JP2008235198A - 導電粉、導電ペースト、導電シート、回路板および電子部品実装回路板 - Google Patents

導電粉、導電ペースト、導電シート、回路板および電子部品実装回路板 Download PDF

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Abstract

【課題】新規導電粉、導電あるいは熱伝導などに好適に使用可能な新規な導電ペーストおよびその用途を提供する。
【解決手段】プレス密度が80%乃至99.5%の金粉、白金粉、パラジウム粉、銀粉、銅粉、銀めっき銅粉、アルミニウム粉およびこれらの合金粉からなる導電粉。プレス密度が80%乃至99.5%の金粉、白金粉、パラジウム粉、銀粉、銅粉、銀めっき銅粉、アルミニウム粉およびこれらの合金粉からなる群から選ばれる少なくとも1種の導電粉とバ
インダとを含むことを特徴とする導電ペースト。ペースト中の前記導電粉が95乃至99.5重量%の範囲にあり、バインダが0.5乃至5重量%の範囲にある。バインダが熱軟化性樹脂であり、常温常圧下で接着性を有する。
【選択図】なし

Description

本発明は、導電或いは熱伝導などに使用される導電粉、導電ペースト、導電シートあるいは導電ペーストを使用した回路板および電子部品実装回路板に関する。
従来、電気及び熱伝導に使用される導電ペーストや導電シートは、球状若しくは略球状粒子やフレーク状粒子などを組み合わせた導電粉が使用されていた。(例えば、非特許文献1参照)。特に高導電性或いは高熱伝導性が要求される分野では、金粉、銀粉、銅粉、アルミニウム粉、パラジウム粉又はこれらの合金粉が導電粉として用いられており、導電性や熱伝導性を高くするために、導電粉の配合量を高くしていた。
上記の非特許文献1に記載されている高充填化導電粉を作製する方法は、大小の球状粒子を組み合わせて、これを均一混合する方法であり、鱗片状粒子と球状粒子あるいは塊状粒子を組み合わせることで高充填化導電粉を得ることについては記述されていない。また、球状粒子を規則的に配列させ、さらに異なる粒径の球状粒子を組み合わせることで、理論的には80%以上の相対充填密度が得られると記載されている。しかし、市販されている球状の銀粉は、粒子が一部凝集しており、粒径が5〜20μmの銀粉では、その相対充填密度は約60%前後であり、粒径が1μm前後の銀粉では相対充填密度は高くても50%前後であり、これらを混合しても、相対充填密度は60%前後にとどまる。
日刊工業新聞社刊 粉体工学会編 粉体工学便覧 初版1刷 昭和61年2月号(第101〜107頁)
一般的に導電シートを使用して発熱するICチップを接着する場合、熱伝導性や接着力を高める必要がある。そのため、従来この用途に使用する導電ペーストでは、導電粉の配合量を高くして導電性を高めていた。しかし、通常の導電粉の場合、配合量を高くすると導電性ペーストの粘度が高くなり印刷性などのパターン形成性が悪化してしまう。一方、導電ペースト中のバインダの比率を高くすると粘度が低くなりパターン形成性は向上するが、導電性が悪化してしまうという欠点が生じる。
また、導電ペーストを熱伝導性接着剤として使用し、貫層方向の熱伝導性を高くする場合、導電粉が球状粒子のみからなるペーストでも導電粉の充填密度が低いと、熱伝導率も低くなってしまう欠点があった。
これらの用途に球状導電粉を使用すると、粒子が球であるため、電気電導的或いは熱伝導的に、接続する平面との接触が点接触になり、粒子と平面との接触効率が悪かった。これを回避するために粒子形状を鱗片状にすると、ペーストの粘度が上昇し易く、ペーストの印刷性が悪くなる欠点があった。また基材上に形成したペースト中の鱗片状の導電粒子が、印刷中にペーストの粘性挙動により、その鱗片状の面を基材のZ軸(導通方向)に対して垂直に配向しやすいため、Z軸方向の導電性や熱伝導性が予想より大幅に低くなる欠点も生じる。
また、これら球状の導電粉を使用すると、粒子層をプレスなどで押し潰した場合、等方的に圧力が加わり、粒子同士が相互に滑りやすく、導電粉のしめる体積が減少してしまい、粒子同士が強く押しつけられにくくなる欠点もあった。このような問題を回避するには、導電粉の充填されやすさを測定する方法が必要で、流動しながら充填される状態に対応する特性としてタップ密度をその尺度にすることは適するが、導電粉層を押しつけたり、プレスして使用する用途の場合、タップ密度で判断することは必ずしも適切ではない。したがって、タップ密度以外に、導電粉のつまり易さあるいは限界までつめた時の充填状態を把握する尺度が有用と考えた。
また銀粉を導電粉として使用すると、導電性は良好であるが、耐マイグレーション性が悪く、金粉、パラジウム粉、或いは銀パラジウム合金粉を使用すると、耐マイグレーション性は良好であるが、銀粉使用に比べて、コストが大幅に高くなる欠点がある。
さらに、導電性ペーストを導電性接着剤として使用する場合、自動機で注射器状のシリンジを押して導電性接着剤を所望の位置に所望量供給し、次いで別の位置に移動して、繰り返しシリンジから供給することが行われている。この場合、導電性接着剤のチキソ性が低いと、ペーストが糸引き状態になり、不要な部分に導電性接着剤を塗布してしまう問題点も起こる。
一般に、導電性接着剤のチキソ性を高くするには、微粉の鱗片状粒子を併用している。しかし、鱗片状の微粉粒子を併用すると微粒子が凝集しているため、これを添加したペーストでは、粘度上昇が大きく、高充填化された導電性接着剤が製造できないという欠点があった。また充填密度の低い混合導電粉を使用してペーストを製造する場合、混合導電粉を高い含有率で含有するペーストを製造しようとしても、バインダに混合導電粉を添加すると粘度が極めて高いぼさぼさの状態になり、3本ロールミル、らいかい機等の混合・分散装置を使用してもその粘度が高すぎて、ぼさぼさ状態となってしまう。このため、分散させてペーストにすることができないという問題点がある。
塊状もしくは低アスペクト比の略鱗片状の大粒子及び小粒子からなる導電粉を作製するには、粒径の大きな塊状、略球状粒子を弱く粉砕して塊状もしくは低アスペクト比の略鱗片状の大粒子を作製し、これとは別に粒径の小さい塊状あるいは略球状粒子の凝集を解粒したのち、塊状もしくは鱗片状に加工した小粒子を作製し、両者を所望の比率で混合する方法によって作製していたが、大粒子と小粒子を別個に作製し、両者を混合するという手間のかかる欠点を有していた。また、小粒子の製造が難しい場合には、大きい粒子と小さい粒子からなる混合粉を分級して小さい粒子を回収する方法で製造されるため、この場合には小さい粒子のコストが高くなる欠点もあった。
またフィルムなどの基材上に所望の回路パターンを形成し、この回路パターン上にチップ部品を接続する場合、回路パターンを予め形成し、この回路パターン上に導電性接着剤を塗布した後、その導電性接着剤を介してチップ部品を接続するため、工程が増える欠点があった。また、導電性接着剤の供給位置のずれや、回路パターンの段差などに起因する滲みが起きるなどの欠点もあった。
このような情況のもと、本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、以下の構成要件により、本発明を完成するに至った。
