JP2008235741A - ノズル清浄化用カバー及び気相成長装置並びにノズルの清浄化方法 - Google Patents

ノズル清浄化用カバー及び気相成長装置並びにノズルの清浄化方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 ガス供給用ノズルを効果的に清浄化することが可能なノズル清浄化用カバー等を提供する。
【解決手段】 少なくとも、反応容器と、該反応容器内に配置され、ウエーハを載置するサセプタと、該サセプタを加熱する加熱手段と、前記反応容器中に突出し、該反応容器中にガスを供給するためのノズルとを具備する気相成長装置に用いられる、少なくとも清浄化作業時に前記ノズルを接触することなく包囲するように配置されるノズル清浄化用カバーであって、該ノズル清浄化用カバーは、前記ノズルを包囲する管状の包囲部と、該包囲部の下端から延びて前記サセプタに接触する台座部を有し、該台座部は、前記加熱手段により加熱された前記サセプタからの熱伝導により加熱され、該加熱された台座部からの熱伝導により前記包囲部が加熱されるものであるノズル清浄化用カバー。
【選択図】 図1

Description

本発明は、主にエピタキシャルウエーハの製造に使用される気相成長装置に用いられるノズル清浄化用カバー及びこれを具備する気相成長装置並びにこれを用いたノズルの清浄化方法に関する。
従来、気相成長によるエピタキシャルウエーハの製造方法が知られている。例えば、シリコン単結晶基板の主表面上に原料ガスを供給することによって、該主表面上にシリコンエピタキシャル層を気相成長させて、シリコンエピタキシャルウエーハを製造する方法である。このようなエピタキシャルウエーハの製造方法に用いられる気相成長装置の一種として、例えばいわゆる縦型気相成長装置(パンケーキ型気相成長装置)が知られている。
図5に、従来の縦型気相成長装置の一例を示した。この縦型気相成長装置100は、反応容器101と、反応容器101内に配置され、ウエーハWを載置する略円盤状サセプタ102と、このサセプタ102を支持する支持部材104と、該支持部材104を介してサセプタ102をその板面方向に回転させるための回転駆動装置105と、サセプタ102を介してサセプタ102上のウエーハWを所望の温度に加熱するための加熱装置106と、サセプタ102中央部の開口部102aを挿通しサセプタ102より上方に突出し、反応容器101中に原料ガスを供給するためのノズル103等を具備している。気相成長中にガス供給用ノズル(以下、単にノズルと言うことがある)103によりウエーハWの主表面上に気相成長用ガスを供給するため、ノズル103の複数形成されたガス放出孔103aを通じて、ノズル103より略水平方向に気相成長用ガスを放出するようになっている。
ところで、上記の縦型気相成長装置100においては、ノズル103がサセプタ102よりも上方に突出しているため、気相成長の際には、ノズル103が反応雰囲気に包まれてしまう。このため、ノズル103の外表面には、気相成長を繰り返すうちに次第にシリコンの堆積物(主に多結晶シリコンからなる;以下、シリコン堆積物と言う)が堆積してしまう。このようなシリコン堆積物が、ノズル103より剥離してサセプタ102上のウエーハW上に落下したりなどすると、気相成長後のエピタキシャルウエーハに積層欠陥等の結晶欠陥あるいはパーティクルが発生する原因となる。なお、縦型気相成長装置100においては、サセプタ102の上面や反応容器101の内壁面にも次第にシリコンが堆積するため、例えば定期的に反応容器101内を清浄化して、このシリコン堆積物を除去するようにしている。この清浄化(シリコン堆積物の除去)は、ノズル103のガス放出孔103aから清浄化用ガスとして塩化水素(HCl)ガスをキャリアガスの水素とともに放出し、シリコン堆積物と反応させてこれを気化する(エッチングする)ことで行う(例えば非特許文献1参照)が、これだけではノズルに付着したシリコン堆積物を十分に除去することは困難であり、ノズル清浄化は不十分であった。
このため、ノズル103を気相成長装置100から取り外し、フッ硝酸等の薬液によりシリコン堆積物を除去する方法が合わせて行われていたが、この方法では、ノズルの取り外し作業に起因する付帯作業が多く、生産性の低下につながっていた。
羽深等、「半導体プロセス用反応装置の使い方・考え方・選び方」、リアライズ理工センター、2005年9月21日、18頁
