JP7326514B2 - フレーク状銀粉およびその製造方法、ならびに導電性ペースト - Google Patents

フレーク状銀粉およびその製造方法、ならびに導電性ペースト Download PDF

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Description

本発明は、フレーク状銀粉およびその製造方法、ならびに導電性ペーストに関する。
従来より、電子部品等の電極や回路を形成するために、銀粉を有機成分中に分散させた導電性ペーストが使用されている。このような導電性ペーストに配合される銀粉としては、銀粉同士の接触面積が大きくなるように扁平形状を有した銀粉(フレーク状銀粉)を用いる場合がある。
フレーク状銀粉の製造方法としては、球状銀粉を機械的に扁平化する方法が知られている。或いは、銀粒子の結晶成長が緩慢な湿式還元方法において、フレーク状の銀粒子が部分的に得られる場合がある。
機械的に扁平化して得られたフレーク状の銀粉としては、これまでに、レーザー回折散乱式粒度分布測定法による平均粒径D50が10μm~13μm、アスペクト比([平均長径(μm)]/[平均厚さ(μm)])が6~15、比表面積が1m/g以下、タップ充填密度が2.4g/cm~4.2g/cmであるフレーク状の銀粉が知られている(例えば、特許文献1)。
また、タップ密度が3.0g/mL以上、平均粒径D50が1~5μmであり、アスペクト比3~30の粒子が個数割合で80%以上を占め、かつX値(=D50(μm)/BET比表面積(m/g))が0.5以下である金属粉が知られている(例えば、特許文献2)。
特開2007-254845号公報 特開2006-210214号公報
従来、フレーク状銀粉のタップ密度は2.0g/mLより大きい値を有することが好ましいとされており、タップ密度の大きいフレーク状銀粉を用いることにより導電性ペーストにおける銀粒子の充填率が高まり、導電性ペーストを硬化して得られる導電膜の体積抵抗率を低く保つことができると考えられてきた。
一方、近年ではコストの関係上、導電性ペーストおよび硬化膜中の銀含量を低減したフレーク状銀粉が求められる。しかしながら、銀含量を低減した導電性ペーストでは良好な導電性を維持することが困難であるという問題がある。
さらに、印刷技術を用いた電極および回路の作製において、複数回印刷しても印刷性能を維持できる優れた連続印刷性を有する導電性ペーストおよびその導電性ペーストに用いるフレーク状銀粉が求められる。しかしながら、導電性ペーストの体積抵抗率が低いことに加えて、導電性ペーストを使用する際に優れた連続印刷性を可能とするフレーク状銀粉を得ることは困難であるという問題がある。
本発明は、前記従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。すなわち、本発明は、優れた連続印刷性を有し、低い体積抵抗率を有する導電性ペーストを得ることができるフレーク状銀粉を提供することを目的とする。
本発明は、本発明者らによる前記知見に基づくものであり、前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。すなわち、
<1> タップ密度が0.8g/mL~1.9g/mLであり、レーザー回折散乱式粒度分布測定による積算50%粒子径(D50)が2μm~7μmであることを特徴とするフレーク状銀粉である。
<2> 前記積算50%粒子径(D50)に対する、レーザー回折散乱式粒度分布測定による積算10%粒子径(D10)と積算90%粒子径(D90)との差の比[(D90-D10)/D50]が、1.35以下である前記<1>に記載のフレーク状銀粉である。
<3> 前記タップ密度が0.8g/mL~1.6g/mLである前記<1>または<2>に記載のフレーク状銀粉である。
<4> メディアを衝突させることにより球状銀粉をフレーク化してフレーク状銀粉を得るフレーク化工程を含み、
前記フレーク化工程が、前記球状銀粉の走査型電子顕微鏡により測定した平均一次粒子径(Dsem)を用いて下記式1により算出した平均体積をV1とし、前記フレーク状銀粉の累積平均長径(L)および累積平均厚み(T)を用いて下記式2により算出した平均体積をV2としたときに、前記平均体積V1に対する前記平均体積V2の比(V2/V1)が1.0~1.5を満たすように行われ、
前記フレーク状銀粉のタップ密度が0.8g/mL~1.9g/mLであることを特徴とするフレーク状銀粉の製造方法である。
V1=4/3×π×(Dsem/2) (式1)
