JP2008237651A - 貯留皿ユニット及び遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】貯留皿に動作を付加することにより不要時に収納させて遊技者の邪魔にならないようにしたり、その動作によって遊技性や演出性を生み出すことのできる貯留皿ユニット及び遊技機を提供すること。
【解決手段】この貯留皿ユニット14は、球20を用いた遊技を実現する遊技盤6を内包するパチンコ機2の前面側に配置され、パチンコ機2内部を通って排出される球20を貯留する下皿14bと、下皿14bをパチンコ機2の後方に向けて収納可能に前後移動させる移動機構16とを有する。
【選択図】図2
【解決手段】この貯留皿ユニット14は、球20を用いた遊技を実現する遊技盤6を内包するパチンコ機2の前面側に配置され、パチンコ機2内部を通って排出される球20を貯留する下皿14bと、下皿14bをパチンコ機2の後方に向けて収納可能に前後移動させる移動機構16とを有する。
【選択図】図2
Description
本発明は、貯留皿ユニット及び遊技機に係り、特に貯留皿を移動可能に構成して利便性、演出性の向上を図る貯留皿ユニット等に関する。
パチンコ機等の遊技機では、発射ユニットによって弾球された球が遊技盤面上の遊技領域内を流下して、その流下の過程で球が遊技領域内のゲージ(釘ともいう。)や羽根車に衝突しつつ転回して流下方向が変化する。その結果、遊技領域内に配置された各種入賞口に球が入賞すれば所定の景品球払出しがされ、一方いずれの入賞口にも入賞せずアウト口に球が流入すれば景品球払出しはされない。遊技者は、弾球における自らの技量を発揮して、又は球の流下における偶然性を利用しつつ球の入賞及び景品球払出しを期待し、遊技を楽しむのである。
一般に、パチンコ機は遊技媒体としての球を貯留するための貯留皿を備えている。この貯留皿は、パチンコ機の前面やや下方に設けられた部材であって、凹状の貯留部を有してその貯留部に多数の球を貯留可能とされている。
貯留皿には、1つの皿であらゆる貯留機能を実現するものもあるが、上皿と下皿とが別体で構成されたものもある。この上皿は、パチンコ機から払い出される景品球を受け取る機能と球を球発射ユニットに向けて送り出す機能とを有している。そして、下皿は、上皿からの余剰球を受け取ったりファール球(弾球強度が弱く、遊技領域にまで到達しなかった球。)を受け取ったりする機能を有している。そして、遊技終了時には、上皿の球を一旦下皿に向けて排出し、更に下皿の球をその下方の球箱に向けて排出することが可能となっている。例えば上皿と下皿とが別体に構成されたものとして、特許文献1に開示のものがある。
一方、遊技機の前面に遊技者の腕や荷物を置くための載置台を収納可能にした構造、灰皿を収納可能にした構造は、例えば特許文献2〜4に開示されている。
しかしながら、このような貯留皿はパチンコ機の下方部分に固定的に設けられており、球を貯留するという機能以外に特段の機能を有していない。パチンコ機の下方部分の大半を占めており遊技者にとって邪魔になる場合があるという問題もある。しかも、パチンコ機の前面に設けられて遊技者の目につき易く大きな位置を占めているにも拘わらず、遊技性や演出性に殆ど寄与しておらず、貯留皿によって興趣を増大させることが殆ど行われていない。
更に、上記特許文献2〜4に開示の構造においては、載置台や灰皿を収納可能に構成しているものの、遊技機前面下方の大部分を占める貯留皿が固定されており、例えば球箱載置台等の清掃時において邪魔であることに代わりはない。しかも、これらは、遊技性や演出性の向上を意図したものでなく、遊技者の興趣向上に殆ど寄与していない。
本発明は上記の事情に鑑みて為されたもので、貯留皿に動作を付加することにより不要時に収納させて遊技者の邪魔にならないようにしたり、その動作によって遊技性や演出性を生み出すことのできる貯留皿ユニット及び遊技機を提供することを例示的課題とする。
上記の課題を解決するために、本発明の例示的側面としての貯留皿ユニットは、遊技媒体を用いた遊技を実現する遊技装置体を内包する遊技機の前面側に配置され、遊技機内部を通って排出される遊技媒体を貯留する貯留皿と、貯留皿を遊技機の後方に向けて収納可能に前後移動させる移動機構とを有することを特徴とする。貯留皿が遊技機の後方に向けて収納可能となっているので、使用しない場合に貯留皿を収納することにより遊技機前方のスペースを有効に利用することができる。貯留皿を収納すれば、遊技機島の遊技媒体用箱の載置台の清掃も簡単に行うことができる。
