9においては、微細径貫通孔を有する樹脂基材328を1個形成する工程を図示しているが、大きな金属基材321を使用し、微細径貫通孔と樹脂基材328外周部のパターンをアレイ状に形成したフォトマスク323を使用することで、微細径貫通孔を有する樹脂基材328を平面的に複数個大量に製造することができる。本発明の実施形態1においては、微細径貫通孔を有する樹脂基材を塊として形成し、切断加工することで、所望の微細径貫通孔を有する樹脂基材を複数個製造する。従って、本実施形態によれば、切断加工を省略できるメリットがある。
また、以上のようにして形成された、本発明の一実施形態に係る微細径貫通孔を有する樹脂基材328は、前記貫通孔の断面形状がテーパ状とならず、一方の開口から他方の開口まで同一径で形成される。したがって、吐出量の微細化が求められるインクジェットプリンタのインクジェットヘッドとして活用することで、より精細できれいなインクジェットプリンタが提供される。
さらに、本発明の一実施形態に係る微細径貫通孔を有する樹脂基材328は、孔の一方の開口から他方の開口まで同一径であるため、滴定量の制御が容易である。したがって、気体や液体の分析装置において、微細な滴定量を制御することができ、微細量を分析可能な分析装置を提供することができる。
さらにまた、樹脂基材としてアクリル等の透明樹脂を用いるため、外部から孔の内部等を視認することができる。したがって、例えばインクの流れ等を容易に確認することができる。このため、インク開発用のインク分析用チップに使用することで、つまりにくいインクの開発が容易になる。
以下、本発明の実施形態の実施例について、図面を基に詳細に説明する。
(実施例1)
図1および図2を用いて、本発明の実施例1を説明する。本実施例は、本発明の実施形態1に係る微細径貫通孔を有する樹脂基材の製造方法の実施例である。本実施例においては、樹脂基材10としてアクリル基板を用いた。樹脂基材10を水平方向に切断し、アクリル樹脂基材A13およびアクリル樹脂基材B14を形成した後(図1(a)参照)、一方の樹脂基材A13の表面に、シリコンウェハや基板を切断するダイシング装置を用いて、幅30μm深さ30μmの溝20を、それぞれの溝20の中心の間隔が100μmとなるように(以下、前記間隔をピッチといい、100μmピッチと記す。)で形成する(図1(b)参照)。
次に溝20の上にプロパノールを滴下し、直ちに20μm径の溶剤融着タイプの被覆銅配線19を配設する(図1(c)参照)。前記溶剤融着タイプの被覆銅配線19は、銅線の径が20μmで、前記銅線の周りをアクリル系の3μm厚の絶縁体で被覆し、さらにその周りに1μm厚の溶剤で溶ける接着層を形成した配線である。アクリル系の接着剤をアクリル樹脂基材A13ならびに被覆銅配線19上に塗布し、2分割した他方のアクリル樹脂基材B14をその上に接着する。なお、アクリル樹脂基材B14を接着する前に、エアーボイドの発生を防止するために、真空脱泡機において接着剤に含まれる泡を除去する。アクリル接着剤が硬化し、アクリル樹脂基材A13とアクリル樹脂基材B14が一体となって、一体化されたアクリル樹脂基材塊15が形成される(図2(a)参照)。樹脂基材(アクリル樹脂)と同系の接着剤(アクリル系接着剤)で接着して形成するため、接着剤と基材とが同化し、接合面のない一体化したアクリル樹脂基材塊15となる。また、被覆銅配線19の被覆絶縁体は、上述したようにアクリル系の絶縁体であり、またその周りの接着層も溶剤で溶けるものであるため、樹脂基材A13と樹脂基材B14との接着時に、前記絶縁体がアクリル系接着剤で溶け、樹脂基材および接着剤と一体化して硬化する。したがって、硬化後のアクリル樹脂基材塊15には、20μm径の銅線のみが埋め込まれた状態となる。
続いて、一体となったアクリル樹脂基材塊15を、基材の厚みが200μmとなるようにダイヤモンドソー等を用いて切断加工し、被覆銅配線19の銅線が埋め込まれた樹脂基材17を形成する(図2(b)参照)。切断加工には、上述したダイヤモンドソー以外に研磨装置等が使用できる。
