JP2004172374A - 保持治具、半導体ウェーハの製造装置、半導体基板及び保持治具の搭載方法 - Google Patents
保持治具、半導体ウェーハの製造装置、半導体基板及び保持治具の搭載方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】装置及びボートの大幅な設計変更を行わずに、容易に処理枚数を増加することができ、プロセスガスの有効利用と生産性とを向上することのできる保持治具、半導体ウェーハの製造装置、半導体基板及び保持治具の搭載方法を提供する。
【解決手段】保持治具6は、ボート3内の支持部材7に保持される第1の半導体基板W1の直上において、第2の半導体基板W2を第1の半導体基板W1と略平行に保持しながら、支持部材7に、第1の半導体基板W1及び第2の半導体基板W2とともに搭載される。
【選択図】 図3
【解決手段】保持治具6は、ボート3内の支持部材7に保持される第1の半導体基板W1の直上において、第2の半導体基板W2を第1の半導体基板W1と略平行に保持しながら、支持部材7に、第1の半導体基板W1及び第2の半導体基板W2とともに搭載される。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ボート内に、半導体基板とともに搭載される保持治具、半導体ウェーハの製造装置、半導体基板及び保持治具の搭載方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
シリコンエピタキシャルウェーハ(以下、単にエピタキシャルウェーハと言うことがある)は、シリコン単結晶基板(以下、単に基板と言うことがある)の主面上に、シリコンエピタキシャル層を気相成長することによって製造することができる。このような気相エピタキシャル成長は、例えば、縦型減圧CVD装置によって行われることが知られている(特許文献1)。
【0003】
縦型減圧CVD装置は、基板を熱処理する鉛直方向に配置された反応炉(処理容器)と、該反応炉内に配されて多数の基板を支持するボートと、基板をボートに移載したりエピタキシャルウェーハをボートから移載したりする移載手段とを備えて概略構成されている。
ボートには、基板を反応炉に沿って複数段に配列して搭載するための支持部材が上下方向に一定間隔で設けられており、これら支持部材に基板を搭載することによって基板の周縁部が支持され、上下方向に多数の基板を積層状態で搭載可能となっている。
このような縦型減圧CVD装置によって基板に気相エピタキシャル成長させる場合は、まず、基板を、移載手段に載置して移動させることによりボートに搭載する。次いで、基板が搭載されたボートを反応炉内に挿入する。その後、反応炉内を所定の温度に加熱しつつ、反応炉内に原料ガスを導入することにより、基板の表面に気相エピタキシャル成長させてエピタキシャルウェーハを製造する。エピタキシャルウェーハ製造後、反応炉から引き出されたボートからエピタキシャルウェーハは移載手段により移載され、例えば、収納部のカセット内に収容される。
【0004】
【特許文献1】
特開平7−153695号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記特許文献1のような縦型減圧CVD装置による気相エピタキシャル成長は、ボートに搭載した多数枚(例えば、25枚〜100枚程度)の基板に対し、一度に気相成長を行うことができるため、生産性が良いと言う利点があるが、さらに反応炉内に搭載する基板の枚数を増加して生産性を向上させることが望まれている。
そこで、例えば、ボートの高さを増大して搭載する基板の枚数を増加させることが考えられるが、ボートの高さを変更するには、新たな設計が必要となりコストの増大を招くという問題がある。
【0006】
また、上記特許文献1のような縦型減圧CVD装置の場合には、ある程度間隔をあけて複数段に設けられたリング状の支持部材によって基板の周縁部が保持されるので、上下方向に配列された基板どうしは所定間隔に保たれる。そのため、基板は、その主表面のみならず、反応雰囲気に露出した主裏面にも同時に気相成長される。そのため、原料ガス等のプロセスガスの利用率が低く、かつ、生産性も低い。
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、装置及びボートの大幅な設計変更を行わずに、容易に処理枚数を増加することができ、プロセスガスの有効利用と生産性とを向上することのできる保持治具、半導体ウェーハの製造装置、半導体基板及び保持治具の搭載方法を提供することを課題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、
鉛直方向に配置された反応炉に沿って複数段に配列された半導体基板の周縁部を支持する複数の支持部材が備えられ、前記反応炉に対して挿入及び引き出し可能なボート内に、半導体基板とともに搭載される保持治具であって、
前記支持部材に保持される第1の半導体基板の直上において、第2の半導体基板を前記第1の半導体基板と略平行に保持しながら、前記支持部材に搭載されることを特徴としている。
【0009】
また、本発明の半導体ウェーハの製造装置は、
上記保持治具と、
鉛直方向に配置された反応炉と、
該反応炉に対して挿入及び引き出し可能で、かつ、前記反応炉に沿って複数段に配列された半導体基板の周縁部を支持する支持部材が備えられたボートと、
前記保持治具と半導体基板とを移載することによって前記ボート内に搭載する移載手段とを有することを特徴としている。
【0010】
本発明の保持治具及び半導体ウェーハの製造装置によれば、保持治具によって、第1の半導体基板どうしの隙間を有効利用し、第2の半導体基板が第1の半導体基板の直上で保持されるので、ボートの設計を変更することなく、従来の倍の枚数の半導体基板をボート内に搭載することが可能となる。よって、一度に気相成長できる半導体基板の枚数が増えるので、プロセスガスを有効に利用でき、かつ、生産性を向上させることができる。
また、保持治具は、支持部材に保持される第1の半導体基板の直上において、該第1の半導体基板どうしの隙間に第2の半導体基板を、第1の半導体基板と略平行に保持しながら支持部材に搭載するので、この保持治具により、第1の半導体基板の上面と第2の半導体基板の下面とがほぼ接近した状態とされる。したがって、第1の半導体基板の上面及び第2の半導体基板の下面が、反応雰囲気に露出されにくく、第1の半導体基板の上面及び第2の半導体基板の下面に気相成長されにくい。
【0011】
より具体的には、保持治具は、前記第1及び第2の半導体基板とともに移載手段に移載されることによって前記ボート内の前記支持部材に搭載される保持治具本体を備え、
前記保持治具本体には、該保持治具本体の上面側に開口する上面側開口部と、下面側に開口する下面側開口部とが形成され、前記上面側開口部と前記下面側開口部とが連通しており、
前記第1の半導体基板は、前記支持部材に支持された状態で、前記下面側開口部内に配置され、かつ、前記移載手段に載置された状態で、前記第1の半導体基板の周縁部が前記下面側開口部に係止され、
前記第2の半導体基板は、前記上面側開口部を塞ぐようにして前記保持治具本体の上面で保持されることが好ましい。
【0012】
