JP2008071831A - 貫通電極を備えるicチップ、および該icチップの製造方法 - Google Patents

貫通電極を備えるicチップ、および該icチップの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】積層されたときに電極間の接触不良が生じるおそれのない貫通電極を備えるICチップを提供する。
【解決手段】本発明に係るICチップ10は、基板表面14aの回路部Eの配線18の接続端部であるパッド20と電気的に接続され、パッド20から基板14を貫通して基板裏面14bから突出して形成された貫通電極11を備え、パッド20から基板裏面14bに至る貫通孔14cの内周面に、貫通孔14cの内周面と貫通電極11との間の絶縁を行う絶縁膜26が形成されていることを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、積層して用いられる、貫通電極を備えるICチップおよび該ICチップを製造する方法に関する。
携帯電話やコンピュータゲームなどの商品の形状は年々小型化しているとともに、その機能は複雑化しており、当該商品に用いられる半導体デバイスにも小型化および複雑化への要請が高まっている。このような要請に応じるため、複数のICチップを「積層(スタック)」して基板の中央部に取り付け、ベアチップの周辺端部に設けられた電極と、基板に設けられた電極とを電気的に接続する「ボンディングワイヤ接続」(例えば、特許文献1)が従来から用いられている。しかし、この「ボンディングワイヤ接続」では、第2のICチップの上に重ねられる第1のICチップの大きさを第2のICチップよりもひとまわり小さくする必要があり、回路の集積の度合いが低くならざるを得なかった。
このような問題を解決するため、近年、貫通電極を有するICチップが提案されている(例えば、特許文献2)。ICチップに貫通電極を設けることにより、複数のICチップを積層する際、第1のICチップとその上に重ねられる第2のICチップとに形成する貫通電極の位置をそれぞれ一致させておき、これらICチップを積層することにより、ICチップの電極どうしをワイヤで接続することなく、これら電極を電気的に直接接続することができる。これにより、第1のICチップとその上に重ねられる第2のICチップとを同じ大きさにすることが可能となり、回路の実装可能面積が増大して回路の集積の度合いを高めることができる。
ところが、特許文献2に係るICチップに形成された貫通電極の形状は基板に沿った「平板状」であるため、特許文献2に係るICチップを積層する際、第2のICチップに設けられた貫通電極とその上に重ねられる第1のICチップに設けられた貫通電極との間の組立精度が悪いことにより第1のICチップの貫通電極全体が下側の第2のICチップの貫通電極全体に均一に接触せず、上に重ねられる第1のICチップに加えられる接合圧力が不均一になった場合、貫通電極間において導通不良の生じるおそれがあった。
また、特許文献2に係るICチップでは、シリコン基板に貫通孔を設ける方法として、ドライエッチングが採用されている。このエッチング方法では基板深くまで貫通孔を穿孔することが出来ず、これに対して基板厚みが大であるため、貫通孔を形成するためには基板の表面側からエッチング加工を行った後に基板を裏返してさらに基板の裏面からもエッチングを行っている。このため、シリコン基板に貫通孔および貫通電極を設けるためには、回路部を形成する半導体プロセスとは別に貫通孔・貫通電極形成工程を必要とする。したがって、ICチップの製造に多大な時間がかかることから、特許文献2に係るICチップの製造方法は生産性が低いという問題があった。
その他、上下の貫通電極を接合する場合、ICチップ全体を加熱して接合部分を融着させることになるが、接合時における貫通電極の変形により下側の貫通電極あるいは上側の貫通電極が上側のICチップの基板に接触して短絡を発生させるという問題もあった。
特開2005−158768号公報 特開2006−12889号公報
本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みて開発されたものである。それゆえに本発明の主たる課題は、積層されたときに電極間の接触不良が生じるおそれのない貫通電極を備え、しかもその貫通電極によるパッドとシリコン基板との短絡を確実に遮断でき、更には積層したときに上下の電極間で短絡も発生しないICチップ、およびこのような貫通電極の形成工程を半導体プロセス(基板の裏面研削・エッチングも含む)中に組み込むことで生産性を向上することのできるICチップの製造方法を提供することにある。また、その他の課題として、半導体プロセス中に組み込まれた貫通電極形成工程と同時に、ウエーハの回路部間をダイシングしてICチップを個別化するダイシング工程も実施できる、換言すれば、従来のダイシング工程そのものを無くすことが出来る、極めて生産性の高いICチップの製造方法を提供することにある。
請求項1に記載した発明は「基板表面14aの回路部Eから引き出されている配線18の接続端部であるパッド20と電気的に接続され、パッド20から基板14を貫通し、基板裏面14bから突出して形成された貫通電極11を備え、パッド20から基板裏面14bに至る貫通孔14cの内周面に、貫通孔14cの内周面と貫通電極11との間の絶縁を行う絶縁膜26が形成されていることを特徴とするICチップ」である。
本発明によれば、貫通電極11は基板裏面14bから突出して形成されているので、下側の第2のICチップ10’に上側の第1のICチップ10が積層されたとき(図82)、第1のICチップ10に形成された貫通電極11の先端部分11bと、下側の第2のICチップ10’に設けられた貫通電極11’との間に導電性材料よりも融点の低い積層用ハンダHを載せた後、第1のICチップ10の先端部分11bを第2のICチップ10’に設けられた貫通電極11’に小面積で高い接触圧をもって当接させることができる。この状態で積層用ハンダHだけが溶融する温度まで加熱すると、積層用ハンダHが溶けて第1のICチップ10の先端部分11bと第2のICチップ10’に設けられた貫通電極11’とが電気的に一体接合する(下側の第2のICチップ10’がリードフレームFのパッドPに接合する場合も同じ。)。
そして、同一寸法のICチップ10、10’…をこの状態で積層していけば、積層された全ICチップの全体形状を大幅に抑制することが出来るようになり、小容量のスペースで大容量の機能をパッケージングでき、従来からの小型高性能化に対する要望に応えることが出来るようになる。
加えて、絶縁膜26の存在により貫通電極11と貫通孔14cの内周面とが完全に絶縁され、基板14とパッド20とが貫通電極11を介して短絡することがない。
なお、貫通電極11は1種類の材料で構成されてもよいし、複数種類の材料が層状に形成されることにより貫通電極11を構成するようにしてもよい。
請求項2に記載した発明は、請求項1に記載したICチップについて「貫通電極11の接合用の先端部分11bを除き、貫通電極11の外周を覆う絶縁膜26が基板裏面から突設されている」ことを特徴とする。絶縁膜26が基板裏面14bから突出した部分を突出部分26aとすると、この突出部分26aの存在により、請求項1の作用効果に加えて、チップ化されたICチップ10、10’…を図82のように積層した場合、貫通電極11の接合用の先端部分11bが埋設される積層用ハンダHの盛り上がった部分が基板裏面14bに接触せず、短絡のない確実な接合が可能となる。
請求項3に記載した発明は、請求項1または2に記載したICチップについて「すべての貫通電極11について基板裏面から貫通電極11の先端までの長さが揃えられている」ことを特徴とする。これにより、ICチップを積層したときに一部の貫通電極11の先端が対応する電極に接触できないことによる導通不良の生じるおそれがない。
請求項4は本発明ICチップ10の第1の製造方法であり、
(1)ウエーハ表面12aの回路部Eから引き出されている配線18の接続端部であるパッド貫通孔形成位置Aに盲穴のビアホール30を形成し(図3〜6)、
(2)ビアホール30に導電性材料を充填して貫通電極11を形成し(図7〜14)、
(3)水溶性樹脂をウエーハ表面12aに塗布し、乾燥して表面側保護層40を形成した後、表面側保護層40に表面支持板42を貼り付け(図15〜16)、
(4)基板裏面14bから基板14を薄肉加工して貫通電極11の先端部分を基板裏面14bから露出させ(図17〜20)、
(5)基板裏面14bにウエーハシート50を貼着し(図21)、
(6)水溶性樹脂をウエーハシート50に塗布し、乾燥して裏面側保護層52を形成した後、裏面側保護層52に裏面支持板56を貼着し(図22〜23)、
(7)表面側保護層40を除去して表面支持板42を取り外し、回路部E間をダイシングしてICチップ10を個別化すること(図24〜27)を特徴とする。
本発明によれば、貫通電極11を基板14の表面側から形成できるので、回路部Eを形成する半導体プロセスに組み込んで半導体プロセス中に形成することが出来る。それ故、貫通電極11の形成工程を特に必要とせず、本発明に係る貫通電極11を有するICチップ10の生産効率を従来の製法に比べて極めて高くすることが出来る。
なお、「ビアホールに導電性材料を充填する」とは、CVD法などの成膜手段、金属蒸着、ハンダなどの溶融金属を充填する手段、またはメッキなどにより貫通電極を構成する電導性材料をビアホールに導入することをいう。また、ビアホールに充填される導電性材料は1種類に限られず、複数種類の材料が層状に形成されることにより貫通電極11を構成するようにしてもよい。
請求項5は本発明ICチップ10の第2の製造方法であり、
(1)ウエーハ表面12aの回路部Eから引き出されている配線18の接続端部であるパッド貫通孔形成位置Aに盲穴のビアホール30を形成するとともに、ビアホール30と同時あるいはその前後において回路部E間にICチップの分割用溝31を形成し(図31〜34)、