V2=T×π×(L/2) (式2)
<5> 前記球状銀粉のレーザー回折散乱式粒度分布測定による積算50%粒子径(D50)が0.75μm~3μmであり、
前記フレーク状銀粉のレーザー回折散乱式粒度分布測定による積算50%粒子径(D50)が2μm~7μmである前記<4>に記載のフレーク状銀粉の製造方法である。
<6> 前記<1>から<3>のいずれかに記載のフレーク状銀粉を含み、
前記フレーク状銀粉の含有量が30質量%~80質量%であることを特徴とする導電性ペーストである。
本発明によれば、従来における前記諸問題を解決し、前記目的を達成することができ、優れた連続印刷性を有し、低い体積抵抗率を有する導電性ペーストを得ることができるフレーク状銀粉を提供することができる。
図1は、実施例1のフレーク状銀粉の走査型電子顕微鏡写真である。 図2は、実施例2のフレーク状銀粉の走査型電子顕微鏡写真である。 図3は、実施例3のフレーク状銀粉の走査型電子顕微鏡写真である。 図4は、比較例1の銀粉の走査型電子顕微鏡写真である。 図5は、比較例2の銀粉の走査型電子顕微鏡写真である。 図6は、比較例3の銀粉の走査型電子顕微鏡写真である。 図7は、実施例4のフレーク状銀粉の走査型電子顕微鏡写真である。 図8は、実施例5のフレーク状銀粉の走査型電子顕微鏡写真である。 図9は、実施例6のフレーク状銀粉の走査型電子顕微鏡写真である。
(フレーク状銀粉)
本発明のフレーク状銀粉は、タップ密度が0.8~1.9g/mLであり、レーザー回折散乱式粒度分布測定による積算50%粒子径(D50)が2μm~7μmである。
前記フレーク状とは、平板、厚みの薄い直方体、薄片状または鱗片状を含み、アスペクト比が2以上の形状を指す。一方、球状とは、球に近い形状を有しており、アスペクト比が2未満である形状を指す。
前記アスペクト比が平均で2以上である銀粒子集合体をフレーク状銀粉と言い、前記フレーク状銀粉は、その一部に球状や線形など他の形状を有する銀粒子を含んでいてもよい。一方、前記アスペクト比が平均で2未満である銀粒子集合体を球状銀粉と言う。
前記フレーク状銀粉のアスペクト比としては、10以上が好ましく、60以上がより好ましく、70以上がさらに好ましい。また、前記アスペクト比は400以下が好ましく、200以下がより好ましく、150以下がさらに好ましい。前記アスペクト比が、2未満であると、フレーク状銀粉同士の接触面積が十分でなく、導電性ペーストに配合し、前記導電性ペーストを用いて形成される導電膜の導電性を十分高くすることができないことがあり、400を超えると、フレーク状銀粉を製造することが困難となることがある。
前記球状銀粉のアスペクト比としては、1~1.5が好ましい。
前記フレーク状銀粉のアスペクト比や前記球状銀粉のアスペクト比は、(累積平均長径L/累積平均厚みT)により求めることができる。ここで、前記「累積平均長径L」と前記「累積平均厚みT」は、走査型電子顕微鏡(SEM)で測定した銀粒子100個以上の累積平均長径と累積平均厚みを示す。
前記アスペクト比は、具体的には、以下の手順により測定することができる。
(1)銀粉とエポキシ樹脂と硬化剤(セット名:スペシフィックス-20キット)を混合する(銀:樹脂=約1:0.7、質量比)。
(2)型に流し込み常温で硬化する。
(3)硬化させたサンプルをイオンミリング装置(株式会社日立ハイテクノロジーズ製、ArBlade5000)で研磨して断面を作る。
(4)研磨したサンプルの断面をSEMで観察し、銀粒子の厚さ方向の断面の短径(平行線で挟むことができる最短間隔)をSEM上で測定し、銀粒子の厚みとする。
(観察倍率15000倍、1視野あたり銀粒子は20個ほどで、100個~150個程度測定)
(5)測定した厚みデータの個数基準の積算50%厚みを累積平均厚み(T)とする。
(6)銀粉をSEMステージの導電テープ上に分散させてSEMで観察し、粒子外周が確認できる銀粒子の長径(平行線で挟むことができる最長間隔)をSEM上で測定。
(観察倍率2000倍、1視野あたり粒子は10個ほどで、100個~150個程度測定)
(7)測定した長さデータの個数基準の積算50%径を累積平均長径(L)とする。
(8)累積平均長径(L)/累積平均厚み(T)をアスペクト比とする。
前記フレーク状銀粉の前記累積平均厚みとしては、41nm~100nmが好ましく、42nm~70nmがより好ましく、50nm~70nmが更に好ましい。
前記フレーク状銀粉の前記累積平均長径としては、3μm~7μmが好ましく、5μm~7μmがより好ましい。