このように、第1の半導体基板は、移載手段に載置された状態で第1の半導体基板の周縁部が下面側開口部に係止され、第2の半導体基板は、上面側開口部を塞ぐようにして保持治具本体の上面で保持されるので、第1の半導体基板、保持治具、第2の半導体基板を安定した状態で移載手段上に積み重ねることができる。よって、第1の半導体基板、保持治具、第2の半導体基板が安定した状態で移載手段からボートの支持部材上に一度に搭載できるので、搬送効率に優れる。
【0013】
また、保持治具は、前記第1及び第2の半導体基板とともに移載手段に移載されることにより前記ボート内の前記支持部材に搭載される保持治具本体を備え、前記保持治具本体には、該保持治具本体の上面側に開口する上面側開口部と、下面側に開口する下面側開口部とが形成され、前記上面側開口部と前記下面側開口部との間にはこれら上面側開口部と下面側開口部とを仕切る仕切り部が設けられており、
前記第1の半導体基板は、前記支持部材に支持された状態で、前記下面側開口部内に配置され、かつ、前記移載手段に載置された状態で、前記第1の半導体基板の周縁部が前記下面側開口部に係止され、
前記第2の半導体基板は、前記上面側開口部を塞ぐようにして前記保持治具本体の上面で保持されるように構成しても良い。
【0014】
このように、保持治具本体には、上面側開口部と下面側開口部とを仕切る仕切り部が設けられているので、仕切り部により、第1の半導体基板と第2の半導体基板とが完全に仕切られる。よって、第2の半導体基板が保持治具本体の上面で保持される際に接触することによって生じるパーティクルが、第1の半導体基板に落ちるのを防止することができ、品質向上を図れる。
また、上述したように、第1の半導体基板、保持治具、第2の半導体基板を安定した状態で移載手段上に積み重ねることができるので、第1の半導体基板、保持治具、第2の半導体基板が安定した状態で移載手段からボートの支持部材上に一度に搭載できるので、搬送効率に優れる。
【0015】
さらに、前記半導体ウェーハの製造装置において、前記支持部材は、前記第1の半導体基板の周縁部を支持する支持面を有し、該支持面には、前記第1の半導体基板の中央部に向けて下方に傾斜するテーパー部が形成されていることが好ましい。
【0016】
このように支持部材の支持面に、第1の半導体基板の中央部に向けて下方に傾斜するテーパー部を形成することにより、第1の半導体基板の周縁部において支持部材に接触する面が少なくなり、段差をつけることなく薄膜を形成することが可能となり、品質向上を図れる。
【0017】
また、本発明の半導体基板及び保持治具の搭載方法は、
前記移載手段に、前記第1の半導体基板、保持治具、第2の半導体基板をこの順に積み重ねた状態で載置する載置工程と、前記移載手段に載置された前記第1の半導体基板、保持治具、第2の半導体基板を、前記移載手段によって前記ボート内の支持部材上に搭載する搭載工程とを備え、
前記移載工程では、前記移載手段に前記第1の半導体基板が載置され、該第1の半導体基板の周縁部に前記保持治具の下面側開口部が係止し、前記第2の半導体基板が前記保持治具の上面側開口部を塞ぐようにして載置され、
前記搭載工程では、前記第1の半導体基板及び前記保持治具が前記支持部材に支持されるとともに、前記第1の半導体基板が前記保持治具の下面側開口部内に配置され、前記第2の半導体基板が前記保持治具の上面側開口部を塞ぐようにして前記保持治具本体の上面で保持されることを特徴としている。
【0018】
本発明の半導体基板及び保持治具の搭載方法によれば、移載工程で、移載手段に載置された第1の半導体基板の周縁部に保持治具の下面側開口部が係止し、第2の半導体基板が保持治具の上面側開口部を塞ぐようにして載置されるので、移載手段上に安定した状態で積み重ねることができる。よって、搭載工程で、第1の半導体基板、保持治具、第2の半導体基板が安定した状態で移載手段からボートの支持部材上に一度に搭載でき、よって搬送効率に優れる。
また、保持治具によって、ボートの設計を変更することなくボートに搭載する半導体基板の枚数を容易に増加でき、プロセスガスも有効に利用でき、かつ、生産性を向上させることができる。
【0019】
ここで、第1の半導体基板は、該第1の半導体基板に気相成長する面を下面にして前記移載手段に載置し、第2の半導体基板は、該第2の半導体基板に気相成長する面を上面にして前記保持治具に載置することが好ましい。
【0020】
第1の半導体基板は、気相成長する面を下面にして移載手段に載置し、第2の半導体基板は、気相成長する面を上面にして保持治具に載置するので、これら第1及び第2の半導体基板において、主に気相成長する面の方が反応雰囲気に露出される。したがって、これら第1及び第2の半導体基板の気相成長する面(主表面)に安定して気相成長が行われることとなり、均一に薄膜を形成することが可能となる。
また、第1の半導体基板の気相成長する面を下面にして移載手段に載置することにより、支持部材に第1の半導体基板を搭載し接触した際に生じるパーティクルが第1の半導体基板の気相成長する面に付着するのを防止でき、品質向上を図れる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1及び第2の実施の形態を図面に基づいて説明する。
[第1の実施の形態]
本発明の半導体ウェーハの製造装置(以下、単に製造装置と言う)は、基板(例えば、シリコン単結晶基板)の主面上に薄膜(例えば、シリコン単結晶薄膜)を気相成長させるための装置である。なお、本実施の形態では、好適な一例として縦型減圧CVD装置を例に挙げる。
まず、製造装置の構成について説明する。図1(a)に示すように、製造装置1は、反応炉2と、ボート3と、収納部4と、移載機(移載手段)5とを備えて概略構成されている。
【0022】
収納部4は、反応炉2において処理される基板WあるいはエピタキシャルウェーハW、及び後述する保持治具6が収容されたカセットを複数備えている。なお、図1(a)に示す収納部4及びボート3には、図面の関係上基板WあるいはエピタキシャルウェーハWのみを記載し、保持治具6は省略している。
【0023】
移載機5は、収納部4のカセットから処理すべき基板W及び保持治具6を移載して、基板W及び保持治具6をボート3内に搭載する。そして、これら基板W及び保持治具6が搭載されたボート3が反応炉2に挿入されると、反応炉2にて基板Wに気相成長される。気相成長後、ボート3が反応炉2から引き出されると、移載機5は、気相成長されたエピタキシャルウェーハWと保持治具6とを再び移載して収納部4に収容する。
移載機5は、基板WあるいはエピタキシャルウェーハW及び保持治具6を保持する移載用フォーク51を備えている。
【0024】
移載用フォーク51はその上面で、基板WあるいはエピタキシャルウェーハWの周縁部のみを保持するように、移載用フォーク51の中央部には、その上下面に連通する開口部51aが形成されている。
また、移載用フォーク51は、前進後退かつ上下方向への往復移動及び回転移動が可能である。すなわち、移載用フォーク51が前進後退することによって収納部4から移載用フォーク51上に基板W及び保持治具6が載置されると、ボート3側に回転して上昇しボート3の上側から支持部材7(後述する)に基板W及び保持治具6を順次搭載する。
【0025】
反応炉2は、図2に示すように、反応容器21と、ガス導入管22と、排気管23と、加熱装置24と、真空装置(図示しない)等を備えて概略構成されている。なお、図2においても図面の関係上、基板Wのみを記載し保持治具(後述する)6は省略している。
【0026】