基材を切断加工した後に、被覆銅配線19の銅線が埋め込まれた樹脂基材17を過硫酸アンモニウム200g/lの溶液にディップし、埋め込んだ被覆銅配線19の銅線を溶解除去する(図2(c)参照)。以上の工程でテーパのない20μm径の微細径貫通孔を有するアクリル樹脂基材18を形成することができた。
なお、樹脂基材10は予め切断した同じ大きさのアクリル樹脂基材10を2個使用してもよい。また、金属線19に溶剤融着タイプの被覆銅配線19を使用しているため、溝20を形成しなくても、接着のみで被覆銅配線19を所定のピッチに配設することができる。さらに、図示しないが、被覆銅配線19の銅線が埋め込まれた状態の一体となった樹脂基材塊15を過硫酸アンモニウム200g/lの溶液にディップし、埋め込んだ被覆銅配線19の銅線を溶解除去した後に、該樹脂基材塊15を、所望の厚さに切断加工してもよい。
(実施例2)
実施例1においては、金属線19として溶剤融着タイプの被覆銅配線19を使用したが、金属線19としては、熱融着タイプの被覆銅配線19を使用することもできる。本実施例は、本発明の実施形態1に係る微細径貫通孔を有する樹脂基材の製造方法の別の実施例である。本実施例は、金属線19として熱融着タイプの被覆銅配線19(銅線径20μm、絶縁体3μm厚、接着層1μm厚)を用いた例である。
図1および図2を用いて説明する。樹脂基材としてエポキシ樹脂基材10を用いた。エポキシ樹脂基材10を水平方向に上下に切断し、エポキシ樹脂基材A13およびエポキシ樹脂基材B14を形成した後(図1(a)参照)、一方のエポキシ樹脂基材A13の表面に、シリコンウェハや基板を切断するダイシング装置を用いて、幅30μm深さ30μmの溝20を100μmピッチで形成する(図1(b)参照)。
次に、溝20の上に、熱融着タイプの被覆銅配線19を配設し、90℃程度の加熱こてを当てて、被覆銅配線19をエポキシ樹脂基材A13上に接着する。ここで、前記被覆銅配線19の絶縁体はエポキシ系の絶縁体である。エポキシ系の接着剤を樹脂基材A13ならびに被覆銅配線19上に塗布し、エポキシ樹脂基材B14をその上に接着し、エポキシ樹脂基材塊15を形成する(図2(a)参照)。エポキシ系接着剤を塗布する際に、エアーボイドの発生を抑制するために、真空脱泡機において接着剤に含まれる泡を除去した上でエポキシ樹脂基材B14を接着する。該樹脂基材(エポキシ樹脂)と同系の接着剤(エポキシ系接着剤)で接着して形成するため、接着剤と基材とが同化し、接合面のない一体化したエポキシ樹脂基材塊15となる。また、被覆銅配線19の被覆絶縁体は、上述したようにエポキシ系の絶縁体であり、またその周りの接着層は熱で溶けるものであるため、樹脂基材A13と樹脂基材B14との接着時に、前記絶縁体はエポキシ系接着剤で溶け、接着層は熱で溶け、樹脂基材および接着剤と一体化して硬化する。したがって、硬化後のエポキシ樹脂基材塊15には、20μm径の銅線のみが埋め込まれた状態となる。
接着剤が硬化し、樹脂基材A13と樹脂基材B14とが一体となったエポキシ樹脂基材塊15が形成された後、該樹脂基材塊15を、樹脂基材の厚さが200μmとなるように、ダイヤモンドソー等で切断加工し、被覆銅配線19の銅線が埋め込まれた樹脂基材17を形成する(図2(b)参照)。
加工した樹脂基材17を過硫酸アンモニウム200g/lのエッチング溶液にディップし、埋め込んだ被覆銅配線19の銅線を溶解除去する。以上の工程によって、テーパのない20μmの微細径貫通孔を有するエポキシ樹脂基材18を形成することができた。
本実施例においても、実施例1と同様に、同じ大きさのエポキシ樹脂基材2個を使用することもできる。また、溝20を形成しないで、接着のみで被覆銅配線19を配設してもよい。また、被覆銅配線19の銅線を溶解除去した後に、切断加工して、微細径貫通孔を有する樹脂基材18を形成してもよい。
(実施例3)
本発明に係る樹脂基材は、最終的に200μm程度の厚さで使用されるため、樹脂基材塊として形成した場合には、ダイヤモンドソー等を用いて所望の厚さに切断加工する必要がある。所望の厚さが薄くなるほど加工が難しくなる。そこで、予め所望の厚さのシート状の樹脂基材を接着シート等で多層に積層した積層樹脂基材を使用すれば、微細径貫通孔を形成した後に接着シートを剥離することで、容易に所望の厚さの微細径貫通孔が形成された樹脂基材を、一度に複数形成することができる。本実施例は、本発明の実施形態1に係る微細径貫通孔を有する樹脂基材の製造方法のさらに別の実施例であり、積層樹脂基材を用いた例である。