[1]プレス密度が80%乃至99.5%の金粉、白金粉、パラジウム粉、銀粉、銅粉、銀
めっき銅粉、アルミニウム粉およびこれらの合金粉からなる導電粉。
[2][1]の導電粉とバインダとを含むことを特徴とする導電ペースト。
[3]ペースト中の前記導電粉が95乃至99.5重量%の範囲にあり、バインダが0.5
乃至5重量%の範囲にある[2]の導電ペースト。
[4]バインダが熱軟化性樹脂であり、常温常圧下で接着性を有する[2]または[3]の導電ペ
ースト。
[5]プレス密度が80%乃至99.5%の導電粉とバインダとを含む導電シート。
[6]ペースト中の前記導電粉が95乃至99.5重量%の範囲にあり、バインダが0.5
乃至5重量%の範囲にある[5]の導電シート。
[7]バインダが熱軟化性であり、常温常圧下で接着性を有する[5]または[6]の導電シート

[8][2]〜[4]の導電ペーストで基材の上に所望の回路パターンが形成されてなる回路板。
[9]回路パターンが複数形成されてなり、基材上に形成された該回路パターン間が接続さ
れてなる[8]の回路板。
[10][2]〜[4]の導電ペーストで基材の上に所望の回路パターンが形成されてなり、かかる基材上に形成された回路パターンの一部を介して電子部品が接続されてなる電子部品実装回路板。
[11]回路パターンが複数形成されてなり、基材上に形成された該回路パターン間が接続されてなる[10]の電子部品実装回路板。
なお、本発明で使用される高いプレス密度を有する導電粉は従来知られていなかった。
本発明の導電粉は、プレス密度が高いという特性を有する。このため、少量のバインダで、高比率の導電粉を含む導電ペーストや導電シートを形成できる。またバインダ量を少なく制限した該導電ペーストで形成した回路パターンは、導電性が良く、プレスすることでさらに導電性が高くなる特性を有する。
また、バインダ自体に接着性を示すものを使用しているので、基材上に形成した回路そのものが接着性を示し、該回路上に直接チップ部品等を導電接続することが出来る。このため、本発明によれば回路形成とチップ部品の接着剤塗布を同時に行うことが可能となり、工程が簡略化できる。また複数の回路形成基板の層間接続と、最表面の回路形成も同時に行うことができるので、工程の簡略化も可能である。
また、前記導電粉は、密に充填しやすいので、均一なバインダ溶液をあらかじめ作製しておき、これに導電粉を添加して短時間混合するだけで、導電粉が均一に分散されている導電ペーストが作製可能であり、これをシート上に印刷あるいは塗布することで平面状の導電シートが簡便に作製できる。
導電性の微粒子は変形しやすく、かつ凝集しやすい欠点を有するため、凝集を解粒するために長時間の混合が必要になり、特に柔らかい銀などの微粉が変形してしまう。このため再現性良く導電ペーストを作製することが困難であり、粘度、色調、導電性などの特性がばらつきやすいという欠点もあったが、本発明の導電性ペーストは、短い混合時間で製造されるので、微粒子や小粒子の変形を最小限に抑制されている。このため、高い導電性を保持できる。
また凹凸を有する金属表面とシリコン基板などを導電ペーストで接着する場合、金属板表面の細かい凹凸に、前記導電粉が密に充填されるため、接触効率が高くなり、導電性や熱伝導性が高くなる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
[導電粉](順番を入れ替えました)
本発明の導電粉は、プレス密度が80%乃至99.5%のプレス密度が80%乃至99.5%の金粉、白金粉、パラジウム粉、銀粉、銅粉、銀めっき銅粉、アルミニウム粉およびこれらの合金粉である。
本発明の導電粉のプレス密度は、80%乃至99.5%であり、好ましくは85%乃至99.5%である。プレス密度がこの範囲の場合、バインダ量を少なくしても印刷可能な導電ペーストや、導電シートを作製することが容易にできる。
本発明の導電粉は、プレス密度が80%乃至99.5%の導電粉であり、好ましくはプレス密度が85%乃至99.5%である。プレス密度がこの範囲の場合、バインダ量を少なくしても印刷可能な導電ペーストを作製することが容易にできる。
導電粉としては、金粉、白金粉、パラジウム粉、銀粉、銅粉、これらの合金粉や、銀めっき銅粉、あるいはこれらの加工粉が使用され、本発明では、パラジウム粉、銀粉、銅粉、銀めっき銅粉、アルミニウム粉が好適である。
導電性や熱伝導性を生かした導電ペーストあるいは導電シートなどに使用する場合には、これらの導電粉が単独で、あるいは組み合わされて使用される。
本発明のプレス密度が所定の範囲にある導電粉は、多面体形状粒子及び略鱗片状粒子からなる略単分散導電粉と、塊状の微粉の組み合わせが好ましく、一部凝集した塊状あるいはフレーク状の微粉が併用されていてもよく。このような場合導電粉同士あるいは導電ペーストと被接着物を接着する際に、導電粉と被接着物表面の接触状態を良好に出来るので好適である。
本発明において、略単分散されているとは、粒子の凝集の大部分が解粒されている状態を示す。多面体形状粒子とは表面が微小平面からなる多面体や、複数の平面及び曲面からなる多面体や、立方体もしくは直方体に近似できる多面体をいう。
このような多面体形状粒子は、球状粒子や略球状粒子及びティアードロップ状などの原料導電粉を、ビーズと一緒に回転流動させるなどの方法でそれらの粒子の凝集を解粒すると共に、形状加工することで得られる。略単分散された粒径の大きい導電粉とこれより粒径が小さく、凝集が大半解粒されている導電粉を組み合わせることで高いプレス密度が実現できる。また導電粉には、一部凝集している微粉を含んでいてもよい。導電粉の大きさは用途に応じて選択されるが、スクリーン印刷法で回路を形成する目的で使用する場合には、大きい粒子の平均粒径が約30μm以下が好ましく、20μm以下がより好ましい。なお、大きい粒子のみからなる場合、プレス密度が低くなり、少ないバインダでペーストにするとスムースな印刷ができないことがある。
このため、略単分散した大きい粒子と略単分散の小さい粒子を組み合わせ、プレス密度が前記範囲にある導電粉は、少ないバインダでペースト化が可能であり、しかも、スムースに印刷できる。
塊状またはフレーク状の微粉の粒径は、接触性を改良する用途に使用する場合、平均粒径が2μm以下、好ましくは1.5μm以下、さらに好ましくは1μm以下の微粉を併用することが望ましく、数十nmレベルあるいは百nmレベルのナノ粒子を併用してもよい。これらのナノ粒子を併用する場合には、あらかじめナノ粒子をバインダに添加し、均一に分散した後導電粉を添加する方法で作製するとナノ粒子と導電粉が均一混合し易い。特にスラリー状のナノ粒子を使用する場合にはこの混合方法が好適である。
平均粒径の測定方法は、レーザー回折法で測定できる。
このような粒径の微粉を使用することで、導電粉中の微細な導電粉が、被接着物表面の凹凸にフィットするように再配列し、略単分散状態の多面体形状粒子及び略鱗片状粒子からなる導電粉同士の形成する隙間を埋める役割を果たす。このため、電極と導電回路の導電接続が低い接触抵抗で実現でき、また熱伝導接着剤でも接着界面の熱抵抗を小さくする