前記フレーク状銀粉のタップ密度としては、0.8g/mL~1.9g/mLであり、0.8g/mL~1.6g/mLが好ましく、1.0g/mL~1.6g/mLがより好ましい。
前記タップ密度が1.9g/mLを超えて大きい場合は、理由は定かではないが、前記フレーク状銀粉を含有する導電性ペーストの粘度が低くなり、印刷時に前記導電性ペーストの外周部への広がり(「にじみ」とも言う)が発生し、導電性ペーストを硬化して得られる導電膜からなる回路が短絡してファインライン化に十分対応できないことがある。前記タップ密度が0.8g/mL未満であると、前記フレーク状銀粉を含有する導電性ペーストの良好な導電性を維持することが困難である。
前記タップ密度が1.6g/mL以下であると、前記フレーク状銀粉を含有する導電性ペーストの粘度が十分に得られ、より良好にファインライン化に対応でき、導電ペーストの良好な導電性を維持することができる。
前記フレーク状銀粉のタップ密度の測定方法としては、例えば、タップ密度測定装置(柴山科学社製、カサ比重測定装置SS-DA-2)を使用し、フレーク状銀粉試料15gを計量して20mLの試験管に入れ、落差20mmで1000回タッピングし、タップ密度=試料重量(15g)/タッピング後の試料容積(mL)から算出することができる。
前記フレーク状銀粉のレーザー回折散乱式粒度分布測定法による積算50質量%粒径(D50)としては、2μm~7μmであり、3μm~7μmが好ましく、5μm~7μmがより好ましく、5.3μm~7μmが更に好ましい
前記積算50質量%粒径(D50)が、2μm未満であると、扁平化が不十分となり、フレーク状銀粉の体積抵抗の低下効果が得られない場合があり、7μmを超えると、印刷時に詰まりやすく、連続印刷性が損なわれることがある。
前記レーザー回折散乱式粒度分布測定は、例えば、レーザー回折・散乱式粒子径分布測定装置(マイクトロラックMT-3300 EXII、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
具体的には、銀粉0.1gをイソプロピルアルコール(IPA)40mLに加えて超音波ホモジナイザー(株式会社日本精機製作所製、US-150T;19.5kHz、チップ先端直径18mm)により2分間分散させた後、レーザー回折・散乱式粒子径分布測定装置(マイクロトラック・ベル株式会社製、マイクトロラックMT-3300 EXII)により測定することができる。
[(D90-D10)/D50
前記フレーク状銀粉のレーザー回折散乱式粒度分布測定法による積算50%粒子径(D50)に対する、前記フレーク状銀粉のレーザー回折散乱式粒度分布測定による積算10%粒子径(D10)と前記フレーク状銀粉のレーザー回折散乱式粒度分布測定による積算90%粒子径(D90)との差の比[(D90-D10)/D50]としては、1.35以下が好ましく、1.32以下がより好ましく、1.27以下が更に好ましい。
前記比[(D90-D10)/D50]が、1.35以下であると、球状銀粉をフレーク化するにあたり、ビーズの衝突で粒子同士が結合し体積が大きく増加した粗大なフレーク状銀粉が少なく、かつ、塑性変形を受けていない粒子が少ない、良好なフレーク状銀粉を得ることができる。このようなフレーク状銀粉は、後述する本発明のフレーク状銀粉の製造方法により好適に製造することができる。
前記フレーク状銀粉の強熱減量は、Ig-Lossとも言い、室温から800℃まで加熱したときの重量の変化量を示す。具体的には、前記フレーク状銀粉が有している銀以外の組成物の量を表し、フレーク状銀粉に残存する成分として、球状銀粉が有する表面処理剤やフレーク化を行うときの銀スラリーに添加する滑剤などの残存成分の量の多さを示す指標となる。
前記フレーク状銀粉の強熱減量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.05%~5.0%が好ましく、0.3%~3.0%がより好ましい。
(フレーク状銀粉の製造方法)
本発明のフレーク状銀粉の製造方法は、本発明の前記フレーク状銀粉の製造方法であって、フレーク化工程を含み、更に必要に応じて、その他の工程を含む。
<フレーク化工程>
前記フレーク化工程は、メディアを衝突させることにより球状銀粉をフレーク化してフレーク状銀粉を得る工程である。
前記フレーク化工程は、前記球状銀粉の走査型電子顕微鏡により測定した平均一次粒子径(Dsem)を用いて下記式1により算出した平均体積をV1とし、前記フレーク状銀粉の累積平均長径(L)および累積平均厚み(T)を用いて下記式2により算出した平均体積をV2としたときに、前記平均体積V1に対する前記平均体積V2の比(V2/V1)が1.0~1.5を満たすように行われる。