図3および図4に基づいて説明する。図3および図4は、本発明の一実施形態に係る微細径貫通孔を有する樹脂基材の形成方法を示した模式図である。樹脂基材110にアクリル基板を用いる。接着シート111として、シリコンウェハの切断に使用する熱剥離タイプの接着シート(日東電工製。製品名リバアルファ。)を用い、樹脂基材110を接着シート111で多段に貼り合わせて(図3(a)参照)、積層樹脂基材112を形成する(図3(b)参照)。接着シート111と樹脂基材110との貼り合わせには、空気を挟み込まないように、ラミネータを使用して貼り合わせる。なお、図3および図4においては、樹脂基材110を、接着シート111を用いて4層積層した例を示しているが、これに限定されるわけではなく、任意の枚数を積層することができる。また、熱剥離タイプの接着シートに換えてUV剥離タイプの接着シートを用いてもよい。
積層樹脂基材112を形成した後、積層樹脂基材112を、積層方向(図3および図4においては、図に向かって垂直方向)に任意の場所で切断して、図3(c)に示すように積層樹脂基材A113および積層樹脂基材B114を形成する。切断には切断面を崩さないように、ダイヤモンドソーなどの加工機を使用することが望ましい。さらに切断面にバリなどが発生している場合は、研磨装置によって切断面の形状を整えておく。
切断した積層樹脂基材A113の切断面に、直径20μmの金属線119を、金属線119の両端を固定して引張しながら図3(d)に示すように垂直に配設する。樹脂基材110の接着に使用した接着シート111の粘着性を利用して、そのまま金属線119を切断面に貼り付けることで、金属線119を固定することが可能である。金属線119には、銅線を用いると後の工程で都合がよい。また、金属線119に熱融着タイプの被覆銅配線119を用いて、被覆銅配線119と積層樹脂基材A113を加熱しながら固定する方法を採ってもよい。この場合には、被覆銅配線119のガイド先端のみ加熱する方法で固定し、接着シート111全体を加熱しないように注意する。
金属線119を積層樹脂基材A113に固定した後、アクリル系の接着剤を用いて、切断したもう一方の積層樹脂基材B114を、積層樹脂基材A113に接着し、金属線119を埋め込んだ積層樹脂基材塊115を形成する(図4(a)参照)。接着時に積層樹脂基材同士の相互の切断面が、正確に一致するように注意して接着する。該樹脂基材と同系の接着剤で接着して形成するため、接着剤と基材とが同化し、接合面のない一体化した樹脂基材塊15となる。
アクリル系の接着剤が硬化した後、積層樹脂基材塊115を、120℃で、10分間オーブンで加熱し、接着シートの粘着性を低下させる。積層された樹脂基材110と接着シート111とが簡単に剥離するので、剥離した接着シート111を除去して、図4(b)に示すように金属線119が貫通した4個の樹脂基材110を形成する。アクリル樹脂基材110と熱剥離タイプの接着シート111は、加熱により接着シート111の接着力が低下するため、容易に剥離することができる。
金属線119が貫通した4個の樹脂基材110間の金属線119を切断して、金属線119が埋め込まれた樹脂基材117を4個形成する。樹脂基材117は、接着部分にアクリル系の接着剤がはみ出しているので、はみ出したバリと金属線119を研磨機によって研磨して除去し、樹脂基材117の表面状態を整える。
次に、表面状態を整えた、金属線119が埋め込まれた樹脂基材117を、過硫酸アンモニウム200g/l溶液に浸漬して金属線119を溶解除去する。これによって、図4(c)に示すように、埋め込まれた金属線119と同じ径の微細径貫通孔を有する樹脂基材118を4個得ることができる。以上の工程でテーパのない20μmの微細径貫通孔を、アクリル樹脂基材に形成することができた。
なお、本実施例においても、積層樹脂基材塊115を過硫酸アンモニウム200g/l溶液に浸漬して金属線119を溶解除去して微細径貫通孔を有する樹脂基材塊116を形成した後に、該微細径貫通孔を有する樹脂基材塊116を所望の厚さに切断加工して、微細径貫通孔を有する樹脂基材118を形成してもよい。