(2)ビアホール30に貫通電極11を構成する導電性材料を充填して貫通電極を形成し(図35〜42)、
(3)水溶性樹脂をウエーハ表面12aに塗布し、乾燥して表面側保護層40を形成した後、表面側保護層40に表面支持板42を貼り付け(図43〜44)、
(4)基板裏面14bから基板14を薄肉加工し、基板裏面14bが分割用溝31に達するまであるいはその近傍まで除去して貫通電極11の先端部分を基板裏面14bから露出させ(図45〜48)、
(5)基板裏面14bにウエーハシート50を貼着し(図49)、
(6)表面側保護層40を除去して表面支持板42を取り外してICチップを個別化すること(図51〜53)を特徴とする。
請求項6は本発明ICチップ10の第3の製造方法であり、
(1)フォトレジスト膜28にてウエーハ表面12aを覆った後、ウエーハ12をICチップ10に分割する回路部E間の分割位置Bを現像にて除去し(図55〜57)、
(2)エッチングにて分割位置Bに一致する部位の基板14を除去して分割用溝31を形成し(図58)、
(3)新たなフォトレジスト膜29にてウエーハ表面12aを覆った後、貫通電極11を形成する位置Aを現像にて除去し(図60〜61)、
(4)エッチングにて貫通電極11を形成する位置Aに一致する部位の基板14を除去して盲穴である貫通電極用のビアホール30を形成し(図62)、
(5)パッド20の表面からのビアホール30の内面にかけて絶縁膜26を形成し(図63〜64)、
(6)パッド20の表面およびビアホール30の内面側の絶縁膜26に導電性材料付着用のシードメタル層22を設け(図65〜68)、
(7)パッド20の表面からビアホール30内にかけて導電性材料24を施して貫通電極11を形成し(図69〜70)、
(8)水溶性樹脂をウエーハ12の表面に塗布した後、乾燥して表面側保護層40を形成し(図71)、
(9)表面側保護層40の表面に表面支持板42を貼り付け(図72)、
(10)基板裏面14bから基板14を薄肉加工して貫通電極11の先端部分11bを基板裏面14bから露出させ(図73〜74)、
(11)貫通電極11の絶縁膜26の基板裏面14bから露出した突出部分26aを除去し(図75)、
(12)基板裏面14bにウエーハシート50を貼着し、(図77)、
(13)表面側保護層40を除去して表面支持板42を取り外し、ICチップ10を個別状態とする(図79〜81)ことを特徴とする。
請求項7は、請求項4〜6のいずれかに記載の方法において、基板裏面14bから基板14を薄肉加工して貫通電極11の先端部分11bを基板裏面14bから露出させ、貫通電極11の絶縁膜26の基板裏面14bから露出した部分を除去する工程に続き、更に基板裏面14bをエッチングする基板薄肉化エッチング工程(図20、48、76)を付加したものであることを特徴とする。
請求項8は、請求項4〜6のいずれかに記載の方法において、貫通電極11の先端部分11bを基板裏面14bから露出させる工程の後、すべての貫通電極11について基板裏面14bから貫通電極11の先端までの長さを揃えるために、貫通電極11の先端を研削加工する工程を付加したものであることを特徴とする。
請求項9は、ビアホール30又はビアホール30と分割用溝31とが異方性プラズマエッチング、半異方性プラズマエッチング、イオンミリング、又はサンドブラストのいずれかによって形成されることを特徴とする。
本発明に係るICチップ10は、基板表面14a側から貫通電極11を形成でき、裏面研削・エッチングのような裏面加工と同時に貫通電極11の先端部分を形成するので、特別に貫通電極形成工程を設けることなく貫通電極を備えるICチップの製造が出来る。
また、このICチップ10には、パッド20から基板裏面14bに至る貫通孔14cの内周面に貫通電極絶縁用の絶縁膜26が形成されているので、パッド20と基板14との短絡を確実に遮断できる。さらに、この絶縁膜26を突出部分26aのように基板裏面側に突出させておけば、ICチップ10を積層したときにおいて上下の貫通電極11、11’(あるいは下の貫通電極11’とリードフレームFの端子)間での短絡を確実に防止できる。
加えて、ダイシングも半導体プロセス中に組み込まれた貫通電極形成工程にて同時に実施できるので、従来のダイシング工程そのものを無くすことができ、極めて高い生産効率でICチップを製造できる。
本発明に係るICチップ10は、携帯電話やコンピュータゲームをはじめとする電子機器などに搭載される半導体デバイス(図示せず)を構成するものであり、図1に示すように、数多くの回路部Eを形成した半導体ウエーハ12(以下、単に「ウエーハ12」と記載する。)を回路部Eごとに分割(ダイシング)して得られたものである。本発明の貫通電極11は、以下に示すように回路部E形成の半導体プロセス(基板の裏面研削・エッチングも含む)中において形成されるものである。貫通電極11の形成工程は、回路部E形成と同時でもよいが、貫通電極11の形成工程だけを別個に半導体プロセス中に組み込んでもよい。
ICチップ10の回路部Eは、図1に示すように、高純度のシリコン(Si)の単結晶で形成された板材である基板14の表面にトランジスタ、抵抗、コンデンサ、およびダイオード、記憶回路などの素子群とこれらを結ぶ配線18、リードフレームFのターミナル端子あるいは積層された下(または上)のICチップ10’の貫通電極11’に電気的接続を果たすための貫通電極11などで形成されている。
本発明は前述のように貫通電極11に関するものであり、貫通電極11は配線18における接続端部(ターミナル)であるパッド20に形成されている(図2参照)。パッド20は貫通電極11と導通が取れるような形状であれば、図1に示すようなリング型に限られず馬蹄型など他の形状であってもよい。
本発明の貫通電極11は、図2に示すように、ICチップ10の表面に形成されたパッド20と電気的に接続され、基板14や基板14の表面に形成された絶縁膜16を貫通し、ICチップ10の裏面から突出して形成された電極であり、その構造は貫通電極11の表面層を形成するシードメタル層22、シードメタル層22の内側に充填された導電性材料24(以下、導電性材料24がハンダであるとして説明する。)、および基板14と貫通電極11とを電気的に絶縁する絶縁膜26とで構成されている。なお、パッド20と貫通電極11のシードメタル層22とは、パッド20の表面で電気的に接続されている。本実施例では、貫通電極11の本体部分11aをハンダ24により構成しているが、これに代えてメッキにより構成してもよい。
次に、このような貫通電極11を備えるICチップ10の製造方法(以下、「第1製造方法」と記載する。)について説明する。
第1製造方法が施される、回路部Eがその表面に形成されているウエーハ12のターミナルのパッド20部分の構造は、図3に示すように、基板14と、基板14の表面に形成された絶縁膜16と、絶縁膜16上に形成された銅、アルミニウム等による導電性の配線18とで構成されている。また、貫通電極11を形成する位置A(パッド20の中央部分)の絶縁膜16があらかじめエッチングなどの手段によって除去されている。なお、この段階における基板14の厚さは、ダイシングされたICチップ10の薄肉化された基板14の厚さよりも厚い。
第1製造方法の工程(1)は、図4に示すように、ウエーハ12の配線18形成面を含む表面全体にフォトレジスト膜28を設ける工程である。フォトレジスト膜28とは、特定波長の光を当てることで化学変化が生じ、後述する現像液に溶け難くなったり、逆に溶けやすくなったりする性質を持った高分子材料(フォトレジスト)で形成された膜をいい、感光した部分が現像されるポジ型と、感光しない部分が現像されるネガ型とがある。また、本実施例では、ポジ型のフォトレジストを用いているが、ネガ型のフォトレジストも用いることができることはいうまでもない。また、本実施例におけるフォトレジスト膜28は、ウエーハ表面12aにフォトレジストを滴下し、その後ウエーハ12を高速で回転させることにより、遠心力を利用してフォトレジスト膜28を均一な厚さにする「スピンコート」法で形成されている。なお、フォトレジストを染み込ませたロールの表面をウエーハの表面に圧接する「ロールコート」法や、ドライレジストフィルムを貼り付ける方法を用いてフォトレジスト膜28を形成してもよい。
工程(2)は、図5に示すように、フォトレジスト膜28を感光した後、現像して貫通電極11を形成する位置Aのフォトレジスト膜28を除去する工程である。この工程では、貫通電極11を形成する位置Aにあるフォトレジスト膜28が感光するように作成されたフォトマスク(図示せず)を用いて、貫通電極11を形成する位置Aにあるフォトレジスト膜28を例えば紫外線のような感光用の光の照射により感光する(勿論、他のパターン形成部分も感光するようにしてもよい。)。
なお、本実施例では、フォトレジスト膜28を感光する紫外線として、波長が436nmの「G線」を用いているが、フォトレジスト膜28の感光特性に適した光線であれば、フォトレジスト膜28の感光に他の光線を用いてもよい。
また、次工程(3)におけるエッチングによりアンダーカットが生じることを見越して、実際に形成する貫通電極11よりも小さい径(貫通電極11の直径に対して70%程度の直径)の穴を本工程における現像によりフォトレジスト膜28に形成してもよい。
次に、感光したフォトレジスト膜28を現像液で現像して除去する。本実施例では、現像液として水酸化ナトリウム(NaOH)の2%溶液を用いる。なお、ネガ型のフォトレジストを用いたときには、一般に溶剤系の現像液を用いるのが好ましい。また、フォトレジスト膜28の種類によっては、フォトレジスト膜28に含まれている溶剤を除去するため、感光の前処理として「ベーキング」を行ってもよい。