反応容器21は、上端が閉塞されたアウターチューブ211と、該アウターチューブ211の内部に同心に設けられて上端が開放されたインナーチューブ212とから構成されている。インナーチューブ212は、いわゆる先つぼみ型である。さらに、アウターチューブ211とインナーチューブ212との間には下端部が閉塞された円筒状の空間214が形成されている。
【0027】
ガス導入管22は、インナーチューブ212のガス導入口部分に設けられ、排気管23は、前記空間214のガス排気口部分に設けられている。そして、ガス導入管22から導入されたガスは、インナーチューブ212の内壁に沿ってボート3及び空間214内を流れて、排気管23から排気されるようになっている。
【0028】
加熱装置24は、反応炉21の周囲に配設されており該反応炉21を加熱する。加熱装置24としては、例えば、加熱ヒータ等が挙げられる。また、加熱装置24の周囲には、断熱材25が加熱装置24の全体を覆うようにして配設されている。
真空ポンプは、図示しないが反応炉21内を減圧するためのものである。
ボート3は、ボート回転機構31の駆動によって鉛直軸回りに回転する。
【0029】
次に、ボート3の構成について詳細に説明する。
ボート3には、図示しないボート用エレベータが設けられており、このボート用エレベータが上下に駆動することにより、ボート3は反応炉2に対して挿入及び引き出し可能とされる(図1(a)参照)。したがって、ボート3を反応炉2から引き出すことによって、該ボート3に基板Wや保持治具6が搭載され、該基板Wや保持治具6が搭載されたボート3は、再び反応炉2に挿入されるようになっている。
また、ボート3は、図3に示すように、反応炉2の鉛直方向に沿って複数段に配列された基板Wの周縁部を略平行に支持する複数の支持部材7を有している。このように支持部材7に基板Wが支持されることによって、該基板Wの主表面に気相成長が可能とされている。
【0030】
支持部材7は、図3に示すように、平坦な面71と、基板Wの下面の周縁部を支持する支持面72とを有し、該支持面72には、基板Wの中央部に向けて下向きに傾斜するテーパー部721が形成されている。
【0031】
また、支持部材7には、第1の半導体基板W1の直上において、第2の半導体基板W2を第1の半導体基板W1と略平行に保持する保持治具6が搭載される。ここで、保持治具6を第1の半導体基板1の直上に設けるとは、第1の半導体基板W1と該第1の半導体基板W1の上側に配置される第2の半導体基板W2との間に、上段の第1の半導体基板W1が配置されないように設けることを言う。なお、以下、支持部材7に保持される基板Wを第1の半導体基板W1と言い、保持治具6に保持される基板Wを第2の半導体基板W2と言う。
【0032】
本発明の特徴部分である保持治具6は、例えば、SiC、カーボンあるいは石英によって形成されている。
保持治具6は、第1及び第2の半導体基板W1、W2とともに移載機5に移載されることによって、ボート3内の支持部材7に搭載される保持治具本体61を備えている(図4参照)。
保持治具本体61には、保持治具本体61の上面側に開口する上面側開口部62と、下面側に開口する下面側開口部63とが形成されており、これら上面側開口部62と下面側開口部63とが連通している。上面側開口部62は、保持治具本体61の周縁部に向けて径が拡がるテーパー形状とされ、下面側開口部63は、側断面視略矩形状とされている(図3参照)。
【0033】
このように保持治具6を構成することにより、図3に示すように、ボート3内に、第1の半導体基板W1、保持治具6、第2の半導体基板W2が順に搭載された状態では、第1の半導体基板W1は、支持部材7にその周縁部が支持されるとともに保持治具6の下面側開口部63内に配置され、保持治具本体61と非接触とされている。また、第2の半導体基板W2は、保持治具6の上面側開口部62を塞ぐようにして、その周縁部が保持治具本体61の上面で保持されている。このとき、第1の半導体基板W1の直上において、第2の半導体基板W2が第1の半導体基板W1と略平行に保持されている。
【0034】
したがって、第1の半導体基板W1の上面及び第2の半導体基板W2の下面は、反応雰囲気中にほとんど露出されないので、第1の半導体基板W1の上面及び第2の半導体基板W2の下面に気相成長されにくい。よって、後述するが、第1の半導体基板W1は、気相成長する面(以下、主表面と言う)を下面にして支持部材7の上面に載置されており、第2の半導体基板W2は、主表面を上面にして保持治具6の上面に載置されている。
【0035】
一方、図1(b)に示すように、移載機5に第1の半導体基板W1、保持治具6、第2の半導体基板W2がこの順に積み重ねられた状態では、移載機5の移載用フォーク51の上面で第1の半導体基板W1の周縁部が支持されるとともに、該周縁部に保持治具6の下面側開口部63が係止している。また、第2の半導体基板W2は、保持治具6の上面側開口部62を塞ぐようにして、その周縁部が保持治具本体61の上面で保持されている。このとき、第1の半導体基板W1の直上において第2の半導体基板W2が、第1の半導体基板W1と略平行に保持されている。
【0036】
次に、上述した構成の製造装置1を用いて基板Wに気相エピタキシャル成長させエピタキシャルウェーハWを製造する製造方法について図1(a)、(b)を参照して説明する。
まず、図1(a)に示すように、収納部4のカセットに収容されている未処理の基板(第1の半導体基板W1、第2の半導体基板W2)及び保持治具6を移載機5に移載することによってボート3内に搭載する。ここで、収納部4のカセットには、図示しないが、第1の半導体基板W1の上面に保持治具6が載置され、保持治具6の上面に第2の半導体基板W2が載置されて、これら第1の半導体基板W1、保持治具6、第2の半導体基板W2が積み重ねられた状態とされている。また、第1の半導体基板W1は主表面が下面とされ、第2の半導体基板W2は主表面が上面とされている。
このように、第1の半導体基板W1、保持治具6、第2の半導体基板W2を積み重ねた状態で、図1(b)に示すように移載機5に移載したら、図3に示すように、第1の半導体基板W1をボート3の支持部材7上に搭載する。これによって、同時に保持治具6や第2の半導体基板W2がボート3に搭載される。
【0037】
ボート3に搭載後、ボート用エレベータを駆動させ、ボート3を反応炉2内に下から挿入後、基板Wに気相成長を行う。すなわち、反応炉2内を減圧しながら水素雰囲気に置換するとともに、加熱装置24によってボート3上の基板Wを所望の成長温度(例えば、約1000℃)に加熱して、その温度を維持しながら、シリコン原料ガス(例えば、モノシランガス)を供給する。これにより、第1の半導体基板W1の下面(主表面)にエピタキシャル層が形成されると同時に、第2の半導体基板W2の上面(主表面)にもエピタキシャル層が形成され、第1のエピタキシャルウェーハW1、第2のエピタキシャルウェーハW2が製造される。
【0038】
気相成長後、反応炉2内をエピタキシャルウェーハWの取り出しに適した温度(例えば、400℃程度)に降温する。
次に、反応炉2内に導入するガスを、水素ガスから窒素ガスに切り換えるとともに、反応炉2内を常圧化し、反応炉2からボート3を引き出す。そして、ボート3に搭載された第1のエピタキシャルウェーハW1、保持治具6、第2のエピタキシャルウェーハW2を上述したように積み重ねた状態で、移載機5により再び収納部4に収容する。
【0039】