(実施例4)
上述した実施例3においては、樹脂基材に溝を加工することなく、金属線を、接着シートの粘着性を利用して、所定の位置に配設する例を示した。さらに、樹脂基材に溝を加工することで、より確実に所定の位置に金属線を配設することができる。本実施例は、本発明の実施形態1に係る微細径貫通孔を有する樹脂基材の製造方法のさらにまた別の実施例である。本実施例は、積層樹脂基材を使用し、積層樹脂基材に溝を形成した上で金属線を配設する例である。
図5及び図6を基に、本実施例を説明する。図5および図6は、本発明の一実施形態に係る微細径貫通孔を有する樹脂基材の形成方法を示した模式図である。樹脂基材210としてアクリル基板を用いる。接着シート211には、シリコンウェハの切断に使用するUV剥離タイプの接着シートを用いる。樹脂基材210を、接着シート211を介して多段に貼り合わせ(図5(a)参照)、積層樹脂基材212を形成する(図5(b)参照)。このとき、接着シート211と樹脂基材210の間に空気を挟み込まないように、ラミネータを使用して樹脂基材210を貼り合わせる。
図5(c)に示すように、積層樹脂基材212を形成した後、該積層樹脂基材212を積層方向に任意の場所で切断して、第1の積層樹脂基材(以下、積層樹脂基材Aという。)213および第2の積層樹脂基材(以下、積層樹脂基材Bという。)214を形成する。切断には切断面を崩さないように、ダイヤモンドソーなどの加工機を使用することが望ましい。ダイヤモンドカッター等でもよい。さらに切断面にバリなどが発生している場合は、研磨装置によって研磨して、切断面の形状を整えておく。
切断した一方の積層樹脂基材A213の切断面に、図5(d)に示すように、金属線219を固定するための溝220を、ルータを用いて形成する。ダイシング装置等で溝220を形成してもよい。溝220の形状については、例えば金属線219として直径20μmの金属線219を用いる場合は、幅30μm、深さ25μm程度のV字型形状に形成することが望ましい。形成した溝220に、前記直径20μmの金属線219を、図6(a)に示すように配設する。本実施例においては、金属線219として溶剤融着タイプの被覆銅配線219(銅線径20μm、3μm厚のアクリル系絶縁体、1μm厚の溶剤で溶ける接着層を有する。)を用い、溝220にエタノールを滴下した後、溝220に前記被覆銅配線219を配設することで、溝220に正確に被覆銅配線219を固定する。なお、熱融着タイプの被覆銅線を用いてもよい。
被覆銅配線219を積層樹脂基材A213に固定した後、切断したもう一方の積層樹脂基材B214を、被覆銅配線219を配設した前記積層樹脂基材A213と、図6(b)に示すように接着剤を用いて接着し、被覆銅配線219を埋め込んだ積層樹脂基材塊215を形成する。接着剤には、積層樹脂基材A213およびB214と同系のアクリル系接着剤を使用する。また、接着時に積層樹脂基材A213およびB214の切断面同士および接着シート211の切断面同士が、相互に正確に一致するように注意して接着する。該積層樹脂基材と同系の接着剤で接着して形成するため、接着剤と基材とが同化し、接合面のない一体化した積層樹脂基材塊215となる。なお、前記被覆銅配線219の絶縁体はアクリル系であるため、アクリル系接着剤で溶け、積層樹脂基材および接着剤と一体化して硬化する。したがって、硬化後のアクリル積層樹脂基材塊215には、20μm径の銅線のみが埋め込まれた状態となる。
アクリル系の接着剤が硬化した後、積層樹脂基材塊215の両面から、紫外線露光装置で紫外線(UV)224を照射し、接着シートの粘着性を低下させる。紫外線224を照射することで、積層樹脂基材塊215の、紫外線223が照射された部分のUV剥離タイプ接着シート211の接着力が低下し、接着シート211と樹脂基材210を、容易に分離することができる。積層された樹脂基材210と接着シート211とが簡単に剥離するので、剥離した接着シート211を除去して、図6(c)に示すように被覆銅配線219の銅線が貫通した4個の樹脂基材210を形成する。なお、露光量は、接着シート211の種類によって異なるが、本実施例では、600mJ/cmの紫外線224を高圧水銀ランプタイプの露光機で照射した。また、紫外線224が透過しない部分は、接着力が残っているため、この場合には、当該部分に対して再度UV照射を行って、接着力を低下させ、樹脂基材210を分離する。