なお、遊技機は例えばパチンコ機やパチスロ機であり、遊技装置体は例えば遊技盤や回胴体であり、遊技媒体は例えば球(パチンコ球)やコインである。また、遊技機から遊技者に向かう方向を前方、反対に遊技者から遊技機に向かう方向を後方とする。
貯留皿を前後方向に駆動する駆動手段を更に有してもよい。駆動手段によって貯留皿を前後方向に駆動するので、収納時や使用時にわざわざ手で引き出したり押し込んだりする必要がない。したがって、スイッチ等の操作だけで簡単に貯留皿の前後駆動を行うことができる。なお、駆動手段は、例えば各種モータ、ソレノイド等のアクチュエータである。
遊技機の電源オンオフを検知する検知手段と、検知結果に基づき駆動手段を駆動制御する制御手段とを更に有してもよい。遊技機の電源オフ時に自動的に貯留皿が収納状態となり、電源オン時に自動的に使用状態(すなわち、前方に引き出された状態。)となるように制御駆動することができる。したがって、遊技機ホールにおいても開店に伴って全台の貯留皿を使用状態とし、閉店に伴って全台の貯留皿を収納状態とすることができるので、開店時の準備や閉店時の清掃等の手間を大幅に削減することができる。
遊技機における遊技開始を検知する検知手段と、検知結果に基づき駆動手段を駆動制御する制御手段とを更に有してもよい。遊技開始前は貯留皿を収納状態とし、遊技開始に伴って貯留皿を使用状態とすることができるので、わざわざ手で貯留皿を引き出す必要がなく遊技者にとって便利である。遊技開始前においては貯留皿が収納状態となっているので、載置台のスペースを有効に利用することもできる。しかも遊技開始と共に貯留皿が奥から迫り出してくるので、遊技者に意外性を与え、高い演出効果を生み出すことができる。
遊技機における遊技の状況に基づき駆動手段を駆動制御する制御手段を更に有してもよい。この制御手段によって、遊技の状況に基づき貯留皿を駆動することができるので、従来は遊技媒体を貯留する機能のみであった貯留皿に遊技演出機能をも付加することができる。遊技機前面の大きな位置を占める貯留皿が、遊技状況に応じて迫り出したり引っ込んだり前後往復したりするように構成することができるので、遊技者の目につきやすい遊技機前面において迫力のある遊技演出を行うことができる。また、貯留皿の前後移動により、貯留皿内の遊技媒体が互いに擦れ合う音を生じ、その音によっても遊技者の興趣を向上させることができる。
貯留皿内部の遊技媒体の貯留量を検出する貯留量検出手段を更に有してもよい。貯留皿内部に貯留されている遊技媒体の貯留量に応じて、貯留皿の前後動作の動作やその動作制御を行うことができる。例えば、貯留皿内部に遊技媒体がない場合に貯留皿を収納し、遊技媒体がある場合には貯留皿を収納しないように構成することもできる。また、遊技媒体の貯留量が多い場合に前後移動の速度を低くし、遊技媒体の貯留量が少ない場合に前後移動の速度を高くすることも可能となる。
本発明の他の例示的側面としての遊技機は、遊技機の周囲を囲む枠体と、遊技装置体と、遊技装置体に対して一定距離以上離間して配置された前面透明板と、遊技媒体を遊技装置体の上部に向けて発射する発射ユニットと、上記の貯留皿ユニットとを有することを特徴とする。
この遊技機は上記の貯留皿ユニットを有しているので、遊技者は遊技機前面のスペースを有効に利用することができる。遊技機ホールにとっても開店準備や閉店後の清掃作業が容易となり、非常に便利である。また、従来遊技機に固定された状態で遊技媒体を貯留する機能しか発揮しなかった貯留皿が遊技機前面において新たな遊技性や演出性を生み出すので、遊技者は興趣を感じつつ楽しく遊技を行うことができる。
本発明の更なる目的又はその他の特徴は、以下添付図面を参照して説明される好ましい実施の形態によって明らかにされるであろう。
本発明によれば、使用しない場合に貯留皿を収納することにより貯留皿が邪魔にならないようにして遊技機前方のスペースを有効に利用することができる。また、貯留皿を収納することによって遊技機島の載置台の清掃も簡単に行うことができる。