以上、本発明の第1の実施の形態によれば、保持治具6によって、第1の半導体基板W1、W1どうしの隙間を有効利用し、第2の半導体基板W2が第1の半導体基板W1の直上で保持されるので、ボート3の設計を変更することなく、従来の倍の枚数の基板Wをボート3内に搭載することが可能となる。よって、一度に気相成長する基板Wの枚数が増え、プロセスガスを有効に利用でき、かつ、生産性を向上させることができる。
また、第1の半導体基板W1は、移載機5に載置された状態で第1の半導体基板W1の周縁部が下面側開口部63に係止され、第2の半導体基板W2は、上面側開口部62を塞ぐようにして保持治具本体61の上面で保持されるので、第1の半導体基板W1、保持治具6、第2の半導体基板W2が安定した状態で積み重ねられて、第1の半導体基板W1、保持治具6、第2の半導体基板W2をボート3の支持部材7上に一度に搭載できて搬送効率に優れる。
【0040】
第1の半導体基板W1は、主表面を下面にして移載機5に載置し、第2の半導体基板W2は主表面を上面にして保持治具6に載置するので、主に主表面の方が反応雰囲気に露出されて、これら第1及び第2の半導体基板W1、W2の主表面に安定して気相成長が行われることとなり、均一に薄膜を形成することが可能となる。
また、支持部材7にテーパー部721を形成することにより、第1の半導体基板W1の周縁部において支持部材7に接触する面が少なくなり、段差をつけることなくエピタキシャル層を形成することが可能となり、品質向上を図れる。
【0041】
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態において、保持治具以外の半導体ウェーハの製造装置の構成は、第1の実施の形態と同様の構成であるので、同様の符号を付してその説明を省略する。また、本発明の製造装置を用いたエピタキシャルウェーハを製造する製造方法についても上記と同様なので、その説明を省略する。
【0042】
本発明の保持治具6aは、例えば、SiC、カーボンあるいは石英によって形成されている。
保持治具6aは、第1及び第2の半導体基板W1、W2とともに移載機5に移載されることによってボート3内の支持部材7に搭載される保持治具本体61aを備えている(図6参照)。
保持治具本体61aには、保持治具本体61aの上面側に開口する上面側開口部62aと、下面側に開口する下面側開口部63aとが形成されている。上面側開口部62aと下面側開口部63aとの間には、これら上面側開口部62aと下面側開口部62aとを仕切る仕切り部64aが設けられている。上面側開口部62aは、保持治具本体61aの周縁部に向けて径が拡がるテーパー形状とされ、下面側開口部63aは、側断面視略矩形状とされている(図5参照)。
【0043】
このように保持治具6aを構成することにより、図5に示すように、ボート3内に、第1の半導体基板W1、保持治具6a、第2の半導体基板W2が順に搭載された状態では、第1の半導体基板W1は、支持部材7にその周縁部が支持されるとともに保持治具6aの下面側開口部63a内に配置され、保持治具本体61aと非接触とされている。また、第2の半導体基板W2は、保持治具6aの上面側開口部62aを塞ぐようにして、その周縁部が保持治具本体61aの上面で保持されている。このとき、第1の半導体基板W1の直上において、第2の半導体基板W2が第1の半導体基板W1と略平行に保持されている。また、仕切り部64aによって、第1の半導体基板W1と第2の半導体基板W2とが完全に仕切られている。
【0044】
また、第1の実施の形態と同様に、第1の半導体基板W1の上面及び第2の半導体基板W2の下面は、反応雰囲気中にほとんど露出されないので、第1の半導体基板W1の上面及び第2の半導体基板W2の下面に気相成長されにくく、第1の半導体基板W1は、主表面を下面にして支持部材7の上面に載置されており、第2の半導体基板W2は、主表面を上面にして保持治具6aの上面に載置されている。
【0045】
以上、本発明の第2の実施の形態によれば、仕切り部64aにより、第1の半導体基板W1と第2の半導体基板W2とが完全に仕切られているので、第2の半導体基板W2が保持治具本体61aの上面で保持される際に接触することによって生じるパーティクルが、第1の半導体基板W1に落ちるのを防止することができ、品質向上を図れる。
なお、第1の実施の形態と同様の構成部分については同様の効果を得ることができる。
【0046】
本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、本実施の形態では、シリコン単結晶基板Wにシリコン単結晶薄膜を成長させてエピタキシャルウェーハWを製造する場合を例示したが、その他の半導体ウェーハを気相成長等の熱処理により製造する場合にも同様に有効である。
【0047】
【発明の効果】
本発明によれば、装置及びボートの大幅な設計変更を行わずに、容易に処理枚数を増加することができ、プロセスガスの有効利用と生産性とを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示すためのもので、(a)は、半導体ウェーハの製造装置を模式的に示す側面図、(b)は、移載手段に第1の半導体基板、保持治具及び第2の半導体基板が搭載された状態を示す側面図である。
【図2】同、反応炉及びボートの正断面図である。
【図3】同、ボートの要部を示す正断面図である。
【図4】同、保持治具の斜視図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態を示すためのもので、ボートの要部を示す正断面図である。
【図6】同、保持治具の斜視図である。
【符号の説明】
1 半導体ウェーハの製造装置
2 反応炉
5 移載機(移載手段)
6、6a 保持治具
61、61a 保持治具本体
62、62a 上面側開口部
63、63a 下面側開口部
64a 仕切り部
7 支持部材
72 支持面
721 テーパー部
W 半導体基板、エピタキシャルウェーハ
W1 第1の半導体基板、第1のエピタキシャルウェーハ
W2 第2の半導体基板、第2のエピタキシャルウェーハ
【発明の属する技術分野】
本発明は、ボート内に、半導体基板とともに搭載される保持治具、半導体ウェーハの製造装置、半導体基板及び保持治具の搭載方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
シリコンエピタキシャルウェーハ(以下、単にエピタキシャルウェーハと言うことがある)は、シリコン単結晶基板(以下、単に基板と言うことがある)の主面上に、シリコンエピタキシャル層を気相成長することによって製造することができる。このような気相エピタキシャル成長は、例えば、縦型減圧CVD装置によって行われることが知られている(特許文献1)。
【0003】
縦型減圧CVD装置は、基板を熱処理する鉛直方向に配置された反応炉(処理容器)と、該反応炉内に配されて多数の基板を支持するボートと、基板をボートに移載したりエピタキシャルウェーハをボートから移載したりする移載手段とを備えて概略構成されている。
ボートには、基板を反応炉に沿って複数段に配列して搭載するための支持部材が上下方向に一定間隔で設けられており、これら支持部材に基板を搭載することによって基板の周縁部が支持され、上下方向に多数の基板を積層状態で搭載可能となっている。
このような縦型減圧CVD装置によって基板に気相エピタキシャル成長させる場合は、まず、基板を、移載手段に載置して移動させることによりボートに搭載する。次いで、基板が搭載されたボートを反応炉内に挿入する。その後、反応炉内を所定の温度に加熱しつつ、反応炉内に原料ガスを導入することにより、基板の表面に気相エピタキシャル成長させてエピタキシャルウェーハを製造する。エピタキシャルウェーハ製造後、反応炉から引き出されたボートからエピタキシャルウェーハは移載手段により移載され、例えば、収納部のカセット内に収容される。