被覆銅配線219の銅線が貫通した4個の樹脂基材210間の銅線を切断して、被覆銅配線219の銅線が埋め込まれた樹脂基材217を4個形成する(図示せず)。被覆銅配線219の銅線が埋め込まれた樹脂基材217からは、接着部分にアクリル系の接着剤が、バリとしてはみ出しているので、はみ出したバリと銅線を研磨機によって除去し、基材の表面状態を整える。
被覆銅配線219の銅線が埋め込まれた樹脂基材217を過硫酸アンモニウム200g/l溶液に浸漬して、被覆銅配線219の銅線を溶解除去することで、図6(d)に示すように、基材に被覆銅配線219の銅線と同じ径の貫通孔が開いた樹脂基材218を、4個得ることができる。以上の工程でテーパのない20μm径の微細径貫通孔を有する樹脂基材218を形成することができた。
なお、本実施例においても、図示しないが、積層樹脂基材塊215を過硫酸アンモニウム200g/l溶液に浸漬して被覆銅配線219の銅線を溶解除去して微細径貫通孔を有する樹脂基材塊216を形成した後に、該微細径貫通孔を有する樹脂基材塊216を所望の厚さに切断加工して、微細径貫通孔を有する樹脂基材218を形成してもよい。
本発明の実施形態1に係る微細径貫通孔を有する樹脂基材の形成方法によれば、上述した実施例1乃至実施例4の何れの方法においても、断面形状がテーパ状とならず、一方の開口部から他方の開口部まで同一径の微細径貫通孔を有する樹脂基材が形成できる。したがって、かかる微細径貫通孔を有する樹脂基材を用いれば、精細できれいなインクジェットプリンタを提供でき、また、微細量の分析が可能な液体や気体の分析装置を提供することができる。さらに、透明な樹脂を使用するため、外部から内部を視認することができ、インク開発用のインク分析用チップに使用することで、つまりにくいインクの開発が容易になる。
(実施例5)
本発明の実施形態2に係る微細径貫通孔を有する樹脂基材の形成方法の実施例を、図7乃至図9を基に説明する。金属基材321として150μm厚の銅板を使用する(図7(a)参照)。銅板321上に、感光性レジスト322をコーティングする(図7(b)参照)。レジストの材料は、形成する微細径貫通孔の径に応じて選定するが、本実施例においては、30μm径の微細径貫通孔を形成するため、厚膜用ポジ型レジスト(THB)(JSR株式会社製)を60μm厚で、スピンコートによってコーティングし、110℃、45分の条件で、オーブンによりプリベークする。
感光性レジスト322をコーティングし、プリベークした銅板321上に、予め微細径貫通孔および樹脂基材の外周部をパターニングしたフォトマスク323を搭載し(図7(c)および図7(d)参照)、プリベークした感光性レジスト322に紫外線324を照射して露光する(図8(a)参照)。紫外線324の露光は、ステッパー露光機や平行光露光機を用いて行う。本実施例においては、60mJ/cmの露光量で実施する。露光後に、専用の現像液で感光性レジスト322を現像することで、微細径貫通孔部と樹脂基材の外周形状のパターンをもったレジストパターン(めっきパターン)325を形成することができる。
めっきパターン325を形成した後、めっきパターン325を付けた状態の銅板321を電極にして、電気銅めっきにより、50μm厚の狙いでめっきを行う(図8(b)参照)。めっきパターン325の開口部が小さい場合は、電流密度を0.5A/dm程度に設定すると付き周りが良く、安定しためっきの析出が得られる(図8(c)参照)。銅めっきを行った後、専用の剥離液でめっきパターン325を溶解剥離することで、微細径貫通孔部と樹脂基材328外周部が高くなった銅板326を得ることができる(図9(a)参照)。