工程(3)は、図6に示すように、貫通電極11を形成する位置Aにある基板14に異方性プラズマエッチング、半異方性プラズマエッチング、イオンミリング、およびサンドブラストのいずれかを施して、貫通電極11を形成するための穴であるビアホール(via hole)30を形成する工程である。
プラズマエッチングは、ドライエッチング(薬液を用いないエッチング)の一種であり、従来から、「等方性」エッチング(幅方向と深さ方向とが同時にエッチングされていく方法)および「異方性」エッチング(幅方向に対して厚さ「深さ」方向が主としてエッチングされていく方法)の2種類が行われている。
「等方性」エッチングの代表的な例として、反応性ガス(四フッ化炭素ガス[CF])による低温プラズマ中の活性化フッ素原子(ラジカル)と基板14を構成するシリコンとの化学反応により、揮発化合物であるSiFガスを形成して基板14を加工する方法を挙げることができる。等方性エッチングは、基板14の平面を一様にエッチングする場合に適しているが、基板14の表面に一定幅の溝を設ける場合のように、基板14の厚さ方向にのみエッチングを進行させたい場合には適していない。なお、等方性エッチングは、基板14をフッ酸などのエッチング液に浸すこと(ウェットエッチング)によっても行うことができる。
一方、「異方性」エッチングとは、主として基板の厚さ方向にエッチングすることをいい、代表的な例として、リアクティブイオンエッチング(RIE)を挙げることができる。リアクティブイオンエッチングは、高周波電源に接続された一対の平面電極を反応室の内部に備える装置において、エッチングする基板を当該一対の平面電極の陰極に対して平行に配置し、当該反応室内部の真空度を1〜10Pa程度に保持しながら、四フッ化炭素ガスなどのエッチングガスを反応室の内部に通しつつ、平面電極の間にメガヘルツ(MHz)オーダーの高周波電圧を付加することにより行われる。このとき、平面電極間における放電によりエッチングガスがイオン化され、このプラスイオンが陰極に対して「垂直」に移動する。これにより、プラスイオンが基板に対して「垂直」に入射し、基板14のシリコンを除去することにより、基板の所定箇所の穿孔がなされる。つまり、この「異方性」エッチングは、「等方性」エッチングにくらべて幅方向のエッチング量が少ないため、幅方向の加工寸法の制御性に優れるという特徴を有する。ただし、エッチング速度は「等方性」エッチングに比べて非常に遅い。
本実施例では以下に説明する半異方性エッチング装置100を用いて、上述した「等方性」エッチングおよび「異方性」エッチングが有する特徴を兼ね備えた半異方性エッチング処理(或る程度の幅方向のエッチングを容認しつつ、深さ方向のエッチング速度を確保する方法)を基板14に施す。
半異方性エッチング装置100は、図83に示すように、マイクロ波を発生するマグネトロン102と、エッチングガスEGを通す石英管104と、導波室106と、石英管104の下端に設けられた処理室110とで構成されている。
マグネトロン102は、マイクロ波を発生する装置であり、本実施例では、4000Vの電圧で周波数2、450MHzのマイクロ波を発生するように設定されている。
石英管104は、石英で形成された筒状体であり、エッチングガスEGであるSF(六フッ化硫黄)が石英管104の中を図中上から下方向に流れるようになっている。なお、エッチングガスEGとしては、SFの他にCF、NF、CHF、CBrFなどのフッ素系ガスを使用することができる。
導波室106は、マグネトロン102で発生したマイクロ波を石英管104まで導くための空間を形成する箱体であり、本実施例では、導波室106の一方端部に取り付けられたマグネトロン102から供給されたマイクロ波が、石英管104の外周を囲むようにして形成された導波室106の他方端部に導かれ、石英管104の全周からエッチングガスEGを均一に電離するように形成されている。
処理室110は、石英管104の下端に設けられた箱体である。また、処理室110の内部には陰極112が水平に配置されており、その上方にて処理室110の入口にメッシュ114が設けられ、更に処理室110にはエッチングガス導出管116が設けられている。
陰極112は、処理室110の内部に設けられた電極(カソード)であり、本実施例では、メッシュ114の電位を基準として、陰極112を−100〜−300Vに設定するための電源装置118が電気的に接続されている。
メッシュ114は、前述のように処理室110のエッチングガスEG入口に設けられたアルミニウム製の網である。また、メッシュ114は、導線120によって接地されており、陰極112に対する陽極(アノード)として機能する。
エッチングガス導出管116は、半異方性エッチングに使用されたエッチングガスEGを処理室110の外に排出するため、処理室110の図中左端に設けられたパイプである。エッチングガス導出管116の一端は、処理室110に取り付けられており、他方端は、図示しないエッチング排ガス処理装置に接続されている。
次に、半異方性エッチング装置100を用いて基板14に半異方性エッチングを施す工程について簡単に説明する。まず、マグネトロン102を作動してマイクロ波を発生させた後、石英管104の上端部からエッチングガスEGを供給する。これにより、導波室106の内部を通って石英管104まで導かれたマイクロ波は、エッチングガスEGを電離し、エッチングガスEGをイオンおよびラジカル状態にする。
処理室110の陰極112にはエッチングの対象物であるウエーハ12が載置されており、前述のようにイオン化するとともにラジカル状態となったエッチングガスEGは、石英管104の内部を図77中上から下方向に移動して処理室110に導入される。このとき、処理室110の内部には電極(陰極112およびメッシュ114)が設けられているので、ラジカル状態のエッチングガスEGと、プラスイオンとなったエッチングガスEGとがエッチングの対象物であるウエーハ12の基板14をエッチングする。これにより、基板14には、ラジカル状態のエッチングガスEGによる「等方性エッチング」と、プラスイオンとなったエッチングガスEGによる「異方性エッチング」とを同時に受けることとなり、基板14に「半異方性エッチング」が施される。これにより、エッチング速度を「異方性エッチング」よりも速くすることができる。
また、「異方性プラズマエッチング」に替えて使用可能な「イオンミリング」とは、上述した「異方性プラズマエッチング」における電極間の電位差をさらに大きくし(例えば、直流電圧で2000Vの電位差)、イオンがウエーハに衝突する速度をさらに速めたエッチング方法であり、「異方性プラズマエッチング」に比べて加工速度が速く、寸法精度が高いといった特徴を有する。しかし、その反面、基板14だけでなく他のもの、例えばフォトレジスト膜28などを侵食してしまうおそれがあるので、「イオンミリング」を用いる場合は、フォトレジスト膜28の膜厚を厚くするなどの必要がある。
さらに、「サンドブラスト」とは、高圧空気などを用いて加速したSiCなどの微粒子を基板14に衝突させることによりビアホール30を形成する方法である。サンドブラストには、1μm以下の微粒子(#2000〜3000程度)が用いられ、SiCの他にAlの微粒子を用いることもできる。
工程(4)は、図7に示すように、ビアホール30の内面およびフォトレジスト膜28の表面に絶縁膜26を形成する工程である。本工程では、ビアホール30の内面およびフォトレジスト膜28の表面に絶縁膜26を設けるが、それには低い温度で成膜できるプラズマCVD法またはスパッタリング法を用いることが好ましい。高い温度で成膜すると、配線18を傷めるおそれがあるからである。そこで、本実施例では、プラズマCVD法によりSiOの膜を絶縁膜26として形成する。なお、SiNの膜、若しくはSiOとSiNとを2層構造とした膜を絶縁膜26として形成してもよい。
工程(5)は、図8に示すように、工程(1)で設けたフォトレジスト膜28を除去してビアホール30の内面に絶縁膜26を残す工程である。本実施例では、まず、ウエーハ12を約140℃まで加熱してフォトレジスト膜28を熱膨張させ、フォトレジスト膜28とパッド20との境目、つまり図7に示す破断箇所26bで絶縁膜26を破断する。この加熱されたウエーハ12をスピンチャック(図示せず)上に移送・チャックさせた後、これを回転させつつウエーハ表面12aに剥離液を噴射してフォトレジスト膜28を剥離する。フォトレジスト膜28に付着した絶縁膜26は、破断箇所26bを境としてウエーハ表面12aからフォトレジスト膜28とともに剥脱される。なお、本工程で使用される剥離液は、絶縁膜26を溶解するものではないので、破断箇所26bを境としてビアホール30の内面に形成された絶縁膜26は除去されず、そのまま付着して残る。
工程(6)は、図9に示すように、ウエーハ12の配線18形成面を含むウエーハ表面12aに新たなフォトレジスト膜34を設ける工程である。この工程で設けられるフォトレジスト膜34の材質およびフォトレジスト膜34の成膜方法は、工程(1)におけるフォトレジスト膜28およびその成膜方法と同じである。
工程(7)は、図10に示すように、ビアホール30の内側、およびパッド20の表面(範囲R)に設けられた新たなフォトレジスト膜34を感光した後、現像してこの部分のフォトレジスト膜34を除去する工程である。本工程では、前述同様、パッド20近傍部分にあっては、ビアホール30の内側、およびパッド20の表面が露光するように作成されたフォトマスク(図示せず)を用いてビアホール30の内側、およびパッド20の表面だけを露光し、次に、現像液により露光された部分のフォトレジスト膜34を除去する。なお、現像方法および使用する現像液の種類は、工程(2)における現像方法および現像液と同じである。