ことが出来る。
導電粉(略単分散状態の多面体形状粒子及び略鱗片状粒子)と微粉(前記導電粉より粒径が小さく、凝集が大半解粒されている塊状などの微粉)の比は、重量で95:5乃至55:45であり、95:5乃至60:40が好ましく、95:5乃至70:30がより好ましい。前記導電粉がさらに超微粉の凝集粉を含み、凝集粉を構成する超微粉はその平均一次粒径が0.3μm以下であり、導電粉と微粉と超微粉の凝集粉の比が重量比で94.525:4.975:0.5乃至52.25:42.75:5.00であってもよい。超微粉の凝集粉の比がこの範囲より多いと、粒子同士の接触点が多くなりすぎてしまうとともに、超微粉の凝集粉が導電粉のタップ密度を低下させてしまうので、導電性や熱伝導性を低下させてしまう。超微粉の凝集粉の比がこれらの範囲より少ないと、形状加工導電粉同士の隙間を十分に埋めることができず、粒子同士の接触不足から導電性や熱伝導性を低下させてしまう場合がある。凝集粉を構成する超微粉の平均一次粒径が0.3μm以下であり、0.2μm以下がさらに好ましく、0.15μm以下であればより好ましい。凝集粉を構成する超微粉の平均一次粒径がこれより大きいと、微粉や略単分散している大粒子、小粒子の粒子間に生成している隙間に該銀超微粉が入っても、充填密度を高くすることができず、かえって充填密度を低下させることになってしまうことがある。
なお、微粉、超微粉を構成する材質は前記導電粉で例示されたものが挙げられる。なお、微粉、超微粉は、大粒子・小粒子と同一であっても、異なるものであってもよい。
本発明においてプレス密度は以下の方法で測定される。
導電粉を予め精秤し、断面が一定の円筒内にいれ(円筒の内径は10乃至20mm)、その円筒に入れた導電粉の上下を、その直径が該円筒の内径とほぼ等しく、導電粉が漏れなく、可動な厚めの円盤(厚さ3乃至5mm位)で挟み込み、その円盤をマイクロメータで締め付ける。
精秤した導電粉の質量と、マイクロメータで測定した導電粉の厚さ及び測定に使用した円盤の直径から、プレス密度を算出する。計算した密度を、導電粉の真密度で除し、算出した値を%表示したものである。
本発明の導電粉は、その表面が脂肪酸処理或いはカップリング剤で処理されていてもよい。
脂肪酸としては、ステアリン酸、ラウリン酸、カプリン酸、パルミチン酸等の飽和脂肪酸又はオレイン酸、リノール酸、リノレン酸、ソルビン酸の等の不飽和脂肪酸が挙げられる。カップリング剤としては、チタネート系、シラン系カップリング剤などが挙げられる。これらの表面処理剤量が多いと、表面処理剤が核となり粒子同士が凝集を起こす場合もあるので、量としては少ない方が好ましい。具体的な表面処理量は、導電粉に対して0.5重量%以下0.02重量%以上、より好ましくは0.3重量%以下0.02重量%以上、さらに好ましくは0.25重量%以下0.02重量%以上であることが望ましい。
導電粉の製造
本発明のプレス密度の高い導電粉は、略単分散した多面体形状及び略鱗片状の大粒子及び小粒子と微粒子を容器内に入れ、容器を運動させて導電粉を流動させ、略単分散した多面体形状及び略鱗片状の大粒子及び小粒子で凝集せる微粒子を解粒すると同時に均一混合することで容易に得られる。たとえば以下の製造方法で製造できる。
具体的には、原料導電粉と微小粒径のビーズを容器内に入れ、容器を運動させて原料導電粉とビーズを流動させて、導電粉を単分散状態に解粒すると共に多面体形状粒子及び略鱗片状粒子に形状加工する。この形状加工された粒子と、これに比べて相対的に小さい凝
集性の粒子を同一容器にいれ、ビーズなどを入れずに、導電粉のみを入れた容器を回転させ、導電粒子のみで混合させ、大きい略単分散された粒子が小さい粒子の凝集を解粒しながら均一混合させることで得られる。プレス密度の高い導電粉は、大きい粒子と小さい粒子の粒径比や粒子同士の体積比を適宜制御することで得ることが出来る。
また粒子同士あるいは粒子と被接着物の表面との接触確率を高くするために、粒子の形状を多面体あるいはアスペクト比の小さい略鱗片状にすることが好ましく、粒子の形状とともに、微粉の併用も効果がある。この際、導電粉中の大きい粒子の形状を、アスペクト比の大きい鱗片状に加工すると、導電ペーストの粘度上昇をきたすので、大きい粒子に関してはアスペクト比の小さい略鱗片状が好ましい。微粉としては鱗片状や、塊状のものが用途に応じて適宜選択され、粒子同士の接触を高めるには鱗片状微粒子の併用が効果的であり、表面の凹凸に追随させるには、塊状微粒子が適し、用途に応じてこれらの粒子が単独でもしくは組み合わされて添加されて使用できる。
本発明において、形状加工するには、原料導電粉と微小粒径のビーズを容器内に入れ、容器を回転させて原料導電粉とビーズを流動させると、ビーズで原料導電粉を解粒すると共に原料導電粉中の大きい粒子を多面体形状或いはアスペクト比の小さい略鱗片状粒子に形状加工させ、原料導電粉中の小粒子を大粒子よりアスペクト比の大きい略鱗片状粒子に形状加工させる。使用する微小粒径のビーズとしては、平均粒径10mm以下が良く、5mm以下であればより好ましく、3mm以下であればさらに好ましい。ビーズの材質としては、ビーズ質量の小さいことが好ましいので、金属粒子より密度の小さい、ガラスやジルコニア、アルミナなどのセラッミックスが適する。
ビーズと原料導電粉を入れる容器の直径が大きいと、ビーズの落下距離が大きくなるため、ビーズ同士の衝突エネルギーが大きすぎて、十分に解粒されないままに形状加工されてしまうため、アスペクト比の高い小粒子を得ることは困難になる。
また、容器の回転速度が速すぎると、容器内で起きるビーズ同士の衝突エネルギーが大きくなりすぎて、形状加工が進みすぎて、上記同様にアスペクト比の高い小粒子を得ることが困難となる。回転速度が小さいと、解粒および形状加工処理に時間がかかりすぎるので好ましくない。好適な回転速度は、10〜100rpm、好ましくは30〜80rpmである。
ビーズと原料導電粉を入れる容器の内径は、直径が10cm乃至80cmが好ましく、10cm乃至60cmがより好ましく、10cm乃至40cmであればさらに好ましい。また、ビーズの充填体積は、容器の有効体積の約20乃至80%が好ましく、30乃至70%がより好ましく、40乃至70%がさらに好ましい。ビーズの充填体積がこれより多いと、ビーズによる凝集した原料導電粉の解粒がスムースに出来ず、また原料導電粉の形状加工もうまく進まないことがある。また、ビーズの体積がこれより少ないと、原料導電粉の解粒や形状加工も効率よく出来ないことがある。
ビーズの充填体積と原料導電粉の体積比は、ビーズ:原料導電粉で50:50乃至96:4が好ましく、60:40乃至96:4がより好ましく、さらに好ましくは70:30乃至95:5である。なお、ビーズ及び原料導電粉の体積は、嵩密度で算出する。原料導電粉の割合がこれ以下の場合、処理の効率が悪いという欠点がある。また、原料導電粉がこの割合を超えると、原料導電粉の解粒や形状加工が効率よくできないことがある。