微細径貫通孔部と樹脂基材328外周部が高くなった銅板326上に、エポキシ樹脂(アラルダイト)と硬化剤を混合して流し込む。このとき、エポキシ樹脂と硬化剤の混合物(以下、硬化性樹脂という。)327を、銅板326の、微細径貫通孔部と樹脂基材328外周部を覆い隠すように流し込む。流し込んだエポキシ樹脂327は、60℃の温度で60分間、オーブンで加熱することで完全に硬化する(図9(b)参照)。
エポキシ樹脂327が硬化した後、銅板326の微細径貫通孔部と樹脂基材328外周部を覆っているエポキシ樹脂327を、研磨機によって、微細径貫通孔部と樹脂基材238外周部の表面が露出するまで研磨して、除去する。これによって、銅パターンが露出したエポキシ樹脂327を形成することができる(図9(c)参照)。
研磨機での研磨後に、塩化第二鉄液(塩酸20%、温度60℃)や過硫酸アンモニウム溶液(200g/l、30℃)に銅板326を浸漬し、銅板326を溶解除去する。これによって、基材に微細径貫通孔が形成されたエポキシ樹脂基材328を形成することができる。以上の工程で、テーパのない30μmの微細径貫通孔を有するエポキシ樹脂基材328を形成することができた。
(実施例6)
本発明の実施形態2に係る微細径貫通孔を有する樹脂基材の形成方法の、別の実施例を説明する。微細径貫通孔の形成方法の概略については、上述した実施例5と同様であるので、同一箇所については説明を省略する。
実施例5に示した工程によって、図9(a)に示した微細径貫通孔部と樹脂基材328外周部が高くなった銅板326を形成する。本実施例においては、前記銅板326上に流し込む硬化性樹脂327に変えて、フィルムタイプのエポキシ樹脂を用いる。微細径貫通孔部と樹脂基材328外周部が高くなった銅板326上に、フィルムタイプのエポキシ樹脂フィルム(太陽インキ製造株式会社製 SRフィルム PFR−800)(図示せず)を、真空ラミネートによって貼り付ける。続いて、エポキシ樹脂フィルムを貼り付けた銅板321に、500mJ/cmの露光量で紫外線324を照射して露光した後、150℃で60分間加熱することで、エポキシ樹脂を完全に硬化させる。その後、上述した実施例1と同様にエポキシ樹脂表面の研磨、および銅板326のエッチング除去により、テーパのない30μm径の微細径貫通孔を有する樹脂基材328を形成することができた。
本発明の実施形態2に係る微細径貫通孔を有する樹脂基材の形成方法によれば、上述した実施例5または実施例6の何れの方法においても、断面形状がテーパ状とならず、一方の開口部から他方の開口部まで同一径の微細径貫通孔を有する樹脂基材が形成できる。したがって、かかる微細径貫通孔を有する樹脂基材を用いれば、精細できれいなインクジェットプリンタを提供でき、また、微細量の分析が可能な液体や気体の分析装置を提供することができる。さらに、透明な樹脂を使用するため、外部から内部を視認することができ、インク開発用のインク分析用チップに使用することで、つまりにくいインクの開発が容易になる。
本発明の一実施形態に係る微細径貫通孔を有する樹脂基材は、特にインクジェットプリンタのインクジェットヘッドのインク吐出量の微細化に有用であり、また、各種滴定分析機器のインク分析チップの滴定量の微細かに有用である。また、かかる樹脂基材を使用することで、つまりにくいインクの開発が可能となる。
本発明の一実施形態に係る微細径貫通孔を有する樹脂基材の形成方法を示した模式図である。 本発明の一実施形態に係る微細径貫通孔を有する樹脂基材の形成方法を示した模式図である。 本発明の一実施形態に係る微細径貫通孔を有する樹脂基材の形成方法を示した模式図である。 本発明の一実施形態に係る微細径貫通孔を有する樹脂基材の形成方法を示した模式図である。 本発明の一実施形態に係る微細径貫通孔を有する樹脂基材の形成方法を示した模式図である。 本発明の一実施形態に係る微細径貫通孔を有する樹脂基材の形成方法を示した模式図である。 本発明の一実施形態に係る微細径貫通孔を有する樹脂基材の形成方法を示した模式図である。 本発明の一実施形態に係る微細径貫通孔を有する樹脂基材の形成方法を示した模式図である。 本発明の一実施形態に係る微細径貫通孔を有する樹脂基材の形成方法を示した模式図である。
符号の説明
10:樹脂基材
11:接着シート
12:積層樹脂基材
13:第1の(積層)樹脂基材(A)
14:第2の(積層)樹脂基材(B)