また、貯留皿に意外性のある前後動作を行わせることができるので、従来は遊技媒体を貯留する機能のみであった貯留皿に遊技演出機能をも付加することができる。その結果、遊技者の目につきやすい遊技機前面において迫力のある遊技演出を行うことができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る遊技機としてのパチンコ機2の外観斜視図である。このパチンコ機2は、枠体3、遊技盤(遊技装置体)6、図柄表示装置7、前面ガラス(前面透明板)10、発射ユニット(図示せず。)、貯留皿ユニット14を有している。
パチンコ機2は、組合せ式パチンコ機、封入循環式パチンコ機、雀球機等を含む。また、遊技機としてはパチンコ機の他に、パチスロ機、スロットマシン、各種ゲーム機やアーケードマシン等を概念することができ、要するに遊技媒体を用いた遊技を実現し、その遊技媒体を貯留する貯留皿を有するあらゆる遊技機に本発明を適用可能である。
枠体3は、このパチンコ機2の周囲及び前方を囲むためのものである。パチンコ機2は枠体3により囲まれて、内部に遊技盤6その他の各種機構部品を内包し、周囲側面及び前面からのパチンコ機2内部への不正アクセスを防止する機能を有している。例えば、最後方に配置されてパチンコ機2の周囲を囲む筐体枠4、その前方にヒンジ部22によって前方開閉可能に揺動支持されて遊技盤6を保持する機枠9、機枠の更に前方にヒンジ部22によって前方開閉可能に揺動支持されて前面ガラス10とその周囲を装飾する装飾部材32とを保持する装飾枠12とを有して枠体が構成されるが、その詳細は説明を省略する。
遊技盤6は、このパチンコ機2において、遊技媒体としての球20の流下による遊技を実現するための遊技装置体である。遊技盤6の遊技盤面6aには、略円形状に周囲を囲むようにレール飾り26が取り付けられ、このレール飾り26の内側面26aが遊技盤面6aに対して立設して遊技領域6bを画定している。その遊技領域6b内の略中央部には、図柄表示装置7が設けられている。そしてその図柄表示装置7の周囲に多数のゲージ27、普通入賞口28、特別入賞口28a、始動入賞口29、大入賞口29a、アウト口30、その他の各種役物(例えば、羽根車等。)が配置されている。
図示しない球発射装置により球20が遊技領域6b内の上部に向けて発射されると、球20がゲージ27に衝突してその流下方向を変えつつ遊技領域6b内を流下するようになっている。その流下の途中で、あるものは普通入賞口28に入賞して一定数の景品球払出しの契機となり、あるものは特別入賞口28aに入賞して普通入賞口28への入賞時よりも多数の景品球払出しの契機となり、あるものはいずれの入賞口にも入賞せずにアウト口30からパチンコ機2の外部へと排出される。
なお、本実施の形態において、遊技機としてパチンコ機2を例示し、遊技装置体として遊技盤6を例示して説明している。しかしながら、遊技機がパチスロ機である場合は、回胴体が遊技媒体としてのコインを用いた遊技を実現する遊技装置体に相当する。
図柄表示装置7は、例えば液晶表示装置・有機ELディスプレイ・LED等により構成されて遊技盤面6a側から視認可能に設けられ、その表示画面(映像表示面)7a上に映像表示を行うものである。この表示画面7a上には、例えば、3桁の数字又は文字等より構成される表示図柄7bが回転又は停止するように映像として表示される。また、例えば、キャラクター等によるストーリー仕立ての映像としての演出映像7cも表示画面7a上に表示されるようになっている。
球20が始動入賞口29に入賞すると、表示画面7a上の表示図柄7bが回転表示を開始し、徐々に速度を落として停止表示するようになっている。その停止表示の際の表示図柄7bが所定の態様(例えば、「7・7・7」。)であれば「大当たり」となり、大入賞口29aが開放して多量の球20を入賞可能とする。大入賞口29aに多量の球20が入賞すれば、それに伴い多量の球20が景品球として払い出され、遊技者は大きな利益を得ることになる。一方、停止表示の際の表示図柄7bが所定の態様以外である場合には、「外れ」となり、大入賞口29aは開放せず、遊技者は景品球を獲得することができない。
このように、図柄表示装置7の表示画面7a上に表示される表示図柄7bの停止態様は、遊技者にとって大きな利益が得られるかどうかと連係するものである。なお、この図柄表示装置7においては、後述するように遊技の状況に応じて様々な演出映像7cが表示されるようになっており、その遊技の状況に応じて貯留皿ユニット14も様々な動作をするようになっている。