工程(8)は、図11に示すように、絶縁膜26、パッド20、および新たなフォトレジスト膜34の表面に、ハンダ用あるいはメッキ用の下地メタル、およびバリアーメタルとしての役割を有するシードメタル層22を設ける工程である。本実施例では、銅を蒸着することにより、約0.5〜1μmのシードメタル層22を形成する。なお、本工程で蒸着する金属は銅の他、ニッケル、クロム、銀、あるいはスズを用いることができるが、パッド20の材質と本工程で蒸着する金属とは同じ材質であることが好ましい。シードメタル層22とパッド20とが同じ材質であれば、両者の接着性が最も高くなるからである。また、シードメタル層22の形成方法も、蒸着に限られずスパッタリング、無電解メッキ、電解メッキを用いることができる。
工程(9)は、図12に示すように、工程(6)で設けた新たなフォトレジスト膜34を除去する工程である。この工程では、工程(5)で用いられたのと同じフォトレジスト膜の除去方法を使用する。また、加熱によって発生したパッド20回りの破断箇所22aを境に新たなフォトレジスト膜34を剥脱することにより、新たなフォトレジスト膜34の表面に設けられたシードメタル層22も同時に除去する。これにより、ビアホール30の内面およびパッド20の表面に設けられたシードメタル層22だけが残る。
工程(10)は、図13に示すように、パッド20にハンダ24を載せる工程である。本実施例では、パッド20に対応する位置を切り欠いた板状のステンシル(図示せず)を用いて、パッド20にハンダ24をスクリーンプリント(シルク印刷)する。なお、この段階におけるハンダ24は、単にパッド20の表面にプリントされただけでシードメタル層22の内側の先端部まで充填されていない。
なお、工程(10)において、パッド20にハンダ24を載せる代わりに、メッキを施してもよい。メッキを施すことにより、シードメタル層22の内側の先端部までメッキ材が入り込むので、工程(11)を実施する必要がない。
また、本明細書において「ハンダ24を載せる」とは、ハンダ24とシードメタル層22との濡れ性を向上させるための「フラックス」をシードメタル層22の表面に塗布した後にハンダ24を載せること(換言すれば、「フラックス」のシードメタル層22への表面塗布工程も含む。)、あるいはフラックス入りのクリームハンダ24を載せることを意味する。
工程(11)は、図14に示すように、パッド20表面に載せられたハンダ24を溶融した後、凝固させる工程である。本実施例では、ハンダ24を溶融温度で溶融(リフロー)し、その後凝固させる。これにより、溶融されたハンダ24がシードメタル層22の内側の先端部まで充填される。
工程(12)は、図15に示すように、水溶性樹脂をウエーハ12の配線18形成面、つまりハンダ24の表面を含むウエーハ表面12aに塗布した後、乾燥して水溶性樹脂の表面側保護層40を形成する工程である。なお、表面側保護層40の厚さは、図15に示すように、表面側保護層40がハンダ24を完全に覆い、表面側保護層40の表面がある程度平坦になる程度であればよい。
また、表面側保護層40を構成する水溶性樹脂としてポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、セルロースエーテル、メチルビニルエーテル無水マレイン酸共重合体等の水溶性合成高分子やゼラチン、ガラクトース等の天然系水溶性高分子を用いることができるが、このうち、ゼラチンを用いるのが特に好ましい。ゼラチンは、ICチップなどの表面を物理的あるいは化学的に保護する保護膜用の樹脂等として汎用されているからである。
さらに、ウエーハ表面12aに表面側保護層40を形成する方法としては、既述の「スピンコート」法を用いるのが好適である。かかる方法を用いることにより、厚みのバラツキが少ない均一な表面側保護層40を迅速に形成することができるからである。一例を挙げると、水溶性樹脂としてゼラチンのゲルを用いる場合、60℃前後に保持したジェルコータを使用し、300rpm〜800rpmでスピンコートする。そうすると厚み誤差が2〜10%程度に抑えられた表面側保護層40を形成することができる。
工程(13)は、図16に示すように、表面側保護層40の表面に接着材41を介して表面支持板42を貼り付ける工程である。接着材41は、表面側保護層40と表面支持板42とを強固に接合できるものであれば如何なる物であってもよく、例えば溶剤系接着材やパラフィン系接着材などが挙げられる。この接着材41の塗布方法としては、上述した水溶性樹脂の場合と同様に、「スピンコート」法を用いるのが好適である。かかる方法を用いることにより、表面側保護層40の表面に厚みのバラツキが少ない均一な接着材41の層を迅速に形成することができるからである。
また、表面支持板42は、後述する裏面研削に備えてウエーハ表面12a側からウエーハ12の機械的強度を補強するためのものであり、少なくともウエーハ12の回路部E形成領域よりも広い面積で構成された略円盤状あるいは角形状の板材である。この表面支持板42は、均一の厚みを有する金属(例えば、アルミニウムあるいはチタニウム)、ガラス又はセラミックの何れかで構成するのが好ましい。これらの材料で構成された表面支持板42は、優れた機械的強度を有しており、繰り返し再利用することができるからである。
なお、表面側保護層40の表面に接着材41を介して表面支持板42を貼り付ける際には、接着材41を塗布した表面側保護層40の表面に表面支持板42を載置し、接着材41が未硬化の状態で、表面支持板42の表面に均一かつウエーハ12に歪みが生じないような面圧をかけてプレスするのが好ましい。仮に、表面側保護層40および接着材41からなる層に厚みムラがあったとしても、このようにプレスすることで未硬化の接着材が流動して厚みムラを補い、表面支持板42を貼着した際のウエーハ12全体の厚みを均一なものにすることができる。
また、上述の例では、表面側保護層40の表面に接着材41を塗布する場合を示したが、接着材41を表面支持板42側に塗布した後、表面支持板42と表面側保護層40とを貼り合わせるようにしてもよいし、他の方法を用いてもよい。
工程(14)は、図17に示すように、基板裏面14bを貫通電極11が露出しないところまでダイヤモンド研削工具で研削する工程(研削1)である。工程(13)においてその表面に表面側保護層40および表面支持板42が取り付けられたウエーハ12は、図84に示すように、ロボットハンドなどの搬送手段によって研削装置Mに搬送され、裏返しにて(即ち、表面支持板42側が)チャックテーブルCHに保持される。そして、チャックテーブルCHを回転させながらダイヤモンド研削工具Dを押し当ててウエーハ12の基板裏面14bを研削・除去し、基板14を所定の厚さに加工する。
なお、本実施例では、研削時に発生する摩擦熱によりウエーハ12が破損することを防止するため、研削部分に冷却水を散布しながら研削している。このとき、冷却水の温度を水溶性樹脂で形成された表面側保護層40が溶け難い3℃以下にすることが好適である。
工程(15)は、図18示すように、すべての貫通電極11について基板14の裏面から貫通電極11の先端までの長さを揃えるために貫通電極11の先端部の一部が削られるまで研削工具で研削した後(研削2)、さらにエッチングにより基板14を薄く加工する(エッチング1)工程である。
本実施例では、まず、工程(14)で説明したようなダイヤモンド研削工具を用いて貫通電極11の先端部を研削する。このとき、ダイヤモンド切削工具の回転面と基板14の裏面とが平行になるように調整することで、完成したICチップ10が有する全ての貫通電極11において基板裏面14bから貫通電極11の先端までの長さを揃えることができる。なお、ダイヤモンド切削工具の目詰まりを防止するため、工程(14)で用いられる工具と本工程で用いられる工具とは、それぞれ別個の工具を用いるのが好ましい。また、貫通電極11の先端部の研削は、必要に応じて実施される工程であり、完成したICチップ10が有する貫通電極11の基板裏面14bから貫通電極11の先端までの長さを高い精度で一致させることができるのであれば、この工程は不要である。
次に、エッチングガスの濃度を高く(例えば、酸素:エッチングガス=1:4)設定し、基板裏面14bが絶縁膜26に比べて大幅にエッチングされやすくした状態で「等方性」エッチングすることにより、基板14を選択的に除去して基板14を所定の厚さに加工する。エッチングガスとしてはフッ素系ガス(CF、SF、NF、C、CHFなど)と酸素とを用いる。本工程は、工程(3)とは異なり、アンダーカットを考慮する必要がなく単に基板14の裏面を平面的に均一にエッチングできればよいことから、イオンを用いた「異方性」エッチングに比べてエッチング速度がはるかに速いラジカルを用いた「等方性」エッチングが選択される。
工程(16)は、図19に示すように、貫通電極11の絶縁膜26の基板14の裏面から露出した部分を除去する工程である。この工程では、工程(15)と同じく、フッ素系ガス(CF、SF、NF、C、CHFなど)と酸素とをエッチングガスとして用い、エッチングガスと酸素との比率について工程(15)に比べて酸素濃度を高く(例えば、酸素:エッチングガス=4:1)設定し、絶縁膜26が基板14に比べて大幅にエッチングされやすくした状態で「等方性」エッチングを行い、露出部分の絶縁膜26を選択的に除去する。
工程(17)は、図20に示すように、工程(15)で用いたのと同じエッチング方法(エッチングガスの濃度を高く設定した状態)で基板14をエッチングして基板14を所定厚さまでさらに薄く加工する工程(エッチング2)である。この工程は必要に応じて行われるものであり、これにより絶縁膜26の突出部分26aが基板裏面14bから突出するようになる。
工程(18)は、ウエーハ12をダイシングする工程(図21〜24)で、まず、エッチングされたウエーハ12の裏面全面にウエーハフレーム付きウエーハシート50を均一に貼り付け(図21)、続いて表面側保護層40を塗着したのと同じ方法でウエーハシート50に水溶性樹脂製の裏面側保護層52を塗着する(図22)。然る後、裏面側保護層52に接着剤54を塗着し、その上に裏面支持板56を貼り付ける(図23)。貼り付け手順は表面支持板42と同じ手順で行われる。次に、裏面側の水溶性樹脂製の裏面側保護層52にかからないようにしてウエーハ表面12a側に温純水スプレーを散布し、表面側保護層40を溶解・除去して表面支持板42を取り外す(図24)。ウエーハ表面12aの水溶性樹脂の残渣を完全に除去してからこのウエーハ12を図85に示すようにダイシングマシンDMのダイシングベッドに吸着・固定し、回路部E間のダイシングエリアDEを縦横にダイシングする(図25)。