【0004】
【特許文献1】
特開平7−153695号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記特許文献1のような縦型減圧CVD装置による気相エピタキシャル成長は、ボートに搭載した多数枚(例えば、25枚〜100枚程度)の基板に対し、一度に気相成長を行うことができるため、生産性が良いと言う利点があるが、さらに反応炉内に搭載する基板の枚数を増加して生産性を向上させることが望まれている。
そこで、例えば、ボートの高さを増大して搭載する基板の枚数を増加させることが考えられるが、ボートの高さを変更するには、新たな設計が必要となりコストの増大を招くという問題がある。
【0006】
また、上記特許文献1のような縦型減圧CVD装置の場合には、ある程度間隔をあけて複数段に設けられたリング状の支持部材によって基板の周縁部が保持されるので、上下方向に配列された基板どうしは所定間隔に保たれる。そのため、基板は、その主表面のみならず、反応雰囲気に露出した主裏面にも同時に気相成長される。そのため、原料ガス等のプロセスガスの利用率が低く、かつ、生産性も低い。
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、装置及びボートの大幅な設計変更を行わずに、容易に処理枚数を増加することができ、プロセスガスの有効利用と生産性とを向上することのできる保持治具、半導体ウェーハの製造装置、半導体基板及び保持治具の搭載方法を提供することを課題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、
鉛直方向に配置された反応炉に沿って複数段に配列された半導体基板の周縁部を支持する複数の支持部材が備えられ、前記反応炉に対して挿入及び引き出し可能なボート内に、半導体基板とともに搭載される保持治具であって、
前記支持部材に保持される第1の半導体基板の直上において、第2の半導体基板を前記第1の半導体基板と略平行に保持しながら、前記支持部材に搭載されることを特徴としている。
【0009】
また、本発明の半導体ウェーハの製造装置は、
上記保持治具と、
鉛直方向に配置された反応炉と、
該反応炉に対して挿入及び引き出し可能で、かつ、前記反応炉に沿って複数段に配列された半導体基板の周縁部を支持する支持部材が備えられたボートと、
前記保持治具と半導体基板とを移載することによって前記ボート内に搭載する移載手段とを有することを特徴としている。
【0010】
本発明の保持治具及び半導体ウェーハの製造装置によれば、保持治具によって、第1の半導体基板どうしの隙間を有効利用し、第2の半導体基板が第1の半導体基板の直上で保持されるので、ボートの設計を変更することなく、従来の倍の枚数の半導体基板をボート内に搭載することが可能となる。よって、一度に気相成長できる半導体基板の枚数が増えるので、プロセスガスを有効に利用でき、かつ、生産性を向上させることができる。
また、保持治具は、支持部材に保持される第1の半導体基板の直上において、該第1の半導体基板どうしの隙間に第2の半導体基板を、第1の半導体基板と略平行に保持しながら支持部材に搭載するので、この保持治具により、第1の半導体基板の上面と第2の半導体基板の下面とがほぼ接近した状態とされる。したがって、第1の半導体基板の上面及び第2の半導体基板の下面が、反応雰囲気に露出されにくく、第1の半導体基板の上面及び第2の半導体基板の下面に気相成長されにくい。
【0011】
より具体的には、保持治具は、前記第1及び第2の半導体基板とともに移載手段に移載されることによって前記ボート内の前記支持部材に搭載される保持治具本体を備え、
前記保持治具本体には、該保持治具本体の上面側に開口する上面側開口部と、下面側に開口する下面側開口部とが形成され、前記上面側開口部と前記下面側開口部とが連通しており、
前記第1の半導体基板は、前記支持部材に支持された状態で、前記下面側開口部内に配置され、かつ、前記移載手段に載置された状態で、前記第1の半導体基板の周縁部が前記下面側開口部に係止され、
前記第2の半導体基板は、前記上面側開口部を塞ぐようにして前記保持治具本体の上面で保持されることが好ましい。
【0012】
このように、第1の半導体基板は、移載手段に載置された状態で第1の半導体基板の周縁部が下面側開口部に係止され、第2の半導体基板は、上面側開口部を塞ぐようにして保持治具本体の上面で保持されるので、第1の半導体基板、保持治具、第2の半導体基板を安定した状態で移載手段上に積み重ねることができる。よって、第1の半導体基板、保持治具、第2の半導体基板が安定した状態で移載手段からボートの支持部材上に一度に搭載できるので、搬送効率に優れる。
【0013】
また、保持治具は、前記第1及び第2の半導体基板とともに移載手段に移載されることにより前記ボート内の前記支持部材に搭載される保持治具本体を備え、前記保持治具本体には、該保持治具本体の上面側に開口する上面側開口部と、下面側に開口する下面側開口部とが形成され、前記上面側開口部と前記下面側開口部との間にはこれら上面側開口部と下面側開口部とを仕切る仕切り部が設けられており、
前記第1の半導体基板は、前記支持部材に支持された状態で、前記下面側開口部内に配置され、かつ、前記移載手段に載置された状態で、前記第1の半導体基板の周縁部が前記下面側開口部に係止され、
前記第2の半導体基板は、前記上面側開口部を塞ぐようにして前記保持治具本体の上面で保持されるように構成しても良い。
【0014】
このように、保持治具本体には、上面側開口部と下面側開口部とを仕切る仕切り部が設けられているので、仕切り部により、第1の半導体基板と第2の半導体基板とが完全に仕切られる。よって、第2の半導体基板が保持治具本体の上面で保持される際に接触することによって生じるパーティクルが、第1の半導体基板に落ちるのを防止することができ、品質向上を図れる。
また、上述したように、第1の半導体基板、保持治具、第2の半導体基板を安定した状態で移載手段上に積み重ねることができるので、第1の半導体基板、保持治具、第2の半導体基板が安定した状態で移載手段からボートの支持部材上に一度に搭載できるので、搬送効率に優れる。
【0015】
さらに、前記半導体ウェーハの製造装置において、前記支持部材は、前記第1の半導体基板の周縁部を支持する支持面を有し、該支持面には、前記第1の半導体基板の中央部に向けて下方に傾斜するテーパー部が形成されていることが好ましい。
【0016】
このように支持部材の支持面に、第1の半導体基板の中央部に向けて下方に傾斜するテーパー部を形成することにより、第1の半導体基板の周縁部において支持部材に接触する面が少なくなり、段差をつけることなく薄膜を形成することが可能となり、品質向上を図れる。
【0017】
また、本発明の半導体基板及び保持治具の搭載方法は、
前記移載手段に、前記第1の半導体基板、保持治具、第2の半導体基板をこの順に積み重ねた状態で載置する載置工程と、前記移載手段に載置された前記第1の半導体基板、保持治具、第2の半導体基板を、前記移載手段によって前記ボート内の支持部材上に搭載する搭載工程とを備え、