前面ガラス10は、遊技盤6に対して一定距離以上離間して配置された透明板である。前面ガラス10は透明平板ガラスで形成されて装飾枠12に保持され、遊技盤6との間に球20が流下する流下空間を形成する機能、遊技者が前面ガラス10を通して遊技盤6を視認できるように視認性を確保する機能、遊技者が遊技盤6に不正にアクセス(接触)できないように不正アクセスを防止する機能、を発揮する。
前面透明板としてはガラス素材の前面ガラス10の他に、もちろん透明アクリル等の樹脂材料が使用されてもよい。また、本実施の形態においては、前面ガラス10が装飾枠12に保持されるが、前面ガラス10が遊技盤6の前面に取り付けられて、遊技盤6とともに機枠9に保持されるように構成されていてもよい。
発射ユニットは、球供給装置によって貯留皿ユニット14の一部としての上皿14aから発射位置に送り出された球20を遊技領域6bの上部に向けて発射(弾球)するためのものである。球発射装置は、例えば発射位置の球20を弾球する発射杆、その発射杆を駆動する発射モータ、発射杆を付勢して弾球のための力を発生させる発射バネ等を有してユニット構成され、機枠9に取り付けられている。その発射ユニットによる球発射のため、遊技者の操作に基づいて球発射のオンオフ及びその発射強度調整を実現する発射ハンドル15がパチンコ機2の前面下方に設けられている。
貯留皿ユニット14は、球20を貯留する貯留皿、その貯留皿を前後移動させる移動機構16、移動機構16を駆動制御する制御回路(制御手段)17、パチンコ機2における遊技開始を検知するオンオフセンサ(検知手段)18を有している。パチンコ機2によっては貯留皿を1つのみ有する構成のものもあり、その場合は移動機構16がその1つの貯留皿を前後方向に移動させる。しかし、本実施の形態においては、パチンコ機2が貯留皿としての上皿14aと下皿14bと別々に有している。
その上皿14aはパチンコ機2の前面側であって前面ガラス10の下方に配置されて球20を貯留する。上皿14aは、球20が入賞口28,28a,29,29a等に入賞することによりパチンコ機2内部から払い出された景品球を受け取る機能、球20を球供給装置(図示せず。)を介して発射ユニットに導くべく貯留する機能を有している。そして、遊技終了時には、遊技者が球排出ボタン14cを操作することにより、球20を上皿14aから下皿14bへと排出することができるようになっている。
下皿14bは、上皿14aの更に下方に配置され、上皿14aから排出された球20を受け取る機能、ファール球をパチンコ機2内部から受け取る機能、その更に下方の球箱載置台に載置された球箱に向けて排出落下させるべく球20を貯留する機能を有している。なお、貯留皿を1つのみ有する構成のパチンコ機2においては、その1つの貯留皿がこれら上皿14aの有する機能及び下皿14bの有する機能をすべて備えることとなる。
この下皿14bは、移動機構16によって前後移動可能となっている。図2は、この貯留皿ユニット14の概略構成を示す構成図である。
移動機構16は、例えば駆動モータ16a、そのモータ軸に固定されたギア16b、下皿14bに前後に延びるように設けられてギア16bと歯合するラック部16cを有して構成される。この駆動モータ16aが駆動されてギア16bが時計回り・反時計回りに回転することにより、下皿14bが前後方向に移動されるようになっている。その下皿14bが後方に移動されたときにその下皿14bを収納できるように、このパチンコ機2の内部(具体的には、パチンコ機2の下方内部の後方部分であって、筐体枠4の内部部分。)には図示しない収納空間が形成されている。
下皿14bには、上皿14aから排出された球20やパチンコ機2の内部から排出されるファール球を受け取るための受取経路14dが形成されている。この受取経路14dは、下皿14bの前後移動に追従するように、パチンコ機2本体側の排出経路14eに対してスライド可能に構成されている。もちろん、受取経路14d又は排出経路14eの少なくとも一方が、ゴム材料や蛇腹構造等によって可撓性を有するように構成され、下皿14bの前後移動による変形を吸収するようになっていてもよい。