V1=4/3×π×(Dsem/2) (式1)
V2=T×π×(L/2) (式2)
また、前記フレーク状銀粉のタップ密度は、0.8g/mL~1.9g/mLである。
[球状銀粉]
前記フレーク化工程の原料となる球状銀粉(元粉ともいう)は、球に近い形状を有しており、前記アスペクト比が2未満である銀粉である。
前記球状銀粉としては、市販品であってもよく、公知の製造方法(例えば、湿式還元法)により製造したものであってもよい。前記市販品としては、例えば、AG-4-8F、AG-3-8W、AG-3-8FDI、AG-4-54F、AG-5-54F(いずれも、DOWAエレクトロニクス株式会社製)などが挙げられる。前記湿式還元法の詳細については、例えば、特開平7-76710号公報などに記載されている。
前記球状銀粉のレーザー回折散乱式粒度分布測定による積算50%粒子径(D50)としては、0.75μm~3μmが好ましく、1μm~2.5μmがより好ましい。
前記球状銀粉の走査型電子顕微鏡により測定した平均一次粒子径(Dsem)としては、0.74μm~1.94μmが好ましく、0.8μm~1.7μmがより好ましい。
前記球状銀粉の平均一次粒子径(Dsem)は、前記球状銀粉のSEMによる画像内50個以上の任意の銀粒子の円相当径(Heywood径)を測定し、平均値を算出して求めることができ、例えば、5000倍で撮影した画像を使用し、Mac-View(株式会社マウンテック製)などの画像形状測定ソフトを使用して求めることができる。
前記球状銀粉の平均一次粒子径(Dsem)(μm)を用いて、下記式1を用いて球状銀粉の平均体積(V1)(μm)を算出することができる。
V1=4/3×π×(Dsem/2) (式1)
また、フレーク状銀粉の累積平均長径(L)(μm)および累積平均厚み(T)(μm)を用いて、下記式2を用いてフレーク状銀粉の平均体積(V2)(μm)を算出することができる。
V2=T×π×(L/2) (式2)
このとき、前記平均体積V1に対する前記平均体積V2の比(V2/V1)は、フレーク化における銀粒子の平均の体積変化を表す。そして、銀粒子がメディアに衝突してフレーク化するときに、他の銀粒子と結合して一体化したり、薄くなりすぎて千切れたりしなければ、1に近くなる。
前記比(V2/V1)としては、1.0~1.5であり、1.0~1.3がより好ましい。
前記平均体積V1および前記平均体積V2としては、前記比(V2/V1)を満たすように適宜選択することができるが、前記平均体積V1は、0.21μm~3.8μmが好ましく、0.27μm~2.6μmがより好ましい。前記平均体積V2は、0.32μm~3.8μmが好ましく、0.35μm~2.7μmがより好ましい。
本発明の製造方法においては、前記比(V2/V1)が、1.0~1.5を満たすようにフレーク化を行うことにより、前記フレーク状銀粉のタップ密度が0.8g/mL~1.9g/mLのフレーク銀粉が得られる。前記フレーク化工程において装置内でフレーク化する過程を把握することは困難であるが、例えば、球状の各銀粒子に対して各々一回程度は球状からフレーク状に塑性変化するように衝突をさせるが、それ以上の変化を避けるよう、前記比(V2/V1)の条件によってフレーク化を調整することが好ましい。
前記フレーク状銀粉のレーザー回折散乱式粒度分布測定による積算50%粒子径(D50)としては、2μm~7μmが好ましく、3μm~7μmがより好ましく、5μm~7μmが更に好ましく、5.3μm~7μmが特に好ましい。
前記フレーク化を行う装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ビーズミル、ボールミル、アトライター等のメディア撹拌粉砕機が挙げられる。これらの中でも、湿式のメディア撹拌粉砕機を用いることが好ましい。
湿式のメディア撹拌粉砕機では、ビーズ等のメディアを含む装置内に、溶媒中に銀粒子を含むスラリーを入れ、メディアと共に銀粒子が撹拌されることで、銀粒子が塑性変形する。
また、メディアを衝突させる際のメディアや銀粒子にかかる遠心力によって生産性が異なり、遠心力を適切な範囲で設定することで、メディアが衝突する際のエネルギーを上げることができ、好適なアスペクト比を有するフレーク状銀粉を生産性良く作ることができる。