前記移載工程では、前記移載手段に前記第1の半導体基板が載置され、該第1の半導体基板の周縁部に前記保持治具の下面側開口部が係止し、前記第2の半導体基板が前記保持治具の上面側開口部を塞ぐようにして載置され、
前記搭載工程では、前記第1の半導体基板及び前記保持治具が前記支持部材に支持されるとともに、前記第1の半導体基板が前記保持治具の下面側開口部内に配置され、前記第2の半導体基板が前記保持治具の上面側開口部を塞ぐようにして前記保持治具本体の上面で保持されることを特徴としている。
【0018】
本発明の半導体基板及び保持治具の搭載方法によれば、移載工程で、移載手段に載置された第1の半導体基板の周縁部に保持治具の下面側開口部が係止し、第2の半導体基板が保持治具の上面側開口部を塞ぐようにして載置されるので、移載手段上に安定した状態で積み重ねることができる。よって、搭載工程で、第1の半導体基板、保持治具、第2の半導体基板が安定した状態で移載手段からボートの支持部材上に一度に搭載でき、よって搬送効率に優れる。
また、保持治具によって、ボートの設計を変更することなくボートに搭載する半導体基板の枚数を容易に増加でき、プロセスガスも有効に利用でき、かつ、生産性を向上させることができる。
【0019】
ここで、第1の半導体基板は、該第1の半導体基板に気相成長する面を下面にして前記移載手段に載置し、第2の半導体基板は、該第2の半導体基板に気相成長する面を上面にして前記保持治具に載置することが好ましい。
【0020】
第1の半導体基板は、気相成長する面を下面にして移載手段に載置し、第2の半導体基板は、気相成長する面を上面にして保持治具に載置するので、これら第1及び第2の半導体基板において、主に気相成長する面の方が反応雰囲気に露出される。したがって、これら第1及び第2の半導体基板の気相成長する面(主表面)に安定して気相成長が行われることとなり、均一に薄膜を形成することが可能となる。
また、第1の半導体基板の気相成長する面を下面にして移載手段に載置することにより、支持部材に第1の半導体基板を搭載し接触した際に生じるパーティクルが第1の半導体基板の気相成長する面に付着するのを防止でき、品質向上を図れる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1及び第2の実施の形態を図面に基づいて説明する。
[第1の実施の形態]
本発明の半導体ウェーハの製造装置(以下、単に製造装置と言う)は、基板(例えば、シリコン単結晶基板)の主面上に薄膜(例えば、シリコン単結晶薄膜)を気相成長させるための装置である。なお、本実施の形態では、好適な一例として縦型減圧CVD装置を例に挙げる。
まず、製造装置の構成について説明する。図1(a)に示すように、製造装置1は、反応炉2と、ボート3と、収納部4と、移載機(移載手段)5とを備えて概略構成されている。
【0022】
収納部4は、反応炉2において処理される基板WあるいはエピタキシャルウェーハW、及び後述する保持治具6が収容されたカセットを複数備えている。なお、図1(a)に示す収納部4及びボート3には、図面の関係上基板WあるいはエピタキシャルウェーハWのみを記載し、保持治具6は省略している。
【0023】
移載機5は、収納部4のカセットから処理すべき基板W及び保持治具6を移載して、基板W及び保持治具6をボート3内に搭載する。そして、これら基板W及び保持治具6が搭載されたボート3が反応炉2に挿入されると、反応炉2にて基板Wに気相成長される。気相成長後、ボート3が反応炉2から引き出されると、移載機5は、気相成長されたエピタキシャルウェーハWと保持治具6とを再び移載して収納部4に収容する。
移載機5は、基板WあるいはエピタキシャルウェーハW及び保持治具6を保持する移載用フォーク51を備えている。
【0024】
移載用フォーク51はその上面で、基板WあるいはエピタキシャルウェーハWの周縁部のみを保持するように、移載用フォーク51の中央部には、その上下面に連通する開口部51aが形成されている。
また、移載用フォーク51は、前進後退かつ上下方向への往復移動及び回転移動が可能である。すなわち、移載用フォーク51が前進後退することによって収納部4から移載用フォーク51上に基板W及び保持治具6が載置されると、ボート3側に回転して上昇しボート3の上側から支持部材7(後述する)に基板W及び保持治具6を順次搭載する。
【0025】
反応炉2は、図2に示すように、反応容器21と、ガス導入管22と、排気管23と、加熱装置24と、真空装置(図示しない)等を備えて概略構成されている。なお、図2においても図面の関係上、基板Wのみを記載し保持治具(後述する)6は省略している。
【0026】
反応容器21は、上端が閉塞されたアウターチューブ211と、該アウターチューブ211の内部に同心に設けられて上端が開放されたインナーチューブ212とから構成されている。インナーチューブ212は、いわゆる先つぼみ型である。さらに、アウターチューブ211とインナーチューブ212との間には下端部が閉塞された円筒状の空間214が形成されている。
【0027】
ガス導入管22は、インナーチューブ212のガス導入口部分に設けられ、排気管23は、前記空間214のガス排気口部分に設けられている。そして、ガス導入管22から導入されたガスは、インナーチューブ212の内壁に沿ってボート3及び空間214内を流れて、排気管23から排気されるようになっている。
【0028】
加熱装置24は、反応炉21の周囲に配設されており該反応炉21を加熱する。加熱装置24としては、例えば、加熱ヒータ等が挙げられる。また、加熱装置24の周囲には、断熱材25が加熱装置24の全体を覆うようにして配設されている。
真空ポンプは、図示しないが反応炉21内を減圧するためのものである。
ボート3は、ボート回転機構31の駆動によって鉛直軸回りに回転する。
【0029】
次に、ボート3の構成について詳細に説明する。
ボート3には、図示しないボート用エレベータが設けられており、このボート用エレベータが上下に駆動することにより、ボート3は反応炉2に対して挿入及び引き出し可能とされる(図1(a)参照)。したがって、ボート3を反応炉2から引き出すことによって、該ボート3に基板Wや保持治具6が搭載され、該基板Wや保持治具6が搭載されたボート3は、再び反応炉2に挿入されるようになっている。
また、ボート3は、図3に示すように、反応炉2の鉛直方向に沿って複数段に配列された基板Wの周縁部を略平行に支持する複数の支持部材7を有している。このように支持部材7に基板Wが支持されることによって、該基板Wの主表面に気相成長が可能とされている。
【0030】
支持部材7は、図3に示すように、平坦な面71と、基板Wの下面の周縁部を支持する支持面72とを有し、該支持面72には、基板Wの中央部に向けて下向きに傾斜するテーパー部721が形成されている。
【0031】
また、支持部材7には、第1の半導体基板W1の直上において、第2の半導体基板W2を第1の半導体基板W1と略平行に保持する保持治具6が搭載される。ここで、保持治具6を第1の半導体基板1の直上に設けるとは、第1の半導体基板W1と該第1の半導体基板W1の上側に配置される第2の半導体基板W2との間に、上段の第1の半導体基板W1が配置されないように設けることを言う。なお、以下、支持部材7に保持される基板Wを第1の半導体基板W1と言い、保持治具6に保持される基板Wを第2の半導体基板W2と言う。
【0032】
本発明の特徴部分である保持治具6は、例えば、SiC、カーボンあるいは石英によって形成されている。