この駆動モータ16aは制御回路17に接続されている。この制御回路17は、駆動モータ16aに対して駆動のための制御信号を送出するためのものであり、オンオフセンサ18及び主基板(遊技制御基板)19に接続されている。なお、制御回路17が駆動モータ16aに送出する制御信号のうち、下皿14bを前方へ移動させるための制御信号を前方移動信号といい、後方へ移動させるための信号を後方移動信号ということとする。
オンオフセンサ18は、遊技者がこのパチンコ機2での遊技を開始したことを検知するためのものであり、例えば発射ハンドル15に備えられるタッチセンサ等がこれに該当する。そして、このオンオフセンサ18がオン(すなわち、遊技開始。)を検知したときにオン信号を制御回路17へと送出し、オフ(すなわち、遊技終了。)を検知したときにオフ信号を制御回路17へと送出するようになっている。
制御回路17はオン信号を受け取ると、駆動モータ16aに前方移動信号を送出する。そして、オフ信号を受け取ると、駆動モータ16aに後方移動信号を送出する。それにより、遊技開始と同時に下皿14bを使用状態とし、遊技終了と同時に下皿14bを収納状態とすることができる。もちろん、遊技終了後に、遊技者が球20を排出するための時間的余裕を考慮して、遊技終了から所定時間経過後に下皿14bを収納状態とするように構成してもよい。
主基板19は、このパチンコ機2の全体動作を制御するための回路基板であり、図柄制御基板8を介して図柄表示装置7に接続されている。そして、後述する予告演出が行われるか否か、抽選結果が大当たりとなるか否か等の遊技状況が主基板19によって決定され、その決定された遊技状況に応じて図柄表示装置7に表示する表示図柄7bや演出映像7cを図柄制御基板8が制御するようになっている。
主基板19は、遊技状況に応じて制御回路17にも制御信号を送出する。例えば、遊技状況が後述する「高信頼度予告演出実行状況」や「大当たり状態」となった場合に、下皿14bに演出動作を実行させるための下皿演出信号を送出する。制御回路17は、主基板19から下皿演出信号を受け取ると、駆動モータ16aに向けて前方移動信号と後方移動信号とを交互に繰り返して送出する(この送出信号を、往復動作信号ということとする。)。そして駆動モータ16aはその往復動作信号を受け取ると回転軸を往復回転させ、それにより、下皿14bが前後に往復動作を繰り返すようになっている。
なお、下皿14bには、その内部の球20の貯留量を検出する貯留量センサ(貯留量検出手段)13が主基板19に接続されて配置されている。この貯留量センサ13は、例えば球20の投受光により下皿14b内部の球20存否を検出する投受光センサであってもよいし、球20の重量によって球20の存否を検出するマイクロスイッチや圧力センサであってもよい。
この貯留量センサ13によって下皿14b内部に球20が有ることが検出された場合には、主基板19が制御回路17に対して駆動モータ16aへの後方移動信号の送出を禁止し、下皿14bが後方移動しないように構成されている。したがって、下皿14b内に遊技者が球20を貯留した状態で下皿14bが収納されてしまうのを防止することができるようになっている。
なお、本実施の形態においては、貯留量センサ13が下皿14b内部の球20の存否を検出する構成としているが、もちろん公知の検出手段によって下皿14b内部の球20の貯留量を検出するように構成されていてもよい。それにより、球20の貯留量に応じて下皿14bの前後移動の速度を変化させたり、移動量を変化させたりすることもできる。
次に、この貯留皿ユニット14の動作について図3のフローチャートを用いて説明する。なお、このパチンコ機2は多彩な遊技の状況を有しており、その遊技の状況は、例えば「信頼度の低い予告演出」が実行される状況(低信頼度予告演出実行状況)、「信頼度の高い予告演出」が実行される状況(高信頼度予告演出実行状況)、「待機状態」、「リーチ演出」が実行される状況(リーチ演出状況)、「大当たり状態」等の種々の状況を含む。