然る後、裏面支持板56に貼り付けられたウエーハ12をダイシングベッドから取り外し、裏面側保護層52を温純水スプレーにより溶解・除去して裏面支持板56を取り外した後、ウエーハシート50側から紫外線UVを照射してウエーハシート50をキュアし、その接着力を大幅に低下させる(図26)。このようにした後、ダイボンダー(ダイボンディング装置)にセットし、ICチップ10を真空ピンセット(図示せず)にて1個づつ吸着して取り出し(図27)、リードフレームFやリードフレームFにダイボンドされた下側のICチップ10’上に積層ダイボンドする(図82)。
この製造方法によれば、前述のようにビアホール30をウエーハ表面12aから形成できる。このため、回路部E形成の半導体プロセス(基板の裏面研削・エッチングも含む)中に貫通電極11を形成することができ、例えば従来例に示すようなウエーハを裏返して加工するような工程を排除できる。したがって、貫通電極11形成時間を短縮又は無くしてICチップ10の生産性を高めることができる。
また、ウエーハ表面12aに表面支持板42を取り付けているので、薄肉化研削・エッチングにより薄く加工されたウエーハ12を、その後の工程において破損するおそれなくハンドリングすることができる。
また、全ての貫通電極11において基板14の裏面から貫通電極11の先端までの長さが等しく形成されているので、本発明に係るICチップ10を積層したときに一部の貫通電極11の先端が対応する電極に接触できないことによる導通不良の生じるおそれがない。
なお、工程(3)において、エッチングの「異方性」と「等方性」との割合を調整し、形成するビアホール30の形状を変えて略円柱状の貫通電極11(図28)や、くさび状の貫通電極11(図29)を形成してもよい。
また、本実施例では、ウエーハフレーム付きウエーハシートを使用しているが、ウエーハフレームが付いていないウエーハシートを使用することもできる。
さらに、表面側保護層40を形成する水溶性樹脂に熱伝導性を有する導電粒子(図示せず)を配合するようにしてもよい。このような導電粒子を配合することによって、基板裏面14b側を研削・除去する際、研削時の摩擦等によって生じた熱やプラズマエッチング時の帯電電荷は該導電粒子を介してウエーハ12の外へと速やかに排出され、蓄熱や帯電に起因するウエーハ12のトラブルを未然に防止することができるからである。もちろん、裏面側保護層52を形成する水溶性樹脂に上記導電粒子を配合するようにしてもよい。
ここで、熱伝導性を有する導電粒子とは、熱伝導性と導電性とを併せ持つ微粒子のことであり、具体的には、Ni、Fe、Au、Ag、Cr、Co、Al、Pb、Sn、Zn、Pt等の金属単体、合金、金属酸化物、SiC等のセラミックス、プラスチック等の表面に金属メッキを施した物などを単独で或いは混合して形成した粒径(レーザー回折散乱法・湿式)0.1〜50μm程度の微粒子などがこれに該当する。
水溶性樹脂に対する該導電粒子の配合割合は、水溶性樹脂100重量部に対して0.1〜20重量部の範囲であることが好ましい。導電粒子の配合割合が0.1重量部未満の場合には、水溶性樹脂を介してウエーハ12から熱や電荷を排出するのが困難になり、逆に、導電粒子の配合割合が20重量部より多い場合には、水溶性樹脂によって形成される層の機械的強度が著しく低下するようになるからである。
次に、貫通電極11を形成すると同時にウエーハ12に形成されたICチップ10を分割し、ダイシング工程なしでICチップ10を製造する方法(以下、「第2製造方法」と記載する。)について、図30から図53に基づいて説明する。
貫通電極11が形成されると同時にウエーハ12から分割されたICチップ10は、図30に示すように、貫通電極11が設けられているとともに1つのICチップ10ごとに分割されており、ICチップ10ごとの分割面は絶縁膜26’で覆われていることを特徴とする。
第2製造方法が施されるウエーハ12のパッド20近傍部分(図31)の構成は、図3について説明した構成と同じでこれを援用するものとするが、この場合、貫通電極11を形成する位置Aの絶縁膜16およびICチップ10に分割する位置Bの絶縁膜16があらかじめ現像・エッチングなどの半導体プロセスによって除去されている。
第2製造方法の工程(1)は、図32に示すように、ウエーハ表面12aにフォトレジスト膜28を設ける工程である。本実施例では、第1製造方法で説明したスピンコート法を用いる。もちろん、前述した他の方法を用いてもよい。
工程(2)は、図33に示すように、フォトレジスト膜28を感光した後、現像して貫通電極11を形成する位置A、およびウエーハ12をICチップ10に分割する位置Bのフォトレジスト膜28を除去する工程である。この工程では、貫通電極11を形成する位置A、およびウエーハ12をICチップ10に分割する位置Bにあるフォトレジスト膜28(勿論、必要に応じて回路部Eの他の部分が感光するようにしてもよい。)が感光するように作成されたフォトマスク(図示せず)を用いて、貫通電極11を形成する位置A、およびウエーハ12をICチップ10に分割する位置Bにあるフォトレジスト膜28を紫外線の照射により感光する。次に、感光したフォトレジスト膜28を現像液で現像して除去する。
なお、本実施例で用いられる光線および現像液は、第1製造方法で用いたものと同じであるが、他の光線および現像液を用いてもよい。
工程(3)は、図34に示すように、貫通電極11を形成する位置Aにある基板14、およびICチップ10に分割する位置Bの基板14に第1製造方法で説明した半異方性エッチング装置100を用いて貫通電極11を形成するための穴であるビアホール30、およびウエーハ12をICチップ10に分割する位置Bの基板14に分割用溝31を縦横に形成する工程である。なお、本実施例でも、「半異方性エッチング」を用いているが、第1製造方法で説明した「異方性エッチング」、「イオンミリング」、および「サンドブラスト」のいずれかによりビアホール30および分割用溝31を形成してもよい。
工程(4)は、図35に示すように、貫通電極用のビアホール30の内面、分割用溝31の内面、およびフォトレジスト膜28の表面に絶縁膜26を形成する工程である。第1製造方法と同様、本実施例もプラズマCVD法によりSiOの膜を絶縁膜26として形成する。なお、第1製造方法で説明したように、他の方法で成膜することもできる。
工程(5)は、図36に示すように、工程(1)で設けたフォトレジスト膜28を除去してビアホール30および分割用溝31内の絶縁膜26、26’を除く他の絶縁膜26を除去する工程である。つまり、残留するビアホール30内の絶縁膜26と分割用溝31内の絶縁膜26’とは同じ組成の絶縁膜で形成される。本実施例では、第1製造方法で用いたのと同じ方法により、破断箇所26b、26b’からウエーハ表面12aの絶縁膜26と共にフォトレジスト膜28を除去する。これにより前述のように貫通電極用のビアホール30および分割用溝31内にのみ絶縁膜26、26’が残る。
工程(6)は、図37に示すように、ウエーハ表面12aに新たなフォトレジスト膜34を設ける工程である。この工程で設けられるフォトレジスト膜34の材質およびフォトレジスト膜34の成膜方法は、工程(1)におけるフォトレジスト膜28およびその成膜方法と同じである。
工程(7)は、図38に示すように、貫通電極用のビアホール30の内側、およびパッド20の表面(範囲R)の新たなフォトレジスト膜34を感光した後、現像して除去する工程である。本工程では、貫通電極用のビアホール30の内側、およびパッド20の表面に対応する部分が(勿論、必要に応じて回路部Eの他の部分も)露光するように作成されたフォトマスク(図示せず)を用いて貫通電極用のビアホール30の内側、およびパッド20の表面に対応する部分を露光し、次に、現像液により露光された部分のフォトレジスト膜34を除去する。なお、現像方法および使用する現像液の種類は、工程(2)における現像方法および現像液と同じである。
工程(8)は、図39に示すように、貫通電極用のビアホール30の内側の絶縁膜26、パッド20、および新たなフォトレジスト膜34の表面にハンダ用あるいはメッキ用の下地メタル、およびバリアーメタルとしての役割を有するシードメタル層22を設ける工程である。本実施例では、第1製造方法と同じく銅を蒸着しているが、第1製造方法で説明した他の方法を用いてもよい。
工程(9)は、図40に示すように、破断箇所22aを境にして貫通電極用のビアホール30およびパッド20上のシードメタル層22を残し、工程(6)で設けた新たなフォトレジスト膜34を除去する工程である。この工程では、工程(5)で用いられたのと同じフォトレジスト膜の除去方法を使用する。
工程(10)は、図41に示すように、パッド20にハンダ24を載せる工程である。本実施例では、パッド20に対応する位置を切り欠いた板状のステンシル(図示せず)を用いて、パッド20にハンダ24をスクリーンプリントする。なお、この段階においてハンダ24は、シードメタル層22の内側の先端部まで充填されていない。
なお、工程(10)において、パッド20にハンダ24を載せる代わりに、メッキを施してもよい。メッキを施すことにより、シードメタル層22の内側の先端部までメッキ材が入り込むので、工程(11)を実施する必要がない。
工程(11)は、図42に示すように、ハンダ24を溶融した後、凝固させる工程である。本実施例では、ハンダ24を溶融温度で溶融(リフロー)し、シードメタル層22の内側の先端部まで溶融されたハンダ24を充填した後、凝固させる。