本発明において、容器にビーズと原料導電粉を入れ、容器を回転して原料導電粉を加工する際の処理時間は、容器の大きさ、ビーズの投入量、原料導電粉の投入量や容器の回転速度等によって変わり,得られた導電粉のタップ密度や粒子形状の変化をチェックしながら最適値を求めるが、大略1時間乃至100時間くらいであればよい。
形状加工された多面体形状粒子及び略鱗片状粒子からなる概略単分散導電粉と、塊状の一部凝集微粒子との混合方法は特に制限しないが、粒子の変形を避けられる方法が好ましく、たとえばVブレンダー、ボール(メディア)無しのボールミル、プラネタリーミキサー等の方法が例として挙げられる。ボール(メディア)無しのボールミルとは、ボールミルの容器に混合する粉末のみを投入し、粉砕用のボールをいれることなく容器を回転させ、導電粉同士を混合させる方法である。また、各粉を混合する場合に、逐次に混合してもよく、その順番は特に制限されない。
混合時間は、装置の形式、容量、原料の投入量等によって適宜選択される。
[導電ペースト]
本発明の導電ペーストは、プレス密度が80%乃至99.5%のパラジウム粉、銀粉、銅粉、銀めっき銅粉、アルミニウム粉からなる群から選ばれる少なくとも1種の導電粉と
バインダとを含むことを特徴としている。かかる導電粉は上記したものである。
導電ペースト中の導電粉とバインダの割合は、該導電粉95乃至99.5重量%であり、バインダ0.5乃至5重量%からなり、好ましくは、導電粉96乃至99.5重量%、バインダ0.5乃至4重量%であり、さらに好ましくは、導電粉97乃至99.5重量%と、バインダ0.5乃至3重量%からなる。導電粉とバインダからなる導電材料をプレスして使用する場合などではバインダ量をさらに少なくすることも可能であり、導電粉98乃至99.5重量%と、バインダ0.5乃至2重量%からなる導電材料でも基材上に印刷回路が形成できる。また剥離性を有する基材上に該導電材料を形成した後これを剥離して接着用のシートとして使用することもできる。
従来プレス密度で導電粉を管理する事は知られておらず、また、プレス密度が高い導電粉を作製し、この特徴を生かし、バインダ含有率が少なくしてペースト化し、これで回路パターンを印刷し、さらに該パターンをプレスして導電性を高めたり、該パターンをチップ部品の接着剤として利用するなど種々の方法が実用レベルで出来ることは知られていなかったが、本発明の高いプレス密度の導電粉を使用することで、これらが実現できるようになった。
バインダ
本発明のバインダとしては、エポキシ、フェノール、ポリエステル、ポリウレタン、フェノキシ、ポリエステル、アクリルなどの熱硬化性樹脂あるいは熱可塑性樹脂がカップリング剤、硬化剤、希釈剤などとともに目的に応じて選択して使用されるが、特に制限されない。このうち、熱軟化性樹脂を選択すると、バインダで導電ペーストを作製し、基材上に回路パターンを形成した後、この回路パターンを熱プレス処理することで、回路抵抗値を低くすることが出来る。
このような接着性を有する熱軟化性樹脂からなるバインダは、室温近傍(20〜30℃)で接着性を示し、60乃至150℃近傍で少なくとも一時的に軟化する樹脂を意味し、熱可塑性あるいは熱硬化性の樹脂が該当する。
例えば軟化温度が60℃乃至120℃の固形エポキシ樹脂と、室温で液状エポキシ樹脂を混合したものをバインダとして使用できる。この際の接着性は、液状樹脂と固形樹脂の比率等で調整可能である。
本発明のペーストでは、常態での接着性は強い必要が無く、チップ部品等を一時的に接着出来る接着強度であればよい。この接着力は、例えば常態で粘着性のある樹脂と、常態で固体の樹脂で、加熱軟化する樹脂を組み合わせて適宜作製出来る。
なお、導電粉とバインダとを混合すれば、本発明の導電ペーストは調製可能であるが、通常、熱硬化性樹脂あるいは熱可塑性樹脂を、硬化剤、カップリング剤等とともに溶剤に溶解・混合してバインダ溶液とし、これと混合導電粉を混合して導電ペーストとすると、表面処理と混合が一度にできるので、導電粉にかかるエネルギーが少なく、粉の変形を抑制できる。ペーストを、基材表面に印刷して溶剤を揮発させると、接着性を呈する導電ペースト印刷物が形成出来る。この導電ペーストを、剥離性の基材上に塗布した後に加熱乾燥して溶剤を揮発させると所望の形態の導電材料が得られる。
硬化剤はバインダがエポキシ樹脂、フェノール樹脂などの硬化剤を必要とする熱硬化樹脂の場合、アミン類、イミダゾール類等の硬化剤が必要に応じて添加される。具体的には、2−フェニル−4−メチル−イミダゾールなどの公知の硬化剤を特に制限なく使用できる。
またカップリング剤としてはチタネート系、シラン系、アルミネート系などが、バインダと導電粉との濡れ性を高めるために使用される。硬化剤の使用量は硬化剤の種類によって異なるが、熱硬化樹脂100重量部当たり3重量部乃至30重量部くらいが適当である。また、カップリング剤の使用量は、ペースト重量に対し1%以下、好ましくは0.5%以下であればよい。
液状樹脂の割合を高くすると、常態で接着性を有する回路パターンが形成できるので、かかるパターン上に直接チップ部品を接着することが出来る。また、熱溶着性を示す導電シートを作製するには、液状樹脂を使用せず、熱軟化温度が40℃乃至80℃近傍の固形樹脂を使用してバインダ溶液を作製すれば、熱溶着可能な導電シートが作製出来る。
また、液状樹脂の割合を0もしくは低く設定し、常態で接着性を示さない固形樹脂をバ
インダとして使用することも、用途に応じて可能である。
溶剤
本発明のペーストは上記した導電粉とバインダとを含むものであるが、必要に応じて、溶剤を含んでいてよい。適当量の溶剤を併用することで、印刷性の大幅な改良が出来、2重量%未満という極端に少ないバインダでもスムースな印刷が可能な導電ペーストが出来る。
本発明で使用される溶剤として、沸点が150℃以上のものが好ましく、好適には175℃以上のものである。具体的にはカルビトール類、高級アルコール類やこれらのエステル類、テルピネオールなどが使用できる。
導電ペーストの製造方法
本発明に係る導電ペーストは、溶剤中に、バインダ成分、前記導電粉を添加した後、分散させたのち、該分散スラリーに剪断力を加えて均一混合することで製造できる。また、該分散液に剪断力を加える装置としては、三本ロール、プラネタリーミキサー、攪拌羽、らいかい機、あるいは容器を自転と公転させて遠心力で容器内の材料を混合する装置などがあげられ、あらかじめバインダに溶剤を適当量添加しておいても良いし、また混合の際に必要に応じて、溶剤を添加してもよい。混合時の粘度が高すぎる場合には混合操作がスムースにできないので、あらかじめ溶剤をバインダに添加する方が好ましい。
本発明で使用される導電粉は、均一な分散状態になっているので、ペーストを作製する場合に、導電粉とバインダ組成物を均一混合するのが容易で、混合・分散に要する時間が短くかつ簡便にペーストの製造が可能となる。このため、変形しやすい微粉を含んでいるが、混合工程中の微粉の変形を防止出来るため、導電ペーストの粘度、色調あるいは特性も安定し、再現し易い。およその混合時間としては混合器の容量にもよるが、1〜10分
程度である。特に導電粉が銀のように軟らかいものである場合、混合時間は短いほど好ましく、その微粉の形状変形抑制効果は大きい。