ここで、遊技の状況とは、遊技者に対して付与される利益(例えば、景品球等。)、利益獲得の期待値、表示画面7a上での映像表示等の演出等に基づき変化する遊技中の状況である。本実施の形態においては、例えば、図柄表示装置7の表示図柄7bが停止表示している状況(すなわち、球20が始動入賞口29に入賞していない状況。)を「待機状態」、回転表示中の表示図柄7bが所定態様(例えば、「7・7・7」。)で停止するとの期待値が低い予告演出(換言すれば、大当たりとなる可能性が低い場合に実行される予告演出、又は大当たりとなる場合に実行される可能性の低い予告演出。)が実行される状況を「低信頼度予告演出実行状況」、回転表示中の表示図柄7bが所定態様で停止するとの期待値が高い予告演出(換言すれば、大当たりとなる可能性が高い場合に実行される予告演出、又は大当たりとなる場合に実行される可能性の高い予告演出。)が実行される状況を「高信頼度予告演出実行状況」、表示図柄7bの3桁のうち2桁が所定態様を指標する「7」で停止しており残りの1桁が回転表示中のリーチ状態において演出が実行される状況を「リーチ演出状況」、表示図柄7bが所定態様で停止表示した状態を「大当たり状態」ということとする。
なお、パチンコ機2は、予め内部に複数種類の予告演出を有しており、遊技の状況に応じて、いずれかの予告演出を選択して実行することが可能となっている。例えば、表示図柄7bの回転表示中に、その表示図柄7bが停止する際の停止態様が所定態様となるか否かについての抽選がパチンコ機2内部で行われる。その抽選の結果、停止態様が所定態様であることが決定した場合に、パチンコ機2は回転表示中に予告演出を行うか否かを決定する。予告演出を行うと決定した場合に、複数の予告演出の中から1の予告演出を選択して実行するが、そのときに高い頻度で選択される予告演出を「信頼度の高い予告演出」という。反対に、所定態様が決定した場合であってその予告演出が実行される場合に、低い頻度で選択される予告演出(換言すれば、所定態様でないことが決定した場合であってその予告演出が実行される場合に、高い頻度で選択される予告演出。)を「信頼度の低い予告演出」という。
遊技開始前の状態においては、下皿14bは収納状態となっている(S.1)。遊技者が発射ハンドル15を操作して遊技を開始すると(S.2)、球20が遊技領域6bの上部へと発射されて流下し、同時にオンオフセンサ18によって遊技開始が検知される。そして、駆動モータ16aに前方移動信号が送出され、下皿14bが前方へ移動して使用状態となる(S.3)。
球20が始動入賞口29に入賞すると(S.4)、表示図柄7bが回転表示を開始する。ここで、パチンコ機2内部において予告演出が行われるか否かが決定される(S.5)。予告演出が行われることが決定された場合(S.5)、「信頼度の低い予告演出」が選択された(「低信頼度予告演出実行状況」)か否かが判断される(S.6)。
「信頼度の低い予告演出」が選択された場合(S.6)、表示画面7a上に低信頼度予告演出実行状況に係る演出映像7cが表示され、駆動モータ16aに1往復分の往復動作信号が送出され、下皿14bが1往復だけ前後移動する(S.7)。このとき、下皿14b内に貯留されている球20が「ジャラ」と音を立てるので、遊技者は下皿14bの意外な動作と球20の擦れ合う音によって大きな興趣を感じることとなる。
そして、表示図柄7bが所定態様以外の態様で停止(いわゆる「外れ」。)した場合は(S.8)、下皿14bは停止したまま動作をしない(S.9)。しかし、表示図柄7bが所定態様で停止すると(S.8)、パチンコ機2は大当たり状態となる(S.10)。この大当たり状態においては、遊技者が下皿14bから下方の球箱へと球排出を行う場合が多いため、その利便のため下皿14bが停止したまま動作をしない(S.11)でも構わない。
しかし、遊技者の興趣向上のため、例えば、駆動モータ16aに往復動作信号が繰り返し送出されて下皿14bが小刻みに前後振動を繰り返すようになっていてもよい。下皿14b内に貯留されている球20が「ジャラジャラジャラ・・・」と繰り返し音を立てるので、遊技者は下皿14bの意外な動作と球20の擦れ合う音によって非常に大きな興趣を感じることとなる。
一方、「信頼度の高い予告演出」が選択された場合(S.6)、表示画面7a上に高信頼度予告演出実行状況に係る演出映像7cが表示され、駆動モータ16aに2往復分の往復動作信号が送出され、下皿14bが2往復だけ前後移動する(S.12)。このとき、下皿14b内に貯留されている球20が「ジャラジャラ」と音を立てるので、遊技者は下皿14bの意外な動作と球20の擦れ合う音によって大きな興趣を感じることとなる。