前記ビーズ(メディア)としては、直径0.1mm~3mmで形状が球状のビーズ(メディア)が好ましい。前記ビーズ(メディア)の直径が、0.1mm未満であると、フレーク化処理後のフレーク状銀粉とメディアを分離する際、メディアの目詰まり等により、分離の効率が低下し、3mmを超えると、得られるフレーク状銀粉の平均粒径が過大になることがある。
前記メディアの材質としては、銀粒子に衝突して銀粒子を塑性変形させることができれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジルコニア、アルミナ等のセラミック;ガラス;チタン、ステンレス等の金属などが挙げられる。これらの中でも、メディアの摩耗による再現性の低下等を考慮すると、ジルコニアが好ましい。なお、衝突によってフレーク状銀粉に対しメディアを主に構成する元素(ZrやFeなど)が1ppm~10000ppm程度含有されることがあるため、用途に応じてメディアを選択すればよい。
前記ビーズ(メディア)のフレーク化時における添加量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、装置の容積に対し30体積%~95体積%が好ましい。前記添加量が30体積%以下であると、衝突するビーズ(メディア)の数が少なくなることで処理時間が長くなり、処理コストが高くなることがある。前記添加量が95体積%を超えると、ビーズ(メディア)が装置内に充填しすぎるため、装置の運転が難しくなることがある。
前記フレーク化の処理時間は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、10分間~50時間が好ましい。前記処理時間が、10分間未満であると、十分なアスペクト比のフレーク状銀粉を得ることが難しくなることがあり、50時間を超えると、効果はなく不経済となる。なお、フレーク化は、投入した全ての銀粉がフレーク化される必要はなく、フレーク化後にフレーク化が進んでいない銀粉が混在していてもよい。
<その他の工程>
前記その他の工程としては、例えば、球状銀粉作製工程、洗浄工程、乾燥工程などが挙げられる。
(導電性ペースト)
本発明の導電性ペーストは、本発明の前記フレーク状銀粉を含有する導電性ペーストであり、例えば、樹脂硬化型の導電性ペーストなどが挙げられる。
前記フレーク状銀粉の含有量としては、前記導電性ペースト全量に対して、30質量%~80質量%であり、40質量%~70質量%が好ましい。
前記導電性ペーストの粘度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、ペースト温度25℃、回転数1rpmの条件で、200Pa・s~900Pa・sが好ましく、200Pa・s~600Pa・sがより好ましく、300Pa・s~500Pa・sが更に好ましい。
前記導電性ペーストの粘度が、200Pa・s未満であると、印刷時に「にじみ」が発生することがあり、900Pa・sを超えると、印刷むらが発生することがある。
前記導電性ペーストの粘度は、例えば、E型粘度計(BROOKFIELD社製、DV-III+)を用い、コーンスピンドルCP-52、ペースト温度25℃、回転数1rpmの条件で測定することができる。
前記導電性ペーストの作製方法としては、特に制限はなく、従来公知の手法の中から、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記フレーク状銀粉を、樹脂と混合することにより作製することができる。
前記樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノキシ樹脂、シリコーン樹脂、またはこれらの混合物などが挙げられる。
前記導電性ペーストにおける、前記フレーク状銀粉の含有量としても、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。なお、本発明の前記フレーク状銀粉と他の銀粉とを混合させてもよい。
本発明の導電性ペーストは、本発明の前記フレーク状銀粉を含有しているので、導電性に優れ、太陽電池セルの集電電極、チップ型電子部品の外部電極、RFID、電磁波シールド、メンブレンスイッチ、エレクトロルミネセンス等の電極又は電気配線用途や、振動子接着、シングルドセルのような太陽電池セル間の接着等の導電性接着剤用途に好適に用いられる。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
<フレーク状銀粉の作製>