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、ガス供給用ノズルを効果的に清浄化することが可能なノズル清浄化用カバー及びこれを具備する気相成長装置並びにこれを用いたノズルの清浄化方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、少なくとも、反応容器と、該反応容器内に配置され、ウエーハを載置するサセプタと、該サセプタを加熱する加熱手段と、前記反応容器中に突出し、該反応容器中にガスを供給するためのノズルとを具備する気相成長装置に用いられる、少なくとも清浄化作業時に前記ノズルを接触することなく包囲するように配置されるノズル清浄化用カバーであって、該ノズル清浄化用カバーは、前記ノズルを包囲する管状の包囲部と、該包囲部の下端から延びて前記サセプタに接触する台座部を有し、該台座部は、前記加熱手段により加熱された前記サセプタからの熱伝導により加熱され、該加熱された台座部からの熱伝導により前記包囲部が加熱されるものであることを特徴とするノズル清浄化用カバーを提供する(請求項1)。
このような、ノズルを包囲する管状の包囲部と、該包囲部の下端から延びてサセプタに接触する台座部を有し、該台座部は、加熱手段により加熱されたサセプタからの熱伝導により加熱され、該加熱された台座部からの熱伝導により包囲部が加熱されるものであるノズル清浄化用カバーであれば、気相成長装置に用いて、サセプタからの熱により、台座部が加熱され、さらに包囲部に熱が伝わり、この包囲部の熱により、ノズルの表面を放射熱により加熱することができる。従って、ノズル表面温度を堆積物分解反応温度まで十分に高温にする事ができる。それと共に、清浄化用ガスをノズル近傍に供給することにより、ノズル外表面に付着した堆積物を効率的に除去しノズルを清浄化することができる。
この場合、前記台座部は、さらに、前記加熱手段により誘導加熱で加熱されるものであることが好ましい(請求項2)。
このように、台座部が加熱手段による誘導加熱によっても加熱されるものであれば、より効率的にノズル清浄化用カバーを加熱することできる。
また、前記包囲部は、前記ノズルから放出されたガスを流出するための開口部を有することができる(請求項3)。
このように、包囲部がノズルから放出されたガスを流出するための開口部を有するものであれば、ノズル外表面のみならず、サセプタ上などの堆積物も同時に除去することができる。
また、前記包囲部の高さは、前記ノズルの高さよりも高いことが好ましい(請求項4)。
このように、包囲部の高さがノズルの高さよりも高いものであれば、ノズル全体を加熱することができ、より効率的にノズル外表面に付着した堆積物を除去することができる。
また、前記ノズル清浄化用カバーの材質は、SiCをコーティングしたカーボン素材、またはSiC素材であることが好ましい(請求項5)。
このように、ノズル清浄化用カバーの材質がSiC(炭化珪素)をコーティングしたカーボン素材、またはSiC素材であれば、熱伝導率が高いため、効率的にサセプタからの熱により包囲部を加熱することができ、その結果、ノズルを効果的に加熱することができる。また、ガスに侵され難く、不純物を出し難いとの利点もある。
また、本発明は、少なくとも前記のノズル清浄化用カバーを具備することを特徴とする気相成長装置を提供する(請求項6)。
このような、少なくとも前記のノズル清浄化用カバーを具備する気相成長装置であれば、サセプタからの熱により加熱されたノズル清浄化用カバーの包囲部からの放射熱でもってノズルを加熱しながら清浄化用ガスを供給することにより、ノズル外表面に付着した堆積物を除去することができる。
この場合、前記ノズルに対する前記ノズル清浄化用カバーの位置を定める部材を具備することが好ましい(請求項7)。
このような、ノズルに対するノズル清浄化用カバーの位置を定める部材を具備する気相成長装置であれば、容易にノズル清浄化用カバーとノズルとの位置を最適な位置に位置決めすることができる。
また、本発明は、少なくとも前記のノズル清浄化用カバーを前記ノズルを包囲するように配置し、前記ノズル清浄化用カバーの前記包囲部からの放射熱で前記ノズルを加熱しながら前記ノズルと前記ノズル清浄化用カバーの間に清浄化用ガスを流し、ノズルの脱着を行わずに前記ノズルの清浄化を行うことを特徴とするノズルの清浄化方法を提供する(請求項8)。
このように、少なくとも前記のノズル清浄化用カバーをノズルを包囲するように配置し、ノズル清浄化用カバーの包囲部からの放射熱でノズルを加熱しながらノズルとノズル清浄化用カバーの間に清浄化用ガスを流し、ノズルの脱着を行わずにノズルの清浄化を行うノズルの清浄化方法であれば、気相成長装置からのノズルの脱着を行わなくとも十分なノズルの清浄化を行うことができる。また、ノズルの脱着を行わないので、ノズルの脱着に伴う付帯作業を減少させることができ、生産性を向上させることができる。