本発明で使用される導電粉のうち、タップ密度が比較的高いわりに、プレス密度の相対的に低いという特性を有するものを使用すると、ペースト化して充填するときに、導電粉の充填量を比較的高くできる。さらにこのペーストを充填したスルーホールなどをプレスすると、プレス密度が相対的に低いため導電粉充填部分を簡単に押しつぶされ、導電粉同士の接触を高くすることができるので、導電性、熱伝導性に優れた充填物を得ることができる。
このような本発明の導電ペーストは、回路形成用に、さらには、複数の基材上に形成された回路パターン間が層間接続されている回路板の回路形成あるいは層間接続に好適に使用できる。
さらに本発明のペーストを平面間に供給し、両平面を狭くするように挟み込むと、導電粉は両平面間に残るが、バインダ組成物は押し出されるために、両平面間の導電粉同士の接触も強くなる。したがって両平面間の熱伝導を高めるために使用する熱伝導グリースなどに、プレス密度の高い導電粉を使用したペーストとしても有益である。
前記したように充填もしくは塗工したペーストをプレスによって潰して導通性を高める場合には、タップ密度が高く、プレス密度の低い導電粉が好ましい。このような特性は、導電粉を調製する際に原料導電粉を選択し、形状加工の際に、適宜形状を制御することによって制御可能である。なお、タップ密度(%)とは、タッピングして測定した密度を、その粒子の真密度で除した値を%で表示したものである。なお、本発明で粒子のタップ密度を求める方法は、25mmのストロークでタッピングを1,000回行い、その体積と質量から算出したタップ密度を充填密度とし、これをその粒子の真密度又は理論密度で除することで算出した。
導電ペーストの製造方法
本発明に係る導電ペーストは、溶剤中に、バインダ成分、形状加工された多面体形状粒子及び略鱗片状粒子からなる概略単分散導電粉と塊状の一部凝集微粒子とからなる混合導電粉を添加して分散させたのち、該分散スラリーに剪断力を加えて均一混合することで製造できる。また、該分散液に剪断力を加える装置としては、三本ロール、プラネタリーミキサー、攪拌羽、らいかい機、あるいは容器を自転と公転させて遠心力で容器内の材料を混合する装置などがあげられ、あらかじめバインダに溶剤を適当量添加しておいても良いし、また混合の際に必要に応じて、溶剤を添加してもよい。混合時の粘度が高すぎる場合には混合操作がスムースにできないので、あらかじめ溶剤をバインダに添加する方が好ましい。
導電ペーストの用途
本発明の導電シートは、プレス密度が80%乃至99.5%の導電粉とバインダとを含むことを特徴としている。このような導電シートは、上記導電ペーストを基材表面に印刷したのち、必要に応じて乾燥・硬化させたり、プレスすることによって製造される。
基材としては公知のものを特に制限なく使用できる。たとえば、ガラスエポキシ基板であったり、離型フィルムであってもよい。離型フィルム表面に導電ペーストを印刷し、乾燥・硬化させたのち、離型フィルムを剥離させると、導電シートのみを得ることが可能であり、こうして得られた導電シートを他の基材と密着させてもよい。
本発明の導電シートは、常温で接着性を示すので、ICチップなどを容易に接着でき、るので、たとえば、配線板上に該導電シートを接着し、加熱・硬化させれば、配線板上に導電シートを介してICチップを接着することが可能となる。
このように本発明の導電シートを使用すれば、従来煩雑な工程が必要であったものが容易に製造可能となる。
また、導電ペーストを、回路形成用とくに、実装回路形成用に使用することも可能である。たとえば、また凹凸を有する金属表面とシリコン基板などを導電ペーストで接着する場合、金属板表面の細かい凹凸に該当する粒径の銀微粉を併用すると、この銀微粉が金属表面の凹凸にうまく充填されるため、接触効率が高くなり、導電性や熱伝導性が高くなる。
本発明の回路板は、上記導電ペーストで基材の上に所望の回路パターンが形成されてなるものであり、回路パターンが複数形成されてなり、基材上に形成された該回路パターン間が接続されてなるものであってもよい。本発明の電子部品実装回路板は、上記導電ペーストで基材の上に所望の回路パターンが形成されてなり、かかる基材上に形成された回路パターンの一部を介して電子部品が接続されてなり、回路パターンが複数形成されてなり、基材上に形成された該回路パターン間が接続されてなるものであってもよい。これらの回路パターンは上記導電ペーストを使用して、公知の方法で作成することができる。
[実施例]
以下、本発明を実施例により説明するが本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
実施例1
導電粉の調製
平均粒径が5.0μmの銀粉を原料として使用した。この充填密度は51%であった。
この銀粉の表面にステアリン酸を0.1重量%処理し、これを500g秤量して、内容積2リットルのボールミルに入れた。該ボールミルには、直径が約2mmのアルミナビーズが1リットル充填してある。ビーズと導電粉の体積比はビーズ:導電粉=11:1であった。ボールミルの直径は約12cmであった。該ボールミルを60min-1の回転速度で6
時間処理して、略単分散導電粉である形状加工銀粉を得た。
得られた形状加工導電粉を粒度分布測定器及びSEMで観察した結果、平均粒径は6.2μmであり、累積30%径以上の大粒子の平均アスペクト比は2.5であり、累積30%径は2.6μmであり、その小粒子のアスペクト比は平均で7.2であった。処理済みの導電粉の充填密度は63%であった。
上記略単分散導電粉400gと、平均粒径が1.5μmでタップ密度から算出した充填密度が52%の易分散性の塊状銀粉100gを、内容積が2リットルの上記ボールミルと同一のボール無しの容器にいれ、50min-1の回転速度で72時間処理して混合導電粉を
得た。タップ密度から算出した混合導電粉の充填密度は、71%であり、プレス密度は89%であった。
導電ペーストの調製
上記とは別に、エポキシ当量が170g/eqのビスフェノールF型エポキシ樹脂(三井化学(株)製、商品名エポミックR110)50重量部、エポキシ当量が325g/eqで軟化温度が60℃のビスフェノールA型エポキシ樹脂45重量部、2−フェニル−4−メチル−イミダゾール(四国化成(株)製、商品名キュアゾール2P4MZ)4.5重量部、チタネート系カップリング剤0.5重量部及びエチルカルビトール100重量部を均一に混合してバインダ溶液を得た。
上記混合導電粉98重量部と上記バインダ溶液4重量部をらいかい機で均一混合し、導電ペーストを得た。
回路形成
このペーストでライン長さが115mm、ライン幅が0.7mmの回路を、銅箔をエッチングして除去したガラスエポキシ基板上に印刷したのち、110℃で30分間乾燥させ、ついで185℃で45分間硬化させた回路の体積固有抵抗は6.8μΩ・cmであった。またこのペーストを、ボイドが含まれないように注意深く印刷と乾燥を繰り返して積層印刷及び乾燥して厚さが1.2mmの試験片とし、これを硬化させて熱伝導試験片を作製した。この試験片の熱伝導率は、25Wm-1-1であった。
導電シートの評価