球状銀粉(AG-4-8F、DOWAエレクトロニクス株式会社製)を、フレーク化に用いる銀粉(元粉)とした。球状銀粉 AG-4-8Fのレーザー回折式粒度分布測定法によるD50は1.95μm、走査型電子顕微鏡(SEM)による画像内50個以上の任意の銀粒子の円相当径(Heywood径)を測定した平均一次粒径Dsemは1.38μmであった。
-フレーク化工程-
球状銀粉2.49kgに、滑剤としてのオレイン酸74.6g(銀粉に対して3.0質量%となる量)を加え、溶媒としてエタノールを主成分とする混合溶液(ネオエタノール P-7、大伸化学株式会社製)5.80kgを混合し、撹拌機で撹拌して合計8.36kgの銀スラリー(銀スラリー比率:銀粉濃度が29.8質量%)とした。
得られた銀スラリーをビーズミル装置LMZ2(アシザワ・ファインテック株式会社製、容積1.65L、撹拌ピン外径11.6cm)に入れて、下記の条件にて混合撹拌することにより銀スラリー中の球状銀粉を塑性変形させてフレーク状銀粒子とした。
・メディア:部分安定化ジルコニア(PSZ)ビーズ 直径0.8mm(トレセラム・ビーズ AGB-K-0.8、東レ株式会社製)
・メディア量:5.19kg(充填率:85体積%)
・ビーズミル運転条件:周速14m/s(回転数2305rpm、344G)、2.5時間処理
また、この混合撹拌は、得られた銀スラリーを収容したタンクとビーズミル装置とをポンプを介して接続し、タンクからビーズミル装置に送液された銀スラリーが、ビーズミル装置の出口からタンクに戻るように循環運転とし、ビーズミル運転中の銀スラリー送液量は4L/分とした。
その後、ビーズミル装置のセパレータによりビーズとスラリーを分離し、フレーク状銀粉を含むスラリーを得た。そして、ろ過器を用いてスラリーを濾過し、フレーク状銀粉の湿潤ケーキを得た。その後、真空乾燥機を用いて50℃で10時間乾燥させた。そして、ブレンダーで1分間解砕した後に、目開き40μmの振動篩にて篩にかけて、実施例1のフレーク状銀粉を得た。
実施例1で得られたフレーク状銀粉の5000倍での走査型電子顕微鏡写真を図1に示す。
(実施例2)
実施例1において、ビーズ径を0.5mm(トレセラム・ビーズ AGB-K-0.5、東レ株式会社製)とし、処理時間を3時間とした以外は、実施例1と同様にして実施例2のフレーク状銀粉を得た。
実施例2で得られたフレーク状銀粉の5000倍での走査型電子顕微鏡写真を図2に示す。
(実施例3)
実施例1において、ビーズ径を1.0mm(トレセラム・ビーズ AGB-K-1.0、東レ株式会社製)とし、処理時間を2時間とした以外は、実施例1と同様にして実施例3のフレーク状銀粉を得た。
実施例3で得られたフレーク状銀粉の5000倍での走査型電子顕微鏡写真を図3に示す。
(比較例1)
<フレーク状銀粉の作製>
実施例1に記載の球状銀粉644gに、オレイン酸12.9g(銀粉に対して2.0質量%)、ネオエタノール P-7 966gを混合し、撹拌機で撹拌して合計1622.9gの銀スラリー(銀スラリー比率:銀粉濃度が39.7質量%)とした。
得られた銀スラリーとメディアビーズとをアトライター(日本コークス株式会社製、MA-1SE-X)に入れて、下記の条件にて混合撹拌することにより銀スラリー中の銀粒子を塑性変形させてフレーク状銀粒子とした。
・メディア:SUS304ビーズ 直径1.6mm
・メディア量:16.62kg(充填率:65体積%)
・アトライター運転条件:回転数360rpm、6時間処理
そして、ろ過器を用いてスラリーを濾過し、フレーク状銀粉の湿潤ケーキを得た。その後、真空乾燥機を用いて70℃で10時間乾燥させた。そして、ブレンダーで1分間解砕した後に、目開き40μmの振動篩にて篩にかけて、比較例1のフレーク状銀粉を得た。
比較例1で得られたフレーク状銀粉の5000倍での走査型電子顕微鏡写真を図4に示す。
(比較例2)
球状銀粉(AG-3-8W、DOWAエレクトロニクス株式会社製)を、フレーク化に用いる銀粉(元粉)とした。球状銀粉 AG-3-8Wのレーザー回折式粒度分布測定法によるD50は1.91μm、走査型電子顕微鏡(SEM)による画像内50個以上の任意の銀粒子の円相当径(Heywood径)を測定した平均一次粒径Dsemは0.85μmであった。
比較例1において、球状銀粉をAG-4-8FからAG-3-8Wに変更し、球状銀粉1250g、オレイン酸18.8g、ネオエタノール P-7 966gを混合し、撹拌機で撹拌して、合計2234.8gの銀スラリーとし、メディア量を10.5kg(充填率42体積%)とした以外は、比較例1と同様として比較例2のフレーク状銀粉を得た。
比較例2で得られたフレーク状銀粉の5000倍での走査型電子顕微鏡写真を図5に示す。