保持治具6は、第1及び第2の半導体基板W1、W2とともに移載機5に移載されることによって、ボート3内の支持部材7に搭載される保持治具本体61を備えている(図4参照)。
保持治具本体61には、保持治具本体61の上面側に開口する上面側開口部62と、下面側に開口する下面側開口部63とが形成されており、これら上面側開口部62と下面側開口部63とが連通している。上面側開口部62は、保持治具本体61の周縁部に向けて径が拡がるテーパー形状とされ、下面側開口部63は、側断面視略矩形状とされている(図3参照)。
【0033】
このように保持治具6を構成することにより、図3に示すように、ボート3内に、第1の半導体基板W1、保持治具6、第2の半導体基板W2が順に搭載された状態では、第1の半導体基板W1は、支持部材7にその周縁部が支持されるとともに保持治具6の下面側開口部63内に配置され、保持治具本体61と非接触とされている。また、第2の半導体基板W2は、保持治具6の上面側開口部62を塞ぐようにして、その周縁部が保持治具本体61の上面で保持されている。このとき、第1の半導体基板W1の直上において、第2の半導体基板W2が第1の半導体基板W1と略平行に保持されている。
【0034】
したがって、第1の半導体基板W1の上面及び第2の半導体基板W2の下面は、反応雰囲気中にほとんど露出されないので、第1の半導体基板W1の上面及び第2の半導体基板W2の下面に気相成長されにくい。よって、後述するが、第1の半導体基板W1は、気相成長する面(以下、主表面と言う)を下面にして支持部材7の上面に載置されており、第2の半導体基板W2は、主表面を上面にして保持治具6の上面に載置されている。
【0035】
一方、図1(b)に示すように、移載機5に第1の半導体基板W1、保持治具6、第2の半導体基板W2がこの順に積み重ねられた状態では、移載機5の移載用フォーク51の上面で第1の半導体基板W1の周縁部が支持されるとともに、該周縁部に保持治具6の下面側開口部63が係止している。また、第2の半導体基板W2は、保持治具6の上面側開口部62を塞ぐようにして、その周縁部が保持治具本体61の上面で保持されている。このとき、第1の半導体基板W1の直上において第2の半導体基板W2が、第1の半導体基板W1と略平行に保持されている。
【0036】
次に、上述した構成の製造装置1を用いて基板Wに気相エピタキシャル成長させエピタキシャルウェーハWを製造する製造方法について図1(a)、(b)を参照して説明する。
まず、図1(a)に示すように、収納部4のカセットに収容されている未処理の基板(第1の半導体基板W1、第2の半導体基板W2)及び保持治具6を移載機5に移載することによってボート3内に搭載する。ここで、収納部4のカセットには、図示しないが、第1の半導体基板W1の上面に保持治具6が載置され、保持治具6の上面に第2の半導体基板W2が載置されて、これら第1の半導体基板W1、保持治具6、第2の半導体基板W2が積み重ねられた状態とされている。また、第1の半導体基板W1は主表面が下面とされ、第2の半導体基板W2は主表面が上面とされている。
このように、第1の半導体基板W1、保持治具6、第2の半導体基板W2を積み重ねた状態で、図1(b)に示すように移載機5に移載したら、図3に示すように、第1の半導体基板W1をボート3の支持部材7上に搭載する。これによって、同時に保持治具6や第2の半導体基板W2がボート3に搭載される。
【0037】
ボート3に搭載後、ボート用エレベータを駆動させ、ボート3を反応炉2内に下から挿入後、基板Wに気相成長を行う。すなわち、反応炉2内を減圧しながら水素雰囲気に置換するとともに、加熱装置24によってボート3上の基板Wを所望の成長温度(例えば、約1000℃)に加熱して、その温度を維持しながら、シリコン原料ガス(例えば、モノシランガス)を供給する。これにより、第1の半導体基板W1の下面(主表面)にエピタキシャル層が形成されると同時に、第2の半導体基板W2の上面(主表面)にもエピタキシャル層が形成され、第1のエピタキシャルウェーハW1、第2のエピタキシャルウェーハW2が製造される。
【0038】
気相成長後、反応炉2内をエピタキシャルウェーハWの取り出しに適した温度(例えば、400℃程度)に降温する。
次に、反応炉2内に導入するガスを、水素ガスから窒素ガスに切り換えるとともに、反応炉2内を常圧化し、反応炉2からボート3を引き出す。そして、ボート3に搭載された第1のエピタキシャルウェーハW1、保持治具6、第2のエピタキシャルウェーハW2を上述したように積み重ねた状態で、移載機5により再び収納部4に収容する。
【0039】
以上、本発明の第1の実施の形態によれば、保持治具6によって、第1の半導体基板W1、W1どうしの隙間を有効利用し、第2の半導体基板W2が第1の半導体基板W1の直上で保持されるので、ボート3の設計を変更することなく、従来の倍の枚数の基板Wをボート3内に搭載することが可能となる。よって、一度に気相成長する基板Wの枚数が増え、プロセスガスを有効に利用でき、かつ、生産性を向上させることができる。
また、第1の半導体基板W1は、移載機5に載置された状態で第1の半導体基板W1の周縁部が下面側開口部63に係止され、第2の半導体基板W2は、上面側開口部62を塞ぐようにして保持治具本体61の上面で保持されるので、第1の半導体基板W1、保持治具6、第2の半導体基板W2が安定した状態で積み重ねられて、第1の半導体基板W1、保持治具6、第2の半導体基板W2をボート3の支持部材7上に一度に搭載できて搬送効率に優れる。
【0040】
第1の半導体基板W1は、主表面を下面にして移載機5に載置し、第2の半導体基板W2は主表面を上面にして保持治具6に載置するので、主に主表面の方が反応雰囲気に露出されて、これら第1及び第2の半導体基板W1、W2の主表面に安定して気相成長が行われることとなり、均一に薄膜を形成することが可能となる。
また、支持部材7にテーパー部721を形成することにより、第1の半導体基板W1の周縁部において支持部材7に接触する面が少なくなり、段差をつけることなくエピタキシャル層を形成することが可能となり、品質向上を図れる。
【0041】
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態において、保持治具以外の半導体ウェーハの製造装置の構成は、第1の実施の形態と同様の構成であるので、同様の符号を付してその説明を省略する。また、本発明の製造装置を用いたエピタキシャルウェーハを製造する製造方法についても上記と同様なので、その説明を省略する。
【0042】
本発明の保持治具6aは、例えば、SiC、カーボンあるいは石英によって形成されている。
保持治具6aは、第1及び第2の半導体基板W1、W2とともに移載機5に移載されることによってボート3内の支持部材7に搭載される保持治具本体61aを備えている(図6参照)。
保持治具本体61aには、保持治具本体61aの上面側に開口する上面側開口部62aと、下面側に開口する下面側開口部63aとが形成されている。上面側開口部62aと下面側開口部63aとの間には、これら上面側開口部62aと下面側開口部62aとを仕切る仕切り部64aが設けられている。上面側開口部62aは、保持治具本体61aの周縁部に向けて径が拡がるテーパー形状とされ、下面側開口部63aは、側断面視略矩形状とされている(図5参照)。
【0043】