また上記導電ペーストを片面が離型処理されたフィルムの上に塗布し、100℃で乾燥させて導電シートを作製した。該導電シートは室温で接着性を示すので、ICチップと接着でき、配線板上に該導電シートを接着し、その状態で185℃に加熱することで、配線板上に導電シートを介してICチップを接着することができた。
該導電シートを幅が1mmで長さが300mmの形状に切断し、離型処理された厚さが2mmのアルミニウム板と、厚さが25ミクロンのポリイミドフィルムで挟みさらにポリイミドフィルムを上記のアルミニウム板で挟み、これら挟んだままで110℃に加熱し10分間保持して加熱した後、0.1MPaの圧力を5分間加熱のまま印加した後、冷却し、片面のアルミニウム板を剥離し次いで注意深く導電シートと接するアルミニウム板をはがし、さらに185℃で45分間加熱硬化させて、導電シート硬化物を得た。その結果得られた回路の体積固有抵抗は4.6μΩ・cmであった。
実施例2
導電粉の調製
平均粒径が10.3μmの銀粉を原料として使用した。この充填密度は52%であった
。この銀粉の表面にステアリン酸を0.2重量%処理し、これを1000g秤量して、内容積3リットルのボールミルに入れた。該ボールミルには、直径が約2mmのアルミナビーズが1.5リットル充填してある。ビーズと導電粉の体積比はビーズ:導電粉=8:1であった。ボールミルの直径は約14cmであった。該ボールミルを50min-1の回転速度で8時間処理して、略単分散導電粉である形状加工銀粉を得た。
この結果得られた形状加工導電粉を粒度分布測定器及びSEMで観察した結果、平均粒径は11.4μmであり、累積30%径以上の大粒子の平均アスペクト比は2.8であり
、累積30%径は7.2μmであり、その小粒子のアスペクト比は平均で5.5であった。処理済みの導電粉の充填密度は62%であった。
上記略単分散導電粉750gと、平均粒径が1.5μmでタップ密度から算出した充填密度が52%の易分散性の塊状銀粉250gを、実施例1記載の内容積が2リットルのボール無しの容器にいれ、50min-1の回転速度で48時間処理して混合導電粉を得た。タップ密度から算出した混合導電粉の充填密度は、76%であり、プレス密度は93%であった。
導電ペーストの調製
実施例1に記載のバインダ溶液2gおよびエチルカルビトール3gに、この混合導電粉99gを添加し、らいかい機で2分間均一混合して導電ペーストを得た。
回路形成
この導電ペーストを使用して実施例1と同様に各種試験を行った。
実施例1と同様の方法で体積固有抵抗を測定した結果、5μΩ・cmであった。
導電シートの評価
上記とは別に、熱軟化温度が55乃至65℃の半固形ビスフェノールA型エポキシ樹脂
75重量部と熱軟化温度が75℃乃至85℃の固形ビスフェノールA型エポキシ樹脂20重量部並びに2−フェニル−4−メチル−イミダゾール(四国化成(株)製、商品名キュアゾール2P4MZ)4.5重量部、チタネート系カップリング剤0.5重量部及びエチルカルビトール100重量部を均一に混合してバインダ溶液を得た。上記混合導電粉96重量部と、上記バインダ溶液8重量部を容器が自転しながら公転する混合機で1分間混合し、導電ペーストを得た。該導電ペーストを真空脱泡したのち、表面が離型性を示す離型紙上にドクターブレード方式で塗布し、ついで100℃で乾燥して厚さが60μmの導電シートを作製した。この導電シートは溶剤をわずかに残存させると室温で弱いが接着でき、また導電シートとしても切断した小片をハンドリングでき、70℃近傍に加熱すると熱軟化して強く接着でき、さらに165℃乃至185℃に加熱すると導電性のまま硬化接着させることが出来た。
この導電シート硬化物の体積固有抵抗値は9μΩ・cmであり、25℃の熱伝導率は13W/mKであった。
実施例3
導電粉の調製
平均粒径が5.5μmの銀粉を原料として使用した。この充填密度は54%であった。
この銀粉の表面にステアリン酸を0.05重量%処理し、これを1500g秤量して、内容積5リットルのボールミルに入れた。該ボールミルには、直径が約2mmのアルミナビーズが3リットル充填してある。ビーズと導電粉の体積比はビーズ:導電粉=11:1であった。ボールミルの直径は約14cmであった。該ボールミルを50min-1の回転速度で4時間処理して、略単分散導電粉である形状加工銀粉を得た。
この結果得られた形状加工導電粉を粒度分布測定器及びSEMで観察した結果、平均粒径は6.5μmであり、累積30%径以上の大粒子の平均アスペクト比は2.5であり、
累積30%径は3.3μmであり、その小粒子のアスペクト比は平均で5.4であった。処理済みの導電粉の充填密度は65%であった。
上記略単分散導電粉350gと、平均粒径が1.5μmでタップ密度から算出した充填密度が52%の易分散性の塊状銀粉150gを、実施例1記載の内容積が2リットルのボール無しの容器にいれ、50min-1の回転速度で48時間処理して混合導電粉を得た。タップ密度から算出した混合導電粉の充填密度は、73%であり、プレス密度は88%であった。
上記略単分散導電粉900gと、平均粒径が1.5μmでタップ密度から算出した充填密度が52%の易分散性の塊状銀粉100gを、実施例1記載の内容積が2リットルのボール無しの容器にいれ、50min-1の回転速度で48時間処理して混合導電粉を得た。タップ密度から算出した混合導電粉の充填密度は、72%であり、プレス密度は89%であった。
導電ペーストの調製
実施例1記載のバインダ溶液4gおよびエチルカルビトール3gに、この混合導電粉98gを添加し、らいかい機で2分間均一混合して導電ペーストを得た。
回路および導電シートの評価
この導電ペーストを使用して実施例1と同様に各種試験を行った。実施例1と同様の方法で体積固有抵抗を測定した結果、8μΩ・cmであった。
実施例4
導電粉の調製
平均粒径が10.4μmの銀粉を原料として使用した。この充填密度は53%であった
。この銀粉の表面にステアリン酸を0.05重量%処理し、これを2000g秤量して、
内容積10リットルのボールミルに入れた。該ボールミルには、直径が約2mmのアルミナビーズが5リットル充填してある。ビーズと導電粉の体積比はビーズ:導電粉=14:1であった。ボールミルの直径は約24cmであった。該ボールミルを30min-1の回転
速度で12時間処理して、略単分散導電粉である形状加工銀粉を得た。
この結果得られた形状加工導電粉を粒度分布測定器及びSEMで観察した結果、平均粒径は11.3μmであり、累積30%径以上の大粒子の平均アスペクト比は2.3であり
、累積30%径は6.5μmであり、その小粒子のアスペクト比は平均で5.3であった。処理済みの導電粉の充填密度は64%であった。
上記略単分散導電粉850gと、平均粒径が1.6μmでタップ密度から算出した充填密度が54%の易分散性の塊状銀粉150gを、実施例1記載の内容積が2リットルのボール無しの容器にいれ、50min-1の回転速度で36時間混合処理して混合導電粉を得た。タップ密度から算出した混合導電粉の充填密度は、77%であり、プレス密度は93%であった。
導電ペーストの調製
実施例1に記載のバインダ溶液10gに、この混合導電粉95gを添加し、らいかい機で2分間均一混合して導電ペーストを得た。
回路および導電シートの評価