(比較例3)
実施例2において、フレーク化の処理時間を1時間とした以外は、実施例2と同様にして比較例3のフレーク状銀粉を得た。
比較例3で得られたフレーク状銀粉の5000倍での走査型電子顕微鏡写真を図6に示す。
(実施例4)
実施例1のフレーク化工程において、球状銀粉の量を3.75kgに、滑剤としてのオレイン酸の量を112.5g(銀粉に対して3.0質量%となる量)に変更し、溶媒としてエタノールを主成分とする混合溶液(ネオエタノール P-7、大伸化学株式会社製)の量を5.62kgを混合し、撹拌機で撹拌して合計9.48kgの銀スラリー(銀スラリー比率:銀粉濃度が39.6質量%)とし、 ビーズミル運転条件の処理時間を4時間とした以外は、実施例1と同様にして実施例4のフレーク状銀粉を得た。
実施例4で得られたフレーク状銀粉の5000倍での走査型電子顕微鏡写真を図7に示す。
(実施例5)
球状銀粉(AG-4-54F、DOWAエレクトロニクス株式会社製)を、フレーク化に用いる銀粉(元粉)とした。球状銀粉 AG-4-54Fのレーザー回折式粒度分布測定法によるD50は1.81μm、走査型電子顕微鏡(SEM)による画像内50個以上の任意の銀粒子の円相当径(Heywood径)を測定した平均一次粒径Dsemは1.26μmであった。
フレーク化工程については、ビーズ径を1.0mm(トレセラム・ビーズ AGB-K-1.0、東レ株式会社製)とし、メディア量を5.50kg(充填率:90体積%)とし、ビーズミル運転中の銀スラリー送液量を6L/分とし、処理時間を2.5時間とした以外は、実施例1と同様にして実施例5のフレーク状銀粉を得た。
実施例5で得られたフレーク状銀粉の5000倍での走査型電子顕微鏡写真を図8に示す。
(実施例6)
球状銀粉(AG-3-8FDI 、DOWAエレクトロニクス株式会社製)を、フレーク化に用いる銀粉(元粉)とした。球状銀粉 AG-3-8FDIのレーザー回折式粒度分布測定法によるD50は1.61μm、走査型電子顕微鏡(SEM)による画像内50個以上の任意の銀粒子の円相当径(Heywood径)を測定した平均一次粒径Dsemは1.17μmであった。
フレーク化工程については、メディア量を5.50kg(充填率:90体積%)とし、ビーズミル運転中の銀スラリー送液量を5L/分とし、処理時間を4時間とした以外は、実施例1と同様にして実施例6のフレーク状銀粉を得た。
実施例6で得られたフレーク状銀粉の5000倍での走査型電子顕微鏡写真を図9に示す。
次に、実施例1~6および比較例1~3のフレーク状銀粉について、以下のようにして、粒度分布、アスペクト比、平均体積およびタップ密度を測定した。結果を表1に示した。
<粒度分布測定方法>
作製した各フレーク状銀粉の体積基準の積算10%粒子径(D10)、積算50%粒子径(D50)、積算90%粒子径(D90)を以下の方法により測定した。
銀粉0.1gをイソプロピルアルコール(IPA)40mLに加えて超音波ホモジナイザー(装置名:US-150T、株式会社日本精機製作所製;19.5kHz、チップ先端直径18mm)により2分間分散させた後、レーザー回折・散乱式粒子径分布測定装置(マイクロトラック・ベル株式会社製、マイクトロラックMT-3300 EXII)により測定した。
<アスペクト比および平均体積の測定方法>
作製した各フレーク状銀粉のアスペクト比は、(累積平均長径L/累積平均厚みT)から求めた。作製した各フレーク状銀粉の平均体積は、(累積平均厚みT×π×(累積平均長径L/2))から求めた。ここで、「累積平均長径L」と「累積平均厚みT」は、走査型電子顕微鏡で測定したフレーク状銀粉の粒子100個以上の累積平均長径と累積平均厚みを示す。
<タップ密度の測定方法>
作製した各フレーク状銀粉のタップ密度は、タップ密度測定装置(柴山科学株式会社製、カサ比重測定装置SS-DA-2)を使用し、銀粉15gを計量して、20mLの試験管に入れ、落差20mmで1000回タッピングし、次式から求めた。
タップ密度=試料重量(15g)/タッピング後の試料体積(mL)
<銀粉の強熱減量>
銀粉の強熱減量(Ig-Loss)は、銀粉試料2gを秤量(w1)して磁性るつぼに入れ、800℃で恒量になるまで30分間強熱した後、冷却し、秤量(w2)することにより、次式から求めた。
強熱減量(%)=[(w1-w2)/w1]×100
<導電性ペーストの作製>