そして、表示図柄7bが所定態様以外の態様で停止(いわゆる「外れ」。)した場合は(S.8)、下皿14bは停止したまま動作をしない(S.9)。しかし、表示図柄7bが所定態様で停止すると(S.8)、パチンコ機2は大当たり状態となる(S.10)。この大当たり状態においては、遊技者が下皿14bから下方の球箱へと球排出を行う場合が多いため、その利便のため下皿14bが停止したまま動作をしない(S.11)でも構わない。
しかし、遊技者の興趣向上のため、例えば、駆動モータ16aに往復動作信号が繰り返し送出されて下皿14bが小刻みに前後振動を繰り返すようになっていてもよい。下皿14b内に貯留されている球20が「ジャラジャラジャラ・・・」と繰り返し音を立てるので、遊技者は下皿14bの意外な動作と球20の擦れ合う音によって非常に大きな興趣を感じることとなる。
なお、大当たり終了後等の場合において、遊技者が遊技を終了すると(S.13)、オンオフセンサ18によって遊技終了が検知される。その際、貯留量センサ13によって下皿14b内の球20の有無が検出される(S.14)。遊技者が球20をまだ球箱へ排出完了しておらず下皿14b内に球20が残っている場合には(S.14)、後方移動信号の送出が禁止され、下皿14bが後方へ移動せず使用状態のままとなる(S.15)。しかしながら、遊技者が球20を球箱へと排出済みであって下皿14b内に球20がない場合には(S.14)、駆動モータ16aに後方移動信号が送出され、下皿14bが後方へ移動して収納状態となる(S.16)。
以上、本発明の好ましい実施の形態を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、その要旨の範囲内で様々な変形や変更が可能である。例えば、上記実施の形態においては、オンオフセンサ18が発射ハンドル15に備えられて遊技者による遊技を検知するものである。そのため、遊技者が遊技を開始するとともに下皿14bが前方へと移動し、遊技者はその意外な動作に興趣を感じるようになっている。そして、遊技終了後には下皿14bが収納されてパチンコ機2の前方スペースを遊技者が有効に利用できるようになっている。
しかし、例えばオンオフセンサがパチンコ機2の電源オンオフを検知するように構成されていてもよい。それにより、パチンコホール開店に伴い各パチンコ機2を電源オン状態とすると、一斉に各パチンコ機2の下皿14bを使用状態とすることができる。遊技開始・終了時に下皿14bが前後移動しないので、下皿14bの動作回数を低減して寿命を向上させることもできる。また、下皿14bが収納されている状態においてその前方スペースに遊技者が置いた荷物が、遊技開始と共に前方移動した下皿14bによって押し出されて落下するのを防止することもできる。
更に、このオンオフセンサ18が筐体枠4と機枠9との開閉や機枠9と装飾枠12との開閉を検知するものであったり、各枠体を施錠する図示しない施錠装置における解錠鍵の挿脱、キーシリンダーの回転を検知するものである場合には、メンテナンスのために枠体を開放したり施錠装置を解錠した場合に下皿14bを収納状態とし、メンテナンスが終了して枠体を閉鎖したり施錠装置を施錠した場合に下皿14bを使用状態とすることもできる。
2:パチンコ機(遊技機)
3:枠体
4:筐体枠
6:遊技盤(遊技装置体)
6a:遊技盤面(表面)
6b:遊技領域
7:図柄表示装置
7a:表示画面(映像表示面)
7b:表示図柄
7c:演出映像
8:図柄制御基板
9:機枠
10:前面ガラス(前面透明板)
12:装飾枠
13:貯留量センサ(貯留量検出手段)
14:貯留皿ユニット
14a:上皿
14b:下皿
14c:球排出ボタン
14d:受取経路
14e:排出経路
15:発射ハンドル
16:移動機構
16a:駆動モータ
16b:ギア
16c:ラック部
17:制御回路(制御手段)
18:オンオフセンサ(検知手段)
19:主基板(遊技制御基板)
20:球(遊技媒体)
22:ヒンジ部(揺動支持部)
26:レール飾り
26a:内側面
27:ゲージ
28:普通入賞口
28a:特別入賞口
29:始動入賞口
29a:大入賞口
30:アウト口
32:装飾部材
3:枠体
4:筐体枠
6:遊技盤(遊技装置体)
6a:遊技盤面(表面)
6b:遊技領域