この場合、前記ノズルの表面温度が1000℃以上になるように加熱して前記ノズルの清浄化を行うことが好ましい(請求項9)。
このように、ノズルの表面温度が1000℃以上になるように加熱してノズルの清浄化を行えば、より効率よくノズルの清浄化を行うことができる。
本発明に係るノズル清浄化用カバー及びこれを具備する気相成長装置を用いれば、ガス供給用ノズルを効果的に清浄化することができる。
また、本発明に係るノズルの清浄化方法に従えば、ノズルの脱着を行わずに効果的なノズルの清浄化を行うことができる。
以下、本発明についてさらに詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
前述のように、従来、シリコンの気相成長を行う縦型気相成長装置において、ガス供給用ノズルの清浄化は、ノズルのガス放出孔から塩化水素等の清浄化用ガスを放出し、シリコン堆積物と反応させてこれを気化することにより行っていたが、これだけではノズルに付着したシリコン堆積物を十分に除去することは困難であり、ノズル清浄化は不十分であった。また、ノズルを気相成長装置から取り外し、薬液により堆積物を除去する方法も行われていたが、この方法では、ノズルの取り外し作業に起因する付帯作業が多く、生産性の低下につながるという問題があった。
そこで、本発明者らは、まず、上記のような清浄化用ガスによりシリコン堆積物を気化させて除去する方法において、シリコン堆積物が十分に除去されない原因について鋭意調査及び検討を行った。その結果、従来の清浄化方法では、ガス供給用ノズルの外表面付近には清浄化用ガスが十分に供給されない事に加えて、ほぼ室温で供給される清浄化用ガスが、ガス供給用ノズルの外周面を冷却するため、ノズル表面温度が十分な堆積物反応(分解)反応温度まで昇温せず、この清浄化処理を行うことによっても、ガス供給用ノズルの外周面のシリコン堆積物を除去すること(すなわち、ノズルの清浄化)が困難であることを見出した。
本発明者らは、このような知見に基づき、少なくともノズルの清浄化作業時に、ノズルの周囲に、ノズルと接触することなく包囲するようにノズル清浄化用カバーを配置し、これを加熱することで、ノズルの外表面を高温に維持しつつ、清浄化用ガスを供給することにより、ノズルの外表面に付着したシリコン堆積物を容易に分解除去できることに想到した。さらに、ノズル清浄化用カバーの加熱には、通常の気相成長装置が元来有するサセプタ加熱手段で加熱されたサセプタからの熱によりノズル清浄化用カバーを加熱することができることに想到し、本発明を完成させた。
以下では、本発明の実施の形態について、添付した図面に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。特に、以下では主にシリコンの気相成長を行う場合に関して説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、他の物質の気相成長を行う場合にも適用することができる。
図1は本発明に従うノズル清浄化用カバーと、それが具備される気相成長装置の要部の一例を示している。このノズル清浄化用カバー107は、ノズル103に接触することなくこれを包囲する管状の包囲部107aと、包囲部107aの下端から延びてサセプタ102に接触する台座部107bを有している。ノズル清浄化用カバー107は、台座部107bがサセプタ102に接触するように、例えば、サセプタ102上に安定するように設置される。また、包囲部107aはノズル103の外表面と接触しないように設置される。このような設置を容易に行うために、例えば、ノズル103に対するノズル清浄化用カバー107の位置を定める、ストッパーのような位置決め部材108を具備することが好ましい。また、ノズル清浄化用カバー107は、ノズル103の高さ方向全ての範囲を覆う寸法とすること、すなわち、ノズル清浄化用カバー107の包囲部107aの高さはノズル103よりも高くすることが好ましい。
そして、図1中に、熱の移動の様子を模式的に示したように、台座部107bは、加熱手段106により加熱されたサセプタ102からの熱伝導により加熱され、さらに、加熱された台座部107bからの熱伝導により包囲部107aが加熱される。そして、このようにして高温となった包囲部107aから、放射熱によりノズル103の外表面が加熱される。