この導電ペーストを使用して実施例1と同様に各種試験を行った。実施例1と同様の方法で体積固有抵抗を測定した結果、10μΩ・cmであった。
実施例5
導電粉の調製
平均粒径が5.0μmの銀粉を原料として使用した。この充填密度は53%であった。
この銀粉の表面にステアリン酸を0.1重量%処理し、これを1000g秤量して、内容積3リットルのボールミルに入れた。該ボールミルには、直径が約2mmのアルミナビーズが1.5リットル充填してある。ビーズと導電粉の体積比はビーズ:導電粉=8:1であった。ボールミルの直径は約14cmであった。該ボールミルを60min-1の回転速度で6時間処理して、略単分散導電粉である形状加工銀粉を得た。
この結果得られた形状加工導電粉を粒度分布測定器及びSEMで観察した結果、平均粒径は6.1μmであり、累積30%径以上の大粒子の平均アスペクト比は2.4であり、
累積30%径は2.7μmであり、その小粒子のアスペクト比は平均で7.3であった。処理済みの導電粉の充填密度は63%であった。
上記略単分散導電粉400gと、平均粒径が1.5μmでタップ密度から算出した充填密度が53%の易分散性の塊状銀粉100gを、内容積が2リットルの上記ボールミルと同一のボール無しの容器にいれ、50min-1の回転速度で72時間処理して混合導電粉を
得た。タップ密度から算出した混合導電粉の充填密度は、72%であり、プレス密度は89%であった。
導電ペーストの調製
実施例1に記載のバインダ溶液6gに、この混合導電粉97gを添加し、らいかい機で2分間均一混合して導電ペーストを得た。
回路および導電シートの評価
この導電ペーストを使用して実施例1と同様に各種試験を行った。実施例1と同様の方法で体積固有抵抗を測定した結果、10μΩ・cmであった。
実施例6
導電粉の調製
平均粒径が5.5μmで、銀めっきを20重量%処理した略球状の銀めっき銅粉を原料として使用した。この充填密度は45%であった。この銀めっき銅粉の表面にステアリン酸を0.2重量%処理し、これを1000g秤量して、内容積3リットルのボールミルに入れた。該ボールミルには、直径が約2mmのガラス製ビーズが1.5リットル充填してある。ビーズと導電粉の体積比はビーズ:導電粉=7:1であった。ボールミルの直径は約14cmであった。該ボールミルを50min-1の回転速度で4時間処理した。この結果
得られた形状加工導電粉を粒度分布測定器及びSEMで観察した結果、平均粒径は6μmであり、累積30%径以上の大粒子の平均アスペクト比は2.4であり、累積30%径は5μmであり、その小粒子のアスペクト比は平均で5.3であった。処理済みの導電粉の充填密度は64%であった。この導電粉を大気中で12ヶ月保管していたが変色は認められなかった。
上記略単分散導電粉480gと、平均粒径が1.5μmでタップ密度から算出した充填密度が53%の易分散性の塊状銀粉20gを、内容積が2リットルの上記ボールミルと同一のボール無しの容器にいれ、60min-1の回転速度で72時間処理して混合導電粉を得
た。タップ密度から算出した混合導電粉の充填密度は、69%であり、プレス密度は87%であった。
導電ペーストの調製
実施例1記載のバインダ溶液6gに、この混合導電粉97gを添加し、らいかい機で2分間均一混合して導電ペーストを得た。この導電ペーストを使用して実施例1と同様に各種試験を行った。また実施例1記載のバインダ溶液10gに、この混合導電粉95gを添加し、らいかい機で2分間均一混合して導電ペーストを得た。
回路および導電シートの評価
この導電ペーストを使用して実施例1と同様に各種試験を行った。実施例1と同様の方法で体積固有抵抗を測定した結果、16μΩ・cmであった。
実施例7
導電粉の調製
平均粒径が10.2μmで、銀めっきを10重量%処理した略球状の銀めっき銅粉を原料として使用した。この充填密度は50%であった。この銀めっき銅粉の表面にラウリン酸を0.1重量%処理し、これを500g秤量して、内容積3リットルのボールミルに入れた。該ボールミルには、直径が約2mmのガラス製ビーズが1.0リットル充填してある。ビーズと導電粉の体積比はビーズ:導電粉=9:1であった。ボールミルの直径は約14cmであった。該ボールミルを50min-1の回転速度で4時間処理した。この結果得
られた形状加工導電粉を粒度分布測定器及びSEMで観察した結果、平均粒径は10.8μmであり、累積30%径以上の大粒子の平均アスペクト比は2.2であり、累積30%径は4.8μmであり、その小粒子のアスペクト比は平均で4.7であった。処理済みの導電粉の充填密度は64%であった。この導電粉を大気中で12ヶ月保管していたが変色は認められなかった。
上記略単分散導電粉450gと、平均粒径が1.5μmで、易分散性の塊状銀粉50gを、実施例1記載の内容積が2リットルのボール無しの容器にいれ、60min-1の回転速
度で36時間処理して混合導電粉を得た。タップ密度から算出した混合導電粉の充填密度は、75%であり、プレス密度は92%であった。
導電ペーストの調製
実施例1に記載のバインダ溶液10gに、この混合導電粉95gを添加し、らいかい機
で2分間均一混合して導電ペーストを得た。
回路および導電シートの評価
この導電ペーストを使用して実施例1と同様に各種試験を行った。また印刷基板を110℃に加熱し、0.1MPaの圧力で5分間加熱・加圧した結果、回路の体積固有抵抗は20μΩ・cmであった。
実施例8
導電粉の調製
平均粒径が10.2μmで、銀めっきを30重量%処理した略球状の銀めっき銅粉を原料として使用した。この充填密度は47%であった。この銀めっき銅粉の表面にオレイン酸を0.05重量%処理し、これを1000g秤量して、内容積5リットルのボールミルに入れた。該ボールミルには、直径が約2mmのガラス製ビーズが2.5リットル充填してある。ビーズと導電粉の体積比はビーズ:導電粉=9:1であった。ボールミルの直径は約17cmであった。該ボールミルを40min-1の回転速度で12時間処理した。この
結果得られた形状加工導電粉を粒度分布測定器及びSEMで観察した結果、平均粒径は11.2μmであり、累積30%径以上の大粒子の平均アスペクト比は2.6であり、累積30%径は5.8μmであり、その小粒子のアスペクト比は平均で5.8であった。処理済みの導電粉の充填密度は62%であった。この導電粉を大気中で12ヶ月保管していたが変色は認められなかった。
上記略単分散導電粉450gと、平均粒径が1.5μmでタップ密度から算出した充填密度が53%の易分散性の塊状銀粉50gを、内容積が2リットルの上記ボールミルと同一のボール無しの容器にいれ、60min-1の回転速度で72時間処理して混合導電粉を得
た。タップ密度から算出した混合導電粉の充填密度は、74%であり、プレス密度は90%であった。
導電ペーストの調製
実施例1記載のバインダ溶液2gおよびエチルカルビトール3gに、この混合導電粉99gを添加し、らいかい機で2分間均一混合して導電ペーストを得た。
回路および導電シートの評価
この導電ペーストを使用して実施例1と同様に各種試験を行った。また実施例1とい同様にして測定した体積固有抵抗は12μΩ・cmであった。
実施例9
導電粉の調製