15:(積層)樹脂基材塊
16:微細径貫通孔を有する(積層)樹脂基材塊
17:金属線が埋め込まれた(積層)樹脂基材
18:微細径貫通孔を有する(積層)樹脂基材
19:金属線(被覆銅線)
20:溝(スリット)
21:金属板(銅板)
22:感光性レジスト
23:フォトマスク
24:紫外線(UV)
25:めっきパターン
26:めっきパターンが形成された金属板
27:硬化性樹脂
28:微細径貫通孔が形成された樹脂基材

Claims (12)

  1. 第1の樹脂基材の一平面に所望の微細径の金属線を所望のピッチで配設し、
    前記金属線が配設された第1の樹脂基材の一平面と、前記第1の樹脂基材と同じ材質からなる第2の樹脂基材の一平面とを、前記第1および第2の樹脂基材の材質を主成分とする接着剤を介して接着して一体化し、
    一体化された前記第1および第2の樹脂基材を所望の厚さに切断し、
    一体化された前記第1および第2の樹脂基材をエッチング液に浸漬して前記金属線を溶解すること、
    を備えることを特徴とする微細径貫通孔を有する樹脂基材の製造方法。
  2. 金属板に感光性レジストを塗布し、
    所望の微細径の形状に開口したフォトマスクによって前記感光性レジストを露光し、現像して所望の微細径の形状に前記金属板を露出させ、
    所望の微細径の形状に露出した前記金属板を電極として電気めっきを行い所望の微細径の形状に金属を析出させ、
    前記感光性レジストを除去して前記金属板全面に硬化性の樹脂を堆積して硬化させ、
    硬化した樹脂表面を前記金属板の所望の微細径の形状に析出した部分の表面が露出するように研磨し、
    前記金属板をエッチング液に浸漬して溶解すること、
    を備えることを特徴とする微細径貫通孔を有する樹脂基材の製造方法。
  3. さらに、前記第1の樹脂基材の前記一平面に所望のピッチで溝を形成し、
    前記金属線は、前記溝に配設されることを特徴とする請求項1に記載の微細径貫通孔を有する樹脂基材の製造方法。
  4. 前記第1および第2の樹脂基材は、同一樹脂からなる複数のシート状の樹脂基材を剥離容易な接着層を介して積層した積層樹脂基材を積層方向に切断して形成した積層樹脂基材であって、
    さらに、一体化された前記第1および第2の樹脂基材の接着層を剥離すること、を備えることを特徴とする請求項1または請求項3に記載の微細径貫通孔を有する樹脂基材の製造方法。
  5. 前記微細径貫通孔は、一方の開口部から他方の開口部まで同一径であることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか一に記載の微細貫通孔を有する樹脂基材の製造方法。
  6. 前記所望の微細径は、50μm以下であることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか一に記載の微細径貫通孔を有する樹脂基材の製造方法。
  7. 前記第1および第2の樹脂基材の材質は、透明な樹脂であることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか一に記載の微細径貫通孔を有する樹脂基材の製造方法。
  8. 前記金属線は、該金属線の外周を、前記第1および第2の樹脂基材の材質からなる絶縁体で被覆し、さらに絶縁体の外周に接着層を有する金属線であることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか一に記載の微細径貫通孔を有する樹脂基材の製造方法。
  9. 前記請求項1乃至請求項8の何れか一に記載の微細貫通孔を有する樹脂基材の製造方法によって形成された樹脂基材。
  10. インク吐出部に請求項9に記載の樹脂基材を備えることを特徴とするインク分析用チップ。
  11. インク吐出部に請求項9に記載の樹脂基材を備えることを特徴とするインクジェットヘッド。
  12. 液体または気体の吐出部に請求項9に記載の樹脂基材を備えることを特徴とする滴定分析機器。
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