また、図2にはノズル清浄化用カバー107の斜視図を示した。このノズル清浄化用カバー107は、ノズル103を包囲する管状の包囲部107aに、ノズル103から放出されたガスを流出するための開口部107cを有するものとすることができる。なお、図2には開口部107cとして包囲部107aを縦に分割するような溝形状のものを示したが、これに限定されず、例えば、複数の孔でもよい。
また、台座部107bの形状は略扇形様形状を図示しているが、これに限定されるものではなく、適宜設計することができる。扇形であれば、熱を十分に受けて包囲部に伝導することができる。
図3は、このような本発明に従うノズル清浄化用カバー107を具備する気相成長装置の一例を示す断面概略図である。
この気相成長装置200は、ノズル清浄化用カバー107を具備する以外は従来のものとほぼ同じである。そのため、従来の装置を大幅に変更することが必要ないため、簡便である。
すなわち、縦型気相成長装置200は、反応容器101と、反応容器101内に配置され、ウエーハを載置する略円盤状のサセプタ102と、このサセプタ102を支持する支持部材104と、支持部材104を介してサセプタ102をその板面方向に回転させるための回転駆動装置105と、サセプタ102を介してサセプタ102上のウエーハWを所望の温度に加熱するための加熱装置106と、サセプタ102中央部の開口部102aを通じサセプタ102より上方に突出し、反応容器101中に原料ガス(例えばトリクロロシラン等)およびキャリアガス(例えば水素ガス等)等を含む気相成長用ガス等の各種ガスを供給するためのノズル103等を具備している。
なお、加熱手段106は種々のものを用いることが可能だが、誘導加熱によるものとすることが好ましい。この場合、サセプタ102は、誘導加熱によって加熱できるものとすることが必要となる。例えば、サセプタ102をSiCでコーティングしたカーボン素材等とする。
また、ノズルのガス放出孔103aは通常、ガスを水平方向に放出するように形成されているが、これに限定されず、例えば、上方へ向かってガスを放出するように形成されていてもよい。
そして、上記のように、ノズル清浄化用カバー107がサセプタ102上に配置される。
なお、ノズル清浄化用カバー107を備え付けるのは、ノズル(及びサセプタ上面、反応容器内壁等)の清浄化を行うときのみとすることが好ましい。また、ノズルの清浄化を行うときには、通常、ウエーハはサセプタ102に載置しない。
このようなノズル清浄化用カバー及びこれを具備する気相成長装置であれば、以下のようにしてノズルの清浄化を効率的に行うことができる。
すなわち、少なくとも上記のようなノズル清浄化用カバー107をノズル103を包囲するように配置し、ノズル清浄化用カバー107の包囲部107aからの放射熱でノズル103を加熱しながらノズル103とノズル清浄化用カバー107の間にノズル103自体からガス放出孔103aを通じて清浄化用ガスを供給する。また、このノズルの清浄化はサセプタ102を回転させながら行うことが好ましい。このとき、位置決め部材108が具備されていれば、より確実に回転するノズル清浄化用カバー107とノズル103とが接する事なく効率よく安定的に堆積物を除去することができる。
シリコン堆積物の除去を行う場合には、清浄化用ガスとして、シリコンエッチング能力を有する塩化水素ガスと、キャリアガスとして水素を混合したガスを用いることが好ましいが、本発明はこれに限定されるものではない。
また、本発明はシリコン堆積物以外の堆積物、例えば化合物半導体の気相成長や酸化膜の気相成長における堆積物等にも適用可能であり、清浄化用ガスは堆積物の種類によって、例えば、上記の塩化水素の他、塩素(Cl)、三フッ化塩素(ClF)、フッ化水素(HF)等から適宜選択される。
このようなノズルの清浄化方法であれば、ノズルの脱着を行わずにノズルの清浄化を十分に行うことができる。
なお、ノズル清浄化用カバー107の加熱方法としては、前述のようなサセプタ102からの熱伝導に加え、加熱手段106を誘導加熱とした場合には、加熱手段106による誘導加熱で台座部107bが加熱されるものとすることが好ましい。このような加熱方法とするには、ノズル清浄化用カバー107の少なくとも台座部107bの材質を、誘導加熱可能な素材とすることが必要となる。具体的には、SiCでコーティングしたカーボン素材等をノズル清浄化用カバー107の材質とすることが適当である。このようなSiCでコーティングしたカーボン素材は熱伝導率も高く、半導体製造プロセスにおいて使用した場合の清浄度も優れている。
その他、熱伝導率が高く半導体製造プロセスにおいて使用した場合の清浄度等が高いSiC素材等がノズル清浄化用カバー107の材質として適当である。ただし、この場合は誘導加熱による加熱効果は前述のSiCでコーティングしたカーボン素材よりも低い。