工程(12)は、図43に示すように、水溶性樹脂をウエーハ表面12aに塗布した後、乾燥して表面側保護層40を形成する工程である。なお、表面側保護層40の材質および塗布方法は、第1製造方法において説明したものと同じ材質および方法を用いるが、他の方法を用いてもよい。
工程(13)は、図44に示すように、表面側保護層40の表面に接着材41を介して表面支持板42を貼り付ける工程である。この接着材41の材質および塗布方法は、第1製造方法において使用するものと同じ材質および方法を用いる。また、表面支持板42の形状、厚さ、材質、および貼り付け方法は、第1製造方法において説明したものと同じ材質および方法を用いる。もちろん、第1製造方法で説明した他の材質および方法を用いてもよい。
工程(14)は、図45に示すように、基板14の裏面を貫通電極11が露出しないところまで研削する工程(研削1)である。本実施例では、第1製造方法における工程(14)で用いられるのと同じ方法で基板14を研削・除去し、所定の厚さに加工する。
工程(15)は、図46に示すように、すべての貫通電極11について基板14の裏面から貫通電極11の先端までの長さを揃えるために貫通電極11の先端部の一部が削られるまで研削工具で研削した後(研削2)、さらにエッチングにより基板14を薄く加工する(エッチング1)工程である。本実施例では、第1製造方法における工程(15)で用いられるのと同じ方法で基板14を加工する。
工程(16)は、図47に示すように、貫通電極11の絶縁膜26の先端部、および分割用溝31の内面に形成された絶縁膜26’の先端部の基板14の裏面から露出した部分を除去する工程である。本実施例では、第1製造方法における工程(16)で用いられるのと同じ方法で絶縁膜26、26’を加工する。
工程(17)は、図48に示すように、基板14の裏面をエッチングして基板14をさらに薄く加工する工程(エッチング2)である。本実施例では、第1製造方法における工程(17)で用いられるのと同じ方法で基板14を加工する。この工程は必要に応じて行われ、これにより絶縁膜26の突出部分26aが基板裏面14bから突出するようになる。
工程(18)は、ICチップ10を取り出してダイボンディングするための工程(図49〜53)で、まず、エッチングされたウエーハ12の裏面全面にウエーハフレーム付きウエーハシート50を均一に貼り付け(図49)、続いて表面側保護層40を塗着したのと同じ方法でウエーハシート50に水溶性樹脂製の裏面側保護層52を塗着し、然る後、裏面側保護層52に接着剤54を塗着し、その上に裏面支持板56を貼り付ける(図50)。貼り付け手順は第1製造方法で示した表面支持板42と同じ手順で行われる。次に、裏面側保護層52にかからないようにしてウエーハ表面12a側に温純水スプレーを散布し、表面側保護層40を溶解・除去して表面支持板42を取り外す(図51)。この時点でウエーハ12は縦横に走る分割用溝31aにて既にICチップ10に分割されている。そして、各ICチップ10表面の水溶性樹脂の残渣を完全に除去し、裏面側保護層52を温純水スプレーにより溶解・除去して裏面支持板56を取り外し、ウエーハシート50側から紫外線UVを照射してウエーハシート50をキュアし、その接着力を大幅に低下させる(図52)。このようにした後、ダイボンダー(ダイボンディング装置)にセットし、ICチップ10を真空ピンセット(図示せず)にて1個づつ吸着して取り出し(図53)、リードフレームFやリードフレームFにダイボンドされた下側のICチップ10’上に積層ダイボンドする。
この製造方法によれば、第1製造方法で述べたようにICチップ10の生産性を高めることができるだけでなく、貫通電極11を形成するのと同時にウエーハ12に形成された多数のICチップ10を分割できるので、ダイシングソーなどによるウエーハ12のダイシング工程が不要となり、ICチップ10の製造時間を更に短縮することができる。また、エッチングで形成される分割用溝31aの幅はダイシングソーの切削幅よりも狭いので、ウエーハ12の無駄部分が少なくなり、回路部Eの形成面積をそれだけ大きくしてICチップ10の面積を増大させることができる。また、ICチップ10の基板14の側面(=分割面)が絶縁膜26’で覆われているので、ダイシングソーなどで機械的に切断する場合とは異なり分割面が滑らかであるというメリットや、基板14の側面を起点として短絡が生じるおそれがないというメリットもある。
さらに、本実施例において、貫通電極11を形成する工程を省くことにより、ウエーハ12をICチップ10に分割することだけを行うことができる。換言すれば、従来のようにダイシングによらず、エッチングにてウエーハ12をICチップ10に分割することができる。
なお、ウエーハフレームの付いていないウエーハシートを使用してもよいこと、貫通電極11の先端部の研削は必要に応じて実施される工程であること、表面側保護層40および裏面側保護層52を形成する水溶性樹脂に熱伝導性を有する導電粒子を配合するようにしてもよいことは第1製造方法と同じである。
また、第2製造方法では、ダイシングマシンによるダイシングが不要であるから、ダイシング時におけるウエーハ12の補強材としての役割を有する裏面支持板56を貼り付け、取り外す工程を省いてもよい。
次に、貫通電極11を形成すると同時にウエーハ12に形成されたICチップ10を分割するが、第2製造方法とは異なり分割面に絶縁膜26’を備えていないICチップ10を製造する方法(以下、「第3製造方法」と記載する。)について、図54から図81に基づいて説明する。
第3製造方法により、貫通電極11が形成されると同時にウエーハ12から分割されたICチップ10は、図54に示すように、貫通電極11が設けられているとともに、1つのICチップ10ごとに分割されているが、第2製造方法によるICチップ10とは異なり、ICチップ10ごとの分割面には絶縁膜26’が設けられていない。
第3製造方法が施されるウエーハ12は、図55に示すように、第2製造方法の場合と同様に貫通電極11を形成する位置Aの絶縁膜16およびICチップ10に分割する位置Bの絶縁膜16があらかじめエッチングなどの手段によって除去されている。なお、この段階における基板14の厚さは、研削・エッチング後のICチップ10の基板14の厚さよりも当然厚い。
第3製造方法の工程(1)は、図56に示すように、ウエーハ表面12aにフォトレジスト膜28を設ける工程である。本実施例で用いられるフォトレジスト膜28の材質および成膜方法は、第1製造方法で説明したスピンコート法が用いられる。もちろん、他の方法を用いてもよい。
工程(2)は、図57に示すように、フォトレジスト膜28を感光した後、現像してウエーハ12をICチップ10に分割する位置Bのフォトレジスト膜28を除去する工程である。この工程では、ウエーハ12をICチップ10に分割する位置Bにあるフォトレジスト膜28が(必要に応じて回路部Eの他の部分も)感光するように作成されたフォトマスク(図示せず)を用いて、ウエーハ12をICチップ10に分割する位置Bにあるフォトレジスト膜28を紫外線の照射により感光する。次に、感光したフォトレジスト膜28を現像液で現像して除去する。なお、本実施例では、第1製造方法で用いたものと同じ紫外線および現像液を用いるが、他のものを用いてもよい。
工程(3)は、図58に示すように、ウエーハ12をICチップ10に分割する位置Bの基板14に半異方性プラズマエッチングを施して、ICチップ10に分割する位置Bの基板14に分割用溝31を形成する工程である。本実施例では第1製造方法で説明した半異方性エッチング装置100を用いて、半異方性エッチング装置100により基板14に半異方性エッチング処理を行う。なお、本実施例では、「半異方性エッチング」を用いているが、第1製造方法で説明した「異方性エッチング」、「イオンミリング」、「サンドブラスト」のいずれかを用いてもよい。
工程(4)は、図59に示すように、工程(1)で設けたフォトレジスト膜28を除去する工程である。フォトレジスト膜28の除去方法は、第1製造方法で用いたのと同じ方法を用いることができる。
工程(5)は、図60に示すように、ウエーハ表面12aに新たなフォトレジスト膜29を設ける工程である。この工程で設けられるフォトレジスト膜29の材質およびフォトレジスト膜29の成膜方法は、工程(1)におけるフォトレジスト膜28およびその成膜方法と同じである。
工程(6)は、図61に示すように、位置Aのフォトレジスト膜29を感光した後、現像して貫通電極11を形成する位置Aにある基板14のフォトレジスト膜29を除去する工程である。この工程では、貫通電極11を形成する位置Aにあるフォトレジスト膜29が(必要に応じて回路部Eの他の部分も)感光するように作成されたフォトマスク(図示せず)を用いて、貫通電極11を形成する位置Aにあるフォトレジスト膜29を紫外線の照射により感光する。次に、感光したフォトレジスト膜29を現像液で現像して除去する。なお、本実施例で用いられる紫外線および現像液は、工程(2)で用いたものと同じである。
工程(7)は、図62に示すように、貫通電極11を形成する位置Aにある基板14に半異方性プラズマエッチングを施して貫通電極11を形成するための穴である貫通電極用のビアホール30を形成する工程である。本実施例では第1製造方法で説明した半異方性エッチング装置100を用いて、半異方性エッチング装置100により基板14に半異方性エッチング処理を行い、基板14に貫通電極用のビアホール30を形成する。なお、本実施例では、「半異方性エッチング」を用いているが、第1製造方法で説明した「異方性エッチング」、「イオンミリング」、「サンドブラスト」のいずれかによりビアホール30を形成してもよい。
工程(8)は、図63に示すように、貫通電極用のビアホール30の内面、およびフォトレジスト膜29の表面に絶縁膜26を形成する工程である。本実施例では、プラズマCVD法によりSiOの膜を絶縁膜26として形成する。なお、第1製造方法で説明したように他の方法で成膜することもできる。