7:図柄表示装置
7a:表示画面(映像表示面)
7b:表示図柄
7c:演出映像
8:図柄制御基板
9:機枠
10:前面ガラス(前面透明板)
12:装飾枠
13:貯留量センサ(貯留量検出手段)
14:貯留皿ユニット
14a:上皿
14b:下皿
14c:球排出ボタン
14d:受取経路
14e:排出経路
15:発射ハンドル
16:移動機構
16a:駆動モータ
16b:ギア
16c:ラック部
17:制御回路(制御手段)
18:オンオフセンサ(検知手段)
19:主基板(遊技制御基板)
20:球(遊技媒体)
22:ヒンジ部(揺動支持部)
26:レール飾り
26a:内側面
27:ゲージ
28:普通入賞口
28a:特別入賞口
29:始動入賞口
29a:大入賞口
30:アウト口
32:装飾部材
Claims (7)
- 遊技媒体を用いた遊技を実現する遊技装置体を内包する遊技機の前面側に配置され、該遊技機内部を通って排出される前記遊技媒体を貯留する貯留皿と、
該貯留皿を前記遊技機の後方に向けて収納可能に前後移動させる移動機構と、を有する貯留皿ユニット。 - 該貯留皿を前後方向に駆動する駆動手段、を更に有する請求項1に記載の貯留皿ユニット。
- 前記遊技機の電源オンオフを検知する検知手段と、
該検知結果に基づき前記駆動手段を駆動制御する制御手段と、を更に有する請求項2に記載の貯留皿ユニット。 - 前記遊技機における遊技開始を検知する検知手段と、
該検知結果に基づき前記駆動手段を駆動制御する制御手段と、を更に有する請求項2に記載の貯留皿ユニット。 - 前記遊技機における遊技の状況に基づき前記駆動手段を駆動制御する制御手段、を更に有する請求項2に記載の貯留皿ユニット。
- 前記貯留皿内部の前記遊技媒体の貯留量を検出する貯留量検出手段、を更に有する請求項2から請求項5のうちいずれか1項に記載の貯留皿ユニット。
- 遊技機の周囲を囲む枠体と、
前記遊技装置体と、
前記遊技装置体に対して一定距離以上離間して配置された前面透明板と、
前記遊技媒体を前記遊技装置体の上部に向けて発射する発射ユニットと、
請求項1から請求項6のうちいずれか1項に記載の貯留皿ユニットと、を有する遊技機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007083782A JP2008237651A (ja) | 2007-03-28 | 2007-03-28 | 貯留皿ユニット及び遊技機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007083782A JP2008237651A (ja) | 2007-03-28 | 2007-03-28 | 貯留皿ユニット及び遊技機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008237651A true JP2008237651A (ja) | 2008-10-09 |
Family
ID=39909688
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007083782A Withdrawn JP2008237651A (ja) | 2007-03-28 | 2007-03-28 | 貯留皿ユニット及び遊技機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2008237651A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014121466A (ja) * | 2012-12-21 | 2014-07-03 | Sanyo Product Co Ltd | 遊技機 |
-
2007
- 2007-03-28 JP JP2007083782A patent/JP2008237651A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014121466A (ja) * | 2012-12-21 | 2014-07-03 | Sanyo Product Co Ltd | 遊技機 |
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