そして、このようなノズルの清浄化方法であれば、ノズルの脱着を行うことなくノズルの清浄化を行うことができるので、ノズルの脱着を行い、薬液を用いてノズルの清浄化を行う場合に比べてはるかに工程数を削減することができ、生産性を向上することができる。
なお、清浄化用ガスの供給速度は、効率よく堆積物を除去できる範囲内で、できるだけ遅くすることが好ましい。これは、清浄化用ガスの供給速度を遅くすれば、ノズル107の内部において清浄化用ガスの流速が遅くなり、ノズルの管体を通じたノズル107の外表面の冷却が抑制されるためである。
また、清浄化用ガスの組成も最適化等を行い、適宜決定することができる。
また、上記のように、ノズル清浄化用カバー107はガスノズル103を全面覆うのではなく、上部もしくは側面にサセプタ上に堆積したシリコン堆積物を除去するために清浄化用ガスを流出させる開口部を有するものとすれば、これによりノズル表面のみならず、サセプタ上のシリコン堆積物も同時に除去することができる。ノズル清浄化用カバー107の台座はサセプタ上のシリコン堆積物の上に位置するが、この部分のシリコン堆積物はより低温であるノズル清浄化用カバー台座部107b裏面に転写されて、結果としてサセプタ上のシリコン堆積物は全て同時に除去される。
また、特に、シリコンの気相成長を行い、堆積物としてシリコン堆積物がノズル外表面に付着した場合、ノズル外表面の温度が1000℃以上になるように加熱して塩化水素ガス等の清浄化用ガスを供給することが好ましい。これは以下のような理由による。
塩化水素(3リットル/min)/水素(50リットル/min)の混合ガスによるシリコンのエッチングにおいて、反応温度とエッチング速度との関係は、図4に示したグラフになることの報告がある(特開2003−203867の図4参照)。
このグラフによると、温度が高いほどシリコンのエッチング速度は速く、特に、1000℃以上で0.3μm/min以上のエッチング速度が得られる。このような関係は、ノズルの外表面等の気相成長装置内部に付着したシリコン堆積物でも同様と考えられる。従って、ノズルの外表面に付着したシリコン堆積物を除去するためには、ノズルの外表面の表面温度をできるだけ高く、特に、これを1000℃以上とすることが望ましい。
そして、本発明に係るノズル清浄化用カバー及びこれを具備した気相成長装置であれば、このようなノズル外表面温度を容易に達成することができる。
また、シリコン堆積物以外の堆積物であっても、本発明によれば、従来よりもノズル外表面の表面温度を高くしてノズルの清浄化を行うことができるので、シリコン堆積物以外の堆積物であっても、従来よりも効率よく堆積物の除去を行うことができる。
なお、気相成長を行うには、必要に応じてノズル清浄化用カバー107を取り外した上で通常通りの方法で行うことができる。
以下、本発明の実施例及び比較例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
まず、図5に示したような気相成長装置を用いて、シリコン単結晶基板上にエピタキシャルシリコン層を形成する気相成長を以下のような条件で行った。すなわち、ウエーハWとして、直径150mm(6インチ)、N型のシリコン単結晶基板を、サセプタ102上に載置した後、反応温度を1100℃とし、ノズル103から原料ガス及びキャリアガスとしてトリクロロシラン(TCS)、ホスフィン(PH)、水素を反応容器101内に供給してシリコン単結晶基板上に膜厚30〜60μm程度のエピタキシャルシリコン層を形成した。
そして、この気相成長を計10回繰り返した。これにより、サセプタ102上及びノズル103の外表面上にシリコン堆積物が付着した。
次に、図1及び図2に示したようなノズル清浄化用カバー107を図3に示すようにして気相成長装置に設置し、ノズル103から清浄化用ガスとして塩化水素、キャリアガスとして水素を供給しながらノズル103の清浄化を行った。
この結果、およそ60分間でノズル103の外表面に付着したシリコン堆積物の除去をほぼ完全に行うことができた。
本発明に係るノズル清浄化用カバーを使用して、効率よくノズルの清浄化を行うことができた。
(実施例2)
まず、実施例1と同様に気相成長を10回繰り返した。
次に、実施例1と同様に、ただし、塩化水素及び水素の流量を実施例1の10分の1にしてノズルの清浄化を行った。
この結果、およそ40分間でノズル103の外表面に付着したシリコン堆積物の除去をほぼ完全に行うことができた。実施例1より短時間でシリコン堆積物を除去できたのは、清浄化用ガスの流量が少ない方が、ガス温度が高くなったためと考えられる。