工程(9)は、図64に示すように、工程(5)で設けた新たなフォトレジスト膜29を、貫通電極用のビアホール30にのみ絶縁膜26が残る状態で除去する工程である。本実施例でも工程(4)で用いたのと同じ方法を用いる。
工程(10)は、図65に示すように、ウエーハ表面12aに更に新たなフォトレジスト膜34を設ける工程である。この工程で設けられるフォトレジスト膜34の材質およびフォトレジスト膜34の成膜方法は、工程(1)におけるフォトレジスト膜28およびその成膜方法と同じである。
工程(11)は、図66に示すように、貫通電極用のビアホール30の内側、およびパッド20の表面(範囲R)の新たなフォトレジスト膜34を感光した後、現像して除去する工程である。本工程では、貫通電極用のビアホール30の内側、およびパッド20の表面(範囲R)に対応するフォトレジスト膜34が(必要に応じて回路部Eの他の部分も)露光するように作成されたフォトマスク(図示せず)を用いて貫通電極用のビアホール30の内側、およびパッド20の表面に対応する部分を露光し、次に、現像液により露光された部分のフォトレジスト膜34を除去する。なお、現像方法および使用する現像液の種類は、工程(2)における現像方法および現像液と同じである。
工程(12)は、図67に示すように、貫通電極用のビアホール30の内側の絶縁膜26、パッド20、およびフォトレジスト膜34の表面に、ハンダ用あるいはメッキ用の下地メタル、またはバリアーメタルであるシードメタル層22を設ける工程である。本実施例では、第1製造方法と同様に銅を蒸着するが、第1製造方法で説明したように他の方法を用いてもよい。
工程(13)は、図68に示すように、パッド20回りの破断箇所22aの内側にシードメタル層22が残留するように工程(10)で除去した残りのフォトレジスト膜34を除去する工程である。本実施例でも、工程(4)で用いたのと同じ方法を用いる。これにより、貫通電極用のビアホール30およびパッド20にのみシードメタル層22が残る。
工程(14)は、図69に示すように、パッド20にハンダ24を載せる工程である。本実施例では、パッド20に対応する位置を切り欠いた板状のステンシル(図示せず)を用いて、パッド20にハンダ24をスクリーンプリントする。なお、この段階においてハンダ24は、シードメタル層22の内側の先端部まで充填されていない。なお、工程(14)において、パッド20にハンダ24を載せる代わりにメッキを施してもよい。メッキを施すことにより、シードメタル層22の内側の先端部までメッキ材が入り込むので、次の工程(15)を実施する必要がない。
工程(15)は、図70に示すように、ハンダ24を溶融した後、凝固させる工程である。本実施例では、ハンダ24を溶融温度で溶融(リフロー)し、その後凝固させる。これにより、シードメタル層22の内側の先端部まで溶融されたハンダ24を充填することができる。
工程(16)は、図71に示すように、水溶性樹脂をウエーハ表面12aに塗布した後、乾燥して表面側保護層40を形成する工程である。なお、表面側保護層40の材質および塗布方法として、本実施例では、第1製造方法において説明したものと同じ材質および方法を用いる。
工程(17)は、図72に示すように、表面側保護層40の表面に接着材41を介して表面支持板42を貼り付ける工程である。この接着材41の材質および塗布方法は、第1製造方法において使用するものと同じ材質および方法を用いる。また、表面支持板42の形状、厚さ、材質、および貼り付け方法は、第1製造方法において説明したものと同じ材質および方法を用いる。なお、第1製造方法で説明した他の方法を用いてもよい。
工程(18)は、図73に示すように、ウエーハ12の基板14の裏面を貫通電極用のビアホール30および分割用溝31が露出しないところまで研削する(研削1)工程である。本実施例では、第1製造方法における工程(14)で用いられるのと同じ方法で基板14を研削・除去し、所定の厚さに加工する。
工程(19)は、図74に示すように、すべての貫通電極11について基板14の裏面から貫通電極11の先端までの長さを揃えるために貫通電極11の先端部の一部が削られるまで研削工具で研削した後(研削2)、さらにエッチングにより基板14を薄く加工する(エッチング1)工程である。本実施例では、第1製造方法における工程(15)で用いられるのと同じ方法で基板14を加工する。
工程(20)は、図75に示すように、貫通電極11の絶縁膜16の基板14の裏面から露出した部分を除去する工程である。本実施例では、第1製造方法における工程(16)で用いられるのと同じ方法が用いられる。
工程(21)は、図76に示すように、基板14の裏面をエッチングして基板14をさらに薄く加工する工程(エッチング2)である。本実施例では、第1製造方法における工程(17)で用いられるのと同じ方法で基板14を加工する。この工程は必要に応じて行われ、これにより絶縁膜26の突出部分26aが基板裏面14bから突出するようになる。
工程(22)は、ICチップ10を取り出してダイボンディングするための工程(図77〜81)で、まず、エッチングされたウエーハ12の裏面全面にウエーハフレーム付きウエーハシート50を均一に貼り付け(図77)、続いてウエーハシート50に既述のように水溶性樹脂製の裏面側保護層52を塗着し、然る後、裏面側保護層52に接着剤54を塗着し、その上に裏面支持板56を貼り付ける(図78)。貼り付け手順は第1製造方法で示したのと同じ手順で行われる。次に、裏面側の水溶性樹脂裏面側保護層52にかからないようにしてウエーハ表面12a側に温純水スプレーを散布し、表面側保護層40を溶解・除去して表面支持板42を取り外す(図79)。この時点でウエーハ12は縦横に走る分割用溝31aにて既にICチップ10に分割されている。そして、各ICチップ10表面の水溶性樹脂の残渣を完全に除去し、裏面側保護層52を温純水スプレーにより溶解・除去して裏面支持板56を取り外し、ウエーハシート50側から紫外線UVを照射してウエーハシート50をキュアし、その接着力を大幅に低下させる(図80)。このようにした後、ダイボンダー(ダイボンディング装置)にセットし、ICチップ10を真空ピンセット(図示せず)にて1個ずつ吸着して取り出し(図81)、リードフレームFやリードフレームFにダイボンドされた下側のICチップ10’上に積層ダイボンドする。
この製造方法によれば、既に述べたようにICチップ10の形成時間を短縮してICチップ10の生産性を高めることができる。さらに、貫通電極11を形成すると同時にウエーハ12に形成された多数のICチップ10が分割されるので、ダイシングソーなどによるウエーハ12のダイシングが不要となり、繰り返しになるがICチップ10の製造時間を短縮することができるし、ICチップ10の回路部Eの面積拡大に繋がる。その他既述したように、ダイシングソーなどで切断する場合とは異なり、分割面が滑らかであること、貫通電極11を形成する工程を省くことにより、従来のような「ダイシング」によらず、エッチングによるウエーハ12からICチップ10を分割のみを行うことができる。
なお、ウエーハフレームの付いていないウエーハシートを使用してもよいこと、貫通電極11の先端部の研削は必要に応じて実施される工程であること、表面側保護層40および裏面側保護層52を形成する水溶性樹脂に熱伝導性を有する導電粒子を配合するようにしてもよいことは第1製造方法と同じである。
また、裏面支持板56を貼り付け、取り外す工程を省いてもよいことは第2製造方法と同じである。
ウエーハとICチップとの関係を示す概念図である。 第1製造方法によるICチップの貫通電極を示す断面図である。 第1製造方法が施される前のウエーハを示す断面図である。 第1製造方法の工程(1)を行った後のウエーハを示す断面図である。 第1製造方法の工程(2)を行った後のウエーハを示す断面図である。 第1製造方法の工程(3)を行った後のウエーハを示す断面図である。 第1製造方法の工程(4)を行った後のウエーハを示す断面図である。 第1製造方法の工程(5)を行った後のウエーハを示す断面図である。 第1製造方法の工程(6)を行った後のウエーハを示す断面図である。 第1製造方法の工程(7)を行った後のウエーハを示す断面図である。 第1製造方法の工程(8)を行った後のウエーハを示す断面図である。 第1製造方法の工程(9)を行った後のウエーハを示す断面図である。 第1製造方法の工程(10)を行った後のウエーハを示す断面図である。 第1製造方法の工程(11)を行った後のウエーハを示す断面図である。 第1製造方法の工程(12)を行った後のウエーハを示す断面図である。 第1製造方法の工程(13)を行った後のウエーハを示す断面図である。 第1製造方法の工程(14)を行った後のウエーハを示す断面図である。 第1製造方法の工程(15)を行った後のウエーハを示す断面図である。 第1製造方法の工程(16)を行った後のウエーハを示す断面図である。 第1製造方法の工程(17)を行った後のウエーハを示す断面図である。 第1製造方法の工程(18)の第1段階を行った後のウエーハを示す断面図である。 第1製造方法の工程(18)の第2段階を行った後のウエーハを示す断面図である。 第1製造方法の工程(18)の第3段階を行った後のウエーハを示す断面図である。 第1製造方法の工程(18)の第4段階を行った後のウエーハを示す断面図である。 第1製造方法の工程(18)の第5段階を行った後のウエーハを示す断面図である。 第1製造方法の工程(18)の第6段階を行った後のウエーハを示す断面図である。 第1製造方法の工程(18)の第7段階を行った後のウエーハを示す断面図である。 他の実施例による貫通電極の形状を示すICチップの断面図である。 他の実施例による貫通電極の形状を示すICチップの断面図である。 第2製造方法によるICチップの貫通電極を示す断面図である。 