平均粒径が10.2μmで、銀めっきを5重量%処理した略球状の銀めっき銅粉を原料として使用した。この充填密度は51%であった。この銀めっき銅粉の表面にラウリン酸を0.1重量%処理し、これを500g秤量して、内容積3リットルのボールミルに入れた。該ボールミルには、直径が約2mmのアルミナ製ビーズが1.5リットル充填してある。ビーズと導電粉の体積比はビーズ:導電粉=14:1であった。ボールミルの直径は約14cmであった。該ボールミルを50min-1の回転速度で4時間処理した。この結果
得られた形状加工導電粉を粒度分布測定器及びSEMで観察した結果、平均粒径は10.8μmであり、累積30%径以上の大粒子の平均アスペクト比は2.1であり、累積30%径は4.7μmであり、その小粒子のアスペクト比は平均で4.6であった。処理済みの導電粉の充填密度は64%であった。この導電粉を大気中で12ヶ月保管していたが変色は認められなかった。
上記略単分散導電粉400gと、平均粒径が1.5μmでタップ密度から算出した充填密度が53%の易分散性の塊状銀粉100gを、内容積が2リットルの上記ボールミルと同一のボール無しの容器にいれ、60min-1の回転速度で72時間処理して混合導電粉を
得た。タップ密度から算出した混合導電粉の充填密度は、76%であり、プレス密度は92%であった。
導電ペーストの調製
実施例1に記載のバインダ溶液4gおよびエチルカルビトール2gに、この混合導電粉98gを添加し、らいかい機で2分間均一混合して導電ペーストを得た。
回路および導電シートの評価
この導電ペーストを使用して実施例1と同様に各種試験を行った。また実施例1と同様にして測定した体積固有抵抗は13μΩ・cmであった。
実施例10
導電ペーストの調製
エポキシ当量が170g/eqのビスフェノールF型エポキシ樹脂(三井化学(株)製、商品名エポミックR110)10重量部、エポキシ当量が325g/eqで軟化温度が60℃のビスフェノールA型エポキシ樹脂85重量部、2−フェニル−4−メチル−イミダゾール(四国化成(株)製、商品名キュアゾール2P4MZ)4.5重量部、チタネート系カップリング剤0.5重量部及びエチルカルビトール100重量部を均一に混合してバインダ溶液を得た。
実施例1に記載の混合導電粉96重量部と上記バインダ溶液8重量部をらいかい機で均一混合し、導電ペーストを得た。この導電ペーストを使用し、厚さが125μmのポリカーボネートフィルム上に所望のパターンを印刷し、ついで100℃で45分間乾燥して溶剤を揮発させてポリカーボネートフィルム上に回路の厚さが約30μmの回路を形成した。
電子部品の作製
形成した回路上の部品接着部に50℃に加熱したチップコンデンサとICチップを押し付けて仮接着させた。その後チップコンデンサおよびICチップを接着させたポリカーボネートフィルムを金型内にセットし、この金型内に240℃に加熱溶融させたポリカーボネート樹脂を10MPaの圧力で厚入させて、ICチップとチップコンデンサをポリカーボネートで封入して、電子部品を作製した。
得られたICチップおよびチップコンデンサは、所定の働きを確認した。
比較例1
導電ペーストの調製
実施例1で作製した略単分散導電粉(プレス密度70%)のみを使用し、実施例1記載のバインダを使用して導電ペーストを作製した。バインダ溶液10gと導電粉95gを混合し、らいかい機で2分間混合した。
回路および導電シートの評価
この導電ペーストについて実施例1と同様に特性を評価した。また印刷基板を110℃に加熱し、10MPaの圧力で5分間加熱・加圧した結果、回路の体積固有抵抗は35μΩ・cmであった。
比較例2
導電ペーストの調製
実施例1で作製した略単分散導電粉300gと平均粒径が1.5μmでタップ密度から算出した充填密度が53%の易分散性の塊状銀粉200gを、実施例1記載の方法で混合して混合導電粉を作製した。得られた混合導電粉のプレス密度は74%であった。
ついで実施例1に記載のバインダを使用し、バインダ溶液10gと導電粉95gをらい
かい機で2分間混合したが粘度が過ぎて攪拌・混合が難しかった。このため、評価ができなかった。
比較例3
導電ペーストの調製
実施例8で作製した略単分散導電粉(プレス密度71%)のみを使用し、実施例1に記載のバインダを使用して導電ペーストを作製した。バインダ溶液12gと導電粉94gを混合し、らいかい機で2分間混合した。
回路および導電シートの評価
この導電ペーストについて実施例1と同様に特性を評価した。また印刷基板を110℃に加熱し、10MPaの圧力で5分間加熱・加圧した結果、回路の体積固有抵抗は128μΩ・cmであった。
比較例4
導電ペーストの調製
実施例8で作製した略単分散導電粉300gと平均粒径が1.5μmでタップ密度から算出した充填密度が53%の易分散性の塊状銀粉200gを、実施例1記載の方法で混合して混合導電粉を作製した。得られた混合導電粉のプレス密度は74%であった。ついで実施例1記載のバインダを使用し、バインダ溶液10gと導電粉95gをらいかい機で2分間混合したが粘度が過ぎて攪拌・混合が難しかった。このため評価できなかった。
実施例2〜9および比較例1および3について、実施例1と同様に、熱伝導率も評価した。
結果を併せて表1に示す。
Figure 2008235198

Claims (11)

  1. プレス密度が80%乃至99.5%の金粉、白金粉、パラジウム粉、銀粉、銅粉、銀めっき銅粉、アルミニウム粉およびこれらの合金粉からなることを特徴とする導電粉。
  2. 請求項1に記載の導電粉とバインダとを含むことを特徴とする導電ペースト。
  3. ペースト中の前記導電粉が95乃至99.5重量%の範囲にあり、バインダが0.5乃至5重量%の範囲にあることを特徴とする請求項2に記載の導電ペースト。
  4. バインダが熱軟化性樹脂であり、常温常圧下で接着性を有することを特徴とする請求項2または3に記載の導電ペースト。
  5. プレス密度が80%乃至99.5%の導電粉とバインダとを含むことを特徴とする導電シート。
  6. ペースト中の前記導電粉が95乃至99.5重量%の範囲にあり、バインダが0.5乃至5重量%の範囲にあることを特徴とする請求項5に記載の導電シート。
  7. バインダが熱軟化性であり、常温常圧下で接着性を有することを特徴とする請求項4または6に記載の導電シート。
  8. 請求項2〜4のいずれかに記載の導電ペーストで基材の上に所望の回路パターンが形成されてなることを特徴とする回路板。
  9. 回路パターンが複数形成されてなり、基材上に形成された該回路パターン間が接続されてなることを特徴とする請求項8に記載の回路板。
  10. 請求項2〜4のいずれかに記載の導電ペーストで基材の上に所望の回路パターンが形成されてなり、かかる基材上に形成された回路パターンの一部を介して電子部品が接続されてなることを特徴とする電子部品実装回路板。
  11. 回路パターンが複数形成されてなり、基材上に形成された該回路パターン間が接続されてなることを特徴とする請求項10に記載の電子部品実装回路板。
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