このように保持治具6aを構成することにより、図5に示すように、ボート3内に、第1の半導体基板W1、保持治具6a、第2の半導体基板W2が順に搭載された状態では、第1の半導体基板W1は、支持部材7にその周縁部が支持されるとともに保持治具6aの下面側開口部63a内に配置され、保持治具本体61aと非接触とされている。また、第2の半導体基板W2は、保持治具6aの上面側開口部62aを塞ぐようにして、その周縁部が保持治具本体61aの上面で保持されている。このとき、第1の半導体基板W1の直上において、第2の半導体基板W2が第1の半導体基板W1と略平行に保持されている。また、仕切り部64aによって、第1の半導体基板W1と第2の半導体基板W2とが完全に仕切られている。
【0044】
また、第1の実施の形態と同様に、第1の半導体基板W1の上面及び第2の半導体基板W2の下面は、反応雰囲気中にほとんど露出されないので、第1の半導体基板W1の上面及び第2の半導体基板W2の下面に気相成長されにくく、第1の半導体基板W1は、主表面を下面にして支持部材7の上面に載置されており、第2の半導体基板W2は、主表面を上面にして保持治具6aの上面に載置されている。
【0045】
以上、本発明の第2の実施の形態によれば、仕切り部64aにより、第1の半導体基板W1と第2の半導体基板W2とが完全に仕切られているので、第2の半導体基板W2が保持治具本体61aの上面で保持される際に接触することによって生じるパーティクルが、第1の半導体基板W1に落ちるのを防止することができ、品質向上を図れる。
なお、第1の実施の形態と同様の構成部分については同様の効果を得ることができる。
【0046】
本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、本実施の形態では、シリコン単結晶基板Wにシリコン単結晶薄膜を成長させてエピタキシャルウェーハWを製造する場合を例示したが、その他の半導体ウェーハを気相成長等の熱処理により製造する場合にも同様に有効である。
【0047】
【発明の効果】
本発明によれば、装置及びボートの大幅な設計変更を行わずに、容易に処理枚数を増加することができ、プロセスガスの有効利用と生産性とを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示すためのもので、(a)は、半導体ウェーハの製造装置を模式的に示す側面図、(b)は、移載手段に第1の半導体基板、保持治具及び第2の半導体基板が搭載された状態を示す側面図である。
【図2】同、反応炉及びボートの正断面図である。
【図3】同、ボートの要部を示す正断面図である。
【図4】同、保持治具の斜視図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態を示すためのもので、ボートの要部を示す正断面図である。
【図6】同、保持治具の斜視図である。
【符号の説明】
1 半導体ウェーハの製造装置
2 反応炉
5 移載機(移載手段)
6、6a 保持治具
61、61a 保持治具本体
62、62a 上面側開口部
63、63a 下面側開口部
64a 仕切り部
7 支持部材
72 支持面
721 テーパー部
W 半導体基板、エピタキシャルウェーハ
W1 第1の半導体基板、第1のエピタキシャルウェーハ
W2 第2の半導体基板、第2のエピタキシャルウェーハ
Claims (7)
- 鉛直方向に配置された反応炉に沿って複数段に配列された半導体基板の周縁部を支持する複数の支持部材が備えられ、前記反応炉に対して挿入及び引き出し可能なボート内に、半導体基板とともに搭載される保持治具であって、
前記支持部材に保持される第1の半導体基板の直上において、第2の半導体基板を前記第1の半導体基板と略平行に保持しながら、前記支持部材に搭載されることを特徴とする保持治具。 - 前記第1及び第2の半導体基板とともに移載手段に移載されることによって前記ボート内の前記支持部材に搭載される保持治具本体を備え、
前記保持治具本体には、該保持治具本体の上面側に開口する上面側開口部と、下面側に開口する下面側開口部とが形成され、前記上面側開口部と前記下面側開口部とが連通しており、
前記第1の半導体基板は、前記支持部材に支持された状態で、前記下面側開口部内に配置され、かつ、前記移載手段に載置された状態で、前記第1の半導体基板の周縁部が前記下面側開口部に係止され、
前記第2の半導体基板は、前記上面側開口部を塞ぐようにして前記保持治具本体の上面で保持されることを特徴とする請求項1に記載の保持治具。 - 前記第1及び第2の半導体基板とともに移載手段に移載されることにより前記ボート内の前記支持部材に搭載される保持治具本体を備え、
前記保持治具本体には、該保持治具本体の上面側に開口する上面側開口部と、下面側に開口する下面側開口部とが形成され、前記上面側開口部と前記下面側開口部との間にはこれら上面側開口部と下面側開口部とを仕切る仕切り部が設けられており、
前記第1の半導体基板は、前記支持部材に支持された状態で、前記下面側開口部内に配置され、かつ、前記移載手段に載置された状態で、前記第1の半導体基板の周縁部が前記下面側開口部に係止され、
前記第2の半導体基板は、前記上面側開口部を塞ぐようにして前記保持治具本体の上面で保持されることを特徴とする請求項1に記載の保持治具。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載の保持治具と、
鉛直方向に配置された反応炉と、
該反応炉に対して挿入及び引き出し可能で、かつ、前記反応炉に沿って複数段に配列された半導体基板の周縁部を支持する支持部材が備えられたボートと、
前記保持治具と半導体基板とを移載することによって前記ボート内に搭載する移載手段とを有することを特徴とする半導体ウェーハの製造装置。 - 前記支持部材は、前記第1の半導体基板の周縁部を支持する支持面を有し、該支持面には、前記第1の半導体基板の中央部に向けて下方に傾斜するテーパー部が形成されていることを特徴とする請求項4に記載の半導体ウェーハの製造装置。
- 鉛直方向に配置された反応炉に沿って複数段に配列された半導体基板の周縁部を支持する支持部材が備えられ、前記反応炉に対して挿入及び引き出し可能なボート内に、請求項2又は3に記載の保持治具を、半導体基板とともに移載手段に移載することによって搭載する半導体基板及び保持治具の搭載方法であって、
前記移載手段に、前記第1の半導体基板、保持治具、第2の半導体基板をこの順に積み重ねた状態で載置する載置工程と、前記移載手段に載置された前記第1の半導体基板、保持治具、第2の半導体基板を、前記移載手段によって前記ボート内の支持部材上に搭載する搭載工程とを備え、
前記移載工程では、前記移載手段に前記第1の半導体基板が載置され、該第1の半導体基板の周縁部に前記保持治具の下面側開口部が係止し、前記第2の半導体基板が前記保持治具の上面側開口部を塞ぐようにして載置され、
前記搭載工程では、前記第1の半導体基板及び前記保持治具が前記支持部材に支持されるとともに、前記第1の半導体基板が前記保持治具の下面側開口部内に配置され、前記第2の半導体基板が前記保持治具の上面側開口部を塞ぐようにして前記保持治具本体の上面で保持されることを特徴とする半導体基板及び保持治具の搭載方法。 - 前記第1の半導体基板は、該第1の半導体基板に気相成長する面を下面にして前記移載手段に載置し、
前記第2の半導体基板は、該第2の半導体基板に気相成長する面を上面にして前記保持治具に載置することを特徴とする請求項6に記載の半導体基板及び保持治具の搭載方法。
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