第2製造方法が施される前のウエーハを示す断面図である。 第2製造方法の工程(1)を行った後のウエーハを示す断面図である。 第2製造方法の工程(2)を行った後のウエーハを示す断面図である。 第2製造方法の工程(3)を行った後のウエーハを示す断面図である。 第2製造方法の工程(4)を行った後のウエーハを示す断面図である。 第2製造方法の工程(5)を行った後のウエーハを示す断面図である。 第2製造方法の工程(6)を行った後のウエーハを示す断面図である。 第2製造方法の工程(7)を行った後のウエーハを示す断面図である。 第2製造方法の工程(8)を行った後のウエーハを示す断面図である。 第2製造方法の工程(9)を行った後のウエーハを示す断面図である。 第2製造方法の工程(10)を行った後のウエーハを示す断面図である。 第2製造方法の工程(11)を行った後のウエーハを示す断面図である。 第2製造方法の工程(12)を行った後のウエーハを示す断面図である。 第2製造方法の工程(13)を行った後のウエーハを示す断面図である。 第2製造方法の工程(14)を行った後のウエーハを示す断面図である。 第2製造方法の工程(15)を行った後のウエーハを示す断面図である。 第2製造方法の工程(16)を行った後のウエーハを示す断面図である。 第2製造方法の工程(17)を行った後のウエーハを示す断面図である。 第2製造方法の工程(18)の第1段階を行った後のウエーハを示す断面図である。 第2製造方法の工程(18)の第2段階を行った後のウエーハを示す断面図である。 第2製造方法の工程(18)の第3段階を行った後のウエーハを示す断面図である。 第2製造方法の工程(18)の第4段階を行った後のウエーハを示す断面図である。 第2製造方法の工程(18)の第5段階を行った後のウエーハを示す断面図である。 第3製造方法によるICチップの貫通電極を示す断面図である。 第3製造方法が施される前のウエーハを示す断面図である。 第3製造方法の工程(1)を行った後のウエーハを示す断面図である。 第3製造方法の工程(2)を行った後のウエーハを示す断面図である。 第3製造方法の工程(3)を行った後のウエーハを示す断面図である。 第3製造方法の工程(4)を行った後のウエーハを示す断面図である。 第3製造方法の工程(5)を行った後のウエーハを示す断面図である。 第3製造方法の工程(6)を行った後のウエーハを示す断面図である。 第3製造方法の工程(7)を行った後のウエーハを示す断面図である。 第3製造方法の工程(8)を行った後のウエーハを示す断面図である。 第3製造方法の工程(9)を行った後のウエーハを示す断面図である。 第3製造方法の工程(10)を行った後のウエーハを示す断面図である。 第3製造方法の工程(11)を行った後のウエーハを示す断面図である。 第3製造方法の工程(12)を行った後のウエーハを示す断面図である。 第3製造方法の工程(13)を行った後のウエーハを示す断面図である。 第3製造方法の工程(14)を行った後のウエーハを示す断面図である。 第3製造方法の工程(15)を行った後のウエーハを示す断面図である。 第3製造方法の工程(16)を行った後のウエーハを示す断面図である。 第3製造方法の工程(17)を行った後のウエーハを示す断面図である。 第3製造方法の工程(18)を行った後のウエーハを示す断面図である。 第3製造方法の工程(19)を行った後のウエーハを示す断面図である。 第3製造方法の工程(20)を行った後のウエーハを示す断面図である。 第3製造方法の工程(21)を行った後のウエーハを示す断面図である。 第3製造方法の工程(22)の第1段階を行った後のウエーハを示す断面図である。 第3製造方法の工程(22)の第2段階を行った後のウエーハを示す断面図である。 第3製造方法の工程(22)の第3段階を行った後のウエーハを示す断面図である。 第3製造方法の工程(22)の第4段階を行った後のウエーハを示す断面図である。 第3製造方法の工程(22)の第5段階を行った後のウエーハを示す断面図である。 ICチップを積層した状態の断面図である。 半異方性エッチング装置を示す概念図である。 ウエーハの裏面研削概念図である。 ダイシングの概念図である。
符号の説明
10…ICチップ
11…貫通電極
12…ウエーハ
14…基板
16…絶縁膜
18…配線
20…パッド
22…シードメタル層
24…ハンダ
26…絶縁膜
28…フォトレジスト膜
30…(貫通電極用)ビアホール
31…分割用溝
34…フォトレジスト膜
40…表面側保護層
41…接着材
42…表面支持板
50…ウエーハシート
52…裏面側保護層
54…接着材
56…裏面支持板
100…半異方性エッチング装置
102…マグネトロン
104…石英管
106…導波管
110…処理室
112…陰極
114…メッシュ
116…エッチングガス導出管
118…電源装置
120…導線

Claims (9)

  1. 基板表面の回路部から引き出されている配線の接続端部であるパッドと電気的に接続され、前記パッドから前記基板を貫通し、基板裏面から突出して形成された貫通電極を備え、前記パッドから前記基板裏面に至る貫通孔の内周面に、前記貫通孔の内周面と前記貫通電極との間の絶縁を行う絶縁膜が形成されていることを特徴とするICチップ。
  2. 前記貫通電極の接合用の先端部分を除き、前記貫通電極の外周を覆う前記絶縁膜が前記基板裏面から突設されていることを特徴とする、請求項1に記載のICチップ。
  3. すべての前記貫通電極について前記基板裏面から前記貫通電極の先端までの長さが揃えられていることを特徴とする、請求項1または2に記載のICチップ。
  4. (1)ウエーハ表面の回路部から引き出されている配線の接続端部であるパッド貫通孔形成位置に盲穴のビアホールを形成し、
    (2)前記ビアホールに導電性材料を充填して貫通電極を形成し、
    (3)水溶性樹脂を前記ウエーハ表面に塗布し、乾燥して表面側保護層を形成した後、前記表面側保護層に表面支持板を貼り付け、
    (4)基板裏面から基板を薄肉加工して前記貫通電極の先端部分を前記基板裏面から露出させ、
    (5)前記基板裏面にウエーハシートを貼着し、
    (6)水溶性樹脂を前記ウエーハシートに塗布し、乾燥して裏面側保護層を形成した後、前記裏面側保護層に裏面支持板を貼着し、
    (7)前記表面側保護層を除去して前記表面支持板を取り外し、前記回路部間をダイシングしてICチップを個別化することを特徴とするICチップの製造方法。
  5. (1)ウエーハ表面の回路部から引き出されている配線の接続端部であるパッド貫通孔形成位置に盲穴のビアホールを形成するとともに、ビアホールと同時あるいはその前後において回路部間にICチップの分割用溝を形成し、
    (2)前記ビアホールに貫通電極を構成する導電性材料を充填して貫通電極を形成し、
    (3)水溶性樹脂を前記ウエーハ表面に塗布し、乾燥して表面側保護層を形成した後、前記表面側保護層に表面支持板を貼り付け、
    (4)基板裏面から基板を薄肉加工し、前記基板裏面が前記分割用溝に達するまであるいはその近傍まで除去して前記貫通電極の先端部分を前記基板裏面から露出させ、
    (5)前記基板裏面にウエーハシートを貼着し、
    (6)前記表面側保護層を除去して前記表面支持板を取り外して前記ICチップを個別化することを特徴とするICチップの製造方法。
  6. (1)フォトレジスト膜にてウエーハ表面を覆った後、ウエーハをICチップに分割する回路部間の分割位置を現像にて除去し、
    (2)エッチングにて分割位置に一致する部位の基板を除去して分割用溝を形成し、
    (3)新たなフォトレジスト膜にて前記ウエーハ表面を覆った後、貫通電極を形成する位置を現像にて除去し、
    (4)エッチングにて前記貫通電極を形成する位置に一致する部位の前記基板を除去して盲穴である貫通電極用のビアホールを形成し、
    (5)パッドの表面から前記ビアホールの内面にかけて絶縁膜を形成し、
    (6)前記パッドの表面および前記ビアホールの内面側の前記絶縁膜に導電性材料付着用のシードメタル層を設け、
    (7)前記パッドの表面から前記ビアホール内にかけて導電性材料を施して貫通電極を形成し、
    (8)水溶性樹脂を前記ウエーハの表面に塗布した後、乾燥して表面側保護層を形成し、
    (9)前記表面側保護層の表面に表面支持板を貼り付け、
    (10)基板裏面から基板を薄肉加工して前記貫通電極の先端部分を前記基板裏面から露出させ、
    (11)前記貫通電極の前記絶縁膜の前記基板裏面から露出した部分を除去し、
    (12)前記基板裏面にウエーハシートを貼着し、
    (13)前記表面側保護層を除去して前記表面支持板を取り外し、ICチップを個別状態とすることを特徴とするICチップの製造方法。
  7. 前記基板裏面から前記基板を薄肉加工して前記貫通電極の先端部分を前記基板裏面から露出させ、前記貫通電極の前記絶縁膜の前記基板裏面から露出した部分を除去する工程に続き、更に前記基板裏面をエッチングする基板薄肉化エッチング工程を付加したものであることを特徴とする、請求項4〜6のいずれかに記載のICチップの製造方法。
  8. 前記貫通電極の先端部分を前記基板裏面から露出させる工程の後、
    すべての前記貫通電極について前記基板裏面から前記貫通電極の先端までの長さを揃えるために、前記貫通電極の先端を研削加工する工程を付加したものであることを特徴とする、請求項4〜6のいずれかに記載のICチップの製造方法。
  9. 前記ビアホール又は前記ビアホールと前記分割用溝とが異方性プラズマエッチング、半異方性プラズマエッチング、イオンミリング、又はサンドブラストのいずれかによって形成されることを特徴とする、請求項4〜6のいずれかに記載のICチップの製造方法。
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