(比較例)
まず、実施例1と同様に気相成長を10回繰り返した。
次に、ノズル清浄化用カバー107を気相成長装置に設置せずにノズル103から清浄化用ガスとして塩化水素、キャリアガスとして水素を供給しながらノズルの清浄化を行った。
この結果、およそ180分間経過後もノズル103の外表面にはシリコン堆積物が残っていた。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
本発明に係るノズル清浄化用カバーと、それが具備される気相成長装置の要部の一例を示す概略断面図である。 本発明に係るノズル清浄化用カバーの一例を示す斜視図である。 本発明に係るノズル清浄化用カバーを具備する気相成長装置の一例を示す概略断面図である。 清浄化ガス雰囲気下の温度とシリコンのエッチング速度の関係を示すグラフである。 従来の気相成長装置の一例を示す概略断面図である。
符号の説明
100、200…気相成長装置、 101…反応容器、
102…サセプタ、 102a…サセプタの開口部、
103…ノズル、 103a…ガス放出孔、
104…サセプタ支持部材、
105…回転駆動手段、 106…加熱手段、
107…ノズル清浄化用カバー、 107a…包囲部、 107b…台座部、
107c…包囲部の開口部、
108…位置決め部材、
W…ウエーハ。

Claims (9)

  1. 少なくとも、反応容器と、該反応容器内に配置され、ウエーハを載置するサセプタと、該サセプタを加熱する加熱手段と、前記反応容器中に突出し、該反応容器中にガスを供給するためのノズルとを具備する気相成長装置に用いられる、少なくとも清浄化作業時に前記ノズルを接触することなく包囲するように配置されるノズル清浄化用カバーであって、該ノズル清浄化用カバーは、前記ノズルを包囲する管状の包囲部と、該包囲部の下端から延びて前記サセプタに接触する台座部を有し、該台座部は、前記加熱手段により加熱された前記サセプタからの熱伝導により加熱され、該加熱された台座部からの熱伝導により前記包囲部が加熱されるものであることを特徴とするノズル清浄化用カバー。
  2. 前記台座部は、さらに、前記加熱手段により誘導加熱で加熱されるものであることを特徴とする請求項1に記載のノズル清浄化用カバー。
  3. 前記包囲部は、前記ノズルから放出されたガスを流出するための開口部を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のノズル清浄化用カバー。
  4. 前記包囲部の高さは、前記ノズルの高さよりも高いことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載のノズル清浄化用カバー。
  5. 前記ノズル清浄化用カバーの材質は、SiCをコーティングしたカーボン素材、またはSiC素材であることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載のノズル清浄化用カバー。
  6. 少なくとも請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載のノズル清浄化用カバーを具備することを特徴とする気相成長装置。
  7. 前記ノズルに対する前記ノズル清浄化用カバーの位置を定める部材を具備することを特徴とする請求項6に記載の気相成長装置。
  8. 少なくとも請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載のノズル清浄化用カバーを前記ノズルを包囲するように配置し、前記ノズル清浄化用カバーの前記包囲部からの放射熱で前記ノズルを加熱しながら前記ノズルと前記ノズル清浄化用カバーの間に清浄化用ガスを流し、ノズルの脱着を行わずに前記ノズルの清浄化を行うことを特徴とするノズルの清浄化方法。
  9. 前記ノズルの表面温度が1000℃以上になるように加熱して前記ノズルの清浄化を行うことを特徴とする請求項8に記載のノズルの清浄化方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019519933A (ja) * 2016-06-28 2019-07-11 ジルトロニック アクチエンゲゼルシャフトSiltronic AG コーティングされた半導体ウエハを製造するための方法および装置

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