実施例1~6および比較例1~3の各フレーク状銀粉55.8質量%、エポキシ樹脂(EP-4901E、株式会社ADEKA製)37.2質量%、硬化剤(アミキュアMY-24、味の素ファインテクノ株式会社製)3.7質量%および溶剤(酢酸2-(2-ブトキシエトキシ)エチル、富士フィルム和光純薬株式会社製)3.3質量%を混合し、プロペラレス自公転式撹拌脱泡装置(株式会社EME製、VMX-N360)で1分間混練することにより、実施例1~6および比較例1~3の各導電性ペーストを作製した。
次に、得られた各導電性ペーストについて、以下のようにして、粘度を測定した。結果を表1に示した。
<導電性ペーストの粘度測定>
得られた各導電性ペーストの粘度を、E型粘度計(BROOKFIELD社製、DV-III+)を用い、コーンスピンドルCP-52、ペースト温度25℃、回転数1rpmの条件で測定した。
<導電膜の形成>
得られた各導電性ペーストを、アルミナ基板上にスクリーン印刷機(マイクロテック社製、MT-320T)を用いて幅500μm、長さ37.5mmの回路を印刷した。連続で2つの回路を印刷し、連続印刷回数は2回とした。
得られた回路を、大気循環式乾燥機を用いて200℃30分間の条件で加熱処理し、各導電膜を形成した。
得られた導電膜について、以下のようにして、導電膜の平均厚み、平均線幅、体積抵抗率および導電膜の連続印刷性を評価した。結果を表3に示した。
<導電膜の平均厚みおよび平均線幅の測定>
得られた各導電膜を、表面粗さ計(株式会社東京精密製、SURFCOM 480B-12)を用いて、アルミナ基板上で膜を印刷していない部分と導電膜の部分との段差を測定することにより、導電膜の平均厚みを測定した。また、デジタルマイクロスコープにて導電膜の線幅(2回平均)を測定した。結果を表3に示した。
<導電膜の体積抵抗率>
デジタルマルチメーター(ADVANTEST社製、R6551)を用いて、導電膜の長さ(間隔)の位置の抵抗値を測定した。導電膜のサイズ(平均厚み、平均線幅、長さ)より、導電膜の体積を求め、この体積と測定した抵抗値から、体積抵抗率(2回平均)を求めた。結果を表3に示した。前記体積抵抗率が、1.0E-03Ω・cm以下であると実用性に優れる。
<導電膜の連続印刷性の評価>
2回の連続印刷において1回目と2回目についてそれぞれ導電膜の平均厚み、平均線幅および体積抵抗率の測定を行い、2回目の導電膜において断線や抵抗値の大幅な上昇が生じた場合を、連続印刷性が悪い(×)とした。結果を表3に示した。
Figure 0007326514000001
Figure 0007326514000002
Figure 0007326514000003

Claims (5)

  1. タップ密度が0.8g/mL~1.9g/mLであり、レーザー回折散乱式粒度分布測定による積算50%粒子径(D50)が2μm~7μmであり、
    前記積算50%粒子径(D 50 )に対する、レーザー回折散乱式粒度分布測定による積算10%粒子径(D 10 )と積算90%粒子径(D 90 )との差の比[(D 90 -D 10 )/D 50 ]が、1.35以下であることを特徴とするフレーク状銀粉。
  2. 前記タップ密度が0.8g/mL~1.6g/mLである請求項に記載のフレーク状銀粉。
  3. メディアを衝突させることにより球状銀粉をフレーク化してフレーク状銀粉を得るフレーク化工程を含み、
    前記フレーク化工程が、前記球状銀粉の走査型電子顕微鏡により測定した平均一次粒子径(Dsem)を用いて下記式1により算出した平均体積をV1とし、前記フレーク状銀粉の累積平均長径(L)および累積平均厚み(T)を用いて下記式2により算出した平均体積をV2としたときに、前記平均体積V1に対する前記平均体積V2の比(V2/V1)が1.0~1.5を満たすように行われ、
    前記フレーク状銀粉のタップ密度が0.8g/mL~1.9g/mLであり、
    前記フレーク状銀粉のレーザー回折散乱式粒度分布測定による積算50%粒子径(D 50 )が2μm~7μmであることを特徴とするフレーク状銀粉の製造方法。
    V1=4/3×π×(Dsem/2) (式1)
    V2=T×π×(L/2) (式2)
  4. 前記球状銀粉のレーザー回折散乱式粒度分布測定による積算50%粒子径(D50)が0.75μm~3μmであ請求項に記載のフレーク状銀粉の製造方法。
  5. 請求項1からのいずれかに記載のフレーク状銀粉を含み、
    前記フレーク状銀粉の含有量が30質量%~80質量%であることを特徴とする導電性ペースト。
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